JP2006286367A - 導電性ペースト組成物およびプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フェノール樹脂、メラミン樹脂、導電性粉末、溶剤、エーテル結合を有する2価のアルコールからなることを特徴とする導電性ペースト組成物、およびこの導電性ペースト組成物を用いたことを特徴とするプリント配線板。
【選択図】 なし
Description
本発明による導電性ペースト組成物は、フェノール樹脂、メラミン樹脂、導電性粉末、溶剤およびエーテル結合を有する2価のアルコールからなること、を特徴とするものである。ここで、「からなる」とは、上記の必須成分(即ち、フェノール樹脂、メラミン樹脂、導電性粉末、溶剤およびエーテル結合を有する2価のアルコール)以外の他の成分が共存する導電性ペースト組成物を排除しない。すなわち、本発明による導電性ペースト組成物は、上記必須成分のみからなる導電性ペースト組成物、および、上記必須成分とこれらの必須成分以外の他の成分を含んでなる導電性ペースト組成物の両者を包含する。また、上記おいて、「導電性」とは、体積抵抗値が少なくとも1×10−3cm・Ω以下であることを意味する。
本発明で使用されるフェノール樹脂としては、ノボラック型およびレゾール型のいずれのものを利用することができ、特にフェノール、クレゾール、キシレノール、ポリパラビニルフェノール、p−アルキルフェノール、クロルフェノール、ビスフェノールA、フェノールスルホン酸、レゾルシン等のフェノール性水酸基を有するものにホルマリン、フルフラール等のアルデヒド類を付加、縮合した樹脂等を好ましい樹脂として挙げることができる。この中でも特にポリパラビニルフェノールが好ましい。
本発明で使用されるメラミン樹脂としては、好ましくは、例えばメチロールメラミン、アルキル化メラミンを挙げることができる。
本発明で使用される導電性粉末としては、各種の導電性微粉末、例えば銀粉、金粉、銅粉、ニッケル粉、白金粉、パラジウム粉、半田粉、前記金属の合金粉末等の金属粉末等を使用することができる。これらの導電性粉末は二種以上併用することもできる。また、金属以外の導電性粉末、例えばカーボン粉末、を使用することもできる。導電性粉末は、表面処理されたものであってもよい。
本発明による導電性ペースト組成物は、エーテル結合を有する2価のアルコールを含有するものである。本発明では、エーテル結合を有する2価のアルコールの中でも、分子構造にエチレンジオキシ部分を持つ2価のアルコールが好ましく、特に両端にヒドロキシ基を持つ2価のアルコールが特に好ましい。そのような好ましい化合物の具体例としては、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコールおよびヘキサエチレングリコールを挙げることができる。この中でも、特にトリエチレングリコールが好ましい。本発明では、これらのエーテル結合を有する2価のアルコールから選ばれた1種類を単独で用いることができ、また二種類以上を併用することもできる。
本発明による導電性ペースト組成物は、必要に応じて各種の成分を含むことができる。そのような必要に応じて含むことが可能な成分の具体例としては、次のような顔料や、チクソトロピー付与剤、消泡剤、分散剤、防錆剤、還元剤、および、前記フェノール樹脂および(または)メラミン樹脂と混和可能な他の樹脂成分(例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂)等を挙げることができる。
本発明による導電性ペースト組成物は、必要に応じて各種の有機または無機の顔料を含有することができ、そのような顔料によって導電性ペースト組成物の塗膜補強、機能付加、作業性改良、着色および増量等を図ることが可能になる。
本発明による導電性ペースト組成物における各成分の配合比率は、下記の通りである(尚、下記において、樹脂成分の合計とは、フェノール樹脂およびメラミン樹脂の合計量を意味する。但し、フェノール樹脂あるいはメラミン樹脂以外の樹脂が存在する場合は、これら各樹脂成分の合計量を意味する)。
本発明による導電性ペースト組成物は、良好な導電性を有するものであり、例えばスクリーン印刷法、メタルマスク印刷法などの公知の印刷法によって基板上に印刷可能なものである。従って、本発明による導電性ペースト組成物は、従来同様に広範な分野において利用可能なものである。
本発明によるプリント配線板は、上記の導電性ペースト組成物を用いたことを特徴とするものである。
フェノール樹脂、メラミン樹脂、銀粉、体質顔料、溶剤およびエーテル結合を有する2価のアルコールを表1記載の質量割合で混合し、3本ロールで充分に混錬して、本発明による導電性ペースト組成物を製造した。この導電性ペースト組成物の粘度およびチキソ指数は表1に記載される通りである。
溶剤を表2に記載の割合で使用し、更にエーテル結合を有する2価のアルコールを除いた以外は実施例1と同様にして、導電性ペースト組成物(比較例)を製造し、実施例と同様にスクリーン印刷を行い、形成されたバンプの高さおよび形状を評価した。結果は、表2に記載される通りである。
上記の表1および表2から明らかなように、所定のエーテル結合を有する2価のアルコールを含有する実施例1〜7では、バンプ高さが75μm〜86μmのバンプ(バンプ径:220μm)を形成でき、エーテル結合有する2価のアルコールを使用しない比較例1(バンプ高さ:58μm、バンプ径:220μm)に比べて、バンプ高さが29〜48%と劇的にアップしていることが分かる。また、バンプ形状も円錐状の形状であり、良好であった。
Claims (8)
- フェノール樹脂、メラミン樹脂、導電性粉末、溶剤およびエーテル結合を有する2価のアルコールからなることを特徴とする、導電性ペースト組成物。
- 前記エーテル結合を有する2価のアルコールが、その分子構造にエチレンジオキシ部分を持つものである、請求項1に記載の導電性ペースト組成物。
- 前記エーテル結合を有する2価のアルコールが、両端にヒドロキシ基を持つものである、請求項1または2に記載の導電性ペースト組成物。
- 前記エーテル結合を有する2価のアルコールが、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコールおよびヘキサエチレングリコールからなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ペースト組成物。
- 前記溶剤と前記エーテル結合を有する2価のアルコールとの合計を100質量%とした場合、前記エーテル結合を有する2価のアルコールが0.1〜50質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性ペースト組成物。
- 前記溶剤が、ブチルカルビトールアセテート、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、イソプロパノール、ブタノール、テルピネオール、チキサノール、ブチルセロソルブアセテート、イソホロンからなる群から選ばれた少なくとも1種を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性ペースト組成物。
- 顔料、好ましくは体質顔料、をさらに含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ペースト組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性ペースト組成物を用いたことを特徴とする、プリント配線板。
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