JP2006284876A - レンズ鏡筒及びこれを適用するカメラ - Google Patents

レンズ鏡筒及びこれを適用するカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成によってレンズ鏡筒の駆動負荷を適宜調節し得る構成を具備したレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】第1の枠(第1固定枠2)と、第1の枠に対して相対的に回動する第2の枠(カム枠4)と、第1の枠と第2の枠との間に付勢力を付与する付勢手段(皿バネ9)と、付勢手段の付勢力による負荷を調節する負荷調節手段(負荷調節面4fに)とを具備して構成し、レンズ鏡筒が沈胴状態にあるときのカム枠に対する付勢手段による負荷が、撮影状態にあるときのカム枠に対する付勢手段による負荷と比べて軽くなるように設定する。
【選択図】図7

Description

この発明は、レンズ鏡筒、詳しくはカメラ等に用いられるレンズ鏡筒であって、収納位置と変倍領域を含む撮影位置との間で進退する沈胴式のレンズ鏡筒に関するものである。
従来より、写真撮影等をおこなうカメラ(例えばフイルム等の感光材を使用して画像を得るカメラや撮像素子を用いて電子的な画像を取得するデジタルカメラ等)においては、カメラの不使用時(非撮影時)にはカメラ本体内部に繰り込む収納状態とすることで撮影光学系を保持するレンズ鏡筒を所定の沈胴位置(収納位置ともいう)に配置する一方、カメラの使用時(撮影時)には上述の沈胴位置にあるレンズ鏡筒をカメラ本体内部から繰り出させてズーム領域内の所定の撮影位置へと移動させ得るように構成した沈胴式のレンズ鏡筒を具備するものが一般に実用化され普及している。
このような沈胴式のレンズ鏡筒を適用するカメラでは、不使用時の非撮影状態から使用時の撮影準備状態とするまでの動作、換言すれば収納位置にあるレンズ鏡筒を所定の撮影位置(例えば広角端位置)に配置する際の繰り出し動作を、できるだけ迅速におこない得るようにすることが望まれている。つまり、沈胴位置から撮影位置までの間のレンズ鏡筒の駆動動作を迅速におこなって、カメラの起動時間の短縮化を図ることで、カメラの使用感を向上させるという要望がある。したがって、この場合には、レンズ鏡筒に対してかかる負荷はできるだけ軽い方がよい。
その一方で、従来のカメラにおいては、変倍自在に構成される変倍式のいわゆるズームレンズ鏡筒を具備するものが一般化している。さらに、このズームレンズ鏡筒においては、より高倍率化の傾向がある。
一般に、ズームレンズ鏡筒においては、高倍率化するほどその全長が長くなると共に自重が重くなる傾向がある。また、変倍自在に構成されるズームレンズ鏡筒では、設定し得る短焦点側の広角端位置から長焦点側の望遠端位置との間の領域、すなわちズーム領域において撮影位置を自在に設定し得るのと同時に、所定の撮影位置に設定配置したときには、複数の撮影光学系同士の相対的な位置関係にズレが生じないように、確実に固定する必要がある。そのために、バネなどの付勢部材による強い付勢力を用いて、レンズ鏡筒を構成する各枠部材を付勢し、これにより所定の撮影位置におけるレンズ鏡筒の確実な固定を実現し得るようになっているのが普通である。したがって、この場合には、レンズ鏡筒に対してかかる負荷は大きくなる傾向がある。
上述のことを考慮して、沈胴位置から撮影位置までの間におけるレンズ鏡筒の駆動速度と、ズーム領域におけるレンズ鏡筒の駆動速度とが、それぞれ適切なものとなるようにする手段についての提案が、例えば特開昭63−167337号公報等によって開示されている。
上記特開昭63−167337号公報によって開示されているレンズ鏡筒は、レンズ鏡筒を駆動する駆動モータの駆動速度を制御することにより、沈胴位置から撮影位置(例えば広角端)までの間の移動制御と、ズーム領域における移動制御とを、異ならせて制御するというものである。
一方、特開平5−45551号公報によって開示されているレンズ鏡筒は、沈胴状態またはズーム動作中は移動枠と案内部材との間またはカム溝と駆動部材との間に隙間を形成させる一方、撮影時には駆動部材を可逆的に変形させることによって、上述の隙間をなくすようにして、レンズ鏡筒の位置精度を確保するというものである。この場合において、駆動部材には圧電体等が利用されている。
これにより、ズーム領域においてレンズ鏡筒を駆動している間は、隙間を設けたことによりレンズ鏡筒にかかる駆動負荷が減少し、よって迅速な移動動作をおこなうことができる。一方で、撮影時においては、例えばカム溝と駆動部材との間の隙間を減らし、レンズ鏡筒にかかる負荷を増加させることで、任意の撮影位置において、レンズ鏡筒を確実に固定することができるというものである。
他方、特開2003−149526号公報によって開示されているレンズ鏡筒は、所定のレンズ保持枠を所定の位置に保持するのに際して、撮影状態では磁力部材(磁石)と付勢部材(バネ)とを用いて保持する一方、撮影位置から沈胴位置への沈胴動作がおこなわれる際には、磁力部材(磁石)がレンズ保持枠から徐々に離間していくことで、沈胴時には付勢部材(バネ)の付勢力のみでレンズ保持枠を付勢するようにしている。
これにより、撮影位置から沈胴位置へと移行する際には付勢部材(バネ)による付勢力のみがレンズ保持枠に対して負荷としてかかることになる。一方、撮影状態にあっては、磁力部材(磁石)と付勢部材(バネ)とによる負荷がレンズ保持枠にかかることになる。したがって、前者の負荷は後者の負荷に比較して小となることから、撮影状態では強い負荷により確実な付勢力を得ることができると同時に、沈胴動作時にはそれより小さな付勢力とすることができるので、沈胴動作時におけるレンズ保持枠にかかる負荷を減少させることができる。
