JP2006283734A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタ流入温度Tfが上下に振動するのを抑えるとともに、フィルタ7に捕捉されたワックスを早期に溶融することができる燃料噴射装置1を提供することにある。
【解決手段】燃料噴射装置1の制御手段12において、電磁三方弁11に与えるバルブ駆動電流を、フィルタ流入温度Tfに基づき還流量Qrに対応する指令値として算出する。これにより、還流量Qrは、バルブ駆動電流の算出値に応じて増減する可変量となるので、還流量Qrは、従来のようにゼロまたは最大値のいずれか一方になるのではなく、フィルタ流入温度Tfに応じた値に調節される。このため、フィルタ流入温度Tfに応じて還流量Qrを自在に調節できるので、フィルタ流入温度Tfが上下に振動するのを抑えるとともに、速やかにフィルタ流入温度Tfを上昇させてフィルタ7に捕捉されたワックスを早期に溶融することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンに燃料を噴射供給する燃料噴射装置に関する。
〔従来の技術〕
従来から、燃料噴射装置では、エンジン停止中の燃料温度の低下に伴い析出するワックスが、次回のエンジン始動とともに、フィルタに捕捉され目詰まりを引き起こすのを防止するため、種々の対策が採られている。例えば、図5に示す従来の燃料噴射装置100では、以下に述べる対策を採ることで、ワックスの溶融を促しフィルタ101の早期目詰まり解消を図っている。
すなわち、従来の燃料噴射装置100は、燃料タンク102と燃料供給ポンプ103の吸入口とを連結する燃料吸入通路104に、燃料供給ポンプ103に吸入される燃料に含まれる異物を除去するフィルタ101が配設されている。また、インジェクタ105やコモンレール106等から戻される燃料(リターン燃料)を燃料タンク102へ導く燃料戻し通路107が設けられ、この燃料戻し通路107から、リターン燃料をフィルタ101に導く燃料還流通路108が分岐して設けられ、フィルタ101よりも上流側の燃料吸入通路104に合流している。
そして、燃料戻し通路107における燃料還流通路108の分岐点に流路切替弁109が配設され、インジェクタ105側(流路切替弁109よりも上流側)の燃料戻し通路107(上流側戻し通路110とする)と燃料タンク102側(流路切替弁109よりも下流側)の燃料戻し通路107(下流側戻し通路111とする)とが連通する閉弁側、および、上流側戻し通路110と燃料還流通路108とが連通する開弁側を切り替えることで、フィルタ105に捕捉されたワックスの溶融が行われている。
すなわち、リターン燃料は、エンジンからの伝熱により温められて戻ってくるので、フィルタ101に流入する燃料の温度(フィルタ流入温度Tfとする)が低い場合は、流路切替弁108を開弁し、温められたリターン燃料をフィルタ101に導くことでワックスの早期溶融を図っている。そして、フィルタ流入温度Tfがワックスを充分に溶融できる程度にまで上昇すれば、流路切替弁108を閉弁し、リターン燃料をフィルタ101へ導くことを止め、燃料タンク102へ戻すようにしている(例えば、特許文献1参照)。
〔従来技術の不具合〕
このような従来の燃料噴射装置100では、図6に示すように、フィルタ101に流入する燃料の流量(フィルタ流入流量)Qfは、イグニッションオンと同時に上昇を開始し、やがてエンジンの運転状態に応じた所定値Qfconstになる。また、燃料噴射装置100では、流路切替弁109を開弁および閉弁するための閾値として、フィルタ流入温度Tfに上限温度Tc1および下限温度Tc2が設定されている。そして、フィルタ流入温度Tfが上限温度Tc1を上回れば、流路切替弁109が閉弁され、燃料還流通路108からフィルタ101へ導かれる燃料の流量(還流量Qrとする)はゼロになる。また、フィルタ流入温度Tfが下限温度Tc2を下回れば、流路切替弁109が開弁されて還流量Qrは最大値Qrmaxになる(図6では、リターン燃料の温度(リターン温度)をTr、燃料タンク102から吸入された燃料の温度(タンク吸入温度)をTtとして表示する。)。
このため、フィルタ流入温度Tfは短い周期で上下に振動しながら推移する。この結果、エンジン始動時等において、タンク吸入温度Ttとリターン温度Trとの温度差が大きい場合には振動幅が過大になる可能性がある。フィルタ流入温度Tfの振動幅が過大になると、ワックスの溶融が進まないばかりでなく、高温側に振れたときには、高温の燃料が燃料供給ポンプ103やインジェクタ105に流入するので、これらの信頼性に悪影響を与える虞もある。
