JP2006282181A - ラチェット式螺子キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 開栓に際してはTEバンドがキャップ本体に連なって容器口部から取り除かれるとともに、開栓に際してのTEバンドの外側への広がりによる変形が有効に防止されたラチェット式螺子キャップを提供する。
【解決手段】容器口部に固定されるキャップ本体1と、キャップ本体1のスカート部6の下端に設けられたTEバンド2とからなり、該バンドの内面にラチェット21設けられている螺子キャップにおいて、バンド2は、破断部17によって、破断可能なブリッジ19により互いに連結された開栓旋回部2aと開栓抑止部2bとに区画されており、ラチェット21は、開栓抑止部2bに設けられ、バンド2の開栓旋回部2aは、開栓時には破断しない連結ブリッジ20によってスカート部6に連結され、バンド2の開栓抑止部2bは、開栓時に破断する補強ブリッジによってスカート部6の下端に接続されていることを特徴とする。
【選択図】 図1。

Description

本発明は、ラチェット式螺子キャップに関するものであり、より詳細には、螺子係合により容器口部に固定されるキャップ本体と、該キャップ本体のスカート部下端に設けられた開封履歴明示バンドとからなり、該バンドの内面に容器口部の外面に形成されている突起部と係合するラチェットが設けられているラチェット式螺子キャップに関するものである。
容器内容物の品質保証やいたずら防止などのために、開封履歴を明示するタンパーエビデントバンド(以下、TEバンドと呼ぶことがある)を備えたキャップが広く使用されている。即ち、この種のキャップでは、キャップを開栓したときには、キャップ本体とTEバンドを連結しているブリッジが破断し、これにより、キャップが開封された事実を明示するようになっている。
このようなキャップにおいて、所謂ラチェット方式を採用したラチェット式螺子キャップが知られている。このタイプの螺子キャップは、例えば、螺子係合により容器口部に固定されるキャップ本体と、キャップ本体のスカート部下端に、破断可能なブリッジ(弱化部)を介して接続されたTEバンドとからなり、該TEバンドの内面には、容器口部の外面に形成されている突起と係合して開栓方向への回転を阻止するラチェットを設けたものであり、キャップ本体を開栓方向に旋回すると、TEバンドとキャップ本体とを繋いでいるブリッジが破断し、TEバンドが切り離され、キャップ本体のみが容器口部から取り外されるというものである。即ち、TEバンドが切り離されている事実により、キャップが開封されたという事実を一般需要者が認識できるのである。
しかしながら、このようなラチェット式螺子キャップは、TEバンドがキャップ本体と完全に切り離されて容器側に残るという問題がある。即ち、容器口部にTEバンドが残っていると、容器内容液の注ぎ出しと同時にTEバンドが落下してしまい、容器内容液が飲料であるときには誤飲などのおそれがあり、TEバンドとキャップ本体が分離されていると、廃棄に際してのゴミの数が増えるという問題もある。このような問題を回避するため、開栓に際して、TEバンドがキャップ本体から分離しないようなラチェット式螺子キャップも種々提案されている。
例えば、本願出願人は、閉栓方向への回転は許容するが、容器口部の外面に形成されている突起部との当接によって開栓方向への回転を制限するラチェットが内面に設けられているTEバンドを備え、TEバンドは、屈折スリットにより開栓旋回部と開栓抑止部とに分断され、この開栓旋回部と開栓抑止部とがキャップの開栓時に破断するブリッジにより接続されており、且つ該TEバンドの上面が、開栓旋回部の近傍に位置するワイドブリッジによってキャップ本体のスカート部下端に連結されているラチェット式螺子キャップを提案した(特許文献1)。
特開2004−149156
上記のようなラチェット式螺子キャップは、ワイドブリッジが開栓によっては破断しないため、TEバンドがキャップ本体に連なって容器口部から取り除かれるものであるが、開栓時に屈折スリットに設けられているブリッジが破断するため、TEバンドの開栓旋回部と開栓抑止部とが分断され、これにより、キャップが開栓されたという事実を認識することができるというものである。
