JP2016050520A - 水力機械 - Google Patents

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利昌 向
典男 大竹
Norio Otake
典男 大竹
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Kuniyoshi Ueno
邦善 上野
晃彦 広瀬
Akihiko Hirose
晃彦 広瀬
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Abstract

【課題】旋回流の発達を効果的に抑制して水圧脈動を効果的に低減させ、安定した運転を行うことができる水力機械を提供する。【解決手段】実施の形態による水力機械1は、回転軸Xを有し、流入する流水によって回転駆動されるランナ5と、ランナ5を通過した流水が流れる吸出し管8と、吸出し管8内に設けられ、回転軸Xに沿う方向に延びる整流体20と、を備えている。整流体20は、回転軸Xに沿う方向で見たときに、回転軸Xを中心に円弧状に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明の実施の形態は、水力機械に関する。
従来より、上池から導かれる水によってランナを回転駆動させる機械として、水車やポンプ水車などの水力機械が知られている。このような水車では、上池より鉄管を通って流入される圧力水が、ケーシングとステーベーンを通り、流量調整を行うガイドベーンを通ってランナへと流れる。水の圧力エネルギは、ランナの回転エネルギへと変換され、ランナの回転駆動力が主軸を介して結合された発電機に伝達され、発電が行われる。ランナを通過した流水は、吸出し管を通って下流の下池または放水路に排出される。
ところで、このような水力機械においては、運転点が設計点から離れた所定の運転領域に入ると、吸出し管内に旋回流が発生することがある。このような旋回流の中心部付近では圧力が低下するため、この中心部付近に水蒸気と遊離空気とで満たされて気泡化したホワール(渦)が形成されることがある。ホワールは吸出し管内で振れ回るため、これによって大きな水圧脈動が発生し、振動や騒音、電力揺動などという問題が発生し得る。
そこで、このようなことに対処するために、吸出し管内に空気や水などを注入することにより旋回流の中心部付近の圧力低下を抑制して旋回流の発達の抑制を図る水力機械が知られている。
特開平2−238177号公報 特開2004−60588号公報
しかしながら、旋回流の発達の抑制を図るために空気や水などを吸出し管内に注入した場合であっても、旋回流の発達の抑制には限界がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、旋回流の発達を効果的に抑制して水圧脈動を効果的に低減させ、安定した運転を行うことができる水力機械を提供することを目的とする。
実施の形態による水力機械は、回転軸を有し、流入する流水によって回転駆動されるランナと、ランナを通過した流水が流れる吸出し管と、吸出し管内に設けられ、回転軸に沿う方向に延びる整流体と、を備えている。整流体は、回転軸に沿う方向で見たときに、回転軸を中心に円弧状に形成されている。
図1は、第1の実施の形態におけるフランシス水車の全体構成を示す断面図である。 図2は、図1のフランシス水車における整流体を示す斜視図である。 図3は、吸出し管内の流水の速度分布を示す図である。 図4は、第2の実施の形態におけるフランシス水車を示す部分断面図である。 図5は、図4のフランシス水車における整流体を示す斜視図である。 図6(a)は、第3の実施の形態において、ランナから見たときの整流体および支持部材を示す図であり、図6(b)は、図6(a)の変形例を示す図である。 図7は、第4の実施の形態におけるフランシス水車を示す部分断面図である。 図8は、図7のフランシス水車における整流体を示す斜視図である。 図9は、第5の実施の形態におけるフランシス水車を示す部分断面図である。 図10は、図9のフランシス水車における整流体を示す斜視図である。 図11は、吸出し管の傾斜角度を説明するための図である。 図12は、図9に示す整流体と吸出し管の傾斜角度を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態における水力機械について説明する。
(第1の実施の形態)
図1乃至図3を用いて、本発明の第1の実施の形態における水力機械について説明する。ここでは、水力機械の一例として、フランシス水車について図1を用いて説明する。
