JP5582598B2 - 短縮可能なレンズ鏡筒 - Google Patents

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Description

本発明は、光軸方向に短縮可能なレンズ鏡筒に関する。
近年、カメラなどの撮像機器などに取付けられている撮影レンズも携帯性向上のため小型化が要求され、さらなる光軸方向における短縮化も要求されている。
引用文献1においては、レンズ鏡筒を短縮化して沈胴するズームレンズ鏡筒が開示されている。
特開平1−136109号公報
特開平1−136109号公報に開示されるズームレンズ鏡筒は、ズーム状態から沈胴状態に至る短縮技術を開示してはいるが、さらなる短縮化が要求されているなかで、沈胴状態のレンズ群間において空気間隔が存在している。しかし、さらなる光軸方向への短縮化において、この空気間隔がレンズ鏡筒の短縮化を妨げている。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、非使用状態でのレンズ鏡筒のさらなる短縮化を図ったレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のレンズ鏡筒は、光軸方向に短縮可能なレンズ鏡筒において、第1のレンズと、第2のレンズと、上記第1のレンズを保持し光軸方向に移動可能な第1のレンズ保持枠と、上記第1のレンズ保持枠を光軸方向に駆動し、上記第1のレンズを上記第2のレンズに当接させる駆動手段と、上記第2のレンズを保持し、上記第1のレンズが駆動され上記第2レンズに当接(干渉)したとき、上記第2のレンズが上記第1のレンズと伴に上記光軸方向に移動可能とする干渉許容手段(干渉吸収手段)と、を具備したことを特徴としている。
また、本発明の上記レンズ鏡筒は、上記第1のレンズと上記第2のレンズとが当接する当接面には、上記第1のレンズの当接面と上記第2のレンズの当接面の少なくともどちらか一方にダイヤモンドライクコーティングが施されていることを特徴としているレンズ鏡筒。
また、本発明の上記レンズ鏡筒は、上記第1のレンズ保持枠がバネに抗して当接方向に駆動されることを特徴としているレンズ鏡筒。
また、本発明の上記レンズ鏡筒は、上記干渉許容手段が上記第2のレンズ保持枠をバネにより光軸上の当接方向に付勢していることを特徴とした上記請求項1記載のレンズ鏡筒。
本発明によれば、非撮影状態においてレンズ鏡筒が短縮され、レンズ鏡筒若しくはこれが取付けられた撮像機器の携帯性が向上したレンズ鏡筒を提供することができる。
本発明の一実施形態であるズームレンズ鏡筒の光軸を含む沈胴状態の断面図。 上記ズームレンズ鏡筒のテレ状態における光軸を含む断面図。 上記ズームレンズ鏡筒の分解斜視図。 上記ズームレンズ鏡筒の変倍カムおよびフォーカシングカム枠の後方側から見た斜視図。 上記ズームレンズ鏡筒のフォーカシングカム枠のカム溝の展開図。
以下、本発明の実施形態について、図を用いて説明する。
第1図、第2図は本発明の一実施例を示す沈胴式ズームレンズ鏡筒の断面図であって、第1図は短縮状態である非使用状態(沈胴状態)を示し、第2図は伸長状態である使用状態(非沈胴状態)であるテレ状態のズームレンズ鏡筒を示している。以下、レンズ鏡筒と呼ぶ。第3図はこのズームレンズ鏡筒の分解斜視図である。ただしレンズ鏡筒としてのレンズ鏡筒外観部品は省略してある。このズームレンズ鏡筒は、主に、固定筒1と、フォーカシングカム枠8と、変倍カム枠5と、フォーカシングレンズL1を保持したフォーカシングレンズ枠7と、バリエータレンズL2を保持したバリエータ枠4と、コンペンセータレンズL3を有したコンペンセータ枠3と、リレーレンズL4を保持したリレーレンズ枠2とを有する。このズームレンズ鏡筒は光軸方向に寸法を最小に短縮した沈胴状態と、それより光軸方向に繰出され、その寸法が最大であるテレ状態とに進退可能となっている。尚、本願実施形態の説明にあたって、撮像機器である沈胴式レンズ鏡筒を有するコンパクトカメラなどに用いられるレンズ鏡筒を前提に説明を行う。
