JP2006297270A - 構造物の製造方法及び製造装置、構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エアロゾル内における微粒子の粒径分布及び濃度を均一化する。
【解決手段】 ターゲット材料Tをレーザー照射によりアブレーションすることで微粒子sを生成し、生成した微粒子sをキャリアガスG中に分散させてエアロゾル化し、このエアロゾルAを基材Bに吹き付けることによって、微粒子sが衝突した基材表面に構造物を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微粒子をガス中に分散させたエアロゾルを基材に吹き付けることによって、微粒子が衝突した基材表面に構造物を形成する構造物の製造方法及び製造装置、並びにその構造物に関する。
電子機器の小型化や高周波化に伴って、例えばキャパシタや、レジスタ、インダクタといった受動部品を基板に内蔵した部品内蔵基板の開発が重要となっている。例えば、部品内蔵基板では、このような受動部品を基板に直接形成する必要があるが、特に耐熱温度が300℃程度のエポキシ系樹脂基板には、低温で高誘電率をもつキャパシタを形成することが要求される。このような要求に対して、脆弱材料や金属の微粒子をガス中に分散させたエアロゾルを基板に高速で噴射し、微粒子が基板に衝突する際の機械的衝撃力を利用して、この微粒子からなる多結晶構造物を基板上に直接形成する、いわゆるエアロゾルデポジション法が提案されている(非特許文献1を参照。)。
このエアロゾルデポジション法では、エアロゾル化した微粒子を基板に衝突させ、この衝突による衝撃で微粒子を変形又は破砕し、この変形又は破砕によって新たに生じた活性な表面を介して微粒子同士を再結合させることで、基板上に薄膜など構造物を形成する。また、このようなエアロゾルデポジション法は、例えば圧電駆動型MEMSデバイス用のピエゾ素子や、電気光学部材であるPLZT系の光変調素子などの作製に応用することも期待されている。
ところで、従来のエアロゾルデポジション法では、エアロゾル中の粒子径分布が大きいと、均一な薄膜を形成することができなくなってしまう。すなわち、このような粗粒が膜中に存在する場合には、この粗粒が存在する部分の周辺に空隙が生じてしまい、そこから膜が剥離してしまうといった問題が発生してしまう。これを解決するために、エアロゾル中の粗粒を除去するための分級手段を設けることが提案されている(特許文献1,2を参照。)。しかしながら、何れも粗粒の分離が不十分であるため、十分に均一な組織を持つ薄膜を基板上に形成することは困難である。
また、従来のエアロゾルデポジション法による成膜装置では、キャリアガスによってタンク内の微粒子を吹き上げながらエアロゾルを生成する仕組みとなっているものの、このエアロゾル内における微粒子の濃度が成膜を継続するに従って低下してしまうといった問題も生じている。したがって、この場合も、十分に均一な組織を持つ薄膜を基板上に形成することは困難である。
明渡純「次世代の機械設計を探る第3回、超微粒子の衝突付着現象を利用した高速セラミック・コーティング」、機械設計、日刊工業新聞社、第45巻第6号(2001年5月号)、P.92〜96 特開平11−21677号公報 特開2003−213449号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、エアロゾル内における微粒子の粒径分布及び濃度を均一化することによって、高品質の構造物を基材表面に形成することを可能とした構造物の製造方法及び製造装置、並びにその構造物を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る構造物の製造方法は、ターゲット材料をレーザー照射によりアブレーションすることで微粒子を生成し、生成した微粒子をキャリアガス中に分散させてエアロゾル化し、このエアロゾルを基材に吹き付けることによって、微粒子が衝突した基材表面に構造物を形成することを特徴とする。
本発明の請求項2に係る構造物の製造方法は、請求項1において、ターゲット材料として、12CaO・7(Al)、BaTiO、TiO、SiOの中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の多結晶体を用いることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る構造物の製造方法は、請求項1又は2において、微粒子の直径を3〜100nmの範囲とすることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る構造物の製造方法は、請求項1〜3の何れか一項において、パルス幅を10fs〜20ms、繰り返し周波数を10〜200Hzの範囲で動作させたKrFエキシマレーザーによってターゲット材料にパルスレーザーを照射することを特徴とする。