しかしながら、TEバンドがキャップ本体に連なって容器口部から取り除かれるタイプのラチェット式螺子キャップでは、TEバンドが分断されずに、そのままキャップ本体に連なって容器口部から取り外されてしまうという不都合をしばしば生じることがあった。特に、キャップが小径のものほど、このような不都合を生じる傾向があることがわかった。
従って本発明の目的は、開栓に際してはTEバンドがキャップ本体に連なって容器口部から取り除かれるとともに、開栓時におけるTEバンドの分断が確実に行われるラチェット式螺子キャップを提供することにある。
本発明によれば、螺子係合により容器口部に固定されるキャップ本体と、該キャップ本体のスカート部下端に設けられ且つ筒状形状を有する開封履歴明示バンドとからなり、該バンドの内面には、閉栓方向への回転は許容するが、容器口部の外面に形成されている突起部との当接によって開栓方向への回転を制限するラチェットが少なくとも1個設けられている螺子キャップにおいて、
筒状形状を有する前記開封履歴明示バンドは、軸方向に延びている破断部によって、キャップの開栓に際して開栓方向側に移動する開栓旋回部と開栓方向側への移動が抑制される開栓抑止部とに区画されており、該開栓旋回部と開栓抑止部とは、開栓に際して破断可能な連結部により接続されており、
前記ラチェットは、前記開栓抑止部に設けられており、
前記開栓旋回部は、キャップ本体の開栓方向への回転に際して破断しない連結ブリッジにより、前記スカート部下端に連結されており、
前記開栓抑止部は、キャップ本体の開栓方向への回転に際して破断する補強ブリッジにより、前記スカート部下端に連結されており、該補強ブリッジは、前記ラチェットが位置する部分の上方に位置している特徴とする螺子キャップが提供される。
本発明の螺子キャップにおいては、
(1)前記破断部が複数箇所に設けられていること、
(2)複数のラチェットが小間隔で周方向に配列された係合領域が、前記開栓抑止部の破断部近傍に配置されており、該係合領域に対応するバンドの上面部分に、前記補強ブリッジが1〜3個設けられていること、
(3)前記開栓抑止部の破断部近傍部分において、前記バンドの上面には、ストッパー片が形成されていると共に、該ストッパー片は、開栓方向側の側面が実質上直立し且つ閉栓方向側の側面が閉栓方向に向かって上方から下方に傾斜した形状を有しているとともに、前記スカート部の下端面には、該ストッパー片に対応する形状を有し且つ該ストッパー片を収容している係合用凹部が形成されていること、
が好適である。
本発明においては、開封履歴明示バンド(TEバンド)は、キャップ本体の開栓方向への回転に際して破断しない連結ブリッジによってキャップ本体に接続されており、従って、開栓に際しては、TEバンドは、キャップ本体と分離せずに、キャップ本体とともに容器口部から取り除かれる。また、開栓に際しては、TEバンドの開栓旋回部と開栓抑止部とを繋ぐ連結部が破断し、開栓旋回部と開栓抑止部とが完全に分断されるため、開封履歴が明示される。
しかるに本発明において最も重要な特徴は、TEバンドの上面が、ラチェットが位置する部分の上方位置に配置されている補強ブリッジによってキャップ本体と接続されている点にある。この補強ブリッジは、キャップ本体の開栓に際しては破断してしまうものであるが、このような補強ブリッジを設けることにより、TEバンドが分断されずに、そのままキャップ本体に連なって容器口部から取り外されてしまうという不都合を有効に解決することができるのである。
即ち、キャップ本体の開栓に際して、TEバンドがキャップ本体と分離せずに容器口部から取り除くような構造とするためには、開栓に際しては破断しない連結ブリッジによってTEバンドをキャップ本体と連結しておくことが必要である。しかしながら、このような連結ブリッジは、開栓旋回部にのみ設けることしかできず、複数の連結ブリッジをTEバンドの全体にわたって分散して設けることはできない。この連結ブリッジによって、開栓に際してTEバンド全体がキャップ本体とともに開栓方向に移動するようになってしまい、この結果、開栓旋回部と開栓抑止部とを繋ぐ連結部を破断することができなくなってしまうからである。従って、TEバンドは、開栓旋回部に配置されている連結ブリッジのみによりキャップ本体に接続されていることとなる。