JP2006288095A - 整流回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 印加される電位の正負に応じて整流電流路が断続制御される整流回路を提供すること
【解決手段】 定電流素子CS1によってトランジスタQ1が駆動される第1の電流路と、定電流素子CS2によってエミッタ−ベース間を短絡したトランジスタQ2が駆動される第2の電流路と、FET1により断続制御される整流電流路とを備えている。FET1のドレインとトランジスタQ2のコレクタに正電位が印加され、FET1のソースに負電位が印加されるとき、第2の電流路が遮断されることにより、第1の電流路は導通され、FET1のゲートを駆動し、FET1を遮断させ整流電流路を遮断する。FET1のドレインとトランジスタQ2のコレクタに負電位が印加され、FET1のソースに正電位が印加されるとき、第2の電流路が導通されることにより、第1の電流路は遮断され、FET1のゲートを駆動し、FET1を導通させ整流電流路を導通する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インバータ電源、直流電圧を変換する電圧変換回路(DC−DCコンバータ)等を含んでなる電源装置に好適に用いられる整流回路に関する。
例えば商用電源用の電源装置において交流を整流して直流を得るにあたり、整流素子による電力消費を抑制したり、また、より高電圧の整流を実現したりするために、従来の固体半導体ダイオード素子に代わり、パイポーラトランジスタ、FET(Field Effect Transistor)、又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いた電流路のオン/オフにより整流機能を実現するダイオード・モジュールが用いられつつある。
図7は、従来の交流直流変換回路の典型例であり、ダイオードD11、D12、D21及びD22からなるブリッジと、直流出力の両端に並列に挿入される平滑用のコンデンサC11を備えている。
変換回路10の入力端に交流入力、例えば商用電源からの交流入力電圧(V)が与えられると、入力電圧の正の半周期において、まず、ダイオードD11及びダイオードD22が順方向バイアスされ、ダイオードD11、コンデンサC11、ダイオードD22にいたる経路に電流が流れることによりコンデンサC11を充電電圧VC11まで充電する。入力電圧の正の半周期において、入力電圧VがコンデンサC11の充電電圧VC11よりも低いときは、コンデンサC11が放電して直流電圧を出力する。このとき、ダイオードD11のカソードの電位はアノードの電位よりも高いので、ダイオードD11を通して電流は流ない。また、ダイオードD21にはカソード側を正とする電圧が印加されるので、ダイオードD21を通しても電流は流れない。
入力電圧の正の半周期において入力電圧VがコンデンサC11の充電電圧VC11を超えると、ダイオードD11、コンデンサC11、ダイオードD22にいたる経路に電流が流れることによりコンデンサC11を充電し、入力電圧VがコンデンサC11の充電電圧VC11より低くなるとこの充電電流は流れなくなる。入力電圧VがコンデンサC11の充電電圧VC11よりも低くなると、再びコンデンサC11の放電により直流電圧を出力する。
つまり、入力電圧VがコンデンサC11の充電電圧VC31よりも低いときはコンデンサC11から負荷へ放電し、入力電圧VがコンデンサC11の充電電圧VC11を超えるピーク付近では、コンデンサC11を充電する。
入力電圧が負の半周期のときは、ブリッジを構成するダイオードD11、D22に代わりダイオードD12、D21の作用により、入力電圧が正の半周期のときと同様の直流電圧を出力する。このようにして、変換回路10は、入力電圧Vの大きさがコンデンサC11の充電電圧VC11よりも小さいときには、交流入力からダイオードを通して負荷へ電流が流れない代わりにコンデンサC11から負荷へ放電し、入力電圧VがコンデンサC11の充電電圧VC11を超えたピークでは、交流入力からダイオードを通して負荷に電流が流れると共にコンデンサC11を充電するという動作を繰り返し、出力端から直流電圧を出力する。
図7の変換回路10では、上記のとおり、入力電圧VがコンデンサC11の充電電圧VC11を超えたピークでは交流入力からダイオードを通して負荷に電流が流れるが、入力電圧Vの大きさがコンデンサC11の充電電圧VC11よりも小さい期間では交流入力からダイオードを通して負荷に電流が流れず、コンデンサC11から負荷に向かって放電されるに過ぎない。したがって、入力電圧の半周期中の大部分において、交流入力端から出力端に接続される負荷に十分な電流を供給できないため、力率が悪いという問題がある。そこで、例えばダイオードに並列にIGBTを接続し、ダイオードで遮断されるべき逆電流をIGBTによりバイパスして断続制御する変換回路が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
三菱電機株式会社、"新方式力率改善コンバータDIP-PFC"、[online]、[平成17年3月15日検索]、インターネット<URL:http://www.mitsubishichips.com/Japan/new_pro/no.110/p08_1.html>
非特許文献に記載されたPFC変換回路は、図7に示す変換回路10に対し、後述する図6に示すのと同様にして交流入力側にコイルを挿入し、かつ、変換回路10におけるダイオードD21、D22について、図8に示すようにダイオードに並列にIGBTのコレクタとベースを接続したものに相当する。そして、IGBTのベースに所望のタイミングに所望の期間だけ電圧(例えばパルス幅変調(Pulse Width Modulation)された電圧)を印加することにより、ダイオードで遮断されるべき逆電流をIGBTによりバイパスし、交流入力を短絡して交流入力に戻し、次の瞬間IGBTをオフして、交流入力側に挿入したコイルの自己誘導を利用することで、力率改善を行うものである。しかしながら、電源装置の用途においては、ダイオードに比較的大きな電流が流れるため、ダイオードのみならずこれと並列に挿入されるIGBTにも大容量のものが要求される。このため、変換回路自体ひいては電源装置が比較的高価なものとなっていた。
