JP2006296722A - 放射線撮像装置および放射線検出信号処理方法 - Google Patents

放射線撮像装置および放射線検出信号処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差を低減させることができる放射線撮像装置および放射線検出信号処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 検出されたX線検出信号に基づく画素の信号レベルの分布に関する統計量として信号総和(ステップS2)を算出する場合について、フラットパネル型X線検出器(FPD)の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差は、画素の信号レベルの分布から発生する信号レベル差の一種でもあるので、その画素の信号レベルの分布に関する統計量から補正量を求め(ステップS3)、得られた補正量を各画素の信号レベルに作用させて各画素を補正する(ステップS4)ことで、FPDの構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差を低減させることができる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、被検体を照射して検出された放射線検出信号に基づいて放射線画像を得る放射線撮像装置および放射線検出信号処理方法に係り、特に、画素を補正する技術に関する。
放射線撮像装置の例としてX線を検出してX線透視画像を得る撮像装置では、従来においてX線検出手段としてイメージインテンシファイア(I.I)が用いられていたが、近年において、フラットパネル型X線検出器(以下、『FPD』と略記する)が用いられている。
FPDは、感応膜が基板上に積層されて構成されており、その感応膜に入射した放射線を検出して、検出された放射線を電荷に変換して、2次元アレイ状に配置されたキャパシタに電荷を蓄積する。蓄積された電荷はスイッチング素子をONすることで読み出されて、放射線検出信号として画像処理部に送り込まれる。そして、画像処理部において放射線検出信号に基づく画素を有した画像が得られる。したがって、キャパシタやスイッチング素子を構成する検出素子ごとに蓄積される電荷の量にバラツキがあり、それによって検出素子ごとの放射線検出信号に基づく画素の信号レベルについてもバラツキがある。かかるバラツキを低減させるために、例えば検出素子ごとの増幅器(アンプ)のゲインをそれぞれ調節して出力側をそろえるキャリブレーション(校正)を行う。
しかしながら、このようなキャリブレーションを行っても画素の信号レベルのバラツキ、すなわち信号レベル差を解消することができない場合がある。FPDは、上述したキャパシタやスイッチング素子を構成する検出素子の他に、スイッチング素子のゲートに接続されたゲートバスラインや、そのゲートバスラインに直交するデータバスラインや、増幅器などから構成される。広範囲(例えば胸部)の撮像を行う場合には、大面積(例えば17インチ)のFPDが必要になる。大面積を構成する上述した各部品に電力を供給するので、電源も2つ以上用いる。2つの電源を用いる場合には、それぞれの供給領域を、図5のように、右領域Rと左領域Lとに区分する。あるいは、図6に示すように、上領域Uと下領域Dとに区分する場合も考えられる。
このように、供給領域を2つの領域に区分すると、例えば、図5のように供給領域が右領域Rと左領域Lとに区分される場合には、各領域に入射する放射線の線量の差が多ければ多いほど、各領域間で現れる信号レベル差が大きくなってしまい、撮像後の診断の妨げとなってしまう。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差を低減させることができる放射線撮像装置および放射線検出信号処理方法を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、被検体に向けて放射線を照射する放射線照射手段と、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段とを備え、放射線検出手段から検出された放射線検出信号に基づいて放射線画像を得る放射線撮像装置であって、検出された放射線検出信号に基づく画素の信号レベルの分布に関する統計量を算出する場合について、前記放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で信号レベル差が現れるときに、各領域について前記統計量をそれぞれ算出する統計量算出手段と、前記信号レベル差を打ち消すように前記2つの領域間での統計量の差に関連した補正量を各画素の信号レベルに作用させて、信号レベル差を低減させて各画素を補正する画素補正手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、検出された放射線検出信号に基づく画素の信号レベルの分布に関する統計量を算出する場合について、放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で信号レベル差が現れるときに、統計量算出手段は、各領域について統計量をそれぞれ算出する。