JP2006295091A - 基板の洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 オゾン水でレジスト剥離等の基板の洗浄を行う場合に、スピン洗浄機を用いず、単位オゾン水当たりの剥離面積、すなわち剥離効率を向上させ、レジスト剥離等を効率的に実施できる洗浄方法を提供する。
【解決手段】
被処理対象の基板の洗浄面に対向して覆板を設置し、基板と覆板との間隙を2mm以下に設定し、前記間隙にオゾン水を平均流速0.1m/s以上で流すことを特徴とする基板の洗浄方法である。さらに、オゾン水は加熱オゾン水であってもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体や液晶の製造工程にて基板等に付着する有機性物質等の洗浄操作において適用される、オゾン水を用いた基板等の洗浄方法に係わるものである。より詳しくは、半導体や液晶の基板におけるレジストの剥離、有機性汚染物質の除去、あるいは半導体や液晶に用いられている石英板等からの有機性マスキング剤の除去等に適用できるオゾン水を用いた基板の洗浄方法に関するものである。さらには、表面改質などのオゾン水を利用した処理としても適用可能である。
半導体の洗浄工程としては、1970年にアメリカのRCA社が開発したRCA法が知られている。その洗浄方法は、硫酸過水(SPM)、希フッ酸(DHF)、アンモニア過水(APM)、塩酸過水(HPM)の4種類の洗浄を用いる方法である。この洗浄方法は、汚染除去能力が高く、表面のダメージを抑えた優れた洗浄方法であった。それ故、この洗浄方法あるいはこのRCA法の変法が現在でも主流となっている。しかしながら、この方法は濃厚薬品を用いること、洗浄水が変わるごとに純水でリンスしなければならないために、純水を多量に使用すること、高温プロセスのため薬品の蒸発量が多く排気設備の負担が大きくなることなど、水質汚濁や作業環境悪化の問題が生じている。このため、今日では薬液使用量が少なく、環境負荷の少ない洗浄方法が期待されている。
液晶関係のガラス基板においても、基板の受け入れ時、成膜工程前には十分な洗浄を行う必要がある。そのときの洗浄は、洗浄液として純水、洗剤、薬液などが使用され、洗浄方法としては、ブラシ洗浄、紫外線照射、超音波洗浄などさまざまな方法で行われている。液晶基板の場合には、半導体のウエハーと比べ、サイズが非常に大きいために洗浄液の使用量が多くなる。
これらの洗浄方法にはバッチ式と枚葉式がある。バッチ式とは、洗浄液の槽の中に洗浄対象基板を一定時間浸漬し、次に純水で洗浄後、再び別の洗浄液の槽に浸漬して、純水で水洗するごとくに、洗浄液の種類の回数だけ洗浄操作を繰り返す方法である。この際に、洗浄液が減少する場合には追加し、洗浄液が劣化すると全量入れ替えを行うことが必要となり、このときに廃水が多量に排出される。同様にリンス液である純水も交換の必要性が生ずることになる。
枚葉式は、洗浄対象物を直接浸漬する必要はないが、一枚一枚洗浄するために、洗浄液を多量に使用する。洗浄液を循環して使用する場合には、サービスタンクとして洗浄液槽を有し、バッチ式と同様に廃水は排出される。また、洗浄液を除くためにリンス水として純水が必要となり、その廃水も排出されることになる。
以上のように半導体や液晶基板などの洗浄に際しては多くの廃水が排出されるため、現在ではこれらの廃水の低減や安全で危険性の少ない洗浄液への代替が望まれている。その代替技術の一つとして、酸化力のあるオゾン水が注目されている。
現在では、オゾン水は10ppm程度以下で殺菌剤として用いていることが一般的であり、半導体の業界でも洗浄水として10〜20ppmと比較的薄い濃度のものが用いられている。しかしながら、オゾンの酸化力は非常に強いので、近年、液晶やウエハーなどの有機物の洗浄に用いられればという期待がもたれ、当該分野への適用が試みられている。