そこで、本発明の一つの目的は、印加される電位の正負に応じて整流電流路が断続制御される整流回路を提供することにある。本発明のもう一つの目的は、整流電流路が遮断状態にあるときに、所定の制御端に電圧が印加された期間だけ整流電流路を導通させることが可能な整流回路を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の一つの局面にかかる整流回路は、第1の定電流源によって第1の制御端を有する第1の半導体素子が駆動される第1の電流路と、第2の定電流源によってPN接合素子が駆動される第2の電流路と、第2の制御端を有する第2の半導体素子により断続制御される整流電流路とを備え、前記第2の半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に正電位が印加され、前記第2の半導体素子の他端に負電位が印加されるとき、前記第2の電流路が遮断されることにより、前記第1の電流路は導通され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を遮断させ前記整流電流路を遮断し、前記第2の半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に負電位が印加され、前記第2の半導体素子の他端に正電位が印加されるとき、前記第2の電流路が導通されることにより、前記第1の電流路は遮断され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通することを特徴とする。
上記した発明の整流回路にあっては、前記第2の電流路が有する前記PN接合素子をバイパスする第3の制御端を有する第3の半導体素子をさらに備え、前記第2の電流路が遮断されているとき、前記第3の半導体素子の第3の制御端に電圧を印加することにより、前記第3の半導体素子を導通させ、前記第2の電流路を導通させることにより、前記第1の電流路は遮断され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通するように構成することができる。
本発明の更に別の局面にかかる整流回路は、第1の定電流源によって第1の制御端を有する第1の半導体素子が駆動される第1の電流路と、第2の定電流源によって第4の制御端を有する第4の半導体素子が駆動される第2の電流路と、第2の制御端を有する第2の半導体素子により断続制御される整流電流路とを備え、前記第2の半導体素子の一端と前記第4の半導体素子の一端に正電位が印加され、前記第2の半導体素子の他端に負電位が印加されるとき、前記第2の電流路が遮断されることにより、前記第1の電流路は導通され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を遮断させ前記整流電流路を遮断し、前記第2の半導体素子の一端と前記第4の半導体素子の一端に負電位が印加され、前記第2の半導体素子の他端に正電位が印加されるとき、前記第2の電流路が導通されることにより、前記第1の電流路は遮断され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通することを特徴とする。
上記した発明の整流回路にあっては、前記第2の電流路が有する前記第4の半導体素子をバイパスする第3の制御端を有する第3の半導体素子をさらに備え、前記第2の電流路が遮断されているとき、前記第3の半導体素子の第3の制御端に電圧を印加することにより、前記第3の半導体素子を導通させ、前記第2の電流路を導通させることにより、前記第1の電流路は遮断され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通するよう構成することができる。
また、上記したいずれの発明の整流回路にあっては、前記第1の電流路が有する前記第1の半導体素子の一端の電位を検知し、前記第1の電流路に電流が流れるとき前記第2の半導体素子が有する第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を遮断し、前記第1の電流路に電流が流れないとき前記第2の半導体素子が有する第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を導通するための前記第2の制御端に印加する電圧を制御するエミッタフォロア回路を備えた構成とすることができる。
本発明の一つの局面にかかる整流回路は、第1の定電流源(例えば図1の定電流素子CS1)によって第1の制御端(例えば図1のトランジスタQ1のベース)を有する第1の半導体素子(例えば図1のトランジスタQ1)が駆動される第1の電流路と、第2の定電流源(例えば図1の定電流素子CS2)によってPN接合素子(例えば図1のエミッタ−ベース間を短絡したトランジスタQ2)が駆動される第2の電流路と、第2の制御端(例えば図1のFET1のゲート)を有する第2の半導体素子(例えば図1のFET1)により断続制御される整流電流路とを備えている。
第2の半導体素子の一端(例えば図1のFET1のドレイン)とPN接合素子の一端(例えば図1のトランジスタQ2のコレクタ)に正電位が印加され、第2の半導体素子の他端(例えば図1のFET1のソース)に負電位が印加されるとき、第2の電流路が遮断されることにより、第1の電流路は導通され、第2の半導体素子の第2の制御端(例えば図1のFET1のゲート)を駆動し、第2の半導体素子を遮断させ整流電流路を遮断する。
