JP2006284298A - 大腸腫瘍の診断方法 - Google Patents

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文彦 蓮実
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Abstract

【課題】 糞便を用いて消化管腫瘍、特に大腸腫瘍を診断する方法並びに消化管腫瘍、特に大腸腫瘍を診断するためのマーカーとして役立つプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の検出方法を提供する。
【解決手段】 自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の存在を検出することを含む、大腸腫瘍の診断方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、糞便を用いた消化管腫瘍、特に大腸腫瘍を診断する方法並びに消化管腫瘍、特に大腸腫瘍を診断するためのマーカーとして役立つプロトポルフィリン及びその関連化合物ないしは誘導体の測定方法に関する。
食生活の欧米化に伴いわが国においても大腸がんが増加傾向にある。大腸がんは早期に発見されればほぼ100%の完治が期待されるがんであるが、初期段階では自覚症状がないため早期発見が必要であり、そのために便潜血反応を用いた大腸がん検診が日常的に行われている。
しかしながら、現在の便潜血反応を用いた大腸がん検診では、痔等による出血と大腸がんによる出血とは判別できず、また出血を伴わない大腸がんを発見できないので、特異性や検出感度に欠ける。
そこで、本発明者らは、高精度で大腸がん検診を可能とする大腸がんマーカーを鋭意探索した結果、糞便中に含まれる蛍光物質が大腸がん患者と非大腸がん患者とを選別するのに有効であり、そして、この蛍光物質がプロトポルフィリンおよびその関連化合物ないしは誘導体であることを明らかにした。
ポルフィリン関連化合物と腫瘍との関連は、これまでポルフィリン関連化合物を靜注投与するか、あるいはポルフィリン関連化合物の前駆体である5−アミノレブリン酸を経口投与した場合にはポルフィリン関連化合物が腫瘍組織に集積すること(非特許文献1)が知られて、光線力学的療法(PDT)として肺がんや食道がん、胃がん、大腸がん、子宮頸部がんなどの早期治療に用いられてきているが、ポルフィリン関連化合物や5−アミノレブリン酸が投与されない場合には、ポルフィリン関連化合物と腫瘍との関連性は知られていなかった。
また、ポルフィリン症において血液、尿、糞便中のウロポルフィリン、コプロポルフィリン、プロトポルフィリンなどのポルフィリン量が増加することは知られており、ポルフィリン症診断のために尿、糞便中のウロポルフィリンやコプロポルフィリンの診断が行われてきたが、プロトポルフィリンの測定は行われてこなかった。そして、糞便中のプロトポルフィリン及びその関連化合物ないしは誘導体と腫瘍との間に関連性があることは知られていなかった。
さらに、水分を含む糞便からのプロトポルフィリンの抽出に関しては、糞便のpHが抽出に影響を及ぼすこと、そして糞便のpHを塩基性とすることで抽出効果が向上することは知られていなかった。
Gahlen et al.Lasers in Surgery and Medicine 26:302-307 (2000)
本発明は、糞便を用いて消化管腫瘍、特に大腸腫瘍を診断する方法並びに消化管腫瘍、特に大腸腫瘍を診断するためのマーカーとして役立つプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の検出方法を提供する。
本発明の大腸腫瘍の診断は、自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体を、水非混和性極性有機溶媒で直接抽出するか、または自然糞便のpHを塩基性に調整後、水非混和性極性有機溶媒で抽出し、抽出した水非混和性極性有機溶媒中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の蛍光強度を測定することによりおこなわれる。
(1)本発明は、自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の存在を検出することを含む、大腸腫瘍の診断方法に関する。
(2)本発明は、自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の存在を大腸腫瘍マーカーとして検出する方法に関する。
