JP2006287147A - プリント配線板とその製造方法および電子部品の実装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】仕上げ処理としてのニッケル、金めっきにおいて、通電のための引き回し線を収容するだけのスペースがない高密度配線板においてもニッケルめっき層中に鉛を含有しないプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】絶縁基板上に形成された導体パターンの上に光沢剤を含有しないめっき液浴中で形成された電解ニッケルめっき層を備えた構造により、ニッケル皮膜中には鉛が含まれないため、ELV指令、RoHS指令等の環境法規制に適合したプリント配線板とその製造方法を提供することができるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面実装部品、特にベアチップ等の電子部品を実装するプリント配線板とその製造方法および電子部品の実装方法に関するものである。
従来のプリント配線板のパターン形成方法は、大別するとサブトラクティブ法とアディティブ法の二つがあり、サブトラクティブ法は量産性が高く、製造コストを低減できることからプリント配線板のパターン形成方法として多用されている。
図8はサブトラクティブ法によるパターン形成の製造工程手順である。
基材22と銅はく23からなる銅張り積層板21(図8(A)参照)の表面にフォトプロセスによりエッチングレジスト24を形成した後(図8(B)参照)、塩化第二銅などのエッチング液により不要な銅はくを除去して所定のパターン25を形成したうえで(図8(C)参照)、エッチングレジストを剥離してパターン形成が完了する(図8(D)参照)。その後、必要に応じて配線基板の表面に部品実装部分を残してソルダレジストを塗布することもある。
最後に、仕上げ処理として、部品実装の際、接続電極となるパターンの上に無電解ニッケルめっき層26、さらにその上に無電解金めっき層27を形成する(図8(E)参照)。
特に、最近の情報・通信端末を中心とした電子機器の高機能化と小型化、軽量化の要求により、半導体の高集積化、高速化技術が急速に進展している。
そのため、これら小型化、軽量化を達成するためのベアチップ等の電子部品を実装するプリント配線板に対しても高密度配線および高密度実装が可能な製品が求められており、そのための技術開発はとどまるところがない状況である。
ところが、これらの技術開発により豊かで便利な生活が可能となった反面、環境への配慮の遅れのため、オゾン層を破壊する化学物質の排出や大量生産、大量消費による大量の廃棄物の問題等さまざまな環境問題を地球規模で引き起こしてしまった。
このため、各国、特にEUではWEEE指令、ELV指令、RoHS指令の発効を始めとして、製品に対する環境規制の強化、法制化が行われ、環境面での企業の社会的責任への要求が一段と厳しくなってきた。
このような背景のもと、電子機器等を製造販売するセットメーカは、製品が廃棄される時の環境負荷低減などに対応した環境配慮製品を市場に出すことが企業の責任として必要になってきた。
しかしながら、セットメーカ側による環境に配慮した設計だけでは、環境配慮製品をつくることは不可能であるため、セットメーカ側は、プリント配線板などの部品メーカおよび材料メーカに対してもELV指令、RoHS指令等の法規制により制限されている化学物質を含有していない部品、材料を強く要求している現状である。
この要求に対して、プリント配線板で最も懸念されている化学物質としては鉛があげられており、プリント配線板を構成するすべての材料において鉛フリーを達成することが急務となっている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献資料としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2002−198634号公報
通常、高密度基板やベアチップ実装用基板では仕上げの表面処理として、ニッケル、金めっきが多用されている。
