JP2006292017A - プーリアームの支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラーのばらけを防止することができるようにした組付けの容易なプーリアームの支持装置を提供することである。
【解決手段】プーリアーム4に形成された軸孔11内にボルト15の締付けによってエンジンブロック5に固定されるカラー13を挿入する。カラー13の両端に衝合された座金14の内径に絞り加工により円筒部17を形成し、その円筒部17をカラー13の内径面両端部に圧入してカラー13のばらけを防止し、組付け性の向上を図る。
【選択図】図2
【解決手段】プーリアーム4に形成された軸孔11内にボルト15の締付けによってエンジンブロック5に固定されるカラー13を挿入する。カラー13の両端に衝合された座金14の内径に絞り加工により円筒部17を形成し、その円筒部17をカラー13の内径面両端部に圧入してカラー13のばらけを防止し、組付け性の向上を図る。
【選択図】図2
Description
この発明は、ベルト張力調整用のテンションプーリを支持するプーリアームの支持装置に関するものである。
一般に、オルタネータやパワーステアリング用ポンプ、エアコンディショナのコンプレッサ等の自動車補機を駆動するベルト伝動装置においては、補機駆動用ベルトにテンションプーリを接触し、そのテンションプーリを支持する揺動可能なプーリアームに油圧式オートテンショナの調整力を付与してテンションプーリをベルトに押し付け、そのベルトの張力変化を油圧式オートテンショナで吸収してベルトの張力を一定に保つようにしている。
上記のようなベルト伝動装置においては、プーリアームに軸孔を形成し、その軸孔内にライナを圧入し、そのライナ内に挿通されたカラーの両端部に一対の座金を衝合し、その一対の座金およびカラー内に挿通されたボルトをエンジンブロックにねじ込み、そのボルトの締付けによりカラーを固定して、このカラーを中心にしてプーリアームを揺動自在としている。
ここで、ライナとカラーとの間にはプーリアームの揺動を可能とするすき間を有しているため、プーリアームの組付け時にカラーが抜け落ちるおそれがあり、組付けに注意を要する。
そのような不都合を解消するため、特許文献1に記載されたプーリアームの支持装置においては、カラーの両端に円筒部を設け、その円筒部を座金の内径に圧入してカラーが抜け落ちるのを防止している。
特開平10−89427号公報
ところで、上記特許文献1に記載されたプーリアームの支持装置においては、カラーの両端に設けた円筒部の外径および座金の内径を高精度に仕上げる必要があるため、加工コストが高いという不都合がある。また、円筒部は旋削によって形成する必要があるため、加工に時間を要するという不都合もある。
この発明の課題は、組付け性に優れたコストの安いプーリアームの支持装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明においては、プーリアームの軸孔内に挿入されたカラーおよびそのカラーの両端に衝合された一対の座金を固定部材にねじ込まれるボルトの締付けにより固定して、そのカラーを中心にプーリアームを揺動自在としたプーリアームの支持装置において、前記一対の座金のそれぞれ内径に絞り加工によって円筒部を形成し、各円筒部をカラーの内径面両端部に圧入した構成を採用したのである。
ここで、カラーに形成されたボルト挿通孔は両端部が大径の段付き孔から成るものであってもよく、あるいは、軸方向の全長にわたって同一径のストレート孔から成るものであってもよい。
段付き孔から成るボルト挿通孔の場合は、その両端の大径孔部の内径面に座金の円筒部を圧入する。一方、ストレート孔から成るボルト挿通孔の場合は、そのボルト挿通孔の内径面両端部に座金の円筒部を圧入する。この場合、円筒部の内径をボルトの外径より僅かに大きい径としてボルトの中心とカラーの中心とをほぼ一致させるようにする。
上記のように、座金に設けられた円筒部をカラーの内径面両端部に圧入することによって、カラーおよび一対の座金を組立て状態に保持することができるので、プーリアームの組付け時にカラーおよび座金のばらけを防止することができ、組付けの容易化を図ることができる。また、座金に設けられた円筒部は絞り加工によるものであるため、簡単に形成することができ、旋削によって形成する場合に比較して加工コストの低減を図ることができる。
さらに、円筒部の内径をボルトの外径より僅かに大きい径とすることにより、内径および外径が軸方向の全長にわたって同一径の単純な形状の加工の容易なカラーを採用することができるため、コストの低減を図ることができる。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1はサーペンタイン方式の補機駆動用ベルト伝動装置を示す。このベルト伝動装置は、クランクシャフト1、モータ・ジェネレータの回転軸S1、ウオータポンプの回転軸S2、パワーステアリング用ポンプの回転軸S3およびエアコンディショナにおけるコンプレッサの回転軸S4のそれぞれにプーリP1乃至P5を取付け、そのプーリP1乃至P5に1本のベルト2をかけ渡し、そのベルト2によってクランクシャフト1の回転を各種補機の回転軸S1乃至S4に伝えるようにしている。
ベルト2にはテンションプーリ3が接触し、そのテンションプーリを回転自在に支持するプーリアーム4は固定部材としてのエンジンブロック5に揺動自在に支持されている。
プーリアーム4の他端部には油圧式オートテンショナ6が接続され、その油圧式オートテンショナ6からプーリアーム4に負荷される調整力によってテンションプーリ3はベルト2に押し付けられている。
ここで、油圧式オートテンショナ6は負荷の変動によるベルト2の張力変化を吸収してベルト2の張力を一定に保つようになっている。