図1に示すように、フランシス水車1は、水車運転時に上池から水圧鉄管(いずれも図示せず)を通って水が流入する渦巻き状のケーシング2と、複数のステーベーン3と、複数のガイドベーン4と、ランナ5と、を備えている。このうちステーベーン3は、ケーシング2に流入した水をガイドベーン4およびランナ5に導くためのものであり、周方向に所定の間隔をあけて配置され、ステーベーン3の間に水が流れる流路が形成されている。ガイドベーン4は、流入した水をランナ5に導くためのものであり、周方向に所定の間隔をあけて配置され、ガイドベーン4の間に水が流れる流路が形成されている。また、ガイドベーン4は回動自在に構成されており、ガイドベーン4が回動して開度を変えることにより、ランナ5に流入する水の流量が調整可能になっている。このようにして、後述する発電機7の発電量が調整可能になっている。
ランナ5は、ケーシング2に対して回転軸Xを中心に回転自在に構成され、水車運転時にケーシング2から流入する流水によって回転駆動される。すなわち、ランナ5は、ランナ5に流入する流水の圧力エネルギを回転エネルギへと変換するためのものである。本実施の形態におけるランナ5は、上流側から見たときに、時計回り(右回り)に回転するようになっている。
ランナ5には、主軸6を介して発電機7が結合されている。この発電機7は、水車運転時には、ランナ5の回転エネルギが伝達されて発電を行うように構成されている。
ランナ5の下流側には、ランナ5を通過した流水が流れる吸出し管8が設けられている。吸出し管8を流れる際に流水の圧力は回復する。吸出し管8を流れた水は、図示しない下池または放水路へと放出される。
なお、発電機7は、電動機としての機能をも有し、電力が供給されることによりランナ5を回転駆動するように構成されていてもよい。この場合、吸出し管8を介して下池の水を吸い上げて上池に放出させることができ、フランシス水車1を、ポンプ水車としてポンプ運転(揚水運転)することが可能になる。
吸出し管8は、ランナ5の側に配置された上部ドラフト10(上部管)と、上部ドラフト10にエルボ11(曲がり管)を介して連結され、流路面積が下流側に向けて拡大する拡大管12と、を備えている。このうち上部ドラフト10は、回転軸Xに沿って、より具体的には回転軸Xを中心とするように形成されており、上部ドラフト10を流れる流水の主流方向(大局的に見たときの水の流れの方向)が略垂直(図1の下側)となるように形成され、拡大管12は、拡大管12を流れる流水の主流方向が略水平に(水平に延びるように、若しくは水平に対して所望の振り上げ角度で延びるように)形成されている。エルボ11は、このような上部ドラフト10と拡大管12とを連結するために、エルボ11を流れる流水の主流方向を曲げるように形成されている。
図1および図2に示すように、吸出し管8内には、回転軸Xに沿う方向に延びる整流体20が設けられている。整流体20は、回転軸Xに沿う方向で見たときに、回転軸Xを中心に円弧状に形成されている。
本実施の形態では、整流体20は、回転軸Xを中心とする円筒状に形成されており、回転軸Xに対して平行に設けられ、吸出し管8の上部ドラフト10内に配置されている。そして、整流体20の外周面は、吸出し管8の内面から離間しており、上部ドラフト10内の領域を、外周側の領域と内周側の領域とに区画している。
図1に示すように、整流体20の上流縁20aおよび下流縁20bは、上部ドラフト10内に配置されている。しかしながら、下流縁20bは、エルボ11内に延びていてもよい。なお、整流体20の上流縁20aおよび下流縁20bは、損失を抑制するために、丸みを帯びた流線型に形成することが好ましい。
整流体20は、支持部材21を介して吸出し管8に取り付けられている。本実施の形態では、支持部材21は、図2に示すように、吸出し管8の上部ドラフト10の半径方向に沿って延びるように形成され、略90°間隔で周方向に配列された4本の支持部材21のセットが、整流体20の上流側部および下流側部にそれぞれ設けられている。このようにして、整流体20は、吸出し管8に支持されている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
本実施の形態によるフランシス水車1において水車運転を行う場合、図1に示すように、上池(図示せず)から水圧鉄管を通ってケーシング2に水が流入する。ケーシング2に流入した水は、等流速化されて、ケーシング2からステーベーン3およびガイドベーン4を通ってランナ5に流入する。このランナ5へ流入した水によって、ランナ5が回転駆動される。このことにより、ランナ5に結合された発電機7が駆動されて発電が行われる。ランナ5に流入した水は、ランナ5から吸出し管8を通って、図示しない下池または放水路へ放出される。