ニッケル、金めっきには電解めっきと無電解めっきがあり、電解めっきの場合、通電のための引き回し線が必要であるが、高密度基板では引き回し線を収容するだけのスペースがないため、無電解めっきによるものが多い。
ところが無電解ニッケルめっきはめっき浴に結晶調整剤、分散防止剤、光沢剤としての添加剤に鉛を含有していることにより、析出したニッケルめっき層にも鉛が含まれてしまう。このニッケルめっき層中の鉛濃度を誘導結合−プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES、ICP−OES)で分析したところ、400〜1200ppmであった。これはRoHS指令の最大許容濃度になるであろう0.1wt%(1000ppm)を超えることがあると同時に、ELV指令においては最大許容濃度が同じく0.1wt%であるが、この値は非意図的添加の場合に限られるため、たとえ1000ppm未満でおさまったとしても、意図的に鉛を含有した添加剤を使用していることから、ELV指令を逸脱していると判断される可能性がある。また、現時点で、これらの法規制は解釈や判断基準において曖昧な部分があるため、各セットメーカは安全策をとって、鉛をまったく含有しない(分析装置の検出限界以下)ものを要求している。なお、めっき薬品メーカでは鉛の代替材としてビスマスを含有した添加剤を開発中であるが、実用化には至っていない。
また、ビスマスを含有した金属が接合部となる場合、偏析して接合界面に亀裂が発生しやすいという欠点がある。それ以外にもビスマスは現状、各製造メーカのグリーン調達における化学物質管理ガイドラインでは管理物質という扱いではあるが、将来的に環境規制が厳しくなると、規制対象になることが懸念される重金属である。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、高密度基板やベアチップ実装用基板においても鉛を含有しないニッケルめっき層を有するELV指令、RoHS指令等の環境法規制に適合したプリント配線板とその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。
本発明の請求項1に記載の発明は、絶縁基板上に形成された導体パターンと、導体パターン上に光沢剤を含有しないめっき液浴中で形成された電解ニッケルめっき層を備えたプリント配線板という構成を有しており、これにより、電解ニッケルめっきによって形成されたニッケル皮膜中には鉛が含まれておらず、ELV指令、RoHS指令等の環境法規制に適合したプリント配線板を得ることが可能となる。
本発明の請求項2に記載の発明は、導体パターン上に形成された電解ニッケルめっき層の断面形状は矩形状である請求項1に記載のプリント配線板という構成を有しており、これにより、部品に配置された電極を基板側の電極に載せる際、基板側の電極の断面形状は従来のサブトラクティブ法による台形状のものより矩形状の方が部品がずれ落ちたり、傾いたりしにくいため、接触不良などの不具合が減少するという作用効果とともに鉛を含まないプリント配線板が得られる。
本発明の請求項3に記載の発明は、断面形状が矩形状である電解ニッケルめっき層の幅は、導体パターンの上辺の幅よりも大である請求項2に記載のプリント配線板という構成を有しており、これにより、部品に配置された電極を電解ニッケルめっき層からなる基板側の電極に載せる際、位置ずれに関する許容度が大きくなるため、部品が基板側の電極からずれ落ちて部品が傾き、接触不良を起こすなどの不具合を防止することができるという作用効果とともに鉛を含まないプリント配線板が得られる。
本発明の請求項4に記載の発明は、電解ニッケルめっき層上に光沢剤を含有しないめっき液浴中で形成された電解金めっき層を備えたことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板という構成を有しており、これにより、多数のピンホールが存在する無電解金めっきに比べて、電解金めっきはピンホールのない緻密な層が形成されるため腐食が発生せず、長期保存性が良好であるという作用効果とともに鉛を含まないプリント配線板が得られる。