(3)本発明は、自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の存在の検出を蛍光測定により実施する、(1)または(2)に記載の方法に関する。
(4)本発明は、自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の存在の検出を、励起波長350〜700nm、蛍光波長550〜750nmにおける蛍光測定により実施する、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の方法に関する。
(5)本発明は、自然糞便中からプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体を抽出する工程を含む、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の方法。
(6)本発明は、自然糞便中からのプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の抽出を、水非混和性極性有機溶媒を用いて実施する、(1)〜(5)のいずれか1つに記載の方法に関する。
(7)本発明は、自然糞便中からのプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の抽出を、さらに塩基性条件下で実施する、(1)〜(6)のいずれか1つに記載の方法に関する。
(8)本発明は、塩基性液、プロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体、または大腸腫瘍の診断指標のいずれか1つを含む大腸腫瘍の診断キットに関する。
本発明は、消化管腫瘍、特に大腸腫瘍を有する危険性のあるヒトとそれがないヒトとを選別するのに有効である。すなわち、本発明によれば、糞便中の蛍光強度が100.00a.u.未満のヒトは消化管腫瘍、特に大腸腫瘍を有している危険性は低いと診断できるが、100.00a.u.以上であるヒトは、消化管腫瘍、特に大腸腫瘍を有している危険性が高いと診断できる。また、本発明によれば、水分を含む糞便からの水非混和性極性有機溶媒によるプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の抽出効率を高めることができる。
本発明で使用する大腸腫瘍とは、ヒトの大腸に由来する良性腫瘍、悪性腫瘍であるがんまたはポリープを意味する。また、本発明で使用する消化管腫瘍とは、ヒトの大腸、胃または食道に由来する良性腫瘍、悪性腫瘍であるがんまたはポリープを意味する。
本発明で使用する大腸腫瘍を診断する方法とは、大腸腫瘍を有している危険性の有無を診断する方法を意味する。すなわち、本発明に従う方法で測定された糞便中の蛍光強度が100.00a.u.未満のヒトは、大腸腫瘍を有している危険性は、50%以下、好ましくは25%、特に好ましくは無しと診断するが、一方、蛍光強度が100.00a.u.以上のヒトは、大腸腫瘍を有している危険性が有る、好ましくは25%以上、特に好ましくは50%以上の確率で大腸腫瘍を有している危険性が有ると診断する診断方法を意味する。
本発明で使用する自然糞便とは、ヒト由来の糞便であり、ヒトがポルフィリン関連化合物や生体での前記化合物の生合成に関与する5−アミノレブリン酸やポルホビリノーゲンなどの前駆体で処置を受けていないヒトに由来する糞便であることを意味する。
ここで、ポルフィリン関連化合物とは、蛍光物質(励起波長400nm付近、蛍光波長600nm付近)で、次式(I):
Figure 2006284298

で示されるポルフィリン環に種々の側鎖や官能基や金属が導入された誘導体およびそれらの異性体並びに前駆体を意味し、例えば、クロリン、フロリン、ポルホジメテン、ポルホメテン、バクテリオクロリン、イソバクテリオクロリン、ポルフィリノゲン、ホルビン、ポルフィラジン、フタロシアニン、フィトポルフィリン、シトポルフィリン、ウロポルフィリンI〜IV、コプロポルフィリンI〜IV、ヘマトポルフィリン、メソポルフィリン、プロトポルフィリンI〜IX、ロドポルフィリン、フィロポルフィリン、エチオポルフィリンI〜IV、ピロポルフィリン、ジュウテロポルフィリン、フィトクロリン、ロドクロリン、フィロクロリン、ピロクロリン、ヘム、フェロヘム、フェリヘム、ヘモクロム、フェロヘモクロム、フェリヘモクロム、ヘミン、ヘマチン、ビタミンB12、クロロフィル、シトクロム、ポルホビリノーゲン、5−アミノレブリン酸、スクシニルCoA、グリシンなどが挙げられる。
