JP6523097B2 - 立軸ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、立軸ポンプに関する。
発電所などにおいて、平時はもとより自然災害発生時においても、プラントの健全な運転を確保できるような対策を一層講じていくことの重要性が認識されている。
その一つに、地震に伴う津波発生時における引き潮に対応する立軸ポンプの対策が挙げられる。例えば津波による引き潮が発生すると、立軸ポンプが設置されている取水路内の海水の水位が引き潮によって急激に低下することがある。
このような場合でも、プラントの継続的な運転を確保するため、対策の一つとして、例えば発電所の補機海水ポンプ(立軸ポンプ)を長尺化するという方法が設計時に検討される。
立軸ポンプを長尺化した場合には、耐震設計上立軸ポンプ下部に耐震用サポートを用いることが望まれる。
特許文献1には、「整流板装置の上フランジに固定用ボルトを介して吸込ベルマウスの下端フランジを固定することにより、共振現象による振動を効果的に抑制することができると共に、吸込ベルマウスに流入する水の流れを整流するので、ポンプケーシングを振動させる振動発生源となる空気吸込み渦の発生を防止できる」立軸ポンプが記載されている(第10段落参照)。
特許第4074055号公報
しかしながら、一方で、耐震用サポートの設置は、ポンプの据付時やポンプの点検時には耐震用サポートなしの場合と比較して、多くの追加の工程が新たに必要になるという課題がある。
また、取水路における水位の変動や立軸ポンプの更新時における流量(排水量)増加などの仕様変更が契機となって、取水路内における海水の流れ場が変化することがある。この場合、ポンプへの空気などの吸込み渦が発生することがある。
このような渦がポンプに吸い込まれると、過大な振動や性能低下などの支障をきたすおそれがある。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、設置が容易であるとともに、空気吸込み渦の発生を防止してポンプ本体の振動を抑制できる耐震用サポートを備えた立軸ポンプを提供することを目的とする。
前記した目的を達成するために、本発明にかかわる立軸ポンプは、ケーシングの周囲を
挟み込むようにして設置される耐震用サポートを備え、前記耐震用サポートは、上方に向
かうにつれて前記ケーシングの中心軸から離れるように傾斜するテーパ部を有する前記ケ
ーシングの保持部材と、前記保持部材が取り付けされた天板部材と、取水路底部に直接または間接的に固定されて前記天板部材を支持する脚柱部材とを備え、前記ケーシングの上流側に流体の吸込口となるベルマウスを備え、前記天板部材および前記ベルマウスの前記吸込口は略円形状を呈し、前記天板部材の外径は前記ベルマウスの前記吸込口の口径よりも少なくとも1.5倍大きいこと、を特徴とする。
本発明によれば、設置が容易であるとともに、空気吸込み渦の発生を防止してポンプ本体の振動を抑制できる耐震用サポートを備えた立軸ポンプを提供することができる。
本発明の実施形態にかかわる立軸ポンプの概略構成を説明する図である。 実施形態にかかわる立軸ポンプの耐震用サポートを説明する図であり、図1の耐震用サポート付近の拡大図である。 実施形態にかかわる立軸ポンプの耐震用サポートを説明する図であり、図2のA方向矢視平面図である。 実施形態にかかわる立軸ポンプに耐震用サポートを設置した後の、ベルマウスへの吸込流れの整流作用を説明する図である。 第1変形例にかかわる立軸ポンプのディフューザ保持部材を説明する図である。 第2変形例にかかわる立軸ポンプのディフューザ保持部材を説明する図である。 第3変形例にかかわる立軸ポンプの脚柱を説明する図である。 第4変形例にかかわる立軸ポンプのディフューザ保持部材を説明する図である。 比較例にかかわる立軸ポンプを説明する図である。
