JP2006298354A - 車両用シートベルト装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 フロントシートに座った乗員が身体を大きくねじって手を後方に伸ばさなくても、比較的楽な体勢で容易にシートベルトを引出して(引き寄せて)装着できるように工夫した車両用シートベルト装置を提供する。
【解決手段】 シートベルト1の途中部分にスルーホルダー10を設け、このスルーホルダー10に前方に突出する握り取っ手20を設けて、この握り取っ手20を掴んでシートベルト1をリトラクタ2より引き出すようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の乗員を座席に拘束して保護することができる車両用シートベルト装置に係り、特に、運転席或いは助手席(以下フロントシートという)に座った乗員が、シートベルトの装着に際して、シートベルトを簡単に引き出すことができるように工夫した車両用シートベルト装置に関するものである。
従来のフロントシート用のシートベルト装置は、例えば特許文献1に見られるように、ベルト用のリトラクタがセンターピラーの下側内部に設けられ、リトラクタより引出されたシートベルトを通すスルーリングがセンターピラーの上側部に設けられているため、シートベルトを使用していない時は、シートベルトがセンターピラーの内側に沿うようにして車内に垂れ下げられた状態を呈している。
図10は、上記従来の態様を説明したものであって、図中、STはフロントシート、CKは車両のセンターピラー、Aはシートベルト、Bはセンターピラーの下側内部(サイドパネルの下側内部の車体)に固定したリトラクタ、CはセンターピラーCKに設けたベルトの出口、DはセンターピラーCKの上側部に設けたスルーリング、GはシートベルトAに取付けたスルータング、EはシートベルトAの下端を車体のフロアーに固定したアンカー、Fはアンカーバックルであって、乗員がフロントシートSTに着席した後、シートベルトAを引っ張ってリトラクタBより引出して、スルータングGをアンカーバックルFに差し込んで係合することにより、フロントシートST上の乗員を拘束できるように構成されている。
尚、特許文献1に見られるように、スルータングGを通したシートベルトAの先端を、リトラクタBに設けた第2のスプール(図示省略)に引出し及び巻き取り自在に巻装することによって、乗員をフロントシートST上に3点支持することも可能である。
特開平10−278738号公報
上記特許文献1及び図8に記載された従来の車両用シートベルト装置を用いて乗員をフロントシートSTに拘束するには、国産車の場合は運転席に座った乗員は右手を、また、助手席に座った乗員は左手を、夫々腰をひねりながら肩の後ろまで伸ばしてシートベルトAを掴み、これを前方(両車の進行方向)に引出して肩より胸、腰へと回した後、スルータングGをアンカーバックルFに差し込んで係合するようにしている。
しかし、身体(腰)をねじりながら手を肩の後方に伸ばしてシートベルトAを掴むことは、乗員の体形にもよるが決して楽な作業とは言えず、且つ、身長が低い女性の場合は、フロントシートSTを前方にスライドさせている場合が多いため、センターピラーCKの位置(センターピラーの無い車両の場合はその該当位置)に垂れ下がっているシートベルトAが益々遠くなってしまい、シートベルトAを引き出すには更に身体を後方に大きくよじって手を伸ばす必要があって、シートベルトAの装着には大変な労力を必要としていた。
加えて、上記シートベルト装着時の問題は、乗員が例えば妊婦や肥満体質者、或いは、高齢者である場合は、特に切実な問題となって、身体を強くねじることが筋肉痛やギックリ腰等の発症の原因に成ったり、シートベルト不装着の原因と成ってしまう等の問題があって、これ等各問題の対策が望まれていた。
本発明は、上記の諸問題を解決するために開発されたものであって、その技術的課題は、フロントシートに座った乗員が身体を大きくねじって手を後方に伸ばさなくても、比較的楽な体勢で容易にシートベルトを引出して(引き寄せて)装着できるように工夫した車両用シートベルト装置を提供することである。