画素補正手段は、上述した信号レベル差を打ち消すように2つの領域間での統計量の差に関連した補正量を各画素の信号レベルに作用させている。放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差は、画素の信号レベルの分布から発生する信号レベル差の一種でもあるので、その画素の信号レベルの分布に関する統計量から得られた補正量を各画素の信号レベルに作用させて各画素を補正することで、放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差を低減させることができる。
また、請求項3に記載の発明は、被検体を照射して検出された放射線検出信号に基づいて放射線画像を得る信号処理を行う放射線検出信号処理方法であって、検出された放射線検出信号に基づく画素の信号レベルの分布に関する統計量を算出する場合について、放射線検出信号を検出する放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で信号レベル差が現れるときに、各領域について前記統計量をそれぞれ算出し、前記信号レベル差を打ち消すように前記2つの領域間での統計量の差に関連した補正量を各画素の信号レベルに作用させて、信号レベル差を低減させて各画素を補正することを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項3に記載の発明によれば、放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差は、画素の信号レベルの分布から発生する信号レベル差の一種でもあるので、その画素の信号レベルの分布に関する統計量から得られた補正量を各画素の信号レベルに作用させて各画素を補正することで、放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差を低減させることができる。
上述したこれらの発明(請求項1,3に記載の発明)の一例は、上述した放射線検出手段が、互いに異なる2つの電源によって電力が別々に供給されるように構成されている場合に、それぞれの供給領域を上述した2つの領域で区分すると、各領域について統計量をそれぞれ算出し、信号レベル差を打ち消すように2つの領域間での統計量の差に関連した補正量を各画素の信号レベルに作用させて、信号レベル差を低減させて各画素を補正することである(請求項2,4に記載の発明)。2つの電源によって電力が別々に供給されている場合には、2つの領域で区分された供給領域間で現れる画素の信号レベル差は顕著になる。そこで、上述した発明のように、統計量を算出して補正を行うことで、上述した信号レベル差での低減もより顕著なものになる。
また、各領域に入射する放射線の線量の差が多ければ多いほど、各領域間で現れる信号レベル差が大きくなる。特に、放射線検出手段が、互いに異なる2つの電源によって電力が別々に供給されるように構成されている場合には、その信号レベル差が顕著になる。そこで、信号レベル差は、各々の電源によって区分される各領域間での入射放射線の線量の総和によるものとして、統計量として各領域間での各画素群における信号レベルの総和を領域ごとにそれぞれ算出するのが好ましい(請求項5に記載の発明)。このような補正を行うことで、各領域に入射する放射線の線量の差が多くなったとしても、各々の電源によって区分される各領域間で現れる信号レベル差を低減させることができる。
上述した信号レベルの総和を用いて補正の一例は、統計量の差に関連した補正量として信号レベルの総和の差を両方の領域間で求めて、その信号レベルの総和の差を所定倍した値を一方の領域での各画素群の信号レベルから減算し、その同じ値を他方の領域での各画素群の信号レベルに加算することで各画素の信号レベルに作用させて、各画素を補正することである(請求項6に記載の発明)。ここでの所定倍については、予め設定された所定値に限定されず、様々な値を仮定して最も信号レベル差補正効果の高い値を所定倍に適用してもよい。
