JP2006285661A - 整圧装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 駆動圧を断てば迅速に流体供給を停止することができる整圧装置を提供する。
【解決手段】 主整圧器3は逆作動型であり、駆動圧が低下すれば弁開度も小さくなる。導入閉止弁13を閉止した後で、排出開閉弁22を開けば、ダイヤフラム室4でダイヤフラム5の下側の空間に導入されている駆動圧の流体が排出開閉弁21および駆動圧排出管22を通って二次管路2に排出される。この排出を充分な高速度で行うことによって、主整圧器3を迅速に閉止させ、一次管路1から二次管路2への流体供給を停止させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 主整圧器3は逆作動型であり、駆動圧が低下すれば弁開度も小さくなる。導入閉止弁13を閉止した後で、排出開閉弁22を開けば、ダイヤフラム室4でダイヤフラム5の下側の空間に導入されている駆動圧の流体が排出開閉弁21および駆動圧排出管22を通って二次管路2に排出される。この排出を充分な高速度で行うことによって、主整圧器3を迅速に閉止させ、一次管路1から二次管路2への流体供給を停止させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、流量が変化しても圧力の変動を抑えて流体を供給するための整圧装置に関し、特にパイロット経路への流体の流入を断つことで流体の供給停止が可能な整圧装置に関する。
従来から、都市ガスなどの流体を供給する配管路には、ガバナとも呼ばれる整圧器を含む整圧装置が配置されている(たとえば、特許文献1参照)。整圧装置の整圧器では、配管系統の上流側から供給される一次圧を、予め設定される二次圧に減圧する。
図3は、都市ガスの配管路に設ける整圧装置の概略的な構成を示す。整圧装置では、一次管路1と二次管路2との間に主整圧器3が設けられる。主整圧器3は、ダイヤフラム室4を駆動部として有する。ダイヤフラム室4内には、ダイヤフラム5が設けられる。主整圧器3の弁開度は、ダイヤフラム5の上下方向の変位に応じて変化する。ダイヤフラム室4でダイヤフラム5によって仕切られる下側の区画へは、一次圧と二次圧との間の駆動圧がパイロット整圧器7を介して導入される。ダイヤフラム5の上側の区画には、二次圧が導入される。ダイヤフラム5は、上側と下側との圧力差とばね6の付勢とに応じて、上下に変位し、主整圧器3の弁開度を変化させる。駆動圧と二次圧との間には、オリフィスなどの絞り8が設けられる。ダイヤフラム室4に導入される駆動圧は、一次管路1と二次管路2との間に設けられるパイロット経路10に設けるパイロット整圧器7で生成される。このような主整圧器3は、逆作動型として動作する。すなわち、設定圧に比較して二次圧が低下すると、主整圧器3は弁開度を大きくする。
一次管路1からパイロット整圧器7に流体を導くパイロット経路10には、フィルタ11および減圧弁12が設けられる。パイロット経路10には、さらに導入閉止弁13が設けられる。導入閉止弁13は、整圧装置で整圧を行いながら流体を下流側に供給する通常の使用状態では開状態としておく。
図3の整圧装置では、主整圧器3に逆作動型を使用しているので、下流側への流体の供給を強制的に停止させる場合、導入閉止弁13を閉じればよい。導入閉止弁13が閉止されると、主整圧器3の駆動圧の供給源を断つことができる。駆動圧の供給源が断たれると、駆動圧の流体は絞り8を通って二次管路2へ流出するので、駆動圧は二次圧に近付くように低下する。駆動圧が低下すると、駆動圧に比較して二次圧が上昇する場合と同様に、主整圧器3は弁開度が小さくなる方向に動作し、駆動圧と二次圧とがたとえば一致すると閉止され、一次管路1から二次管路2への流体は供給停止される。
このように、パイロット経路10での操作で主整圧器3を閉止する場合、導入閉止弁13として電磁弁を使用すれば、電気信号による強制遮断が可能となる。整圧装置での強制遮断は、特許文献1に示すような緊急遮断弁を主整圧器3の前段などに設けて、緊急遮断弁を電磁弁とすることによっても可能となる。しかしながら、パイロット経路10に設ける導入閉止弁13は、緊急遮断弁よりも小型の電磁弁を使用することができるので、大型の電気信号式の緊急遮断弁を設置するよりも安価となる。