(1) 上記の技術的課題を解決するために、本発明の請求項1に係る車両用シートベルト装置は、サイドパネル内部の車体に固定したリトラクタより、車体上部のスルーリングを通して引き出されたシートベルトのスルータングを、アンカーベルトに取付けたバックルに差し込んで係合させることによって、フロントシート上の乗員を拘束できるように構成した車両用シートベルト装置であって、上記車体上部のスルーリングを通して車体内部に垂れ下がっているシートベルトの途中部分で、少なくとも上記スルータングよりも上側に位置する部分に、シートベルトの長手方向に移動自在で、且つ、車両の進行方向に向けた状態でシートベルト引出し用の握り取っ手を突設したスルーホルダーを装着したことを特徴としている。
(2) 次に、本発明の請求項2に係る車両用シートベルト装置は、前記のスルーホルダーが、上下2枚のホルダー板を、接合面に設けた挿通穴にシートベルトを挿通した状態で、且つ、前記握り取っ手を車両の進行方向に向けた状態にして、接着又はビス止めによって接合して構成されていることを特徴としている。
(3) 次に、本発明の請求項3に係る車両用シートベルト装置は、サイドパネル内部の車体に固定したリトラクタより、車体上部のスルーリングを通して引き出されたシートベルトのスルータングを、アンカーベルトに取付けたバックルに差し込んで係合させることによって、フロントシート上の乗員を拘束できるように構成した車両用シートベルト装置であって、上記のスルータングに、車両の進行方向に向けた状態でシートベルト引出し用の握り取っ手を突設したことを特徴としている。
(4) 次に、本発明の請求項4に係る車両用シートベルト装置は、前記の握り取っ手が、曲げても折れることのない優れた弾力性を備えた部材を用いて構成されていることを特徴としている。
(5) 次に、本発明の請求項5に係る車両用シートベルト装置は、前記の握り取っ手が、スルーホルダーに対して折り畳み自在に構成されていることを特徴としている。
(6) 次に、本発明の請求項6に係る車両用シートベルト装置は、前記のスルーホルダーに、前記シートベルトを挿通するための挿通穴を設けると共に、上記のスルーホルダーには、外部より挿通穴内にシートベルトを挿通したり、挿通したシートベルトを外部に取り出すための切込口が切欠形成されていることを特徴としている。
(7) また、本発明の請求項7に係る車両用シートベルト装置は、前記スルーホルダーに設けた挿通穴の一部に、移動自在に挿通されたシートベルトを押圧してスルーホルダーの移動を途中で係止することができる挟圧部が設けられていることを特徴としている。
(8) 更に、本発明の請求項8に係る車両用シートベルト装置は、前記挿通穴を設けたスルーホルダーの本体部分が、硬質で耐摩耗性に優れた合成樹脂材を用いて構成され、前記シートベルト引出し用の握り取っ手が、比較的軟質な合成樹脂材を用いて構成されていることを特徴としている。
上記(1)と(2)に記載した請求項1、2に係る手段によれば、既設のシートベルトに対して握り取っ手を突設したスルーホルダーを後付けで装着することにより、フロントシートに座った乗員が大きく身体をねじって後方に手を伸ばさなくても、上記の握り取っ手を掴むことによって、比較的簡単にシートベルトを引出して装着することを可能にしている。
上記(3)に記載した請求項3に係る手段によれば、予めスルータングに握り取っ手を一体に設けておくことにより、新車時に本発明をシートベルトに実施することによって、上記請求項1、2に係る発明の作用と同等の作用を発揮することを可能にする。
上記(4)で述べた請求項4に係る手段によれば、シートベルトを装着した時に、乗員の脇(下部側方)に位置して前方に突出する握り取っ手が、乗員自身に当たって、怪我を被ったり、運転の邪魔になったりする問題を解決することができると共に、無理な引き出し操作による握り取っ手の破損や折損事故を防止することを可能とする。
上記(5)で述べた請求項5に係る手段によれば、シートベルトを装着した時に、握り取っ手を折り畳んでおくことにより、前方に突出する握り取っ手が運転の邪魔になる問題を解消できると共に、衝突等の事故発生時に、握り取っ手によって乗員が怪我を被るといった事故を防止することができる。
上記(6)で述べた請求項6に係る手段によれば、既設のシートベルトに対して、切込口を用いて握り取っ手を突設したスルーホルダーを誰にでも簡単に後付けで装着することができると共に、シートベルトに装着したスルーホルダーの取り外しや交換といった作業も、切込口を用いて簡単に行うことを可能にして、当該スルーホルダーの使用を促進することを可能にする。
