JPH07293648A

JPH07293648A - テンションプーリ

Info

Publication number: JPH07293648A
Application number: JP8974294A
Authority: JP
Inventors: Takehiro Yamanaka; 武博山中
Original assignee: NTN Corp; NTN Toyo Bearing Co Ltd
Current assignee: NTN Corp
Priority date: 1994-04-27
Filing date: 1994-04-27
Publication date: 1995-11-07

Abstract

(57)【要約】【目的】ベルトの張力を一定に保つテンションプーリ
の取付け前に、固定ボルト等の部品が分解するのを防止
する。【構成】プーリ６を支持するプーリ支持体１に挿入孔
７を形成する。挿入孔７に滑り軸受８を圧入し、その内
側にカラー９を挿入する。カラー９の内側に固定ボルト
１１を挿通し、その固定ボルト１１の頭部側端部に挿入
孔７より大径のワッシャ１３とそれより小径のワッシャ
１４を取付ける。固定ボルト１１の先端部に弾性リング
１５を取付けて、その固定ボルト１１やカラー９、ワッ
シャ１３、１４等の部品が分解するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ベルト伝動装置のベ
ルトの張力を一定に保つテンションプーリに関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】一般に、自動車の内燃機関に組込まれた
ベルト伝動装置においては、テンションプーリを用いて
ベルトの張力を一定に保つようにしている。

【０００３】上記テンションプーリとして、図４
（Ｉ）、（II）に示したものが従来から知られている。
このテンションプーリは、プーリアーム２と、そのプー
リアーム２の一端部にボルト３止めされた偏心リング４
とでプーリ支持体１を形成し、そのプーリ支持体１にお
ける偏心リング４の外側に転がり軸受５を介してプーリ
６を回転自在に取付け、プーリアーム２の他端部に形成
した挿入孔７に滑り軸受８およびカラー９を挿入し、そ
のカラー９の内側に挿入した固定ボルト１１の頭部１２
側に挿入孔７より大径のワッシャ１３と、それより小径
のスプリングワッシャ１４とを取付けている。

【０００４】上記テンションプーリにおいては、固定ボ
ルト１１をシリンダブロック１６にねじ込んでプーリア
ーム２を揺動自在に支持し、そのプーリアーム２にオー
トテンショナ３１の張整力を付与してプーリ６をベルト
３２に押し付け、ベルト３２の張力を一定に保つように
している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のテン
ションプーリにおいては、プーリアーム２の挿入孔７に
滑り軸受８を圧入による手段を介して取付け、その滑り
軸受８内にカラー９を挿入し、かつカラー９内に固定ボ
ルト１１を挿通した組立てであるため、テンションプー
リの運搬時、あるいはシリンダブロック１６に対する取
付け時にカラー９や固定ボルト１１、あるいは固定ボル
ト１１に取付けた２枚のワッシャ１３、１４が分解する
ことがあり、分解した場合は再度組立ててシリンダブロ
ック１６に取付ける必要があるため、作業性が悪くなる
という問題が発生する。

【０００６】この発明の課題は、カラーや固定ボルト等
の部品が組付け前に分解するのを防止することができる
ようにしたベルトのテンションプーリを提供することで
ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、プーリを回転自在に支持す
るプーリ支持体のプーリ中心に対する偏心位置に挿入孔
を形成し、その挿入孔内に取付けられた滑り軸受の内側
にカラーを挿入し、そのカラー内に挿通した固定ボルト
の頭部側端部に挿入孔より大径のワッシャを取付けたベ
ルトのテンションプーリにおいて、前記ボルトの先端部
に弾性リングを取付けた構成を採用している。

【０００８】

【作用】上記のように、固定ボルトの先端部に弾性リン
グを取付けることにより、その弾性リングによって固定
ボルトを抜け止めすることができ、同時にカラーが挿入
孔から抜け出るのを防止することができる。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の実施例を図１乃至図３に基
づいて説明する。

【００１０】図１に示すように、プーリ支持体１は、図
４（Ｉ）に示す従来例と同様にプーリアーム２と、その
一端部にボルト３止めした偏心リング４とから成り、上
記偏心リング４に転がり軸受５を介してプーリ６が回転
自在に支持されている。

【００１１】プーリアーム２の他端部には挿入孔７が形
成され、その挿入孔７に滑り軸受８が圧入されている。
滑り軸受８の内側に挿入されたカラー９はフランジ１０
を一端に有し、そのフランジ１０がプーリアーム２の一
側面に当接している。