一方、第2の半導体素子の一端(例えば図1のFET1のドレイン)とPN接合素子の一端(例えば図1のトランジスタQ2のコレクタ)に負電位が印加され、第2の半導体素子の他端(例えば図1のFET1のソース)に正電位が印加されるとき、第2の電流路が導通されることにより、第1の電流路は遮断され、第2の半導体素子の第2の制御端(例えば図1のFET1のゲート)を駆動し、第2の半導体素子を導通させ整流電流路を導通する。
これにより、印加される電位の正負に応じて整流電流路が断続制御される整流回路を実現することができる。
上記の整流回路は、第2の電流路が有するPN接合素子(例えば図1のエミッタ−ベース間を短絡したトランジスタQ2)をバイパスする第3の制御端(例えば図1のトランジスタQ5のベース)を有する第3の半導体素子(例えば図1のトランジスタQ5)をさらに備えることができる。第2の電流路が遮断されているとき、第3の半導体素子の第3の制御端に電圧を印加することにより、第3の半導体素子を導通させ、第2の電流路を導通させることにより、第1の電流路は遮断され、第2の半導体素子の第2の制御端(例えば図1のFET1のゲート)を駆動し、第2の半導体素子を導通させ整流電流路を導通する。
これにより、整流電流路が遮断状態にあるときに、第3の制御端に電圧が印加された期間だけ整流電流路を導通させることができる。
本発明の更に別の局面にかかる整流回路は、第1の定電流源(例えば図1の定電流素子CS1)によって第1の制御端(例えば図1のトランジスタQ1のベース)を有する第1の半導体素子(例えば図1のトランジスタQ1)が駆動される第1の電流路と、第2の定電流源(例えば図1の定電流素子CS2)によって第4の制御端(例えば図1のトランジスタQ2のベース)を有する第4の半導体素子(例えば図1のトランジスタQ2)が駆動される第2の電流路と、第2の制御端(例えば図1のFET1のゲート)を有する第2の半導体素子(例えば図1のFET1)により断続制御される整流電流路とを備える。
第2の半導体素子の一端(例えば図1のFET1のドレイン)と第4の半導体素子の一端(例えば図1のトランジスタQ2のコレクタ)に正電位が印加され、第2の半導体素子の他端(例えば図1のFET1のソース)に負電位が印加されるとき、第2の電流路が遮断されることにより、第1の電流路は導通され、第2の半導体素子の第2の制御端(例えば図1のFET1のゲート)を駆動し、前記第2の半導体素子を遮断させ前記整流電流路を遮断する。
一方、第2の半導体素子の一端(例えば図1のFET1のドレイン)と第4の半導体素子の一端(例えば図1のトランジスタQ2のコレクタ)に負電位が印加され、第2の半導体素子の他端(例えば図1のFET1のソース)に正電位が印加されるとき、第2の電流路が導通されることにより、第1の電流路は遮断され、第2の半導体素子の第2の制御端(例えば図1のFET1のゲート)を駆動し、第2の半導体素子を導通させ整流電流路を導通する。
これにより、印加される電位の正負に応じて整流電流路が断続制御される整流回路を実現することができる。
上記の整流回路は、第2の電流路が有する第4の半導体素子(例えば図1のトランジスタQ2)をバイパスする第3の制御端(例えば図1のトランジスタQ5のベース)を有する第3の半導体素子(例えば図1のトランジスタQ5)をさらに備えることができる。第2の電流路が遮断されているとき、第3の半導体素子の第3の制御端に電圧を印加することにより、第3の半導体素子を導通(これが第2の電流路に相当する。すなわち、定電流素子CS2を通過する電流を総称して、第2の電流路を通過する電流としている。)させ、第2の電流路を導通させることにより、第1の電流路は遮断され、第2の半導体素子の第2の制御端(例えば図1のFET1のゲート)を駆動し、第2の半導体素子を導通させ整流電流路を導通する。
これにより、整流電流路が遮断状態にあるときに、第3の制御端に電圧が印加された期間だけ整流電流路を導通させることができる。
また、上記のいずれの整流回路は、第1の電流路が有する第1の半導体素子の一端例えば図1のトランジスタQ1のコレクタ)の電位を検知し、第1の電流路に電流が流れるとき第2の半導体素子が有する第2の制御端(例えば図1のFET1のゲート)を駆動し、第2の半導体素子を遮断し、第1の電流路に電流が流れないとき第2の半導体素子が有する第2の制御端を駆動し、第2の半導体素子を導通するための第2の制御端に印加する電圧を制御するエミッタフォロア回路(例えば図1のトランジスタQ3及びQ4)を備えた構成とすることができる。
以上のとおり、本発明によれば、印加される電位の正負に応じて整流電流路が断続制御される整流回路を、半導体素子を用いて、あるいは半導体素子とPN接合素子を用いて、シンプルに実現することができる。
また、従来の力率改善された回路は、力率改善のための大容量のIGBT等の素子を、大容量のダイオードと並列に付加するものであったが、本発明によれば、単一の整流回路によって、整流電流路が遮断状態にあるときに所定の制御端に電圧が印加された期間だけ整流電流路を導通させることができ、かつ、単一の整流回路によって大容量特性を実現することができる。従って、本発明の整流回路を電源装置に搭載することにより、力率改善された電源装置を安価に実現できる。
上記した本発明の目的および利点並び他の目的および利点は、以下の実施の形態の説明を通じてより明確に理解される。もっとも、以下に記述する実施の形態は例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明を適用した第1の実施の形態における整流回路100の基本的な構成を示す回路図である。