この発明に係る放射線撮像装置および放射線検出信号処理方法によれば、放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差は、画素の信号レベルの分布から発生する信号レベル差の一種でもあるので、その画素の信号レベルの分布に関する統計量から得られた補正量を各画素の信号レベルに作用させて各画素を補正することで、放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差を低減させることができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るX線透視撮影装置のブロック図であり、図2は、X線透視撮影装置に用いられている側面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路であり、図3は、平面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路である。本実施例では、放射線検出手段としてフラットパネル型X線検出器(以下、適宜「FPD」という)を例に採るとともに、放射線撮像装置としてX線透視撮影装置を例に採って説明する。
本実施例に係るX線透視撮影装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1と、その被検体Mに向けてX線を照射するX線管2と、被検体Mを透過したX線を検出するFPD3とを備えている。X線管2は、この発明における放射線照射手段に相当し、FPD3はこの発明における放射線検出手段に相当する。
X線透視撮影装置は、他に、天板1の昇降および水平移動を制御する天板制御部4や、FPD3の走査を制御するFPD制御部5や、X線管2の管電圧や管電流を発生させる高電圧発生部6を有するX線管制御部7や、FPD3から電荷信号であるX線検出信号をディジタル化して取り出すA/D変換器8や、A/D変換器8から出力されたX線検出信号に基づいて種々の処理を行う画像処理部9や、これらの各構成部を統括するコントローラ10や、処理された画像などを記憶するメモリ部11や、オペレータが入力設定を行う入力部12や、処理された画像などを表示するモニタ13などを備えている。
天板制御部4は、天板1を水平移動させて被検体Mを撮像位置にまで収容したり、昇降、回転および水平移動させて被検体Mを所望の位置に設定したり、水平移動させながら撮像を行ったり、撮像終了後に水平移動させて撮像位置から退避させる制御などを行う。FPD制御部5は、FPD3を水平移動させたり、被検体Mの体軸の軸心周りに回転移動させることによる走査に関する制御などを行う。高電圧発生部6は、X線を照射させるための管電圧や管電流を発生してX線管2に与え、X線管制御部7は、X線管2を水平移動させたり、被検体Mの体軸の軸心周りに回転移動させるによる走査に関する制御や、X線管3側のコリメータ(図示省略)の照視野の設定の制御などを行う。なお、X線管2やFPD3の走査の際には、X線管2から照射されたX線をFPD3が検出できるようにX線管2およびFPD3が互いに対向しながらそれぞれの移動を行う。
コントローラ10は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されており、メモリ部11は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体などで構成されている。また、入力部12は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。X線透視撮影装置では、被検体Mを透過したX線をFPD3が検出して、検出されたX線に基づいて画像処理部9で画像処理を行うことで被検体Mの撮像を行う。
なお、画像処理部9は、画素の信号レベルの分布に関する統計量として後述する信号総和を求める統計量算出部9aと、FPD3の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差を打ち消すように総和の差に関連した補正量を各画素の信号レベルに作用させて各画素を補正する画素補正部9bとを備えている。統計量算出部9aや画素補正部9bも、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。統計量算出部9aや画素補正部9bの具体的な機能については図4のフローチャートや図5の説明図で後述する。統計量算出部9aは、この発明における統計量算出手段に相当し、画素補正部9bは、この発明における画素補正手段に相当する。
FPD3は、図2に示すように、ガラス基板31と、ガラス基板31上に形成された薄膜トランジスタTFTとから構成されている。薄膜トランジスタTFTについては、図2、図3に示すように、縦・横式2次元マトリクス状配列でスイッチング素子32が多数個(例えば、1024個×1024個)形成されており、キャリア収集電極33ごとにスイッチング素子32が互いに分離形成されている。すなわち、FPD3は、2次元アレイ放射線検出器でもある。