以下、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に示す図面において、同一の部材または相当する部材には同一の参照符号を付し、重複した説明を適宜省略する。また、部材のサイズおよび形状は、説明の便宜のため、変形または誇張して模式的に表す場合がある。図の方向軸については、各図の記載によるものとする。
なお、以下では、立軸ポンプは羽根車からの吐き出し流れが例えば回転軸を軸とする円すい面上にある斜流ポンプであるものとして説明する。但し、本発明の実施形態は、該吐き出し流れが回転軸と同心の円筒面上にある軸流ポンプ、または該吐き出し流れが回転軸に垂直な平面内にある遠心ポンプなどに適用することもできる。
(実施形態の説明)
まず、図1を参照しながら本発明の実施形態にかかわる立軸ポンプ100の概略構成を説明する。
本実施形態における立軸ポンプ100は、例えば発電所の補機の冷却系を構成する海水ポンプの取水路11に設置されるものである。但しこの用途には特に限定されず、一般的な揚水場に設置されるものであってもよい。
立軸ポンプ100は、図1に示す揚水管1a内に鉛直方向に沿って不図示の回転軸およびその下端に不図示の羽根車(インペラ)が取り付けられている。そして立軸ポンプ100は、上流側に配置されて水を吸い込むベルマウス(吸込管)7と、ベルマウス7の下流側に配置されるディフューザケーシング1b(ケーシング)とを備えている。換言すると、立軸ポンプ100は、ディフューザケーシング1bの上流側に流体の吸込口となるベルマウス7を備えている。
さらには、ディフューザケーシング1bのフランジ部1c(後記図2参照)の外周部をサポートするようにして、耐震用サポート6が取水路底部4に設置されている。そして、耐震用サポート6の内部であってベルマウス7の下方には、底面バッフル8が設けられている。
少し補足すると、立軸ポンプの設置地点において、取水路側壁が充分離れている場合には、取水路側壁から延伸する形での耐震用サポートの設置は、困難な場合がある。そのような場合において、例えば取水路底部に固定される本実施形態にかかわる耐震用サポートが用いられる。
また、図1に示すように、立軸ポンプ100は、回転軸が挿通されて流体を鉛直上向きに流す揚水管1aと、揚水管1aの下流側に接続され、該揚水管1aから送られる流体の流れを水平方向へ変化させる吐出しベンド21と、吐出しベンド21の上方側に突出する回転軸の上端部に接続されるモータなどの駆動機2とを備えている。つまり、本実施形態の立軸ポンプ100は、駆動機2を動力源として稼動するポンプである。吐出しベンド21の下流側には、排水管22が接続される。立軸ポンプ100は、吸込み端部側から取付け用孔12に挿通されて、吐出しベンド21に設けられたフランジ部23がポンプ設置床3に支持されるようにして、取水路11に設置されている。
そして、取水路11における水位L1の海水が、駆動機2の駆動によって回転軸を介して羽根車が回転されるとベルマウス7から流入する。そして、流入した海水は昇圧される。そして、ディフューザケーシング1bを通り、揚水管1aおよび吐出しベンド21および排水管22を介して例えば放水路(図示せず)へ排出されるようになっている。そして、本実施形態の立軸ポンプ100は、ベルマウス7の下(上流側)に取り付けられる耐震用サポート6を備えている。
なお、立軸ポンプ100を各種プラントへ設置する場合は、ポンプ設置床3のうち孔12の開口部から、立軸ポンプ100のベルマウス7、ディフューザケーシング1b、揚水管1aを例えばこの順で通過するように下ろすようにして設置すればよい。また、立軸ポンプ100を長尺化したい場合は、揚水管1aを長くする。その際は、立軸ポンプ100の内部の回転軸も併せて長くすればよい。
次に、図2、図3を適宜相互に参照しながら、本実施形態の立軸ポンプ100にかかわる耐震用サポート6について説明する。図2は図1の耐震用サポート6付近の拡大図、図3は図2のA方向矢視平面図である。なお図2は理解を容易にするため、立軸ポンプ100の揚水管1a、ディフューザケーシング1b、ベルマウス7および底面バッフル8は側面図で示している。それ以外の部材は模式的な断面図で示している(図4、図5でも同様)。