しかるに、このようなキャップでは、連結ブリッジが設けられていない部分、特にラチェットが設けられている開栓抑止部において、TEバンドが変形し易く、外方に広がり易くなっている。このため、開栓に際して、ラチェットが容器口部の外面に設けられている突部に当接した際、この部分に応力が集中する結果、外方に広がってしまい、ラチェットが容器口部外面の突部を乗り越えてしまい、開栓旋回部と開栓抑止部とを繋ぐ連結部が破断せず、TEバンドは、そのままキャップ本体とともに容器口部から取り外されてしまい、開封履歴を証明することができなくなってしまうのである。特に小径のキャップでは、TEバンドの径も小さいため、ラチェットが容器口部外面の突部に当接した際の変形が大きく、このため、上記のような問題を発生する傾向が極めて高いのである。
しかるに本発明においては、ラチェットが位置する部分の上方に配置されている補強ブリッジによってTEバンドがキャップ本体と接続されているため、開栓に際して、ラチェットが容器口部外面の突部に当接した際の変形が有効に抑制され、TEバンドが分断されずに、そのままキャップ本体に連なって容器口部から取り外されてしまうという不都合を有効に防止することができるのである。
本発明を、以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の螺子キャップの側面図であり、
図2は、図1の螺子キャップの側断面図であり、
図3は、図1の螺子キャップの底面図であり、
図4は、図1の螺子キャップの側断面を、容器口部とともに拡大して示す図であり、
図5は、図1のキャップにおける補強ブリッジとラチェットとの位置関係を示す図である。
図1乃至図4を参照して、本発明の螺子キャップは、大まかに言って、キャップ本体1と、筒状形状の開封履歴明示バンド(TEバンド)2とから成る。
キャップ本体1は、頂板部5と、頂板部5の周縁部から垂下しているスカート部6とから成っている。
頂板部5の内面には、スカート部6とは間隔を置いて下方に延びているインナーリング7が形成されており、且つインナーリング7とスカート部6との間の部分に小突起9、9が形成されている。また、スカート部6の内面には、螺条10が形成されており、図4に示されているように、この螺条10は、容器口部50の外面に形成されている螺条51と係合する。
即ち、スカート部6の内面の螺条10と容器口部50の外面の螺条51とが螺子係合することにより、キャップ本体1は容器口部50に装着される。この状態において、容器口部50の上端は、インナーリング7とスカート部6との間の空間内に侵入し、且つその上端面が頂板部5の内面に形成されている小突起9、9に圧接されることにより、良好なシールが確保されるようになっている。
また、スカート部6の内面の上方部分には、適当な間隔で軸方向に延びている縦リブ12が設けられている。この縦リブ12は、容器口部50にキャップ本体1を装着する際のセンタリングとして作用し、キャップ本体1の斜め被りを防止するためのものである。
さらに、スカート部6の外面には、滑り止め用のローレット15が形成されており、キャップ本体1の閉栓方向及び開栓方向への旋回をスムーズに行い得るようになっている。
本発明において、TEバンド2は、破断部となるスリット17によって、開栓旋回部2aと開栓抑止部2bとに区画されている。即ち、図3或いは図5を参照して、このキャップは、開栓に際しては、Xで示される方向に旋回され、閉栓に際しては、Yで示される方向に旋回されるが、このスリット17に対して開栓方向X側に位置する部分が開栓旋回部2aとなり、破断部17に対して閉栓方向Y側に位置する部分が開栓抑止部2bとなる。更にこの例では、スリット17は、対称位置に2箇所形成されており、それぞれの17により開栓旋回部2aと開栓抑止部2bとに区画されている。