【００１２】カラー９の内側には固定ボルト１１が挿通
され、その固定ボルト１１の頭部１２側の端部に挿入孔
７より大径のワッシャ１３と、それより小径のスプリン
グワッシャ１４とが取付けられている。

【００１３】また、固定ボルト１１にはカラー９より外
部に位置する先端部に弾性リング１５が取付けられてい
る。

【００１４】上記のように、固定ボルト１１の先端部に
弾性リング１５を取付けることにより、カラー９は弾性
リング１５に当り、挿入孔７から一側方に抜け出るのが
防止されると共に、固定ボルト１１が挿入孔７の他側方
に抜け出るのが防止される。

【００１５】このため、テンションプーリの取付け前
に、カラー９や固定ボルト１１、あるいは２枚のワッシ
ャ１３、１４が分解するという不都合の発生はなく、テ
ンションプーリの組付け作業を能率よく行なうことがで
きる。

【００１６】上記のようなテンションプーリは、シリン
ダブロック１６に対する固定ボルト１１のねじ込みによ
って、そのシリンダブロック１６に取付けられる。

【００１７】その取付けに際し、弾性リング１５を取外
すようにしてもよく、あるいは、シリンダブロック１６
に形成されたねじ孔１７に弾性リング１５が収納される
座ぐり１８を設けてもよい。

【００１８】また、シリンダブロック１６に座ぐり１８
を形成する代りに、図２に示すように、カラー９の一端
面に座ぐり１９を形成してもよい。

【００１９】図３（Ｉ）、（II）は、テンションプーリ
の他の例を示す。このテンションプーリは、プーリ６を
回転自在に支持するプーリ支持体２０を円板状とし、そ
のプーリ支持体２０に円筒形外径面の中心に対する偏心
位置に挿入孔２１を設け、この挿入孔２１に圧入した滑
り軸受２２の内側にカラー２３を挿入している。

【００２０】また、カラー２３の内側に固定ボルト２４
を挿通し、その固定ボルト２４の頭部２５とカラー２３
の上端面間に、挿入孔２１より大径のワッシャ２６と、
それより小径のワッシャ２７を取付け、さらに、固定ボ
ルト２４のカラー２３から一側方に突出する先端部に挿
入孔２１より大径のワッシャ２８と弾性リング２９とを
嵌合している。

【００２１】上記実施例におけるテンションプーリにお
いても、固定ボルト２４の先端部に取付けた弾性リング
２９によって、その固定ボルト２４や、カラー２３、あ
るいはワッシャ２６、２７、２８のそれぞれが分解する
のを防止することができる。

【００２２】なお、上記テンションプーリは、シリンダ
ブロック１６のねじ孔１７に対する固定ボルト２４のね
じ込みによって上記シリンダブロック１６に取付ける。
そして、プーリ支持体２０に取付けられたピン３０に図
４（Ｉ）に示すオートテンショナ３１の調整力を付与し
てプーリ６をベルト３２に押し付ける。

【００２３】

【発明の効果】以上のように、この発明に係るテンショ
ンプーリは固定ボルトの先端部に弾性リングを取付けた
ので、プーリ支持体の挿入孔に挿入されたカラーやワッ
シャ、固定ボルト等の部品がテンションプーリの取付け
前に分解するのを防止することができ、テンションプー
リの取付けを能率よく行なうことができる。

【００２４】また、部品抜け止め用のリングは弾性リン
グであるため、固定ボルトへの取付けが容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係るテンションプーリの一実施例を
示す縦断側面図

【図２】同上のテンションプーリの他の例を示す縦断側
面図

【図３】（Ｉ）は同上のテンションプーリのさらに例を
示す正面図（II）は（Ｉ）のＸ−Ｘ線に沿った断面図

【図４】（Ｉ）は従来のテンションプーリを示す正面
図、（II）は同上の断面図である。

【符号の説明】

１、２０プーリ支持体６プーリ７、２１挿入孔８、２２滑り軸受９、２３カラー１１、２４固定ボルト１２、２５頭部１３、１４、２６、２７ワッシャ１５、２９弾性リング

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】プーリを回転自在に支持するプーリ支持
体のプーリ中心に対する偏心位置に挿入孔を形成し、そ
の挿入孔内に取付けられた滑り軸受の内側にカラーを挿
入し、そのカラー内に挿通した固定ボルトの頭部側端部
に挿入孔より大径のワッシャを取付けたテンションプー
リにおいて、前記ボルトの先端部に弾性リングを取付け
たことを特徴とするテンションプーリ。