しかし、オゾン水は非常に強い酸化力を持っているにもかかわらず、このような殺菌剤としての利用、あるいは簡単なウエハーなどのダストの洗浄にしか用いられない理由は、第一にオゾンが水に非常に溶けにくい性質であるために、高濃度のオゾン水の製造が難しかったこと、第二にオゾン水中のオゾンが非常に分解しやすいことにその原因があった。そのためユースポイントに到達する前にオゾンが分解してしまい、酸化力を失ってしまうのである。
オゾンの分解は、オゾン単独でも起こることから一般的には自己分解と言われており、その自己分解の速度は超純水で製造したオゾン水では非常に早く、非特許文献1によると半減期は1分以下であることが知られている。しかし、炭酸ガスやイソプロピルアルコールなどの薬剤などを添加することにより、自己分解速度を抑制することが可能であり、半減期で15〜20倍程度に延びているデータもある。
オゾン水の高濃度化、すなわち高濃度オゾン水の製造に関しては特許文献1で見られるように、多段向流接触装置を用いることにより100〜150ppmのオゾン水も容易に製造することが可能となっている。さらには、特許文献2に記載されているようにスチームをオゾン水に添加することにより温度の高いオゾン水の製造ができるようになってきている。
以上のように、高濃度オゾン水の製造が可能となり、また非常に酸化速度に寄与すると思われる高温のオゾン水ができ、さらには自己分解の速度をも抑制できる方法が確立されている。しかし、このような条件は、半導体や液晶基板の有機物、例えばフォトレジスト(以下「レジスト」と称する)などを洗浄することにおいて、必要ではあるが十分な条件ではない。
本発明者らの実験によるウエハー基板のレジスト洗浄において、ウエハー上に固定されたノズルよりオゾン水を注水することによりレジストの洗浄を試みたところ、注水の初期ではレジストは比較的速い速度で剥離され始めるが、ある時間がたつと洗浄能力が急激に低下することを経験している。
この理由としては、注水されたオゾン水は注水点を中心に同心円状に広がるが、直径数十mmくらいでオゾン水が盛り上がって周囲に流れにくくなってくる。それを回避するためにウエハーをスピンナーの回転台に載せて回転させながら、その回転軸の中心にオゾン水を注水すると、遠心力によりオゾン水が周囲に流れやすくなり、洗浄力は2倍程度に上昇させることが可能であった。この方法は基板を回転させることにより、洗浄面を流れるオゾン水の液速度を上昇させ、洗浄面に乱れを引き起こし、洗浄能力を高める効果が現れたものと理解している。
以上の方法は洗浄効率を高めるために高速回転をさせる必要があり、このような操作は小さなウエハーなどでは問題はないものの、大きな液晶用基板などへの適用を考えた場合には遠心力に基板が耐えられなくなり、回転させることが非常に難しくなる。また、反応速度を高めるために温度の高いオゾン水を用いるために、オゾンの気散が起こり、オゾンの有効利用度も悪くなってくる。
この他、反応を高めるための工夫として基板などに紫外線を照射する方法は、比較的良い効果が認められたが、それでもその効果の程度は固定注水の場合に比べて1.5倍程度で限界があった。
一方、オゾン水の水槽を設けてバッチ式で洗浄処理を行う方法もあるが、この方法は以下の理由により、経済性に乏しく、また反応性も劣ってくる。
1.自己分解が抑制できるとはいえ、高いオゾン濃度を維持するためには、高価なオゾン水を多量に供給することが必要である。2.反応速度を上げるために、オゾン水の温度を高めるので、オゾンの気散による損失が大きい。3.水槽中ではオゾンの分解によるガスの発生、オゾンやその他の原料ガスが過飽和であるため、それらのガスが基板表面に付着して、反応を阻害する。
以上のように、現在のオゾン水による基板等の洗浄技術には、問題点が多く実用化のためにより一層の改善が求められている状況である。
第14回日本オゾン協会年次研究講演会講演集、p.101〜104「半導体洗浄用超純水中におけるオゾンの自己分解」2004年6月24日 日本オゾン協会発行 特開2000−167366号公報 特開2004−89971号公報
