JP2006287224A - ポリチオフェン半導体の基板上の成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリチオフェン半導体の基板に成膜する方法を提供するものである。
【解決手段】まず、半導体をハロゲン含有芳香族化合物を含む溶媒に溶かす。次に、得られた溶液を基板上にインクジェット印刷する。本方法は、薄膜トランジスタ装置等のマイクロ電子部品の製造に有用である。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポリチオフェン半導体の基板上に成膜する方法に関する。本発明の方法は、薄膜トランジスタ(TFT)装置の製造に有用である。
半導体材料は、現代技術において多くの用途がある。特に、トランジスタやダイオード等の、マイクロ電子部品の製造に有用である。従来、マイクロ電子半導体部品の製造には、シリコン元素等の無機半導体が使用されてきた。最近は、半導体特性を持つ別の半導体材料が登場し、マイクロ電子産業における用途が拡がりつつある。
この半導体材料の一例として、有機半導体材料が挙げられる。有機半導体材料には、従来のシリコン半導体にまさる数々の長所がある。その1つは、より簡易的な方法で、より安価に加工できることである。例えば、有機半導体材料は、マイクロ電子部品の製造において半導体成膜を制御可能なある種の有機溶媒に溶ける。この点は、溶解法が比較的安価であるため有利である。複雑な真空蒸着装置を使用する、高い設備投資をともなうシリコン半導体等の加工が必要な製造設備と比べて、コストを大きく抑えられる。
上述のように、半導体がいかに加工され得るかを考慮することは、マイクロ電子部品を製造する半導体材料を選ぶ際に重要である。一方、半導体材料の決定的な特性は、装置を機能させる電気的特性である。半導体材料の、マイクロ電子装置製造への適用性を決める最も重要な特性は、バルク伝導および電界効果移動度の2つである。半導体がトランジスタに組み込まれる場合、その半導体材料のバルク伝導によって、トランジスタがオフ時(オフ状態)の半導体伝導度が決まる。また、電界効果移動度によって、トランジスタのゲート電極に電圧印加時(オン状態)の半導体伝導度が決まる。半導体の電気的特性に関し、半導体を使用したマイクロ電子装置を正しく機能させるには、オン/オフ率(オフ状態の伝導度に対するオン状態の伝導度)が高いことが重要である。
マイクロ電子部品への適用性の基準を満たし、特にオン/オフ率が高い有機半導体として、ポリチオフェンが挙げられる。ポリチオフェンは、一般的にバルク伝導度が低く、電界効果移動度が高いため、マイクロ電子部品、特にTFTを製造する材料として有望である。
有機半導体の加工には、半導体を溶媒中で溶かし、成膜させて半導体領域または拡張層を作る溶解法が上述のように好適である。このような半導体溶液を成膜する特に有望な技術として、インクジェット印刷法が挙げられる。これは、従来のインクジェット印刷法によって、液体を基板上に比較的高い精度で、かつ自動的に成膜できるためである。TFT等のマイクロ電子半導体部品は、ポリチオフェン溶液を適切な基板上にインクジェット印刷することにより製造できれば望ましいと考えられる。
しかし、これを実施するには諸々の問題がある。主要な問題は、ポリチオフェンは有機半導体加工に広く使用される溶媒(トルエン、キシレン等)に溶けるが、得られた溶液がインクジェット印刷法に好適に使用されないことである。溶液のインクジェット印刷を可能にするには、時間が経過しても一定の粘度をその溶液に維持させることが重要である。これは、溶液に一定で適度な粘度がないと、時間の経過とともに、インクジェットプリンタが必要な液滴量および吐出粘度を維持できなくなるためである。さらに、印刷される溶液は、ある大きさを越える粒子材料を含まないことが重要である。そのような材料は、インクジェットのノズル詰まりを起こす傾向がある。また、溶媒は適度な沸点を持ち、印刷後はすみやかに蒸発することが重要である。これは、複数の重なり合った層を印刷するには特に重要である。
これらの要件を鑑み、トルエンおよびキシレンに溶けたポリチオフェン・ベースの半導体溶液は、インクジェット印刷法に適さないとされてきた。ポリチオフェンは、これらの溶媒中で初めは高い溶解度を示すが、ほんの数日間保存すると、溶液中がゲル化したり、固体材料が沈殿したりする傾向が強い。溶媒中のポリマ−材料の凝集は、ポリチオフェン鎖間の相互作用に起因すると考えられる。このポリチオフェン鎖間の相互作用の傾向は、ポリチオフェンが半導体特性を持つ要因であるため、これまで研究の対象となってきた。電荷担体が、隣接する鎖間相互作用によりポリマー骨格に沿って非局在化π電子とともに移動するだけでなく、特に鎖が近接する場合、強い鎖間相互作用により鎖間を飛び越える。