本実施形態では、例えば図1に示す取水路11の大きさが充分大きく取水路側壁からは立軸ポンプ100の耐震用サポートの設置が困難な場合に、取水路底部4に耐震用サポート6を設置する例で説明する。但しこれには特に限定されない。
図2に示すように、立軸ポンプ100は揚水管1aの下部にディフューザケーシング1bと、ベルマウス7と、取水路底部4に設置された耐震用サポート6とを有している。そして、旋回流れを止めるための取水路底部4に固定された底面バッフル8を有している。
底面バッフル8は例えば側面視略台形状であって、平面視略十字状を呈し(図2、図3を併せて参照)、ベルマウス7の下方の配置となるように床板6dを介して取水路底部4に固定されている。但しこの形状および配置には特に限定されず、ベルマウス7への旋回流れを防止できる形状であればどのような形状、配置であってもよい。
耐震用サポート6は、平面視で略円環形状を呈する天板6b(図3も併せて参照)と、一端が床板6dを介して取水路底部4に固定されて他端が天板を支持する脚柱6cとを有している。つまり、本実施形態の脚柱6cは、取水路底部4に直接または間接的に固定されて天板6bを支持している。また、耐震用サポート6の具体的な材質に関しては、海水中で使用可能な部材、例えばステンレス製の鋼材などを用いて製作される。但しこれには特に限定されない。
天板6bは中心部がくり抜かれて立軸ポンプ100のベルマウス7およびディフューザケーシング1bのフランジ部1cが上方から挿入できる。
また、図3に示すように、天板6bの外周側には、脚柱6cが例えば45°間隔で合計8本設けられる。また、脚柱6cは例えば略円柱または略角柱形状を呈している。但し脚柱6cの配置間隔、本数、形状は、特にこれらには限定されない。なお、本実施形態では脚柱6cのうちの半数は、平面視略十字状を呈する底面バッフル8の十字の延長線上に配置されている。換言すると、脚柱6cのうち少なくとも一部は、底面バッフル8の十字の延長線上に配置されている。このようにすることによって、立軸ポンプ100が取水する際、ベルマウス7への水の吸込抵抗を極力低減することができる。つまり、天板6bの径方向において、底面バッフル8の十字の端部8aと、脚柱6cの一部とが重なるようにして配置され、水の流れが阻害されにくくされている。
また、天板6bの内周側には、耐震用サポート6のディフューザ保持部材6a(保持部材)が例えばボルト6iによって天板6bに固定されて取り付けされている。但し固定方法は特にこれには限定されない。なお、このディフューザ保持部材6aは、ベルマウス7のフランジ部7bの外周部を保持・サポートする部材ではなく、ディフューザケーシング1bのフランジ部1c(図2参照)の外周部を保持・サポートする部材である。
耐震用サポート6のディフューザ保持部材6a,6aは立軸ポンプ100の例えばディフューザケーシング1bの周囲を挟み込む構造を呈している。具体的には、本実施形態ではディフューザ保持部材6aはディフューザケーシング1bのフランジ部1cに4か所設置され、フランジ部1cの周囲を挟み込む構造を呈している。但しこれには特に限定されず、ディフューザ保持部材6aは例えばフランジ部1cに少なくとも3か所備えられる構成であればよい。換言すれば、本実施形態のディフューザ保持部材6aは、平面視で少なくとも3つの保持部材を含んでなる集合体で構成されている。
図2に示すように、ディフューザ保持部材6aは、側面視略L字状を呈している。つまり、ディフューザ保持部材6aは、天板6bとボルト6iで固定される板状部6a2を有している。また、ディフューザ保持部材6aは、板状部6a2の中心軸CL側の端部において、上方に向かうにつれて板状部6a2と略直交する方向に延びるとともに、中心軸CLから離れるように中心軸とは反対側に傾斜するガイド部6a1(テーパ部)を有している。
このガイド部6a1は、立軸ポンプ100の据付時において、ポンプ設置床3の孔12から立軸ポンプ100を取水路底部4に向けて下ろした際に、立軸ポンプ100が耐震用サポート6へ容易に誘導されるとともに制振されるように設けられた部材である。
