JP2006284143A - 米粒群用乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数段の載置搬送部Sのうちの少なくとも最上段の載置搬送部Sに対しては、乾燥用室の天井部81から導入された乾燥用空気のうちの少なくとも一部をその載置搬送部の径方向に沿って流動させるべく、最上段の載置搬送部Sの中央部相当箇所又は外周部の外方箇所に、乾燥用空気を下段の載置搬送部側に通風させる通気用通路88が形成され、且つ、複数段の載置搬送部Sのうちの少なくとも最下段の載置搬送部Sにおいては、上段側の載置搬送部Sからの乾燥用空気の全量又は略全量をその載置搬送部Sを通過させる状態で流動させるべく、その最下段の載置搬送部Sが、その存在領域以外の箇所からの下方通風を阻止する状態で設けられている。
【選択図】図4
Description
説明を加えると、例えば、乾燥対象の米粒群として水分を多く含む米粒群を考えると、そのような水分を多く含む米粒同士が粘着力によってくっつくなどして米粒同士の間を乾燥用空気が通過する際の空気抵抗が大きなものとなるため、乾燥用室の上部側部分から流動する乾燥用空気の大部分が、最上段の載置搬送部を通過することなく、その外周部の外方箇所に設けられた通気用通路を短絡流動することになり、又、最上段の載置搬送部の下方に位置する載置搬送部についても同様に、乾燥用空気の大部分が、載置搬送部を通過することなく、その外周部の外方箇所に設けた多孔状の通気抵抗板を短絡流動することになり、その結果、上下複数段の載置搬送部にて載置搬送される米粒群に乾燥用空気を的確に接触させることができないものとなり、良好な乾燥を行えないという問題があった。
その第1特徴構成は、前記複数段の載置搬送部のうちの少なくとも最上段の載置搬送部に対しては、前記乾燥用室の天井部から導入された乾燥用空気のうちの少なくとも一部をその載置搬送部の径方向に沿って流動させるべく、最上段の載置搬送部の中央部相当箇所又は外周部の外方箇所に、乾燥用空気を下段の載置搬送部側に通風させる通気用通路が形成され、且つ、前記乾燥用室の天井部における前記通気用通路の形成位置とは載置搬送部の径方向に離れた位置に、乾燥用空気の導入口が形成され、前記複数段の載置搬送部のうちの少なくとも最下段の載置搬送部においては、上段側の載置搬送部からの乾燥用空気の全量又は略全量をその載置搬送部を通過させる状態で流動させるべく、その最下段の載置搬送部が、その存在領域以外の箇所からの下方通風を阻止する状態で設けられている点にある。
そして、導入口から導入された乾燥用空気のうちで、最上段の載置搬送部を通過して下方の載置搬送部側に流動する乾燥用空気は、最上段の載置搬送部に載置されている米粒群の間を通して流動することになるので、米粒群に十分に接触して流動して乾燥に寄与することになり、また、導入口から通気用通路に向けて流動する乾燥用空気は、載置搬送部の径方向に流動しながら通気用通路に至る過程で、載置搬送部に載置されている米粒群に接触して乾燥に寄与することになり、全体として、導入口から導入された乾燥用空気は、最上段の載置搬送部にて載置搬送される米粒群に対して十分に接触して乾燥に寄与することになる。
加えて、上述の如く最上段側の載置搬送部の米粒群に対する乾燥に寄与した後、最下段の載置搬送部の存在箇所まで通風された乾燥用空気は、最下段の載置搬送部がその存在領域以外の箇所からの下方通風を阻止する状態で設けられているため、その全量又は略全量を最下段の載置搬送部を通過させる状態で流動することになり、しかも、上述の如く、最下段の載置搬送部にて受け止められて載置搬送される米粒群の間を通して乾燥用空気が流れ易い状態となっているため、載置搬送部を通過させる状態で流動する乾燥用空気を、最下段の載置搬送部にて載置搬送される米粒群における米粒の夫々に的確に接触させて、米粒群を乾燥させることができるものとなる。
従って、乾燥用空気を搬送される米粒群のほぼ全域に亘って流動させることができ、加えて記乾燥用室の構成の簡素化を図ることができる米粒群用乾燥装置を提供できるに至った。
従って、加熱手段のコンパクト化が図れる米粒群用乾燥装置を提供できるに至った。