本発明の請求項5に記載の発明は、導体パターンは、電子部品との電気的接続を図るための接続端子パターンである請求項1に記載のプリント配線板という構成を有しており、これにより、従来サブトラクティブ法では困難な領域であった狭ピッチの高密度基板でも表面実装部品を載せることができるだけの幅を持った電極を形成することが可能となり、さらにベアチップを実装するBGA,CSP用の基板にも適用できるという作用効果とともに鉛を含まないプリント配線板が得られる。
本発明の請求項6に記載の発明は、銅張積層板にめっきレジストを選択的に形成する工程と、前記めっきレジストの非形成部に光沢剤を含有しないめっき液浴中で電解ニッケルめっき層を形成する工程と、前記めっきレジストを剥離する工程と、前記電解ニッケルめっき層が形成されていない部分の銅はくをエッチングし導体パターンを有する配線基板を形成する工程と、前記導体パターン上に前記電解ニッケルめっき層を残存したまま次工程の処理を行うことを特徴とするプリント配線板の製造方法というものであり、これにより、電解ニッケルめっきによって形成されたニッケル皮膜中には鉛が含まれておらず、ELV指令、RoHS指令等の環境法規制に適合したプリント配線板を得ることが可能となる。
本発明の請求項7に記載の発明は、電解ニッケルめっき上に光沢剤を含有しないめっき液浴中で電解金めっきを施すことを特徴とする請求項6に記載のプリント配線板の製造方法というものであり、これにより、多数のピンホールが存在する無電解金めっきに比べて、電解金めっきはピンホールのない緻密な層が形成されるため腐食が発生せず、長期保存性が良好であるという作用効果とともに鉛を含まないプリント配線板が得られる。
本発明の請求項8に記載の発明は、導体パターン上に電解ニッケルめっき層を残存したまま行う次工程の処理は、配線基板上の全面に絶縁樹脂層を形成する工程と、前記絶縁樹脂層を電解ニッケルめっき層の表面が露出するまで平滑に研磨する工程と、露出した電解ニッケルめっき層の表面に無電解金めっきを行う工程であることを特徴とする請求項6に記載のプリント配線板の製造方法というものであり、これにより、部品を実装する無電解金めっき後の電解ニッケルめっき層と絶縁樹脂層がほぼ同一の厚さでほぼ平坦に形成されているため、部品が電解ニッケルめっき層からずれ落ちて傾き、接触不良を起こすなどの不具合を防止できる。また電解ニッケルめっき層と絶縁樹脂層がほぼ平坦に形成されているため、ソルダレジストを形成する場合でも従来のようにパターン間隙においてソルダレジストの未着やボイドが発生せず、薄く均一に塗布できる。また部品と基板の隙間に接続信頼性向上のため、封止樹脂を注入する際もボイドの巻き込みを防止できるという作用効果とともに鉛を含まないプリント配線板が得られる。
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項5記載のプリント配線板の接続端子パターンと、電子部品の接続電極を鉛フリーはんだ、または鉛フリーはんだボールを溶融して電気的に接合することを特徴とする電子部品の実装方法というものであり、これにより、接続端子パターンが電解ニッケルめっきによって形成されていることからニッケル皮膜中には鉛が含まれないため電子部品の接続電極を含めて、すべての部位において鉛フリーが可能となることを特徴とする電子部品の実装方法を得ることができる。
本発明は、高密度基板やベアチップ実装用基板において、仕上げの表面処理として、鉛を含有しないニッケルめっき層を形成することを可能とし、ELV指令、RoHS指令等の環境法規制に適合したプリント配線板とその製造方法を提供することができるものである。
(実施の形態1)
図1、2は本発明の実施の形態1におけるプリント配線板の製造工程図である。
図1、2において、本実施形態では、基材2には例えばガラスエポキシ基板の両面に導電層としての銅はく3を貼り付けてなる銅張り積層板1を使用している(図1(A)参照)。
この銅張り積層板1に対してフォトプロセスにより非パターン形成部にめっきレジスト11を形成する(図1(B)参照)。