前述したように、オゾン水中のオゾンは自己分解速度が非常に早いこと、オゾンが水に非常に溶け難いことなどのオゾン水の持つ特有な性質のために、オゾン水を用いて基板の洗浄や表面処理などを行う場合には、そのユースポイントに到達するまでにオゾン濃度が下がってしまったり、洗浄操作中にオゾンが気散したりするために、オゾン水の利用効率が低くなってしまう。
また、洗浄対象の基板などを回転させて、洗浄面におけるオゾン水の乱れを大きくすることにより、オゾン水の利用効率を向上させることを試みたとしても、いまだ効率が低くさらに向上させる必要がある。そして、大きな基板では回転させることも困難となる。
本発明は、オゾン水で基板などの洗浄を行う場合における上記課題の解決を図ったものであり、大型の基板などでもスピン洗浄機を用いることなく、単位オゾン水当たりの洗浄面積を大きくし、洗浄効率を向上させ、基板の洗浄等を効率的に実施できる洗浄方法を提供するものである。
請求項1記載の発明は、被処理対象の基板の洗浄面に対向して覆板を設置し、基板と覆板との間隙を2mm以下に設定して、前記間隙にオゾン水を平均流速0.1m/s以上で流すことを特徴とする基板の洗浄方法である。基板と覆板との間隙としては、好ましくは1mm以下であり、オゾン水の平均流速としては、好ましくは0.5m/s以上である。
尚、本発明におけるオゾン水の平均流速とは、オゾン水の流量をオゾン水流路の断面積で除したものである。
請求項2記載の発明は、オゾン水が加熱オゾン水である前記の基板の洗浄方法である。これは基板などの洗浄効率をあげるためであり、このためにはオゾン水と水蒸気を使用の直前に混合して供給したり、オゾン水を加熱機器の中を通すことで加温してから供給するなどの手段を採用すればよい。オゾン水の加熱程度としては、30℃以上とすることが好ましく、より好ましくは50℃以上である。
請求項3記載の発明は、オゾン水のオゾン濃度が50ppm以上である請求項1または2記載の基板の洗浄方法である。これは基板等の洗浄効率をあげるためである。
請求項4の発明は、基板と覆板との間隙が1mm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の基板の洗浄方法である。これは、オゾンの気散をさらに抑制し、より高速でオゾン水を流すことにより、基板などの洗浄効率をあげるためである。
請求項5の発明は、被処理対象の基板と覆板を水平、傾斜または垂直のいずれかの状態に設定して、前記間隙にオゾン水を流す基板の洗浄方法である。水平のみでなく傾斜角度をつけ、さらには垂直に設置してオゾン水を流すことにより、オゾン水が分解して発生する微細な気散ガスの滞留の影響を少なくすることが可能となる。特にオゾン水を前記間隙の下から上へ流すことがより好ましいものである。
発明の作用および効果
本発明は、先に述べた従来技術の問題点を解決するために、鋭意研究の結果完成されたものである。本発明では、被処理対象となる基板の洗浄面を覆板で覆い、基板と覆板とで形成される間隙にオゾン水を高速で流すことにより、基板上の有機性付着物質等を洗浄する方法で、これによって洗浄速度を向上することができ、単位オゾン水当たりの洗浄できる面積、すなわち洗浄効率を著しく増加することが可能となる。
従って、基板の洗浄規模が同じであれば、オゾン水を製造する装置におけるオゾンガス発生機の規模をより小さくできることになり、それに伴いオゾンガスの製造に要するエネルギーの削減や、設備費の低減にも寄与することになる。
本発明により基板などの広い面積を均一に処理することが可能となり、実用的に意義あるものである。
本発明の洗浄方法により、実際に覆板なしの洗浄方法に比較し4倍程度、スピン洗浄方法に比較し2倍程度の洗浄速度を達成した。