フランシス水車1の運転点が設計点から離れた所定の運転領域(より具体的には、部分負荷運転領域、過負荷運転領域)に入ると、吸出し管8内を流れる流水が旋回して旋回流が生じる。旋回流が発達すると、ホワール(渦)が形成されて水圧脈動が発生し得る。
ここで、図3に、旋回流が形成された吸出し管8内における流水の軸方向流速分布V1と旋回方向流速分布V2を示す。ここで、軸方向流速分布V1は、中心軸Xに沿う方向における流水の流速分布であり、旋回方向流速分布V2は、旋回方向(すなわち、中心軸Xに沿う方向で見たときの吸出し管8の周方向)における流水の流速分布である。図3に示すように、外周側の軸方向流速および旋回方向流速は、内周側の軸方向流速および旋回方向流速よりも大きくなっている。なお、図3では、便宜上、旋回方向流速分布V2として、旋回方向流速の大きさを、その向きに関わることなく下向きに揃えて示している。
本実施の形態では、上述したように、上部ドラフト10内に円筒状の整流体20が設けられ、この整流体20が上部ドラフト10内の領域を、外周側の領域と内周側の領域とに区画している。このことにより、上部ドラフト10内の旋回流を、整流体20を境にして、速度の大きい外周側の旋回流と、速度の小さい内周側の旋回流とに分断することができる。このため、旋回流が発達することを抑制でき、これにより、内周側の領域で圧力が低下してホワールが形成されることを抑制できる。また、ホワールが形成された場合であっても、形成されたホワールを、整流体20の内側に閉じ込めることができる。このため、ホワールが上部ドラフト10内において大きく振れ回ることを防止できる。
このように本実施の形態によれば、吸出し管8の上部ドラフト10内に、円筒状の整流体20が設けられていることにより、旋回流が発達することを効果的に抑制し、ホワールの形成を抑制できる。また、ホワールが形成された場合であっても、形成されたホワールを整流体20の内側に閉じ込めて、ホワールの発達を抑制できる。このため、旋回流の発達を効果的に抑制して水圧脈動を効果的に低減させ、振動や騒音、電力揺動などの少ない安定した運転を行うことが可能となる。
また、本実施の形態によれば、整流体20は、支持部材21を介して吸出し管8に取り付けられている。このことにより、整流体20を、吸出し管8内に安定して支持することができる。
(第2の実施の形態)
次に、図4および図5を用いて、本発明の第2の実施の形態における水力機械について説明する。
図4および図5に示す第2の実施の形態においては、整流体が、外周側円筒状部材と内周側円筒状部材とを有している点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図4および図5において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図4および図5に示すように、整流体20は、外周側円筒状部材22と、外周側円筒状部材22の内周側に設けられた内周側円筒状部材23と、を有している。外周側円筒状部材22および内周側円筒状部材23は共に、回転軸Xを中心とする円筒状に形成され、互いに同心状に形成されている。そして、外周側円筒状部材22は、吸出し管8の内面から離間し、内周側円筒状部材23は、外周側円筒状部材22から離間しており、外周側円筒状部材22と内周側円筒状部材23は、上部ドラフト10内の領域を、外周側の領域と、中間の領域と、内周側の領域とに区画している。
そして、本実施の形態においては、外周側円筒状部材22の上流縁22aは、内周側円筒状部材23の上流縁23aより上流側に配置されている。また、外周側円筒状部材22の下流縁22bは、内周側円筒状部材23の下流縁23bより上流側に配置されており、外側円筒状部材22と内側円筒状部材23は、回転軸Xに沿う方向において、部分的に互いに重なり合っている。
外周側円筒状部材22は、上述した支持部材21を介して吸出し管8に取り付けられている。内周側円筒状部材23は、第2の支持部材24を介して外周側円筒状部材22に取り付けられている。第2の支持部材24は、支持部材21と同様に、上部ドラフト10の半径方向に沿って延びるように形成され、略90°間隔で周方向に配列されている。このようにして、外周側円筒状部材22および内周側円筒状部材23が吸出し管8に支持されている。