図2に示すようにキャリア収集電極33の上にはX線感応型半導体34が積層形成されており、図2、図3に示すようにキャリア収集電極33は、スイッチング素子32のソースSに接続されている。ゲートドライバ35からは複数本のゲートバスライン36が接続されているとともに、各ゲートバスライン36はスイッチング素子32のゲートGに接続されている。一方、図3に示すように、電荷信号を収集して1つに出力するマルチプレクサ37には増幅器38を介して複数本のデータバスライン39が接続されているとともに、図2、図3に示すように各データバスライン39はスイッチング素子32のドレインDに接続されている。
図示を省略する共通電極にバイアス電圧を印加した状態で、ゲートバスライン36の電圧を印加(または0Vに)することでスイッチング素子32のゲートがONされて、キャリア収集電極33は、検出面側で入射したX線からX線感応型半導体34を介して変換された電荷信号(キャリア)を、スイッチング素子32のソースSとドレインDとを介してデータバスライン39に読み出す。なお、スイッチング素子がONされるまでは、電荷信号はキャパシタ(図示省略)で暫定的に蓄積されて記憶される。各データバスライン39に読み出された電荷信号を増幅器38で増幅して、マルチプレクサ37で1つの電荷信号にまとめて出力する。出力された電荷信号をA/D変換器8でディジタル化してX線検出信号として出力する。
次に、本実施例装置における統計量算出部9aや画素補正部9bによる一連の信号処理について、図4のフローチャートおよび図5の説明図を参照して説明する。なお、この処理では、図5に示すように、2つの電源を用いる場合における供給領域を右領域Rと左領域Lとに区分したときに、右領域Rと左領域Lとの間で信号レベル差が現れたときの補正を例に採って説明する。
広範囲(例えば)の胸部の撮像のときに用いられる大面積(例えば17インチ)のFPD3において、FPD3を構成する各部品に電力を供給する場合には、電源も2つ以上用いる。2つの電源を用いる場合には、それぞれの供給領域を、図5に示すように、右領域Rと左領域Lとに区分する。また、画素は2次元状にm列(mは自然数)の画素列、n行(nは自然数)の画素行で配置されている。本実施例では、縦40cm×横40cmほどの広さを有し、3072列×3072行とする(m=3072,n=3072)。
(ステップS1)先頭のゲートバスラインに着目する
先ず、先頭のゲートバスライン36、すなわち1行目のゲートバスライン36に着目する。そのゲートバスライン36に相当する箇所の画素の信号レベルを読み出す。3072の右半分の1536画素は、右領域Rに属するとともに、左半分の1536画素は、左領域Lに属する。
(ステップS2)そのゲートバスラインの各画素群の信号総和を求める
そのゲートバスライン36の各画素群の信号総和を統計量算出部9a(図1を参照)がそれぞれ求める。右領域Rでの画素群の信号総和Srとし、左領域Lでの画素群の信号総和Slとするとともに、各画素の信号レベルをIiとすると、信号総和Sr,Slは下記(1)、(2)式により求まる。
Sr=ΣIi(ただしi=1537〜3072の総和) …(1)
Sl=ΣIi(ただしi=1〜1536の総和) …(2)
ここで、iは、左端からの画素の位置を示す番号である。このステップS2で求められた信号総和Sr,Slは、この発明における統計量に相当する。
(ステップS3)補正量を求める
そして、右領域Rでの信号総和Srと、左領域Lでの信号総和Slとを用いて、右領域Rと左領域Lとの間で現れる信号レベル差を打ち消す値を画素補正部9b(図1を参照)が求める。この値を補正量σとすると、補正量σは下記(3)式により求まる。
σ=(Sl−Sr)×k …(3)
ここで、kについては、予め設定された所定値でもよいが、様々な値を仮定して、以下のステップを含めて試行を行い、最も信号レベル差補正効果の高い値を最適なkの値として求めてもよい。このステップS3で求められた補正量σは、この発明における統計量の差に関連した補正量に相当する。
(ステップS4)補正量を信号レベルに作用させる
右領域Rと左領域Lとの間で現れる信号レベル差を打ち消すように、ステップS3で求められた補正量σを、右領域Rのi=1537〜3072の画素の信号レベルIi、および左領域Lのi=1〜1536の画素の信号レベルIiにそれぞれ作用させる。この作用の際には、以下の条件で行う。すなわち、補正後の信号レベルをIi´とすると、右領域Rのときには下記(4)式により求まり、左領域Lのときには下記(5)式により求まる。
I´i=Ii+σ (ただしi=1537〜3072) …(4)
I´i=Ii−σ (ただしi=1〜1536) …(5)
このI´iを求めることで、補正が行われる。
(ステップS5)全てのゲートバスラインで終了?
