JP2006282845A - 硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス - Google Patents

硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス Download PDF

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Abstract

【課題】
HFC−245faを含有するプレミックス組成物において、該HFC−245faの蒸気圧を低下させることができ、得られるウレタンフォームに要求される物性等を悪化させる虞のない蒸気圧低減剤が添加されたプレミックス組成物を提供する。
【解決手段】
少なくともポリオール成分、発泡剤及び触媒を含む硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物において、前記発泡剤には、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンと該1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの蒸気圧を低減させる蒸気圧低減剤とが含有されており、前記蒸気圧低減剤として、α−テルピネオール、フェニルエチルアルコール、リモネン、ベンズアルデヒド、ゲラニオール、サリチル酸メチル及びフタル酸ジエチルが用いられてなる硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックスに関する。
硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームは、発泡剤の存在下、イソシアネートとポリオール組成物とを反応させることにより製造される。工業的には、ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の添加物を混合したプレミックスとイソシアネートとを反応させることにより製造するのが一般的である。
現在、硬質ポリウレタンフォーム等用の発泡剤として主に用いられている1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)は弱いオゾン層破壊能を有するため、全廃されることが決定されている。そこで、分子中に塩素原子を有さず、オゾン層破壊能がない1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)がHCFC−141bの代替物質の一つとして注目されている。
HCFC−141bは、沸点が高く(32℃)、また分子中に塩素原子を有するためポリオール成分に対する溶解度が高く、安定な組成物を形成するが上記のように全廃されることが決定されている。
一方、HFC−245faは、引火点を有さない点で優れた発泡剤であり、特に現場発泡させる場合には、排気設備が不十分である場合が多いため、引火し難い発泡剤であることはHFC−245faの大きな利点である。
しかし、HFC−245faは、沸点が15.3℃と低く蒸気圧が高いために、特に夏場は、HFC−245fa自体及びプレミックス組成物の保存や搬送に耐圧ドラムが必要になり、取り扱いに注意を要する等の問題がある。
上記問題を解決すべくHFC−245faを含有するプレミックス組成物に特定のアルキルホスフェート系化合物を添加して該HFC−245faの蒸気圧を低下させる手段が、特許文献1に開示されている。しかし、該アルキルホスフェート系化合物を用いて蒸気圧を下げるためには、該アルキルホスフェートを多量に使用しなければならず、得られるウレタンフォームの強度を低下させてしまう虞がある。
そのため、HFC−245faを含有するプレミックス組成物において、該HFC−245faの蒸気圧を低下させることができ、得られるウレタンフォームに要求される物性等を悪化させる虞のない蒸気圧低減剤が添加されたプレミックス組成物が要望されている。
特開2004−176058号公報
本発明は、上記問題点及び要望に鑑み、HFC−245faを含有するプレミックス組成物において、該HFC−245faの蒸気圧を低下させることができ、得られるウレタンフォームに要求される物性等を悪化させる虞のない蒸気圧低減剤が添加されたプレミックス組成物を提供することを課題とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、HFC−245faに所定の化合物を添加することにより、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、少なくともポリオール成分、発泡剤及び触媒を混合した硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物において、前記発泡剤には、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンと該1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの蒸気圧を低減させる蒸気圧低減剤とが含有されており、前記蒸気圧低減剤が、α−テルピネオール、フェニルエチルアルコール、リモネン、ベンズアルデヒド、ゲラニオール、サリチル酸メチル及びフタル酸ジエチルが用いられてなることを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物を提供する。