図3に示すような整圧装置において、導入閉止弁13を閉止して一次管路1からパイロット経路10を介してパイロット整圧器7に導入する流体を遮断しても、パイロット整圧器7やダイヤフラム室4内には駆動圧の流体が残っている。この流体は、絞り8を通るので、絞り8としてのオリフィスの開口径などの条件によっては、たとえば数10秒以上の時間がかかる場合もある。
本発明の目的は、駆動圧を断てば迅速に流体供給を停止することができる整圧装置を提供することである。
本発明は、上流側から供給される流体を整圧して下流側に供給するように、上流側と下流側との間に設けられるパイロット経路で発生される駆動圧で駆動する機構で弁開度を変化させる主整圧器と、上流側からパイロット経路への流体の導入を閉止可能な導入閉止弁とを含み、導入閉止弁の閉止で主整圧器を閉止可能な整圧装置において、
開閉可能で、開状態では駆動圧の流体を排出する排出開閉弁を含むことを特徴とする整圧装置である。
開閉可能で、開状態では駆動圧の流体を排出する排出開閉弁を含むことを特徴とする整圧装置である。
本発明に従えば、整圧装置は、主整圧器と導入閉止弁とを含むとともに、排出開閉弁を含む。主整圧器は、上流側から供給される流体を整圧して下流側に供給するように、上流側と下流側との間に設けられるパイロット経路で発生される駆動圧で駆動する機構で弁開度を変化させる。導入閉止弁は、上流側からパイロット経路への流体の導入を閉止可能である。導入閉止弁を閉止させて、パイロット経路への流体の導入を遮断すれば、駆動圧が発生されなくなり、主整圧器を閉止させることができる。排出開閉弁は、開閉可能で、開状態では駆動圧の流体を排出するので、導入閉止弁を閉止して駆動圧を断つ状態で、排出開閉弁を開放させれば、駆動圧を低下させて、主整圧器を迅速に閉止させることができる。
また本発明で、前記排出開閉弁は、前記主整圧器の弁開度を変化させる機構の駆動圧を、パイロット経路をバイパスして下流側に排出する排出管路に設けられることを特徴とする。
本発明に従えば、排出開閉弁は、主整圧器の弁開度を変化させる機構から駆動圧の流体を、パイロット経路をバイパスして下流側に排出する排出管路に設けられるので、駆動圧の流体を迅速に下流側に排出することができる。
また本発明で、前記導入閉止弁および前記排出開閉弁は、弁の開閉を電気的に制御可能な電磁弁であることを特徴とする。
本発明に従えば、導入閉止弁および排出開閉弁はパイロット経路に設けられ、開閉によって導通または遮断する流体の流量は少ないので、小型の電磁弁を使用して、迅速に動作させることができる。
本発明によれば、整圧装置は、主整圧器と導入閉止弁とを含むとともに、排出開閉弁を含む。主整圧器は、上流側から供給される流体を整圧して下流側に供給するように、上流側と下流側との間に設けられるパイロット経路で発生される駆動圧で駆動する機構で弁開度を変化させる。導入閉止弁は、一次側からパイロット経路への流体の導入を閉止可能である。導入閉止弁を閉止させて、パイロット経路への流体の導入を遮断すれば、駆動圧が発生されなくなり、主整圧器を閉止させることができる。排出開閉弁は、開閉可能で、開状態では駆動圧の流体を排出するので、導入閉止弁を閉止して駆動圧を断つ状態で、排出開閉弁を開放させれば、駆動圧を低下させて、主整圧器を迅速に閉止させ、上流側から下流側への流体供給を迅速に停止することができる。
また本発明によれば、排出開閉弁を開放させて、主整圧器の弁開度を変化させる機構から駆動圧の流体を、迅速に下流側に排出することができる。
また本発明によれば、導入閉止弁および排出開閉弁はパイロット経路に、小型の電磁弁を使用して、迅速に動作させることができる。
図1は、本発明の実施の一形態としての整圧装置20の概略的な配管構成を示す。この整圧装置20は、図3に示す整圧装置に排出開閉弁21および駆動圧排出管22を追加した構成を有する。整圧装置20で図3の整圧装置に対応する部分には同一の参照符を付して示し、重複する説明は省略する。