本発明の請求項5に係る構造物の製造方法は、請求項1〜4の何れか一項において、キャリアガスとして、Ar又はHeを用いることを特徴とする。
本発明の請求項6に係る構造物の製造方法は、請求項1〜5の何れか一項において、エアロゾルの吹付速度を50〜800m/sの範囲とすることを特徴とする。
本発明の請求項7に係る構造物の製造装置は、ターゲット材料が設置されるターゲット設置部と、ターゲット材料にレーザーを照射するレーザー照射手段とが設けられ、ターゲット材料をレーザー照射によりアブレーションすることで微粒子を生成する第1のチャンバと、基材が設置される基材設置部と、微粒子をキャリアガス中に分散させたエアロゾルを基材に吹き付ける吹付手段とが設けられ、エアロゾルを基材に吹き付ることによって、微粒子が衝突した基材表面に構造物を形成する第2のチャンバとを備えることを特徴とする。
本発明の請求項8に係る構造物の製造装置は、請求項7において、ターゲット材料が、12CaO・7(Al)、BaTiO、TiO、SiOの中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の多結晶体であることを特徴とする。
本発明の請求項9に係る構造物の製造装置は、請求項7又は8において、微粒子の直径が3〜100nmの範囲にあることを特徴とする。
本発明の請求項10に係る構造物の製造装置は、請求項7〜9の何れか一項において、レーザー照射手段が、KrFエキシマレーザーであって、パルス幅を10fs〜20ms、繰り返し周波数を10〜200Hzの範囲で動作させることによって、ターゲット材料にパルスレーザーを照射することを特徴とする。
本発明の請求項11に係る構造物の製造装置は、請求項7〜10の何れか一項において、キャリアガスが、Ar又はHeであることを特徴とする。
本発明の請求項12に係る構造物の製造装置は、請求項7〜11の何れか一項において、吹付手段によるエアロゾルの吹付速度が50〜800m/sの範囲にあることを特徴とする。
本発明の請求項13に係る構造物は、請求項1〜6の何れか一項に記載の構造物の製造方法を用いて作製されたことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、ターゲット材料をレーザー照射によりアブレーションすることで微粒子を生成し、生成した微粒子をキャリアガス中に分散させてエアロゾル化することによって、このエアロゾル内における微粒子の粒径分布及び濃度を均一化することができ、このようなエアロゾルを基材に吹き付けることによって、微粒子が衝突した基材表面に高品質の構造物を形成することができる。
以下、本発明を適用した構造物の製造方法及び製造装置について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明を適用した構造物の製造装置は、例えば図1に示すように、エアロゾルデポジション法によって基材となる基板材料B上に薄膜からなる構造物を形成する成膜装置1である。具体的に、この成膜装置1は、ターゲット材料TをレーザーLの照射によりアブレーションすることで微粒子sを生成する第1のチャンバ2と、生成した微粒子sをキャリアガスG中に分散させてエアロゾル化し、このエアロゾルAを基板材料Bに吹き付ることによって、微粒子sが衝突した基板材料B上に薄膜を形成する第2のチャンバ3とを備えている。
第1のチャンバ2は、微粒子生成用チャンバとして減圧可能な空間を構成しており、その内部には、ターゲット材料Tが設置されるターゲット設置部4がチャンバ内の上方に位置して設けられている。
このターゲット設置部4に設置されるターゲット材料Tとしては、エアロゾルデポジション法に用いられる微粒子sを生成する金属材料やセラミックス材料等を用いることができる。また、特に制限されるものではないが、12CaO・7(Al)、BaTiO、TiO、SiOの中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の多結晶体からなる酸化物材料を用いることができる。さらに、ターゲット材料Tには、ハンドリングと成形の容易さから、円盤状の多結晶体(焼結体)を用いることが望ましい。