特開昭63−167337号公報報 特開平5−45551号公報 特開2003−149526号公報
ところが、上記特開昭63−167337号公報によって開示されている手段によれば、電気的な駆動制御を変更することによってズーム動作時と沈胴動作時とでレンズ鏡筒の駆動速度を変更するようにしている。このことから、電気的な制御回路の規模が大きくなってしまうという問題点がある。
また、上記特開平5−45551号公報及び上記特開2003−149526号公報によって開示されている手段によれば、レンズ鏡筒にかかる駆動負荷を場合に応じて適宜変化させることはできるが、圧電体または磁石等の新たな部材が必要となることから、部品点数が増加し、装置の大型化を生じると共に、製造コストが増加することになるという問題点がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、簡単な構成によってレンズ鏡筒の駆動負荷を適宜調節することができる構成を具備したレンズ鏡筒を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明によるレンズ鏡筒は、第1の枠と、上記第1の枠に対して相対的に回動する第2の枠と、上記第1の枠と上記第2の枠との間に付勢力を付与する付勢手段と、上記付勢手段の付勢力による負荷を調節する負荷調節手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成によってレンズ鏡筒の駆動負荷を適宜調節することができる構成を具備したレンズ鏡筒を提供することができる。
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態のレンズ鏡筒が適用されるカメラの外観を示す斜視図である。図2は、本実施形態のレンズ鏡筒の外観を示す斜視図である。図3〜図5は、本実施形態のレンズ鏡筒における光軸に沿う断面図である。このうち、図3は、同レンズ鏡筒の沈胴状態を示し、図4は、同レンズ鏡筒の撮影状態における広角端位置にある状態を示し、図5は、同レンズ鏡筒の撮影状態における望遠端位置にある状態を示している。図6は、本実施形態のレンズ鏡筒を構成する部材のうちの一部を取り出して示す正面図であって、駆動モータ及び駆動力伝達ギアーとこれにより駆動されるカム枠(第2の枠)の部材配置関係を示している。
なお、以下の説明においては、撮影光学系の光軸を符号Oで示すものとする。また、光軸Oに沿う被写体側を前方(+Z方向)とし、結像側を後方(−Z方向)とする。左右方向については被写体側(前方の側)から見た場合の方向で示すものとする。
本発明の第1の実施形態のレンズ鏡筒91が適用されるカメラ1は、図1に示すように構成される。すなわち、本カメラ1は、カメラ本体92の前面側において前方に向けて突出するように配置され内部に複数の光学レンズ(41)等を具備するレンズ鏡筒91と、背面側に設けられる液晶表示装置93と、カメラ本体92の上面や側面等にそれぞれ配置される複数の操作部材、例えば電源スイッチボタン94,シャッターレリースボタン95,ズームレバー96,モード切換ダイヤル97等と、カメラ本体92の上面側に突没自在に設けられ撮影時において所定のときに撮影補助光(閃光)を発光する閃光発光装置98等々によって構成されている。
本実施形態のレンズ鏡筒91は、デジタルカメラ用のズームレンズ鏡筒である。このレンズ鏡筒91は、図3〜図5に示すように第1レンズ群41〜第5レンズ群45のそれぞれが配され光軸Oに沿う方向に進退移動自在に構成される複数のレンズ保持枠(6,10,12,14,15)と、CCD等の撮像素子47を具備する撮像ユニットと、図2に示すように上記複数のレンズ保持枠を進退させるための駆動力を発生させるズームモータ71と、このズームモータ71の駆動力を所定のレンズ保持枠(後述するカム枠4)へと伝達するギアー列70(図6も参照)等からなるギアボックス72等によって主に構成されている。
さらに詳しく説明すると、レンズ鏡筒91は、図2〜図5に示すように第1固定枠2及び第2固定枠3が一体となるように結合され、本レンズ鏡筒91が適用されるカメラ1の固定部に固設される固定枠と、第2固定枠3の前端に固設される前固定板5と、第2固定枠3の後端に固設され光学フイルタ46や撮像素子47やCCD支持板48等からなる撮像ユニットが固設される後固定板16と、変倍動作時(ズーミング時)に進退移動する複数の枠部材、すなわち第1レンズ群41が配された第1群枠6,第2レンズ群42を保持し後述する絞り板51が固着される第2群枠10,第3レンズ群43及びシャッタ枠13を保持する第3群枠12,第4レンズ群44を保持する第4群枠14,第5レンズ群45を保持し焦点調節動作時(フォーカシング時)に進退移動する第5群枠15等と、上述のズームモータ71及びギアボックス72等を具備している。
第1固定枠2は、円筒状部材によって形成される第1の枠である。この第1固定枠2の内周面には、光軸Oに沿う方向に形成される三本の直進溝2aが穿設されている。また、第1固定枠2の内周側には、所定の空間部を設けた状態で第2固定枠3が設けられている。この第2固定枠3の後端部において、第1固定枠2はビス(図示せず)によって固定支持されている。さらに、第2固定枠3の前端面には、上述したように前固定板5がビス62aにより固定支持されている。この第2固定枠3の後端面には、後固定板16がビス62bによって固定支持されている。
第1固定枠2の外周側の所定の部位の近傍には、図2及び図6に示すようにズームモータ71と、このズームモータ71の駆動力をカム枠4(図6参照)へと伝達し両者を連結するギアー列70を内蔵して構成されるギアボックス72とが配置されている。
