JP2006291309A - 溶融亜鉛めっき鋼帯の気水冷却方法および気水冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機皮膜処理する鋼帯としない鋼帯に対して効率の良い冷却速度を確保するとともに、酸化膜による障害を生じさせない連続溶融亜鉛めっき設備における溶融亜鉛めっき鋼帯の気水冷却方法を提供する。
【解決手段】連続溶融亜鉛めっき設備におけるめっき後の鋼帯1の気水冷却において、有機皮膜処理する鋼帯1を冷却する場合は脱気装置13により冷却水中の溶存酸素を低減させた脱気水を用いて気水冷却し、有機皮膜処理しない鋼帯1を冷却する場合は脱気していない冷却水を用いて気水冷却する。
【選択図】 図1
【解決手段】連続溶融亜鉛めっき設備におけるめっき後の鋼帯1の気水冷却において、有機皮膜処理する鋼帯1を冷却する場合は脱気装置13により冷却水中の溶存酸素を低減させた脱気水を用いて気水冷却し、有機皮膜処理しない鋼帯1を冷却する場合は脱気していない冷却水を用いて気水冷却する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、連続溶融亜鉛めっき設備における溶存酸素を低減させた冷却水を用いた気水冷却方法および気水冷却装置に関するものである。
特許文献1に提示されているように、連続溶融亜鉛めっき設備でめっき後の冷却装置は気体あるいは液体供給管に連接した多数の冷却ノズルを鋼帯に向け相対設置し、気水噴霧により鋼帯を冷却する。しかし、有機皮膜処理する製品の場合には、冷却により鋼帯表面に亜鉛酸化膜が形成されると、有機皮膜の密着性が低下し外観不良や加工時に皮膜剥離を起こし易い。そのため、連続溶融亜鉛めっき設備の溶融亜鉛めっき後に水を用いた冷却が行われるのは、有機皮膜処理を行わない材料等、鋼材表面に生成する亜鉛酸化膜が後工程で問題とならない場合に限られている。
特開昭58−56029号公報
従来溶融亜鉛めっき鋼帯の防錆のために後処理を実施している。溶融亜鉛めっき鋼帯の後処理として有機系皮膜処理する場合には、めっき後水を用いて冷却されると、亜鉛の酸化膜が形成され、有機皮膜の密着性が低下し、外観不良や加工時に皮膜剥離を起こし易い。
また、鋼帯を無酸化で冷却する場合には、窒素等の非酸化性のガス用いた冷却が行われる。また、連続溶融亜鉛めっき設備あるいは、連続溶融亜鉛めっきと連続焼鈍設備の切り替え設備の冷却帯でもガスジェッ卜冷却が行われている。しかし、ガスを用いた冷却では鋼材の厚みが厚い場合または比較的速い冷却速度が必要な場合には、必要な冷却速度が得られないという課題が残る。
本発明は、連続溶融亜鉛めっき設備における溶融亜鉛めっき鋼帯の気水冷却において、有機皮膜処理する鋼帯としない鋼帯に対して効率の良い冷却速度を確保するとともに、酸化膜による障害を生じさせない連続溶融亜鉛めっき設備における溶融亜鉛めっき鋼帯の気水冷却方法および気水冷却装置を提供するものである。
本発明は、連続溶融亜鉛めっき設備におけるめっき後の鋼帯の気水冷却方法において、有機皮膜処理する鋼帯を冷却する場合は脱気装置により冷却水中の溶存酸素を低減させた脱気水を用いて気水冷却し、有機皮膜処理しない鋼帯を冷却する場合は脱気していない冷却水を用いて気水冷却することを特徴とする。
また、本発明は、連続溶融亜鉛めっき設備におけるめっき後の鋼帯を気水冷却する気水冷却装置に、有機皮膜処理する鋼帯を冷却する場合は脱気設備で冷却水中の溶存酸素を低減させた冷却水を供給する脱気水供給配管と、有機皮膜処理しない鋼帯を冷却する場合は脱気していない冷却水を供給する配管とが切り替え可能に接続されていることを特徴とする。
本発明による連続溶融亜鉛めっき後の鋼帯の気水冷却方法では、有機皮膜処理する鋼帯を冷却する場合は冷却水中の溶存酸素を低減させた冷却水を用いて気水冷却するので、鋼帯表面の亜鉛酸化膜の形成が抑制されて亜鉛めっき鋼板表面の亜鉛酸化膜量が低減される結果、有機皮膜の密着性が改善され、外観不良や加工時に皮膜剥離を発生させない。よって、品質不良による歩留を改善できる。さらに、有機皮膜処理しない鋼帯を冷却する場合は冷却水を脱気しないでそのまま用いて気水冷却するので、脱気設備の運転費用の低減を図ることができる。