特開2003−176761号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、フィルタ流入温度が上下に振動するのを抑えるとともに、フィルタに捕捉されたワックスを早期に溶融することができる燃料噴射装置を提供することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の燃料噴射装置は、燃料タンクの燃料を吸入するとともに加圧して吐出する燃料供給ポンプ、燃料供給ポンプから吐出された燃料をエンジンに噴射供給する噴射手段、燃料タンクと燃料供給ポンプの吸入口とを連結する燃料吸入通路に配設され、燃料供給ポンプに吸入される燃料に含まれる異物を除去するフィルタ、フィルタに流入する燃料の温度を検出するフィルタ流入温度検出手段、フィルタよりも上流側の燃料吸入通路と、噴射手段から戻される燃料を燃料タンクへ導く燃料戻し通路とを連結し、噴射手段から戻される燃料をフィルタに導く燃料還流通路、燃料還流通路を通じてフィルタに導かれる燃料の流量を示す還流量を調節する還流量調節手段、フィルタ流入温度検出手段による検出値に基づき、還流量に対応する指令値を算出し還流量調節手段に与える制御手段を備える。
これにより、還流量は、制御手段で算出される指令値に応じて増減する可変量となる。さらに、指令値はフィルタ流入温度の検出値に基づき算出されるため、還流量は、従来のようにゼロまたは最大値のいずれか一方になるのではなく、フィルタ流入温度に応じた値に調節される。このため、フィルタ流入温度に応じて還流量を自在に調節できるので、フィルタ流入温度が上下に振動するのを抑えるとともに、速やかにフィルタ流入温度を上昇させてフィルタに捕捉されたワックスを早期に溶融することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の燃料噴射装置によれば、制御手段は、フィルタに流入する燃料の熱収支に基づき指令値を算出する。
これにより、実現可能なフィルタ流入温度を想定して指令値を算出することができるので、燃料噴射装置に過剰な負荷をかけることなく、フィルタ流入温度が上下に振動するのを抑えるとともに、フィルタに捕捉されたワックスを早期に溶融することができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の燃料噴射装置によれば、制御手段は、フィルタに流入する燃料の目標温度と、フィルタ流入温度検出手段による検出値との偏差に応じて指令値を算出する。
これにより、フィルタに流入する燃料の目標温度(フィルタ流入目標温度)と、フィルタ流入温度との偏差に応じて還流量を調節することができるので、フィルタ流入温度が上下に振動するのを確実に抑えることができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の燃料噴射装置によれば、制御手段は、噴射手段から戻される燃料の流量を示すリターン流量を調節することで、フィルタ流入温度検出手段による検出値を、フィルタに流入する燃料の目標温度に略一致させる。
これによれば、リターン流量を増量することで還流量を増量することができる。このため、フィルタ流入温度の上昇速度を上げることができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載の燃料噴射装置によれば、制御手段は、アイドル運転時にエンジン回転数を変更することでリターン流量を調節する。
これにより、エンジンの暖機を早めるために行われるアイドル回転数の上昇を利用して、リターン流量を増量することができる。
最良の形態1の燃料噴射装置は、燃料タンクの燃料を吸入するとともに加圧して吐出する燃料供給ポンプ、燃料供給ポンプから吐出された燃料をエンジンに噴射供給する噴射手段、燃料タンクと燃料供給ポンプの吸入口とを連結する燃料吸入通路に配設され、燃料供給ポンプに吸入される燃料に含まれる異物を除去するフィルタ、フィルタに流入する燃料の温度を検出するフィルタ流入温度検出手段、フィルタよりも上流側の燃料吸入通路と、噴射手段から戻される燃料を燃料タンクへ導く燃料戻し通路とを連結し、噴射手段から戻される燃料をフィルタに導く燃料還流通路、燃料還流通路を通じてフィルタに導かれる燃料の流量を示す還流量を調節する還流量調節手段、フィルタ流入温度検出手段による検出値に基づき、還流量に対応する指令値を算出し還流量調節手段に与える制御手段を備える。
また、制御手段は、フィルタに流入する燃料の熱収支に基づき、さらに、フィルタに流入する燃料の目標温度と、フィルタ流入温度検出手段による検出値との偏差に応じて、指令値を算出する。