第1図、第2図、第3図において、固定筒1はズームレンズ鏡筒の光軸後方に配置され、外筒1bと内筒1cを有し、この内筒1cの外側に内筒1cを覆うように外筒1bを有している。固定筒1は光軸を中心とした円板形状のフランジ1aを有していて、その中心には撮影光束を通過させる開口1kを有している。この開口の光軸前方に内筒1cが形成されている。また、固定筒1の内筒1cの光軸方向後端面には開口1kの口元全周に、光軸方向及び外径方向に凹んだ段差凹部1jを有する。外筒1bには光軸と平行に、2本の溝(スロット)がキー溝1h、1iとして、互いに円周方向に離間して外筒1b先端より後端まで設けられている。さらに外筒1bの外側にはフランジ1aに、光軸と平行に2本のガイド軸1d,1eが設けられている。ガイド軸1d,1eそれぞれの光軸方向前方の前端面には光軸方向にネジ穴1f、1gを有している。 そしてフォーカシングレンズL1が2本のガイド軸1d,1eにより光軸方向にガイドされ、バリエータ枠がキー溝1iにより案内され、コンペンセータ枠3がキー溝1hによりガイドされ光軸方向に摺動自在に嵌合している。
リレーレンズ枠2は、相対的な大径部外周面2aと小径部外周面2bを光軸方向にならべた外周面を有する段付きの略筒状に形成され、前方には前方端面より光軸前方に突出したレンズ面を有する光学素子としてのリレーレンズL4を保持している。リレーレンズ枠2は上記内筒1cの内周に光軸方向に摺動可能に収納されている。また、筒状のリレーレンズ枠2の外周には干渉許容ばね(コイルバネ)2fが巻回され緩く嵌合し、この干渉許容ばね2fを内筒1cの前端面とリレーレンズ枠2の大径部とで光軸方向に挟んでおり、この干渉許容ばね2fによりリレーレンズ枠2を固定筒1の前方に付勢している。
リレーレンズ枠2の光軸後方の後端面には円周方向に所定の間隔をあけ、光軸方向に一対の摺り割り(切り込み溝)2cが設けられており、この一対の摺り割りの間の円弧部分の光軸後方先端の外周には外径方向に突出した爪部2eが形成されている。この円弧部2dは片持ち梁として機能し、その光軸後方先端は径方向に弾性変形が可能となっている。内筒に対するリレーレンズ枠2の小径部の嵌合後、段差凹部1jには、爪部2eが係止される。上記リレーレンズ枠2が内筒1c内に前方より後方に移動して内筒1c内部に嵌合するとき、上記円弧部2dが爪部2eの内径側への変位と伴に内径方向に撓み、上記コイルバネの付勢力に抗して内筒1c内に、光軸方向に押し込まれ上記爪部2eと段差凹部1jとの係止により干渉許容ばね2fの付勢力に抗してリレーレンズ枠2が内筒1cから離脱することを防いでいる。
そして通常の撮影状態においてリレーレンズ枠2は固定筒1と一体的になっており、固定筒1に対し相対的な移動はしないようになっている。
コンペンセータ枠3は、コンペンセータレンズを保持するレンズ保持枠3aを有し、ここから、光軸方向に延び、3つの同一形状の長い腕部を有し、円周方向に等間隔に設けられている。コンペンセータ枠3の腕部3bの一つには光軸方向の後端にカムフォロアとしてのピン3cが外径方向に向かって設けられている。コンペンセータ枠3のピン3cは固定筒1の一方のキー溝1hに嵌合している。
バリエータ枠4は、バリエータレンズを保持するレンズ保持枠4aを有し、光軸方向に延び、3つの同一形状の長い腕部4bを有し、互いに離間し円周方向に等間隔に設けられている。コンペンセータ枠3の腕部3bとバリエータ枠4の腕部4bが円周方向に重ならぬように配置され、コンペンセータ枠3とバリエータ枠4は互いに光軸方向に近接、離間した移動が出来るようになっている。バリエータ枠4の腕部4bの一つには光軸方向の後端にカムフォロアとしてのピン4cが外径方向に向かって設けられている。このピン4cは固定筒1の他方のキー溝1iに嵌合している。