図1に示す整流回路100において、アノード端1とカソード端2を備えた電流路に、Nチャネル・パワーMOS−FET等のコレクタ耐電圧が大きくかつ電流容量の大きいFET1が設けられている。FET1のソースはアノード端1に接続され、FET1のドレインはカソード端2に接続されており、FET1のゲートにHighが入力されるとFET1がオンして電流路を導通状態とし、FET1のゲート入力がHighからLowに下がると、FET1がオフして電流路を遮断する。つまり、FET1は、そのスイッチング動作により、アノード端1とカソード端2との間の整流電流路を断続制御する。トランジスタQ1、及びトランジスタQ2は、実質同一特性のNPN型バイポーラトランジスタであり、トランジスタQ1及びQ2のベースは共通接続されており、トランジスタQ1はコレクタがFET1のソース、すなわちアノード端1に接続され、他方のトランジスタQ2のコレクタはカソード端2に接続され、エミッタはベースに接続されてエミッタ−ベース間が短絡されている。
定電圧ダイオードD1、ダイオードD2、ジャンクショントランジスタJ−FET(Junction Field Effect Transistor)、抵抗R1、及びコンデンサC1は、前記トランジスタQ1及びQ2、並びに後述するトランジスタQ3、Q4及びQ5を駆動する駆動電圧源を構成する。このような駆動電圧源は、後述するようにカソード端2に正電位が印加される半周期に、アノードがカソード端2に接続されているダイオードD2及びジャンクショントランジスタJ−FETを通してコンデンサC1を充電し、コンデンサC1の両端のうちアノード端1に接続された一方側を負、他方側を正とする電圧を発生させる。アノード端1に接続されているコンデンサC1の一方側(駆動源として負側)には、トランジスタQ1のコレクタ、FET1のソース、後述するトランジスタQ4のコレクタ、及びトランジスタQ5のエミッタが接続されている。一方、ダイオードD2及びジャンクショントランジスタJ−FETを介してカソード端1に接続されているコンデンサC1の他方側(駆動源として正側)には、後述するトランジスタQ3のコレクタが接続されると共に、トランジスタQ1のエミッタ、トランジスタQ2のエミッタが、それぞれ定電流素子CS1、及び定電流素子CS2を介して接続されている。
従って、整流回路100において、駆動電圧源としてのコンデンサC1と、トランジスタQ1との接続関係をみると、定電流素子CS1から、トランジスタQ1のエミッタ、コレクタを通ってコンデンサC1の一方側(駆動源として負側)に接続されている。また、トランジスタQ2については、定電流素子CS2から、トランジスタQ2のエミッタ、コレクタを通ってコンデンサC1の一方側に接続されている。さらに、トランジスタQ5については、定電流素子CS1からトランジスタQ5のコレクタ、エミッタを通ってコンデンサC1の一方側に接続されている。
図2は、図1に示す整流回路100おけるトランジスタQ1,Q2,Q5、定電流素子CS1及びCS2を含む回路部分(図1の破線部分)の等価回路を示す回路図である。既に図1を参照して説明したように、トランジスタQ2のエミッタはベースに接続されており、ベース−エミッタ間が短絡されている。このため、NPN型バイポーラトランジスタであるトランジスタQ2は、ベース−コレクタ間のPN接合ダイオードを提供する。ここで、定電流素子CS2から、トランジスタQ2のエミッタ、コレクタを通って、FET1のドレインすなわちカソード端2に至る電流路(図1)を考えると、この電流路は、図2に示すとおり、定電流素子CS2からアノードが接続され、FET1のドレインすなわちカソード端2にカソードが接続されるように、PN接合ダイオードを挿入した電流路と等価である。従って、定電流素子CS2及びトランジスタQ2を含む電流路において、トランジスタQ2のコレクタ、すなわちトランジスタQ2と等価なPN接合ダイオードのカソードに、カソード端2の電位が印加されるよう構成されている。
トランジスタQ2がオフのとき、トランジスタQ1のベースに、トランジスタQ2のベース−エミッタ間電位(約0.6ボルト)を与えているため、カソード端2(トランジスタQ2のコレクタであり、同様にPN接合ダイオードのカソード)が負電位にならない限り、アノード端1、カソード端2の間の導通は遮断される。
定電流素子CS2及びトランジスタQ2を含む電流路においては、上述のとおりトランジスタQ2のコレクタにカソード端2の電位が印加される。ここで、カソード端2に正電位が印加されるときは、トランジスタQ2と等価なPN接合ダイオードに逆方向電圧が印加されることと等価である。このとき、トランジスタQ1のベースには定電流素子CS2を通してベース電流が供給されるため、トランジスタQ1はオン状態にあり、コンデンサC1を駆動電圧源として、定電流素子CS1を通してトランジスタQ1のエミッタに向かう電流路に電流が流れる。
これに対し、カソード端2に負電位が印加されるときは、トランジスタQ2と等価なPN接合ダイオードに順方向電圧が印加されることと等価である。このため、カソード端2に負電位が印加されると、トランジスタQ2のコレクタ電位が下がり、同時にコレクタ−ベース間電位(PN接合ダイオードに生ずる約0.6V)を維持しようとして、トランジスタQ2のベース電位も低下する。トランジスタQ2のベース電位が低下することで、トランジスタQ1のベース電位も低下し、トランジスタQ1がオフして定電流素子CS1を通してトランジスタQ1のエミッタに向かう電流路が遮断される。
基本的には、図2に示すPN接合素子を使用した等価回路が本発明の整流回路の動作原理を示している。本実施形態においてトランジスタQ2を使用した理由は、トランジスタQ1がパイポーラトランジスタである必要があり、そのトランジスタQ1の特性(温度特性、ベース−エミッタ間電圧等)が略同一のトランジスタをPN接合素子として使用するほうが、をより好ましいからである。なお、トランジスタQ1,Q2としてバイポーラトランジスタを使用しているが、それに代えてFETを使用してもよいことは勿論である。