最良の形態2の燃料噴射装置の制御手段は、噴射手段から戻される燃料の流量を示すリターン流量を調節することで、フィルタ流入温度検出手段による検出値を、フィルタに流入する燃料の目標温度に略一致させる。また、制御手段は、アイドル運転時にエンジン回転数を変更することでリターン流量を調節する。
〔実施例1の構成〕
実施例1の燃料噴射装置1の構成を、図1を用いて説明する。
燃料噴射装置1は、例えば、燃料を高圧状態で蓄圧するコモンレール2を具備し、コモンレール2を介してディーゼルエンジン(図示せず:以下、エンジンと呼ぶ)に燃料を噴射供給するものである。
燃料噴射装置1は、燃料タンク3の燃料を吸入するとともに加圧して吐出する燃料供給ポンプ4、燃料供給ポンプ4から吐出された燃料をエンジンに噴射供給する噴射手段5、燃料タンク3と燃料供給ポンプ4の吸入口とを連結する燃料吸入通路6に配設され、燃料供給ポンプ4に吸入される燃料に含まれる異物を除去するフィルタ7、フィルタ7に流入する燃料の温度(フィルタ流入温度)Tfを検出するフィルタ流入温度検出手段8、フィルタ7よりも上流側の燃料吸入通路6と、噴射手段5から戻される燃料を燃料タンク3へ導く燃料戻し通路9とを連結し、噴射手段5から戻される燃料をフィルタ7に導く燃料還流通路10、燃料還流通路10を通じてフィルタ7に導かれる燃料の流量を示す還流量Qrを調節する還流量調節手段11、各種センサ等の検出手段による検出値に基づき、各種の指令値を算出し出力する制御手段12を備える。
燃料供給ポンプ4は、コモンレール2の燃料がエンジンの状態に応じた目標圧力(目標レール圧)で蓄圧されるように、燃料タンク3の燃料を吸入して加圧し吐出するものである。この燃料供給ポンプ4は、燃料タンク3から汲み上げた燃料を目標レール圧に応じて調量する吸入調量弁(図示せず)を有する。
吸入調量弁には、吸入調量弁のソレノイドコイル(図示せず)に通電される電流の大きさを示すポンプ駆動電流が、指令値として与えられる。ポンプ駆動電流は、コモンレール2に蓄圧された燃料の実圧力(実レール圧)の目標レール圧に対する偏差等に基づき算出される。そして、吸入調量弁のソレノイドコイルに、ポンプ駆動電流に基づく通電が行われることで、吸入調量弁の弁開度が調節され目標レール圧に応じた調量が行われる。
噴射手段5は、燃料供給ポンプ4から吐出された燃料を高圧状態で蓄圧するコモンレール2、コモンレール2と連通し、コモンレール2に蓄圧された燃料をエンジンの気筒内に噴射するインジェクタ13等である。
コモンレール2は、燃料供給ポンプ4の吐出口と高圧配管17を介して接続され、加圧された燃料の供給を受けて燃料を高圧状態で蓄圧するとともに、インジェクタ13のインレットと高圧配管18を介して接続され、実レール圧の燃料をインジェクタ13に供給する。すなわち、コモンレール2は、高圧の燃料を蓄圧する蓄圧容器として機能するとともに、高圧の燃料をインジェクタ13に分配する分配容器として機能する。また、実レール圧は、コモンレール2の一端に装着されたレール圧センサ19により検出され、実レール圧の検出値は制御手段12に出力される。実レール圧の検出値は、ポンプ駆動電流の算出等に用いられる。
また、コモンレール2の他端には、開弁してコモンレール2から低圧配管20に燃料を逃すことで実レール圧を減圧する減圧弁21が装着されている。減圧弁21には、制御手段12から指令値として、減圧弁21が開弁している期間、つまり減圧弁21のソレノイドコイル(図示せず)に通電が行われる期間を示す開指令期間が与えられる。開指令期間は、実レール圧と目標レール圧との差に応じて算出される。そして、開指令期間に基づいて減圧弁21の開弁が行われることで、コモンレール2から低圧配管20に燃料が逃され、実レール圧が低下する。
インジェクタ13は、高圧配管18が接続されてコモンレール2と連通するとともに、気筒内に燃料を噴射する噴射ノズル24、噴射ノズル24を作動させる電磁弁25等により構成されている。なお、インジェクタ13は、気筒数と同数だけ備えられている(図1には1つだけ示す)。
噴射ノズル24は、図2に示すように、噴孔31を開閉するニードル状の弁体(以下、噴射弁体と呼ぶ)27を有する。噴射弁体27は、高圧配管18およびボディ28に設けられた高圧流路29を介してコモンレール2から溜まり部30に供給された燃料の圧力により、噴孔31を開く方向(開孔側)に付勢されるとともに、噴射弁体27の反噴孔側に配設されるスプリング32、およびコマンドピストン33から伝達される背圧により噴孔31を閉じる方向(閉孔側)に付勢される。