本実施の形態では、外周側円筒状部材22および内周側円筒状部材23が、上部ドラフト10内の領域を、外周側の領域と中間の領域と内周側の領域とに区画していることにより、上部ドラフト10内の旋回流を、速度の大きい外周側の旋回流と、速度の小さい内周側の旋回流と、それらの中間の速度を有する中間の旋回流と、に分断することができる。このため、旋回流が発達することをより一層抑制できる。また、ホワールが形成された場合であっても、形成されたホワールを、内周側円筒状部材23の内側に閉じ込めることができると共に、外周側円筒状部材22によっても閉じ込めることができる。このため、ホワールが上部ドラフト10内において大きく振れ回ることをより一層防止できる。
また、本実施の形態では、外周側円筒状部材22の上流縁22aが、内周側円筒状部材23の上流縁23aより上流側に配置されている。このことにより、ホワールが形成された場合には、形成されたホワールを、まず外周側円筒状部材22の内側に閉じ込めて、その後内周側円筒状部材23の内側に閉じ込めることができる。このため、ホワールを半径方向に縮小する方向に誘導して、ホワールの拡大を抑制することができる。
このように本実施の形態によれば、吸出し管8の上部ドラフト10内に円筒状の外周側円筒状部材22および内周側円筒状部材23が設けられている。このことにより、旋回流を外周側の旋回流と内周側の旋回流と中間の旋回流とに分断することができ、旋回流が発達することをより一層抑制し、ホワールの形成をより一層抑制できる。また、ホワールが形成された場合であっても、形成されたホワールを外周側円筒状部材22および内周側円筒状部材23の内側に閉じ込めることができる。このため、ホワールの発達をより一層抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、外周側円筒状部材22の上流縁22aが、内周側円筒状部材23の上流縁23aより上流側に配置されている。このことにより、ホワールを半径方向に縮小する方向に案内することができ、ホワールの発達を抑制することができる。また、吸出し管8内の流れが、外周側円筒状部材22と内周側円筒状部材23とに同時的に衝突することを防止でき、衝突損失を低減することができる。
(第3の実施の形態)
次に、図6を用いて、本発明の第3の実施の形態における水力機械について説明する。
図6に示す第3の実施の形態においては、支持部材が、ランナの回転軸に沿う方向で見たときに、半径方向に対して傾斜または直交する方向に延びている点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図6において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図6(a)に示すように、支持部材21は、ランナ5の回転軸Xに沿う方向で見たときに、当該支持部材21と整流体20との交点(接点)Pと、吸出し管8の上部ドラフト10の中心O(回転軸X)とを通る半径方向に延びる線Lに対して直交する方向に、直線状に延びている。ランナ5は、上述したように、上流側から見たときに、時計回り(右回り)に回転するようになっており、部分負荷運転では、ランナ5から流出した旋回流は、ランナ5と同じ方向に回転する旋回流となり得る。支持部材21は、このランナ5の回転方向Qに向って、整流体20に近づくように形成されている。
このように本実施の形態によれば、支持部材21が、ランナ5の回転軸Xに沿う方向で見たときに、支持部材21と整流体20との交点Pと、上部ドラフト10の中心Oとを通る線Lに対して直交する方向に延びている。このことにより、支持部材21を、旋回流の接線方向に配置することができ、支持部材21が流れを遮ることを抑制し、支持部材21による損失を低減することができる。
また、本実施の形態によれば、支持部材21は、ランナ5の回転方向Qに向って整流体20に近づくように形成されている。このことにより、遠心力が作用する旋回流を内周側に強制することができ、旋回流の発達を抑制できる。
なお、上述した本実施の形態においては、支持部材21は、ランナ5の回転軸Xに沿う方向で見たときに、支持部材21と整流体20との交点Pと、吸出し管8の上部ドラフト10の中心Oとを通る線Lに対して直交する方向に延びている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、支持部材21は、当該線Lに対して傾斜する方向に延びていてもよい。この場合においても、支持部材21を、旋回流の旋回方向に沿う方向に配置することができ、支持部材21による損失を低減することができる。