α−テルピネオール、フェニルエチルアルコール、リモネン、ベンズアルデヒド、ゲラニオール、サリチル酸メチル及びフタル酸ジエチルが用いられてなる蒸気圧低減剤により、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの蒸気圧を低減できる。
尚、前記蒸気圧低減剤には、例えば、アルキルホスフェート系化合物等の他の蒸気圧低減剤は含まない。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物においては、該プレミックス組成物中に含まれるHFC−245faの蒸気圧を低下させることができ、また、得られるウレタンフォームに要求される物性等を悪化させる虞がない。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物は、少なくともポリオール成分、発泡剤及び触媒を混合したプレミックス組成物において、前記発泡剤には、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)と該1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの蒸気圧を低減させる蒸気圧低減剤とが含有されてなるものである。
本発明における蒸気圧低減剤は、α−テルピネオール、フェニルエチルアルコール、リモネン、ベンズアルデヒド、ゲラニオール、サリチル酸メチル及びフタル酸ジエチルを用いてなるものであるが、このような蒸気圧低減剤は、植物精油を用いて調整することができる。
前記植物精油としては、オレンジ油、パイン油、チュベローズ花精油、ビターアーモンド油、ローズ油、アカシア油、シトロネラ油、ジャスミン油、ピネン油、テレピン油、ユーカリ油、シダーウッド油及びパルマローザ油等が挙げられる。
本発明における蒸気圧低減剤は、該植物精油の中から2種以上を配合して調整することもできる。また、これらの植物精油は、市販品をそのまま用いることができる。
また、本発明における蒸気圧低減剤は、前記植物精油の中から2種以上を配合して調整する場合だけでなく、例えば、オレンジ油、パイン油、チュベローズ花精油、ビターアーモンド油、ローズ油、アカシア油、シトロネラ油、ジャスミン油、ピネン油、テレピン油、ユーカリ油、シダーウッド油及びパルマローザ油から選択される1種又は2種以上の植物精油と、α−テルピネオール、フェニルエチルアルコール、リモネン、ベンズアルデヒド、ゲラニオール、サリチル酸メチル及びフタル酸ジエチルから選択される1種又は2種以上の合成薬品とを混合することによっても調整することができる。
前記蒸気圧低減剤には、α−テルピネオールが5〜25重量%含まれており、好ましくは10〜20重量%含まれている。
また、前記蒸気圧低減剤には、フェニルエチルアルコールが4〜24重量%含まれており、好ましくは10〜20重量%含まれている。
また、前記蒸気圧低減剤には、リモネンが4〜20重量%含まれており、好ましくは8〜18重量%含まれている。
また、前記蒸気圧低減剤には、ベンズアルデヒドが3〜15重量%含まれており、好ましくは5〜14重量%含まれている。
また、前記蒸気圧低減剤には、ゲラニオールが1〜20重量%含まれており、好ましくは5〜16重量%含まれている。
また、前記蒸気圧低減剤には、サリチル酸メチルが3〜15重量%含まれており、好ましくは5〜15重量%含まれている。
また、前記蒸気圧低減剤には、フタル酸ジエチルが5〜40重量%含まれており、好ましくは10〜35重量%含まれている。
尚、ここで用いている重量%とは、α−テルピネオール、フェニルエチルアルコール、リモネン、ベンズアルデヒド、ゲラニオール、サリチル酸メチル及びフタル酸ジエチルの
全量に対する各成分の重量%を意味し、前記蒸気圧低減剤の全含有割合は100重量%とする。
前記発泡剤中の前記蒸気圧低減剤の配合量は、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)100重量部に対して、該蒸気圧低減剤を1〜20重量部であり、好ましくは2〜10重量部である。
該蒸気圧低減剤の配合量が、1重量部未満の場合では、蒸気圧を十分に下げることができなくなる虞がある。
また、該蒸気圧低減剤の配合量が、20重量部を超える場合では、得られるウレタンフォームの強度が低下する虞がある。
本発明におけるポリオール成分としては、特に限定されず、ポリウレタン樹脂原料として公知のポリオールを選択して使用できる。このような公知のポリオールとして、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、フェノールベースポリオール等が挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えばグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース、ビスフェノールAのような炭素数2〜15、OH基数2〜8の多価アルコール;アンモニア、エチレンジアミンのような脂肪族アミン化合物、トルエンジアミン、ジフェニルメタン4,4’−ジアミン等の芳香族アミン化合物の単独および混合物にエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキサイドのようなアルキレンオキサイドを2〜100個付加した重合体ポリオール等が挙げられる。
前記ポリエステルポリオールとしては、二塩基酸(例えば、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸等)と炭素数2〜15、OH基数2〜8の多価アルコール(例えば、ジメチルテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等)とから誘導されるポリエステルポリオール等が挙げられる。また、ε−カプロラクトン等の環状エステルの開環重合によって得られるラクトン系ポリエステルポリオール等も挙げられる。