ここで、背圧とは、背圧室34に供給された燃料の圧力であり、背圧室34は、噴射弁体27の反噴孔側で、コマンドピストン33により下方を閉鎖されて形成されている。背圧室34は、高圧配管18およびオリフィス35を介してコモンレール2と連通しており、コモンレール2から燃料の供給を受けることで背圧が上昇する。なお、コモンレール2からの燃料の供給はオリフィス35により制限を受ける。また、背圧室34は、電磁弁25の弁体36により開放されることで、オリフィス37を介して燃料が排出され背圧が低下する。なお、オリフィス35、37は、オリフィス37からの燃料の排出量がオリフィス35からの燃料の供給量よりも大きくなるように設けられている。
電磁弁25は、磁気吸引力を受けて背圧室34を開放する方向(開室側)に変位する弁体36、高電圧の印加および定電流の通電を受け、弁体36を開室側に変位させるとともに開室側で保持する磁気吸引力を発生するソレノイドコイル38、背圧室34を閉鎖する方向(閉室側)に、弁体36を付勢するスプリング39等により構成されている。
電磁弁25には、制御手段12から指令値としての噴射開始時期および噴射期間が与えられる。これらの指令値は、エンジン回転数の検出値、アクセル開度の検出値および実レール圧の検出値等に基づきエンジンの状態に応じて算出される。そして、噴射開始時期および噴射期間の算出値に基づいて、制御手段12は、高電圧をソレノイドコイル38に印加するとともに所定の定電流をソレノイドコイル38に通電させる。これにより、エンジンの状態に応じた時期に、エンジンの状態に応じた量の燃料が噴射される。
すなわち、ソレノイドコイル38に高電圧が印加され、引き続き定電流の通電が行われると、弁体36が開室側に変位して背圧室34が開放され、この開放状態が続くので、背圧室34からの燃料の排出量が背圧室34への燃料の供給量よりも大きくなり背圧が低下する。これにより、噴射弁体27に対し開孔側に作用する付勢力(溜まり部30の燃料の圧力による付勢力)の方が、閉孔側に作用する付勢力(背圧による付勢力およびスプリング32による付勢力)よりも強くなる。この結果、噴射弁体27が開孔側に変位して噴孔31が開放され噴射が行われる。
やがて、ソレノイドコイル38への通電が停止すると、弁体36が閉室側に変位して背圧室34が閉鎖され、背圧室34からの燃料の排出が停止するので、オリフィス35からの燃料の供給により背圧が上昇する。これにより、噴射弁体27に対し閉孔側に作用する付勢力の方が、開孔側に作用する付勢力よりも強くなる。この結果、噴射弁体27が閉孔側に変位して噴孔31が閉鎖され噴射が停止される。
また、電磁弁25には、噴射に用いられなかった燃料を低圧配管である燃料戻し通路9にリークするためのリークポート40が設けられている。ここで、インジェクタ13からリークする燃料には、静的リークに起因する燃料と動的リークに起因する燃料とがある。
静的リークとは、インジェクタ13の内部の摺動部を通して燃料がリークすることであり、例えば、溜まり部30の燃料が、ボディ28と噴射弁体27との摺動部からリークしたり、背圧室34の燃料が、ボディ28とコマンドピストン33との摺動部からリークしたりすることである。そして、溜まり部30および背圧室34からリークした燃料は、噴射弁体27とコマンドピストン33との間に形成されスプリング32を収容するスプリング室41に流入し、ボディ28に設けられる低圧流路42、電磁弁25に設けられる低圧流路43を経てリークポート40から燃料戻し通路9にリークする。
動的リークとは、背圧を低下させるために背圧室34から燃料を排出するときのように、制御手段12から指令値を電磁弁25に与えるなどの意図的な操作により、燃料がリークすることである。そして、背圧室34からオリフィス37を介して排出された燃料は、低圧流路43で静的リークによる燃料と合流しリークポート40から燃料戻し通路9にリークする。
インジェクタ13から燃料戻し通路9へリークした燃料は、エンジンからの伝熱により温められている。そして、燃料戻し通路9へリークした燃料は、低圧配管20を介してコモンレール2から逃された燃料を合わせて、燃料タンク3へ戻される燃料(リターン燃料)になる。このリターン燃料は、エンジンの始動直後等にワックスの早期溶融のためフィルタ7へ導かれる。
フィルタ7は、燃料に含まれるダスト等の固形物や水分を除去することで、燃料供給ポンプ4やインジェクタ13等の摺動部における機械的な磨耗や発錆を防止するもので、周知の構造を有する。
フィルタ流入温度検出手段8は、フィルタ流入温度Tfを検出する周知の温度センサである(以下、フィルタ流入温度検出手段8をフィルタ流入温度センサ8とする)。フィルタ流入温度センサ8は、フィルタ7の入側の燃料吸入通路6において、燃料還流通路10との合流点47よりも下流側、かつフィルタ7よりも上流側の燃料吸入通路6に装着されている。また、フィルタ流入温度センサ8による検出値(つまり、フィルタ流入温度Tf)は制御手段12に出力され、ワックスの早期溶融のためリターン燃料をフィルタ7に導く制御を実行する際に用いられる。
