JP2006290074A - 車両用シート装置および運転姿勢制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転者の体格に応じてシート位置を自動調節して、適正なアイポイントを確保するとともに、後席の居住性が悪化するのを低減できる車両用シート装置の提供を図る。
【解決手段】 運転者Dの体格を検出する体格検出手段103と、体格検出手段103で検出した体格と標準体格とを比較してその運転者Dの体格の大小を判断し、その判断した体格の大小に応じて、運転者DのアイポイントP4が許容範囲に収まるように予め定めた移動軌跡に沿ってシート10を移動するシート駆動手段200と、を設けることにより、運転者Dの体格判断が容易かつ確実になるとともに、運転に必要な視界を損なうことなくシート10を移動することができ、かつ、シート10の移動軌跡を運転者Dの足周りの形状や後席との間の車室内空間などを考慮して決定しておくことにより、適正なアイポイントP4や良好な運転性を確保しつつ後席の居住性が悪化するのを低減できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、運転者の体格の大小を判定してアイポイントを適正範囲に収めるようにシートを移動させる車両用シート装置および運転姿勢制御方法に関する。
従来の車両用シート装置としては、運転者の体格に応じてシートの前後位置が調整可能となっていて、このシートの前後位置調整に合わせてステアリングホイールの前後位置を自動調整することにより、運転者のアイラインを体格に拘わらず、ボンネットに対してほぼ一定の角度を確保し、ひいては運転者の前方視界が個々の運転者の体格によって変化するのを防止できるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−58206号公報(第4頁、図2)
しかしながら、かかる従来の車両用シート装置では、アイポイントのラインを合わせるために前下方視界を保つことができるが、大柄な大体格の運転者では座高が高いために元々前下方視界が十分に確保されており変更によるアイポイントの変化は無かった。
また、小柄な小体格の運転者では前下方視界を確保するために全身を上昇させる必要があるため、シート全体を大きく持ち上げることになるが、小体格の運転者では脚長が短いため全身を上昇させると、ペダルを上下方向に大きく動かす機構が必要となり、装置全体が高価になってしまう。
更に、大体格の運転者では上述したように前下方視界は確保されるが、シートの後方移動によりアイポイントが車両後方に配置されてセンターピラーに近づくことになり、このセンターピラーによって側方視界が減少してしまう。しかも、シートを後方に配置すると後席の足下スペースが狭くなってしまい、居住性に影響を与えてしまう。
そこで、本発明は、運転者の体格に応じてシート位置を自動調節することにより、適正なアイポイントを確保するとともに、後席の居住性が悪化するのを低減できる車両用シート装置および運転姿勢制御方法を提供するものである。
本発明の車両用シート装置は、シートクッションの前後スライド位置を調節するシートスライダと、シートクッションの前部および後部の高さ位置を独立して調節するシートリフタと、を備えた車両用シート装置において、
運転者の体格を検出する体格検出手段と、
体格検出手段で検出した体格と標準体格とを比較してその運転者の体格の大小を判断し、その判断した体格の大小に応じて、運転者のアイポイントが許容範囲に収まるように予め定めた移動軌跡に沿ってシートを移動するシート駆動手段と、を設けたことを最も主要な特徴とする。
また、本発明の運転姿勢制御方法は、運転者の体格を検出して標準体格と比較し、その比較した体格の大小に応じて、運転者のアイポイントが許容範囲に収まるように予め定めた移動軌跡に沿ってシートを移動することを特徴とする。
本発明の車両用シート装置および運転姿勢制御方法は、運転者の体格を予め定めた標準体格と比較して運転者の体格の大小を判断して、運転者のアイポイントが許容範囲に収まるように予め定めた移動軌跡に沿ってシートを移動するようにしたので、運転者の体格を標準体格と比較して判断することにより運転者の体格判断が容易かつ確実になるとともに、運転に必要な視界を損なうことなくシートを移動することができる。
また、シートの移動軌跡を運転者の足周りの形状や後席との間の車室内空間などを考慮して決定しておくことにより、適正なアイポイントや良好な運転性を確保しつつ後席の居住性が悪化するのを低減できる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
図1〜図7は本発明の車両用シート装置の一実施形態を示し、図1は車両用シート装置のシート構成を示す側面図、図2は車両用シート装置の駆動システムを示すブロック図であり、図3は車両用シート装置による制御手順を実行するフローチャートの説明図、図4はシートスライド位置と身長との関係を示すマップである。