本発明で使用するプロトポルフィリンとは、蛍光物質(励起波長400nm付近、蛍光波長600nm付近)で、次式(II)
Figure 2006284298

で示されるプロトポルフィリンIXおよびその異性体であるプロトポルフィリンI〜VIIIを意味する。そして、プロトポルフィリンの誘導体とは、プロトポルフィリンI〜IXに種々の側鎖や官能基が導入された化合物、またはプロトポルフィリンI〜IXもしくは種々の側鎖や官能基が導入されたプロトポルフィリンI〜IXにさらに金属が導入された金属錯体を意味する。プロトポルフィリンの関連化合物とは、式(II)と同様に式(I)のポルフィリン環にカルボキシル基(−COOH)を含む側鎖を2個有する化合物を意味し、ヘマトポルフィリン、メソポルフィリン、プロトポルフィリン、ロドポルフィリン、ジュウテロポルフィリン、ヘム、ロドクロリン、ホトフィリンII(商標)などが挙げられ、これらにはそれらの異性体やさらに種々の側鎖や官能基が導入された誘導体やそれらの金属錯体が含まれる。なお、ここで誘導体に導入される種々の側鎖や官能基や金属錯体の金属は特に限定されない。
本発明で使用する自然糞便は、水分を含んでいても含んでいなくてもよく、固体形態であっても液体形態であっても良く、また、医療機関や健康診断における消化管出血の検査として一般に行われる便潜血検査において使用される糞便または糞便分散液の形態であってもよい。自然糞便または自然糞便分散液は、直ぐに本発明に用いることが好ましいが、直ぐに用いない場合にはプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないし誘導体は光と温度により影響を受けやすいので、遮光条件下25〜4℃、好ましくは10〜4℃、特に好ましくは4℃で保存する。
本発明で使用する自然糞便中からのプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の抽出は、自然糞便を水非混和性極性有機溶媒で直接抽出しても良いが、水分を含む自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の水非混和性極性有機溶媒による抽出効率を高めるために自然糞便のpHを塩基性に調整後、抽出することが好ましい。自然糞便を塩基性にするには自然糞便に塩基性液を添加して塩基性にすることが好ましい。
本発明で使用する塩基性または塩基性条件とは、pH8.0〜12.0、好ましくはpH9.0〜11.0、特に好ましくはpH10.6〜10.7である。
本発明で自然糞便を塩基性にするために使用する塩基性液は炭酸緩衝液、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、エタノールアミン緩衝液、炭酸水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液、アンモニア水溶液が好ましく、より好ましくは塩酸−炭酸ナトリウム緩衝液、炭酸ナトリウム−炭酸水素ナトリウム緩衝液、りん酸二水素ナトリウム−りん酸水素二ナトリウム緩衝液、リン酸二水素カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カルシウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素カルシウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液、特に好ましくは炭酸ナトリウム水溶液である。
本発明で使用する水非混和性極性有機溶媒とは、水と混和しても静置すると水相と極性有機相とに分離する極性有機溶媒を意味し、酢酸エチル:酢酸(2:1/容量:容量)、クロロホルム:酢酸(2:1/容量:容量)、n−ヘキサン:酢酸(2:1/容量:容量)などが挙げられ、好ましくは、酢酸エチル:酢酸(2:1/容量:容量)、クロロホルム:酢酸(2:1/容量:容量)、特に好ましくは酢酸エチル:酢酸(2:1/容量:容量)である。水非混和性極性有機溶媒の量は、自然糞便を直接抽出する場合、使用する自然糞便の量に依存するが、液体形態の自然糞便の場合には、はじめの液体形態の自然糞便量と等量である。すなわち、たとえば自然糞便の量が2mlの場合には、水非混和性極性有機溶媒も2mlであることが好ましい。