燃料還流通路10は、燃料戻し通路9から分岐し、フィルタ7よりも上流側の燃料吸入通路6に合流する。つまり、燃料還流通路10は、フィルタ7よりも上流側の燃料吸入通路6と燃料戻し通路9とを連結し、ワックスの早期溶融のためリターン燃料をフィルタ7に導くための通路である。
還流量調節手段11は、燃料戻し通路9から燃料還流通路10が分岐する分岐点に装着されて還流量Qrを調節するものであり、具体的には、燃料戻し通路9を燃料還流通路10に対して開閉する電磁三方弁である(以下、還流量調節手段11を電磁三方弁11とする)。電磁三方弁11は、ソレノイドコイル(図示せず)に通電される電流の大きさに応じて、還流側開度および戻し側開度を可変することができるものである。
ここで、還流側開度とは、噴射手段5側(電磁三方弁11よりも上流側)の燃料戻し通路9(以下、上流側戻し通路49とする)と燃料還流通路10とが連通する程度を示す状態量である。また、戻し側開度とは、上流側戻し通路49と燃料タンク3側(電磁三方弁11よりも下流側)の燃料戻し通路9(以下、下流側戻し通路50とする)とが連通する程度を示す状態量である。
そして、還流側開度と戻し側開度とは、互いに負の相関を有し、一方が増加すれば他方が減少する相関を有し、還流側開度と戻し側開度との和は、一定値(例えば、100%)となるように設定されている。また、還流側開度が全閉(0%)のとき戻し側開度は全開(100%)となり、戻し側開度が全閉(0%)のとき還流側開度は全開(100%)となる。
この電磁三方弁11には、制御手段12から指令値として、ソレノイドコイルに通電される電流の大きさを示すバルブ駆動電流が与えられる。バルブ駆動電流は、制御手段12にて算出される。そして、バルブ駆動電流に基づく通電が電磁三方弁11のソレノイドコイルに行われることで、還流側開度および戻し側開度が調節され、還流量が調節される。
制御手段12は、レール圧センサ19、フィルタ流入温度センサ8等の各種センサから入力される検出値を用いて各種の指令値を算出するとともに、算出された指令値に基づいて指令信号を合成する電子制御装置(ECU)52、ECU52で合成され出力された指令信号の入力を受け各種のソレノイドコイルへ通電を行わせる各種の駆動回路等により構成されている。これにより、制御手段12は、各種センサから入力される検出値に基づいて指令値を算出するとともに、算出された指令値に応じた通電を各ソレノイドコイルに行うことで、算出された指令値を電磁三方弁11等の各機器に与える。
ECU52は、制御処理および演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを記憶するROM、RAM等の記憶手段、入力回路、出力回路等により構成される周知構造のコンピュータとして構成されている。
このような構成により、ECU52は、レール圧センサ19、フィルタ流入温度センサ8の他に、エンジン回転数を検出する回転数センサ53、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ54、燃料タンク3から燃料吸入通路6に吸入される燃料の温度(以下、タンク吸入温度Ttとする)を検出するタンク吸入温度センサ55等の各種センサから検出値の入力を受ける。そして、ECU52は、これらの検出値を用いて、燃料供給ポンプ4に与えるポンプ駆動電流、減圧弁21に与える開指令期間、インジェクタ13に与える噴射開始時期および噴射期間等の指令値を算出する。
なお、上記のセンサの中で、タンク吸入温度センサ55とは、合流点47よりも上流側の燃料吸入通路6に装着され、タンク吸入温度Ttを検出するものである。そして、タンク吸入温度センサ55による検出値は、以下に説明するバルブ駆動電流の算出に用いられる。
ECU52は、電磁三方弁11に与える指令値であるバルブ駆動電流の仮値(仮バルブ駆動電流)を、フィルタ7に流入する燃料の熱収支に基づき算出する。すなわち、フィルタ流入温度Tfの目標値(フィルタ流入目標温度)をTf*、リターン燃料の温度(リターン温度)をTr、フィルタ7に流入する燃料の流量(フィルタ流入流量)をQfとし、フィルタ流入温度Tfがフィルタ流入目標温度Tf*に略一致していると仮定した場合に、合流点47の上流側と下流側とで熱収支をとると、以下の数式1が得られる。
Figure 2006283734
この数式1を還流量Qrについて解くと、以下の数式2が得られる。
Figure 2006283734