前固定板5は、中央開口部を有する円板形状部材によって形成されている。この前固定板5には有底軸支持穴部5a,5bが光軸Oを挟んで略対向するように(正面から見て左下及び右上位置に)穿設されている。
後固定板16には、有底軸支持穴部16a,16bが光軸Oを挟んで略対向する所定の部位(正面から見て左下及び右上位置)に穿設されている。
そして、前固定板5の軸支持穴部5a,5bと後固定板16の軸支持穴部16a,16b(符号16aは図3では図示せず。図4及び図5参照)には、2本の棒状の案内軸であるガイド軸21,22の両端が嵌入している。これによりガイド軸21,22は、前固定板5と後固定板16との間において光軸Oと平行となる状態で配されている。
一方、後固定板16の中央開口部には光学フイルタ46が固設されている。この光学フイルタ46の後方の部位には、CCD支持板48によって支持される撮像素子47が固設されている。
カム枠4は、円環状枠部材によって形成される第2の枠である。このカム枠4は、第2固定枠3の外周側に嵌合している。これによりカム枠4は、光軸O方向への移動が規制されつつ、回転自在の状態で第2固定枠3によって支持されている。すなわち、第2固定枠3の前端部の外周に突設された外向きフランジ部3cにカム枠4の前端部が当接している。したがって、後述する皿バネ9(付勢手段)の付勢力により、カム枠4の前端部が外向きフランジ部3cに当接することで、カム枠4の光軸方向の位置が決まる。
カム枠4の後端外周部には、ギアー部4aが設けられている。カム枠4の円環外周部には、光軸Oに対して斜行する同一形状の3本のカム溝4bが形成されている。さらに、カム枠4の円環内周部には、光軸Oに対して斜行する2本のカム溝4c,各1本のカム溝4d,4eが形成されている。なお、カム溝4b,4c,4d,4eは、それぞれに嵌入するカムフォロワ31,33A及び33B,34,35の円錐面に合わせた傾斜面を持つカム溝となっている。ただし、カム溝及びカムフォロアの形状等については、本発明に直接関係しない部分であるので、その詳細な説明及び図示は簡略化して示している。
カム枠4のギアー部4aには、ギアボックス72のギアー列70(図6も参照)の出力ギアー端が噛合するようになっている。したがって、カム枠4は、当該レンズ鏡筒91が沈胴状態と撮影状態との間を変移する動作、すなわちセットアップ動作時またはセットダウン動作時やズーム駆動時において、ギアー列70を介して伝達されるズームモータ71の駆動力によって回動駆動されるようになっている。
第1群枠6は、円環状枠部材である。この第1群枠6は、第1固定枠2の内周側とカム枠4の外周側との間において相対的に回動自在にかつ進退自在に嵌入されている。
また、第1群枠6の前端面部には、第1レンズ群41を保持する第1レンズ群保持枠7がビス61によって固設されている。さらに、第1レンズ群保持枠7の前面側にはフイルタ環8が螺合している。
第1群枠6の外周側後端部近傍には、3本の直進ガイドピン32が外方に向けて植設されている。また、第1群枠6の内周側後端部近傍には、円錐面を有する3本のカムフォロワ31が内方に向けて固設されている。
直進ガイドピン32は、第1固定枠2の直進溝2aに摺動自在に嵌入している。また、カムフォロワ31は、カム枠4のカム溝4bに摺動自在に嵌入している。したがって、本レンズ鏡筒91の沈胴動作時や変倍動作時において、カム枠4が回動駆動されると、第1群枠6は、光軸Oに沿う方向に直進ガイドされつつ、カム枠4のカム溝4bに沿って進退駆動するようになっている(図3〜図4参照)。
第2群枠10は、後部にフランジ部10aを有する枠部材である。この第2群枠10は、第2固定枠3の内部に組み込まれている。第2群枠10の中央開口部には、第2レンズ群42が固定保持されている。この第2レンズ群42の前面外周部には、レンズ押さえ11が固着されている。
第2群枠10のフランジ部10aの後方外周には、光軸Oを挟んで略対向する2箇所に、スリーブ孔10bとU字溝10cとが設けられている。このうち、スリーブ孔10bには、スリーブ25がガタのある状態で挿入されており、スリーブ孔10bに対して所定の位置に位置決めされた状態で接着固定されている。すなわち、スリーブ25にガイド軸21が嵌入した状態で、第2群枠10(第2レンズ群42)の光軸Oに対してガイド軸21が所定の位置精度に調節され、保持された状態のもとでスリーブ孔10bに対してスリーブ25が接着固定されている。
なお、レンズ鏡筒91が組み上げられた状態では、スリーブ25の案内嵌合孔である軸孔25aには、ガイド軸21が摺動自在に嵌入するようになっている。また、U字溝10cには、ガイド軸22が摺動自在に嵌入するようになっている。
第2群枠10のフランジ部10aの後端面10dであって、シャッタ枠13と光軸O方向において対向する部分には、不要光カット用のシート状絞りである絞り板51が光軸Oと直交方向に位置決めされて固着されている。
さらに、第2群枠10には、スリーブ25およびU字溝10cに隣接して円錐面を有する金属製カムフォロワ33A,33Bが固着されている。これらのカムフォロワ33A,33Bは、第2固定枠3の挿通溝3bを挿通してカム枠4の2本の内周カム溝4cに摺動自在に嵌入している。そして、沈胴駆動時や変倍動作時にカム枠4が回動駆動された場合、第2群枠10は、ガイド軸21,22でガイドされてカム溝4cに沿って光軸O方向に進退移動するようになっている。
第3群枠12は、フランジ部を有する枠部材である。この第3群枠12は、第2固定枠3の内部に組み込まれている。第3群枠12の前面部にはシャッタ枠13が固着されており、その中央開口部には第3レンズ群43が保持されている。