本発明で使用する自然糞便の量は、固体形態の場合、10.0〜0.001g、好ましくは1.0〜0.01g、特に好ましくは0.1〜0.08gである。液体形態または分散液形態の場合、10.0〜0.01ml、好ましくは5.0〜0.1ml、特に好ましいのは2.0〜0.5mlである。
本発明で使用する抽出時間は 抽出液量、使用する容器、攪拌速度によって異なるが、例えば10〜0.5分、好ましくは5〜1分、特に好ましくは2分である。抽出時の温度は、抽出時間に依存するが、好ましくは25〜4℃、より好ましくは25〜15℃、特に好ましいのは室温(25℃)である。プロトポルフィリンまたはその関連化合物ないし誘導体は、光と温度の影響を受けやすいので、使用する抽出液量、使用する容器、攪拌速度にあわせて影響を受けない範囲の抽出時間、温度を適宜選択することが好ましい。
抽出後に直ぐに蛍光測定しない場合には、水非混和性極性有機溶媒のまま保存しておいても良い。保存条件は、遮光条件下で好ましくは25〜4℃、より好ましくは10〜4℃、特に好ましくは4℃である。
本発明で使用するプロトポルフィリン及びその関連化合物ないしは誘導体の存在の検出は、例えば、水非混和性極性有機溶媒中のプロトポルフィリン及びその関連化合物ないしは誘導体の蛍光を蛍光光度計で測定することで実施される。
本発明で使用する蛍光は、励起波長350〜700nm、蛍光波長550〜750nm、好ましくは、励起波長380〜500nm、蛍光波長590〜700nm、特に好ましくは、励起波長400〜420nm、蛍光波長650〜680nmである。
本発明で使用する蛍光光度計は、例えば日立製作所製F−4010などが挙げられるが、上記波長で蛍光を測定できるものであればこれに限定されない。
本発明で診断に使用する蛍光強度は、自然糞便乾燥重量1g〜0.001g、好ましくは0.5g〜0.01g、より好ましくは0.2g〜0.05g、特に好ましくは0.1g〜0.08g当たりの蛍光強度(a.u.)として表される。
さらに、水非混和性極性有機溶媒に抽出されたプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないし誘導体は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)装置を用いる蛍光分析に付してもよい。
本発明で使用するHPLC装置は、例えば島津製LC−2010Cなどが挙げられるが、これには限定されない。
HPLC分析の条件は、例えば以下の条件で実施できるが、これら条件は適宜変更することができる。
カラム:
Inertsil ODS-3 3.0 mmΦ×150 mm 5μm particle(GL science社製)
流速:
1mL/min、
温度:
25℃、
溶液:
溶液A=(アセトニトリル:酢酸:50mM酢酸アンモニウム=80:7:3)、
溶液B=(アセトニトリル:酢酸:50mM酢酸アンモニウム=10:4:86)、
40分間でA:B(20:80)−A:B(100:0)の直線勾配、20分間溶液Aで維持、
試料容量:
20μL
試料溶媒:
酢酸エチル:酢酸(2:1/容量:容量)の混合溶液
さらに、HPLCで分析されたプロトポルフィリン及びその関連化合物ないし誘導体は、MASS(マススペクトメトリー)装置を用いる質量分析に付してもよい。
本発明で使用するMASS分析装置は、例えばPerkin Elmer Sciex社製API 165などが挙げられるが、これに限定されない。
本発明で使用する大腸腫瘍の診断キットとは、自然糞便のpHを塩基性にするための上記記載の塩基性液、標準物質としてプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体、または大腸腫瘍の診断指標のいずれか1つを含むキットを意味する。ここで、大腸腫瘍の診断指標とは、大腸腫瘍を診断するための蛍光強度のカットオフ値を指し、キットに含まれるカットオフ値は蛍光強度値10.00〜200.00a.u.の範囲内の値、好ましくは50.00〜150.00a.u.の範囲内の値、特に好ましくは100.00a.u.の値である。診断指標を含むとは上記のカットオフ値の情報を表示したものをキットに含むことを意味する。また、前記大腸腫瘍の診断キットと同様な消化管腫瘍の診断キットも提供できる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試薬及び器具
以下の実施例で用いたプロトポルフィリンとしてALDRICH社製プロトポルフィリンIXを用いた。蛍光光度計として日立製作所製F−4010を用いた。