この数式2に基づき、ECU52は還流量Qrの仮値を算出する。ここで、タンク吸入温度Ttの値には、タンク吸入温度センサ55による検出値が適用され、フィルタ流入目標温度Tf*の値には、燃料のワックス化が生じる温度(曇り点)に所定の温度幅を加算することで設定される値が適用される。また、リターン温度Trおよびフィルタ流入流量Qfの値は、エンジンの運転条件等に基づき算出される値が適用される。より具体的に、リターン温度Trの値は、目標レール圧およびインジェクタ13による噴射量の目標値等に基づき算出される値が適用され、フィルタ流入流量Qfの値は、エンジン回転数の目標値およびインジェクタ13による噴射量の目標値等に基づき算出される値が適用される。
そして、ECU52は、還流量Qrの仮値に基づき、電磁三方弁11の還流側開度の仮目標値を算出し、還流側開度の仮目標値に応じて仮バルブ駆動電流を算出する。
さらに、ECU52は、仮バルブ駆動電流をフィルタ流入目標温度Tf*とフィルタ流入温度センサ8による検出値(つまり、フィルタ流入温度Tf)との偏差に応じて修正することで、バルブ駆動電流を算出する。この偏差は、フィルタ流入目標温度Tf*とフィルタ流入温度Tfとの差分として算出してもよく、フィルタ流入目標温度Tf*に対するフィルタ流入温度Tfの比率として算出してもよい。そして、この偏差に応じて仮バルブ駆動電流を縮小したり、増大したりすることで修正し、電磁三方弁11に与える最終的なバルブ駆動電流を算出する。
そして、ECU52は、最終的に算出されたバルブ駆動電流に基づき、電磁三方弁11のソレノイドコイルへ通電を行わせる駆動回路(三方弁駆動回路)56に出力すべき指令信号のデューティ比を求める。ここで、三方弁駆動回路56には、周知のスイッチング素子が組み込まれている。そして、このスイッチング素子がデューティ比に応じてオンオフを繰り返すことで、所定の電源から電磁三方弁11のソレノイドコイルへの通電量が、バルブ駆動電流に応じた大きさに調節される。
以上により、制御手段12は、フィルタ流入温度Tfに基づき、還流量Qrに対応する指令値としてバルブ駆動電流を算出し、このバルブ駆動電流を電磁三方弁11に与える。この結果、還流側開度および還流量Qrがフィルタ流入温度Tfに応じた大きさに調節されて、フィルタ7に捕捉されたワックスが溶融される。
〔実施例1の制御方法〕
実施例1の燃料噴射装置1による制御方法を、図3に示すフローチャートを用いて説明する。まず、ステップS1で、タンク吸入温度Ttがフィルタ流入目標温度Tf*よりも低いか否かを判断する。この判断は、タンク吸入温度センサによる検出値と、フィルタ流入目標温度Tf*の設定値とを比較することで実行される。フィルタ流入目標温度Tf*は、上記のように、燃料の曇り点に所定の温度幅を加算することで設定されている。
そして、ステップS1で、タンク吸入温度Ttがフィルタ流入目標温度Tf*よりも低いと判断すれば(YES)、ステップS2に進む。また、タンク吸入温度Ttがフィルタ流入目標温度Tf*よりも低くないと判断すれば(NO)、ステップS3に進み、還流量Qrをゼロにする。つまり、電磁三方弁11において還流側開度を0%にする。
次に、ステップS2で、フィルタ流入温度Tfが所定の下限温度Tc2よりも高いか否かを判断する。この判断は、フィルタ流入温度センサ8による検出値と、下限温度Tc2の設定値とを比較することで実行される。下限温度Tc2は、フィルタ流入目標温度Tf*に対し所定の温度幅だけ差分を有する値として設定されている。なお、この温度幅は、フィルタ流入温度Tfが、フィルタ流入目標温度Tf*を超えて上下に振動するのを一定の範囲内に抑えることができるような大きさに設定されている。
そして、ステップS2で、フィルタ流入温度Tfが下限温度Tc2よりも高いと判断すれば(YES)、ステップS4に進む。また、フィルタ流入温度Tfが下限温度Tc2よりも高くないと判断すれば(NO)、ステップS5に進み、還流量Qrを最大値にする。つまり、電磁三方弁11において還流側開度を最大値にする。
ステップS4では、フィルタ流入温度Tfに応じた還流量Qrの制御を実行する。すなわち、数式2に基づいて還流量Qrの仮値を算出するとともに、還流量Qrの仮値に基づき、電磁三方弁11の還流側開度の仮目標値を算出し、還流側開度の仮目標値に応じて仮バルブ駆動電流を算出する。さらに、仮バルブ駆動電流を、フィルタ流入目標温度Tf*と、フィルタ流入温度Tfとの偏差に応じて修正することで、バルブ駆動電流を算出する。そして、最終的に算出されたバルブ駆動電流に基づき、三方弁駆動回路56に出力すべき指令信号のデューティ比を求める。
そして、三方弁駆動回路56は、このデューティ比に応じた指令信号の入力を受けて、所定の電源から電磁三方弁11のソレノイドコイルへ、バルブ駆動電流に応じた通電を行わせる。以上により、還流側開度が調節され、フィルタ流入温度Tfに応じた還流量Qrの制御が実行される。
