JP2006290331A - フライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法 - Google Patents

フライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】差動歯車方式のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置について、制御装置がエンジンによってフライホイールを再加速回転させている状態において、そのエンジンによるフライホイールの加速回転を停止させる条件を与えたフライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法を提供する。
【解決手段】入力軸と出力軸との相対回転によって発電作用を行う第1のモータ・ジェネレータを設け、入力軸へフライホイールと間歇的に作動するエンジンとを連動させ、出力軸へ第2のモータ・ジェネレータを連動させた動力分割型動力伝達装置の駆動系であって、アクセルペダル踏込み量に比例して出力軸へのトルクを指示する制御において、エンジンがフライホイールを再加速回転し始めて後、エンジンがフライホイールを加速回転させてゆくそのフライホイールの上限回転速度は、アクセルペダル踏込み量の低下に応じてそのフライホイールの上限回転速度を低くしてゆく。
【選択図】 図8

Description

本発明は、内燃機関あるいは外燃機関等の熱機関をエンジンとして、エンジンの出力動力を間歇的にフライホイールへ回転エネルギとして蓄積しておき、その蓄積したエネルギのうち、必要なエネルギ分のみを電気方式の動力分割型変速機の出力軸へ取り出すフライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法に関する。
従来、この種フライホイール・エネルギ蓄積駆動の方式として図1に示す特開2003−020970号がある。
図1において、内燃機関であるエンジン1の出力軸1aは、増速機1A 、駆動軸1bおよびクラッチ(Clutch)2を介してフライホイール3の駆動軸3aに連動している。
この場合において、増速機1Aは必ずしも必要ではなく、出力軸1aと駆動軸1bは直結であってもよい。
入力軸4aを介してフライホイール3に連動しているアウターロータ(Outer-Rotor)4Aとインナーロータ(Inner-Rotor)4Bとは第1のモータ・ジェネレータ(Motor-Generator)4を形成し、インナーロータ4Bは出口軸4bを介して出力軸6へ連動している。
第2のモータ・ジェネレータ5は、駆動軸5a、歯車5bおよび5cを介して出力軸6へ連動している。
なお、モータ・ジェネレータ5は歯車5bおよび5cを介さないで、直接、出力軸6と一体に設けてもよい。
又、出力軸6は車両の駆動輪へ連動している。
上記図1の機構において、エンジン1が作動状態にあり且つクラッチ2が係合状態にあるとき、エンジン1の出力トルクTeは、増速機1Aにおける増速比iの存在によって、駆動軸1b、クラッチ2および駆動軸3aにおいてTe / iのトルクに変換している。
すなわち、エンジン1が作動しているときは、駆動軸3aにおけるトルクTe / iがフライホイール3の回転を駆動加速し、且つモータ・ジェネレータ4に発電作用をさせる。
又、エンジン1が作動していないときは、フライホイール3の回転エネルギのみによってモータ・ジェネレータ4に発電作用をさせるものとなっている。
このように、エンジン1が作動しているときも作動していないときも、モータ・ジェネレータ4の発電作用においては、その発電によって入力軸4aにトルクT1iが生じ、出口軸4bには入力軸4aにおけるトルクと同じ大きさの反力トルクT1iが生じる。
その出口軸4bに生じたトルクT1iは機械的に、そのまま、出力軸6を駆動する。
又、モータ・ジェネレータ4によって発電した電力は原則として全てモータ・ジェネレータ5に供給し、その電力によってモータ・ジェネレータ5はモータ作用し、そのモータ作用による機械的動力が歯車5bおよび5cを介して出力軸6を駆動する。
なお、このモータ・ジェネレータ4によって発電した電力を“全て”モータ・ジェネレータ5に供給する制御を以後、「基本制御」と呼ぶ。
ここで、図1における機構のうち、入力軸4aから出力軸6までの間の動力伝達系の部分は、公知の動力分割型動力伝達装置となっている。
このような図1のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置において、エンジン1が作動して駆動軸3aにトルクTe / iを生じさせ、フライホイール3を回転加速させるためには、フライホイール3の駆動トルクをTfとし、
Tf =( Te / i )− T1i >0 (a)
の関係が必要である。
又、( a )式におけ入力軸4aのトルクT1iは、
T1i = T2 /〔1+{(Nf/N2)−1}×ηe〕 (b)
の関係式から求め、上記基本制御を行うことになっている。
但し、上記(b)式において、T2は出力軸6へ指示するトルク、Nfはフライホイール3の回転速度、およびN2は出力軸6の回転速度である。又、ηeは、モータ・ジェネレータ4を発電させる機械入力動力がモータ・ジェネレータ4において一旦、電力に変換して後、再びモータ・ジェネレータ5において機械動力となり、その動力が出力軸6に伝達するまでの動力伝達効率である。
すなわち、効率ηeを実験的に求めておき、車両の走行中においてフライホイール3の回転速度Nfと出力軸6の回転速度N2を検出しておき、アクセルペダル(Accelerator Pedal)によって出力軸6におけるトルクT2を指示すると、(b)式からモータ・ジェネレータ4に発電させる入力軸4aの入力トルクT1iが求まり、そのトルクT1iを(a)式に代入し、(a)式の条件を充たすようにエンジン1を作動させればよいものとなっている。
なお、エンジン1を作動させていないときは、Te = 0となるから、(a)式においてフライホイール・トルクTfはTf<0となり、その場合、フライホイール3の回転速度Nfは減速状態にある。
このように、運転者がその車両の速度制御をする場合、エンジン1を作動させているときも作動させていないときも、運転者が出力軸6のトルクT2を指令すればよいことになり、そのトルクT2の指令によって、制御装置7Aは、(b)式にしたがって、モータ・ジェネレータ4の発電トルクをT1iに設定する。
又、上記基本制御において、エンジン1を作動させずフライホイール3の回転エネルギのみによって出力軸6を駆動していることによって、フライホイール3の回転エネルギ蓄積量が不十分となった状態においては、上記出力軸6への駆動を続けながら、クラッチ2を結合し、上記(a)式に従って、エンジン1からフライホイール3への回転エネルギ蓄積作用を行っている。
特開2003-020970号公報
図1における従来の方法は、入力軸4aと出口軸4bとの相対回転によって発電をするものであるが、その相対回転は、モータ・ジェネレータ4におけるアウターロータ4Aもインナーロータ4Bも共に回転しながら発電作用をするものである。
これに対して、入力軸4aと出口軸4bとの相対回転によって発電をする方法として、入力軸4aと出口軸4bとの間に差動歯車を設け、その差動歯車における反力軸に固定子を持った通常型の発電機を連動して、同様に、入力軸4aと出口軸4bとの相対回転による発電を可能にした差動歯車方式も存在する。
但し、その差動歯車方式における上記(b)式に相当する関係式が未だ解明されていない点も存在する。
それら、図1あるいは上記差動歯車方式のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置を搭載した自動車の走行中において、如何なる状態に至った時、制御装置がエンジン1によってフライホイール3を失速させずに再加速回転させてゆくのか、と言う条件も未だ解明されておらず、更に、エンジン1がフライホイール3を加速回転している場合、フライホイール3を如何なる回転速度まで高めたらよいのか、と言う条件が未だ解明されていない。
本発明の目的は、上記図1あるいは差動歯車方式のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置について、制御装置がエンジン1によってフライホイール3を再加速回転させている状態において、そのエンジン1によるフライホイール3の加速回転を停止させる条件を与えたフライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法を提供することにある。
本発明のフライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法に使用するフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置は下記のようになっている。
経済燃費特性線(Fec)上において作動するエンジン(1)の出力が,駆動軸(3a)、フライホイール(3)および入力軸(4a)の順に動力伝達することによって、前記エンジン(1)が間歇的に前記フライホイールの回転加速と前記入力軸の駆動を可能とし、前記入力軸と出口軸(4b)との間にはその入力軸とその出口軸との相対回転によって発電作用を行う第1のモータ・ジェネレータ(4,40)を設け、前記出口軸は出力軸(6)を介して車両における駆動輪に連動し、第2のモータ・ジェネレータ(5)は前記車両における前記駆動輪あるいは他の駆動輪のいずれかに連動し、前記第1のモータ・ジェネレータが発電した電力の全てを前記第2のモータ・ジェネレータへ供給することを基本制御とし、前記第2のモータ・ジェネレータが前記出力軸(6)に連動している場合に相当したその出力軸(6)に、アクセルペダル踏込み量に比例させたトルクを出力させる動力伝達系となっている。
そのようなフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置における制御は下記のようになっている。
前記エンジン(1)が前記間歇的に作動するうち、前記エンジン(1)が前記経済燃費特性線(Fec)上を作動しながら前記入力軸(4a)と前記フライホイール(3)を駆動している場合であって、そのエンジン(1)がそのフライホイール(3)の回転速度をフライホイール上限回転速度(Nfm)まで上昇させてゆく際におけるそのフライホイール上限回転速度(Nfm)は、前記アクセルペダル踏込み量の低下に応じてそのフライホイール上限回転速度(Nfm)を低下させる。
エンジン1が再始動し且つエンジン1が経済燃費特性線Fec上を作動しながらフライホイール3へ回転エネルギを補充している際、そのエンジン1は、アクセルペダル踏込み量Accの低下に対応してフライホイール上限回転速度Nfmをも低下させてゆく関係にフライホイール3を駆動する。
したがって、出力軸6へ要求する動力値を小さくしているアクセルペダル踏込み量の小さい状態程、エンジン1が作動している最中におけるエンジン1の最大回転速度も低くなり、その作動は、アクセルペダル踏込み量の小さなとき、エンジン1の最高回転音も低くなり、運転者の運転感覚にとって自然な感覚になる。
本発明のフライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法に使用するフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置は下記のようになっている。
経済燃費特性線(Fec)上において作動するエンジン(1)の出力が,駆動軸(3a)、フライホイール(3)および入力軸(4a)の順に動力伝達することによって、前記エンジン(1)が間歇的に前記フライホイールの回転加速と前記入力軸の駆動を可能とし、前記入力軸と出口軸(4b)との間にはその入力軸とその出口軸との相対回転によって発電作用を行う第1のモータ・ジェネレータ(4,40)を設け、前記出口軸は出力軸(6)を介して車両における駆動輪に連動し、第2のモータ・ジェネレータ(5)は前記車両における前記駆動輪あるいは他の駆動輪のいずれかに連動し、前記第1のモータ・ジェネレータが発電した電力の全てを前記第2のモータ・ジェネレータへ供給することを基本制御とし、前記第2のモータ・ジェネレータが前記出力軸(6)に連動している場合に相当したその出力軸(6)に、アクセルペダル踏込み量に比例させたトルクを出力させる動力伝達系となっている。
そのようなフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置における制御は下記のようになっている。
前記エンジン(1)が前記間歇的に作動するうち、前記エンジン(1)が前記経済燃費特性線(Fec)上を作動しながら前記入力軸(4a)と前記フライホイール(3)を駆動している場合であって、そのエンジン(1)がそのフライホイール(3)の回転速度をフライホイール上限回転速度(Nfm)まで上昇させてゆく際におけるそのフライホイール上限回転速度(Nfm)は、前記アクセルペダル踏込み量の低下に応じてそのフライホイール上限回転速度(Nfm)を低下させる。
すなわち、
出力軸6への要求動力値の小さなアクセルペダル踏込み量の小さいとき程、エンジン1の作動中におけるエンジン1の最大回転速度も低くなって、そのエンジン最高回転音も低くなり、その作動は、運転者にとって自然な感覚になる。
本発明の制御は、差動歯車を使用しない従来の図1におけるフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置にも適用出来、且つ差動歯車を使用したフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置(図2)にも適用出来るものである。
又、本発明の制御は、上記のように図1の機構にも適用出来るものであるが、主として、本実施例においては図2の機構を中心に説明を行う。
又、図2における本発明の制御に使用するフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置の説明をする前に、理解を助けるため図3の説明をする。
図3において図1と符号が同一の部材は同じ部材を示しており、図3における差動歯車41と第1のモータ・ジェネレータ40の両者が、図1におけるモータ・ジェネレータ4に相当するモータ・ジェネレータになっている。
図3において、差動歯車41は、リング歯車41d、遊星歯車41bおよび太陽歯車41aからなっており、遊星歯車41bはキャリヤ41cに軸支している。
駆動軸3aから延長した入力軸4aがキャリヤ41cに連動し、遊星歯車41bは太陽歯車41aおよびリング歯車41dと歯車係合し、太陽歯車41aは反力軸41fを介してモータ・ジェネレータ40におけるローター40Bに連動しており、40Aはモータ・ジェネレータ40における固定子である。
この場合、差動歯車41の各歯車の組み合わせは一例であって、一般的には、太陽歯車41a、キャリヤ41cあるいはリング歯車41dの3部材のうち、いずれかの部材を入力軸4aに連動し、そのうちの残るいずれかの部材が出口軸4bに連動し、そのうちの残る最後の部材が反力軸41fに連動するものである。
したがって、一般的には、図3における差動歯車41の仮想線(2点破線)によって示した中身がブラック・ボックスであって、上記3部材のうち仮想線から外部に出ている各部材を反力軸41f、入力軸4aおよび出口軸4bとして図2のように表現できる。
なお、図2においては、図1における増速機1Aを割愛している。
すなわち、図2における41が差動歯車の一般表現をしたものであり、図2における差動歯車41が図3における2点破線部分の差動歯車41に相当する。
図2における各符号は、図3および図1におけるものと同一符号同一材を示している。
又、7Aは制御装置であり、7a 、7b 、7cおよび7dのそれぞれは配線(複数の電線を単一の配線によって表現している)であり、7は二次電池あるいはキャパシタ等の電源である。
図2における一般表現の差動歯車41の場合、その差動歯車41のみの特性は以下のようになる。
差動歯車41について、入力軸4aの回転速度をn1とし、出口軸4bの回転速度をn2とし、反力軸41fの回転速度をnrとし、
速度比e = n2 / n1 ,
反力軸速度比er = nr / n1
とし、反力軸41fの回転を拘束した状態における速度比eをec(以下、基準速度比ecと呼ぶ)とすると、反力軸速度比er の特性が図4における実線Laあるいは破線Lbによって示すようになる。
すなわち、実線Laあるいは破線Lbの特性のように、反力軸速度比erの特性は図4のように、必ず(e =1.0 , er =1.0)点を通る直線特性になることは公知である。
なお、図4において、実線特性Laのer = 0における基準速度比 ec の値は、その実線特性Laに相当する差動歯車41の差動歯車内における歯車の組み合わせによって決まる値であって、ec >1.0の場合を示し、破線特性Lbのer = 0における 基準速度比ec の値は、同じくその破線特性Lbに相当する差動歯車41の差動歯車内における歯車の組み合わせによって決まる値であって、ec <1.0の場合を示しているものである。
言い換えれば、差動歯車41の差動歯車内における歯車の組み合わせを任意に選択することによって、基準速度比 ec の値を自由に選択できる(但し、ec =1.0を除く)。
すなわち、
図4における反力軸速度比er の一般特性式は、図4から理解出来るように、
er = (e - ec) / (1 - ec) (1)
の関係になる。
又、入力軸4a、出口軸4bおよび反力軸41fとの間には一定のトルク比関係がある。
それは、差動歯車41内が歯車の連動関係にあるため、それら連動している歯車の歯車比によって入力軸4a、出口軸4bおよび反力軸41fとの間に一定のトルク比関係が決まってしまうからである。
差動歯車41の各軸におけるトルク:
ここで図2において、差動歯車41のみを考えた場合(入力軸4a 、反力軸41f 、出口軸4bおよび差動歯車41のみの機構を考えた場合)、入力軸4aのトルクをT1d、出口軸4bのトルクをT2dおよび反力軸41fのトルクをTrdとし、入力軸4aの回転角速度をω1および出口軸4bの回転角速度をω2とする。
今、反力軸41fの回転を拘束した状態を考え、入力軸4aの動力が差動歯車41を介して出口軸4bへ伝達するまでの動力伝達効率をηmoとすると、差動歯車41は一定歯車比の変速機(減速機あるいは増速機)となり、その場合の入力軸4aの動力(T1d×ω1)と出口軸4bの動力(T2d×ω2)との関係は、
(T1d×ω1)×ηmo = T2d × ω2
あるいは
T2d = T1d× (ω1 /ω2)×ηmo
となる。
ここで、(ω1 /ω2)=(n1 / n2)であるから、上式は、
T2d = T1d× (n1 / n2)×ηmo
あるいは、上述のように n1 / n2 = 1 / eであるから、
T2d = T1d× ( 1 / e )×ηmo (2)
となる。
又、(2)式における速度比eは、反力軸41fの回転を拘束した状態 、すなわち(1)式において er =0と置いた状態の速度比eに相当している。
そのer = 0と置いた場合の(2)式における速度比eは、e = ecとなって、(2)式は、
T2d = T1d ×(1/ ec)×ηmo (3)
となる。
すなわち、反力軸41fの回転を拘束した状態を考えた差動歯車41は、一定歯車比1/ ecの変速機となる。
(3)式は、反力軸41fの回転を拘束した状態を考えて導いた式であるが、差動歯車41は、入力軸4a、出口軸4bおよび反力軸41fの連動関係が一定のトルク比となる歯車比による関係にあるから、入力軸4a、出口軸4bおよび反力軸41fのいずれもが回転していても(3)式は成立する。