上記の開栓旋回部2aと開栓抑止部2bとは、スリット17を跨ぐようにして設けられている小幅のブリッジ19,19によって互いに連結されている。このブリッジ19,19は、開栓時に破断するものである。以下、このブリッジ19を破断ブリッジと呼ぶ。尚、スリット17は、キャップの軸方向に延びた一本の直線として形成されていてもよいが、図1,2に示されているように、TEバンド2の上端から途中まで垂直方向に延び(この部分は17aで示した)、その下端から、少なくとも傾斜して上方に延びている部分(この部分を17bで示した)を少なくとも1個形成されるように、開栓方向X側に屈折して延び、最後にTEバンド2の下端に到達するように形成されていることが好ましい。このような形状にスリット17を形成すると、上側に存在する開栓旋回部2aの端部と下側に存在する開栓抑止部2bの端部が噛み合った状態となり、開栓旋回部2aが開栓方向X側に旋回すると、下側の開栓抑止部2bを押し付けるように作用し、この結果、スリット17に形成されている破断ブリッジ19の破断が速やかに行われる。更にこの例では、スリット17は、傾斜して上方に延びる部分を2個設けて垂直方向に延びる部分と連結した構成となっている。このような形状にスリット17を形成すると、開栓後に開栓抑止部2bの開栓方向側先端が容器口部、或いは開栓旋回部2aのスリット17の垂直部と係止してTEバンドが開いた状態となって、目視により明確にキャップが開栓されたことが分かり好ましい。
また、図1等に示されているように、開栓旋回部2aの上面には、スリット17の近傍位置に、連結ブリッジ(以下、ワイドブリッジと呼ぶ)20が設けられており、このワイドブリッジ20により、TEバンド2は、キャップ本体1のスカート部6の下端に連結されている。このワイドブリッジ20は、開栓方向Xへの回転によっては破断しないものである。
一方、TEバンド2の開栓抑止部2bの内面には、スリット17aの近傍部分において、それぞれ、ラチェット21、21が設けられている。これらのラチェット21,21により、図3或いは図5に示されているように、開栓抑止部2bには係合領域Zが形成される。即ち、これらのラチェット21は、閉栓方向Yへの回転は許容するが、容器口部50の外面に形成されている突起部52(図4参照)との当接によって開栓方向への回転を制限するような形状を有している。
また、TEバンド2の開栓抑止部2bの上面には、ストッパー片22が設けられている。このストッパー片22は、スリット17aの近傍に形成されており、図1に示されているように、開栓方向X側の側面が実質上直立した面22aとなっており、且つ閉栓方向Y側の側面が閉栓方向に向かって上方から下方に傾斜した傾斜面22bとなっている。
更に、上記のストッパー片22に対応して、スカート部6の下端面には、該ストッパー片22に対応する形状を有している係合用凹部25が形成されており、ストッパー片22は、係合用凹部25内に収容された状態となっている。
上述した構造を有する螺子キャップは、キャップ本体1を容器口部50に被せ、閉栓方向(Y)に回転していくことにより容器口部50に装着することができる。この際、キャップ本体1の閉栓方向の回転は、ワイドブリッジ20によりTEバンド2の開栓旋回部2aに伝達されるとともに、ストッパー片22の垂直面22aとスカート部6の下端面の係合用凹部25の垂直面との当接により、開栓抑止部2bに伝達されるため、TEバンド2もキャップ本体1と一体的に容器口部50に装着される。勿論、ラチェット20により、TEバンド2の閉栓方向への回転が制限されることはない。
かかる螺子キャップの開栓は、以下のようにして容易に行うことができる。
即ち、キャップ本体1を開栓方向(X)に開栓させると、TEバンド2の開栓旋回部2aは、ワイドブリッジ20によってキャップ本体1に連結されているため、キャップ本体1とともに開栓方向に回転する。また、TEバンド2の開栓抑止部2bは、ラチェット20と容器口部50外面の突起部52との当接により、開栓方向の回転が抑制される。これにより、破断ブリッジ19に応力が集中する。
さらに、キャップ本体1の開栓方向への開栓に伴って、開栓抑止部2bに設けられているストッパー片22の傾斜面22bと、スカート部6下端面に形成されている係合用凹部25の傾斜面との当接によって、ストッパー片22(開栓抑止部2b)は下方に押圧される。また、先に述べたように、スリット17の形状に関連して、開栓抑止部2bの端部は、開栓旋回部2aの端部によって下方に押圧される。従って、2つのスリット17、17の少なくとも一方において、破断ブリッジ19は速やかに破断され、スリット17で開栓旋回部2aと開栓抑止部2bとは完全に切り離され、これにより、ラチェット21と容器口部50外面の突部52との係合力は失われ、スムーズに開栓が行われる。