次に、めっきレジスト11の非形成部に光沢剤を含有しないめっき液浴中で電解ニッケルめっき層12を形成する(図1(C)参照)。そしてめっきレジスト11を水酸化ナトリウム等の溶液で剥離する(図1(D)参照)。
次に、電解ニッケルめっき層12をエッチングレジストとして、銅アンモニウム錯イオンを主成分とするアルカリエッチング液により不要な銅はくを除去して所定のパターン5を形成し、配線基板10を得る(図2(E)参照)。
次に、配線基板10の表面に絶縁樹脂層13を形成する。この絶縁樹脂材料としては、熱硬化型のエポキシ系樹脂を使用し、スクリーン印刷機、カーテンコータ、スロットコータなどで塗布した後、熱硬化炉で指触乾燥の状態にしたうえで、配線基板10の裏面側にも同様に絶縁樹脂材料を塗布して、熱硬化炉で両面同時に硬化させる(図2(F)参照)。
次に、硬化した絶縁樹脂層13を研磨する。研磨装置としては例えばベルトサンダーやバフ研磨機などを使用し、電解ニッケルめっき層12が表面に露出されるまで平滑に研磨する(図2(G)参照)。
その後、必要に応じて配線基板の表面に部品実装部分を残してソルダレジスト14を塗布することもある(図4(b))。
最後に、仕上げ処理として、部品実装部分などの電解ニッケルめっき層が露出した部分に金めっき処理を施す。この金めっき処理層7は、電解ニッケルめっき層と同様に光沢剤を含有しないめっき液浴中で電解金めっきを施し、露出した電解ニッケルめっき層の表面を酸処理、アルカリ処理、シアン処理などの化学研磨とバフなどによる機械研磨を組み合わせて、充分活性化した後、金めっきを実施する(図2(H)参照)。
このように本実施の形態におけるプリント配線板の構成および製造方法によれば、次のような効果が得られる。
(1)2006年7月に施行されるRoHS指令は現在、対象となる有害物質の閾値(最大許容濃度)および閾値を算出する際の分母が曖昧である。特に分母に関しては、「homogeneous material」(均質部位)という文言であり、解釈がまちまちで混乱を招いている。つまり、鉛が含まれるニッケルめっき層のみを分母とするのか、プリント配線板を分母とするのか、部品実装後のプリント配線板を分母とするのか明確になっていない。したがって、各セットメーカは安全策を取って、含有濃度が最も厳しくなる、ニッケルめっき層のみを分母としたうえで、さらに分析誤差等を考慮して出来るだけ鉛が少ない部品やプリント配線板を要求している。極端な場合、鉛が分析装置で検出されないこと(検出限界以下)を望むセットメーカもある。
本発明のプリント配線板ではニッケルめっきは、光沢剤を含有しないめっき液浴中で電解めっきにより形成されることから、ニッケル皮膜中には鉛をまったく含んでいないため、今後、RoHS指令等の法規制の判断基準や解釈が変更になってもまったく問題はなく対応可能である。
(2)部品実装に必要なパターン上幅を確保でき、実装時の位置ずれに関して許容度が大きくなる。部品を実装するパターンの上幅は電解ニッケルめっき層12の幅により決まり、この幅はフォトプロセスに使用するマスクフィルムのパターン幅によりコントロールされるものであって、パターン5のエッチング状態に左右されることはないため、一定の安定したパターン上幅が得られる。
(3)基板が平坦なため実装する部品が基板のパターンからずれ落ちて傾いたりしない。図3(a)に示すように、従来の基板であればベアチップ28に配置された基板との接続電極であるバンプ29が実装時の圧力によりパターン25からずれ落ちてベアチップが傾き、接触不良を起こすなどの不具合が発生していた(図3(b))。
本実施形態では図3(c),(d)に示すように、電解ニッケルめっき層12の端部にバンプ9が配置されても絶縁樹脂層13により平坦化されているためベアチップ8が傾くことがなく、接続が維持される。
(4)ソルダレジストを形成する場合でも、図4に示すように従来の基板であれば、パターン間隙で印刷かすれによるソルダレジスト34の未着35やボイド36が発生する。特に今後、ファインパターン化が進み、パターンの間隙が狭くなると顕著になる。