また、上述した本実施の形態においては、支持部材21は、ランナ5の回転方向Qに向って整流体20に近づくように形成されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、支持部材21は、図6(b)に示すように、ランナ5の回転方向Qに向って整流体20から遠ざかるように、すなわち吸出し管8に近づくように形成されていてもよい。この場合においても、支持部材21を、旋回流の接線方向に配置することができ、支持部材21が流れを遮ることを抑制し、支持部材21による損失を低減することができる。また、ランナ5から流出した旋回流が、ランナ5とは反対方向に旋回するような過負荷運転の場合には、遠心力が作用する旋回流を内周側に強制することができ、旋回流の発達を抑制できる。
(第4の実施の形態)
次に、図7および図8を用いて、本発明の第4の実施の形態における水力機械について説明する。
図7および図8に示す第4の実施の形態においては、整流体が、回転軸に沿う方向で見たときに周方向に部分的に形成されている点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図7および図8において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図7および図8に示すように、整流体20は、回転軸Xに沿う方向で見たときに周方向に部分的に形成されている。また、整流体20は、回転軸Xに対して吸出し管8の拡大管12の側とは反対側に配置されている。本実施の形態においては、このような周方向に部分的に形成された1つの整流体20が上部ドラフト10内に設けられている。
このように本実施の形態によれば、吸出し管8の上部ドラフト10内に、周方向に部分的に形成された整流体20が設けられている。このような整流体20によっても、旋回流を外周側の旋回流と内周側の旋回流とに分断することができ、旋回流が発達することを効果的に抑制し、ホワールの形成を抑制できる。また、ホワールが形成された場合であっても、形成されたホワールを整流体20の内側に強制して、ホワールの発達を抑制できる。また、整流体20が周方向に部分的に形成されていることにより、整流体20による摩擦損失を低減することができ、さらに、整流体20の製作や設置作業などを簡素化して合理化を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、整流体20は、回転軸Xに対して吸出し管8の拡大管12の側とは反対側に配置されている。このことにより、上部ドラフト10内において、水圧脈動が大きくなり得る側に整流体20を配置することができ、水圧脈動を効果的に低減することができる。
なお、上述した本実施の形態においては、整流体20が周方向に1つ設けられている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、このような周方向に部分的に形成された整流体20は、周方向に複数配列されていてもよい。この場合においても、ホワールの発達を効果的に抑制することができる。
(第5の実施の形態)
次に、図9乃至図12を用いて、本発明の第5の実施の形態における水力機械について説明する。
図9乃至図12に示す第5の実施の形態においては、整流体が、下流側に向って回転軸から離れるように回転軸に対して傾斜している点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図9乃至図12において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図9および図10に示すように、整流体20は、下流側に向って回転軸Xから離れるように回転軸Xに対して傾斜している。すなわち、整流体20は、筒状かつ円錐台状に形成されている。
このように本実施の形態によれば、吸出し管8の上部ドラフト10内に、筒状かつ円錐台状の整流体20が設けられていることにより、旋回流が発達することを効果的に抑制し、ホワールの形成を抑制できる。また、ホワールが形成された場合であっても、形成されたホワールを整流体20の内側に閉じ込めて、ホワールの発達を抑制できる。このため、旋回流の発達を効果的に抑制して水圧脈動を効果的に低減させ、振動や騒音、電力揺動などの少ない安定した運転を行うことが可能となる。
また、本実施の形態によれば、整流体20が回転軸Xに対して傾斜していることにより、吸出し管8の上部ドラフト10における流路面積の拡大率を増大させることが可能となる。
一般的に、上部ドラフト10の内面は、内側を流れる流水が当該内面から剥離しないような傾斜角度(最大傾斜角度をθとする)で、流路面積が拡大するように形成されている。言い換えると、回転軸Xに対する上部ドラフト10の内面の傾斜角度がθを超えると、流れが剥離し、図11に示すようなキャビテーションCが発生し得る。このため、上部ドラフト10の内面の傾斜角度をθ以下として流れの剥離を防止しながら流路面積を拡大させ、ランナ5から流出した流水の圧力を回復させている。そして、この傾斜角度によって、上部ドラフト10の長さ、すなわち吸出し管8の深さが決定される。