以上のように、本実施形態の立軸ポンプ100の耐震用サポート6はディフューザ保持部材6aがガイド部6a1を含んでなる。ゆえに、立軸ポンプ100の据付時(初回設置時や分解点検時など)において、例えばベルマウス7の先端部が中心軸CLから外側に振動したとしても、ガイド部6a1と当接して摺り動き、中心軸CL方向へ振り戻される(図2の矢印S参照)。このようにして、立軸ポンプ100を確実に耐震用サポート6の内部へと容易に誘導することができる。つまり、ディフューザ保持部材6aのガイド部6a1は立軸ポンプ100をガイドするガイド部材の役割を果たす。
また、立軸ポンプ100の例えばベルマウス7の先端部の左右方向、すなわち中心軸CLから外側への大きな振動がガイド部6a1によって規制される。ゆえに、立軸ポンプ100を制振させることができる。
また、ディフューザ保持部材6aは側面視略L字状を呈してなる。つまり、ガイド部6a1は板状部6a2からベルマウス7の方向ではなく、ディフューザケーシング1bの方向に大きく延びるようにされている。これによって、ベルマウス7への吸込流れが阻害されず、吸込抵抗が低減するようにされている。
次に、図4を参照しながら、本実施形態にかかわる立軸ポンプ100に耐震用サポート6を設置した後の、ベルマウス7への吸込流れの整流作用を説明する。
ここで、立軸ポンプ100が運転時にベルマウス7を通じて水を吸い込むと、ベルマウス7が周囲の水を吸い込む際に、通常は吸込流れに巻き込まれる形で巻き込み流れが発生する。
本実施形態にかかわる立軸ポンプ100では、図4の2点鎖線矢印で示すように、耐震用サポート6の天板6bがあることによって、この巻き込み流れを軽減することができる。
詳しく説明すると、耐震用サポート6の天板6bを充分大きくすることで、立軸ポンプ100の吸込に伴う、特に上方からの巻き込み流れを軽減し、ベルマウス7の付近の流れ場の整流化を実現することができる。これによって、例えば空気吸込み渦の発生を防止させることができる。
これに対して、図9に示す比較例にかかわる立軸ポンプ110は、本実施形態にかかわる耐震用サポート6を備えていない。この場合、立軸ポンプ110の吸込に伴う巻き込み流れを起因として上方から空気吸込み渦Voが発生する場合がある。特に、津波発生時は引き潮で海面が急激に低下するので、取水路11内の水の流速が速くなり空気吸込み渦Voがより一層生じやすくなる。空気吸込み渦Voが立軸ポンプ110に吸込まれると、空気吸込み渦Voの影響によって立軸ポンプ110が振動させられる(図9の白抜き矢印参照)。また空気吸込み渦Voが立軸ポンプ110へ吸込まれる際に、騒音が発生することがある。空気吸込み渦Voは立軸ポンプ110の振動の増加や騒音の発生などポンプに悪影響をおよぼす原因となる。
本実施形態では、耐震用サポート6を設置することによって、このような空気吸込み渦Voの発生が防止される。また、仮にベルマウス7またはディフューザケーシング1bが振動させられる場合でも、ディフューザ保持部材6aのガイド部6a1によって、ディフューザケーシング1bの左右方向の変位量が所定範囲内となるように規制される。これによって、立軸ポンプ100の耐震化が実現される。
なお、耐震用サポート6の天板6bの外径(直径)Dsは、ベルマウス7の吸込口の口
径(直径)Dbよりも、少なくとも1.5倍以上(Ds≧1.5・Db)の寸法となるよ
うにしている。
(作用・効果)
本発明の実施形態にかかわる立軸ポンプ100の作用・効果をまとめると、以下のようになる。
本発明の実施形態にかかわる立軸ポンプ100は、取水路底部4に耐震用サポート6を設置し、立軸ポンプ100のディフューザケーシング1bを挟み込む構造を特徴とする。このような立軸ポンプ100により、揚水管1aなどの長尺化に伴う立軸ポンプ100の振動を抑制または軽減することができるという効果を得られる。