同様に、出口軸4bの回転を拘束した状態を考え、入力軸4aの動力が差動歯車41を介して反力軸41fへ伝達するまでの動力伝達効率をηmrとすると、差動歯車41は一定歯車比の変速機(減速機あるいは増速機)となり、その場合の入力軸4aの動力(T1d×ω1)と反力軸41fの動力(Trd×ωr)との関係は、
T1d×ω1×ηmr = Trd × ωr
あるいは
Trd = T1d× (ω1 / ωr) ×ηmr
となる。
ここで、(ω1/ωr) = (n1 / nr )であり且つ上述のようにn1 / nr = 1 / erであるから、上式は、
Trd = T1d × ( 1 / er ) ×ηmr (4)
となる。
又、(4)式における反力軸速度比 erは、(1)式において出口軸4bの回転を拘束した状態(e = 0)を考えているから、(1)式においてe = 0を代入して求めたerの値を使用して、1 / er = (ec - 1) / ecとなるから、上式は
Trd = T1d ×{(ec -1)/ ec }×ηmr (5)
となる。
すなわち、出口軸4bの回転を拘束した状態を考えた差動歯車41は、一定歯車比(ec -1)/ ecの変速機となる。
(5)式の場合も、出口軸4bの回転を拘束した状態を考えて導いた式であるが、(3)式同様、差動歯車41は、入力軸4a、出口軸4bおよび反力軸41fの連動関係が一定のトルク比となる歯車比による関係にあるから、入力軸4a、出口軸4bおよび反力軸41fのいずれもが回転している場合であっても、(5)式は成立する。
以上が差動歯車41における各軸のトルクの求め方である。
図2における動力伝達のメカニズム:
以上の差動歯車41の一般関係式(1)、(3)および(5)式を使用して、図2のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置における動力伝達のメカニズム(mechanism)を以下に説明する。
クラッチ2を係合しエンジン1を作動させている場合、上述した図1の説明におけるように、駆動軸3aにはエンジン1からのトルクTeが生じている。
駆動軸3aにおけるエンジン1からのトルクTeは、フライホイール3を加速回転させるフライホイール・トルクTfと入力軸4aを駆動するトルクT1dとの和、
Te = Tf +T1d
であり、表現を変えると
Tf = Te− T1d (6)
の関係にある。
(6)式は、駆動軸3aに生じているエンジン・トルクTeから入力軸4aに生じているトルクT1dを差し引いた値のトルクTfが、フライホイール3を回転加速させる成分となることを示している。
すなわち、(6)式において、エンジン1が非作動中はTe=0となってフライホイール・トルクTfは負となり、そのとき入力軸4aの負荷トルクT1dによってフライホイール回転速度Nfは減速してゆく。
又、エンジン1が作動中であっても、(6)式においてTe<T1dの状態となると、フライホイール回転速度Nfは減速すなわち失速する。
(6)式におけるトルクT1dは、モータ・ジェネレータ40に発電を行わせることによって生ずるものである。
すなわち、モータ・ジェネレータ40に発電を行わせて反力軸41fに負荷トルクTrdを生じさせると、上記差動歯車41の説明におけるように、入力軸4aにトルクT1dおよび出口軸4bにトルクT2dが発生する。
出口軸4bに生じたトルクT2dは、そのまま出力軸6へ伝達する。
その場合において、出口軸4bに生ずる動力Emdは、入力軸4aにおける動力の一部が差動歯車41内の歯車のみを介して純機械的に出口軸4bへ出力しているものである。
出口軸4bに生ずる機械動力Emdは、
Emd =(T2d×ω2) (7)
であり、(7)式と(3)式から
Emd = T1d×ω2×ηmo / ec (8)
を得る。
又、入力軸4aにおける動力のうち、出口軸4bへ出力した動力Emd分を差し引いた残りの動力Eedは、モータ・ジェネレータ40を発電させる入力動力であって、
Eed = Trd × ωr
である。なお、ωrは反力軸41fの回転角速度である。
この発電をさせる入力機械動力Eedは、モータ・ジェネレータ40における発電によって電力に変換し、原則としてその電力の全てを第2のモータ・ジェネレータ5に与え、モータ・ジェネレータ5のモータ作用によってその与えた電力を機械動力に変換し、モータ・ジェエネレータ5の出力動力Eemは駆動軸5a、歯車5bおよび5cを介して出力軸6へ伝達する。
ここで、モータ・ジェネレータ40への入力機械動力Eedがモータ・ジェネレータ5の出力動力となって、駆動軸5a、歯車5bおよび5cを介して出力軸6へ伝達するまでの動力伝達効率をηeとし、モータ・ジェネレータ5から歯車5bを介して歯車5cが出力軸6を駆動するトルクをTmとすると、
Eed ×ηe = Eem
すなわち、Eed = Trd×ωrであり且つEem = Tm×ω2であるから、
Trd ×ωr×ηe = Tm × ω2
あるいは、上記式の両辺を入力軸4aの回転角速度ω1によって除し、ωr/ω1=erおよびω2/ω1=eとして整理すると、
Tm = Trd ×(er / e)×ηe (9)
となる。
更に、(1)式、(5)式および(9)式より、
Tm = ―T1d×{(e - ec)/(e×ec)}×ηe×ηmr (10)
となる。
出口軸4bにおけるトルクT2dとモータ・ジェネレータ5からのトルクTmとの和が出力軸6におけるトルクT2であるから、
T2 = T2d + Tm (11)
である。
(11)式へ(3)式のT2dおよび(10)式のTmを代入して整理すると、
T2 = (T1d / ec)×〔{ηmo -(ηmr×ηe)}+ {(ec / e)×ηmr×ηe}〕 (12)
となる。
(5)式および(12)式から
Trd = (ec-1)×T2×ηmr/[{ηmo-(ηmr×ηe)}+{(ec/e)×ηmr×ηe}〕 (13)
を得る。
ここで、速度比eは、入力軸4aの回転速度n1すなわちフライホイール回転速度Nfと、出口軸4bの回転速度n2すなわち出力軸6の回転速度N2との比
e = n2 / n1 = N2 / Nf
であるから、これを(13)式へ代入すると、
Trd = (ec-1)×T2×ηmr/[{ηmo-(ηmr×ηe)}+{(ec×Nf/N2)×ηmr×ηe}〕 (14)
となる。
又、入力軸4aから出口軸4bに至る差動歯車41内の歯車経路と、入力軸4aから反力軸41fに至る差動歯車41内の歯車経路とは、動力伝達効率の値を考えた場合、一般的に近似している場合が多い。すなわち、近似的にηmo = ηmr = ηmと置くと、(14)式は、
Trd = (ec - 1)×T2 / 〔(1-ηe)+ {(ec×Nf / N2)×ηe}〕 (14a)
となる。
(14)式は、現時点における出力軸6の回転速度がN2であって且つフライホイール回転速度がNfであるとき、運転者が出力軸6へ指示トルクT2を指令し、そのことによって制御装置7Aがモータ・ジェネレータ40に発電トルクTrdを設定すると、図1における場合と同様に基本制御が可能になることを意味している。
又、(12)式および e = N2 / Nfより、
T1d =(ec×T2)/[{ηmo-(ηmr×ηe)}+{ec×(Nf/N2)×ηmr×ηe}] (15)
となる。
又、上記同様に、(15)式において、近似的にηmo = ηmr = ηmと置くと、
T1d =(ec×T2 ) /[ηm×〔(1-ηe)+{(ec×Nf / N2)×ηe}〕] (15a)
を得る。
(15)式は、現時点における出力軸6の回転速度がN2であって且つフライホイール回転速度がNfであるとき、運転者が出力軸6へ指示トルクT2を指令し、そのことによって制御装置7Aが上記基本制御(モータ・ジェネレータ40において発生した電力を全てモータ・ジェネレータ5へ供給する制御)を行っている場合、入力軸4aにトルクT1dが生ずることを意味している。
なお、(14)式および(15)式における各動力伝達効率ηmo 、ηmr及びηeの値は、各状態ごとに実験的に求めて置き、(14)式及び(15)式の演算を行う制御装置7Aにそれら実験によって求めた値ηmo 、ηmr及びηeを記憶させて置けばよい。
更に、ここで上記(14)式において、ηmr , ηmo および ηeの値は簡易的に一定値としてもよい。
それはηmr および ηmoの値は一般的に1.0に近い値であり、ηeの値は0.7〜0.9の範囲に入る値である。
従って、(14)式において例えばηmr ,ηmo=1.0とし、ηeは平均的に0.8とすると、(14)式は
Trd = (ec-1)×T2 / [0.2 +{(ec×Nf / N2)×0.8}] (14b)
となる。
ここで、出力軸6及びフライホイール3は慣性力を有しているから、(14b)式における制御演算の微小時間の間において、出力軸6及びフライホイール3における回転速度N2及びNfは殆ど変化せず、且つ基準速度比ecの値は、上述したように、差動歯車40の機構によって決まる一定値である。
それに対して、運転者が出力軸6に指示する出力軸トルクT2は瞬時に大きく変化することもある。
すなわち、(14b)式におけるNfおよびN2の殆ど変化しない制御演算の微小時間の間において、運転者が出力軸トルクT2の増減変化を指示すると、(14b)式において、反力軸トルクTrdはそのT2の増減に比例して変化する関係になっている。
ここで、(14b)式は、(14)式に対してηmr , ηmo および ηeの値を簡易的に一定値として精度を欠いている関係式になっていることは確かである。
しかし、(14b)式は、上記のように制御装置7Aが(14b)式を使用してモータ・ジェネレータ40の発電によって反力軸41fにトルクTrdを生じさせれば、そのTrd値に比例して出力軸トルクT2の値も増減することを示している。