図1を再び参照して、トランジスタQ3及びトランジスタQ4は、エミッタフォロワ型のバッファー増幅器を構成する。トランジスタQ3、Q4には、例えばバイポーラトランジスタを用いることができる。本実施態様では、トランジスタQ3にはNPN型バイポーラトランジスタが、トランジスタQ4にはPNP型バイポーラトランジスタが用いられ、両トランジスタQ3、Q4のエミッタは共通接続されると共に、その共通エミッタはFET1のゲートに接続されている。また、両トランジスタQ3、Q4のベースも共通接続され、そのベースにはトランジスタQ1のエミッタが接続されている。
トランジスタQ1のエミッタ、トランジスタQ2のエミッタには、コンデンサC1を駆動電圧源として、それぞれ定電流素子CS1、CS2を介して、所定の定電流が供給されるように構成されている。
トランジスタQ3及びQ4の共通ベースと、トランジスタQ4のコレクタ間には抵抗R2が接続されている。後述するようにトランジスタQ1がオフとされたときに、定電流素子CS1を通して電流が抵抗R2を流れることにより、トランジスタQ3及びQ4の共通ベースの電位を上昇させる。
トランジスタQ3及びQ4は、エミッタフォロワ型のバッファー増幅器を構成し、しかもトランジスタQ3及びQ4の共通エミッタはFET1のゲートに接続されており、また、トランジスタQ4のコレクタはFET1のソースに接続されているため、トランジスタQ1のエミッタ電位、すなわちトランジスタQ1のエミッタ−コレクタ間電圧と同じ電圧が、直接FET1のゲートに入力されるよう構成されている。従って、例えばトランジスタQ1がオンし、定電流素子CS2を通してトランジスタQ1のエミッタからコレクタに電流が流れるときには、トランジスタQ3及びQ4の共通ベースの電位は実質的にゼロボルトであり(このとき、NPN型バイポーラトランジスタであるトランジスタQ3はオフ、PNP型バイポーラトランジスタであるトランジスタQ4はオンの状態にある)、後述するようにFET1のゲート入力もゼロボルト(Low)となる。逆に、トランジスタQ1がオフし、定電流素子CS1を通して抵抗R2に電流が流れるときには、トランジスタQ3及びQ4の共通ベースの電位が抵抗R2による電圧降下に等しい電圧だけ上昇し(このときトランジスタQ3はオン、トランジスタQ4はオフの状態にある)、後述するようにFET1のゲート入力もHighとなる。
整流回路100は、図1に示すようにトランジスタQ5を更に備える。トランジスタQ5のコレクタは、トランジスタQ1及びQ2の共通ベースに接続され、エミッタはFET1のソースに(従って、トランジスタQ1のコレクタ及びアノード端1)接続されている。また、トランジスタQ5のベースは抵抗R3を介して、電圧入力端3、4の一方の入力端3に接続され、トランジスタQ5のエミッタは他方の入力端4に接続されている。なお、トランジスタQ5のベース−エミッタ間には抵抗R4が接続されている。そして、電圧入力端3、4間には、例えば図示しないPWM制御手段が発生する所望のパルス幅変調された電圧が印加される。
次に、整流回路100の動作について説明する。
まず、電圧入力端3,4に電圧が印加されていない状態で、整流回路100のカソード端2に正電位が印加された場合の整流回路100の基本整流動作を考える。上述のとおり、カソード端2に正電位が印加されることは、トランジスタQ2と等価なPN接合ダイオードに逆方向電圧が印加されることと等価である。このとき、トランジスタQ1のベースには定電流素子CS2を通してベース電流が供給されるため、トランジスタQ1はオン状態にあり、コンデンサC1を駆動電圧源として、定電流素子CS1を通してトランジスタQ1のエミッタに向かう電流路に電流が流れる。
トランジスタQ1がオンされると、トランジスタQ1のエミッタ電位(コレクタ−エミッタ間電圧)は実質的にゼロボルト(Low)となるため、PNP型バイポーラトランジスタであるQ4はオフからオンに切り替わり、NPN型バイポーラトランジスタであるトランジスタQ3はオンからオフに切り替わる。トランジスタQ3がオフ、トランジスタQ4がオンのとき、トランジスタQ3及びQ4の共通エミッタの電位はゼロボルト(Low)であるので、FET1のゲート入力はゼロボルト(Low)であり、FET1はオフとされる。この結果、電圧入力端3,4の電圧入力がない状態でカソード端2に正電位が与えられたとき、アノード端1とカソード端2を結ぶ電流路がFET1によって遮断され、カソード端2からFET1のドレイン、ソース、そしてアノード端1に向かう方向の電流は流れない。
なお、カソード端2に正電位が印加されているとき、ダイオードD2及びジャンクショントランジスタJ−FETを通してコンデンサC1は充電され、その充電電圧は定電圧ダイオードD1によってジャンクショントランジスタJ−FETのゲートを制御して一定値(例えば約10ボルト)に制限される。
次に、電圧入力端3、4に電圧が印加されていない状態で、整流回路100のカソード端2に正電位が印加された状態からカソード端2の電位が低下してゼロとなり、その後アノード端1、カソード端2間の極性が反転してカソード端2に負電位が印加された状態に変化する場合の、整流回路100の基本整流動作を考える。