本実施形態では絶縁樹脂層13で基板が平坦化されているため、未着35やボイド36の発生もないばかりか薄く、均一に塗布できる。
(5)ベアチップを基板にフリップチップ実装する際のアンダフィル材の注入が容易でボイドの発生がない。
図5(a)に示すように、フリップチップ実装においてはベアチップ28と基板30の隙間に接続信頼性向上のため、封止樹脂37を注入することが多い。この注入工程では、パターンの狭ピッチ化が進むなか、いかにボイドの巻き込みをなくして早く注入させられるかが大きな課題となっている。従来の基板ではボイド38の発生を抑えるのは困難であったが、本実施形態では図5(b)に示すように、絶縁樹脂層13により基板表面が平坦化されているため、ボイドの発生が格段に減少し、注入の時間が大幅に短縮される。
なお、この封止樹脂の代わりに樹脂の硬化収縮を利用してベアチップと基板の電気接続を保つ圧接工法の場合で、樹脂がペースト状以外にフィルム状のもの、あるいは樹脂に導電粒子を含むもの、含まないものを使用する場合も同様の効果がある。
(6)高密度基板やベアチップ基板として汎用されているビルドアップ配線基板は絶縁樹脂上に析出させた銅めっき層によって、配線パターンおよび部品実装パターンを形成していることから、銅はくのピール強度やプル強度が低いため、基板からの部品脱落が問題となっている。本実施形態による基板は銅はくの側面が絶縁樹脂層により覆われているため、ピール強度やプル強度が大幅に向上する。
(実施の形態2)
図6、7は本発明の実施の形態2におけるプリント配線板の製造工程図である。
本実施形態では図6(B)までは実施の形態1の図1(B)までと同様、フォトプロセスによりめっきレジスト11を形成する(図6(B)参照)。
次に、めっきレジスト11の非形成部に光沢剤を含有しないめっき液浴中で電解ニッケルめっき層12を形成し、さらにその上に光沢剤を含有しないめっき液浴中で電解金めっき層19を形成する(図6(C)参照)。そしてめっきレジスト11を水酸化ナトリウム等の溶液で剥離する(図6(D)参照)。
次に、電解ニッケルめっき層12および電解金めっき層19をエッチングレジストとして、銅アンモニウム錯イオンを主成分とするアルカリエッチング液により不要な銅はくを除去して所定のパターン5を形成する(図7(E)参照)。その後、必要に応じて配線基板の表面に部品実装部分を残してソルダレジストを塗布することもある。
最後に、仕上げ処理として、パターン5の側面の銅露出部分を防錆することを目的として、水溶性耐熱プリフラックス20により処理する(図7(F)参照)。この水溶性耐熱プリフラックス20はアルキルベンズイミダゾール誘導体を主成分とするもので、防錆成分が銅表面にのみ化学吸着するもので、金めっき部やソルダレジストには吸着および反応しない。
このように本実施の形態におけるプリント配線板の構成および製造方法によれば、次のような効果が得られる。
(1)本実施形態による基板は実施の形態1と同様、接続電極となるニッケルめっき層は電解めっきにより形成されていることから、ニッケル皮膜中には鉛をまったく含んでいないため、今後、RoHS指令等の法規制の判断基準や解釈が変更になってもまったく問題はなく対応可能である。また、ニッケル層の上の金めっきも電解めっきによるものであり、ピンホールのない緻密な層が形成されるため、長期保存性は良好である。
従来、金めっきは無電解めっきによるものが多く、そのため金めっき層には多数のピンホールが存在する。このピンホールの部分では金とニッケルの接触による局部電池が形成され、金とニッケル間に非常に大きな電位差が生じて腐食が発生する。この腐食は時間の経過とともに進行するため、長期保存ができない。
また金めっき層に存在するピンホールの部分ではニッケル層が表面に出ているが、ニッケルは仕上げ処理の水溶性耐熱プリフラックスの成分と結合するため、銅表面だけではなく、ニッケルめっきおよび金めっきを施した接続電極部にも有機被膜が形成される。接続電極部に有機被膜が形成されるとベアチップ実装時のワイヤボンディング接続等が困難になるなどの大きな課題があったが、本実施形態では金めっき層を電解めっきで形成するため、ピンホールのない緻密な層を形成することができるだけでなく、金めっきの厚みもめっき条件により容易にコントロールできる。