従って、乾燥用空気を良好に吸引することが可能となる米粒群用乾燥装置を提供できるに至った。
従って、載置搬送部にて載置搬送される被覆材溶液が付着した米粒群をムラ無く乾燥させることができ、米粒の表面に良好な被膜を形成することが可能となる米粒群用乾燥装置を提供できるに至った。
従って、全体構成のコンパクト化を図ることが可能となる米粒群用乾燥装置を提供できるに至った。
図1に示すように、無洗米製造設備は、糊粉層の全て又は大部分を除去した米粒に被覆材溶液を添加付着させて乾燥させることにより、米粒表面を覆う被膜を形成して無洗米を製造するためのものであって、無洗米を製造する無洗米製造部A、その無洗米製造部Aにて製造された無洗米の検査、包装等を行う後処理部B、及び、設備各部の運転を予め設定された動作条件にて制御する表示操作パネル付きの制御部Cからなる。
この無洗米製造部Aは、その主要な設備として、被覆材としての澱粉並びに米粒の品質を向上させるための品質向上剤を水に溶かした被覆材溶液を生成して後述する米粒被覆装置3に供給する被覆材溶液供給装置1、精米処理が終了した後の米粒(精米)の糊粉層の全て又は大部分を除去して被覆対象米粒を生成する研米機2、その研米機2にて得られた被覆対象米粒を攪拌して搬送しながら前記被覆材溶液供給装置1から供給される被覆材溶液を付着させて付着済み米粒を生成する前記米粒被覆装置3、その米粒被覆装置3から供給される付着済み米粒に付着された被覆材溶液を乾燥させて被覆対象米粒の表面に被膜を形成する本発明に係る乾燥装置4等を備えて構成される。そして、乾燥装置4にて澱粉溶液の乾燥処理が終了した米粒は搬送装置7により後処理部Bに搬送する構成となっている。
この後処理部Bは、前記搬送装置7にて搬送される米粒群の中の破砕粒や小径の異物を除去する異物除去装置8、その異物除去装置8にて異物除去処理された米粒を一時貯留する米粒タンク9、その米粒タンク9から落下供給される米粒から着色粒や屑米等の不良粒等を除去する不良物除去装置10、その不良物除去装置10にて不良物除去されてエアー搬送装置11にてエアー搬送される米粒について金属の混入物の存否を検査する金属検出器12、その金属検出器12にて検査処理された米粒を所定量ずつ計量して排出する計量タンク13、その計量タンク13から所定量ずつ排出される米粒を包装袋にて包装する包装装置14等を備えて構成されている。
前記被覆材溶液供給装置1は、澱粉と水とを設定比率で混合してその澱粉水溶液を送り
出す澱粉水溶液生成供給部15と、品質向上剤を貯留するとともにその貯留している品質向上剤を設定量だけ送り出す品質向上剤供給部16と、前記澱粉水溶液生成供給部15にて混合した澱粉水溶液と前記品質向上剤供給部16から供給される品質向上剤とを攪拌しながら高温蒸気(110℃程度)を噴霧して被覆材溶液を生成する高温溶液生成部17とを備える。
覆溶液貯留タンク30内に噴出する噴出ノズル36を備えて、ボイラ32によって生成された高温の蒸気をその噴出ノズル36から被覆溶液貯留タンク30内に噴出させる構成となっている。
被覆材溶液供給路34における被覆材溶液循環路43の分岐箇所よりも上流側の箇所には、通流断続用のバルブV1と被覆材溶液の流量を計測する流量計42が設けられ、被覆材溶液供給路34における被覆材溶液循環路43の分岐箇所よりも下流側の箇所には、被覆材溶液供給断続用のバルブV2が設けられている。
被覆材溶液循環路43における洗浄水循環路44及び洗浄水排水路45の分岐箇所よりも下流側の箇所に、被覆材溶液循環用のバルブV3が設けられ、洗浄水循環路44、洗浄水排水路45には、夫々、洗浄水循環用のバルブV4、洗浄水排水用のバルブV5が設けられている。
又、前記被覆溶液貯留タンク30の底部には、内部の被覆材溶液や洗浄水を流下排出する流下排出路46が接続され、その流下排出路46には、流下排出用のバルブV10が設けられている。
前記被覆材溶液供給状態においては、前記流量計42によって米粒被覆装置3への供給量を計測しながら、前記送出用ポンプ35の作動状態を制御する構成となっている。