また、図5はシート移動時の運転者の姿勢変化を(a)〜(c)によって概略的に示す概念図、図6はシート移動によるヒップポイント移動軌跡の特性図、図7は各駆動手段の制御を実行するフローチャートを示す説明図である。
本実施形態の車両用シート装置100は運転席となるシート10に適用され、このシート10は図1に示すようにシートクッション11とシートバック12とを備え、シートクッション11はシートスライダ13により前後移動可能に車体フロア14に取り付けられるとともに、そのシートスライダ13とシートクッション11との間には前部リフタ15と後部リフタ16とからなるシートリフタ17が設けられる。
前部リフタ15はシートクッション11の前端部11aに設けられ、回動自在に連結した上・下リンク15a,15bをシートクッション11とシートスライダ13に枢支することにより構成し、それら上・下リンク15a,15bの折曲げ角を前部リフタ駆動手段110により変化させることにより、シートクッション11の前端部11aを昇降させる。
また、後部リフタ16はシートクッション11の後端部11bに設けられ、傾斜リンク16aをシートクッション11とシートスライダ13に枢支することにより構成し、その傾斜リンク16aの傾斜角を後部リフタ駆動手段113により変化させることにより、シートクッション11の後端部11bを昇降させる。
更に、シートバック12は、リクライニング装置17により前後方向のリクライニング角(傾動角)が運転者による手動若しくはスイッチ操作で調節可能となっている。
そして、本実施形態の車両用シート装置100は、図2に示すように運転者の体格を検出する体格検出手段としての体格検出演算部103と、その体格検出演算部103で検出した体格と標準体格とを比較してその運転者の体格の大小を判断し、その判断した体格の大小に応じて、運転者のアイポイントP4が許容範囲に収まるように予め定めた移動軌跡に沿ってシート10を移動するシート駆動手段200と、を設けてある。
また、本実施形態の運転姿勢制御方法は、運転者の体格を検出して標準体格と比較し、その比較した体格の大小に応じて、運転者のアイポイントP4が許容範囲に収まるように予め定めた移動軌跡に沿ってシート10を移動するようになっている。
前記シート駆動手段200は、体格検出演算部103で演算した運転者の体格情報が入力されるシート駆動演算部101と、このシート駆動演算部101との間で情報が遣り取りされるシート駆動判断部102と、このシート駆動判断部102との間でそれぞれ情報が遣り取りされるシートスライド駆動制御部105、前部リフタ駆動制御部108、後部リフタ駆動制御部111と、を備える。
そして、前記シートスライド駆動制御部105は、シートスライド状態検出手段106からのシートスライド位置情報が入力されるとともに、シートスライド駆動手段107にフィードバックしつつ駆動信号を出力する。
また、前記前部リフタ駆動制御部108は、前部リフタ状態検出手段109からのシートクッション前部11aの上下位置情報が入力されるとともに、前部リフタ駆動手段110にフィードバックしつつ駆動信号を出力する。
更に、前記後部リフタ駆動制御部111は、後部リフタ状態検出手段112からのシートクッション後部11bの上下位置情報が入力されるとともに、後部リフタ駆動手段113にフィードバックしつつ駆動信号を出力する。
ところで、前記体格検出演算部103には前記シートスライド状態検出手段106からのシートスライド位置情報が入力され、シート10のスライド位置によって運転者の身長を推定し、ひいては、運転者の体格を推定するようになっている。
つまり、体格の異なる運転者がシート10に着座する際、運転者は最初にシートスライダ13やシートリフタ17を自分の体格に合わせて調節するが、このとき、小柄である小体格の運転者はシートスライド位置を前方に設定し、大柄である大体格の運転者はシートスライド位置を後方に設定することになり、この時のスライド位置によって運転者の体格を推定できる。
即ち、本実施形態の車両用シート装置100は、図3に示すフローチャートに従ってシート10の位置を自動制御するようになっている。
前記フローチャートでは、まず、ステップS20によって運転者は個々人の体格や感覚を加味して、シート10のシートスライダ13や前部リフタ15および後部リフタ16を調整して、最適なシートポジションを設定する。
次に、ステップS21によってシートスライド位置から運転者の体格を検出するが、この運転者の体格検出は図4に示すマップを用いて体格検出演算部103で判断するようになっており、車両の設計時には身長分布の設計最小体格、設計中央体格、設計最大体格が設定され、設計中央体格を標準体格として運転者の体格が推定される。
従って、ステップS22では運転者の体格は所定値(設計中央体格)以下かどうかが判断され、設計中央体格よりも小さい場合(YES)はステップS23にて小体格として判定し、ステップS24によってシート10の移動量を計算する。