上記(7)で述べた請求項7に係る手段によれば、スルーホルダーは挿通穴に設けた挟圧部によって、挿通したシートベルトに対して任意の位置にスライドさせて係止することができるため、握り取っ手を握ってシートベルトをリトラクトタよりスルーリングを通して引出し、スルータングをバックルに差し込んで係合させた後、再びスルーホルダーのみをスライドさせてスルーリングの下側位置に戻し、再度シートベルトをリトラクタより3〜4cm程度引出すと共に、その引出し状態を上記の挟圧部によって係止するように操作すれば、当該スルーホルダーがストッパーの役目を発揮してシートベルトを若干緩めた状態に維持して、シートベルトによる胸への締め付けを防いで快適な運転を可能にする。
上記(8)で述べた請求項8に係る手段によれば、スルーホルダーの本体部分が例えばポリアセタール(POM)のような硬質で耐摩耗性、耐衝撃性に優れたエンジニアリング・プラスチックを用いて構成されているため、シートベルトの引出し操作や、シートベルトによる摩耗等に対して、充分に耐える機能を発揮できる。また、握り取っ手は例えばウレタンやエラストマーのような軟質合成樹脂材を用いて構成されているため、操作時の手触りを良くするだけではなく、衝突等の事故発生時等に、握り取っ手によって乗員が怪我を被るといった事故を防止することを可能にする。
以上述べた次第で、本発明に係る車両用シートベルト装置によれば、既設又は新設のシートベルトに容易に実施できると共に、乗員に対して身体や腰等を大きくねじる負担を軽くして、誰にでも容易にシートベルトを引き出して装着できる利点を発揮できるものであって、シートベルトを安全に、且つ、胸等へ負担を軽くした状態で快適に利用できる特徴を備えている。
以下に、本発明に係る車両用シートベルト装置の実施の形態を図面と共に説明すると、図1はシートベルトが使用されていない時の状態を示した本発明の構成図、図2はその使用時(装着時)の状態を示した構成図であって、これ等の図面において、STは車両のフロントシート、CKは車両のセンターピラー、1はシートベルト、2は車両のサイドパネルの内部、具体的には、センターピラーCKの下側内部の車体(センターピラーの無い車両の場合は該当部分のパネル内部の車体)に固定したリトラクタで、シートベルト1の根端側はこのリトラクタ2のスプール2A(図3参照)に、引き出し及び巻戻し自在に巻装されている。
4はセンターピラーCKの上側部(センターピラーCKが無い車両の場合はその該当部)に取付けたスルーリングで、図1に示した不使用時には、上記のリトラクタ2よりサイドパネルの開口3を通って車両の内部に上向きに引出されたシートベルト1は、上記スルーリング4を通すことによって下向きに折り返されて、センターピラーCKの内側面に沿って垂れ下がった状態に成っている。7は上記垂れ下がったシートベルト1の下端部を、センターピラーCKの下側部のフロアー、或いは、当該下側部よりも若干後方のフロアーに固定するアンカー固定具を示す。
5は上記のシートベルト1に、その長手方向に対して移動自在に取付けたスルータングで、このスルータング5を図2に示すようにフロントシートSTの反対側のフロアーに固定したアンカーベルト6’に取付けられているバックル6に差し込んで係止させることにより、フロントシートSTに座っている乗員(図示省略)の肩から胸をシートベルト1のショルダーベルトの部分1Aで押さえ、腰と腹回りをラップベルトの部分1Bで押さえて、乗員をフロントシートSTに拘束できる仕組みに成っている。
尚、以上の如く構成したシートベルト装置は公知の構成であるので、各部材の詳細な説明はこれを省略することにする。また、上述した図1と図2、及び、図3に示した本発明の要部構成図において、シートベルト1の下端をアンカー固定具7によって車両のフロアー側に固定しているが、これは実施の一例であって、上記リトラクタ2に第2のスプール(図示せず)を設けると共に、リトラクタ2を図1、図2よりもフロアーに近い下側部の位置に設けて、この第2のスプールに上記シートベルト1の下端を引出し及び巻戻し自在に巻装するように構成してもよく、その選択は任意とする。
次に、本発明の要部の構造に付いて説明すると、図1乃至図3において、10は上記シートベルト1の途中部分で、且つ、少なくとも上記スルータング5よりも上側に位置する部分(スルーリング4に近い部分)に移動自在(スライド自在)に装着したスルーホルダーで、20はこのスルーホルダー10の一端面に先端を車両の進行方向に向けた状態に突設した握り取っ手を示す。この握り取っ手20は、図示(図4参照)したように細長いハンドル杆21の先端部に握り部を設けた形状を呈しているが、図示した握り取っ手20の形状はいずれも実施の一例であって、握り取っ手20の形状が図示のものに限定されないことは勿論である。