図2および図3はプーリアーム4の支持部を示す。プーリアーム4はボス10を有し、そのボス10に形成された軸孔11の内径面に一対のライナー12が圧入され、その一対のライナー12内にカラー13が挿入されている。カラー13の両端には一対の座金14が衝合され、その一対の座金14およびカラー13内に挿通したボルト15はエンジンブロック5にねじ込まれている。
一対の座金14およびカラー13は上記ボルト15の締付けにより固定され、そのカラー13を中心としてプーリアーム4が揺動自在とされている。
カラー13に形成されたボルト挿通孔16は段付き孔とされて両端に大径孔部16aを有している。一対の座金14の内径には絞り加工によって円筒部17が形成され、その円筒部17が上記大径孔部16aの内径面に圧入されている。
上記のように、一対の座金14に設けた円筒部17をカラー13の両端の大径孔部16aの内径面に圧入することによって一対の座金14とカラー13は組立て状態に保持されるため、プーリアーム4の組付け時にカラー13や一対の座金14がばらけるという不都合の発生は皆無であり、プーリアーム4の組付け性を向上させることができる。
また、座金14の円筒部17は絞り加工により形成されているため、簡単に形成することができ、旋削により形成する場合に比較して加工コストの低減を図ることができる。
図4および図5は、プーリアーム4の支持部の他の例を示している。この例では、カラー13に形成されたボルト挿通孔16をその内径が軸方向の全長にわたって同一径のストレート孔とし、そのボルト挿通孔16の内径面両端部に座金14の内径に形成された円筒部17を圧入している。また、円筒部17の内径をボルト15の外径より僅かに大きい径としている。
上記のように、円筒部17の内径をボルト15の外径より僅かに大きい径とすることにより、ボルト15の締付けによってカラー13を固定した場合に、ボルト15の中心にカラー13の中心をほぼ一致させることができ、カラー13として内径と外径が軸方向の全長にわたって同一径の単純な形状の加工の容易なものを採用することができる。
3 テンションプーリ
4 プーリアーム
11 軸孔
13 カラー
14 座金
15 ボルト
16 ボルト挿通孔
16a 大径孔部
17 円筒部
4 プーリアーム
11 軸孔
13 カラー
14 座金
15 ボルト
16 ボルト挿通孔
16a 大径孔部
17 円筒部
Claims (3)
- テンションプーリを支持し、そのテンションプーリがベルトに押し付けられる方向にオートテンショナの調整力が付与されるプーリアームに軸孔を形成し、その軸孔内に挿通されたカラーの両端に一対の座金を衝合し、その一対の座金およびカラー内に挿通されたボルトを固定部材にねじ込んでカラーを固定し、そのカラーを中心にしてプーリアームを揺動自在に支持したプーリアームの支持装置において、前記一対の座金の内径に絞り加工により円筒部を形成し、その円筒部をカラーの内径面両端部に圧入したことを特徴とするプーリアームの支持装置。
- 前記カラーのボルト挿通孔を両端部が大径となる段付き孔とし、そのボルト挿通孔の両端の大径孔部の内径面に座金の円筒部を圧入した請求項1に記載のプーリアームの支持装置。
- 前記カラーのボルト挿通孔を全長にわたって同一径とし、そのボルト挿通孔の両端部内径面に座金の円筒部を圧入し、その円筒部の内径をボルトの外径より僅かに大きい径とした請求項1に記載のプーリアームの支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005111018A JP2006292017A (ja) | 2005-04-07 | 2005-04-07 | プーリアームの支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005111018A JP2006292017A (ja) | 2005-04-07 | 2005-04-07 | プーリアームの支持装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006292017A true JP2006292017A (ja) | 2006-10-26 |
Family
ID=37412788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005111018A Pending JP2006292017A (ja) | 2005-04-07 | 2005-04-07 | プーリアームの支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006292017A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011058528A (ja) * | 2009-09-08 | 2011-03-24 | Ntn Corp | プーリアームの支点軸受装置 |
EP2419657A2 (en) * | 2009-04-13 | 2012-02-22 | Fenner U.S., Inc. | Rotary tensioner |
-
2005
- 2005-04-07 JP JP2005111018A patent/JP2006292017A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2419657A2 (en) * | 2009-04-13 | 2012-02-22 | Fenner U.S., Inc. | Rotary tensioner |
EP2419657A4 (en) * | 2009-04-13 | 2012-09-19 | Fenner Us Inc | ROTARY CLAMP |
JP2011058528A (ja) * | 2009-09-08 | 2011-03-24 | Ntn Corp | プーリアームの支点軸受装置 |
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