(2)実施の形態1と同様に、部品実装に必要なパターン上幅を確保でき、実装の位置ずれに関して許容度が大きくなる。
以上のように、本発明は、高密度基板やベアチップ実装用基板において、仕上げの表面処理として、鉛を含有しないニッケルめっき層を形成することを可能とし、ELV指令、RoHS指令等の環境法規制に適合したプリント配線板とその製造方法を提供することができ、産業上の利用可能性は大といえる。
本発明の実施の形態1におけるプリント配線板の製造方法を示す工程断面図 同実施の形態1におけるプリント配線板の製造方法を示す工程断面図 プリント配線板との部品の実装状態を比較するための断面図 同ソルダレジストの形成状態を比較するための断面図 同封止樹脂の形成状態を比較するための断面図 本発明の実施の形態2におけるプリント配線板の製造方法を示す工程断面図 同実施の形態2におけるプリント配線板の製造方法を示す工程断面図 従来のサブトラクティブ法によるパターン形成の製造方法を示す工程断面図
符号の説明
1 銅張り積層板
2 基材
3 銅はく(導体層)
4 エッチングレジスト
5 パターン
7 金めっき処理層
8 ベアチップ
9 バンプ
10 配線基板
11 めっきレジスト
12 電解ニッケルめっき層
13 絶縁樹脂層
14 ソルダレジスト
17 封止樹脂
19 電解金めっき層
20 水溶性耐熱プリフラックス

Claims (9)

  1. 絶縁基板上に形成された導体パターンと、導体パターン上に光沢剤を含有しないめっき液浴中で形成された電解ニッケルめっき層を備えたプリント配線板。
  2. 導体パターンの断面形状は台形状であり、前記導体パターン上に形成された電解ニッケルめっき層の断面形状は矩形状であることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。
  3. 断面形状が矩形状である電解ニッケルめっき層の幅は、断面形状が台形状である導体パターンの上辺の幅よりも大であることを特徴とする請求項2に記載のプリント配線板。
  4. 電解ニッケルめっき層上に光沢剤を含有しないめっき液浴中で形成された電解金めっき層を備えたことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。
  5. 導体パターンは、電子部品との電気的接続を図るための接続端子パターンであることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。
  6. 銅張積層板にめっきレジストを選択的に形成する工程と、前記めっきレジストの非形成部に光沢剤を含有しないめっき液浴中で電解ニッケルめっき層を形成する工程と、前記めっきレジストを剥離する工程と、前記電解ニッケルめっき層が形成されていない部分の銅はくをエッチングし導体パターンを有する配線基板を形成する工程と、前記導体パターン上に前記電解ニッケルめっき層を残存したまま次工程の処理を行うことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  7. 電解ニッケルめっき上に光沢剤を含有しないめっき液浴中で電解金めっきを施すことを特徴とする請求項6に記載のプリント配線板の製造方法。
  8. 導体パターン上に電解ニッケルめっき層を残存したまま行う次工程の処理は、配線基板上の全面に絶縁樹脂層を形成する工程と、前記絶縁樹脂層を電解ニッケルめっき層の表面が露出するまで平滑に研磨する工程と、露出した電解ニッケルめっき層の表面に無電解金めっきを行う工程であることを特徴とする請求項6に記載のプリント配線板の製造方法。
  9. 請求項5記載のプリント配線板の接続端子パターンと、電子部品の接続電極を鉛フリーはんだ、または鉛フリーはんだボールを溶融して電気的に接合することを特徴とする電子部品の実装方法。
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