また、図1乃至図3に示したスルーホルダー10は、既設のシートベルト1に装着できるように構成した本発明の請求項1、2に記載の後付けタイプ(外付けタイプ)のスルーホルダーに相当するものであって、全体は図4の特に(B)に示すように、接合面にシートベルト1の挿通穴14を設けた上下2枚の合成樹脂製のホルダー板11,12を、挿通穴14にシートベルト1を挿通した状態で、1本又は複数本(2本或いは4本)のビス13…の締め付けによって上下一体に取付けたり、或いは、両ホルダー板11,12を一体に接着することによって構成される。
図4(A)は上述した後付けタイプに構成したスルーホルダー10の平面図、(B)はその側面図であって、上記の握り取っ手20は、ハンドル杆21の根端部をその一端面に植設することによって、スルーホルダー10に一体的に取付けられている。15は合成樹脂製のスルーホルダー10を補強するために、一方のホルダー板11の内部に埋設した金属製の補強板を示す。ハンドル杆21は、弾力性に優れ、曲げても容易に折れることがない例えばカーボンシャフト、又は、形状記憶合金等を用いて構成され、握り取っ手20は全体が柔らかくて安全性の高い例えばナイロン系の部材を用いて構成されている。
図5は、同じく後付けタイプに構成したスルーホルダー10の他の実施例を示したものであって、(A)はその平面図、(B)は側面図を示す。これ等の図面において、15Aは前記図4に示したスルーホルダー10の金属製補強板15の一端を屈曲、及び、延長して、スルーホルダー10の一端面に突出した取付片で、この取付片15Aに金属又はカーボン等で造ったシャフト22の根端部22Aを、ボルト23とナット及びスプリングワッシャーから成る締め付け部材によって、図(A)に示すように角度調節自在(折畳み自在)に取付けることによって、一端にナイロン系の握り取っ手20を設けたシャフト2を、折畳み自在に設けたスルーホルダー10が構成される。
尚、上記図4、図5に示したスルーホルダー10の全体を、上記金属製補強板15を使用せずに、両ホルダー板11、12及び取付片15Aを含めて全て合成樹脂材を用いて構成して、両ホルダー11、12を1本又は複数本のビス13の締付けによって一体化することも可能である。
以上の如く構成した後付けタイプのスルーホルダー10は、握り取っ手20を前方(両車の進行方向)に突出した状態で、且つ、少なくとも前記スルータング5よりも上側に位置した状態で、シートベルト1に対して移動自在に(スライド自在)に装着されるが、図6はその装着の態様を示したものである。
即ち、図6(A)は、スルータング5の上部にスルーホルダー10をセットした状態を示したもので、図中、1Tはスルーホルダー10の重量によって、スルータング5が必要以上にシートベルト1の下方にスライドしてしまうことを防止するために、シートベルト1に設けたストッパーを示す。
図6(B)は、シートベルト1の適所(丁度手が届く位置)にスルーホルダー10が位置するように、スルーリング4に設けた止め具1Rに取付けられた紐体1Z(スプリング)で吊下げ状態にした実施例を示す。また、図6(C),(D)は、シートベルト1上の適所にスルータング5とスルーホルダー10を位置決めするために、シートベルト1に夫々位置決め用のストッパー1Tと1Sを設けた実施例を示したものであって、スルータング5に設けたシートベルト1の通し穴5Aは、下側のストッパー1Tには係止してスルータング5を定位置にに係止するが、スルーホルダー10用のストッパー1Sには係止せずに、シートベルト1上を自由にスライドさせることができる大きさに造られている。
また、図6(A)で点線で示すように、上記スルーホルダー10に設けたシートベルト1を挿通する挿通穴14の両側又は一側に、バネ圧を調節可能にしたバネ部30を設けて、このバネ部30でシートベルト1の面を加圧することにより、スルーホルダー10が自重によって下がらないように保持することも考えられる。この様に構成すると、シートベルト1を外した時に、スルーホルダー10が上記図6(B)と同様にスルーリング4の下側位置に停止して、次にシートベルト1を使用する時に、予め握り取っ手20を一番手に取り易い位置に確保することができる。