第3群枠12のフランジ部には、光軸Oを挟んで略対向する左及び右の背面側2箇所にガイド軸支持穴12a,12bが設けられている。このガイド軸支持穴12a,12bの外周寄りの近傍には、光軸Oを挟んで略対向する左下及び右上の2箇所にスリーブ孔12cとU字溝12dとが設けられている。
ガイド軸支持孔12a,12bには、ガイド軸23,24が光軸Oと平行に後方に向けて延出した状態でそれぞれ接着固定される。これらのガイド軸23,24の光軸直交面上の位置は、それぞれガイド軸21,22の配設位置の近傍となる。
スリーブ孔12cには、スリーブ26がガタのある状態で挿入され、ガイド軸21を基準にして位置決めされた状態で接着固定されている。その位置決め接着方法は、スリーブ25の場合と同様である。スリーブ26には、ガイド軸21が摺動自在に嵌入しており、U字溝12dには、ガイド軸22が摺動自在に嵌入している。
第3群枠12には、スリーブ26に嵌入するガイド軸21に隣接して円錐面を有する単一の金属製カムフォロワ34が固着されている。このカムフォロワ34は、第2固定枠3の挿通溝3bを挿通してカム枠4の内周カム溝4dに摺動自在に嵌入している。そして、沈胴駆動時や変倍動作時にカム枠4が回動駆動された場合、第3群枠12は、ガイド軸21,22にガイドされながらカム溝4dの軌跡に沿って光軸O方向に進退移動するようになっている。
シャッタ枠13は、中央開口部を開閉可能なシャッタ羽根52や絞り調節可能な絞り羽根(図示せず)や、さらにシャッタ羽根,絞り羽根駆動用のソレノイド(図示せず)等を内蔵して構成されている。このシャッタ枠13は、第3群枠12の前面側に固定支持されていて、第3群枠12と共に進退移動するようになっている。
第4群枠14は、第2固定枠3の内部に組み込まれている。この第4群枠14の中央開口部には、第4レンズ群44が固定保持されている。第4群枠14においても、光軸Oを挟む位置にスリーブ孔14aとU字溝14bとがそれぞれ設けられている。
スリーブ孔14aにはスリーブ27がガタのある状態で挿入され、ガイド軸23を基準にして位置決めされた状態で接着固定されている。そして、スリーブ27には、第3群枠12に固着されたガイド軸23が摺動自在に嵌入している。また、U字溝14bには、第3群枠12に固着されたガイド軸24が摺動自在に嵌入している。
第4群枠14には、スリーブ27に嵌入するガイド軸23に隣接して、円錐面を有する単一の金属製カムフォロワ35が固着されている。カムフォロワ35は、第2固定枠3の挿通溝3bを挿通してカム枠4の内周カム溝4eに摺動自在に嵌入する。沈胴駆動時や変倍駆動時にカム枠4が回動駆動された場合、第4群枠14は、ガイド軸21,22にガイドされる第3群枠12側のガイド軸23,24によってガイドされながらカム溝4eの軌跡に沿って光軸O方向に進退移動する。
なお、ガイド軸23の後方には、端部が止め輪によって固定された圧縮バネ30が挿入されている。この圧縮バネ30は、第4群枠14と第3群枠12とが互いに接近するよう第4群枠14を光軸Oに沿う方向へと付勢している。したがって、圧縮バネ30は、後述する第4群枠14のカムフォロワ35と第3群枠12のカムフォロワ34との間のカム枠4のカム溝4d,4e上の嵌合ガタを取り除き、第3群枠12及び第4群枠14との間においては、常に光軸Oに沿う方向でのガタのない状態で進退駆動がなされるようになっている。
第5群枠15は、第2固定枠3の内部に組み込まれ、中央開口部に第5群レンズ45を保持している。第5群枠15の光軸Oを挟んだ左下,右上側位置にU字溝15aとスリーブ孔15bとが設けられる。
スリーブ孔15bにはスリーブ28がガタのある状態で挿入され、ガイド軸22を基準にして位置決めされた状態で接着固定される。その位置決め接着方法は、スリーブ25の場合と同様である。そして、スリーブ28には前固定板5及び後固定板16に支持されるガイド軸22が摺動自在に嵌入している。また、U字溝15aには前固定板5及び後固定板16に支持されるガイド軸21が摺動自在に嵌入している。
第5群枠15は、図示しないフォーカス駆動機構部を介してフォーカシング駆動され、ガイド軸21,22にガイドされて光軸O方向に進退移動するようになっている。
そして、本実施形態のレンズ鏡筒91においては、さらに、上記第1固定枠2(第1の枠)と、この第1固定枠2に対して相対的に回動する上記カム枠4(第2の枠)との間には、両者を離間させる方向への付勢力を付与する付勢手段である皿バネ9が配設されている(詳細は後述する)。
上述したような構成を有する本実施形態のレンズ鏡筒91における概略的な作用は次の通りである。
まず、レンズ鏡筒91が図3に示す沈胴状態にあるとき、ズームモータ71を駆動してカム枠4をセットアップ方向に回動駆動すると、上記各カム溝によって上記各カムフォロワが光軸O方向に移動し、第1群枠6,第2群枠10,第3群枠12,第4群枠14がそれぞれ撮影状態における広角端位置となるように繰り出される。そして、撮影状態における広角端位置に設定された状態が、図4に示す状態である。
ここで、上記フォーカス駆動機構部により第5群枠15を進退駆動することによって、フォーカシング動作がおこなわれる。これにより、撮影状態における広角端位置での撮影動作が実行され得る。
さらに、ズームモータ71を同方向に駆動すると、上記各枠が望遠端位置に向けて繰り出され任意の位置に設定し撮影動作をおこない得る(図5参照)。
一方、ズームモータ71を逆転回転駆動させることにより、カム枠4をセットダウン方向へと回動駆動させると、上記各枠は図3に示す沈胴状態となるように所定の繰り込み動作がなされる。