以上の理由により、現時点でポリチオフェン半導体溶液を基板上にインクジェット成膜させる商業的に可能な方法はない。
ポリチオフェン半導体材料を加工する公知の方法の様々な欠点を鑑み、ポリチオフェンを基板上に成膜する新しい方法の開発が望まれてきた。本発明の発明者は、上述の問題を避ける新しい方法の開発を手掛けた。
本発明の第一の態様は、ポリチオフェン半導体を基板上に成膜する方法であり、
(1) 前記半導体をハロゲン含有芳香族化合物を含む溶媒に溶かす工程と、
(2) 得られた溶液を前記基板上にインクジェット印刷する工程と、を含む成膜方法である。
ポリチオフェン半導体は、次の式を有することが望ましい。ここでRはC4〜10アルキル基であり、nは5〜3000の整数を表す。
Figure 2006287224
ポリチオフェン半導体は、P3HTであることがより望ましい。ここでnは5〜3000の整数を表す。
Figure 2006287224
P3HTは、特に良好な電子的特性を持ち、溶解法における使用が比較的容易であることが分かっている。
ハロゲン含有芳香族溶媒は、1以上のハロゲン原子(望ましくは1つのハロゲン原子)が直接結合された芳香環を含むことが望ましい。
ハロゲン原子は、塩素または臭素であることが望ましい。
芳香環は、チオフェン、またはベンゼン環等の芳香族同素環であることが望ましい。
本発明に係る他の成膜方法は、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ジクロロベンセン、ジブロモベンゼン、ジクロロトルエン、ブロモチオフェン、クロロチオフェン、及びジブロモチオフェンから選ばれた少なくとも1つの化合物を溶媒としてポリチオフェン半導体を含む液体材料をインクジェット印刷する工程を含むことを特徴とする。
本発明の第二の態様は、薄膜トランジスタ装置を製造する方法であり、
(1) 上述のようにポリチオフェン半導体を基板上に成膜する工程を含む製造方法である。ここで基板は、前もって形成されたソースおよびドレイン電極を含む。
上記方法は、
(2) 絶縁層を成膜された前記ポリチオフェン上に成膜する工程と、
(3) ゲート電極を前記絶縁層上に、前もって形成された前記ソースおよびドレイン電極に適切に位置合わせして成膜する工程と、をさらに含むことが望ましい。
本発明の方法は、ハロゲン含有芳香族化合物を含む溶媒に溶かしたポリチオフェン半導体の溶液の、基板上へのインクジェット印刷に関する。以下に、ポリチオフェン、溶媒および得られた溶液の性質、基板、インクジェット印刷工程、本方法のTFT製造への適用について、図面を参照して説明する。
ポリチオフェン
本発明の方法に使用されるポリチオフェン半導体は、原則としていかなるポリチオフェン半導体でもよいが、上記一般式で表されるポリチオフェンが望ましい。これは、この材料が特に望ましい電子的特性を持ち、また望ましい物理的特性を持ち、溶解法に好適であるためである。上記一般式において、nはポリチオフェン半導体中のチオフェンモノマー単位の平均数、すなわちポリチオフェンの鎖長を示す。ポリチオフェンは、オリゴマーでさえ半導体特性を持つことから、nの値は5程度にもなる。nの値が3000にも達する長いポリマー鎖も使用できるが、ポリマー鎖が長くなるほどポリマーの溶解性は低下し、インクジェット印刷による溶解法に不適となる。よって、nの値は1500未満であることが望ましく、800未満であることがより望ましく、500未満であることがさらに望ましい。上述のように、nの値が大変低いポリチオフェン材料も使用できるが、nの値は100以上であることが望ましい。これは、少なくともこの鎖長のポリチオフェン材料が、よい電子的特性を持つ傾向にあるためである。nの値は200を越えることがより望ましく、300を越えることがさらに望ましい。したがって、nの値の最も望ましい範囲は300〜500である。
ポリチオフェン半導体として最適な材料は、P3HTである。この材料は、市販の有機半導体であり、望ましい電子的特性を持つことが知られている。
溶媒および溶液