図7は、後付けタイプに構成したスルーホルダー10の他の実施例を示したものであって、(A)はその側面図、(B)は平面図を示す。これ等の図面において、10Tは例えばポリアセタール(POM)のような硬質で、耐摩耗性及び耐衝撃性に優れた合成樹脂材を用いて成形したスルーホルダー10の本体、20は例えばウレタンやエラストマーのような軟質合成樹脂材を用いて断面略球体状に成形した握り取っ手を示す。
更に図7において、16は上記スルーホルダーの本体10Tの先端部に突設した接続突子、23は握り取っ手20に連設したハンドル部で、このハンドル部23の根端部23A内に上記スルーホルダーの本体10Tの接続突子16を嵌め込んで接着、熔着又は軸止めすることによって、スルーホルダーの本体10Tに握り取っ手20を一体に連設したスルーホルダー10が構成される仕組みに成っている。
また、20Zは上記断面球体状に形成した握り取っ手20に設けた軽量化用の孔、14はスルーホルダーの本体10Tに設けた上記シートベルト1を挿通させるための挿通穴を示す。挿通穴14はシートベルト1を挿通して、スルーホルダー10をシートベルト1の長手方向に対して自由に移動できる上下幅と横幅を備えているが、挿通穴14の中間部分には、シートベルト1の上下側面に圧接してその移動を係止することができる断面略山型形状又は凹凸形状に形成された挟圧部14Xが設けられている。
更にスルーホルダーの本体10Tには、シートベルト1を外部より挿通穴14の内部に挿通したり、反対にこれを取り出したりすることができる切込口14Wが切欠開口されていて、シートベルト1への着脱を可能にしている。
図8は、握り取っ手20を握って手前に引き降ろすことによって、スルーホルダー10がシートベルト1を引出してスルーリング5をバックル6に差し込んで係止させることにより、乗員をフロントシートSTに拘束した後に、スルーホルダー10をシートベルト1に沿って仮想線に示すようにスルーリング4に向けて上方に復帰スライドさせると共に、シートベルト1をリトラクタ2より2〜3cm引出し、且つ、スルーホルダー10をスルーリング4の下側に位置させ、その挟圧部14Xの圧接力(係止力)をストッパーとして利用して、シートベルト1の引出し状態を維持することによって、シートベルトに若干の緩みを生じさせて、乗員の胸への締め付けを防ぐ操作状態を示したものである。
図9は、新設用(新車用)として、予めスルータングにスルーホルダーが一体形成されている本発明の請求項3に記載の装置を示したものであって、図示したいずれの実施例に記載の装置も、握り取っ手20を前方(車両の進行方向)に突出した状態に設けたスルータング15が、シートベルト1に対してスライド自在に装着される。
即ち、図9(A)は、プレス加工によって形成された金属製のスルータング15の根端部分に、樹脂コーテングによって合成樹脂製のスルーホルダー10’を一体形成した新設用装置の一例を示したものであって、図中、15Kはスルータング15の先端に形成した係止穴、14はシートベルト1用の挿通穴、15Hはプレス加工品であるスルータング15の一側を外方に長目に延長させて設けたハンドル部で、20はこのハンドル部15Hの先端に設けたナイロン系の比較的柔らかな材料で造った握り取っ手を示す。
図9(B)は新設用装置の他の例を示したもので、図中、15Wは上記スルータング15をコーティングした合成樹脂製スルーホルダー10’の一側に、安全対策として二重成形を行って取付けたカーボン又は形状記憶合金等を用いて造った細長くて屈曲可能なシャフトで、20はこのシャフトの先端に設けたナイロン系の比較的柔らかな材料で造った握り取っ手を示す。
図9(C)は、新設用装置の他の例を示したものであって、図中、15Xはプレス加工品であるスルータング15の一端を外方に短か目に突出して形成した取付片で、20Xはネジ等の締付具30によって取付片15Xに回動可能に取付けた細長いハンドル杆、20はこのハンドル杆20Xの先端部に取付けたナイロン系の比較的柔らかな材料で造った握り取っ手で、ハンドル杆20Xは安全対策として取付片15Xに設けた係止突条15X’,15X’によって、図示した直線方向(長手方向)と直角に回動した折り曲げ方向の両方に、回動位置が係止できる仕組みに成っている。
尚、上記図9(B)に示した細長くて屈曲可能なシャフト15Wの根端部を、スルーホルダー10’側に回動及び角度調節自在に取付けるように構成することにより、細長いシャフト15Wに自在性を持たせることも考えられる。