〔実施例1の作用〕
実施例1の燃料噴射装置1による作用を、図4に示すタイムチャートを用いて説明する。図4に示すタイムチャートは、イグニッションオンにより燃料タンク3からコモンレール2やインジェクタ13等への燃料の供給が開始された後のフィルタ流入温度Tf、タンク吸入温度Tt、リターン温度Tr、電磁三方弁11の還流側開度、フィルタ流入流量Qfおよび還流量Qrの推移を示すものである。
まず、イグニッションオンとともに、燃料タンク3からコモンレール2やインジェクタ13等への燃料の供給が開始される。これにより、フィルタ流入流量Qfは、エンジンの運転状態に応じた所定値Qfconstになる。また、イグニッションオン直後は、タンク吸入温度Ttが低いので、還流側開度は全開(100%)となり、還流量Qrは最大値Qrmaxになる。これにより、フィルタ流入温度Tfが上昇を開始し、ワックスの溶融が始まる。
そして、時間t1において、フィルタ流入温度Tfが下限温度Tc2よりも高くなったら、還流量Qrは、フィルタ流入温度Tfに応じて制御されるようになる。この結果、フィルタ流入温度Tfはフィルタ流入目標温度Tf*に略一致して安定するとともに、還流側開度および還流量Qrは、各々、フィルタ流入目標温度Tf*に応じた値X*、Qr*になる。これにより、ワックスが完全に溶融される。また、フィルタ7に還流されないリターン燃料は、燃料タンク3に戻されるので、タンク吸入温度Ttも上昇する。
なお、フィルタ流入温度Tfがフィルタ流入目標温度Tf*に略一致して安定している状態は、タンク吸入温度Ttがフィルタ流入目標温度Tf*に略一致するまで続く。そして、タンク吸入温度Ttがフィルタ流入目標温度Tf*に略一致すると、還流側開度は全閉(0%)となり還流量Qrはゼロになる。これにより、フィルタ流入温度Tfに応じた還流量Qrの制御が終了する。
〔実施例1の効果〕
実施例1の燃料噴射装置1は、燃料供給ポンプ4に吸入される燃料に含まれる異物を除去するフィルタ7、フィルタ流入温度Tfを検出するフィルタ流入温度センサ8、フィルタ7よりも上流側の燃料吸入通路6と、リターン燃料を燃料タンク3へ導く燃料戻し通路9とを連結し、リターン燃料をフィルタ7に導く燃料還流通路10、還流量Qrを調節する電磁三方弁11、フィルタ流入温度Tfに基づき、還流量Qrに対応する指令値としてバルブ駆動電流を算出し電磁三方弁11のソレノイドコイルに与える制御手段12を備える。
これにより、還流量Qrは、制御手段12で算出されるバルブ駆動電流に応じて増減する可変量となる。さらに、バルブ駆動電流はフィルタ流入温度センサ8の検出値に基づき算出されるため、還流量Qrは、従来のようにゼロまたは最大値Qrmaxのいずれか一方になるのではなく、フィルタ流入温度Tfに応じた値に調節される。このため、フィルタ流入温度Tfに応じて還流量Qrを自在に調節できるので、フィルタ流入温度Tfが上下に振動するのを抑えるとともに、速やかにフィルタ流入温度Tfを上昇させてフィルタ7に捕捉されたワックスを早期に溶融することができる。
また、ECU52は、フィルタ7に流入する燃料について合流点47の上流側と下流側とで熱収支をとり、この熱収支に基づき仮バルブ駆動電流を算出するとともに、仮バルブ駆動電流を修正することで最終的にバルブ駆動電流を算出する。
これにより、実現可能なフィルタ流入目標温度Tf*を設定してバルブ駆動電流を算出することができるので、燃料噴射装置1に過剰な負荷をかけることなく、フィルタ流入温度Tfが上下に振動するのを抑えるとともに、フィルタ7に捕捉されたワックスを早期に溶融することができる。
また、ECU52は、フィルタ流入目標温度Tf*と、フィルタ流入温度センサ8による検出値との偏差に応じて仮バルブ駆動電流を修正することで、最終的にバルブ駆動電流を算出する。
これにより、フィルタ流入温度Tfのフィルタ流入目標温度Tf*に対する偏差に応じて還流量Qrが調節されるので、確実にフィルタ流入温度Tfが上下に振動するのを抑えることができる。
実施例2の燃料噴射装置1では、制御手段12がリターン燃料の流量を示すリターン流量を調節することで、フィルタ流入温度Tfを上昇させ、フィルタ流入目標温度Tf*に略一致させる。すなわち、電磁三方弁11の還流側開度を全開とし還流量Qrを最大値Qrmaxとすることで、フィルタ流入温度Tfの上昇を促すとともに、さらに還流側開度を全開のままでリターン流量を増量して最大値Qrmax自体を大きくすることで、フィルタ流入温度Tfの上昇を加速することができる。