1、PP抽出溶媒の検討
水溶液中のプロトポルフィリンIX(PP)を有機溶媒へ高効率で抽出するための有機溶媒を決定した。
2、実験方法
i)6μM PP溶液(pH7及びpH10.9)の調製
PP 1mgを0.2Mリン酸二水素カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液(pH7)296.2mL(組成を表1に示す)に溶解させて、6μM PP溶液(pH7)を調製した。同様にPP 1mgを0.1M塩酸−炭酸ナトリウム緩衝液(pH10.9)296.2mL(組成を表1に示す)に溶解させて、6μM PP溶液(pH10.9)を調製した。
Figure 2006284298
ii)PP溶液の抽出
PP溶液(pH7およびpH10.9)を内容量50mLのガラス製の遠沈管に10mL加えた。その遠沈管に抽出溶媒として酢酸エチル:酢酸(2:1/容量:容量)10mLを加え2分間激しく混合することにより、有機溶媒へのPP抽出を行った。静置後、分離した水相と有機相をガラス製試料瓶に3mL採り、蛍光測定を行なう試料とした。同様にしてクロロホルム:酢酸(2:1/容量:容量)とn−ヘキサン:酢酸(2:1/容量:容量)を抽出溶媒として抽出を行った。
iii)試料の蛍光測定
測定は、分離した水相と有機相のそれぞれ1mlを、蛍光測定用セルに入れ蛍光光度計(日立製作所製F−4010)を用いて測定した。
蛍光測定は、適当な励起波長を固定してから蛍光スペクトルを測定した。その結果得られた最大蛍光波長で固定し励起スペクトルを測定した。その結果得られた最大励起波長で固定し蛍光スペクトルを測定した。
3、実験結果及び考察
結果を表2に示す。表中のpH7 PP溶液に記述した「−」は、蛍光が観測されなかったことを示す。PP溶液(pH10.9)を酢酸エチル:酢酸混合溶媒で抽出した場合で、最も大きい蛍光強度433.9a.u.が観測された。これより、水溶液中のプロトポルフィリンIX(PP)の有機溶媒による抽出においては、PP溶液のpHが塩基性の方が有機溶媒による抽出には効率が良く、抽出溶媒には酢酸エチル:酢酸混合溶媒(2:1/容量:容量)が好ましいことが明らかとなった。なお、6μM PP溶液(pH10.9)をn−ヘキサン:酢酸(2:1/容量:容量)で抽出したところ、有機相の蛍光強度は非常に小さく1.0a.u.以下の蛍光強度しか観測されなかったので表2には記載していない。
Figure 2006284298
1、PP抽出pHの検討
糞便試料中のPPを有機溶媒へ高効率で抽出可能な糞便水分散液のpHを決定する。
2、実験方法
i)糞便試料
糞便試料は、和光純薬から便潜血測定用として市販されている分散媒を用いて分散した糞便の糞便水分散液を用いた。
ii)炭酸ナトリウムでのpH調整
糞便水分散液2mLに0.2M炭酸ナトリウム1mLを加え攪拌した後、pHメーターによりpHを測定した。得られた溶液を試料とし、実施例1のii)とiii)に述べた抽出と蛍光測定に用いた。同様の操作を0.3M、0.4M、0.5M炭酸ナトリウムを用いた場合についても行った。
3、実験結果及び考察
炭酸ナトリウムを用いて糞便水分散液のpHを調整した場合の蛍光強度測定結果を表3および図1に示す。
pH10.7の付近で最も高い蛍光強度が観測された。pH10.7以上のpHでは、急激な蛍光強度の減少が観測された。同様に、pH10.7以下でも徐々に蛍光強度が低下する傾向が観測された。表3より、糞便水分散液に0.3M炭酸ナトリウムを加えることで、最も高い蛍光強度が得られるpH10.7に調製できる。しかしながら、糞便水分散液中の糞便の量にはばらつきがあり、緩衝作用に差が有ることから、pH10.7以降に現れる蛍光強度の急激な減少を避けるため、pH10.6に調製することとした。表3より、糞便試料をpH10.6に調整するには糞便水分散液2mLに0.25M炭酸ナトリウム1mLを加えればよい。従って、糞便水分散液(2mL)のpH調整には0.25M炭酸ナトリウム1mLを用いることとした。
Figure 2006284298
1、PP保存条件の検討
糞便試料からPPを抽出後、PP抽出試料のPPが安定保存可能な条件を決定する。
2、実験方法
実施例2において抽出されたPP抽出試料を表4に示す4つの条件で保存した。保存された試料を実施例1のiii)に記述した方法により経時的に蛍光測定を行った。
Figure 2006284298
3、実験結果及び考察