図1は本発明による連続溶融亜鉛めっき設備の冷却装置の概略図である。
図1において、所定の熱処理を終了した鋼帯1はターンダウンロール2よリスナウト3を経てメツキ浴5に入る。メツキ浴5中を通過した鋼帯1はシンクロール4により上昇する。上昇した鋼帯1は途中所定のめっき厚さとなつた後、合金化処理装置6により処理され、気水冷却装置7で気水冷却され、デフレクターロール8へと上昇する。
気水冷却装置7は従来から使用されているものであり気水噴射ノズルが配設され、鋼帯1に気水を噴霧する。気水冷却装置7には、気水を供給する気水供給配管9が接続され、気水供給配管9はブロワ10で空気を供給する空気供給配管11と、冷却水を供給する冷却水供給配管12が合流している。
冷却水供給配管12には脱気装置13で冷却水中の溶存酸素を低減させた冷却水を供給する脱気水供給配管14が合流している。冷却水供給配管12の冷却水入り側と脱気水供給配管14の冷却水入り側とにはそれぞれ開閉弁15,16が設けられ、冷却水供給配管12と脱気水供給配管14とが切り替えられる。
冷却水中の溶存酸素量を低減させる脱気装置13には、N2バブリング、気液分離膜(減圧)等を利用した公知の脱気装置を利用する。
次に、本発明の気水冷却方法について説明する。
連続焼鈍設備で所定の熱処理を終了した鋼帯1はスナウト3を経てメツキ浴5中を通過した鋼帯1は上昇の途中で所定のめっき厚さとなつた後、合金化処理装置6により処理され、気水冷却装置7で気水冷却される。
亜鉛めっきした後、有機皮膜処理しない場合には、脱気水供給配管14の開閉弁16を閉じ、冷却水供給配管12の開閉弁15を開いて脱気していない冷却水を気水供給配管9に供給して気水冷却する。
亜鉛めっきした後、有機皮膜処理する場合には、冷却水供給配管12の開閉弁15を閉じ、脱気水供給配管14の開閉弁16を開いて、脱気装置13により冷却水中の溶存酸素を低減させた脱気水を気水供給配管9に供給して気水冷却する。
表1に、溶融亜鉛めっき後、脱気水を用いて気水冷却し有機皮膜処理した鋼帯と、脱気していない冷却水を用いて気水冷却し有機皮膜処理した鋼帯との比較を示す。また、表2には、溶融亜鉛めっき後、脱気水を用いて気水冷却し有機皮膜処理しない鋼帯と、脱気していない冷却水を用いて気水冷却し有機皮膜処理しない鋼帯との比較を示す。比較した項目は、(1)表面外観、(2)皮膜の密着性、(3)スポット溶接性、(4)ランニングコストである。
表1より、有機皮膜処理する鋼帯では、脱気していない冷却水による気水冷却より脱気水を用いて気水冷却した方が、表面外観で優れる。これは、脱気していない冷却水による気水冷却では鋼帯表面に亜鉛の酸化膜ができ、その酸化膜厚および厚みバラツキが有機皮膜の外観不良となる程度まで大きくなることによる。また、有機皮膜処理する鋼帯では、脱気していない冷却水による気水冷却より脱気水を用いて気水冷却した方が、皮膜の密着性でも優れる。これも、脱気していない冷却水による気水冷却では鋼帯表面に亜鉛の酸化膜ができ、その酸化膜厚がプレス加工時等の加工時に有機皮膜が剥離を引き起こす程度まで大きくなることによる。しかし、脱気水を用いて気水冷却すると、脱気装置を運転するための、ランニングコストが余分にかかる点は不利となる。また、酸化膜のある方がスポット溶接時の溶接チップの寿命が長く良好であるため、脱気水を用いて気水冷却し亜鉛の酸化膜を抑えると、この点でも不利である。
すなわち、有機皮膜処理する鋼帯では、ランニングコストおよびスポット溶接時の溶接チップ寿命の点では劣るものの、溶融亜鉛めっき後、脱気していない冷却水による気水冷却に替えて、脱気水を用いて気水冷却することにより表面外観不良が発生せず、皮膜の密着性が良好となる。