また、このターゲット材料Tから生成される微粒子sの粒径は、生成雰囲気圧力によっても変化するが、上記ターゲット材料Tを用いる場合、工業的に不利とならない範囲で設定することが望ましい。具体的には、この微粒子sの粒径が3〜100nmの範囲にあることが望ましい。微粒子の粒径が3nm未満になると、成膜速度が遅くなり、粒径が100nmを超えると、膜の緻密さが低下するためである。
第1のチャンバ2には、レーザー照射手段となるレーザー装置5が設けられており、このレーザー装置5が下方から上記ターゲット材料Tに向かってパルスレーザーLを照射する。このレーザー装置5は、上記ターゲット材料Tをレーザー照射によりアブレーションするものであれば特に限定されるものではなく、上記ーゲット材料Tを照射する場合、例えば波長248nmのKrFエキシマレーザーや、波長193nmのArFエキシマレーザー等を用いることができる。そして、このレーザー装置5は、パルス幅を10fs〜20ms、繰り返し周波数を10〜200Hzの範囲で動作させながら、ターゲット材料Tに対してパルスレーザーLを照射することが望ましい。
すなわち、このパルスレーザーLのパルス幅が20msを超えると、アブレーションに必要なエネルギーを照射することが困難となる。一方、このパルスレーザーLのパルス幅が10fs未満になると、装置が非常に大がかり且つ高価となる。また、レーザーLを安定して発振させることが困難となる。また、このパルスレーザーLの繰り返し周波数が10Hz未満になると、成膜速度が著しく低下する。一方、このパルスレーザーLの繰り返し周波数が200Hzを超えると、成膜速度をそれ以上上げることが困難となる。
第1のチャンバ2には、ガス供給手段であるボンベ6が配管7を介して接続されている。そして、このボンベ6に充填されたキャリアガス(単にガスともいう。)Gが配管7を通して第1のチャンバ2内に供給されることになる。また、ボンベ6から第1のチャンバ2に供給されるガスGの流量は、配管7に設けられたマスフローコントローラ8によって制御することができる。
キャリアガスGは、第1のチャンバ2内で微粒子sと混合されてエアロゾルAを構成するものであれば特に限定されるものではなく、例えばArや、He、Ne、N等の不活性ガスを用いることができる。
第2のチャンバ3は、成膜用チャンバとして外気と隔離された減圧可能な空間を構成しており、この第2のチャンバ3には、減圧手段となる真空ポンプ9が配管10を介して接続されている。そして、この配管10を通して真空ポンプ9が第2のチャンバ3内を減圧することになる。また、配管10には、微粒子sが真空ポンプ9に吸引されるのを防ぐために、微粒子sを捕集するためのフィルタ11が設けられている。
第2のチャンバ3内には、基板材料Bが設置される基材設置部12がチャンバ内の上方に位置して設けられている。この基材設置部12は、支軸13を介して基板材料Bを回転可能に保持する回転ホルダである。これにより、後述するエアロゾルAを基板材料Bの全面に亘って均一に吹き付けることが可能となっている。
基板材料Bとしては、特に限定されるものではなく、例えば、エポキシ系樹脂基板、シリコン等の半導体基板、セラミックスやガラス等の絶縁体基板、或いは金属等の導電体基板などを用いることができる。
第2のチャンバ3には、吹付手段となるノズル14が設けられており、このノズル14が下方から上記基板材料Bに向かってエアロゾルAを吹き付ける。このノズル14は、図示を省略する噴射装置に接続されており、この噴射装置は、第1のチャンバ2に接続された移送管15を通して供給されたエアロゾルAをノズル14から基板材料Bに向けて高速で噴射する。
このノズル14から基板材料Bに対して吹き付けられるエアロゾルAの吹付速度は、50〜800m/sの範囲とすることが望ましい。すなわち、このエアロゾルAの吹付速度が50m/s未満になると、微粒子sが基板に衝突する際の機械的衝撃力が不足し、成膜速度が著しく低下する。一方、このエアロゾルAの吹付速度が800m/sを超えると、過剰なエネルギーにより基板及びこの基板上に成膜された膜にダメージを与えてしまう。また、成膜された膜の一部がエッチングされるため、全体の成膜速度が低下してしまう。
本発明を適用した構造物の製造方法では、上記成膜装置1を用いて、基板材料B上に薄膜をエアロゾルデポジション法によって形成する。