次に、本実施形態のレンズ鏡筒において、第1固定枠2に対してカム枠4の位置を付勢力によって固定保持する機構について、以下に詳述する。
図7は、本実施形態のレンズ鏡筒を構成する部材のうち第1固定枠(第1の枠)及びカム枠(第2の枠)と、この両者に挟持される付勢手段とを取り出して示す要部分解斜視図である。図8は、図3の符号VIIIで示す部位の要部拡大断面図である。図9は、図7の符号IXで示す部位の一部を破いて示す要部拡大部分断面図である。
図7に示しように、第1固定枠2の後端寄りの所定の部位には、内向フランジ部2dが形成されている。また、図8に示すように、この内向フランジ部2dの前面(バネ取付面2c)側に皿バネ9を配置した状態で、これを挟持するようにカム枠4の後端面(負荷調節面4f;詳細は後述する)が皿バネ9に当接している。
皿バネ9は、図7に示すように、例えば金属製などからなる略円環形状の板部材の一部を屈曲させて形成される付勢部材である。これにより、この皿バネ9には、その円環中心を挟んで略対向する2箇所に折り曲げ等によって押圧部9bが形成されている。
押圧部9bは、当該皿バネ9が第1固定枠2のバネ取付面2cに取付られた状態で、カム枠4に向けて凸となるように形成されている。そして、図8に示すように第1固定枠2に対してカム枠4が組み付けられた状態において、皿バネ9の押圧部9bは、カム枠4の後端面に形成される負荷調節手段である負荷調節面4fに当接した状態となり、これにより押圧部9bは負荷調節面4fを押圧するようになっている。
また、皿バネ9には、上記2箇所の押圧部9bの形成部位に対して角度略90度ずれた部位に回転止め溝9aが2箇所形成されている。この回転止め溝9aは、皿バネ9の外周側に向けて開口を有する略U字状の切り欠きである。回転止め溝9aは、第1固定枠2にカム枠4が組み付けられた状態において、第1固定枠2のバネ取付面2cにおいて前方に向けて設けられる二本の回転止めピン2bに係合されている。この回転止めピン2bに回転止め溝9aが係合した状態となることで、皿バネ9が第1固定枠2に対して固定配置され、同皿バネ9が回転してしまうことを防止している。つまり、上記二本の回転止めピン2b及び回転止め溝9aは、皿バネ9の回動規制手段の役目をしている。
カム枠4の負荷調節面4fは、図8及び図9に示すようにカム枠4の後端面に形成されている。この負荷調節面4fは、皿バネ9の付勢力による負荷を調節する役目をするものである。そのために負荷調節面4fの表面形状は、次に示すように形成されている。
図10〜図12は、本実施形態のレンズ鏡筒において、皿バネ(付勢手段)とこれを挟持するカム枠(第2の枠)の負荷調節面(負荷調節手段)及び第1固定枠(第1の枠)のバネ取付面を展開して示す要部拡大展開図である。このうち、図10は本レンズ鏡筒の沈胴状態を示している。図11は本レンズ鏡筒が沈胴状態と撮影状態との間の移行状態の際のセットアップ状態を示している。図12は本レンズ鏡筒の撮影状態のうち広角端位置にある状態を示している。
第1固定枠2のバネ取付面2cは、光軸Oに対して略直交する平面となるように形成されている。皿バネ9は、第1固定枠2のバネ取付面2cに対して回転止め溝9aの部位においてのみ当接している。これは、回転止めピン2bに対して回転止め溝9aが係合している部位である。そして、これにより皿バネ9は、第1固定枠2に対して回動しない状態で配されている。
一方、カム枠4は、第1固定枠2に対して相対的に回動自在に配設されている。そして、負荷調節面4fは、カム枠4の後端面に一体的に形成されている。したがって、負荷調節面4fは皿バネ9に対しても相対的に回動するようになっている。この場合において、皿バネ9は、カム枠4の負荷調節面4fに対して押圧部9bの部位においてのみ当接している。これにより、カム枠4が第1固定枠2及び皿バネ9に対して回動するとき、負荷調節面4fに沿って皿バネ9の押圧部9bが摺動するようになっている。
負荷調節面4fは、バネ取付面2cに対して最も離間する面からなる収納位置当接部である沈胴当接部4faと、バネ取付面2cに対して最も近接する面からなる撮影位置当接部である変倍当接部4fcと、上記沈胴当接部4fa及び変倍当接部4fcの間を繋ぐ傾斜面からなる変移部4fbとによって形成されている。
ここで、沈胴当接部4fa及び変移部4fbは、図10〜図12において「Setup」で示す領域を指している。つまり、収納位置当接部である沈胴当接部4faは、レンズ鏡筒91が沈胴状態にあるとき(カム枠4が収納位置にあるとき)に、皿バネ9の押圧部9bが位置する領域である(図10参照)。
また、変移部4fbは、レンズ鏡筒91が上述の沈胴状態と撮影状態との間を変位する際(セットアップ状態にあるとき)に皿バネ9の押圧部9bが位置する領域である(図11参照)。
そして、変倍当接部4fcは、図10〜図12において「Zoom」で示す領域を指している。つまり、撮影位置当接部である変倍当接部4fcは、レンズ鏡筒91が撮影状態にあって変倍動作がなされ得る領域にあるとき(カム枠4が撮影位置にあるとき)に、皿バネ9の押圧部9bが位置する領域である(図12参照)。
なお、ここで、変倍当接部(撮影位置当接部)4fcは、沈胴当接部(収納位置当接部)4faに対して皿バネ9に向けて突出して形成された形態となっている。そして、変倍当接部4fcと沈胴当接部4faとは、変移部4fbによって連繋するように形成されている。
沈胴式のズームレンズ鏡筒においては、通常の場合、沈胴状態にあるときや、沈胴状態から撮影状態へと変位する状態(セットアップ状態)にあるときには、光学的な性能について考慮する必要はない。したがって、撮影光学系を構成する各レンズ群の光軸にズレが生じたとしても問題はない。したがって、この状態にあるときには、各枠部材への付勢手段による負荷を減じる設定とすることで、各枠部材の光軸Oに沿う方向への移動を円滑に行なうことができる。