結果を表5および図2に示す。縦軸の蛍光強度は測定開始日の蛍光強度を100%とした相対強度で示す。蛍光強度値は3回行なった測定値の平均であり、標準偏差をエラーバーで示す。種々の条件で保存した試料の15日後の有機相の相対強度を表5に示す。
室温下遮光無しで保存した場合で、28.8%と最も相対蛍光強度が減少した。また、室温下で遮光保存した場合でも、43.5%と相対蛍光強度が約半分に低下した。これらのことから、PPは高い温度と光に不安定であり、特に光照射に不安定であることがわかった。
4℃恒温下で遮光有り、または無しの条件で保存した場合では、15日後において、ともに高い相対強度が維持された。ここで、「4℃恒温下で遮光無し」とした保存条件は、試料容器を遮光しなかっただけで、保存は遮光された冷蔵庫内で行った。このため、相対蛍光強度の大幅な減少が観測されていなかったものと考えられる。
以上の結果から、PP抽出試料は4℃恒温下の冷蔵庫に保存すると共に、PPが光に非常に弱いことから、遮光を行う条件での保存が望ましいことがわかった。
Figure 2006284298
1、臨床糞便試料の蛍光測定
消化管腫瘍(大腸腫瘍、胃ポリープ、食道がん)患者および非腫瘍患者の糞便について実施例1及び2によって決定された方法に基づいて蛍光測定を行った。また、蛍光測定を実施した糞便試料の便潜血検査の結果も合わせて示す。
2、実験方法
i)糞便試料
糞便試料は、下記表6に示す19名の便潜血検査後の糞便水分散液(2mL)が用いられた。
ii)便潜血検査
糞便水分散液の便潜血検査は臨床検査会社に依頼して実施された。ヘモグロビンの量が多ければ、便潜血反応は陽性となり、少なければ陰性となる。
iii)蛍光測定
便潜血検査に用いたのと同じ糞便水分散液(2mL)がpH調整のために0.25M炭酸ナトリウム1mLを添加され、酢酸エチル:酢酸混合溶媒(2:1/容量:容量)2mLを加えて抽出された。抽出後の酢酸エチル:酢酸混合溶媒画分1mlを蛍光測定セルに入れ、蛍光光度計を用い蛍光強度を測定した。蛍光は、励起波長409nm、蛍光波長672nmで測定された。
3、実験結果及び考察
図3Aは表6の便潜血検査の結果(ヘモグロビン)をまとめたものである。図3Bは表6の蛍光強度の結果をまとめたものである。図3AおよびB中の斜線を引いた棒は、病理診断のある患者由来の糞便試料であることを示す。
便潜血検査の結果では、腫瘍患者も非腫瘍患者も最低ヘモグロビン値は160ng/mLでヘモグロビン量と腫瘍との間に関連性が認められない(図3A)。一方、蛍光強度測定では、図3Bに示すように消化管腫瘍患者は全員(7人/7人)が蛍光強度100.00a.u.以上に含まれるのに対し、非腫瘍患者は33.3%(4人/12人)が蛍光強度100.00a.u.以上に含まれるだけであった。これより、糞便中の蛍光強度が100.00a.u.未満であれば、消化管腫瘍、特に大腸腫瘍に罹っていないと診断できるが、100.00a.u.以上である場合には、63.6%(7人/11人)の確率で消化管腫瘍、特に大腸腫瘍に罹っている危険性があると診断できる。
Figure 2006284298
1、糞便試料のHPLC分析
糞便試料中の蛍光物質を同定するためにHPLC分析を実施した。
2、実験方法
i)試料
ポルフィリンの標品としてPorphyrin acid chromatographic marker kit (Porphyrin Products)が用いられた。ポルフィリンの標準試料は、上記の1nmolづつ含むポルフィリンマーカー1瓶に3MのHCl 1mLを加え攪拌溶解して調製された。試料は実施例4に従って調製された糞便試料の酢酸エチル:酢酸混合溶媒抽出物が用いられた。
ii)HPLC条件
HPLC装置:島津製 LC - 2010C、
カラム:
Inertsil ODS-3 3.0 mmΦ×150 mm 5μm particle(GL science社製)
流速:
1mL/min、
温度:
25℃、
溶液:
溶液A=(アセトニトリル:酢酸:50mM酢酸アンモニウム=80:7:3)、
溶液B=(アセトニトリル:酢酸:50mM酢酸アンモニウム=10:4:86)、40分間の溶液A:溶液B(20:80)から溶液A:溶液B(100:0)の直線勾配、溶液Aで20分間維持、溶液A:溶液B(20:80)で30分間維持(初期溶媒による置換)、
試料容量:
20μL、
試料溶媒:
酢酸エチル:酢酸(2:1/容量:容量)の混合溶液、
蛍光測定:島津RF−550蛍光検出器(励起波長:410nm、蛍光波長:672nm)
3 実験結果及び考察