カソード端2の電位がゼロとなり、その後負電位が印加されると、トランジスタQ2と等価なPN接合ダイオードに順方向電圧が印加されることと等価である。このため、カソード端2に負電位が印加されると、トランジスタQ2のコレクタ電位が下がり、同時にコレクタ−ベース間電位(PN接合ダイオードに生ずる約0.6V)を維持しようとして、トランジスタQ2のベース電位も低下する。トランジスタQ2のベース電位が低下することで、トランジスタQ1のベース電位も低下し、トランジスタQ1がオフに反転して定電流素子CS1を通してトランジスタQ1のエミッタに向かう電流路が遮断される。トランジスタQ1がオフすると、定電流素子CS1を通る電流は、そのエミッタ−コレクタ間をもはや流れないが、抵抗R2を通して流れる。このため、トランジスタQ1のエミッタ電位は抵抗R2の電圧降下に相当する分だけ上昇する。このようにしてトランジスタQ1のエミッタ電位が上昇(Highに反転)すると、PNP型バイポーラトランジスタであるQ4はオンからオフに切り替わり、NPN型バイポーラトランジスタであるトランジスタQ3はオフからオンに切り替わる。トランジスタQ3がオン、トランジスタQ4がオフのとき、トランジスタQ3及びQ4の共通エミッタの電位は上昇(Highに反転)する。従って、FET1のゲート入力はHighに反転し、FET1はオンとされる。この結果、カソード端2の電位が低下してゼロとなり、その後アノード端1、カソード端2間の極性が反転してカソード端2に負電位が与えられると、アノード端1とカソード端2を結ぶ電流路がFET1によって導通状態とされ、アノード端1からFET1のソース、ドレイン、そしてカソード端2に向かう方向に電流が流れる。
本実施形態の整流回路100では、例えば電源装置に搭載した場合の当該電源装置の力率改善を目的として、整流回路100のカソード端2に正電位が与えられている状態、すなわち、整流回路100の整流電流路が遮断状態にあるときに、電圧入力端3、4間に電圧が印加される。以下に、かかる整流回路100の基本的動作を説明する。
図1を参照して、整流回路100において、電圧入力端3、4間に電圧が印加されていないとき、トランジスタQ5のベースに電圧が印加されないため、トランジスタQ5のベース−エミッタ間にベース電流は流れず、トランジスタQ5はオフである。つまり、定電流素子CS2を通して更にトランジスタQ5のコレクタ−エミッタ間を通る電流路は遮断されている。従って、電圧入力端3、4間に電圧が印加されていないときには、トランジスタQ1のベース−コレクタ間にトランジスタQ5が接続されていても、トランジスタQ1のベース電位は何ら影響を受けない。
次に、整流回路100において、電圧入力端3、4間に電圧入力端3側を正とする電圧(例えば制御パルス信号)が、抵抗R3を通してトランジスタQ5のベースに印加されると、トランジスタQ5のベース−エミッタ間にベース電流が流れ、トランジスタQ5をオンさせる。すると、トランジスタQ5のコレクタ−エミッタ間電圧は実質的にゼロボルトとなるため、トランジスタQ5のオフからオンへの反転は、オン状態にあるトランジスタQ1のベース電位を実質的にゼロボルトまで低下させる。このため、トランジスタQ1は、ベース電位がゼロボルトに低下することによってオフに反転させられる。これにより、トランジスタQ1のエミッタ電位が上昇(Highに反転)し、トランジスタQ3及びQ4の共通ベースもまた上昇(Highに反転)する。エミッタフォロワ型のバッファー増幅器を構成するトランジスタQ3及びQ4のエミッタ電位が上昇(Highに反転)するので、FET1のゲート入力はHighに反転し、FET1はオンとされる。この結果、カソード端2に正電位が与えられている状態で、電圧入力端3、4に入力端3側を正とする電圧を印加することで、電圧が印加されている期間(Highの期間)、アノード端1とカソード端2を結ぶ電流路がFET1によって導通状態とされ、カソード端2からFET1のドレイン、ソース、そしてアノード端1に向かう方向、すなわち整流回路100の整流電流路に通常とは逆方向に電流を流すことができる。
電圧入力端3、4を備える整流回路100の有利な動作は、例えば、アノード端1、カソード端2間に正弦波の交流入力電圧を与えた場合の整流回路100の電流、電圧波形を観察すれば容易に理解可能である。図3は、アノード端1、カソード端2間に正弦波の交流入力電圧を入力し、整流回路100の電流、電圧波形を測定する測定回路を示し、図4、図5は、図3の測定回路によって観察された電流、電圧波形を示す。
図4を参照して、時刻Z1において、整流回路100のアノード端には正電位が、カソード端には負電位が与えられ、トランジスタQ1はオフ、従ってFET1はオンとされ、アノード端からカソード端の方向に電流が流れる。このときの整流回路100のアノード−カソード間電圧はゼロボルトである(時刻Z1から時刻Z2)。
時刻Z2において、交流入力電圧の極性が反転し、整流回路100のアノード端には負電位が、カソード端には正電位が与えられる。電圧入力端3、4に電圧が印加されない通常の動作では、トランジスタQ1はオン、トランジスタQ2はオフし、従ってFET1はオフであり、カソード端からアノード端の方向の電流は遮断される。ところが、電圧入力端3、4間に電圧入力端3を正電位とする電圧(例えば制御パルス信号)を印加することで、その制御パルス信号がHighの期間に限りトランジスタQ1をオフさせ、従ってFET1をオンさせて、カソード端からアノード端の方向に電流を流すことができる。すなわち、図5に別個に示す電圧波形、電流波形から明らかなように、電圧が発生している期間では電流が遮断され、電圧が発生していない期間は、導通電流が流れる。このように断続する個々の電圧波形及び電流波形のピークを結んだ包絡線は、交流入力電圧が正弦波状であることから、正弦波状となっている(時刻Z2から時刻Z3)。
図6は、本実施態様の整流回路100を適用して交流直流変換回路20を構成したときの基本回路図である。図6に示す変換回路20において、ダイオードD33、D34には本実施態様の整流回路100が用いられている。また、ダイオードD31、D32には、整流回路100においてトランジスタQ5、抵抗R3、R4、及び電圧入力端3、4を省略した整流回路、又は通常のダイオードが用いられている。変換回路20によれば、交流入力端のうちコイルL31が接続されている一端に正電位が与えられ、他端に負電位が与えられている状態で、ダイオードD33(整流回路100)の電圧入力端(図1の整流回路100における電圧入力端3に相当する。以下同様である。)に電圧を印加し、コイルL31が接続されている一端に負電位が与えられ、他端に正電位が与えられている状態で、D34の電圧入力端に電圧を印加することで、力率改善を図ることができる。