整圧装置20では、パイロット経路10に設けるパイロット整圧器7で生成される駆動圧が導入されるダイヤフラム室4のダイヤフラム5によって区画される下側部分に、排出開閉弁21を設け、駆動圧排出管22を介して二次管路2にバイパス可能にしている。整圧装置20が通常の整圧動作を行っている間は、導入閉止弁13は開放し、排出開閉弁21は閉止しておく。ダイヤフラム室4のダイヤフラム5によって区画される下側部分は、絞り8およびパイロット整圧器7を介して二次管路2に連通しているだけになるので、パイロット整圧器7には、一次管路1から導入閉止弁13、フィルタ11および減圧弁12を介して流体が導入され、主として絞り8を介して二次管路2に排出される過程で、パイロット整圧器7は、一次圧と二次圧との間で駆動圧を生成する。
主整圧器3は逆作動型であり、駆動圧が低下すれば弁開度も小さくなる。導入閉止弁13を閉止すれば、駆動圧は低下するようになり、主整圧器3は閉止に至る。ただし、導入閉止弁13を閉止するだけでは、図3について説明したように、主整圧器3が完全閉止に至るまでには時間がかかる。この時間を短縮するために、排出開閉弁21および駆動圧排出管22が設けられている。導入閉止弁13を閉止した後に、排出開閉弁21を開けば、ダイヤフラム室4でダイヤフラム5の下側の空間に導入されている駆動圧の流体が排出開閉弁21および駆動圧排出管22を通って二次管路2に排出される。この排出は、たとえば駆動圧排出管22の管径を太くしておくことなどによって、充分な高速度で行うことができる。
図2は、図1の整圧装置20が通常の整圧動作中に、時刻t0で導入閉止弁13を閉止し、時刻t1で排出開閉弁21を開放させるときの主整圧器3の閉止動作を実線で示す。なお、比較用として、図3の整圧装置で導入閉止弁13を閉止するときの動作を、破線で示す。図2(a)は、導入閉止弁13の閉止動作を共通に示す。図2(b)は、整圧装置20で排出開閉弁21を開放させる動作を示す。図2(c)および(d)は、駆動圧および主整圧器3の弁開度の変化を、それぞれ比較して示す。図2(c)に実線で4示すように、整圧装置20では駆動圧を迅速に低減させることができ、図2(d)に示すように、主整圧器3を短時間で完全に閉止させることができる。整圧装置20で、主整圧器3を完全に閉止するのに要する時間は、数秒以下に減少させることができる。
なお、整圧装置20では、駆動圧排出管22を二次管路2に接続して、ダイヤフラム室4内の駆動圧の流体を二次管路2に排出するようにしているけれども、たとえば大気中に排出することもできる。流体が都市ガスの場合、主整圧器3を急激に完全閉止させる必要が生じるのは、事故や災害で二次管路2などに破損が生じ、流体が流出している事態であることが想定される。二次管路2から流体が大量に流出している状態では、ダイヤフラム室4から二次管路2へ流体を排出しても、結局は大気中に流出してしまう。このような場合は、ダイヤフラム室4からの限られた量の流体を、大気中に直接排出しても、主整圧器3を迅速に閉止させることができれば、大気中への流体の排出を効率的に抑制することができる。ただし、可燃性の都市ガスを大気中に排出するので、煙突などを介して排出することが好ましい。
以上のような整圧装置20は、上流側の一次管路1から供給される流体を整圧して下流側の二次管路2に供給するように、上流側と下流側との間に設けられるパイロット経路10で発生される駆動圧で駆動する機構としてのダイヤフラム室4で弁開度を変化させる主整圧器3と、上流側からパイロット経路10への流体の導入を閉止可能な導入閉止弁13とを含み、導入閉止弁13の閉止で主整圧器3を閉止可能である。導入閉止弁13を閉止させて、パイロット経路10への流体の導入を遮断すれば、駆動圧が発生されなくなり、主整圧器3を閉止させることができる。整圧装置20は、開閉可能で、開状態では駆動圧の流体を排出する排出開閉弁21を含むので、導入閉止弁13を閉止して駆動圧を断つ状態で、排出開閉弁21を開放させれば、駆動圧を急速に低下させて、主整圧器3を迅速に閉止させることができる。
さらに、排出開閉弁21は、主整圧器3の弁開度を変化させる機構であるダイヤフラム室4から駆動圧の流体を、パイロット経路10をバイパスして下流側の二次管路2に排出する排出管路としての駆動圧排出管22に設けられる。排出開閉弁21が開放されると、ダイヤフラム室4からの駆動圧の流体は、直接下流側の二次管路2に排出して、ダイヤフラム室4内の圧力を二次圧に低下させることができる。