一方、ステップS22で運転者の体格が設計中央体格よりも大きい場合(NO)はステップS25にて大体格として判定し、ステップS26によってシート10の移動量を計算する。
そして、前記ステップS24または前記ステップS26で計算したシート移動量に基づいて、ステップS27でシートスライダ13を駆動し、ステップS28で前部リフタ15を駆動し、ステップS29で後部リフタ16を駆動する。
ところで、前記ステップS20で運転姿勢を調整した段階では、図5(a)に示すようにシート10は運転者Dの体格に応じたスライダ13の前後位置と前・後部リフタ15,16の上下位置に設定されており、その時点では踵が車体フロア14に接するヒールポイントP1、膝関節P2およびヒップポイントP3が定まることにより、アイポイントP4が決定されている。尚、膝関節P2の前方にはインストルメント部材18が位置している。
また、前記ステップS24および前記ステップS26で実行するシート移動量の計算は、ステップS21で推定した運転者Dの身長を人類学的データにより定めた身長との回帰式を用いて、図5(a)に示すようにヒールポイントP1と膝関節P2との距離で定義される下腿長L1と、膝関節P2とヒップポイントP3との距離で定義される大腿長L2とを推定する。更に、同様にしてヒップポイントP3と肩位置P5との距離L3と、肩位置P5とアイポイントP4との距離L4も推定する。
一方、車両に固有のインストルメント部材18の下面形状に対して、運転者Dの下肢挙動が快適にペダル操作を可能とするために、インストルメント部材18の下面との間に所要のクリアランスδを確保した快適ペダル操作限界領域Rを設定する。
このとき、ヒールポイントP1を中心に下腿長L1を半径として、予め設定した足関節の快適角度範囲とする円弧軌跡が、膝関節P2が幾何学的に取り得る軌跡となるが、このときをインストルメント部材18との快適ペダル操作限界領域Rを考慮すると、図5(b),(c)に示すように下腿部角度範囲α1,α1′に膝関節P2の取り得る軌跡が限定される。
同様にして膝関節P2を中心として大腿長L2を半径として、予め設定した膝関節P2の快適角度範囲を上腿部角度範囲α2,α2′として円弧軌跡を考慮すると、同様に膝関節P2を基準としたヒップポイントP3の移動軌跡を求めることが可能となる。
従って、前記膝関節P2の取り得る軌跡にヒップポイントP3の軌跡を重ねた領域が幾何学的にヒップポイントP3の取り得る領域A1,A1′となる。
次に、運転者Dの上半身の寸法とシートバック12の後傾角度とにより、ヒップポイントP3とアイポイントP4の関係は幾何学的に決定できるため、ヒップポイントP3の領域A1,A1′にヒップポイントP3とアイポイントP4の関係を重ね合わせることで、アイポイントP4の取り得る領域A2,A2′を定めることができる。
以上の幾何学的計算により、アイポイントP4の移動可能な領域A2,A2′が定まるとともに、移動前のアイポイントP4の位置が既知となっている。
従って、体格に応じたアイポイントP4の位置の決め方を以下説明すると、通常、設計中央体格(図4参照)の運転者では、前下方視界および側方視界が適正となるようにアイポイントP4が決定されている。
一方、設計中央体格よりも小柄な運転者Dでは、姿勢変更を行うことによりアイポイントP4が前下方視界を減少する方向に移動した場合には、車両前方の視認性が低下して車両の安全な取り回しが困難となる。
そこで、小体格の運転者の場合は、前方視界を確保しつつ姿勢制御する必要があり、具体的には図5(b)に示すように、前述したアイポイントP4の取り得る領域A2内で、制御前の運転者Dが定めたアイポイントP4位置の上下方向座標Xを保つようにシートスライダ13とシートリフタ17を駆動して、姿勢制御するようになっている。
他方、設計中央体格よりも大柄な運転者Dでは、姿勢変更を行うことによりアイポイントP4が前下方視界を減少する方向に移動した場合にあっても、本来大柄な運転者Dは座高が高くて前下方視界は十分に確保されている。
これに対し、姿勢変更により後方にアイポイントP4が移動する場合は、センターピラーにアイポイントP4が近づいてしまい、車両側方の視認性が低下して車両の安全な取り回しが困難となる。
そこで、大体格の運転者Dの場合は側方視界を確保しつつ姿勢制御する必要があり、具体的には図5(c)に示すように、前述したアイポイントP4の取り得る領域A2′内で、制御前の運転者Dが定めたアイポイントP4位置の前後方向座標Yを保つようにシートスライダ13とシートリフタ17を駆動して、姿勢制御するようになっている。
このような制御を行うことで、運転者DのアイポイントP4は体格に応じて必要な視界を損なうことなく姿勢制御することが可能であり、アイポイントP4の移動により生じた視界の変化は実用上問題の無い部分に吸収することができ、安全に取り回し可能な運転姿勢を提供することができる。