具体的には、先ず、レーザー装置5が第1のチャンバ2内のターゲット材料TにパルスレーザーLを照射し、このターゲット材料Tをアブレーションすることで微粒子sを生成する。すなわち、ターゲット材料TにパルスレーザーLが照射されると、このターゲット材料Tの表面近傍でパルスレーザーLのほとんどが吸収される結果、ターゲット表面の温度が急激に上昇して、アブレーションプラズマPが形成される。すると、アブレーションによりターゲット材料Tから分子やイオンクラスターの状態となって飛散したもの同士が衝突を繰り返しながら、反応して冷却されて、均質な微粒子sとなる。そして、生成された微粒子sは、ボンベ6から第1のチャンバ2内に供給されたキャリアガスGによって第1のチャンバ2内でエアロゾル化する。
次に、第1のチャンバ2内で生成されたエアロゾルAを、噴射装置が移送管15を通してノズル14から高速で噴射する。そして、このノズル14から噴出されたエアロゾルAを第2のチャンバ3内の基板材料Bに吹き付けることによって、微粒子sが衝突した基板材料Bの表面に薄膜を形成する。
以上のように、本発明では、パルスレーザーLの照射により基板材料Bをアブレーションすることで、粒径の揃った均質な微粒子sを第1のチャンバ2内で連続的に生成することができ、この生成された微粒子sをキャリアガスG中に分散させてエアロゾル化することによって、微粒子sの濃度が一定で、なお且つ、微粒子sの粒径が揃ったエアロゾルAをノズル14に連続的に供給することができる。
したがって、本発明では、このエアロゾルA中の微粒子sが衝突した基板材料Bの表面に、膜の剥離や成膜速度の変化を抑制し、なお且つ、均一性に優れた高品質の薄膜を形成することができる。また、本発明では、従来のようにエアロゾル発生器と成膜チャンバとの間に破砕器や分級器を設置する必要がないため、装置全体の構造を簡素化して更なる小型化を図ることができる。
また、上記成膜装置1では、例えば図2に示すように、第2のチャンバ3内にスパッタ法によって成膜を行うスパッタ成膜装置20を設けた構成とすることもできる。具体的に、このスパッタ成膜装置20は、水冷式のターゲットホルダ21に設置されたターゲット材料T’に対してプラズマを作用させ、スパッタリングにより叩き出されたスパッタ粒子s’を上記基板材料B上に付着させて成膜を行う。
この場合、基板材料B上に金属などの電極材料を成膜することができるため、上記エアロゾルデポジション法によって、例えばBaTiOなどの誘電体薄膜と、上記スパッタ法によって、例えばAuなどの導電体膜(電極膜)とを交互に成膜することによって、キャパシタなどの電気素子を形成することができる。また、このようなキャパシタに限らず、ターゲット材料とマスクパターンを変えることで、様々な電気素子を形成することができる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとするが、以下の実施例は本発明の技術範囲を限定するものではない。
本実施例では、基材となるエポキシ樹脂基板上に、Auからなる一対の導電体膜(電極層)の間にBaTiOからなる誘電体薄膜が挟み込まれたキャパシタを作製した。
具体的には、先ず、エポキシ樹脂基板の片面に蒸着によりAu膜を成膜した。蒸着には、市販の蒸着装置を用い、膜厚が200nmになるように蒸着時間を調整した。また、蒸着時にマスクを用いて、Au膜の形状を20mm×30mmの長方形とした。
次に、このエポキシ樹脂基板のAu膜上に、本発明のエアロゾルデポジション法と同じ方法を用いて、BaTiO膜を成膜した。ターゲット材料には、BaTiOの多結晶体(焼結体)を用いた。ターゲット材料は、市販のBaTiO粒子を冷間等方圧プレスでペレット化し、焼成して作製した。また、バインダーとして、ポリビニルアルコール水溶液を加え、大気中で1350℃で5時間焼成して作製した。
そして、波長248nmのKrFエキシマレーザーを用いて、パルス幅を10ms、繰り返し周波数を10Hzで動作させながら、ターゲット材料にパルスレーザーを照射した。このとき、キャリアガスGとして、Arを5L/minの割合で導入した。
そして、ターゲット材料のアブレーションにより生成された微粒子をキャリアガス中に分散させることでエアロゾル化し、このエアロゾルをノズルから高速で噴射してエポキシ樹脂基板に吹き付けた。これにより、微粒子が衝突したエポキシ樹脂基板のAu膜上に、BaTiO膜を成膜した。このとき、ノズル14の口径は、1.0mmであり、エアロゾルの吹付速度は、100m/secとした。また、エアロゾルを基板表面に対して45゜の角度で吹き付けた。基板表面とノズル先端との距離は、55mmとし、成膜時にエポキシ樹脂基板を10rpmで回転させた。また、成膜時にマスクを用いて、BaTiO膜の形状を17mm×17mmの正方形とした。
次に、このエポキシ樹脂基板のBaTiO膜上に、再び蒸着によりAu膜を成膜した。蒸着には、市販の蒸着装置を用い、膜厚が200nmになるように蒸着時間を調整した。また、蒸着時にマスクを用いて、Au膜の形状を15mm×15mmの正方形とした。