上述したステップS2〜S4について全てのゲートバスライン36で行ったか否かを画素補正部9b(図1を参照)が判断する。全てのゲートバスライン36で行っていない場合には、次のステップS6に進む。全てのゲートバスライン36で行った場合には、画像内の画素が全て補正されたとして、一連の信号処理を終了する。
(ステップS6)次のゲートバスラインに着目
前回のステップS5で行ったゲートバスライン36から次なるゲートバスライン36に着目する。そして、ステップS2に戻り、ステップS2〜S5を繰り返す。
以上のように構成された本実施例装置によれば、検出されたX線検出信号に基づく画素の信号レベルの分布に関する統計量として信号総和を算出する場合について、フラットパネル型X線検出器(FPD)3の構成によって区分される2つの領域(本実施例では右領域R,左領域L)間で信号レベル差が現れるときに、統計量算出部9aは、右領域R,左領域Lの各領域について信号総和Sr,Slをそれぞれ算出する。画素補正部9bは、上述した信号レベル差を打ち消すように2つの右領域Rおよび左領域L間での信号総和Sr,Slの差に関連した補正量(本実施例ではσ=(Sl−Sr)×k)を各画素の信号レベルIiに作用させている。FPD3の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差は、画素の信号レベルの分布から発生する信号レベル差の一種でもあるので、その画素の信号レベルの分布に関する統計量から得られた補正量を各画素の信号レベルに作用させて各画素を補正することで、FPD3の構成によって区分される2つの領域間で現れる画素の信号レベル差を低減させることができる。
本実施例では、互いに異なる2つの電源によって電力が別々に供給されるようにFPD3が構成されている。このように構成されている場合に、それぞれの供給領域を右領域Rと左領域Lとの2つの領域で区分すると、右領域Rおよび左領域Lの各領域について統計量に相当する信号総和(信号レベルの総和)Sr,Slをそれぞれ算出し、信号レベル差を打ち消すように2つの領域間で補正量σを各画素の信号レベルに作用させて、信号レベル差を低減させて各画素を補正している。2つの電源によって電力が別々に供給されている場合には、2つの領域で区分された供給領域間で現れる画素の信号レベル差は顕著になる。そこで、本実施例のように、統計量を算出して補正を行うことで、上述した信号レベル差での低減もより顕著なものになる。
また、各領域に入射する放射線(本実施例ではX線)の線量の差が多ければ多いほど、各領域(本実施例では右領域Rおよび左領域L)間で現れる信号レベル差が大きくなる。特に、実施例のようにFPD3が、互いに異なる2つの電源によって電力が別々に供給されるように構成されている場合には、その信号レベル差が顕著になる。そこで、本実施例では、信号レベル差は、各々の電源によって区分される各領域間での入射放射線の線量の総和によるものとする。そして、統計量として各領域間での各画素群における信号総和を領域ごとにそれぞれ算出する。かかる算出を経て補正を行うことで、各領域に入射する放射線の線量の差が多くなったとしても、各々の電源によって区分される各領域間で現れる信号レベル差を低減させることができる。
また、本実施例では、統計量の差に関連した補正量として信号総和の差(Sl−Sr)を両方の領域間で求めて、その信号総和の差をk倍した値を一方の左領域Lでの各画素群の信号レベルから減算し(上記(5)式を参照)、その同じ値を他方の右領域Rでの各画素群の信号レベルに加算する(上記(4)式を参照)ことで各画素の信号レベルに作用させて、各画素を補正している。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、図1に示すようなX線透視撮影装置を例に採って説明したが、この発明は、例えばC型アームに配設されたX線透視撮影装置にも適用してもよい。また、この発明は、X線CT装置にも適用してもよい。また、医用に限定されず、非破壊検査機器などの工業用装置にも適用してもよい。
(2)上述した実施例では、フラットパネル型X線検出器(FPD)3を例に採って説明したが、画素を区画する2次元マトリクス状で配列された検出素子から構成されるX線検出器であれば、この発明は適用することができる。
(3)上述した実施例では、X線を検出するX線検出器を例に採って説明したが、この発明は、ECT(Emission Computed Tomography)装置のように放射性同位元素(RI)を投与された被検体から放射されるγ線を検出するγ線検出器に例示されるように、放射線を検出する放射線検出器であれば特に限定されない。同様に、この発明は、上述したECT装置に例示されるように、放射線を検出して撮像を行う装置であれば特に限定されない。