また、リターン流量の増量は、アイドル運転時のエンジン回転数(アイドル回転数)を上げることで、達成することができる。すなわち、アイドル回転数を上げるため単位時間当たりの噴射回数を増加すると、単位時間当たりの動的リーク量を増やすことができる。これにより、リターン流量を増量して、より早期にフィルタ流入温度Tfを上昇させることができる。また、アイドル回転数の上昇は、エンジンの暖機を早めるためエンジン等が低温であるときに行われるよう設定されている。このため、特に制御方法等を改変することなく、リターン流量を増量して最大値Qrmaxを大きくすることができる。
〔変形例〕
本実施例の噴射手段5は、フィルタ7へ導かれるリターン燃料の供給源としての機能を有することから、インジェクタ13とコモンレール2の両方を噴射手段5とみなしたが、コモンレール2のみを噴射手段5と考えてもよく、インジェクタ13のみを噴射手段5と考えてもよい。また、他にも、温められた燃料をフィルタ7に供給することができるものがあれば、これを噴射手段5としてもよい。例えば、燃料供給ポンプ4からも燃料がリークしており、この燃料も燃料戻し通路9にリークするので、燃料供給ポンプ4を噴射手段5とみなすこともできる。
本実施例の燃料噴射装置1の電磁三方弁11では、ソレノイドコイルへの通電量をデューティ比に応じて可変することで還流側開度が調節されたが、リニアソレノイドを用いて還流側開度を調節することもできる。
本実施例の燃料噴射装置1は、ディーゼルエンジンに燃料を噴射供給するものであったが、ガソリンエンジンに燃料を噴射供給する装置にも適用することができる。
燃料噴射装置の構成図である(実施例1)。 インジェクタの構成図である(実施例1)。 燃料噴射装置による処理を示すフローチャートである(実施例1)。 (a)はフィルタ流入温度、タンク吸入温度、リターン温度の推移を示すタイムチャートであり、(b)は還流側開度の推移を示すタイムチャートであり、(c)はフィルタ流入流量、還流量の推移を示すタイムチャートである(実施例1)。 燃料噴射装置の構成図である(従来例)。 (a)はフィルタ流入温度、タンク吸入温度、リターン温度の推移を示すタイムチャートであり、(b)は流路切替弁の開閉状態の推移を示すタイムチャートであり、(c)はフィルタ流入流量、還流量の推移を示すタイムチャートである(従来例)。
符号の説明
1 燃料噴射装置
3 燃料タンク
4 燃料供給ポンプ
5 噴射手段
6 燃料吸入通路
7 フィルタ
8 フィルタ流入温度センサ(フィルタ流入温度検出手段)
9 燃料戻し通路
10 燃料還流通路
11 電磁三方弁(還流量調節手段)
12 制御手段
Tf フィルタ流入温度(フィルタに流入する燃料の温度)
Qr 還流量
Tf* フィルタ流入目標温度(フィルタに流入する燃料の目標温度)

Claims (5)

  1. 燃料タンクの燃料を吸入するとともに加圧して吐出する燃料供給ポンプ、
    この燃料供給ポンプから吐出された燃料をエンジンに噴射供給する噴射手段、
    前記燃料タンクと前記燃料供給ポンプの吸入口とを連結する燃料吸入通路に配設され、前記燃料供給ポンプに吸入される燃料に含まれる異物を除去するフィルタ、
    このフィルタに流入する燃料の温度を検出するフィルタ流入温度検出手段、
    前記フィルタよりも上流側の燃料吸入通路と、前記噴射手段から戻される燃料を前記燃料タンクへ導く燃料戻し通路とを連結し、前記噴射手段から戻される燃料を前記フィルタに導く燃料還流通路、
    前記燃料還流通路を通じて前記フィルタに導かれる燃料の流量を示す還流量を調節する還流量調節手段、
    前記フィルタ流入温度検出手段による検出値に基づき、前記還流量に対応する指令値を算出し前記還流量調節手段に与える制御手段
    を備えた燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射装置において、
    前記制御手段は、前記フィルタに流入する燃料の熱収支に基づき前記指令値を算出することを特徴とする燃料噴射装置。
  3. 請求項1に記載の燃料噴射装置において、
    前記制御手段は、前記フィルタに流入する燃料の目標温度と、前記フィルタ流入温度検出手段による検出値との偏差に応じて前記指令値を算出することを特徴とする燃料噴射装置。
  4. 請求項1に記載の燃料噴射装置において、
    前記制御手段は、前記噴射手段から戻される燃料の流量を示すリターン流量を調節することで、前記フィルタ流入温度検出手段による検出値を、前記フィルタに流入する燃料の目標温度に略一致させることを特徴とする燃料噴射装置。
  5. 請求項4に記載の燃料噴射装置において、
    前記制御手段は、アイドル運転時にエンジン回転数を変更することで前記リターン流量を調節することを特徴とする燃料噴射装置。
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