図6はかかる姿勢制御を行った場合の運転者DのヒップポイントP3位置の変化を示し、シートスライダ13やシートリフタ17の駆動で定まるヒップポイントP3の可動範囲Q内の特定のラインM1を標準姿勢ヒップポイント移動軌跡として設計するものとし、そのラインM1上に定義される設計中央体格、小体格、大体格の各体格相当位置Km,Ks,Kbが姿勢制御の開始点となっている。
そして、インストルメント部材18の下面の干渉に対する快適ペダル操作と、アイポイントP4の移動による適正視界と、を提供することを考慮して、移動後のヒップポイントP3の移動軌跡を定めると、一般的には図示するような非線形の曲線M2が姿勢制御ヒップポイント移動軌跡となり、その変曲点Km′が設計中央体格となる。
つまり、前記曲線M2は快適ペダル操作と適正視界を得るためのヒップポイントP3の移動軌跡であり、このヒップポイントP3の移動に沿ってシート10を移動することにより、運転者Dの適正視界と快適ペダル操作を確保することができる。
また、そのとき基準となるラインM1上の小体格位置Ks、大体格位置Kbは、前記曲線M2上ではKs′、Kb′へと移動し、その曲線M2の形状は本実施形態で考慮した人体の関節角度快適範囲とインストルメント部材18やヘッドライニングなどの室内構造部材の車両内装形状で定まるものである。
従って、本実施形態の前記シート駆動手段200は、体格検出演算部103で推定した運転者Dの体格が設計中央体格(標準体格)よりも小さい場合に、前下方視界の変化量を少なくするためにアイポイントP4の上下方向の移動量を最小とする前記曲線M2に沿ってシート10を移動させるようにしてある。
また、前記シート駆動手段200は、体格検出演算部103で推定した運転者Dの体格が設計中央体格(標準体格)よりも大きい場合にあっても、側方視界の変化量を少なくするためにアイポイントP4の前後方向の移動量を最小とする前記曲線M2に沿ってシート10を移動させるようにしてある。
このとき、前記シート駆動手段200は、運転者Dがインストルメント部材18やヘッドライニングなどの車両の室内構造部材に干渉すること無く、かつ、ペダル操作に支障を生ずることが無い程度にシート10を前方限界位置に移動させることが望ましい。
ところで、前記図3のフローチャートによる制御にあって、図2に示したシートスライド駆動制御部105、前部リフタ駆動制御部108、後部リフタ駆動制御部111は、それぞれの駆動手段107,110,113に駆動信号を出力し、かつ、それぞれの状態検出手段106,109,112の信号を入力して駆動制御を実行するようになっているが、このときの制御の流れを図7に示す。
即ち、駆動制御部の制御フローチャートは、図7に示すようにステップS40によって駆動後の状態の目標値を駆動制御部で設定し、そして、駆動手段に駆動信号を送ることによりステップS41でそれら駆動手段を作動する。
そして、ステップS42では状態検出部で検出した状態検出値を常にモニタしつつ、前記目標値に達するまで駆動手段を駆動するようになっており、この流れは前記全ての駆動制御部105,108,111で共通となる。
従って、本実施形態の車両用シート装置100および運転姿勢制御方法によれば、運転者Dの体格を予め定めた標準体格となる設計中央体格と比較して運転者Dの体格の大小を判断して、運転者のアイポイントが許容範囲に収まるように予め定めた移動軌跡となる曲線M2に沿ってシート10を移動するようにしたので、運転者Dの体格を標準体格と比較して判断することにより運転者Dの体格判断が容易かつ確実になるとともに、運転に必要な視界を損なうことなくシート10を移動することができる。
また、シート10の移動軌跡を運転者Dの足周りの形状や後席との間の車室内空間などを考慮して決定しておくことにより、適正なアイポイントP4や良好な運転性を確保しつつ後席の居住性が悪化するのを低減できる。
更に、予め定めた移動軌跡に沿ってシート10を移動制御するようにしたので、制御をより単純化して迅速なシート10の移動が可能となる。
また、シート駆動手段200は、体格検出演算部103で推定した運転者Dの体格が設計中央体格よりも小さい場合に、前下方視界の変化量を少なくするためにアイポイントP4の上下方向の移動量を最小とする前記曲線M2に沿ってシート10を移動させるようにしたので、小体格の運転者Dは、シート10が移動した場合にも前下方視界を確実に維持して、安全に車両の取り回しを行うことができる。
更に、前記シート駆動手段200は、体格検出演算部103で推定した運転者Dの体格が設計中央体格よりも大きい場合にあっても、側方視界の変化量を少なくするためにアイポイントP4の前後方向の移動量を最小とする前記曲線M2に沿ってシート10を移動させるようにしたので、大体格の運転者Dは、シート10が移動した場合にも側方視界を確実に維持して、安全に車両の取り回しを行うことができる。