固定筒1の外筒1bの外周面には変倍カム枠5が回動自在に嵌合している。変倍カム枠5はレンズ鏡筒のスーミング、即ち焦点距離を変更するための回動部材である。変倍カム枠5は図4に示すように、筒形状のカムを形成している。光軸前方の端面は光軸方向には変化の無い平坦な端面となっている。光軸後方の端面部には円周方向の略半周分ずつそれぞれに光軸方向に変化するカム端面が形成されている。これら二つのカム端面の一つがコンペンセータ枠3を光軸方向に駆動するコンペンセータ用カム面5aとなっていて、残りの半周分がバリエータ枠4を光軸方向に駆動するバリエータ用カム面5bとなっている。非沈胴状態であるテレ状態からワイド状態の間のズーム状態において、二つのカム端面それぞれにコンペンセータ枠3のピン3c、バリエータ枠4のピン4cが後述するコンペンセータ用バネ3d、バリエータ用バネ4dに付勢されて当接する。円周方向においてこれらカム端面との間には光軸後方に突出して先端が固定筒1のフランジ1aの前面に当接している一対の腕部5cを有している。
固定筒1の外筒1bの前端面には、光軸上に、撮影光束を通過させる開口6aが設けられた円板状の抜け止めリング6が配置、固定されている。この抜け止めリング6には光軸を挟んで一対のバネ懸架部6bを有し、一方のバネ懸架部6bはコンペンセータ用バネ3dの一端を懸架し、他方のバネ懸架部6bはバリエータ用バネ4dの一端を懸架する。コンペンセータ用バネ3dの他端はコンペンセータ枠3のピン3cに懸架され、バリエータ用バネ4dの他端はバリエータ枠4のピン4cに懸架されている。従って、常時、沈胴状態であっても、ズーム状態であっても、バリエータ用バネ4d、コンペンセータ用バネ3dは引っ張られた状態で懸架されている。ズーム状態ではこれらバネの付勢力により、コンペンセータ枠3のピン3cはコンペンセータ用カム面5aに当接、バリエータ枠4のピン4cはバリエータ用カム面5bに当接している。
バリエータレンズL2の前方に配置されるフォーカシングレンズL1を保持したレンズ保持枠部7aを有したフォーカシングレンズ枠7はレンズ保持枠部7aから光軸に平行で光軸後方に光軸を挟み長く延びる一対の腕部7b、7eを有している。これら腕部7b、7eは外筒1bの外周面とガイド軸との間に設けられている。一方の腕部7bの光軸後方先端には一方のガイド軸1dと嵌合する光軸方向に穿孔された嵌合穴7cが設けられている。また、この先端部からレンズ鏡筒外径方向に向かって延びたピン7dが設けられている。他方の腕部7eには光軸後方先端に他方のガイド軸1eと嵌合する光軸方向に穿孔された嵌合穴であってレンズ鏡筒の周方向には精密に嵌合し、径方向に遊嵌する長穴7fが設けられている。
固定筒1の外周には円筒状の部材からなり光軸方向の両端面が開放された開口を有したフォーカシングカム枠8が配置され、フォーカシングカム枠8の後端はフランジ1aの外周に嵌合し回転自在に取り付けられている。フォーカシングカム枠8の円筒面には外周から内周に貫通したカム溝8a、8b、8cが形成され、このカム溝には上記フォーカシングレンズ枠7のピン7dが嵌合している。カム溝は図5に示すように、フォーカシングカム溝8aと、これに連続してこのカム溝より光軸に対し傾斜した沈胴カム溝8bと、これに連続して周方向に平行した回動余裕カム溝8cとからなる。