図6に示す変換回路20の動作を以下に説明する。まず、交流入力端のうちコイルL31が接続されている一端に正電位が印加されている状態を考える。ダイオードD31のアノード側に正電位が印加されるとして、ダイオードD31のアノード側の電位VがコンデンサC31の充電電圧VC31よりも低い場合、ダイオードD31を通してコンデンサC31に向かって電流は流れない。この状態でダイオードD33(整流回路100)の電圧入力端に電圧を印加すると、ダイオードD33(整流回路100)が導通状態とされるので、交流入力端のうちコイルL31が接続されている一端から、コイルL31、ダイオードD33(整流回路100)、ダイオードD34(整流回路100)を通って交流入力端の他端に電流が流れる。ここでコイルL31に電流が流れるので、ダイオードD33(整流回路100)が遮断した時に、コイルL31の自己誘導により電圧VL31を発生させ、コイルL31の自己誘導電圧VL31がコンデンサC31の充電電圧VC31よりも大きいことで、ダイオードD31からコンデンサC31に向かって電流を流すことができる。
入力電圧VがコンデンサC11の充電電圧VC31を超えると、ダイオードD31、コンデンサC31、ダイオードD34にいたる経路に電流が流れることによりコンデンサC31を充電し、入力電圧Vを負荷に供給する。入力電圧Vが、コンデンサC11の充電電圧VC31より低くなると、ダイオードD31を通してコンデンサC31に向かって電流は流れない。この状態でダイオードD33(整流回路100)の電圧入力端に電圧を印加すると、ダイオードD33(整流回路100)が導通状態とされるので、交流入力端のうちコイルL31が接続されている一端から、コイルL31、ダイオードD33(整流回路100)、ダイオードD34(整流回路100)を通って交流入力端の他端に電流が流れる。このようにして、入力電圧Vの大きさがコンデンサC11の充電電圧VC31よりも小さい期間において、交流入力からコイルL31、ダイオードD33(整流回路100)、ダイオードD34(整流回路100)を通して断続的に電流を流すことにより、コイルL31の自己誘導電圧VL31に基づくエネルギーを負荷に供給することができる。
交流入力端の他端に正電位が印加されている状態においては、入力電圧Vの大きさが、コンデンサC11の充電電圧VC31の大きさよりも小さいときに、ダイオードD32を通してコンデンサC31に向かって電流は流れない。この状態でダイオードD34(整流回路100)の電圧入力端に電圧を印加すると、ダイオードD34(整流回路100)が導通状態とされるので、交流入力端の他端から、ダイオードD34(整流回路100)、ダイオードD33(整流回路100)、コイルL31を通って交流入力端の一端に電流が流れる。ここでコイルL31に電流が流れるので、ダイオードD34(整流回路100)が遮断した時に、コイルL31の自己誘導により電圧−VL31を発生させ、コイルL31の自己誘導電圧−VL31がコンデンサC31の充電電圧VC31よりも大きいことで、ダイオードD32からコンデンサC31を通りコイルL31に向かう電流を流すことができる。
従来の変換回路10では、入力電圧Vの大きさがコンデンサC11の充電電圧VC11よりも小さい期間では交流入力からダイオードを通して負荷に電流が流れず、コンデンサC11から負荷に向かって放電されるに過ぎないものであった。これに対し、本実施態様の整流回路100を適用した変換回路10によれば、入力電圧Vの大きさがコンデンサC11の充電電圧VC31よりも小さい期間において、コンデンサC31の充電電圧VC31に加え、コイルL31の自己誘導電圧VL31基づくエネルギーを負荷に供給することができる。これにより、入力電圧の半周期中の大部分において、交流入力端から出力端に接続される負荷に十分な電流を供給できるので、力率を大幅に改善することができる。
上記の実施の形態において、アノード端1、カソード端2間に正弦波の交流入力電圧を印加する例を説明したが、アノード端1、カソード端2間に印加する電圧は、任意の波形の交流電圧(例えば、鋸歯状の交流電圧等)であってもよいことは勿論である。また、上記の実施の形態において、一例として、FET1がオフしている期間中に、電圧入力端3、4間にパルス幅変調された電圧を印加して、整流電流路を導通させる例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、印加する電圧波形を適宜変更することにより、任意の電流を流せるようにしてもよい。
上記の実施の形態において、整流回路100のトランジスタQ1からQ5として、バイポーラトランジスタを使用しているが、FET(MOS−FET)を使用することも勿論可能であり、この場合でも上記の実施の形態と同様の効果が得られる。さらに、整流回路100において、NPN型バイポーラトランジスタをPNP型バイポーラトランジスタに、PNP型バイポーラトランジスタをNPN型バイポーラトランジスタにそれぞれ変更し、同様にNチャネル・パワーMOS−FETをPチャネル・パワーMOS−FETに変更してもよい。
また、上記の実施の形態において、定電流素子CS1,CS2としては、抵抗、能動半導体素子等の任意の素子を使用することができる。
また、整流回路100の具体的構成についても特に限定はなく、整流回路100の一部または全部を等価回路により置換することも勿論可能である。例えば、整流回路100に含まれる定電流素子をカレントミラー回路に置き換えることも可能であり、その他の細部構成についても、特許請求の範囲を逸脱しない限度において適宜変更可能であることは勿論である。