本発明の方法で使用される溶剤について、以下に説明する。本発明の発明者は、トルエンまたはキシレン等にポリチオフェン半導体を溶かす際の問題、特に急速なゲル化を避けつつ、同半導体を溶かすことのできる溶媒の種類を見出した。本発明の発明者は、ハロゲン含有芳香族化合物を含む溶媒を使用すると、ポリチオフェンを十分に溶かすことができるだけでなく、トルエンまたはキシレンを溶媒として使用するよりも長時間、すなわち少なくとも10日間、場合によっては数週間にわたり、溶液の粘度を実質的に一定に維持できることを見出した。
本発明の方法では、原則としていかなるハロゲン含有芳香族化合物を含む溶媒も使用できるが、ハロゲン含有芳香族化合物は、1以上のハロゲン原子(望ましくは1つのハロゲン原子)が直接結合された芳香環を含むことが望ましい。そのハロゲン原子は、塩素または臭素であることが望ましいが、フッ素、ヨウ素、またはアスタチン等その他のハロゲン原子も原則として使用できる。ハロゲン含有芳香族化合物中の芳香環は、チオフェン、またはベンゼン等の芳香族同素環であることが望ましい。
本発明の方法に使用される溶媒に含まれる化合物は、ベンゼン環およびハロゲン原子を同時に含むことが望ましい。この化合物の例を、表Aにまとめる。ハロゲン原子は、臭素または塩素であることが望ましく、このハロゲン原子がベンゼン環と直接結合されることが望ましい。表Aに示す化合物例のうち、化合物(a)〜(f)が望ましく、(a)、(b)、(c)がさらに望ましい。
Figure 2006287224

Figure 2006287224

Figure 2006287224
また、ハロゲン含有芳香族化合物として、表Bに示すような、直接結合された1以上の塩素原子および/または臭素原子を含むチオフェン環から誘導された化合物が望ましい。表Bに示すチオフェン・ベースの化合物のうち、化合物(a)、(b)、(c)が特に望ましい。
Figure 2006287224
溶媒について、ハロゲン含有芳香族化合物を含むことを除き、特定の要件はない。ハロゲン含有芳香族化合物は、溶媒中に少なくとも80wt%含まれることが望ましく、少なくとも90wt%または100wt%含まれることがさらに望ましい。したがって、最適の溶媒はハロゲン含有芳香族化合物を含み、その他の共溶媒は実質的に含まれない。ただし、得られる半導体溶液の安定性を損ねない共溶媒であれば使用できる。例えば、別のハロゲン化溶媒を共溶媒として使用できる。
さらに、溶媒の沸点は、140〜260℃の範囲にあることが望ましく、160〜240℃の範囲にあることがより望ましく、170〜230℃の範囲にあることがさらに望ましい。ただし、これは便宜上であり、絶対要件ではない。一般的に、沸点の低すぎる溶媒を使用すると、急速に蒸発する傾向があり、インクジェットのノズル詰まりを起こすおそれがある。逆に、溶媒の沸点が高すぎると、インクジェット印刷された溶液が乾燥するのに時間がかかり、これは一般的に望ましくない。
使用される溶媒は、低価格で市販されているものを選ぶことがさらに望ましい。ただし、商業的に望ましいという意味であり、これも本発明の方法を実施するための絶対要件ではない。
次に、半導体溶液の用意について説明する。半導体の量は、一般的に、溶媒1ml当たり5〜30mgであることが望ましく、10〜20mgであることがさらに望ましい。溶液は、適切な量の固体半導体を溶媒に加え、得られた混合物を半導体が溶媒中に完全に溶けるまで加熱することにより用意する。これは、例えば溶媒および半導体の混合物を、40〜90℃、望ましくは50〜80℃に、10〜40分間、望ましくは20〜30分間加熱することにより実施できる。一般的に、溶かす間に混合物をかき混ぜる等の攪拌作業により、溶解工程を早められる。半導体が溶剤中に完全に溶けると、得られた溶液を冷却するため室温に放置し、その後、含まれる可能性のある固体の混入物質を除去するためろ過する。これは、例えば0.45ミクロンの孔の開いているフィルタを使用したろ過によって実施できる。
ポリチオフェン半導体の溶液の粘度は、2〜30cPであることが望ましく、5〜20cPであることがより望ましく、5〜12cPであることがさらに望ましい。これは本発明の本質的な特徴ではないが、インクジェット印刷される溶液の粘度を制御することは重要である。これは、上述のように、インクの粘度は液滴の大きさおよび印刷精度に影響を及ぼすためである。
基板
ポリチオフェン半導体がインクジェット印刷される基板について、特に限定はない。本方法が、例えばトランジスタシートの製造に使用される場合、ポリメチルメタクリレート等のフレキシブルポリマー基板等のフレキシブル基板が使用できる。本方法はまた、ガラス板またはインジウムスズ酸化物(ITO)板等の硬い板上に半導体材料を成膜する際にも使用できる。また、前もって成形された電子的構造を持つ基板も使用できる。