しかしながら、本実施の形態では、整流体20が回転軸Xに対して傾斜している。このことにより、整流体20の内周側の領域において、流路面積を下流側に向って拡大させることができる。この場合、整流体20の傾斜角度は、流れが整流体20の内周面から剥離しない角度とすることができ、その角度は、図12に示すように、最大で上述したθとなる。そして、上部ドラフト10の内面は、傾斜している整流体20に対して更に傾斜させることができ、整流体20に対して最大角度θまで傾斜させることができる。この場合であっても、上部ドラフト10の内面から流れが剥離することを防止できる。このため、上部ドラフト10の内面の傾斜角度を増大させ、最大で2×θとすることができる。
このようにして、上部ドラフト10の長さを低減することができる。この結果、吸出し管8の深さを低減し、据付時の土木工事などの費用を低減することが可能となる。
以上述べた実施形態によれば、旋回流の発達を効果的に抑制して水圧脈動を効果的に低減させ、安定した運転を行うことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、当然のことながら、本発明の要旨の範囲内で、これらの実施の形態を、部分的に適宜組み合わせることも可能である。例えば、上述した第3の実施の形態と第5の実施の形態の組み合わせは、上述した水圧脈動を効果的に低減させ、安定した運転を行うことができるという効果に加えて、損失の低減と吸出し管の深さの低減といった効果をも奏することができる点で好都合である。
また、上述した実施の形態では、水力機械の一例としてフランシス水車を例にとって説明したが、このことに限られることはなく、フランシス水車以外の水力機械にも、本発明による水力機械を適用することができる。
1 フランシス水車
5 ランナ
8 吸出し管
10 上部ドラフト
11 エルボ
12 拡大管
20 整流体
21 支持部材
22 外周側円筒状部材
22a 上流縁
23 内周側円筒状部材
23a 上流縁
24 第2の支持部材

Claims (9)

  1. 回転軸を有し、流入する流水によって回転駆動されるランナと、
    前記ランナを通過した流水が流れる吸出し管と、
    前記吸出し管内に設けられ、前記回転軸に沿う方向に延びる整流体と、を備え、
    前記整流体は、前記回転軸に沿う方向で見たときに、前記回転軸を中心に円弧状に形成されていることを特徴とする水力機械。
  2. 前記整流体は、円筒状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水力機械。
  3. 前記整流体は、外周側円筒状部材と、前記外周側円筒状部材の内周側に設けられた内周側円筒状部材と、を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の水力機械。
  4. 前記外周側円筒状部材の上流縁は、前記内周側円筒状部材の上流縁より上流側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の水力機械。
  5. 前記整流体は、支持部材を介して前記吸出し管に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の水力機械。
  6. 前記支持部材は、前記回転軸に沿う方向で見たときに、当該支持部材と前記整流体との交点と、前記吸出し管の中心とを通る線に対して傾斜または直交する方向に延びていることを特徴とする請求項5に記載の水力機械。
  7. 前記支持部材は、前記回転軸に沿う方向で見たときに、前記ランナの回転方向に向って前記整流体に近づくように形成されていることを特徴とする請求項6に記載の水力機械。
  8. 前記吸出し管は、前記ランナの側に配置された、前記回転軸に沿って延びる上部管と、 前記上部管に曲がり管を介して連結され、流路面積が下流側に向って拡大する拡大管と、を有し、
    前記整流体は、前記回転軸に沿う方向で見たときに、周方向に部分的に形成され、前記回転軸に対して前記拡大管の側とは反対側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の水力機械。
  9. 前記整流体は、下流側に向って前記回転軸から離れるように前記回転軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の水力機械。
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