一方、沈胴式のズームレンズ鏡筒が撮影状態にあるときには、所定の広角端位置と所定の望遠端位置との間の所定の領域で各枠部材が移動して、所望の位置に設定されることになる。こうして所望の位置に設定されたときには、各レンズ群の位置ズレ等が生じると撮影光学系の光軸ズレ等に起因して光学的性能に影響することになる。したがって、設定位置においては、各レンズ群を固定保持する各枠部材が確実に位置決め固定がなされていなければならない。そのために、各枠部材への付勢手段による負荷を増加させる設定とすることが考えられる。
この点を考慮して、本実施形態のレンズ鏡筒91においては、第1固定枠2に対してカム枠4を位置決めするための付勢力を付与する皿バネ9の付勢力は、沈胴状態及びセットアップ状態にあるときの負荷量(チャージ量)に比べて、撮影状態にあるときの負荷量(チャージ量)の方が増加するような設定としている。
そのために、本実施形態においては、カム枠4の後端面の負荷調節面4fの形状を工夫することによって、皿バネ9(付勢手段)のチャージ量を、レンズ鏡筒91の状態に応じて変化させ、負荷を調節し得るように構成している。
すなわち、沈胴状態にあるときの皿バネ9の押圧部9bは、図10に示すようにカム枠4の沈胴当接部4faに当接している状態である。なお、この状態にあるときには、押圧部9bと沈胴当接部4faとは必ずしも当接している必要はない。
沈胴状態にあるとき、ズームモータ71によりカム枠4を図10に示す矢印Rに沿う方向へと回転駆動させるとセットアップ状態に移行する。すると、皿バネ9の押圧部9bは、カム枠4の沈胴当接部4faに当接した状態から図11に示すように変移部4fbに当接した状態となる。そして、押圧部9bは、カム枠4が回動するのに伴って、変移部4fbに沿って当該斜面を相対的に移動する。
次いで、図12に示すように、押圧部9bは変倍当接部4fcに当接した状態となる。ここで、レンズ鏡筒91は撮影状態に設定されることになる。
この場合において、皿バネ9の押圧部9bは、沈胴当接部4faに当接する状態(沈胴状態;図10の状態)から変倍当接部4fcに当接するる状態(撮影状態;図12の状態)へと変移するとき、バネ取付面2cと負荷調節面4fの沈胴当接部4faとの間隔と、バネ取付面2cと負荷調節面4fの変倍当接部4fcとの間隔との差Δdだけ、付勢力に抗して緊縮されることになる。これにより、皿バネ9によるカム枠4への負荷が増加することになる。
したがって、皿バネ9の材質等を適宜選択することによって、レンズ鏡筒91の状態に応じたカム枠4への負荷を調節することができる。また、負荷調節面4fの形状を工夫することによって、沈胴当接部4faと変倍当接部4fcと形状や、上記差Δdを適宜設定することによりカム枠4への負荷を調節することができる。
なお、レンズ鏡筒91が撮影状態からセットダウン動作が実行なされる際には、上述の作用の逆の手順がなされることになる。すなわち、まずズームモータ71の逆回転(図10の矢印R方向とは逆方向)による回転駆動を実行させる。すると、押圧部9bは、変倍当接部4fcから変移部4fbを経て沈胴当接部4faへと相対的に移動する。そして、押圧部9bが沈胴当接部4faに当接する状態(図10の状態)となると、当該レンズ鏡筒91は、沈胴状態に設定される。
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、第1固定枠2に対してカム枠4を付勢する皿バネ9のセットアップ領域における負荷を、撮影領域(変倍領域)における負荷よりも軽くするように調節設定したことによって、セットアップ動作には円滑かつ高速にカム枠4を駆動することができる。これと同時に、撮影領域においてカム枠4を駆動して、所定の撮影位置に設定する際には、皿バネ9による負荷が重くなるので、その設定位置を確実に保持することができる。
また、本実施形態においては、変倍時に駆動されるレンズ群は、全てカム枠4に形成されたカム溝により駆動するように構成している。このように変倍時に駆動される複数のレンズ群をカム枠4により駆動するように構成すると共に、カム枠4の光軸方向の位置を付勢手段を用いて正確に規定するようにしているので、一つの枠部材を付勢するだけで光学系全体を精度良く位置決めすることができる。
ところで、上述の第1の実施形態においては、第1の枠(第1固定枠2)に対して第2の枠(カム枠4)を付勢する付勢手段(皿バネ9)として、略円環形状の板部材の一部を屈曲させて形成した付勢部材を適用している。この付勢手段については、この形態に限ることはなく、例えば次に示すように、コイル状の形態からなる付勢手段を適用することもできる。
図13〜図17は、本発明の第2の実施形態を示す図である。このうち、図13及び図14は、本実施形態のレンズ鏡筒を構成する部材のうちの一部を取り出して示す模式図である。すなわち、本実施形態のレンズ鏡筒を構成する部材のうち第1固定枠(第1の枠)及びカム枠(第2の枠)と、この両者に挟持される付勢手段とを取り出して、光軸に沿う断面の上半部のみを示している。そして、図13は当該レンズ鏡筒の沈胴状態(カム枠が収納位置にある状態)を示し、図14は当該レンズ鏡筒の撮影状態のうちカム枠が広角端位置にある状態を示している。また、図15〜図17は、本実施形態のレンズ鏡筒において、コイルバネ(付勢手段)とこれを挟持するカム枠(第2の枠)の負荷調節面(負荷調節手段)及び第1固定枠(第1の枠)のバネ取付面を展開して一部を示す要部拡大展開図である。このうち、図15は本レンズ鏡筒の沈胴状態を、図16は本レンズ鏡筒のセットアップ状態を、図17は本レンズ鏡筒の撮影状態であってカム枠が広角端位置にある状態を、それぞれ示している。