尚、開栓旋回部2aはワイドブリッジ20によってキャップ本体1に連なっており、開栓抑止部2bは、スリット17で開栓旋回部2aと切り離されてはいるが、開栓旋回部2aとは一体に連続しているものであるから、TEバンド2は、ワイドブリッジ20を介して、キャップ本体1とともに容器口部50から取り外される。また、TEバンド2が、スリット17で完全に切り離されていることにより、開封履歴が明示されることとなる。
容器口部50から取り外されたキャップ本体1は、ワイドブリッジ20を介して連なっているTEバンド2を引き剥がしてリシールに用いることができるが、TEバンド2を剥がさずにそのままリシールに用いることもできる。
以上のようにして閉栓及び開栓が行われるが、本発明においては、TEバンド2は、ワイドブリッジ20によって強制的に閉栓方向或いは開栓方向に旋回され、また、開栓に際しては、ストッパー片22と係合用凹部25との係合及びスリット17の形状による開栓旋回部2aと開栓抑止部2bの端部間での係合により、開栓抑止部2bに下方への押圧力が作用するため、速やかに破断用ブリッジ19が破断されて容易に開栓を行うことができる。
本発明においては、特に図1、図2及び図5に明示されているように、TEバンド2の上面において、開栓抑止部2bの係合領域Z内に補強ブリッジ27を設けたことが重要な特徴である。即ち、補強ブリッジ27は、開栓時に破断する小幅なものであり、この補強ブリッジ27によってTEバンド2は、キャップ本体1のスカート部6の下端に接続されている。これにより、開栓時のTEバンド2の開栓抑止部2bにおける変形(特に外側への広がり)が有効に防止されるのである。
即ち、開栓に際しては、先に述べたように、ラチェット21が容器口部50の外面に形成されている突部52に当接する。これにより、開栓抑止部2bの開栓方向への旋回が抑制されるわけであるが、このときには、当然、ラチェット21の先端に、ラチェット21が突部52を乗り越えるような応力が集中する。一方、TEバンド2は、開栓旋回部2aに設けられているワイドブリッジ20によってスカート部6の下端に連結されているが、このようなワイドブリッジ20は、開栓抑止部2bには設けることができない。ワイドブリッジ20は、開栓時に破断するものではないため、これを開栓抑止部2bに設けると、キャップ本体1を開栓方向に旋回させたとき、ワイドブリッジ20によって開栓抑止部2bも開栓方向に旋回するようになってしまい、開栓旋回部2aと開栓抑止部2bとを繋いでいる破断ブリッジ19が破断せず、開封履歴明示機能が発揮されなくなってしまうからである。従って、ラチェット21が容器口部50の外面に形成されている突部52に当接した際の応力集中により、TEバンド2の開栓抑止部2b、特にラチェット21が形成されている係合領域Zが外側に広がりやすくなってしまうこととなる。
上記の説明から理解されるように、上記のような変形(外方への広がり)が生じると、ラチェット21と突部52との係合力が大きく低下してしまい、ラチェット21が突部52をすり抜けてしまう。この結果、開栓抑止部2bの開栓方向への旋回が抑制されず、破断ブリッジ19が破断しないというような事態が発生し、TEバンド2の開封履歴明示機能が安定に発揮されなくなってしまう。
しかるに、上記のようなキャップ本体2のスカート部6の下端に連なる補強ブリッジ27をラチェット21が形成されている係合領域Zに設けておくことにより、開栓時において、ラチェット21が容器口部50の外面に形成されている突部52に当接した際にも、係合領域Zが外側に広がるという変形を有効に抑制することができ、このような変形による開封履歴明示機能の低下を有効に防止することが可能となるものである。
また、上記の補強ブリッジ27は、ラチェット21による開栓方向への旋回抑止力によって容易に破断するものであるため、これにより、破断ブリッジ19の破断が阻害されることはない。
尚、上述した例では、係合領域Zに位置するストッパー片22のそれぞれに1個の補強ブリッジ27が設けられているが、開栓時における開栓抑止部2bの変形が抑制でき且つ容易に破断するものである限り、各係合領域Zに設ける補強ブリッジ27の数を複数個とすることもできるし、係合領域Z内である限り、ストッパー片22以外の部分に補強ブリッジ27を設けることも可能である。但し、キャップの大きさ或いは係合領域Zの幅などによる制限から、各係合領域Zに設ける補強ブリッジ27の数は、1乃至2個が最適である。