オゾン水を洗浄液として用いる場合には、オゾン水の性質を充分理解しておくことが必要である。まず、第一にオゾン水は自己分解の速度が非常に速い。オゾンが溶解している純水のレベル、オゾン水の濃度によって異なるが、半導体レベルで使用される超純水に溶解した高濃度のオゾン水は、半減期が1分以下であることがわかっている。そのため、ユースポイント近くで供給し、極力短時間に処理しなければならない。
第二にオゾンは加圧状態で純水に溶解させることにより、より高濃度なオゾン水の製造が可能となるが、加圧状態でオゾン水を製造しても大気圧に戻すとオゾンが気散してオゾン濃度が減少する。そのため、オゾンの気散を抑制するためには、極力加圧状態で処理することが望ましい。
さらに、洗浄効果を高めるために洗浄面にオゾン水を高速で流し、乱れを大きくすることが望ましい。
本発明では上述したオゾン水の特徴を理解したうえで、被処理対象となる基板の洗浄面を覆板で覆い、基板と覆板とで形成される間隙にオゾン水を高速で流す処理方法を発明したものである。基板を覆板で覆うことにより、開放状態でなく密閉状態に近い状態で処理することが可能となり、加圧状態を長く保つことができると共に、オゾンの気散を抑制することが可能となった。また、基板と覆板で形成される狭い間隙にオゾン水を高速で流すことにより、洗浄表面上を流れるオゾン水により良好な洗浄効果をもたらすことが実現した。
本発明の実施形態として、図1および図2にオゾン水でレジストを剥離する場合を例示して説明するが、本実施形態は本発明を何ら規制するものではなく、単なる一例を示すにすぎないものである。
図1の基板支持板6の上に被処理対象の基板5を設置し、基板の洗浄面上にオゾン水を流す間隙4を形成するために、基板の洗浄面に対向して覆板3を設置する。覆板3にはオゾン水供給ノズル1が設けてあり、基板と覆板の間隙にオゾン水を流し基板の洗浄処理を行う。尚、図1ではオゾン水供給ノズルを複数個の開口の列で記載したが、これに限定することなく、例えば基板の短辺方向のスリット開口からオゾン水を供給するようにしてもよいし、円板状の比較的小さな基板等の場合は中央から1カ所からの供給でもよい。
また、被処理対象の基板と覆板を水平のみでなく傾斜角度をつけ、あるいは垂直に設置してもよいし、オゾン水を流す方向を下から上へ流すようにしてもよい。これによりオゾン水が分解して発生する気散ガスの滞留の影響を少なくするかあるいはなくすためである。
また、覆板の基板側に対応する表面をエンボス加工などにより粗面にして乱れをつくるようにしてもよい。支持板、覆板の材質は特定するものではないが、オゾン水に耐食性のあるフッ素樹脂、ステンレス鋼、塩化ビニル樹脂、ガラス等とすることが望ましい。
図2は、大型のガラス基板等を洗浄処理する場合の処理方法の一例を示したものである。図2における基板支持板12の上に被処理対象の基板を設置し、基板の洗浄面上にオゾン水を流すための間隙を形成するために、基板の洗浄面に対向して覆板10を設置する。覆板10には被処理物に応じたオゾン水供給口ノズル8を設け、その周囲にオゾン水出口9を設けておき、基板と覆板の隙間にオゾン水を流して基板の洗浄処理を行うようにする。
基板と覆板の間隙、すなわちオゾン水の厚みの調整は、基板支持板6もしくは覆板3の周辺の一部に適切な厚みのスペーサーを配置することや、基板支持板と覆板の端部を弾性体により固定し、一方の裏側からねじ部材等を用いて一定の間隔を設けるような方法を採用することができる。あるいは、スペーサーを設けず、オゾン水の持つ圧力と覆板の重量で自動的に基板と覆板の間隙を調整する方法を採用することができる。これらは間隙を一定の状態に維持できればよく、方法や手段を特定するものではない。
洗浄処理後のオゾン水の出口は、両端の開口部や覆板上のオゾン水供給口周囲に配置した排出口や、基板支持板等の周囲に配置したスペーサー等に適宜開口部を設けるようにする。
また、本発明で用いるオゾン水としては、水道水、イオン交換水、純水、超純水などにオゾンを溶解させたオゾン水の他に、酸またはアルカリを含有するオゾン水を用いるようにしてもよい。酸またはアルカリを含有させたオゾン水を用いることにより、基板等の洗浄効率の改善が期待されるためである。