リング9はレンズ鏡筒の光軸方向先端部に設けられ、撮影光束を通過させるため、抜け止めリング6の外径より大きい開口9aを有したリング状の部材である。さらに光軸を挟むように光軸方向に貫通した二つの貫通穴9b、9cを有している。そしてガイド軸1d,1eのネジ穴1f、1gに該貫通穴9b、9cを通してネジ10,11が螺着されリング9はガイド軸1d、1eに固定される。これによって、リング9の外周にフォーカシングカム枠8の内周の前端が嵌合し、フォーカシングカム枠8が回動自在に設けられる。
レンズ鏡筒は、従来のコンパクトカメラのようにカメラ本体に固定的に付属し、リング9に固着された円筒状のレンズ鏡筒外観部材14に覆われ、沈胴時、撮影可能状態ともにこのレンズ鏡筒外観部材14とカメラ外観部材15とで覆われている。通常の使用時には図2に示す状態にあり、ズーミング及びフォーカシングを行うことができる。ズーミングに関する駆動機構については図示を省略してあるが、図示していないズームモータの回転によりおこなう。例えば変倍カム枠5の外周面に設けられたギアに、減速機構を介したズームモータからの出力回転伝達するピニオンギアを噛合させ、変倍カム枠5が回転させる。または、一眼レフレックスカメラに着脱可能な交換レンズのように図示しないズーム枠の回動操作によって、例えば図示しない駆動力伝達部材により変倍カム枠5を回動させることができる。いずれにしても本願実施形態のレンズ鏡筒の発明を従来のコンパクトカメラのようにカメラや交換レンズに提供できるのに変わりはない。尚、変倍カム枠5の外周面にピニオンギアを噛合させる構成については、例えば、フォーカシングカム枠8のカム溝が形成されていない部分を切り欠き、この切り欠きからフォーカシングレンズ枠7の腕部を妨げない位置で、露呈する変倍カム枠5の外周面に設けたギアに対しピニオンギアを噛合させるようにすればよい。あるいは、変倍カム枠5の腕部をさらに固定筒1のフランジ1aを貫通させ後方に延出させ、この延出部にカメラ本体側においてギアなどで駆動するようにすることもできる。また同様にフォーカシングに関して、コンパクトカメラに適用する場合も、交換レンズに適用する場合も例えば、オートフォーカスのためにフォーカシングカム枠の外周などに設けたギアに、減速機構を介したオートフォーカス用のモータからの出力回転伝達するピニオンギアを噛合させ、フォーカシングカム枠8を回転させる。
上記リレーレンズの光軸後方には上記レンズ光学系L1、L2、L3、L4を通過してきた被写体光束を像信号に変換する撮像素子13、及び、撮像素子13とリレーレンズL4との間には光学的ローパスフィルタ12が配置されている。
次に、このように構成されたレンズ鏡筒の作用を説明する。
変倍カム枠5が回動すると、この変倍カム枠5のコンペンセータ用カム面5aにバネ3dにより押圧されているコンペンセータ枠3上のピン3cがカム面5aを摺接するので、コンペンセータ枠3はコンペンセータ用カム面5aの光軸方向の変化量に応じて光軸方向に移動する。また同時に変倍カム枠5のバリエータ用カム面5bをバネ4dにより押圧しているバリエータ枠4上のピン4cが摺接するので、バリエータ枠4は上記バリエータ用カム面5bの光軸方向の変化量に応じて光軸方向に移動する。
フォーカシングは、所定のフォーカシング回動領域内で、フォーカシングカム枠8を手動によって回動操作することにより、または、ズーミングの場合と同様に図示しないフォーカシングモータを駆動し、フォーカシングカム枠8に設けられたギアに噛合するフォーカシングモータからの駆動力で回転するピニオンギアを回動させることにより行われる。すなわち、フォーカシングカム枠8をフォーカシング回動領域内で回動させると、フォーカシングレンズ枠7上のピン7dがフォーカシングカム枠8のフォーカシングカム溝の内フォーカシングカム溝8aの範囲を移動するので、これによりフォーカシングレンズ枠7は至近から無限遠までのフォーカシングのために光軸方向に繰出され、あるいは繰り込まれる。