立軸ポンプ100の初回設置時や分解点検時などの据付時には、ポンプ設置床3に穿孔された孔12の開口部から立軸ポンプ100を下方に下ろす。この際、立軸ポンプ100のベルマウス7およびディフューザケーシング1bが耐震用サポート6へ容易に入るように、耐震用サポート6にはディフューザ保持部材6aにガイド部6a1が設けられている。これによってガイド部6a1がガイドの役割を果たすので、立軸ポンプ100の据付が容易となっている。
また、耐震用サポート6の天板6bの外径(直径)の大きさを、ベルマウス7の海水の吸込口の口径(直径)よりも充分大きくする。これによって、立軸ポンプ100の海水の吸込に伴って発生する巻き込み流れ、特に上部からの巻き込み流れを軽減することができる。また、ベルマウス7の吸込口の付近の流れ場を整流化することができるので、空気吸込み渦Voの発生を防止させる効果が得られる。
これによって、例えば津波発生時などの強い引き潮によって、取水路11の内部の海水の水位L1が仮に急激に低下してしまうような場合であっても、空気吸込み渦Voの発生を効果的に防止することができる。
改めてまとめると、本実施形態の立軸ポンプ100と耐震用サポート6とは、直接的にはボルトなどによって固定されていない。ゆえに、ポンプの初回設置時や分解点検時、および交換時などにおいて、耐震用サポート6との関係では、立軸ポンプ100を上下方向に容易に抜き差しすることができる。このため、立軸ポンプ100の設置作業が優れて容易となっている。
また、取水路における水位の変動や立軸ポンプの更新時における流量(排水量)増加などの仕様変更が契機となって、取水路内における海水の流れ場が変化することがある。しかしこの場合でも、本実施形態では耐震用サポート6の天板6bを充分大きくすることによって、立軸ポンプ100の仕様にかかわらず、従前と同じ耐震用サポート6のままで、吸込に伴う上方からの巻き込み流れを軽減することができる。そして、ベルマウス7の付近の流れ場の整流化を実現することができる。これによって、例えば空気吸込み渦の発生を防止させることができ、ポンプ本体の振動を抑制することができる。
以上のようにして、本実施形態によれば、設置が容易であるとともに、空気吸込み渦の発生を防止してポンプ本体の振動を抑制できる耐震用サポートを備えた立軸ポンプを提供できる。
(第1変形例)
次に、図5を参照しながら、第1変形例にかかわる立軸ポンプ200のディフューザ保持部材6pについて説明する。
図5に示すように、立軸ポンプ200のディフューザ保持部材6pは、立軸ポンプ100のディフューザ保持部材6aと比較して、ガイド部6a1の中心軸CL側に、振動吸収用の緩衝部材6eを備えている点が異なっている。
それ以外の点、例えば平面図が図3に示すような、ディフューザ保持部材6pがディフューザケーシング1bのフランジ部1cに4か所設置され、フランジ部1cの周囲を挟み込む構造を呈している点は、実施形態の立軸ポンプ100と同様である。また、脚柱6cの一部が、平面視略十字状を呈する底面バッフル8の十字の延長線上に配置される点などは、実施形態の立軸ポンプ100と同様である。
このようなディフューザ保持部材6pとしても、本発明の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。むしろ、緩衝部材6eを備えた方が、ディフューザケーシング1bの振動をより効果的に減衰させることができるので、好適である。
なお、緩衝部材6eの具体的な材質に関しては、例えばフッ素ゴムやシリコーンゴムなどを用いることができる。但しこれには特に限定されない。
(第2変形例)
次に、図6を参照しながら、第2変形例にかかわる立軸ポンプ300のディフューザ保持部材6qについて説明する。
図6に示すように、立軸ポンプ300のディフューザ保持部材6qは、立軸ポンプ100のディフューザ保持部材6aと比較して、分割品の集合体によってディフューザケーシング1bを4点支持するものではない点が異なっている。具体的には、板状部6a3を含むディフューザ保持部材6qは、例えば平面視略円環状を呈し、ディフューザケーシング1bを円周内面で面支持するものとなるようにして一体成形されている。換言すると、第2変形例にかかわるディフューザ保持部材6qは、平面視で略円環状を呈するように一体成形された部材である。