また、上述した例では、各係合領域Zに2個のラチェット21が形成されているが、容器口部50の突部52との間に十分な係合力が確保される限りにおいて、各係合領域Zに形成するラチェット21の数を1個とすることもできるし、勿論3個以上のラチェット21を配列することも可能であるが、2乃至4個とすることが好ましい。。
さらに、開栓抑止部2bにはストッパー片22が設けられているが、開栓時における破断ブリッジ19の破断が確実に行なわれる限り、このようなストッパー片22を省略することも可能である。
また、本発明においては、図1及び図2に示されているように、TEバンド2の上面に扁平上の突部30を形成しておくことが好適である。このような偏平状の突部30を設けておくことにより、閉栓時において、キャップ本体1のスカート部6の下端とTEバンド2の突部30とが密着し、キャップ本体1からTEバンド2への力の伝達をスムーズに行うことができるため、補強ブリッジ27或いはワイドブリッジ20の破断を有効に回避することができる。
上述した本発明のラチェット式螺子キャップは、開栓時のTEバンド2の変形が有効に抑制されるため、このような変形が生じ易かった小径のキャップ、例えば容器口径12mm等に適用するような小径キャップに特に有効に適用される。特に最近では、各種飲料が充填される袋状胴部に口部となるスパウトが挿入された飲料容器が市販されているが、このような容器のキャップとして、本発明の螺子キャップは最適である。
本発明の螺子キャップの側面図。 図1の螺子キャップの側断面図。 図1の螺子キャップの底面図。 図1の螺子キャップの側断面を、容器口部とともに拡大して示す図。 図1の螺子キャップにおける補強ブリッジの位置関係を示す図。
符号の説明
1:キャップ本体 2:TEバンド
2a:開栓旋回部 2b:開栓抑止部
17:破断部 19:破断ブリッジ
20:連結ブリッジ(ワイドブリッジ)
21:ラチェット
27:補強ブリッジ

Claims (4)

  1. 螺子係合により容器口部に固定されるキャップ本体と、該キャップ本体のスカート部下端に設けられ且つ筒状形状を有する開封履歴明示バンドとからなり、該バンドの内面には、閉栓方向への回転は許容するが、容器口部の外面に形成されている突起部との当接によって開栓方向への回転を制限するラチェットが少なくとも1個設けられている螺子キャップにおいて、
    筒状形状を有する前記開封履歴明示バンドは、軸方向に延びている破断部によって、キャップの開栓に際して開栓方向側に移動する開栓旋回部と開栓方向側への移動が抑制される開栓抑止部とに区画されており、該開栓旋回部と開栓抑止部とは、開栓に際して破断可能な連結部により接続されており、
    前記ラチェットは、前記開栓抑止部に設けられており、
    前記開栓旋回部は、キャップ本体の開栓方向への回転に際して破断しない連結ブリッジにより、前記スカート部下端に連結されており、
    前記開栓抑止部は、キャップ本体の開栓方向への回転に際して破断する補強ブリッジにより、前記スカート部下端に連結されており、該補強ブリッジは、前記ラチェットが位置する部分の上方に位置していることを特徴とする螺子キャップ。
  2. 前記破断部が複数箇所に設けられている請求項1に記載の螺子キャップ。
  3. 複数のラチェットが小間隔で周方向に配列された係合領域が、前記開栓抑止部の破断部近傍に配置されており、該係合領域に対応するバンドの上面部分に、前記補強ブリッジが1〜3個設けられている請求項1または2に記載の螺子キャップ。
  4. 前記開栓抑止部の破断部近傍部分において、前記バンドの上面には、ストッパー片が形成されていると共に、該ストッパー片は、開栓方向側の側面が実質上直立し且つ閉栓方向側の側面が閉栓方向に向かって上方から下方に傾斜した形状を有しているとともに、前記スカート部の下端面には、該ストッパー片に対応する形状を有し且つ該ストッパー片を収容している係合用凹部が形成されている請求項1乃至3の何れかに記載の螺子キャップ。
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