表2より、有機皮膜処理しない鋼帯では、脱気していない冷却水による気水冷却と脱気水を用いる気水冷却とで、表面外観および皮膜の密着性の差異がない。そして、脱気水を用いて気水冷却すると、脱気装置を運転するための、ランニングコストが余分にかかる点が不利となる。また、酸化膜がある方がスポット溶接時の溶接チップの寿命が長く良好であるため、脱気水を用いて気水冷却し亜鉛の酸化膜を抑えると、この点でも不利である。
すなわち、有機皮膜処理しない鋼帯では、脱気水を用いる気水冷却は、脱気していない冷却水による気水冷却に対して、不利でしかない。
そこで、本願発明では、有機皮膜処理する鋼帯では脱気水を使用し、有機皮膜処理しない鋼帯では脱気水を使用しないこととしている。
1: 鋼帯
2:ターンダウンロール
3:スナウト
4:シンクロール
5:めっき浴
6:合金化処理装置
7:気水冷却装置
8:デフレクターロ一ル
9:気水供給配管
10:ブロワ
11:空気供給配管
12:冷却水供給配管
13:脱気装置
14:脱気水供給配管
15,16:開閉弁
2:ターンダウンロール
3:スナウト
4:シンクロール
5:めっき浴
6:合金化処理装置
7:気水冷却装置
8:デフレクターロ一ル
9:気水供給配管
10:ブロワ
11:空気供給配管
12:冷却水供給配管
13:脱気装置
14:脱気水供給配管
15,16:開閉弁
Claims (2)
- 連続溶融亜鉛めっき設備におけるめっき後の鋼帯の気水冷却方法において、有機皮膜処理する鋼帯を冷却する場合は脱気装置により冷却水中の溶存酸素を低減させた脱気水を用いて気水冷却し、有機皮膜処理しない鋼帯を冷却する場合は脱気していない冷却水を用いて気水冷却することを特徴とする気水冷却方法。
- 連続溶融亜鉛めっき設備におけるめっき後の鋼帯を気水冷却する気水冷却装置に、有機皮膜処理する鋼帯を冷却する場合は脱気設備で冷却水中の溶存酸素を低減させた冷却水を供給する脱気水供給配管と、有機皮膜処理しない鋼帯を冷却する場合は脱気していない冷却水を供給する配管とが切り替え可能に接続されていることを特徴とする気水冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005115089A JP2006291309A (ja) | 2005-04-12 | 2005-04-12 | 溶融亜鉛めっき鋼帯の気水冷却方法および気水冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005115089A JP2006291309A (ja) | 2005-04-12 | 2005-04-12 | 溶融亜鉛めっき鋼帯の気水冷却方法および気水冷却装置 |
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JP2006291309A true JP2006291309A (ja) | 2006-10-26 |
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JP2005115089A Withdrawn JP2006291309A (ja) | 2005-04-12 | 2005-04-12 | 溶融亜鉛めっき鋼帯の気水冷却方法および気水冷却装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016502590A (ja) * | 2012-10-17 | 2016-01-28 | ブルースコープ・スティール・リミテッドBluescope Steel Limited | 金属被覆鋼ストリップの製造方法 |
-
2005
- 2005-04-12 JP JP2005115089A patent/JP2006291309A/ja not_active Withdrawn
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