本実施形態の基本的な構成は、上述の第1の実施形態の構成と略同様である。すなわち、上述の第1の実施形態においては、第1固定枠2に対してカム枠4を付勢する付勢手段として、皿バネ9を用いて構成した(図1〜図12参照)。
これに代えて、本実施形態においては、第1固定枠2Aに対してカム枠4Aを付勢する付勢手段としてコイルバネ9Aaを適用して構成している点が異なる(図13〜図17)。したがって、上述の第1の実施形態と同様の構成については、その詳細な説明及び図示を省略し、異なる点についてのみ以下に詳述する。
本実施形態のレンズ鏡筒における固定枠は、図13及び図14に示すように第1固定枠2A及び第2固定枠3Aをビス62bによって一体に形成した形態で構成されている。第1固定枠2A及び第2固定枠3Aは、共に光軸に沿う面における断面が略L字形状からなり、第1固定枠2Aの後端には後板部2Aaが、第2固定枠3Aの前端には前板部3Aaが、それぞれ一体に固設されている。後板部2Aa及び前板部3Aaは、それぞれ略L字形状の短腕部に相当する部位である。そして、第1固定枠2Aの後板部2Aaと第2固定枠3Aの後端面とがビス62bによって連結されている。また、第2固定枠3Aの前板部3Aaと第1固定枠2Aの前端面とが対向するように配されている。
第1固定枠2Aと第2固定枠3Aとによって形成される空間にカム枠4Aが回動自在に配設されている。なお、カム枠4Aに設けられるカム溝や第1固定枠2A及び第2固定枠3Aに形成される直進ガイドピン等については、上述の第1の実施形態と同様に配されているものとし、図13及び図14においては、図面の煩雑化を避けるためにその図示を省略している。
そして、カム枠4Aの後端側には、略円環形状からなる押圧部材9Abが第2固定枠3Aの外周側に配設されている。この押圧部材9Abには、これが第2固定枠3Aの外周側に配設した状態において、カム枠4Aのがわに向けて突出する押圧部9Abbが突設されている。この押圧部9Abbは、上述の第1の実施形態における皿バネ9の押圧部9bに相当するものである。すなわち、押圧部9Abbは、後述するようにカム枠4Aの後端面の負荷調節面4Afに常に当接するようになっている。
また、この押圧部材9Abは、光軸に沿う方向(図13及び図14の矢印X方向)に対しては移動自在となっている一方、その回動方向への移動は規制されている。この場合における回動規制手段の詳細は図示していないが、上述の第1の実施形態におけるものと同様の構成が設けられている。すなわち上述の第1の実施形態における第1固定枠2の二本の回転止めピン2bと皿バネ9の回転止め溝9aとが係合することにより皿バネ9の回動を規制している構成と同様に、第1固定枠2Aと押圧部材9Abとにそれぞれ同様の回動規制手段が施されている。
さらに、押圧部材9Abと第1固定枠2Aの後板部2Aaとの間には、コイル状の付勢手段であるコイルバネ9Aaが配設されていて、このコイルバネ9Aaの付勢力により押圧部材9Abは、常にカム枠4Aの後端面に向けて付勢されている。
一方、カム枠4Aの後端面には負荷調節面4Afが一体に形成されている。この負荷調節面4Afには、図15〜図17に示すように沈胴当接部4fa,変移部4fb,変倍当接部4fcが形成されている。ここで、負荷調節面4Afの各部位4fa,4fb,4fcは、上述の第1の実施形態と全く同様の機能を有する部位となっている。
このような構成からなる本実施形態のレンズ鏡筒において、図13及び図15に示す沈胴状態にあるときの押圧部材9Abと第1固定枠2Aの後板部2Aaとの間隔を符号H1(図13参照)とし、図14及び図17に示す撮影状態(広角端位置)にあるときの押圧部材9Abと第1固定枠2Aの後板部2Aaとの間隔を符号H2(図14参照)とするとき、H1>H2となるように設定される。
したがって、これにより、沈胴状態におけるカム枠4Aに対するコイルバネ9Aaの負荷の方が、撮影状態におけるカム枠4Aに対するコイルバネ9Aaの負荷よりも軽くなるように設定されている。その他の構成部材については、上述の第1の実施形態と略同様である。また、本実施形態の作用についても、上述の第1の実施形態と略同様である。
なお、本実施形態においては、押圧部材を介してカム枠を付勢する構成としたので、カム枠の円周方向における押圧部の配置を適宜選択することができる。例えば押圧部をカム枠の円周方向で均等に三箇所配置するなどして、より安定した付勢力をカム枠に付与することもできる。
以上説明したように上記第2の実施形態によれば、第1固定枠2Aに対してカム枠4Aを付勢する付勢手段としてコイルバネ9Aaを設け、このコイルバネ9Aaによって押圧部材9Abをカム枠4Aのがわに向けて付勢する構成とすることで、上述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の第1の実施形態のレンズ鏡筒が適用されるカメラの外観を示す斜視図。 本発明の第1の実施形態のレンズ鏡筒の外観を示す斜視図。 図2のレンズ鏡筒が沈胴状態にあるときの光軸に沿う断面図。 図2のレンズ鏡筒が撮影状態のうち広角端位置にある際の光軸に沿う断面図。 図2のレンズ鏡筒が撮影状態のうち望遠端位置にある際の光軸に沿う断面図。 図2のレンズ鏡筒を構成する部材のうちの一部を取り出して示す正面図であって、駆動モータ及び駆動力伝達ギアーとこれにより駆動されるカム枠(第2の枠)の部材配置関係を示す図。 図2のレンズ鏡筒を構成する部材のうち第1固定枠(第1の枠)及びカム枠(第2の枠)と、この両者に挟持される付勢手段とを取り出して示す要部分解斜視図。 