前記フェノールベースポリオールとしては、フェノールとホルムアルデヒドとから得られるノボラック樹脂又はレゾール樹脂にアルキレンオキシド類を反応させたポリオール等が挙げられる。
前記ポリオールとしては、HFC−245faの蒸気圧を低減させるために、該ポリオールに対するHFC−245faの溶解度が高いものを用いることが好ましい。これにより、HFC−245faの蒸気圧を一層効果的に低減できる。尚、ポリオールは単独で又は2種以上混合して使用できる。
本発明のプレミックス組成物においては、前記ポリオール成分と前記発泡剤との配合量は、該ポリオール成分100重量部に対して10〜60重量部であり、好ましくは20〜50重量部である。
該発泡剤の配合量が10重量部未満の場合には、得られるフォームの密度が高過ぎフォームの断熱性が損なわれる虞がある。
また、該発泡剤の配合量が60重量部を超える場合には、得られるフォームの密度が低くなりすぎフォームの強度が低下する虞がある。
本発明における触媒としては、ポリウレタン樹脂を製造する際に用いられる公知の化合物を特に制限なく使用できる。
このような公知の触媒として、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、DBU、トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルアミノエチルエーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン等のアミン触媒が挙げられる。
また、ジメチルアミノヘキサノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、4級アンモニウム塩類のような1分子中に水酸基を1個以上含有する反応型アミン触媒等が挙げられる。
更に、例えば、ジブチル錫ジラウリレート、ラウリン酸錫ジクロリド、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、オクチル酸カリウム、酢酸カリウム、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケルなどの有機金属系触媒も挙げられる。
尚、前記触媒は単独で又は2種以上混合して使用できる。
前記触媒の配合量は、発泡条件によっても異なり一概に定められないが、ポリオール成分100重量部に対して通常、0.5〜10重量部であり、好ましくは1〜5重量部とするのが好ましい。
該触媒の配合量が前記範囲であれば、流れ性、充填性が良好で、更に強度の高いフォームが得られる。
本発明における発泡剤中には、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)が配合されている。
該HFC−245faは、分子中に塩素原子を有さず、オゾン層破壊能がなく、更に引火点を有さない点で優れた発泡剤である。
本発明における整泡剤としては、ポリウレタン樹脂の整泡剤として公知の化合物を特に制限なく使用できる。このような公知の整泡剤として、例えば有機ケイ素化合物からなる界面活性剤が用いられる。具体的には、アルキレンオキサイド変性ポリオルガノシロキサンで末端にアルコキシ基、活性のOH基、またはアシル基を有する物等が挙げられる。
これら有機ケイ素化合物からなる界面活性剤は市販品であってもよく、具体的には、東レシリコーン(株)製SH−193、SH−195、SH−200、SRX−253等;信越シリコーン(株)製F−230、F−305、F−341、F−348等;東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製L−544、L−5310、L−5320、L−5420、L−5720、SZ−1605、SZ−1671,SZ−1711,SZ−1710、SZ−1627、SZ−1720;東芝シリコーン(株)製TFA−4200、TFA−4202等が挙げられる。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物においては、更に整泡剤或いは得られるポリウレタンフォームの物性を損なわない範囲で、その他の添加物が含まれていてもよい。
前記整泡剤の配合量は、前記ポリオール成分100重量部に対して、通常、0.5〜3重量部であり、好ましくは1〜2重量部である。前記範囲であれば、優れた整泡効果が得られる。
前記その他の添加物としては、例えば、界面活性剤、HFC−245faの分解抑制剤(HFC−245faの安定剤)、酸化防止剤、減粘剤、無機充填剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤および滑剤などが挙げられる。
該界面活性剤は、プレミックス組成物中へのHFC−245faの溶解性を増大させるために添加することができる。このような界面活性剤としては、例えば、公知の炭化水素系界面活性剤又は公知のフッ素系界面活性剤を用いることができる。
該HFC−245faの分解抑制剤(HFC−245faの安定剤)としては、α−メチルスチレン、イソプロペニルトルエン等が挙げられる。
該酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト又はテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホナイトなどの三価のリン化合物のようなリン系化合物;ヒドロキノン、2,5−ジーtert−ブチルヒドロキノン、オクチルヒドロキノン又は2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノンのようなヒドロキノン系化合物;フェノール系化合物;アミン系化合物又は硫黄系化合物などが挙げられる。