ところで、コンペンセータ枠3には、バネ7による付勢力とコンペンセータ用カム面5aによる押圧力とが互いに逆方向で加えられるが、これらの力は同一位置のピン3cにおいて加えられているため、コンペンセータ枠3を光軸に対して傾けるような回転モーメントはほとんど作用せず、したがって、コンペンセータ枠3は固定筒1の外筒1b内を傾くこと無く円滑に摺動する。バリエータ枠4についても上記コンペンセータ枠3と全く同様の構成であるのでバリエータ枠4も固定筒1の外筒1b内を傾くこと無く円滑に摺動する。
このような使用状態から、携帯、収納に便利な沈胴状態に移行させるには、上記フォーカシングカム枠8をフォーカシング回動領域からさらに図5に矢印aで示す方向に回動させる。すなわち、フォーカシングカム枠8をフォーカシング回動領域を超えて矢印a方向に回動させると、ピン7dはフォーカシングカム枠8のカム溝のフォーカシングカム溝8aから沈胴カム溝8bへ移行し、該カム溝の傾斜に沿って移動するので、フォーカシングレンズ枠7も同様に無限遠のフォーカシング位置よりさらに後方へ繰り込まれていく。このフォーカシングカム枠8の矢印a方向の回動によってフォーカシングレンズ枠7が後方へ移動していくと、フォーカシングレンズL1の光軸後方側の光学面がバリエータレンズL2の光軸前方側の光学面に当接(干渉)し(図1参照)、この時点からバリエータ枠4を上記バネ4dによる付勢力に抗して使用状態の位置よりさらに後方へ移動させる。すなわちこの移動によりバリエータ枠4上のピン4cは上記バリエータ用カム面5bから離間する。そして、フォーカシングレンズ枠7およびバリエータ枠4が二つのレンズを介して一体となってさらに後方に移動していくと、バリエータ枠4のバリエータレンズL2の光軸後方側の光学面がコンペンセータ枠3のコンペンセータレンズL3の光軸前方側の光学面に当接(干渉)し(図1参照)、この時点からコンペンセータ枠3を上記バネ3dによる付勢力に抗して使用状態よりさらに後方へ移動させる。このコンペンセータ枠3の移動によりコンペンセータ枠3上のピン3cは上記コンペンセータ用カム面5aから離間することになる。
この後、続いてさらに、フォーカシングカム枠8を矢印a方向に回動させると沈胴カム溝の終端近傍からフォーカシングレンズ枠7、バリエータ枠4、コンペンセータ枠3がレンズを介して一体となり、光軸後方に移動し続け、さらにコンペンセータ枠3のコンペンセータレンズL3の光軸後方側の光学面がリレーレンズL4の光軸前方側の光学面に当接(干渉)し、干渉許容ばね2fの付勢力に抗してリレーレンズ枠2と伴にリレーレンズL4を光軸後方に移動させる。こうして干渉許容ばね2fと、リレーレンズ枠2と固定筒1の内筒1cとの嵌合、相対摺動構造とがレンズ同士の干渉を許容する干渉許容手段として機能する。また、干渉許容手段は干渉吸収手段と表現することもできる。
この干渉許容手段の構成として干渉許容ばね2fを用いたが、これに変わり磁石同士の反発を利用しても良い。
こうして、フォーカシングレンズ枠7、バリエータ枠4、コンペンセータ枠3、リレーレンズ枠2が順次後方に移動していくことによりレンズ間の空隙を排除し、このズームレンズ鏡筒は沈胴して短縮し、ピン7dが沈胴カム溝の最後部位置に至ったときレンズ鏡筒が最も短縮した状態となる。そして、この状態でさらにある角度だけフォーカシングカム枠8を矢印a方向に回動させることにより、ピン7dが余裕カム溝内に移行し、このレンズ鏡筒は図1に示した完全な沈胴状態に保持される。このように、フォーカシングカム枠8は駆動手段として機能し、フォーカシングレンズ枠7を直接に駆動し、フォーカシングレンズL1を移動させ、そしてこのフォーカシングレンズ枠7、フォーカシングレンズL1を介して間接的にバリエータレンズ、コンペンセータレンズを移動させ、最後には間接的にリレーレンズを移動させ、フォーカシングレンズL1、バリエータレンズL2、コンペンセータレンズL3、リレーレンズL4が繋がった状態となる。また、言い換えればフォーカシングカム枠8、フォーカシングレンズL1、バリエータレンズL2、コンペンセータレンズL3のこれらがリレーレンズL4を駆動している。