それ以外の点、例えば側面図が図2に示すような、ディフューザ保持部材6qが、側面視略L字状を呈し、天板6bとボルト6iで固定される板状部6a3と、ガイド部6a1を有している点などは、実施形態の立軸ポンプ100と同様である。
このようなディフューザ保持部材6qとしても、本発明の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。むしろ、ディフューザ保持部材6qとした方が、ディフューザケーシング1bの振動を円周面で分散して受けることができる。ゆえに、実施形態よりも制振安定性を増すことができるので、より好適であるといえる。
なお、ディフューザ保持部材6qの具体的な材質に関しては、実施形態のディフューザ保持部材6aと同様のものを用いることができる。具体的には、例えばステンレス製の鋼材などを用いることができる。但しこれには特に限定されない。
(第3変形例)
次に、図7を参照しながら、第3変形例にかかわる立軸ポンプ400の脚柱6c2について説明する。
図7に示すように、立軸ポンプ400の脚柱6c2は、立軸ポンプ100の脚柱6cと比較して、平面視略ひし形の角柱形状を呈し、脚柱6c2の略ひし形の対角線が、底面バッフル8の略十字の方向と一致するようにして配置されている点が異なっている。また、脚柱6c2は、立軸ポンプ100の脚柱6cと比較して、全ての脚柱6c2が、平面視略十字状を呈する底面バッフル8の十字の延長線上に配置されている点が異なっている。
それ以外の点、例えば側面図が図2に示すような、ディフューザ保持部材6aが、側面視略L字状を呈し、天板6bとボルト6iで固定される板状部6a2と、ガイド部6a1を有している点などは、実施形態の立軸ポンプ100と同様である。
このような脚柱6c2としても、本発明の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。むしろ、脚柱6c2は、平面視略ひし形の対角線が、底面バッフル8の略十字の方向と一致するようにして配置されているので、水の吸込流れが脚柱6c2に衝突しても、滑らかに流れを分岐することができる(図7の太2点鎖線矢印を参照)。つまり、脚柱6cよりも吸込抵抗を低減させることができるので、より好適であると言える。
さらにまた、全ての脚柱6c2が、平面視略十字状を呈する底面バッフル8の十字の延長線上に配置されているので、実施形態の脚柱6cよりもベルマウス7(図2参照)への吸込流れが阻害されず、より好適であると言える。
(第4変形例)
次に、図8を参照しながら、第4変形例にかかわる立軸ポンプ500のディフューザ保持部材6rについて説明する。
図8に示すように、立軸ポンプ500のディフューザ保持部材6rは、図6に示す立軸ポンプ300のディフューザ保持部材6qと比較して、板状部6a4はボルト6iによる締結箇所を3か所分しか備えていない点が異なっている。具体的には、ディフューザ保持部材6rは、略等角度間隔でボルト6iによって固定され、例えばボルト6i同士を結ぶと略正3角形状Taを呈するようにされている。
それ以外の点、例えば側面図が図2に示すような、ディフューザ保持部材6rが、側面視略L字状を呈し、天板6bとボルト6iで固定される板状部6a4と、ガイド部6a1を有している点などは、第2変形例の立軸ポンプ300と同様である。
このようなディフューザ保持部材6rとしても、本発明の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。むしろ、ディフューザ保持部材6rとした方が、ボルト6iの資材コストを低減させることができるので、第2変形例の立軸ポンプ300よりもより好適であるといえる。