該減粘剤としては、例えばフタル酸エステル、二塩基性脂肪酸エステル、トリメリット酸エステル又はグリセリンエステルなどが挙げられる。
該無機充填剤としては、例えばマイカ、タルク又はアルミナなどが挙げられる。
該耐電防止剤としては、例えばカチオン系界面活性剤又は非イオン系界面活性剤などが挙げられる。
該紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系化合物、サリチレート系化合物又はベンゾトリアゾール系化合物などが挙げられる。
該滑剤としては、例えば脂肪酸系化合物、脂肪族アミド系化合物、エステル系化合物又はアルコール系化合物などが挙げられる。
次に、本発明の硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物を用いた硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの製造方法について説明する。
硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームは、本発明の硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物とポリイソシアネート化合物とを混合し、所定の条件下で反応させることで製造することができる。
前記ポリイソシアネート化合物としては、ポリウレタン樹脂の原料として公知のポリイソシアネート化合物を制限なく使用できる。ポリイソシアネート化合物であれば、芳香族ポリイソシアネート化合物、脂肪族ポリイソシアネート化合物及び脂環族ポリイソシアネート化合物のいずれも使用できる。
具体的には、芳香族ポリイソシアネート化合物としては、1分子中のイソシアネート基数が2個以上の芳香族ポリイソシアネート化合物、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(クルードMDI)及びこれらのプレポリマー型変性体等が挙げられる。
また、脂環族系イソシアネート化合物としては、1分子中のイソシアネート基数が2個以上の脂環族ポリイソシアネート化合物、例えば、イソホロンジイソシアネート及びこれらのプレポリマー型変性体等が挙げられる。
更に、脂肪族系イソシアネート化合物としては、1分子中のイソシアネート基数が2個以上の脂肪族ポリイソシアネート化合物、例えばヘキサメチレンジイソシアネート及びこれらのプレポリマー型変性体等が挙げられる。
尚、前記ポリイソシアネート化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。
前記ポリイソシアネート化合物の使用量は、通常、イソシアネートインデックスが80〜130程度、特に90〜120程度になるようにすればよい。また、イソシアヌレートポリウレタンフォームを製造する場合はイソシアネートインデックスが150〜300程度、特に170〜250程度となるようにすればよい。なお、イソシアネートインデックスとは、ポリオール成分、水などの活性水素含有化合物に含まれる活性水素基のモル数に対するイソアネート基のモル数のパーセンテージをいう。例えば、イソシアネートインデックス150は、活性水素基100モルに対して、イソアネート基が150モル存在することを意味する。
本発明のプレミックス組成物に前記ポリイソシアネート化合物を添加し、通常公知の方法で撹拌することにより、発泡及び硬化が起こりポリウレタンフォームが得られる。成型方法は特に限定されず、注型法、スプレー法等の硬質ポリウレタン フォームの形成方法として公知の方法を採用できる。
本発明を実施例及び比較例を用いて、さらに詳細に説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(低減率の算出法)
低減率は以下に示す方法で算出した。
蒸気圧低減剤を未添加の発泡剤を用いてプレミックス組成物を調整し、該プレミックス組成物を耐圧容器に入れ所定温度に調整した際の蒸気圧A(kg/cm2)を測定する。次いで、蒸気圧低減剤を添加した発泡剤を用いてプレミックス組成物を調整し、該プレミックス組成物を耐圧容器に入れ所定温度に調整した際の蒸気圧B(kg/cm2)を測定する。 低減率(%)=((A−B)÷A)×100で算出した。
実施例及び比較例で使用した蒸気圧低減剤の各成分含有量を表1に示した。
Figure 2006282845
(プレミックス組成物の製造方法及び蒸気圧の測定)
(基準例)
ポリオール混合物100重量部にHFC−245fa48重量部を氷冷下に混合して、プレミックス溶液を調製した。
該プレミックス組成物20gを100ml金属製耐圧容器に入れ、恒温槽を用いて50℃に調整し蒸気圧を測定した。
(実施例1)
ポリオール混合物99.5重量部に対して、蒸気圧低減剤A 0.5重量部、HFC−245fa48重量部を加えプレミックス組成物を調製した。
該プレミックス組成物を冷蔵庫(4℃)で静置し泡を抜いた。
次に、該プレミックス組成物20gを圧力計及び温度計の付いた100ml金属製耐圧容器に入れ密封し、該容器を恒温槽を用いて50℃に加温し、50℃になった時点より60分加温し、加温後の蒸気圧を測定した。
また、該プレミックス組成物を用いてウレタンフォームを作製し、該ウレタンフォームの密度を測定した。
その結果を表2に示した。
尚、ウレタンフォームは、前記プレミックス組成物にポリメチレンポリフェニレンイソシアネート(日本ポリウレタン株式会社製MR−200)を、イソシアネートインデックス=120となるように、液温12℃で混合し、縦250×横250×高さ250mmの木箱中に投入し、発泡させてフォームを得た。