以上の手順で作製されたキャパシタの一対のAu膜に、電気容量を測定するためのCu配線を接合した。このCu配線の接合には、導電性Agペーストを用いた。そして、このエポキシ樹脂基板上に形成されたキャパシタの電気容量を市販のLCRメーターを用いて測定したところ、電極面積当たりの電気容量が55nF/cmと十分な値を示した。このことから、本発明により、常温でエポキシ樹脂基板上にBaTiOを用いたキャパシタを形成できることがわかった。
本発明は、エアロゾルデポジション法を用いた成膜によって得られる種々の電子素子、例えばキャパシタ等の製造などに利用することができる。
図1は、本発明を適用した成膜装置の一構成例を示す模式図である。 図2は、本発明を適用した成膜装置の変形例を示す模式図である。
符号の説明
1…成膜装置、2…第1のチャンバ、3…第2のチャンバ、4…ターゲット設置部、5…レーザー装置、6…ボンベ、9…真空ポンプ、12…基材設置部、14…ノズル、20…スパッタ成膜装置

Claims (13)

  1. ターゲット材料をレーザー照射によりアブレーションすることで微粒子を生成し、生成した微粒子をキャリアガス中に分散させてエアロゾル化し、このエアロゾルを基材に吹き付けることによって、前記微粒子が衝突した基材表面に構造物を形成することを特徴とする構造物の製造方法。
  2. 前記ターゲット材料として、12CaO・7(Al)、BaTiO、TiO、SiOの中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の多結晶体を用いることを特徴とする請求項1に記載の構造物の製造方法。
  3. 前記微粒子の直径を3〜100nmの範囲とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の構造物の製造方法。
  4. パルス幅を10fs〜20ms、繰り返し周波数を10〜200Hzの範囲で動作させたKrFエキシマレーザーによって前記ターゲット材料にパルスレーザーを照射することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の構造物の製造方法。
  5. 前記キャリアガスとして、Ar又はHeを用いることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の構造物の製造方法。
  6. 前記エアロゾルの吹付速度を50〜800m/sの範囲とすることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の構造物の製造方法。
  7. ターゲット材料が設置されるターゲット設置部と、前記ターゲット材料にレーザーを照射するレーザー照射手段とが設けられ、前記ターゲット材料をレーザー照射によりアブレーションすることで微粒子を生成する第1のチャンバと、
    基材が設置される基材設置部と、前記微粒子をキャリアガス中に分散させたエアロゾルを前記基材に吹き付ける吹付手段とが設けられ、前記エアロゾルを前記基材に吹き付ることによって、前記微粒子が衝突した基材表面に構造物を形成する第2のチャンバとを備えることを特徴とする構造物の製造装置。
  8. 前記ターゲット材料は、12CaO・7(Al)、BaTiO、TiO、SiOの中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の多結晶体であることを特徴とする請求項7に記載の構造物の製造装置。
  9. 前記微粒子の直径が3〜100nmの範囲にあることを特徴とする請求項7又は8に記載の構造物の製造装置。
  10. 前記レーザー照射手段は、KrFエキシマレーザーであって、パルス幅を10fs〜20ms、繰り返し周波数を10〜200Hzの範囲で動作させることによって、前記ターゲット材料にパルスレーザーを照射することを特徴とする請求項7〜9の何れか一項に記載の構造物の製造装置。
  11. 前記キャリアガスは、Ar又はHeであることを特徴とする請求項7〜10の何れか一項に記載の構造物の製造装置。
  12. 前記吹付手段による前記エアロゾルの吹付速度が50〜800m/sの範囲にあることを特徴とする請求項7〜11の何れか一項に記載の構造物の製造装置。
  13. 前記請求項1〜6の何れか一項に記載の構造物の製造方法を用いて作製されたことを特徴とする構造物。
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