なお、ディフューザ保持部材6rは、図6に示すディフューザ保持部材6qと同様に、平面視略円環状を呈しディフューザケーシング1bを円周内面で面支持するものとなるようにして一体成形されている。ゆえに、本変形例のようにボルト6iの締結箇所を最低限3か所以上としても、確実にディフューザケーシング1bを支持することができる。
上記した実施形態または変形例は、本発明を分かりやすくするために詳細に説明したものであり、必ずしも、説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施形態または変形例の構成の一部を他の実施形態または変形例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態または変形例の構成に、他の実施形態または変形例の構成の一部もしくは全てを加えることも可能である。
また、実施形態または変形例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
具体的には、例えば図5に示す第1変形例の立軸ポンプ200で説明した緩衝部材6eを、図6〜図8に示す第2〜第4変形例の立軸ポンプ300〜500に適用することもできる。
また、図7に示す第3変形例の立軸ポンプ400で説明した脚柱6c2を、図3、図6、図8にそれぞれ示す実施形態、第2変形例、第4変形例の立軸ポンプ100、300、500に適用することもできる。
さらには、図3、図6〜図8に示される実施形態および第1〜第4変形例の立軸ポンプ100〜500で説明した脚柱6cまたは6c2は、中空部材であってもよいし、中実部材であってもよい。同様にして底面バッフル8の形状は特に限定されず、なくてもよい。
100,110,200,300,400,500 立軸ポンプ
1a 揚水管
1b ディフューザケーシング(ケーシング)
1c ディフューザケーシングのフランジ部
2 駆動機
3 ポンプ設置床
4 取水路底部
6 耐震用サポート
6a1 ガイド部(テーパ部)
6a2,6a3,6a4 板状部
6b 天板(天板部材)
6c,6c2 脚柱(脚柱部材)
6d 床板
6e 緩衝部材
6a,6p,6q,6r ディフューザ保持部材(保持部材)
6i ボルト
7 ベルマウス
7b ベルマウスのフランジ部
8 底面バッフル
11 取水路
12 孔
21 吐出ベント
22 排水管
23 フランジ部
Ds 天板の直径
Db ベルマウスの吸込口の直径
Vo 空気吸込み渦
Ta 正3角形
CL 中心軸
L1 水位
S 矢印

Claims (4)

  1. ケーシングの周囲を挟み込むようにして設置される耐震用サポートを備え、
    前記耐震用サポートは、
    上方に向かうにつれて前記ケーシングの中心軸から離れるように傾斜するテーパ部を有する前記ケーシングの保持部材と、
    前記保持部材が取り付けされた天板部材と、
    取水路底部に直接または間接的に固定されて前記天板部材を支持する脚柱部材と、
    を備え
    前記ケーシングの上流側に流体の吸込口となるベルマウスを備え、
    前記天板部材および前記ベルマウスの前記吸込口は略円形状を呈し、
    前記天板部材の外径は前記ベルマウスの前記吸込口の口径よりも少なくとも1.5倍大きいこと、
    を特徴とする、立軸ポンプ。
  2. 前記保持部材の前記テーパ部は、前記ケーシングの振動を減衰させる緩衝部材を備えて
    いることを特徴とする、請求項1に記載の立軸ポンプ。
  3. 前記保持部材は、少なくとも3つの保持部材を含んでなる集合体、または平面視で略円
    環状を呈するように一体成形された部材であることを特徴とする、請求項1に記載の立軸
    ポンプ。
  4. 流体吸込時の旋回流れを防止する平面視略十字状の底面バッフルを備え、
    前記脚柱部材は、略円柱または略角柱状を呈し、
    前記脚柱部材のうち少なくとも一部は、前記底面バッフルの十字の延長線上に配置され
    ていること
    を特徴とする、請求項1に記載の立軸ポンプ。
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