得られたフォームから所定サイズのサンプルを切り出し、フォーム全体密度(kg/m3)をJIS K 7222に準拠して測定した。
(実施例2)
ポリオール混合物99重量部、蒸気圧低減剤A 1重量部及びHFC−245fa48重量部を用いて実施例1と同様の方法で蒸気圧を測定した。また、該プレミックス組成物を用いてウレタンフォームを作製し、該ウレタンフォームの密度を測定した。
その結果を表2に示した。
(実施例3)
ポリオール混合物95重量部、蒸気圧低減剤A 5重量部及びHFC−245fa48重量部を用いて実施例1と同様の方法で蒸気圧を測定した。また、該プレミックス組成物を用いてウレタンフォームを作製し、該ウレタンフォームの密度を測定した。
その結果を表2に示した。
(実施例4)
ポリオール混合物99重量部、蒸気圧低減剤B 1重量部及びHFC−245fa48重量部を用いて実施例1と同様の方法で蒸気圧を測定した。また、該プレミックス組成物を用いてウレタンフォームを作製し、該ウレタンフォームの密度を測定した。
その結果を表2に示した。
(実施例5)
ポリオール混合物95重量部、蒸気圧低減剤B 5重量部及びHFC−245fa48重量部を用いて実施例1と同様の方法で蒸気圧を測定した。また、該プレミックス組成物を用いてウレタンフォームを作製し、該ウレタンフォームの密度を測定した。
その結果を表2に示した。
(比較例1)
ポリオール混合物99重量部、蒸気圧低減剤C 1重量部及びHFC−245fa48重量部を用いて実施例1と同様の方法で蒸気圧を測定した。また、該プレミックス組成物を用いてウレタンフォームを作製し、該ウレタンフォームの密度を測定した。
その結果を表2に示した。
(比較例2)
ポリオール混合物95重量部、蒸気圧低減剤C 5重量部及びHFC−245fa48重量部を用いて実施例1と同様の方法で蒸気圧を測定した。また、該プレミックス組成物を用いてウレタンフォームを作製し、該ウレタンフォームの密度を測定した。
その結果を表2に示した。
(比較例3)
ポリオール混合物99重量部、蒸気圧低減剤D 1重量部及びHFC−245fa48重量部を用いて実施例1と同様の方法で蒸気圧を測定した。また、該プレミックス組成物を用いてウレタンフォームを作製し、該ウレタンフォームの密度を測定した。
その結果を表2に示した。
(比較例4)
ポリオール混合物95重量部、蒸気圧低減剤D 5重量部及びHFC−245fa48重量部を用いて実施例1と同様の方法で蒸気圧を測定した。また、該プレミックス組成物を用いてウレタンフォームを作製し、該ウレタンフォームの密度を測定した。
その結果を表2に示した。
Figure 2006282845
*1:ポリオール混合物はポリオールa70重量部、ポリオールb10重量部及びポリオールc20重量部よりなる。
・ポリオールa:ポリエステルポリオール(東邦理化(株)製「ファントール235」、水酸基価235mgKOH/g、粘度3500mPa・s/25℃)
・ポリオールb:脂肪族アミンポリオール(エチレンジアミンにプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド付加ポリエーテルポリオール、水酸基価450mgKOH/g、粘度1200mPa・s/25℃)
・ポリオールc:芳香族マンニッヒポリオール(水酸基価470mgKOH/g、粘度11000Pa・s/25℃)
尚、該ポリオール混合物には、更に触媒a、触媒b及び整泡剤を含む。
・触媒a:オクチル酸カリウムのジエチレングリコール溶液(カリウム含有量:15重量%)1重量部
・触媒b:N,N,N−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン(東ソー(株)製)1重量部
・整泡剤:SZ−1671(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)2重量部
実施例1〜実施例5において、蒸気圧が低減できることが判明した。

Claims (2)

  1. 少なくともポリオール成分、発泡剤及び触媒を含む硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物において、
    前記発泡剤には、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンと該1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの蒸気圧を低減させる蒸気圧低減剤とが含有されており、
    前記蒸気圧低減剤として、α−テルピネオール、フェニルエチルアルコール、リモネン、ベンズアルデヒド、ゲラニオール、サリチル酸メチル及びフタル酸ジエチルが用いられてなることを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物。
  2. 前記蒸気圧低減剤は、α−テルピネオールを5〜25重量%、フェニルエチルアルコールを4〜24重量%、リモネンを4〜20重量%、ベンズアルデヒドを3〜15重量%、ゲラニオールを1〜20重量%、サリチル酸メチルを3〜15重量%及びフタル酸ジエチルを5〜40重量%含むことを特徴とする請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム又はポリイソシアヌレートフォームの調整用プレミックス組成物。














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