それは、制御装置7Aが(14b)式の関係から反力軸41fにトルクTrdを生じさせた結果、出力軸6に(14)式を使用した場合に比し精度は落ちているT2のトルクを生じさせることになる。
ここで重要なことは、運転者は出力軸6へ具体的な値のトルクT2を指示しているのではなく、運転者がアクセルペダルを操作していることは、出力軸6へトルクを増やすか、減らすかの指示を行っていると言うことである。すなわち、(14b)式はその関係を充たしているのである。
そのことを詳述すると下記のようになる。
運転者が与えた“指示トルクT2”によって、制御装置7Aが(14b)式を使用してモータ・ジェネレータ40の発電によって反力軸41fにトルクTrdを生じさせ、そのTrdが生ずると、現実の出力軸6には(14b)式から求めたTrdを(14)式に代入して求められる「実際のトルクT2」が生ずることになる。
すなわち(14b)式を使用した場合、その「実際のトルクT2」は“指示トルクT2”と幾分、異なったトルク値となっている。
しかし、「実際のトルクT2」が“指示トルクT2”と幾分、異なったトルク値となっていても、上記理由から実用上は問題ない。それは、運転者がアクセルペダルの踏込み量を必要と感ずる分、増減させることによって、出力軸6における実際のトルクT2もその必要な分、増減して運転者の意志を充たしているからである。すなわち、そのアクセルペダルの踏込みによってその車両の加速度が未だ小さいと感ずるとき、運転者は更にアクセルペダルを踏込んで、出力軸6の加速トルクT2を必要と感ずる分まで増大させるのである。
そのような理由によって、上記(14)式においては、ηmr , ηmo および ηeの値を簡易的に一定値としてもよいことになる。
以上のように、図1におけるモータ・ジェネレータ4を図2における差動歯車41とモータ・ジェネレータ40との機構に置き換えても、フライホイール・エネルギ蓄積駆動の基本制御が可能になる。
又、図1におけるモータ・ジェネレータ4も、図2における差動歯車41とモータ・ジェネレータ40の機構も、共に、入力軸4aの回転と出口軸4bの回転の相対回転によって発電を行うモータ・ジェネレータになっている。
又、図2における入力軸4aから出力軸6に至る動力伝達系は、差動歯車方式の動力分割型動力伝達装置になっている。
図2における入力軸4aから出力軸6迄の制御:
このように、図2におけるフライホイール・エネルギ蓄積駆動の基本制御は、上記(14)式及び(15)式を使用して下記のような制御を行う。
又、図1のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置においても、上記(b)式を使用して同様の制御を可能にしている。
時々刻々における制御において、制御装置7Aは、先ず、運転者のアクセルペダル踏込み量Accを検出する。
その場合において、アクセルペダル踏込み量Accが所定の大きさにあるときアクセルペダル踏込み量AccをAcc=1.0とし、アクセルペダルから足を離している状態をAcc=0とし、その中間におけるアクセルペダル踏み込み状態はAccの値が0<Acc<1.0の値になる。
その検出したアクセルペダル踏込み量Accの値から図5の特性を使用して出力軸6へ設定すべき出力トルクT2の値を演算する。
図5におけるT2m(後に詳細説明する)のグラフは、アクセルペダル踏込み量AccがAcc=1.0の時におけるいわゆる車両牽引力特性を示している。
すなわち、図5において、縦軸は出力軸6におけるトルクT2であり、横軸は出力軸6における回転速度N2を示しており、回転速度N2が0≦N2<N2cの範囲において最大登坂能力から決定されるトルクT2=T2c一定となっており、N2≧N2cにあってはほぼ一定馬力特性となっている。
運転者がアクセルペダルを上記所定の大きさ以下の任意の値に踏み込んでいる場合において、制御装置7Aは下記の演算を行っている。
出力軸6における回転速度N2の現時点における回転速度N2iを検出し、その検出した回転速度N2iにおける図5の実線T2m上の値T2aを求める。
同時に、運転者が現時点において踏み込んでいるアクセルペダル踏込み量Accを検出し、その検出したアクセルペダル踏込み量Accと図5から求めたT2m上の値T2aとの積Acc×T2aを求める。
その積の値T2=Acc×T2aが、現時点における出力軸6への指示出力トルクT2の値となる。
アクセルペダル踏込み量Accが0≦Acc<1.0における上記出力トルクT2を演算すると、制御装置7Aは、その指示出力トルクT2を(14)式に代入して反力軸41fに発生させるべきトルクTrdを演算し、且つその演算したトルクTrdが発生するレベルにモータ・ジェネレータ40に発電作用をさせる。
なお、(14)式における出力軸6の回転速度N2とフライホイール回転速度Nfの値は、そのアクセルペダル踏み込み時における検出値であり、基準速度比ecの値は図2に使用している差動歯車41の歯車組み合わせによって決まる値であり、動力伝達効率ηmo ,ηmrおよびηeの値は、実験的に求めて制御装置7Aに記憶させている値である。
このように、制御装置7Aが(14)式によって決定する反力軸41fのトルクTrdを設定すると、(14)式の関係から、その時点のアクセルペダル踏込み量Accに対応した出力軸6の指示トルクT2が設定され、運転者の指示通りに、出力軸6へ実の駆動トルクT2を設定出来ることになる。
この場合、差動歯車41の反力軸41f 、入力軸4a および出口軸4bの各軸間における上記したトルク比関係から、反力軸41へトルクTrdを発生させると、必然的に入力軸4aに(15)式に示すトルクT1dが発生する。
なお、その入力軸トルクT1dは、(6)式の関係によってエンジン・トルクTeとフライホイール・トルクTfと平衡した関係になる。その場合、エンジン1が非作動中は(16)式においてTe = 0となる。
又、図1におけるフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置にあっては、上記方法によって図5から出力軸6への指示トルクT2を求め、そのT2を(b)式へ代入して入力軸4aのトルクT1iを演算することになる。
上記した図2の入力軸4aから出力軸6迄の(14)式及び(15)式を使用した制御において、出力軸6への指示トルクT2の演算、その指示トルクT2から反力軸41fへトルクTrdを発生させるモータ・ジェネレータ40の制御、およびそのモータ・ジェネレータ40の制御によって出力軸6へ実のトルクT2を設定する制御は、エンジン1が作動しているか否かに拘わらず行う制御である。
同じく、図1の入力軸4aから出力軸6迄の(b)式を使用した制御においても、上記出力軸6への指示トルクT2の演算、その指示トルクT2から(b)式を使用して入力軸4aへトルクT1iを発生させるモータ・ジェネレータ4の制御、およびそのモータ・ジェネレータ4の制御によって出力軸6へ実のトルクT2を設定する制御は、エンジン1が作動しているか否かに拘わらず行う制御である。
エンジン1から入力軸4a迄の制御:
フライホイール3の回転速度Nfが減速状態にあって、やがてその回転速度Nfが所定の下限回転速度Nfcにまで達すると、制御装置7Aは、エンジン1へ燃料を供給し、クラッチ2を係合状態にしたまま、駆動軸3aにエンジン・トルクTeを発生させる。
図6は、一般的なガソリン・エンジンの特性であって、縦軸がエンジン出力トルクTeを示し、横軸がエンジン回転速度Neを示しており、図6における特性は実測によって求めることが出来る。又、図6における経済燃費特性線Fecの特性は、例えば特開2001−298805号の図4におけるように公知である。
又、図6において、一点破線表示のFecは、エンジン1の各出力動力において最良の燃料消費率となる経済燃費特性線を示し、θmは、燃料供給量が最大となっている状態におけるエンジン1の最大出力トルク特性を示している。
又、図6において、2点破線表示の特性Pem , Pec , Pei , PelおよびPexのそれぞれはエンジン1の出力動力一定の特性を示し、その出力動力の大きさは最大出力動力Pemから順次、Pec , Pei , PelおよびPexの側に向かって出力動力が小さくなる。
又、点線表示の燃費率(単位出力動力、単位時間当たりの使用燃料重量)一定の特性feo , fel , fexは、feoから外側に遠ざかるに従って燃費率が悪くなる特性を示している。
ここで、図2のクラッチ2が係合している状態において、駆動軸3aの回転速度はエンジン1の回転速度Neと同じであり且つフライホイール3の回転速度Nfとも同じになっており、エンジン1の回転速度Neあるいはフライホイール3の回転速度Nfは、各制御演算時点において検出可能である。
現時点において、エンジン回転速度Neは、Ne=Nei(図6)であるとする。
この状態において制御装置7Aは、常に、現時点におけるエンジン回転速度Ne=Neiと経済燃費特性線Fecとの交点Piにおいてエンジン・トルクTeがTe=Teiとなるように、エンジン1への燃料供給制御を行っている。
このことを更に具体的に説明すると、下記のようになる。
フライホイール3の慣性モーメントをIfとし、フライホイール3の回転角速度をωfとすると、(6)式におけるフライホイール・トルクTfは、
Tf = If ×(dωf /dt)
の関係にある。
なお、上式において(dωf /dt)は、フライホイール3の回転角加速度である。
ここで、上述のように、エンジン1がフライホイール3を駆動している状態においては、エンジン1の回転角速度をωeとすると、ωf = ωeであるから、上式は、
Tf = If ×(dωe /dt)
あるいは
(dωe /dt)= Tf / If (16)
の関係にある。
(16)式と(6)式によって、
(dωe /dt)=(Te - T1d) / If (17)
を得る。