インクジェット印刷工程
使用するインクジェットプリンタは、決定的な重要事項ではない。例えば、圧電駆動ヘッドを備えた産業用インクジェットプリンタが使用できる。
溶液を基板上にインクジェット印刷した後、溶媒は蒸発し、成膜された半導体材料があとに残る。ここで、室温での乾燥は、有機溶媒によっては数分間かかる。溶媒の沸点が200℃を越える場合、これが一般的である。一方、印刷された基板を加熱すると、溶媒はより急速に除去される。加熱が必要か否か、また加熱工程の正確な要件は、半導体、基板、および溶媒の性質にもよるが、本発明の発明者は、印刷後に印刷された基板を、望ましくは不活性雰囲気中で、80℃で1時間加熱するのが効果的であることを見出した。
一般的に、半導体層は、成膜された半導体の厚みが10〜100nmになるよう印刷される。この成膜厚みは、20〜50nmであることが望ましい。
TFT製造への適用
本発明の方法は、マイクロ電子装置の製造に関連する適用、特に薄膜トランジスタ装置(TFT)および発光ダイオード(LED)をインクジェット印刷法により製造する場合に、特に有用である。これらの装置は、マイクロ電子装置分野の当業者によく知られており、図1に概略的に示す。図1(a)はTFTの断面図、図1(b)はLEDの断面図である。
図1(a)に示すTFTは、基板1、ソースおよびドレイン電極2、半導体層3、絶縁層4、およびゲート電極5を含む。
図1(b)に示すLEDは、陽極をパターニングされた基板11、電荷注入層12、放出半導体層13、および陰極14を含む。
TFT装置は、本発明の成膜方法によって製造することができる。本発明の成膜方法を使用してTFTを用意する方法を、図2に概略的に示す。同図は、TFT装置の製造工程を段階ごとに示す。図2(a)には、前もってパターン形成されたソースおよびドレイン電極2を含む基板1が示されている。本発明の成膜方法は、以下の方法によりこの基板に適用される。すなわち、当業者に公知の方法によって、ハロゲン含有芳香族化合物を含む溶媒中のポリチオフェン半導体3溶液をインクジェット印刷し、インクジェット印刷された材料がソースおよびドレイン電極2の両方に接してこれらの間を橋渡しする半導体部分を形成する。これは図2(b)に示される。続いて、図2(c)に示すように、絶縁層4を電極2および半導体3上に成膜する。最後に、ゲート電極5を、下層のソースおよびドレイン電極に位置合わせして成膜する。図2(d)に示す結果は、TFTの完成形である。
実施例
以下に、本発明の実施例について説明する。
例1
ふたをしたガラスびん内で、10mgのP3HT(シグマアルドリッチ社製)を、1mlのブロモベンゼン(表A中の化合物(a))に混合した。この混合物を80℃に30分間加熱することにより、P3HTはブロモベンゼンに溶けた。この時間の最後には、P3HTは完全に溶けていた。続いて、溶液を室温に冷却し、ポリプロピレン製の注射器に移し、注射器に取り付けられた0.45ミクロンの孔の開いているフィルタ(アクロディスク社製)を使用してろ過した。ろ過液はふた付きのガラスびんに収集され、室温に3週間置かれた。この間、ゲル化または固体の沈殿が現れるか否かを見るために、溶液を定期的に観察した。
溶液は、ゲル化が観察されるまで、数週間は安定であると見出された。
例2
ブロモベンゼンに代えてクロロベンゼン(表A中の化合物(b))を使用する以外は、例1の方法と同様である。
得られた溶液は、ゲル化が観察されるまで、数週間は安定であると見出された。
例3
ブロモベンゼンに代えて1,2,4−トリクロロベンゼン(表A中の化合物(c))を使用する以外は、例1の方法と同様である。
得られた溶液は、ゲル化が観察されるまで、数週間は安定であると見出された。
例4
ブロモベンゼンに代えて1,3−ジクロロベンゼン(表A中の化合物(d))を使用する以外は、例1の方法と同様である。
この溶液は、ゲル化が観察されるまで、10日間以上は安定であると見出された。
例5
ブロモベンゼンに代えて1,3−ジブロモベンゼン(表A中の化合物(e))を使用する以外は、例1の方法と同様である。
この溶液は、ゲル化が観察されるまで、10日間以上は安定であると見出された。
例6
ブロモベンゼンに代えて2,4−ジクロロトルエン(表A中の化合物(f))を使用する以外は、例1の方法と同様である。