さらには、上記の基板の洗浄方法において、オゾン水が、自己分解抑止剤として二酸化炭素、イソプロピルアルコール、アセトン、酢酸、蟻酸、メチルアルコール、エチルアルコールなどを含有しているものであってもよい。これは、オゾンの自己分解を抑制する抑止剤を添加することにより、オゾンを効率的に利用するようにしたものである。
オゾン水は、その製造方法を特定するものではなく、公知のオゾン水を製造する方法が利用可能である。特に特開2000−167366号公報に記載されている方法のように、塔内にガス逆流防止板で仕切られた複数の充填層を設け、水とオゾンガスとを向流接触させる充填塔方式では、高濃度のオゾン水を製造することが可能であり、好ましいものである。
特に前記の充填塔方式を用い、加圧下で製造した高濃度のオゾン水を本発明の基板の洗浄方法に用いる場合には、基板と覆板とで形成される間隙に流れるオゾン水の圧力が低下するとオゾンが気散し易くなるため、オゾン水の排出口の数や大きさを調整することにより、オゾン水の出口の全開口面積を小さくして基板の洗浄面に圧力を加えた状態で処理するようにしてもよい。また、オゾン水の濃度としては、オゾン濃度が高い方が反応性がよくなる傾向がある。特にレジストを剥離する場合には、オゾン水濃度として50ppm以上が好ましい。
洗浄対象として100mm×300mm□の形状のガラス基板で、高耐熱性g線ポジ型フォトレジストを1μm塗布したものを使用した。オゾン水は特開2000−167366号公報による充填塔方式の方法を用い、オゾンガスを塔下部に供給し、イオン交換水を塔上部から供給し、絶対圧力0.3MPaの圧力下で製造した。オゾン水濃度100ppmのオゾン水を用い、洗浄条件としてはオゾン水流量1.5L/min、オゾン水温度80℃である。基板と覆板との間隙をスペーサーにより0.2mmに調整し、流れる洗浄水の平均流速を1.25m/sに設定した。この試験の結果を図3中に○印として示した。
図3は、横軸が洗浄時間(秒)、縦軸がレジストの剥離面積(mm)であり、本発明の場合には、洗浄時間が60秒を過ぎると急激に洗浄速度が大きくなることが判る。
洗浄対象として100mm×200mm□、50mm×400mm□、20mm×1000mm□の形状のガラス基板を使用して、オゾン水流量0.5L/min、洗浄時間は120秒とし、その他の条件は実施例1と同様にした。基板と覆板との間隙をスペーサーを調整し0.4mmで一定とし、オゾン水の流路の幅を100mm、50mm、20mmとすることによりオゾン水の流速を変化させ、その影響を試験した結果を図4に示した。
図4は、横軸がオゾン水の流速(m/s)、縦軸がレジストの剥離面積(mm)であり、基板と覆板との間隙が同一の場合、流速が0.2m/s付近よりレジスト剥離面積が急速に向上することが判る。
洗浄対象として100mm×200mm□、50mm×400mm□、20mm×1000mm□の形状のガラス基板を使用し、オゾン水流量0.5L/min、洗浄時間は120秒とし、その他の条件は実施例1と同様にした。基板と覆板との間隙をスペーサーを調整することにより0.2mm、0.4mm、1.0mmと変化させ、オゾン水は長手方向に流し流速0.42m/sの一定とし、基板と覆板との間隙の影響を試験した結果を図5に示した。図5は、横軸が基板と覆板との間隙(mm)、縦軸がレジストの剥離面積(mm)であり、流速が同一の場合、基板と覆板との間隙を小さくした方がレジスト剥離面積が向上することが判る。
洗浄対象として100mm×300mm□の形状のガラス基板を使用し、オゾン水流量1.5L/min、基板と覆板との間隙をスペーサーで調整し0.2mmとし、その他の条件は実施例1と同様にした。オゾン水の温度を20℃と、オゾン水と水蒸気とを混合して製造した加熱オゾン水(80℃)を用いて試験を行った。その試験結果を図6に示した。図6は、横軸が洗浄時間(秒)、縦軸がレジストの剥離面積(mm)であり、80℃の加熱オゾン水(△印)の方が、20℃のオゾン水(○印)に比べ大幅に剥離効率が改善されることが判る。