又、エンジン1の回転角速度ωeはエンジン1の回転速度Neに比例しているから、比例定数をKと置き、(17)式は、
(dNe /dt)= K ×(Te - T1d) / If (18)
となる。
(18)式において、上述のように、アクセルペダル踏込み量に応じて制御装置7Aが(14)式を使用してモータ・ジェネレータ40の発電トルクTrdを設定すると、差動歯車41の各軸(反力軸41f、入力軸4aおよび出口軸4b)におけるトルク比の関係から、必然的に入力軸4aにおけるトルクT1dの値が(15)式の値に設定されるのであって、慣性モーメントIfはフライホイール3の形状と材質によって決まった値である。
このように、(18)式におけるエンジン1の回転速度Neの時間的変化(dNe /dt)は、その時点における入力軸4aのトルクT1dが与えられているとき、エンジン1が与えるエンジン・トルクTeの値によって決まる。
又、エンジン・トルクTeは、周知のようにエンジン1への燃料供給量によって決まる。
又、エンジン1がフライホイール3を駆動中はNf = Neであるから、(18)式において、(dNe / dt )は(dNe / dt )=(dNf / dt )である。
しかも、上記のように、エンジン1が再始動してフライホイール3を駆動することは、フライホイール3への回転エネルギを補給させるための作用である。
ところが、エンジン1が作動中であっても、(18)式においてTe<T1dの状態になると(dNe / dt )=(dNf / dt )が負の値になって、エンジン1がフライホイール3へ回転エネルギを補給出来ない状態が有り得る。
そのようなことから、制御装置7Aは、(dNe / dt )=(dNf / dt )>0とするために、(18)式における右辺の(Te - T1d)の値が(Te - T1d)>0となる制御を行っている。又、図1の場合も(a)式を使用した同様の制御を行っていることは既述した。
それは、フライホイール3の回転速度Nfが所定の下限回転速度Nfcに低下したことによって、エンジン1に燃料を供給してエンジン1がフライホイール3を回転加速し始める時点において、制御装置7Aが、上記(Te - T1d)>0の状態を保持できる経済燃費特性線Fec上の動力レベルからエンジン1の作動を開始させていることである。
更に、エンジン1のその作動開始後において、制御装置7Aはエンジン1が経済燃費特性線Fec上を増速しながら作動し続けるように制御するために、制御装置7Aはエンジン1への燃料供給量を時間経過と共に増大させてゆく。
その燃料供給量増大によってエンジン1の回転速度Neを増大させてゆく制御は、その燃料供給量の増大によって増速してゆくエンジン1の回転速度が、常に、経済燃費特性線Fec上の作動に一致した回転速度となる関係の制御となっている。
なお、上記フライホイール下限回転速度Nfcとエンジン1が再始動する時点の関係については後述する。
上記がエンジン1から入力軸4a迄の制御である。
クラッチ2の必要性可否:
以上の図2および図1の説明において、クラッチ2は必ずしも必要ではない。
それは、エンジン1がフライホイール3を駆動しているときは、勿論、クラッチ2を必要とせず、駆動軸1aと駆動軸3aは直結のままでよい。
更に、エンジン1へ燃料供給を停止し且つフライホイール3の回転エネルギから出力軸6への動力取り出しを行っている場合、駆動軸1aと駆動軸3aは直結のままであっても、エンジン1は駆動軸3aの側から駆動されるだけであって、上記の基本制御は可能である。
唯、エンジン1へ燃料供給を停止し且つフライホイール3の回転エネルギから出力軸6への動力取り出しを行っている場合、クラッチ2を省略すると、駆動軸3a側からエンジン1を連れ回すので、その連れ回しによるエンジン1のトルク損失が生ずる。
モータ・ジェネレータ5の駆動輪へ連動の問題:
又、図2あるいは図1において、出力軸6は車両の前輪あるいは後輪のいずれかに連動しているものであり、且つ第2のモータ・ジェネレータ5が出力軸6へ連動していることは、第2のモータ・ジェネレータ5も出力軸6を介して駆動輪を駆動しているものである。
したがって、第2のモータ・ジェネレータ5は、出力軸6が駆動している駆動輪ではなく他の側の駆動輪に連動しても、実質上、図2あるいは図1の機構と同じになる。
そのように図2あるいは図1における第2のモータ・ジェネレータ5を出力軸6が連動している以外の駆動輪に連動させる場合、(14)式および(15)式あるいは(b)式においてアクセルペダル踏込み量Accによって指示する出力トルクT2の値は、第2のモータ・ジェネレータ5が出力軸6に連動していると想定した場合の下記の値を使用すればよい。
ここで、図2あるいは図1におけるモータ・ジェネレータ5を出力軸6へ連動させている場合であって、その出力軸6へ連動の駆動輪における駆動トルクをTtとし、駆動輪の回転角速度をωtとし、出力軸6から駆動輪に至る動力伝達の効率をηmeとすると、出力軸6における動力(T2×ω2)と駆動輪における動力(Tt×ωt)との関係は、
(T2×ω2)×ηme = (Tt×ωt)
あるいは
T2 = Tt ×(ωt /ω2)/ ηme
であり、(ω2 /ωt)は、出力軸6と駆動輪との間に存在する最終減速機の歯車比idであるから上式は、
T2 = Tt / ( id×ηme ) (19)
の一定な関係にある。
したがって、上記のように第2のモータ・ジェネレータ5を出力軸6が連動している以外の駆動輪に連動させる場合、(19)式の関係を使用して駆動輪の駆動トルクTtから出力軸トルクT2を求め、そのT2を(14)、(15)式あるいは(b)式における出力トルクT2としても良い。
すなわち、上記のように、モータ・ジェネレータ5を出力軸6の連動している駆動輪以外の駆動輪へ連動させる場合は、モータ・ジェネレータ5を連動させていない出力軸6が駆動する側の駆動輪の駆動トルクTt1と、モータ・ジェネレータ5が駆動している側の駆動輪の駆動トルクTt2との和(Tt1+Tt2)を(19)式における駆動輪トルクTtとして、(19)式から指示トルクT2を求めればよい。
このことは、モータ・ジェネレータ5を出力軸6の連動している駆動輪以外の駆動輪へ連動させる場合、上記Tt =(Tt1+Tt2)の計算から求めたTtによって(19)式から仮想指示トルクT2を求め、且つモータ・ジェネレータ5を出力軸6へ連動させていると想定(仮想)して(14)、(15)式あるいは(b)式にその仮想指示トルクT2 を代入すればよいことになる。
図5のT2mの求め方:
以上の(14)式、(15)式あるいは(b)式における出力トルクT2の使用において、アクセルペダル踏込み量AccがAcc=1.0におけるT2m(図5)の値は、どのように設定しておくことが必要か、と言う問題がある。
図5におけるT2mは上述したように出力軸6におけるその車両のエンジン動力のみによる最大牽引力特性に相当している。
ここで、上述したようにT2 = Acc×T2mの演算によって出力軸6へトルクT2を指示していることは、その時点における出力軸6の回転角速度ω2とその指示トルクT2との積(T2×ω2)の動力を出力軸6すなわち駆動輪へ出力させる指示を出していることになる。
ここで、その動力(T2×ω2)の指示値のうち、その車両を最大駆動動力によって「定常的に」駆動維持できる動力源は、エンジン1になる。
すなわち、上記“「定常的」に駆動維持できる動力源”と言っている「定常的」とは、エンジン1の出力動力のみによって出力軸6の駆動を“続行し続ける”ことが出来ることを意味している。
それは、上記基本制御においてモータ・ジェネレータ5へ他の蓄電池等からも補助的な電気動力を追加してやれば、その動力(T2×ω2)は、定常的でなく“一時的に”「エンジン1の動力+補助的電気動力」の大きな動力を与えることも出来るからである。
又、アクセルペダル踏込み量Accが上記所定の値Acc = 1.0においてエンジン1の最大出力動力のみが全て出力軸6へ出力する状態とし、アクセルペダル踏込み量Accが所定の値以上の範囲(例えば1.0<Acc≦1.2)における駆動輪への動力伝達は、上記のように、エンジン1からの動力のみならず、他の蓄電池等からの補助的な電気動力がモータ・ジェネレータ5を介して駆動輪へ追加するものであってもよい。
そのように、上記“定常的に駆動維持できる動力源”であるエンジン1の出力のうち、最大となる出力動力は、上述したように、エンジン1に必要とする燃料を最大限効率良く使用できる範囲においての最大動力値とすることが望ましい。
したがって、アクセルペダル踏込み量AccがAcc=1.0である場合は、エンジン1の出力が図6における経済燃費特性線Fec上の最大出力動力Pm点となるように設定する必要がある。
すなわち、アクセルペダル踏込み量AccがAcc=1.0となったとき、エンジン1において、回転速度NeをNe=Nemおよび負荷トルクTeをTe=Temとなるように相当して、エンジン1への燃料供給と駆動軸3aにおける負荷トルクTeを与える制御を行えばよい。
そのエンジン1をNe=NemおよびTe=Temに制御するためには、図2の場合、(6)式においてTf = 0とおいて、エンジン・トルクTeと入力軸4aにおけるトルクT1dとの関係がT1d=Te=Temとなる関係に制御すればよい。
なお、(6)式においてTf =0と置くことは、駆動軸3aのトルクTeと入力軸4aのトルクT1dを等しくし、フライホイール3は回転加速させず且つ減速もさせない状態(すなわち、Ne = Nem一定)としていることを意味している。
このT1d = TemとさせてT2m特性を求める具体的方法を詳細に説明すると、下記のようになる。
「図2の差動歯車方式の場合」
図2において、エンジン1が最大動力出力となる時のエンジン1は、そのトルクTeがTe = Temであってその回転速度NeがNe = Nemとなっている。