図4Aはポルフィリンの標準試料のHPLC分析を示し、図4Bは糞便試料の酢酸エチル: 酢酸2:1/容量:容量)抽出物のHPLC分析を示す。図4Bに示すように腫瘍患者においては複数の大きなピークが認められたのに対し非腫瘍患者では1つの小さなピークが検出されただけであった。腫瘍患者で検出される保持時間37.250分のピークは、標品であるメソポルフィリンIXの保持時間38.249分(図4A)と近くプロトポルフィリンと推測された。
1、糞便試料のMASS分析
実施例5におけるHPLC分析の図4B腫瘍患者の括弧で囲まれた保持時間37.250分のピークをMASS分析に付した。
2、実験方法
i)試料
実施例5におけるHPLC分析の図4B腫瘍患者の括弧で囲まれた保持時間37.250分のピーク画分を蒸留水で10倍希釈したものが試料として用いられた。
ii)MASS分析条件
MASS分析には、Perkin Elmer Sciex社製API 165が用いられた。
3、実験結果及び考察
図5に示すように実施例5におけるHPLC分析の保持時間37.250分のピーク画分のMASS分析結果は、ALDRICH社製プロトポルフィリンIX標品のMASS分析の結果と同じく537.8に最大ピークを有し、ALDRICH社製プロトポルフィリンIX標品の分析パターンと一致した。このことから、実施例5におけるHPLC分析の図4B腫瘍患者の保持時間37.250分のピークはプロトポルフィリンIXと考えられた。
本発明は、便潜血検査よりも大腸腫瘍との相関性が高いので糞便を用いた大腸腫瘍の検診および簡易診断に利用でき、大腸腫瘍の発見に有効である。さらに、糞便を用いた胃腫瘍および食道腫瘍を含む消化管腫瘍の検診および簡易診断にも有効であることが期待される。
糞便試料中のプロトポルフィリンIX(PP)の有機溶媒抽出におけるpHの影響 有機溶媒抽出後のプロトポルフィリンIX(PP)の蛍光強度の経時変化 臨床糞便試料の便潜血検査 臨床糞便試料の蛍光測定 ポルフィリンの標品(Porphyrin acid chromatographic marker kit)のHPLC分析 糞便試料の有機溶媒抽出物のHPLC分析 HPLC分析産物(保持時間37.250分のピーク画分)のMASS分析

Claims (8)

  1. 自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の存在を検出することを含む、大腸腫瘍の診断方法。
  2. 自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の存在を大腸腫瘍マーカーとして検出する方法。
  3. 自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の存在の検出を蛍光測定により実施する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 自然糞便中のプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の存在の検出を、励起波長350〜700nm、蛍光波長550〜750nmにおける蛍光測定により実施する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 自然糞便中からプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体を抽出する工程を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 自然糞便中からのプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の抽出を、水非混和性極性有機溶媒を用いて実施する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 自然糞便中からのプロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体の抽出を、さらに塩基性条件下で実施する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 塩基性液、プロトポルフィリンまたはその関連化合物ないしは誘導体、または大腸腫瘍の診断指標のいずれか1つを含む大腸腫瘍の診断キット。
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