この溶液は、ゲル化が観察されるまで、10日間以上は安定であると見出された。
表A中の化合物(g)〜(v)については実験されなかったが、これらおよびその他のハロゲン含有芳香族溶媒についても、例1〜6で観察されたものと同様の技術的効果が現れると外挿により推測できる。
例7
ブロモベンゼンに代えて2−ブロモチオフェン(表B中の化合物(a))を使用する以外は、例1の方法と同様である。
この溶液は、ゲル化が観察されるまで、10日間以上は安定であると見出された。
例8
ブロモベンゼンに代えて2−クロロチオフェン(表B中の化合物(b))を使用する以外は、例1の方法と同様である。
この溶液は、ゲル化が観察されるまで、10日間以上は安定であると見出された。
例9
ブロモベンゼンに代えて2,5−ジブロモチオフェン(表B中の化合物(c))を使用する以外は、例1の方法と同様である。
この溶液は、ゲル化が観察されるまで、10日間以上は安定であると見出された。
表B中の化合物(d)および(e)については実験されなかったが、これらおよびその他のハロゲン含有芳香族溶媒についても、例7〜9で観察されたものと同様の技術的効果が現れると外挿により推測できる。
比較例1
溶媒として、ブロモベンゼンの代わりにトルエンを使用する以外は、例1の方法と同様である。
この溶液を用意して2日以内に、ゲル化が観察された。
比較例2
溶媒として、ブロモベンゼンの代わりにキシレンを使用する以外は、例1の方法と同様である。
この溶液を用意して2日以内に、ゲル化が観察された。
図1aは、薄膜トランジスタ(TFT)の概略断面図である。図1bは、発光ダイオード(LED)の概略断面図である。 図2は、本発明の成膜方法を含む、TFT装置の製造工程を段階ごとに示す、上から見た図および断面図である。
符号の説明
1、11:基板、2:ソースおよびドレイン電極、3:半導体層、4:絶縁層、5:ゲート電極、12:基板電荷注入層、13:放出半導体層、14:陰極。

Claims (11)

  1. ポリチオフェン半導体を基板上に成膜する方法であって
    (1) 前記ポリチオフェン半導体をハロゲン含有芳香族化合物を含む溶媒に溶かす工程と、
    (2) 得られた溶液を前記基板上にインクジェット印刷する工程と、を含む成膜方法。
  2. 前記ポリチオフェン半導体は次の式を有し、ここでRはC4〜10アルキル基であり、nは5〜3000の整数を表す、請求項1に記載の方法。
    Figure 2006287224
  3. 前記ポリチオフェン半導体は次に示すP3HTであり、ここでnは5〜3000の整数を表す、請求項2に記載の方法。
    Figure 2006287224
  4. 前記ハロゲン含有芳香族化合物は、ハロゲン原子が直接結合した芳香環を含む、請求項1乃至3に記載の方法。
  5. 前記ハロゲン原子は塩素または臭素である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記芳香環はチオフェンである、請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記芳香環は芳香族同素環である、請求項4または5に記載の方法。
  8. 前記芳香環はベンゼン環である、請求項7に記載の方法。
  9. ポリチオフェン半導体を基板上に成膜する方法であって、
    ブロモベンゼン、クロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ジクロロベンセン、ジブロモベンゼン、ジクロロトルエン、ブロモチオフェン、クロロチオフェン、及びジブロモチオフェンから選ばれた少なくとも1つの化合物を溶媒としてポリチオフェン半導体を含む液体材料ををインクジェット印刷する工程を含む成膜方法。
  10. 薄膜トランジスタ装置を製造する方法であり、
    (1) 請求項1乃至9に記載の成膜方法によりポリチオフェン半導体を基板上に成膜する工程を含み、ここで前記基板は前もって形成されたソースおよびドレイン電極を含む、製造方法。
  11. (2) 絶縁層を成膜された前記ポリチオフェン上に成膜する工程と、
    (3) ゲート電極を前記絶縁層上に、前もって形成された前記ソースおよびドレイン電極に適切に位置合わせして成膜する工程と、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
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