JP2006294983A - 三次元成形回路部品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 半導体素子2は成形体1の上面にダイボンディングパッド4及びダイボンディングペースト5を介して接着されると共に、ワイヤ6により成形体1に設けた配線7に接続され、さらに封止剤8により封止されている。他方の半導体素子3は、成形体1の下面に設けた凹部9にバンプ10、アンダーフィル剤11及びパッド12を介して接続されている。半導体素子3の下面には、銅板等の放熱体13が高熱伝導性接着剤14により接着されると共に、封止剤15により封止されている。この三次元成形回路部品16は、放熱体13が露出している側の半導体素子3を発熱量の多い素子とし、放熱体のない半導体素子2を発熱量の小さい素子とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高発熱素子を適用できると共に、高発熱素子とそれより最大定格温度の低い素子とを混載でき、高発熱素子の熱を効率よく放熱できる三次元成形回路部品を提供することを課題とする。
請求項3の発明による三次元成形回路部品は、請求項1において、前記裏面又は裏面に設けた放熱体が露出している半導体素子の少なくとも一つが高周波回路素子であり、フリップチップ実装されていることを特徴とするものである。
請求項5の発明による三次元成形回路部品は、請求項1において、前記複数の半導体素子のうち耐熱性の低い素子と、前記裏面又は裏面に設けた放熱体が露出している半導体素子が前記立体配線構造体の異なる面に実装されていることを特徴とするものである。
請求項7の発明による三次元成形回路部品は、請求項1において、配線の両面に部品が実装されていることを特徴とするものである。
請求項9の発明による三次元成形回路部品は、請求項8において、前記配線基層が銀ナノ粒子を融着させた層であることを特徴とするものである。
請求項10の発明による三次元成形回路部品は、請求項8,9において、前記配線基層の厚さが1μm以下であることを特徴とするものである。
図1は第1の実施形態による三次元成形回路部品16の模式的な側面断面図である。
本実施形態は、複数の半導体素子を実装する必要のある三次元成形回路部品において、制御素子等の高発熱素子の裏面、又は裏面に設けた放熱体を露出させ、比較的発熱の低い素子または最大動作温度の低い素子は高発熱素子と異なる面に実装することにより、高発熱素子の熱をプリント基板等に効率的に放熱できるようにしたものである。
図1において、半導体素子2は成形体1に設けたダイボンディングパッド4にダイボンディングペースト5により接着されると共に、ワイヤ6により成形体1に設けた配線7に接続されている。これらの半導体素子2、ワイヤ6等は封止剤8により封止されている。
以上のようにして三次元成形回路部品16が構成されている。
三次元成形回路部品16の配線7及び放熱体13をはんだ18等の高熱伝導材料で基板電極19に接続している。放熱体13はプリント基板17上の配線に放熱している。ここでは、プリント基板17にサーマルビア20とヒートスプレッドパターン21を設けることで、より放熱性を高くしている。
以上のようにして、高発熱素子とそれより最大定格温度の低い素子を混載した三次元成形回路部品16を得ることができる。
本実施形態による三次元成形回路部品22は、成形体23を基体とする立体配線構造体に半導体素子2が実装された三次元成形回路部品と、半導体素子3が実装されたフレキシブル基板24とが、はんだ25により一体化されたものである。
尚、本実施形態では、立体配線構造体とフレキシブル基板24をはんだ25で接続して一体化しているが、成形樹脂や接着剤等で一体化し、立体配線構造体の配線7とフレキシブル基板24の銅箔27を導電性ボール等で電気的に接続してもよい。
図4において、配線は配線基層31とその両面の導電層の3層からなっている。両面の導電層は、成形体30の外側の配線外層32と成形体内部の配線内層33である。
(a)配線基層形成工程
まず、凹形状の型40に易メッキ性である配線基層41を形成する。インクジェットでパターン状に銀コロイド水溶液ファインスフィアSVW102(商品名:日本ペイント製)を供給し、乾燥、加熱(200℃で30分程度)することで、配線パターン状に銀ナノ粒子の融着した配線基層41(約0.5μm厚)を形成した。また、型40に親疎水パターンを形成し、親水パターン上に液を供給して配線パターン上に銀ナノ粒子を形成することもできる。
次に、配線基層41上に配線内層42を形成する。尚、型40が導電性の場合には、あらかじめ型表面の配線領域以外に絶縁膜や撥水膜を形成しておく。これは配線基層形成前に行っておくのが簡便である。成形体をTSPカッパーN(商品名:奥野製薬工業製)40℃に浸漬して、無電解銅メッキを40分間行った。これにより、配線基層上に銅が成長し、配線内層42が形成できた。尚、電気メッキにて配線内層42を形成することも可能である。
次に、配線パターン上に電子部品を実装する。ここでは、半導体ベアチップ(半導体素子43)を実装する例を示す。はんだバンプ付きチップを配線と位置合せし、フリップチップボンダではんだバンプ44と配線を接続した。その後、アンダーフィル剤45をバンプ周辺に浸透させ補強した。尚、光素子の場合にはアンダーフィル剤45を透光性にすることで、光損失を防ぐことができる。必要に応じてチップコンデンサやチップ抵抗などを実装したり、抵抗体ペーストや誘電体ペーストなどを印刷し抵抗体や誘電体等の部品を形成しても良い。