(4)上述した実施例では、FPD3は、放射線(実施例ではX線)感応型の半導体を備え、入射した放射線を放射線感応型の半導体で直接的に電荷信号に変換する直接変換型の検出器であったが、放射線感応型の替わりに光感応型の半導体を備えるとともにシンチレータを備え、入射した放射線をシンチレータで光に変換し、変換された光を光感応型の半導体で電荷信号に変換する間接変換型の検出器であってもよい。
(5)上述した実施例では、上記(3)式(σ=(Sl−Sr)×k)から補正量σを求めて、その補正量σを各画素の信号レベルIiに作用させる場合には、右領域Rのときには上記(4)式のように各画素群の信号レベルIiに補正量σを加算し、左領域Lのときには上記(5)式のように各画素群の信号レベルIiから補正量σを減算したが、下記(6)式のように補正量を求めてから補正量σ´を各画素の信号レベルIiに作用させてもよい。
σ´=(Sr−Sl)×k …(6)
上記(6)式で求まったσ´は、実施例における上記(3)式で求まったσの正負を逆転させた値である。したがって、その補正量σ´を各画素の信号レベルIiに作用させる場合には、右領域Rのときには下記(7)式のように各画素群の信号レベルIiから補正量σ´を減算し、左領域のときには下記(8)式のように各画素群の信号レベルIiに補正量σ´を加算すればよい。
I´´i=Ii−σ´ (ただしi=1537〜3072) …(7)
I´´i=Ii+σ´ (ただしi=1〜1536) …(8)
このIi´´を求めることで、補正が行われる。
(6)上述した実施例では、補正量は例えば上記(3)式のような式で算出されたが、補正量の算出方法はこれに限定されない。例えば、重み付けを考慮して補正量を求めてもよい。上述したように、各領域に入射する放射線の線量の差が多ければ多いほど、信号レベル差が大きくなる。そこで、入射した放射線の線量、あるいはその線量に応じた画素の信号レベルの値に応じて重みを変えて、重み付けを考慮した補正量を求めてもよい。放射線の線量あるいは信号レベルの値が大きければ重みを多くして、小さければ重みを少なくする。重み付けの方式については、特に限定されず、例えば線量や信号レベルの値に応じてランクを設けて、そのランクに応じて重みを変えてもよい。また、重み付けを考慮した補正量を求める場合も、特に限定されず、1未満のαのべき乗(αt、ただしtは重みに関連した物理量)を補正量σに乗算することで求めてもよい。
(7)上述した実施例では、画素の信号レベルの分布に関する統計量の一例は信号レベルの総和(信号総和)であったが、通常用いられる統計量であれば、信号総和に限定されず、例えば信号レベルの平均値や、信号レベルの中央値、信号レベルの最頻値、信号レベルの加重平均値であってもよい。平均値は、加算平均であってもよいし、加乗平均であってもよい。中間値は、信号レベルの値の集団のうち、中間に位置する値であって、最頻値は、ヒストグラムを取って、最もカウント数の多い値であって、加重平均値は、入射した放射線の線量あるいは画素の信号レベルの値に応じて重みを変えた平均値(すなわち重み付け平均値)である。また、信号総和と中央値との双方を組み合わせるなど、互いに異なる統計量を2つ以上組み合わせてもよい。
(8)上述した実施例では、2つの電源を用いる場合における供給領域を右領域Rと左領域Lとに区分したときに、右領域Rと左領域Lとの間で信号レベル差が現れたときの補正を例に採って説明したが、図6に示すように、上領域Uと下領域Dとに区分したときに、上領域Uとした領域Dとの間で信号レベル差が現れたときには、実施例と同様に、上領域Uの画素群の信号総和Suとし、下領域Dの画素群の信号総和Sdとして、同様の手法で補正量を求めて補正を行えばよい。この場合にも、上述した変形例(1)〜(7)を組み合わせればよい。
(9)上述した実施例では、放射線検出手段(実施例ではFPD)の構成として、互いに異なる2つの電源を用いて、それら電源によって電力が別々に供給されることで、それぞれの供給領域を2つの領域で区分したが、放射線検出手段の構成によって領域を2つに区分することで、2つの領域間で信号レベル差が現れるのであれば、電源に限定されない。例えば増幅器によって2つの領域に区分されて、2つの領域間で信号レベル差が現れる場合でも適用できる。
(10)上述した実施例では、垂直方向を境界にして右領域と左領域との2つの領域が区分されたが、区分の形態はこれに限定されない。放射線検出手段の構成によって区分される領域の形態に応じて適用できる。