なお、導入閉止弁13および排出開閉弁21を、弁の開閉を電気的に制御可能な電磁弁とれば、電気信号による制御で、迅速に整圧装置20からの流体供給を遮断させることができる。導入閉止弁13および排出開閉弁21はパイロット経路10に設けられ、開閉によって導通または遮断する流体の流量は少ないので、小型の電磁弁を使用して、迅速に動作させることができる。
ただし、導入閉止弁13や排出開閉弁21は、手動操作される弁であってもよい。たとえば整圧装置20の点検時などで、簡単な操作で流体の供給停止を行うことが可能になる。
1 一次管路
2 二次管路
3 主整圧器
4 ダイヤフラム室
5 ダイヤフラム
7 パイロット整圧器
10 パイロット経路
13 導入閉止弁
20 整圧装置
21 排出開閉弁
22 駆動圧排出管
2 二次管路
3 主整圧器
4 ダイヤフラム室
5 ダイヤフラム
7 パイロット整圧器
10 パイロット経路
13 導入閉止弁
20 整圧装置
21 排出開閉弁
22 駆動圧排出管
Claims (3)
- 上流側から供給される流体を整圧して下流側に供給するように、上流側と下流側との間に設けられるパイロット経路で発生される駆動圧で駆動する機構で弁開度を変化させる主整圧器と、上流側からパイロット経路への流体の導入を閉止可能な導入閉止弁とを含み、導入閉止弁の閉止で主整圧器を閉止可能な整圧装置において、
開閉可能で、開状態では駆動圧の流体を排出する排出開閉弁を含むことを特徴とする整圧装置。 - 前記排出開閉弁は、前記主整圧器の弁開度を変化させる機構から駆動圧の流体を、パイロット経路をバイパスして下流側に排出する排出管路に設けられることを特徴とする請求項1記載の整圧装置。
- 前記導入閉止弁および前記排出開閉弁は、弁の開閉を電気的に制御可能な電磁弁であることを特徴とする請求項1または2記載の整圧装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005105030A JP2006285661A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 整圧装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005105030A JP2006285661A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 整圧装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006285661A true JP2006285661A (ja) | 2006-10-19 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005105030A Pending JP2006285661A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 整圧装置 |
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JP (1) | JP2006285661A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103912704A (zh) * | 2014-03-25 | 2014-07-09 | 上海飞奥燃气设备有限公司 | 燃气调压装置及调压方法 |
CN109488774A (zh) * | 2018-08-02 | 2019-03-19 | 陈汉保 | 一种大流量截止阀组件及截止阀控制方法 |
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2005
- 2005-03-31 JP JP2005105030A patent/JP2006285661A/ja active Pending
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