そして、上述のように構成されたバルブV1〜V10は、前記被覆材溶液供給路34、前記被覆材溶液循環路43、前記洗浄水循環路44及び前記洗浄水排水路45等、前記被覆材溶液供給装置1の各流体流路を形成する管部材に設けられて、各流体流路を開閉するようになっている。
この乾燥装置4は、図4に示すように、略円筒状のカバー55(乾燥用室の一例)が形成する内部空間内に2個の載置搬送部Sが上下方向に並べて収納され、それらの2個の載置搬送部Sは、上下方向に延びる駆動軸56により上下軸芯Y周りで、所定の回転方向(図に符号Qにて示す回転方向)に一体的に駆動回転するようになっている。そして、2個の載置搬送部Sのうち上段の載置搬送部S1が、攪拌室形成部材52の一端側部分に設けられた米粒排出口(図示せず)にて落下排出される被覆材溶液が付着した米粒群を供給され、上段の載置搬送部S1が、米粒群を載置搬送したのちに下方に落下排出し、2個の載置搬送部Sのうち下段の載置搬送部S2が上段に位置する載置搬送部S1から落下排出された米粒群を受け取る構成となっている。尚、前記駆動軸56は、減速機構付き電動モータ57によって低速(例えば、1分間で約1回転する速度)で回転駆動される構成となっている。
尚、前記天井部81の上部において、乾燥用空気加熱装置83、並びに、研米機2及びモータ74が隣接した状態で設けられている。このような配置構成をとることにより、全体構成のコンパクト化を図ることができる。
又、図10、図11に示すように、前記上段の載置搬送部S1の下部側に、下方に向かうほどその径が小になるように形成されたカバー側の導風体93が設けられている。このカバー側の導風体93の上部の端部がカバーの側部55aにネジ止め固定される構成となっている。
(1)上記実施形態では、前記乾燥用室の天井部における上下2段の載置搬送部の中央部に相当する中央部相当箇所に、前記導入口が形成され、且つ、上段の載置搬送部における外周部の外方箇所に、前記通気用通路が形成されて、前記乾燥用室の天井部から導入された乾燥空気を上段の載置搬送部における中央部から外周部側に向けて流動させる構成としたが、これに限るものではなく、前記乾燥用室の天井部における上下2段の載置搬送部の外周部に相当する外周部相当箇所に、前記導入口が形成され、且つ、上段の載置搬送部における中央部相当箇所に、前記通気用通路が形成されて、前記乾燥用室の天井部から導入された乾燥空気を上段の載置搬送部における外周部から中央部側に向けて流動させる構成としても良く、前記乾燥用室の天井部における上下2段の載置搬送部の中央部に相当する中央部相当箇所及び外周部に相当する外周部相当箇所のいずれの箇所からも径方向に離れた位置に、前記導入口が形成され、且つ、上段の載置搬送部における中央部相当箇所又は外周部の外方箇所に、前記通気用通路が形成されて、前記乾燥用室の天井部から導入された乾燥空気を上段の載置搬送部における径方向に沿って流動させる構成としても良い。
また、上下方向に4段の載置搬送部を設ける場合には、前記乾燥用室の天井部における上下4段の載置搬送部の中央部に相当する中央部相当箇所に、前記導入口が形成され、且つ、1段目の載置搬送部における外周部の外方箇所に、前記通気用通路が形成されて、前記乾燥用室の天井部から導入された乾燥空気を1段目の載置搬送部における中央部から外周部側に向けて流動させ、2段目の載置搬送部における中央部相当箇所に、前記通気用通路が形成されて、1段目の載置搬送部における外周部の外方箇所を通過した乾燥空気を2段目の載置搬送部における外周部から中央部側に向けて流動させ、3段目の載置搬送部における外周部の外方箇所に、前記通気用通路が形成されて、2段目の載置搬送部における中央部相当箇所を通過した乾燥空気を3段目の載置搬送部における中央部から外周部側に向けて流動させ、4段目の載置搬送部が、その存在領域以外の箇所からの下方通風を阻止して、3段目の載置搬送部からの乾燥用空気の全量又は略全量を4段目の載置搬送部を通過させる状態で流動させてもよい。
ちなみに、上下方向に偶数段の載置搬送部を設ける場合において、前記乾燥用室の天井部における複数段の載置搬送部の中央部に相当する中央部相当箇所に、前記導入口を形成するようにすると、前記乾燥用室の天井部に導入口を設ける構成の簡素化を図ることができる。
3 米粒群供給手段
55 乾燥用室