この場合、エンジン1が駆動軸3aを駆動している状態であるので、エンジン1の回転速度Neとフライホイール3の回転速度Nfは共に等しく、Nf =Ne =Nemとなっている。
そこで、入力軸4aのトルクT1dを求める(15)式において、上記条件を満たしたT1d = TemおよびNf =Nemとし、且つこの場合における出力トルクT2はT2 = T2mであるから、その場合の(15)式を整理すると、
T2m =(Tem/ec)×[{ηmo-(ηmr×ηe)}+{ec×(Nem/N2)×ηmr×ηe}]
(20)
となる。
ここで、近似的にηmo = ηmr = ηmと置くと、(20)式は、
T2m =(Tem/ec)×ηm×[(1-ηe) +{ec×(Nem/N2)×ηe}] (20a)
を得る。
(20)式において、ηmo 、ηmr 、ηeの各効率は、実験装置によって求めておけば良い。
それは、入力軸4aにおける回転速度とトルクをNemおよびTemに設定し、その状態における出力軸6の各回転速度N2ごとに、それらηmo 、ηmr 、ηeの各値を実験装置によって計測しておくことが出来るからである。
そのように求めたそれら各効率ηmo 、ηmr 、ηeを使用し、出力軸6の各回転速度N2ごとに(20)式における最大出力トルクT2mを求めれば、図5における特性T2mとなる。
以上が図2のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置のT2mを計算によって求める方法である。
「図1の差動歯車不使用の方式の場合」
上記定常的に出力し得る最大出力トルクT2mの算出は、同様に、従来における図1のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置においても可能である。
上述したように、図1においてクラッチ2を係合しエンジン1を作動状態にしている場合は、駆動軸3aのトルクTe / iと、入力軸4aにおけるトルクT1iとの関係が( a )式のTf =( Te / i ) −T1iの関係にある。
その場合において、エンジン1が上記のように最大の動力(Tem×ωem)を出力し且つフライホイール・トルクTfをTf = 0とする関係は、( a )式からT1i = Te / i =Tem / iの関係になり、且つ駆動軸3aの回転速度NfはNf = (Nem×i)の関係になっている。
上記関係において、上記(15)式に相当する図1における式は上述の( b )式に相当している。
したがって、( b )式において、エンジン1が上記のように最大の動力(Tem×ωem)を出力している場合、T2 = T2mであるから、上記関係T1i =Tem / iとNf = (Nem×i)の関係を( b )式に代入し整理すると、
T2m = (Tem / i )×[1+{(Nem×i / N2)-1}×ηe] (21)
となる。
すなわち、出力軸6の各回転速度N2ごとに(21)式を使用した出力トルクT2mを算出すれば、図1のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置についての図5と同様の特性T2mを得ることが出来る。
「実験的にT2mを求める方法」
上記したように、図2あるいは図1のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置において(20)式あるいは(21)式を使用してT2m特性を計算式によって求めることを説明した。しかし、それは実験的にも求めることが出来る。
それは、図2および図1における両フライホイール・エネルギ蓄積駆動装置共に、実験機によって、エンジン1を図6の最大動力作動点Pmに作動させたまま、出力軸6の回転速度N2がN2c≦N2≦N2maxの範囲において、各回転速度N2ごとに出力軸6におけるトルクT2の計測値を図5におけるT2mのようにプロットして求めればよい。
なお、上記N2maxはその車両における最高車速に相当した出力軸6の回転速度である。
又、上述したように、出力軸6における回転速度N2が0≦N2<N2cにおける出力トルクT2 = T2cの値は、その車両の最大登坂能力に相当したT2=T2cの値に設定すればよい。
上記が実験的にT2mを求める方法である。
すなわち、アクセルペダル踏込み量AccがAcc = 1.0であって且つ出力軸6の回転速度N2がN2c≦N2≦N2maxの範囲における出力トルクT2mを求めることは、(20)式あるいは(21)式を使用した計算による場合も、上記実験による場合も、共に下記のように求めていることになる。
エンジン1を最大動力作動点Pmに設定し、フライホイール・トルクTfをTf = 0(すなわち、エンジン回転速度Ne = Nem一定となってフライホイール3を増速しない状態)にして、その最大出力動力Pemをエンジン1から出力軸6へ伝達してゆく場合、入力軸4aから出力軸6に至る間の動力伝達における動力損失分を差し引いて、出力軸6における各回転速度N2ごとの出力トルクT2 = T2mを求め、その出力トルクT2mをアクセルペダル踏込み量AccがAcc = 1.0における出力トルクT2mとしている。
上記アクセルペダル踏込み量AccがAcc = 1.0における場合は、エンジン1が作動し続けながら、エンジン1はフライホイール3を回転加速すること無く(すなわち、フライホイール・トルクTfをTf = 0として)、エンジン1の最大出力動力Pemをそのまま出力軸6へ出力することにしている。
以上が計算式あるいは実験によってAcc = 1.0におけるT2mを求める具体的方法である。
それに対して、図2における場合も図1における場合も、アクセルペダル踏込み量Accが0≦Acc < 1.0においては、下記のように、エンジン1を間歇的に作動させている。
エンジン1を間歇的に作動させている場合に対して、エンジン1を作動させていないときは、フライホイール3自身の有している回転エネルギが出力軸6を駆動する状態になる。
又、その状態において出力軸6に要求している動力は、上記説明のように、アクセルペダル踏込み量Accの値を使用した出力軸6へ指示するトルクT2 = Acc×T2mと、出力軸6のその時点における回転角速度ω2との積T2×ω2である。
したがって、エンジン1を作動させていないとき、その時々刻々においてフライホイール3が保有している回転エネルギは、常に、その時点における出力軸6の上記要求動力T2×ω2を満たすことが出来るものでなければならない。
更に、そのようにエンジン1を作動させずフライホイール3の有する回転エネルギのみによって出力軸6を駆動している場合は、フライホイール3の有する回転エネルギが出力軸6の駆動のために消費されているため、その回転エネルギは減少し続ける。
そこで、その回転エネルギが減少し続けているフライホイール3に対して、いずれかの時点において回転エネルギの補給をしなければならない。
フライホイール下限回転速度Nfcの求め方:
そのフライホイール3に回転エネルギの補給をし始める時点は、下記のように求める。
エンジン1がフライホイール3にエネルギ補給をし始める時点におけるフライホイール3の回転速度Nfをフライホイール下限回転速度Nfcと呼ぶ。
なお、下記の説明において、図1の場合における増速機1Aは割愛し、駆動軸1aと駆動軸1bは直結しているとして説明する。
そのエンジン1がフライホイール3を駆動し始めるとき、図1あるいは図2において、エンジン1とフライホイール3とは直結であるから、その時点におけるエンジン1の回転速度Neは、Ne = Nfc(フライホイール下限回転速度)になっていなければならない。
言い換えれば、エンジン1がフライホイール3を回転加速し始める時点においては、エンジン1の回転速度Neを上記フライホイール下限回転速度Nfcに一致させた時点(以後、同期時点と呼ぶ)においてクラッチ2を係合し、エンジン1がフライホイール3を駆動し始めるように制御することになる。
又、エンジン1がフライホイール3を駆動し始める上記同期時点におけるエンジン1の作動は、上述のように、図6における経済燃費特性線Fec上に存在しなければならず、且つその時点におけるエンジン1の出力動力の値は、出力軸6へ要求している動力T2×ω2とフライホイール3を回転駆動する余裕動力を有した値でなければならない。
ここで説明の順序として、便宜上、上記同期時点においてエンジン1が始動するとき、そのエンジン1がフライホイール3を回転加速する余裕動力を零として、エンジン1の出力動力と出力軸6への要求動力とが等しくなる状態であると仮定する。
又、その仮定した同期時点において、フライホイール3の回転速度NfはNf = Nfoであると仮定し、その仮定した同期時点を以後、「最低極限同期時点」と呼び、その最低極限同期時点について検討を進める。
すなわち、その「最低極限同期時点」の条件は、
1:エンジン1の回転速度をフライホイール3の回転速度と一致(同期)させて、エンジン1が再始動し、
2:そのエンジン1は経済燃費特性線Fec(図6)上において作動し、
3:そのエンジン1の再始動時における経済燃費特性線Fec上の動力レベルは、出力軸6への要求動力に等しく、フライホイール3を加速回転させる“余裕動力を有していない”、ものである。
その結果、その最低極限同期時点において、エンジン1の回転速度Neがフライホイール3の上記回転速度Nf = Nfoと同期するときは、Ne = Nfoとなる状態である。
最低極限同期時点におけるエンジン1の出力動力Te×ωeと出力軸6への要求動力T2×ω2との関係は、上記のように、エンジン1の動力を全て出力軸6へ出力する関係にあるから、
Te×ωe = T2×ω2 (22)
である。
ここで、(22)式における出力トルクT2は、上述のように、アクセルペダル踏込み量Accと最大出力トルクT2m(図5)との積T2 = Acc×T2mであるから、(22)式は
Te×ωe = Acc×(T2m×ω2) (23)
となる。