この沈胴状態から使用状態に移行させるには、フォーカシングカム枠8を矢印a方向とは逆の方向に回動させ、上述した動作と逆の動作を行わせればよい。
この沈胴状態ではレンズL1〜L4は互いに当接したままなのでレンズ鏡筒は光軸方向の長さは最小となる。したがって、このレンズ鏡筒自身、レンズ間に空隙を有したレンズ鏡筒に比較してさらに短縮され、このレンズ鏡筒を用いたコンパクトカメラなどの光軸方向におけるカメラ厚さをも薄くすることができる。図1を参照すると、レンズ間に空隙を有したままのレンズ鏡枠ではリング9の光軸方向前面からP+ΔPの寸法を必要とするのに対しこれら空隙を排除することによりΔPの余計な寸法量だけ短縮時にはレンズ鏡筒の短縮化が図れることになる。
また干渉許容ばね2fは沈胴状態においても、レンズ鏡筒に光軸後方へ衝撃を与えられた場合、内部摩擦による熱エネルギーへの転換によりその衝撃をリレーレンズに直接伝えない衝撃緩衝の機能を有している。他のバネであるコンペンセータ用バネ3d、バリエータ用バネ4dも同様である。
また、干渉許容ばね2fをレンズ同士の干渉を許容していると表現したが、他のばねであるコンペンセータ用バネ3d、バリエータ用バネ4dもこのような干渉許容の機能を果たしていると言ってよい。
尚、沈胴時、レンズ間の空隙を排して短縮されるので当接したレンズ面同士の接触によりレンズ面の擦り傷などが懸念されるが、各レンズ面にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングなどを施し、その傷を防止できる。DLCコーティングは厚み1μm以下が光学的に望ましい。また、DLCコーティングの前に酸化シリコン膜をレンズ面に施すことが好ましい。また、場合によりDLCコーティングなどを施さず、擦り傷が付いたとしても光学性能の極端な劣化は起こらないので撮影には支障がほとんど無い。
また、本願説明では沈胴時に積極的にレンズ同士を当接させたが、これは設計的に、一つのレンズ移動位置を他のレンズ移動位置内に強引に重ね合わせた形式を採用している。しかし、これに限らずレンズ間の空隙を排除すればよいと言う観点から、設計上、沈胴時にレンズ間を0とする狙いを採用し、寸法公差から発生する干渉を許容する上記干渉許容を用いても良い。
また、本願実施形態において説明したフォーカシングカム枠8が沈胴するための駆動機構のおおもとであったが、これに限らず、他の部材、例えば変倍カム枠5を用いて一部のレンズ群を駆動し、その分だけでも短縮化に寄与させてもよい。例えば変倍カム枠5に設けられたバリエータ用カム面に沈胴用のカム面を設け、コンペンセータ枠3を移動させコンペンセータレンズをバリエータレンズに当接させ、さらにバリエータレンズとリレーレンズとを当接移動させて短縮化を図ってもよい。
また、本出願の実施形態はズームレンズ鏡筒を基に説明したが短焦点のレンズ鏡筒に適用しても構わない。
本発明は、上述に説明したごとく、レンズ鏡筒を短縮化することができ、銀塩フィルム用コンパクトカメラに限らずデジタルコンパクトカメラ、一眼レフレックス用交換レンズ、携帯電話に用いられるカメラ用レンズ鏡筒などに適用することができ、携帯性に優れたレンズ鏡筒を提供できる。
1 ・・・固定筒、
1a・・・フランジ、
1b・・・外筒、
1c・・・内筒(枠保持部材)、
1d・・・ガイド軸(ガイドロッド)、
1e・・・ガイド軸(ガイドロッド)、
1f・・・ネジ穴、
1g・・・ネジ穴、
1h・・・キー溝、
1i・・・キー溝、
1j・・・段差凹部(係止段差)、