81 乾燥用室の天井部
82 導入口
83 加熱手段
84a 吸引部
88 通気用通路
K 姿勢切換手段
KT 吸引式の乾燥用通風手段
L1 搬送領域
L2 排出領域
S、S1、S2 多孔状の載置搬送部
T 搬送単位体
X 回動軸芯
Claims (8)
- 乾燥用室内に、円板状又は略円板状に形成される多孔状の載置搬送部の複数が、上下軸芯周りに回転駆動されることにより、上方より供給される米粒群を載置搬送したのちに下方に落下排出する状態で、且つ、最上段の載置搬送部が米粒群供給手段にて乾燥対象の米粒群を供給されかつ最上段以外の載置搬送部が上方側の載置搬送部から落下排出される米粒群を受け取る状態で上下方向に並べて収納され、
前記乾燥用室の天井部から乾燥用空気を導入し且つ前記複数段の載置搬送部の下方箇所より乾燥用空気を吸引して外部に排出する形態で乾燥用空気を通風する吸引式の乾燥用通風手段が設けられた米粒群用乾燥装置であって、
前記複数段の載置搬送部のうちの少なくとも最上段の載置搬送部に対しては、前記乾燥用室の天井部から導入された乾燥用空気のうちの少なくとも一部をその載置搬送部の径方向に沿って流動させるべく、最上段の載置搬送部の中央部相当箇所又は外周部の外方箇所に、乾燥用空気を下段の載置搬送部側に通風させる通気用通路が形成され、且つ、前記乾燥用室の天井部における前記通気用通路の形成位置とは載置搬送部の径方向に離れた位置に、乾燥用空気の導入口が形成され、
前記複数段の載置搬送部のうちの少なくとも最下段の載置搬送部においては、上段側の載置搬送部からの乾燥用空気の全量又は略全量をその載置搬送部を通過させる状態で流動させるべく、その最下段の載置搬送部が、その存在領域以外の箇所からの下方通風を阻止する状態で設けられている米粒群用乾燥装置。 - 前記載置搬送部が、周方向に沿って並べて設けられる複数の搬送単位体を備えて構成され、前記各搬送単位体の夫々が、上方より供給される米粒群を載置搬送する搬送作用姿勢と、径方向に沿う姿勢変更用の回動軸芯周りで回動することにより載置している米粒群を下方に排出させる排出用傾斜姿勢とに姿勢変更自在に構成され、
供給箇所に供給された米粒群を前記載置搬送部にて載置搬送するための搬送領域においては、前記各搬送単位体を前記搬送作用姿勢に維持し、且つ、載置搬送した米粒群を下方に排出するための排出領域においては、前記各搬送単位体を前記排出用傾斜姿勢に切り換える姿勢切換手段が備えられている請求項1記載の米粒群用乾燥装置。 - 前記乾燥用室の天井部における前記複数段の載置搬送部の中央部に相当する中央部相当箇所に、前記導入口が形成され、且つ、前記最上段の載置搬送部における外周部の外方箇所に、前記通気用通路が形成されて、前記乾燥用室の天井部から導入された乾燥空気を前記最上段の載置搬送部における中央部から外周部側に向けて流動させるように構成されている請求項1又は2に記載の米粒群用乾燥装置。
- 前記乾燥用室の天井部の上部における前記複数段の載置搬送部の中央部に相当する箇所に、前記導入口から導入される乾燥用空気を加熱する加熱手段が設けられている請求項3記載の米粒群用乾燥装置。
- 前記吸引式の乾燥用通風手段が、前記最下段の載置搬送部の中央部に対向させて吸引部を位置させる形態で設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の米粒群用乾燥装置。
- 前記載置搬送部が、上下2段に設けられて構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の米粒群用乾燥装置。
- 前記米粒群供給手段が、被覆材溶液が供給された米粒群を攪拌搬送して、その攪拌搬送後の米粒群を前記最上段の載置搬送部に供給するように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の米粒群用乾燥装置。
- 前記乾燥用室の天井部の上部に、米粒群を精穀して、精穀後の米粒群を前記米粒群供給手段に供給する精穀手段が設置されている請求項7に記載の米粒群用乾燥装置。
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