図3の符号VIIIで示す部位の要部拡大断面図。 図7の符号IXで示す部位の一部を破いて示す要部拡大部分断面図。 図2のレンズ鏡筒の沈胴状態において、皿バネ(付勢手段)とこれを挟持するカム枠(第2の枠)の負荷調節面(負荷調節手段)及び第1固定枠(第1の枠)のバネ取付面を展開して示す要部拡大展開図。 図2のレンズ鏡筒のセットアップ状態において、皿バネ(付勢手段)とこれを挟持するカム枠(第2の枠)の負荷調節面(負荷調節手段)及び第1固定枠(第1の枠)のバネ取付面を展開して示す要部拡大展開図。 図2のレンズ鏡筒の撮影状態のうち広角端位置にある状態において、皿バネ(付勢手段)とこれを挟持するカム枠(第2の枠)の負荷調節面(負荷調節手段)及び第1固定枠(第1の枠)のバネ取付面を展開して示す要部拡大展開図。 本発明の第2の実施形態のレンズ鏡筒を構成する部材のうちの一部を取り出して示す模式図であって、同レンズ鏡筒が沈胴状態(カム枠が収納位置にある状態)を示す図。 本発明の第2の実施形態のレンズ鏡筒を構成する部材のうちの一部を取り出して示す模式図であって、同レンズ鏡筒が撮影状態にあってカム枠が広角端位置にある状態を示す図。 本発明の第2の実施形態のレンズ鏡筒の沈胴状態において、コイルバネ(付勢手段)とこれを挟持するカム枠(第2の枠)の負荷調節面(負荷調節手段)及び第1固定枠(第1の枠)のバネ取付面を展開して一部を示す要部拡大展開図。 本発明の第2の実施形態のレンズ鏡筒のセットアップ状態において、コイルバネ(付勢手段)とこれを挟持するカム枠(第2の枠)の負荷調節面(負荷調節手段)及び第1固定枠(第1の枠)のバネ取付面を展開して一部を示す要部拡大展開図。 本発明の第2の実施形態のレンズ鏡筒の撮影状態であってカム枠が広角端位置にある状態において、コイルバネ(付勢手段)とこれを挟持するカム枠(第2の枠)の負荷調節面(負荷調節手段)及び第1固定枠(第1の枠)のバネ取付面を展開して一部を示す要部拡大展開図。
符号の説明
1……カメラ
2,2A……第1固定枠
2b……回転止めピン2b
2c……バネ取付面
2d……内向フランジ部
2Aa……後板部
3,3A……第2固定枠
3Aa……前板部
4,4A……カム枠
4f,4Af……負荷調節面
4fa……沈胴当接部
4fb……変移部
4fc……変倍当接部
5……前固定板
6……第1群枠
7……第1レンズ群保持枠
9……皿バネ
9a……回転止め溝
9b……押圧部
9Ab……押圧部材
9Abb……押圧部
9Aa……コイルバネ
16……後固定板
47……撮像素子
71……ズームモータ
91……レンズ鏡筒
92……カメラ本体
93……液晶表示装置
代理人弁理士伊藤進

Claims (8)

  1. 第1の枠と、
    上記第1の枠に対して相対的に回動する第2の枠と、
    上記第1の枠と上記第2の枠との間に付勢力を付与する付勢手段と、
    上記付勢手段の付勢力による負荷を調節する負荷調節手段と、
    を具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 上記付勢手段はバネであって、
    上記負荷調節手段は、上記バネのチャージ量を変化させることで負荷を調節する
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 第1の枠と、
    収納位置と変倍領域を含む撮影位置とにわたって上記第1の枠に対して相対的に回動する第2の枠と、
    上記第1の枠と上記第2の枠との間に付勢力を付与するバネと、
    上記バネの付勢力による負荷を調節する負荷調節手段と、
    を具備し、
    上記負荷調節手段は、上記第2の枠が上記収納位置にあるときに比して、上記第2の枠が上記撮影位置にあるときに、上記バネのチャージ量を増加させることを特徴とするレンズ鏡筒。
  4. 上記バネは光軸方向において上記第1の枠と上記第2の枠との間に配置され、
    上記負荷調節手段は上記第2の枠と一体的に形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 上記負荷調節手段は、上記第2の枠が上記収納位置にある際に上記バネと当接する収納位置当接部と、上記第2の枠が上記撮影位置にある際に上記バネと当接する撮影位置当接部と、を具備し、
    上記撮影位置当接部は、上記収納位置当接部に対して上記バネに向けて突出して形成されていると共に、上記収納位置当接部と上記撮影位置当接部とをつなぐ変移部を有することを特徴とする請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 上記バネは環状の板部材の一部を屈曲させて形成される皿バネであって、上記屈曲部にて上記収納位置当接部及び上記撮影位置当接部に当接することを特徴とする請求項5に記載のレンズ鏡筒。
  7. 上記皿バネが上記第1の枠に対して回動するのを規制する回動規制手段を具備し、
    上記第2の枠が上記第1の枠に対して相対的に回動することによって、上記屈曲部の当接箇所は、上記収納位置当接部と上記変移部と上記撮影位置当接部との間を変移することを特徴とする請求項6に記載のレンズ鏡筒。
  8. 請求項1または請求項3に記載のレンズ鏡筒を具備してなることを特徴とするカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101938824B1 (ko) * 2017-09-21 2019-01-16 주식회사 세코닉스 렌즈의 초점을 제어하기 위한 장치

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