(23)式における(T2m×ω2) は、上述のAcc = 1.0において、エンジン1が図6における最大出力動力Pemを全て出力軸6へ出力している場合の出力軸6に生じている動力に相当している。
すなわち、(23)式においてAccの値を任意の値(0≦Acc≦1.0)として与えた場合は、エンジン1がその最大出力動力PemのAcc倍の動力(Te×ωe)を出力すれば、エンジン1の最大動力出力時に出力軸6へ動力(T2m×ω2)が出力している値のAcc倍の値の動力を出力軸6に出力出来ることになる。
又、アクセルペダル踏込み量Accの任意の値における上記最低極限同期時点においては、エンジン1の最大動力出力をPemとして、図6の経済燃費特性線Fec上を作動しているエンジン1の作動点Piにおける出力動力Peiが、
Pei = Acc×Pem (24)
とする関係になっていれば良いことになる。
更に、その場合、アクセルペダル踏込み量Accが任意の値であるときのエンジン1の上記出力動力Peiにおいて、エンジン1の回転速度NeはNe = Nei(図6)となっている。
ここで、図6の経済燃費特性線Fec上におけるエンジン1の出力動力Peiは、エンジン1の回転速度Neの関数になっている。それは、図6におけるように、エンジン1の出力動力Peが任意の動力値Pe = Peiなるとき、エンジン1の回転速度NeがNe = Neiとなる関係にあるからである。
したがって、上記最低極限同期時点において、エンジン1の出力動力PeがPe = Peiなるときにおけるエンジン1の回転速度Ne = Neiと、そのエンジン1の出力動力PeがPe = Peiなるときの(24)式におけるAccとの関係を示すと、図7の2点破線の特性L1になる。
なお、図7において、Ne = Nemの値は、エンジン1が最大動力Pem(図6)を出力しているときのエンジン1の回転速度である。
このように、フライホイール3が減速してゆく場合、アクセルペダル踏込み量Accの任意の値Acciごとに、図7における2点破線の特性L1からその任意のAcciの値に対応してNe = Neiを求めておき、減速してゆくフライホイール3の回転速度NfがそのNeiの値に一致したとき、その一致時点がそのアクセルペダル踏込み量Accにおける上記最低極限同期時点となる。
ここで、上記最低極限同期時点においては、上述のように、アクセルペダル踏込み量Accの任意のAcc=Acciにおいて、エンジン1が出力軸6へそのAcciに対応した動力のみを出力可能であって、エンジン1が更にフライホイール3を回転加速する余裕動力を有しているものではない。
したがって、アクセルペダル踏込み量Accの任意のAcc=Acciにおいて、エンジン1が、出力軸6へそのAcciに対応した動力を出力可能であって更にフライホイール3をも回転加速する余裕動力を有するためには、エンジン1の出力動力が上記最低極限同期時点における値より僅かに高い動力を出力する時点を上述における真の同期時点とすれば良いことになる。
図7における上記2点破線の特性L1に対して、上記エンジン1の出力動力が上記最低極限同期時点における値より僅かに高い値となる関係は、図7においてその2点破線の特性L1にdNeの値を付加した実線の特性L3になる。
図7の2点破線特性L1と実線特性L3との対応において、上記dNeの値は、Acc = Accoにおいて最大の値となりAcc = 1.0においてdNe = 0となったAccの関数になっている。
しかし、そのdNeの値は一定値であってもよい。
その場合は下記のようにすればよい。
図7における上記2点破線の特性L1は、上述したように、図6の経済燃費特性線Fec上を作動するエンジン1の出力動力(Te×ωe)が(24)式の(Acc×Pem)と等しいとした関係から、それぞれのAccごとにおけるエンジン1のその出力動力時の回転速度Ne(図6)とそのAccとの関係を求めている。
その場合、Acc = 1.0におけるエンジン1の作動点を図6のPm点にしていた。
それに対して、上記最低極限同期時点を求める場合であって、上記dNeを一定値とする場合は、上記Acc = 1.0におけるエンジン1の作動点を経済燃費特性線Fec上の図6におけるPm点(真の最大動力出力点)からPmi点(仮想の最大動力出力点)に下げて、上記2点破線L1を求めた手順に従って図7における3点破線の特性L2を求めればよい。
それは、図6において、Pm点がエンジン1の回転速度Nemにおける作動点であることに対して、Pmi点が経済燃費特性線Fec上をその回転速度Nemから回転速度dNe(例えば100rpm程度)分下げた作動点に設けられていることである。
そのことは図7のAcc = 1.0において、2点破線L1の場合はNe = Nemとなっていることに対して3点破線L2の場合はNe = (Nem- dNe)となる関係に設定していることである。
すなわち、図7における3点破線L2と2点破線L1との差異は、Acc = 1.0における最大動力出力を経済燃費特性線Fec上において回転速度dNe分ずらせているのみである。
このことは、上記最低極限同期時点を求める場合において、図7における3点破線L2を使用しても、エンジン1の最大出力動力が2点破線L1の場合に比し幾分低下するのみであって、その最低極限同期時点の上記条件1、2および3は全て満たすことになる。
すなわち、図7における3点破線L2へ一定値のdNeを付加した特性は実線の特性L3(真の同期時点特性)となり、且つ、その実線特性L3は、エンジン1の回転速度NeがAcc = 1.0においてNe = Nemとなる経済燃費特性線Fec上のPm点の作動になる。
上記がdNeの値を一定値とした場合の真の同期時点の求め方である。
更に、上記2点破線L1あるいは3点破線L2の特性にdNeの値を付加した実線の特性L3は、念のため、下記のことを意味していることを付記しておく。
図7における2点破線L1あるいは3点破線L2の特性は、任意のアクセルペダル踏込み量Accにおける最低極限同期時点を求める場合、その最低極限同期時点におけるエンジン1の作動点Piがエンジン1の回転速度Ne = Neiとなっている関係を示しているものである。
又、エンジン1の作動点Piは、上記のように常に経済燃費特性線Fec上に存在させているものである。
それに対して、上記2点破線L1あるいは3点破線L2の特性にdNeの値を付加すると言うことは、図6において経済燃費特性線Fec上において、エンジン1の作動点をPi点からPc点へ移行させると言うことになる。
そのエンジン1の作動点がPi点からPc点へ移行すると言うことは、エンジン1の出力動力が作動点Piの動力PeiよりもdPe分、増大していることを意味している。
このように、図7における実線の特性L3の使い方は、上記真の同期時点を求める場合において、アクセルペダル踏込み量Accの任意の値Acciごとに、任意のAcciの値に対応してNe = Necを求めておき、「減速してゆくフライホイール3の回転速度NfがそのNecの値に一致したとき」、その一致時点を真の同期時点とするのである。
以上が真の同期時点を求めるために必要な実線特性L3(図7)の説明である。
図8におけるNfcの特性は、上記「減速してゆくフライホイール3の回転速度NfがそのNec(図7)の値に一致したとき」におけるそのNecを上述のフライホイール下限回転速度Nfc(=Nec)として、図7における実線の特性L3を書き換えたものである。
なお、図8は、横軸がアクセルペダル踏込み量Accであって、縦軸が上記真の同期時点におけるフライホイール3のフライホイール下限回転速度Nf = Nfcを示している。
又、図8の特性Nfcは、制御装置7Aに記憶させて置けばよい。
すなわち、フライホイール3の回転エネルギのみによって出力軸6へその時点のアクセルペダル踏込み量Accに対応した動力を出力している場合であって、上記真の同期時点を求める場合は、下記のようになる。
フライホイール3の回転速度Nfが減速してゆく過程において、フライホイール3の回転速度Nfがアクセルペダル踏込み量Accに対応したNfc値に達したとき、経済燃費特性線Fec上においてエンジン1の回転速度Neをそのフライホイール下限回転速度Nfcに同期させ、クラッチ2を係合してエンジン1の再始動を行うことになる。
更に、上記図8において、アクセルペダル踏込み量Accが一定の低位アクセルペダル踏込み量Acco以下になっているときは、上記フライホイール下限回転速度NfcをNfcoとした一定の値にしている。
このNfcoの値は、上記真の同期時点において、エンジン1が経済燃費特性線Fec上のPl点から再始動することを意味し、エンジン1がそのPl点から再始動するときのエンジン1の回転速度NeがNe = Nel=Nfcoに相当している。
そのように、アクセルペダル踏込み量Accが一定の低位アクセルペダル踏込み量Acco以下になっているときは、上記フライホイール下限回転速度NfcをNfcoの一定値としていることは下記のことを意味している。
図6における経済燃費特性線Fec上において、エンジン1の出力動力PeがPe<Pelになると、エンジン1のアイドリング回転速度Niに向かってエンジン1の効率が急速に悪化する。
その理由から、エンジン1の出力動力Peの使用範囲は経済燃費特性線Fec上の燃費効率の良いPem≧Pe≧Pelの範囲に限定し、そのPem≧Pe≧Pelの範囲のうち、最低動力値Pelにおけるエンジン1の回転速度NeがNe = Nel=Nfcoになると言うことである。
以上のように、上記真の同期時点における作用を整理すると下記のようになる。
フライホイール3の回転エネルギのみによってその時点のアクセルペダル踏込み量Accに対応した動力を出力軸6に出力し、そのことによってフライホイール3の回転速度Nfが減速し続けている場合において、制御装置7Aは、エンジン1の経済燃費特性線Fec上の最大動力出力をPem(上記Pmi点の仮想の最大動力出力を含む)として、その時点におけるアクセルペダル踏込み量Accごとに、Acc×Pem=Peiの値を求める。