1k・・・開口
2 ・・・リレーレンズ枠(第2のレンズ保持枠)、
2a・・・大径部外周面、
2b・・・小径部外周面、
2c・・・切り込み溝(摺り割り)、
2d・・・円弧部、
2e・・・爪部、
2f・・・干渉許容ばね、
3 ・・・コンペンセータ枠(第1のレンズ保持枠)、
3a・・・レンズ保持枠部、
3b・・・腕部、
3c・・・ピン、
3d・・・コンペンセータ用バネ、
4 ・・・バリエータ枠、
4a・・・レンズ保持枠部、
4b・・・腕部、
4c・・・ピン、
4d・・・バリエータ用バネ、
5 ・・・変倍カム枠、
5a・・・コンペンセータ用カム面、
5b・・・バリエータ用カム面、
5c・・・腕部、
6 ・・・抜け止めリング、
6a・・・開口、
6b・・・バネ懸架部、
7 ・・・フォーカシングレンズ枠、
7a・・・レンズ保持枠部、
7b・・・腕部、
7c・・・嵌合穴、
7d・・・ピン(カムフォロア)
7e・・・腕部
7f・・・長孔
8 ・・・フォーカシングカム枠
8a・・・フォーカシングカム溝、
8b・・・沈胴カム溝、
8c・・・余裕カム溝、
9 ・・・リング、
9a・・・開口、
9b・・・貫通穴、
9c・・・貫通穴、
10・・・ネジ、
11・・・ネジ、
12・・・ローパスフィルタ
13・・・撮像素子
14・・・レンズ鏡筒外観部材
15・・・カメラ外観部材
L1・・・フォーカシングレンズ、
L2・・・バリエータレンズ(第3のレンズ)、
L3・・・コンペンセータレンズ(第1のレンズ)、
L4・・・リレーレンズ(第2のレンズ)

Claims (6)

  1. 光軸方向に短縮可能なレンズ鏡筒において、
    第1のレンズを有した第1のレンズ保持枠と、
    第2のレンズを有した第2のレンズ保持枠と、
    上記第2のレンズ保持枠を保持し、上記第2のレンズ保持枠を上記第1のレンズ保持枠の方向に付勢した付勢手段を有し、上記第2のレンズ保持枠を上記レンズ群の光軸方向に相対移動可能とさせた枠保持部材と、
    上記付勢手段の付勢に抗して上記第1のレンズと上記第2のレンズとを当接させるため、上記第1のレンズ保持枠と上記枠保持部材の少なくとも一方を光軸方向に駆動する駆動手段と、
    を具備する短縮可能なレンズ鏡筒。
  2. 光軸方向に短縮可能なレンズ鏡筒において、
    第1のレンズと、
    第2のレンズと、
    上記第1のレンズを保持し光軸方向に移動可能な第1のレンズ保持枠と、
    上記第1のレンズ保持枠を光軸方向に駆動し、上記第1のレンズを上記第2のレンズに当接させ上記短縮方向に駆動する駆動手段と、
    上記第2のレンズを保持し、上記第1のレンズが駆動され上記第2レンズに当接したとき、上記第2のレンズが上記第1のレンズと伴に上記光軸方向に移動可能とする干渉許容手段と、
    を具備したことを特徴とした短縮可能なレンズ鏡筒。
  3. 上記第1のレンズと上記第2のレンズとが当接する当接面には、上記第1のレンズの当接面と上記第2のレンズの当接面にダイヤモンドライクカーボンコーティングが施されていることを特徴とした上記請求項1乃至2記載のレンズ鏡筒。
  4. 上記第1のレンズ保持枠はバネに抗して当接方向に駆動されることを特徴とした上記請求項1乃至2記載のレンズ鏡筒。
  5. 上記干渉許容手段は上記第2のレンズ保持枠をバネにより光軸上の当接方向に付勢されていることを特徴とした上記請求項2記載のレンズ鏡筒。
  6. さらに第3のレンズを保持する第3のレンズ枠を有し、上記短縮完了時には上記第1のレンズと上記第2のレンズ及び上記第3のレンズが繋がっていることを特徴とした上記請求項1乃至2記載のレンズ鏡筒。





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