本発明の整流回路は、交流を直流に変換する機器に広く適用可能であり、例えば、電圧変換回路(DC−DCコンバータ)の入力側に本発明の整流回路を接続し、当該整流回路に交流電圧を入力すれば、交流電圧から所望の直流電圧を出力する電源回路(例えば、スイッチング電源回路)として利用できる。また、電圧変換回路に含まれるダイオードに代えて、本発明の整流回路を用いれば、低消費電力、かつ高力率の回路を実現することができる。本発明の整流回路は、整流動作を必要とする全ての回路及び当該回路を搭載する機器に適用可能である。
本発明を適用した実施の形態における整流回路100の構成を示す回路図である。 図1に示す整流回路100におけるトランジスタQ1,Q2,Q5、定電流素子CS1及びCS2を含む回路部分の等価回路を示す回路図である。 整流回路100の電流、電圧波形を測定するための測定回路図である。 図2に示す測定回路により観測された整流回路100の電流、電圧波形である。 図2に示す測定回路により観測された整流回路100の電流、電圧波形である。 本実施態様の整流回路100を適用して交流直流変換回路20を構成したときの基本回路図である。 従来の交流直流変換回路の例を示す回路図である。 従来のダイオードに並列にIGBTを接続し、ダイオードで遮断されるべき逆電流をIGBTによりバイパスして断続制御する場合の回路図である。
符号の説明
1 アノード端
2 カソード端
3,4 電圧入力端
100 整流回路
20 交流直流変換回路
C1,C31 コンデンサ
CS1,CS2 定電流素子
D1 定電圧ダイオード
D2,D31,D32 ダイオード
D33,D34 ダイオード(整流回路100)
FET1 FET
J−FET ジャンクショントランジスタ
L31 コイル
Q1−Q5 トランジスタ
R1−R4 抵抗

Claims (5)

  1. 第1の定電流源によって第1の制御端を有する第1の半導体素子が駆動される第1の電流路と、第2の定電流源によってPN接合素子が駆動される第2の電流路と、第2の制御端を有する第2の半導体素子により断続制御される整流電流路とを備え、
    前記第2の半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に正電位が印加され、前記第2の半導体素子の他端に負電位が印加されるとき、前記第2の電流路が遮断されることにより、前記第1の電流路は導通され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を遮断させ前記整流電流路を遮断し、
    前記第2の半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に負電位が印加され、前記第2の半導体素子の他端に正電位が印加されるとき、前記第2の電流路が導通されることにより、前記第1の電流路は遮断され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通すること
    を特徴とする整流回路。
  2. 前記第2の電流路が有する前記PN接合素子をバイパスする第3の制御端を有する第3の半導体素子をさらに備え、
    前記第2の電流路が遮断されているとき、前記第3の半導体素子の第3の制御端に電圧を印加することにより、前記第3の半導体素子を導通させ、前記第2の電流路を導通させることにより、前記第1の電流路は遮断され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通することを特徴とする請求項1に記載の整流回路。
  3. 第1の定電流源によって第1の制御端を有する第1の半導体素子が駆動される第1の電流路と、第2の定電流源によって第4の制御端を有する第4の半導体素子が駆動される第2の電流路と、第2の制御端を有する第2の半導体素子により断続制御される整流電流路とを備え、
    前記第2の半導体素子の一端と前記第4の半導体素子の一端に正電位が印加され、前記第2の半導体素子の他端に負電位が印加されるとき、前記第2の電流路が遮断されることにより、前記第1の電流路は導通され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を遮断させ前記整流電流路を遮断し、
    前記第2の半導体素子の一端と前記第4の半導体素子の一端に負電位が印加され、前記第2の半導体素子の他端に正電位が印加されるとき、前記第2の電流路が導通されることにより、前記第1の電流路は遮断され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通すること
    を特徴とする整流回路。
  4. 前記第2の電流路が有する前記第4の半導体素子をバイパスする第3の制御端を有する第3の半導体素子をさらに備え、
    前記第2の電流路が遮断されているとき、前記第3の半導体素子の第3の制御端に電圧を印加することにより、前記第3の半導体素子を導通させ、前記第2の電流路を導通させることにより、前記第1の電流路は遮断され、前記第2の半導体素子の第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通することを特徴とする請求項3に記載の整流回路。
  5. 前記第1の電流路が有する前記第1の半導体素子の一端の電位を検知し、前記第1の電流路に電流が流れるとき前記第2の半導体素子が有する第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を遮断し、前記第1の電流路に電流が流れないとき前記第2の半導体素子が有する第2の制御端を駆動し、前記第2の半導体素子を導通するための前記第2の制御端に印加する電圧を制御するエミッタフォロア回路を備えることを特徴とする請求項1、2、3または4のいずれかに記載の整流回路。
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