更にまた、前記シート駆動手段200は、運転者Dが車両の室内構造部材に干渉すること無く、かつ、ペダル操作に支障を生ずることが無い程度にシート10を前方限界位置に移動させることにより、大体格の運転者Dであっても後席空間が減少するのを抑制して後席の居住性を確保することができる。
ところで、本発明の車両用シート装置を前記実施形態に例をとって説明したが、この実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採ることができる。
例えば、本実施形態ではヒップポイントP3とアイポイントP4との位置関係は、計算された運転者Dの上半身のリンク寸法とシート10の角度設定から定まり、そのためにシート10の設定による上半身リンクの相対角度を規定することにより、中折れ機構を備えたシートバック12などの調節自由度に関わりなく、アイポイントP4位置を推定できるため適用が可能となる。
また、主としてシートバック12のリクライニング角度の変更やリクライニング角度および中折れ機構による姿勢後傾時に、アイポイントP4が後下方に移動することにより視界が損なわれ、かつ、後席空間が損なわれる場合に、運転者Dの膝角度を変更することで前方に移動する際に有効であるが、その他の姿勢制御にあっても同様の制御を行うことで、運転者Dに適正な運転姿勢を提供することができる。
更に、本実施形態ではシート10のスライド位置から運転者Dの身長(体格)を検出したが、シート10の荷重分布やシートベルトの巻取り量などの情報を加えることでより精度の高い体格の推定が可能となる。また、その他の手段によりアイポイントP4の位置を直接検出することによっても同様の効果を得ることができる。
本発明の一実施形態における車両用シート装置のシート構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態における車両用シート装置の駆動システムを示すブロック図である。 本発明の一実施形態における車両用シート装置による制御手順を実行するフローチャートの説明図である。 本発明の一実施形態におけるシートスライド位置と身長との関係を示すマップである。 本発明の一実施形態におけるシート移動時の運転者の姿勢変化を(a)〜(c)によって概略的に示す概念図である。 本発明の一実施形態におけるシート移動によるヒップポイント移動軌跡の特性図である。 本発明の一実施形態における各駆動手段の制御を実行するフローチャートを示す説明図である。
符号の説明
10 シート
11 シートクッション
11a シートクッションの前端部
11b シートクッションの後端部
12 シートバック
13 シートスライダ
15 前部リフタ
16 後部リフタ
17 シートリフタ
18 インストルメント部材(室内構造部材)
100 車両用シート装置
103 体格検出演算部(体格検出手段)
200 シート駆動手段
D 運転者
P4 アイポイント
M2 曲線(移動軌跡)

Claims (5)

  1. シートクッションの前後スライド位置を調節するシートスライダと、シートクッションの前部および後部の高さ位置を独立して調節するシートリフタと、を備えた車両用シート装置において、
    運転者の体格を検出する体格検出手段と、
    体格検出手段で検出した体格と標準体格とを比較してその運転者の体格の大小を判断し、その判断した体格の大小に応じて、運転者のアイポイントが許容範囲に収まるように予め定めた移動軌跡に沿ってシートを移動するシート駆動手段と、を設けたことを特徴とする車両用シート装置。
  2. シート駆動手段は、体格検出手段で検出した運転者の体格が標準体格よりも小さい場合に、前下方視界の変化量を少なくするためにアイポイントの上下方向の移動量を最小とする移動軌跡に沿ってシートを移動させることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート装置。
  3. シート駆動手段は、体格検出手段で検出した運転者の体格が標準体格よりも大きい場合に、側方視界の変化量を少なくするためにアイポイントの前後方向の移動量を最小とする移動軌跡に沿ってシートを移動させることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート装置。
  4. シート駆動手段は、運転者が車両の室内構造部材に干渉すること無く、かつ、ペダル操作に支障を生ずることが無い程度にシートを前方限界位置に移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用シート装置。
  5. 運転者の体格を検出して標準体格と比較し、その比較した体格の大小に応じて、運転者のアイポイントが許容範囲に収まるように予め定めた移動軌跡に沿ってシートを移動することを特徴とする運転姿勢制御方法。
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