実施例に係るX線透視撮影装置のブロック図である。 X線透視撮影装置に用いられている側面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路である。 平面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路である。 本実施例装置における統計量算出部や画素補正部による一連の信号処理を示すフローチャートである。 実施例に係る信号処理を説明するために画像を模式的に表した説明図である。 変形例に係る信号処理を説明するために画像を模式的に表した説明図である。
符号の説明
2 … X線管
3 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
9a … 統計量算出部
9b … 画素補正部
Sr,SL … 信号総和
R … 右領域
L … 左領域
X … 補正量
M … 被検体

Claims (6)

  1. 被検体に向けて放射線を照射する放射線照射手段と、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段とを備え、放射線検出手段から検出された放射線検出信号に基づいて放射線画像を得る放射線撮像装置であって、検出された放射線検出信号に基づく画素の信号レベルの分布に関する統計量を算出する場合について、前記放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で信号レベル差が現れるときに、各領域について前記統計量をそれぞれ算出する統計量算出手段と、前記信号レベル差を打ち消すように前記2つの領域間での統計量の差に関連した補正量を各画素の信号レベルに作用させて、信号レベル差を低減させて各画素を補正する画素補正手段とを備えることを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 請求項1に記載の放射線撮像装置において、前記放射線検出手段が、互いに異なる2つの電源によって電力が別々に供給されるように構成されている場合に、それぞれの供給領域を前記2つの領域で区分すると、前記統計量算出手段は、各領域について前記統計量をそれぞれ算出し、前記画素補正手段は、前記信号レベル差を打ち消すように2つの領域間での統計量の差に関連した補正量を各画素の信号レベルに作用させて、信号レベル差を低減させて各画素を補正することを特徴とする放射線撮像装置。
  3. 被検体を照射して検出された放射線検出信号に基づいて放射線画像を得る信号処理を行う放射線検出信号処理方法であって、検出された放射線検出信号に基づく画素の信号レベルの分布に関する統計量を算出する場合について、放射線検出信号を検出する放射線検出手段の構成によって区分される2つの領域間で信号レベル差が現れるときに、各領域について前記統計量をそれぞれ算出し、前記信号レベル差を打ち消すように前記2つの領域間での統計量の差に関連した補正量を各画素の信号レベルに作用させて、信号レベル差を低減させて各画素を補正することを特徴とする放射線検出信号処理方法。
  4. 請求項3に記載の放射線検出信号処理方法において、前記放射線検出手段が、互いに異なる2つの電源によって電力が別々に供給されるように構成されている場合に、それぞれの供給領域を前記2つの領域で区分すると、各領域について前記統計量をそれぞれ算出し、前記信号レベル差を打ち消すように2つの領域間での統計量の差に関連した補正量を各画素の信号レベルに作用させて、信号レベル差を低減させて各画素を補正することを特徴とする放射線検出信号処理方法。
  5. 請求項4に記載の放射線検出信号処理方法において、前記信号レベル差は、各々の前記電源によって区分される各領域間での入射放射線の線量の総和によるものとして、前記統計量として各領域間での各画素群における信号レベルの総和を領域ごとにそれぞれ算出することを特徴とする放射線検出信号処理方法。
  6. 請求項5に記載の放射線検出信号処理方法において、前記統計量の差に関連した補正量として前記信号レベルの総和の差を両方の前記領域間で求めて、その信号レベルの総和の差を所定倍した値を一方の領域での各画素群の信号レベルから減算し、その同じ値を他方の領域での各画素群の信号レベルに加算することで各画素の信号レベルに作用させて、各画素を補正することを特徴とする放射線検出信号処理方法。
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