本発明に係る車両用シートベルト装置のうち、スルーホルダーが後付け用に構成されている装置の全体を説明した構成図。 図1に示した本発明の使用時の形態を説明した構成図。 図1に示した本発明の要部を説明した構成図。 (A)は本発明で用いる後付け用スルーホルダーの一実施例を示した平面図、(B)はその側面図。 (A)は本発明で用いる後付け用スルーホルダーの他の実施例を示した平面図、(B)はその側面図。 (A),(B),(C)はシートベルトに対する後付け用スルーホルダーの係止構造に関する実施例を示したもので、(D)は(C)の中央縦断面図。 (A)は本発明で用いる後付け用スルーホルダーの他の実施例を示した側面図、(B)はその平面図。 図7に示したスルーホルダーの使用状態を説明した説明図。 (A),(B),(C)はスルータングとスルーホルダーを一体化した新設用(新車用)装置の各実施例を示した平面図。 従来の車両用シートベルト装置を示した構成図。
符号の説明
CK センターピラー
ST フロントシート
1 シートベルト
2 リトラクタ
4 スルーリング
5 スルータング
6 バックル
10 後付け用(外付け用)のスルーホルダー
10’ 新設用(新車用)のスルーホルダー
14 挿通穴
14X 挟圧部
14W 切込口
15 スルーホルダーを一体に設けた新設用のスルータング
20 握り取っ手

Claims (8)

  1. サイドパネル内部の車体に固定したリトラクタより、車体上部のスルーリングを通して引き出されたシートベルトのスルータングを、アンカーベルトに取付けたバックルに差し込んで係合させることによって、フロントシート上の乗員を拘束できるように構成した車両用シートベルト装置であって、
    上記車体上部のスルーリングを通して車体内部に垂れ下がっているシートベルトの途中部分で、少なくとも上記スルータングよりも上側に位置する部分に、シートベルトの長手方向に移動自在で、且つ、車両の進行方向に向けた状態でシートベルト引出し用の握り取っ手を突設したスルーホルダーを装着したことを特徴とする車両用シートベルト装置。
  2. 前記のスルーホルダーが、上下2枚のホルダー板を、接合面に設けた挿通穴にシートベルトを挿通した状態で、且つ、前記握り取っ手を車両の進行方向に向けた状態にして、接着又はビス止めによって接合して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートベルト装置。
  3. サイドパネル内部の車体に固定したリトラクタより、車体上部のスルーリングを通して引き出されたシートベルトのスルータングを、アンカーベルトに取付けたバックルに差し込んで係合させることによって、フロントシート上の乗員を拘束できるように構成した車両用シートベルト装置であって、
    上記のスルータングに、車両の進行方向に向けた状態でシートベルト引出し用の握り取っ手を突設したことを特徴とする車両用シートベルト装置。
  4. 前記の握り取っ手が、曲げても折れることのない優れた弾力性を備えた部材を用いて構成されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の車両用シートベルト装置。
  5. 前記の握り取っ手が、スルーホルダーに対して折り畳み自在に構成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の車両用シートベルト装置。
  6. 前記のスルーホルダーに、前記シートベルトを挿通するための挿通穴を設けると共に、上記のスルーホルダーには、外部より挿通穴内にシートベルトを挿通したり、挿通したシートベルトを外部に取り出すための切込口が切欠形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートベルト装置。
  7. 前記スルーホルダーに設けた挿通穴の一部に、移動自在に挿通されたシートベルトを押圧してスルーホルダーの移動を途中で係止することができる挟圧部が設けられていることを特徴とする請求項1又は6に記載の車両用シートベルト装置。
  8. 前記挿通穴を設けたスルーホルダーの本体部分が、硬質で耐摩耗性に優れた合成樹脂材を用いて構成され、前記シートベルト引出し用の握り取っ手が、比較的軟質な合成樹脂材を用いて構成されていることを特徴とする請求項1、6又は7に記載の車両用シートベルト装置。
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