続いて、制御装置7Aは、エンジン1のその動力値Peiにおける回転速度Neiを経済燃費特性線Fec上から求め、その Nei値に所定のdNe値を付加した値であるフライホイール下限回転速度Nfcを計算し、その減速しているフライホイール3の回転速度NfがそのNfc値に達したとき、エンジン1の回転速度Neを経済燃費特性線Fec上のNe = Nfcに設定してフライホイール3を駆動し始め、且つエンジン1をその経済燃費特性線Fec上に増速作動させてゆく。
更に、上記制御において、アクセルペダル踏込み量Accが一定の低位アクセルペダル踏込み量Acco以下になっているときは、上記フライホイール下限回転速度Nfcを一定のNfcoの値に固定させる。
フライホイール上限回転速度Nfm:
本発明のフライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法において、以下のフライホイール上限回転速度Nfmが如何に有るべきか、の説明が本発明における中心をなしている。
以上のフライホイール下限回転速度Nfcからエンジン1がフライホイール3を駆動し始めて後、エンジン1はフライホイール3を如何なる最大回転速度(以後、フライホイール上限回転速度Nfmと呼ぶ)まで駆動し続けるか、と言う問題がある。
この場合、エンジン1の作動中は、燃費を良好に作動させる必要から、常にエンジン1は経済燃費特性線Fec上を作動していなければならない。
そのため、上記のように、フライホイール下限回転速度Nfcからエンジン1がフライホイール3を駆動し始めて後、エンジン1の許容する最大回転速度は必然的に経済燃費特性線Fec上の最大動力作動時における回転速度Nemになる。
なお、このエンジン1がフライホイール3を直結状態で駆動しているときは、フライホイール3の回転速度Nfがエンジン1の回転速度NeとNf = Neの関係になっている。
したがって、アクセルペダル踏込み量Accの全ての範囲において、上記フライホイール上限回転速度NfmはNfm = Nemとすることが出来る。
しかし、実際問題としては、運転者がアクセルペダル踏込み量を小さくして駆動輪への出力動力を低くしている場合に、エンジン1の回転速度が最大回転速度Nem迄の作動をすることは、従来の車両の運転に比し、運転者に違和感を与えることになる。
それは、運転者がアクセルペダル踏込み量を小さくして駆動輪への出力動力を低くしている場合であっても、エンジン1の回転速度が高い回転速度、すなわちエンジン1の高い回転音になって、恰も、駆動輪へエンジン1から大きな動力が伝達しているかのような違和感を運転者に与えることになるからである。
そのようなことから、上記フライホイール上限回転速度Nfmは、Nfm = Nemの一定値ではなく、アクセルペダル踏込み量Accの低下に応じて低下する図8の特性Nfmとすることが望ましいことになる。
なお、図8においては、フライホイール上限回転速度特性Nfmが0<Acc<Accoにおいても、Accの低下と共に低下している。
しかし、図8のフライホイール下限回転速度特性Nfcが0<Acc<Accoにおいて一定値になっていることに対応して、図8の特性Nfmも0<Acc<AccoにおいてNfm = Nfmoの一定値としてもよい。
ここまでの説明が、アクセルペダル踏込み量Accが0≦Acc≦1.0におけるエンジン1の間歇駆動制御の説明である。
なお、このフライホイール上限回転速度Nfmの制御方法は、図1の差動歯車を使用しないフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置にも、図2の差動歯車を使用したフライホイール・エネルギ蓄積駆動にも適用出来るものである。
以上の基本制御において、上記フライホイール下限回転速度Nfcと上記フライホイール上限回転速度Nfmとを図8の特性とした場合、図2のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置について、フライホイール回転速度Nfのシミュレーション結果は図9のようになる。
図9において、横軸tは経過時間を示し、縦軸Nfはフライホイール3の回転速度を示し、シミュレーション結果aはアクセルペダル踏込み量AccがAcc = 0.8の場合を示し、シミュレーション結果bはアクセルペダル踏込み量AccがAcc = 0.4の場合を示している。
又、図9におけるシミュレーション結果aおよびbにおいて、時間経過tと共にフライホイール回転速度Nfが増大してゆく作動部分は、エンジン1が出力軸6を駆動すると共にフライホイール3の回転をも駆動している状態を示し、時間経過tと共にフライホイール回転速度Nfが減少してゆく作動部分は、エンジン1の作動を停止させ、フライホイール3の回転エネルギのみによって出力軸6を駆動している状態を示している。
又、図9は、図2のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置におけるシミュレーション結果であるが、図1のフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置に図8と同様の特性を使用したシミュレーション結果も同様の結果になる。
以上の実施例において、エンジン1はガソリン・エンジンを例に説明したが、エンジン1はディーゼル・エンジンやガス・タービン等の熱機関に全て適用出来る。
それは、熱機関のその広い作動回転範囲において必ず燃費の良くなる経済燃費特性線が存在するから、上述の説明のように、熱機関がフライホイール3と入力軸4aへ回転エネルギを供給する際、制御装置は熱機関がその経済燃費特性線上の好ましい範囲で間歇的に作動するように制御出来るからである。
本発明のフライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法は、上述の説明における自動車への適用のみならず、作業機械、農業機械、鉄道の動力車あるいは船舶等の負荷動力が変動して作動する動力伝達系に利用可能である。
従来におけるフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置のシステム図である。又、図1における制御装置7Aには、本発明におけるフライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法のプログラムやデータを記憶させることを可能としている。 本発明におけるフライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法に使用するフライホイール・エネルギ蓄積駆動装置のうち、差動歯車を使用した形式をスケルトン図によって示したものである。 図2における差動歯車41の詳細説明をするための差動歯車41部分のスケルトン図である。 図2における差動歯車41の一般特性を示したものである。 運転者がアクセルペダル踏込み量Accを所定の大きさAcc =1.0にした場合における出力軸6に生じさせるトルクT2mを出力軸回転速度N2の関数として示したものである。 図1および図2におけるエンジン1の特性図である。 フライホイール3の回転エネルギのみによって出力軸6を駆動している状態からエンジン1を再始動させる際、フライホイール3の回転速度Nfとエンジン1の回転速度Neとを同期させる時点におけるエンジン1の回転速度Neとアクセルペダル踏込み量Accとの関係を示した特性図である。 フライホイール下限回転速度Nfcおよびフライホイール上限回転速度Nfmと、アクセルペダル踏込み量Accとの関係を示した特性図である。 アクセルペダル踏込み量AccがAcc = 0.8(図中のa)およびAcc = 0.4(図中のb)における経過時間tに対するフライホイール回転速度Nfのシミュレーション結果である。
符号の説明
1 エンジン、 2 クラッチ、 3 フライホイール、 3a 駆動軸、 4a 入力軸、4b 出口軸、 4、40 第1のモータ・ジェネレータ、 41 差動歯車、 41f 反力軸、 5 第2のモータ・ジェネレータ、 6 出力軸、 7 電源、 7A 制御装置(モータ・ジェネレータ5および40のドライバーを含む)。

Claims (1)

  1. 経済燃費特性線(Fec)上において作動するエンジン(1)の出力が、駆動軸(3a) 、フライホイール(3)および入力軸(4a)の順に動力伝達することによって、前記エンジンが間歇的に前記フライホイールの回転加速と前記入力軸の駆動を可能とし、前記入力軸(4a)と出口軸(4b)との間にはその入力軸とその出口軸との相対回転によって発電作用を行う第1のモータ・ジェネレータ(4,40)を設け、前記出口軸(4b)は出力軸(6)を介して車両における駆動輪に連動し、第2のモータ・ジェネレータ(5)は前記車両における前記駆動輪あるいは他の駆動輪のいずれかに連動し、前記第1のモータ・ジェネレータが発電した電力の全てを前記第2のモータ・ジェネレータへ供給することを基本制御とする動力伝達系であって、前記第2のモータ・ジェネレータが前記出力軸(6)に連動している場合に相当したその出力軸(6)に、アクセルペダル踏込み量に比例させたトルクを出力させる制御において、
    前記エンジン(1)が前記間歇的に作動するうち、前記エンジン(1)が前記経済燃費特性線(Fec)上を作動しながら前記入力軸(4a)と前記フライホイール(3)を駆動している場合であって、そのエンジン(1)がそのフライホイール(3)の回転速度をフライホイール上限回転速度(Nfm)まで上昇させてゆく際におけるそのフライホイール上限回転速度(Nfm)は、前記アクセルペダル踏込み量の低下に応じてそのフライホイール上限回転速度(Nfm)を低下させるフライホイール・エネルギ蓄積駆動の制御方法。
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