図5では、(c)で形成した型40と、配線基層46のみを形成した凸形状の型47を使って成型する例を示す。型47に配線基層46を形成した後、型40に型47を合わせる。型40と型47との間の内部空間に成形材料48を充填して硬化させた後、成形体を離型する。具体的には、型を成形装置に組み込み、成形温度185℃で成型材料MP−7400(商品名:日東電工製)を注入後2分間放置してから離型した。電子部品,配線内層,基層は成型材料に埋め込まれる形で成形体に転写した。尚、ここではトランスファ成形にて成形を実施しているが、それに限定されるものではなく、射出成形などの熱可塑性樹脂にて行われている成形方法でも実施は可能である。
三次元成形回路部品をTSPカッパーN(商品名:奥野製薬工業製)40℃に浸漬して、無電解銅メッキを40分間行った。これにより、基層上に配線外層49としての銅メッキが成長し、成形樹脂部にはメッキが成長せず、また、複数の型にまたがる配線がメッキにより一体化した。また、基層に銀ナノ粒子を用いているので、銀ナノ粒子が融着した後の隙間の一部にメッキ金属が析出することで、銀ナノ粒子とメッキ層との密着力が向上し、ひいては成形体と導体配線の密着力を向上できる。さらに、配線部が銅と銀の多層となり、放熱性、導電性の良い配線が形成できた。このあと、必要に応じソルダーレジストを形成してもよく、実装する部品に対応して、端子部をニッケル、金、錫などの金属で多層化してよい(図示せず)。
次に、配線外層上に電子部品を実装する。ここでは、(c)と同様に半導体ベアチップ(半導体素子50)をバンプ51、アンダーフィル剤52によりフリップチップ実装した。
半導体素子50の裏面に銀フレークなどを含有する高熱伝導性接着剤53を塗布し、放熱体54として銅板を接着した。
半導体素子50や放熱体54の側面に熱硬化性樹脂からなる封止剤55を塗布し、硬化して封止した。これにより、基板への実装用電極と放熱体の外面がほぼ同一平面である三次元成形回路部品が形成できた。
プリント基板56の基板電極57にはんだペーストを塗布し、(i)の三次元成形回路部品を載せ、リフローにより基板電極57と三次元回路部品電極をはんだ58により接合した。ここでは、プリント基板56にサーマルビア59とヒートスプレッドパターン60を設けることで、より放熱性を良くしている。図6は光伝送モジュールの例を示しており、制御ICを基板電極近傍に配置しているので、制御ICで発生する熱が基板に逃げやすく、制御ICの熱により発光素子の光特性への影響を低減することができる。
2,3,43,50 半導体素子
4 ダイボンディングパッド
5 ダイボンディングペースト
6 ワイヤ
7 配線
8,15,29,55 封止剤
9 凹部
10,28,44,51 バンプ
11,45,52 アンダーフィル剤
12 パッド
13,54 放熱体
14,53 高熱伝導性接着剤
16,22 三次元成形回路部品
17,56 プリント基板
18,25,58 はんだ
19,57 基板電極
20,59 サーマルビア
21,60 ヒートスプレッドパターン
24 フレキシブル基板
26 ポリイミドテープ
27 銅箔
31,41,46 配線基層
32,49 配線外層
33,42 配線内層
40,47 型
48 成形体(成形樹脂)
49 配線外層
Claims (12)
- 立体配線構造体に電子部品を実装した三次元成形回路部品であって、
前記立体配線構造体の複数の異なる面に複数の半導体素子が実装され、
少なくとも一つの半導体素子の裏面又は裏面に設けた放熱体が露出していることを特徴とする三次元成形回路部品。 - 前記立体配線構造体とフレキシブル基板が一体化されていることを特徴とする請求項1記載の三次元成形回路部品。
- 前記裏面又は裏面に設けた放熱体が露出している半導体素子の少なくとも一つが高周波回路素子であり、フリップチップ実装されていることを特徴とする請求項1記載の三次元成形回路部品。
- 前記複数の半導体素子の少なくとも一つが光素子であり、該光素子の光路部分が空隙又は透光性樹脂であることを特徴とする請求項1記載の三次元成形回路部品。
- 前記複数の半導体素子のうち耐熱性の低い素子と、前記裏面又は裏面に設けた放熱体が露出している半導体素子とが前記立体配線構造体の異なる面に実装されていることを特徴とする請求項1記載の三次元成形回路部品。
- 配線の一部が前記立体配線構造体の基体となる成形体に埋まっていることを特徴とする請求項1記載の三次元成形回路部品。
- 配線の両面に部品が実装されていることを特徴とする請求項1記載の三次元成形回路部品。
- 前記配線が、配線基層とその両面の導電層の、少なくとも3層からなることを特徴とする請求項6記載の三次元成形回路部品。
- 前記配線基層が銀ナノ粒子を融着させた層であることを特徴とする請求項8記載の三次元成形回路部品。
- 前記配線基層の厚さが1μm以下であることを特徴とする請求項8又は9記載の三次元成形回路部品。
- 凹形状の第1の型の内面に易メッキ性の第1の配線基層を形成する工程と、
前記第1の配線基層上に配線内層を形成して配線パターンを形成する工程と、
前記配線パターン上に第1の電子部品を実装する工程と、
凸形状の第2の型の外面に第2の配線基層を形成する工程と、
前記電子部品を実装した第1の型に前記第2の配線基層を形成した第2の型を嵌め込み、両者の空間に成形材料を充填し硬化させる工程と、
前記第1、第2の型を剥離し離型する工程と、
前記第2の配線外層上に第2の電子部品を実装する工程とを備えたことを特徴とする三次元成形回路部品の製造方法。 - 前記第2の電子部品の前記第2の配線外層側とは反対側の面に放熱体を接着する工程を備えたことを特徴とする請求項11記載の三次元成形回路部品の製造方法。
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