洗浄対象として100mm×300mm□の形状のガラス基板を使用し、オゾン水流量1L/min、洗浄時間120秒、基板と覆板との間隙をスペーサーで調整し0.2mmとし、その他の条件は実施例1と同様にした。オゾン水の濃度を、50、100、150ppmとして試験を行った。試験結果を図7に示した。図7は、横軸がオゾン水濃度(ppm)、縦軸がレジストの剥離面積(mm)であり、オゾン水濃度が高いほどレジスト剥離の効率が向上することが判る。
比較例1および比較例2
比較例1として覆板を設置せずに、洗浄対象として200mm×200mm□の形状のガラス基板を使用して、基板の中心にオゾン水を1点に供給してレジスト剥離を行った場合と、さらに比較例2として同種の基板を1000rpmで回転させながら基板の中心にオゾン水を1点に供給してレジスト剥離を行った試験結果を、図3に示した。洗浄条件は実施例1と同一条件であり、基板に塗布したレジストも同種のものを用いた。
図3は洗浄時間を横軸、レジスト剥離面積を縦軸としているので、その傾きがレジストの剥離速度を表わしている。これらの試験結果から判るように、比較例1(△印)の定点供給では剥離速度70mm/秒で非常に遅いが、比較例2(□印)の基板を回転させた場合には、剥離速度が130mm/秒となりかなり速くなることが判る。しかし、本発明の実施例では、オゾン水の供給初期におけるレジストの剥離速度はやや遅いものの、処理時間として60〜90秒を境に急激に剥離速度が上昇し、その剥離速度は60〜90秒で300mm/秒、90〜120秒では600mm/秒となり、比較例2の120秒の剥離面積と比較すると約2.1倍程度であり、洗浄時間を少し延長するだけで、レジスト剥離面積の差は大きくなることは歴然としている。このことは円板状の基板でいえば、直径100〜150mm以上の大型の基板でその効果を発揮する。
また、レジストの剥離効率においても、比較例1、2においては2500mm/Lおよび4400mm/Lであるのに対し、本発明の実施例においては剥離効率はさらに大きく9300mm/Lとなり、本発明の優位性が明確である。
本発明を実施するための装置概念図の一例を示すものである。 本発明を実施するための装置概念図の別の一例を示すものである。 本発明の実施例1および比較例1、2の試験結果である。 本発明の実施例2の試験結果である。 本発明の実施例3の試験結果である。 本発明の実施例4の試験結果である。 本発明の実施例5の試験結果である。
符号の説明
1 オゾン水供給ノズル 2 オゾン水 3 覆板
4 間隙 5 基板 6 基板支持板
7 スペーサー 8 オゾン水供給ノズル 9 オゾン水出口
10 覆板 11 スペーサー 12 基板支持板

Claims (5)

  1. 被処理対象の基板の洗浄面に対向して覆板を設置し、基板と覆板との間隙を2mm以下に設定して、前記間隙にオゾン水を平均流速0.1m/s以上で流すことを特徴とする基板の洗浄方法。
  2. オゾン水が加熱オゾン水である請求項1記載の基板の洗浄方法。
  3. オゾン水のオゾン濃度が50ppm以上である請求項1または2記載の基板の洗浄方法。
  4. 基板と覆板との間隙が1mm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の基板の洗浄方法。
  5. 被処理対象の基板と覆板を水平、傾斜または垂直のいずれかの状態に設定して、前記間隙にオゾン水を流すことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板の洗浄方法。
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