JP2006282080A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空調風がアスピレータ部から車室内に漏れることによって発生する乗員の空調感の悪化を抑制することが可能な車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】 通風ダクト10の空調用熱交換器41、42の下流側から送風機31の上流側へ空調空気を還流する還流通路60を設け、アスピレータ部70を還流通路60に設けている。したがって、還流された空調空気により空調用熱交換器41、42への吸い込み空気温度を空調温度に近づけることができる。これにより、空調能力の損失を防止でき、乗員に向かって吹き出す空調風量を増加することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通風ダクト内の空気流れに応じて車室内の空気を吸引し、車室内雰囲気の状態を検出する車両用空調装置に関する。
従来技術として、下記特許文献1に開示された車両用空調装置がある。この車両用空調装置では、車室内のインストルメントパネル内側において通風ダクトの一部をなすクーラユニットに吹出管を設け、この吹出管に車室内の空気を吸引するアスピレータ構造部を形成している。
そして、送風機の作動に伴なって通風ダクト内の空気圧力が上昇すると、吹出管から吹き出す空気流により車室内の空気を吸引することで、この吸引経路に設けた空調制御用の車室内温度センサに車室内の空気を供給するようになっている。
実開平7−40215号公報
しかしながら、上記従来技術の車両用空調装置では、空調用熱交換器により空調された空気がアスピレータ部の一次空気通路からインストルパネルの内側に吹き出すことになる。
例えば、車室内冷房時には、空調用熱交換器であるエバポレータで冷却された空調風の一部がインストルパネルの内側に吹き出される。すなわち、冷却風の一部がフェイス吹出口などの本来の車室内空調のための吹出口以外から吹き出されてしまうことになる。
このように、従来の車両用空調装置では、空調風の一部がアスピレータ部から吹き出されると、乗員が空調感を充分に得ることができない場合があるという問題がある。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、空調風がアスピレータ部から車室内に漏れることによって発生する乗員の空調感の悪化を抑制することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
車室内に吹き出す空気を流通するための通風ダクト(10)と、
通風ダクト(10)内に設けられ、通風ダクト(10)内に空気流を発生させる送風手段(31)と、
通風ダクト(10)内の送風手段(31)より下流側に設けられ、通風ダクト(10)内を流れる空気を空調する空調用熱交換器(41、42)と、
通風ダクト(10)内の空調用熱交換器(41、42)より下流側の空気を、通風ダクト(10)内の送風手段(31)より上流側に還流する還流通路(60)と、
車室内の空気が通風される通風路(92)に設けられ、車室内の雰囲気状態を検出する雰囲気状態検出手段(90)と、
還流通路(60)内に設けられ、還流通路(60)を還流する空気の流れに応じて通風路(92)の空気を吸引し、車室内の空気を通風路(92)に導くアスピレータ部(70)とを備えることを特徴としている。
これによると、アスピレータ部(70)では、通風ダクト(10)内の空調用熱交換器(41、42)より下流側の空気を通風ダクト(10)内の送風手段(31)より上流側に還流する還流通路(60)内を流れる空気により通風路(92)内の空気を吸引する。そして、この吸引に伴ない車室内から通風路(92)に導かれた車室内の空気が、車室内の雰囲気状態を検出する雰囲気状態検出手段(90)に供給される。
したがって、アスピレータ部(70)を通過する空調用熱交換器(41、42)で空調された空調風の一部は、還流通路(60)により通風ダクト(10)内の送風手段(31)より上流側に還流される。
還流された空調風は再度空調用熱交換器(41、42)に導入される。すなわち空調用熱交換器(41、42)への吸い込み空気温度を空調温度に近づけることができるので、空調能力の損失を防止でき、乗員に向かって吹き出す空調風量を増加することが可能である。
このようにして、車室内の雰囲気状態を検出するためにアスピレータ部(70)を設けた場合であっても、乗員が空調感を得難いところに空調風が吹き出されることはなく、乗員の空調感の悪化を抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明では、
空調用熱交換器(41、42)は、通風ダクト(10)内を流れる空気を冷却する冷却用熱交換器(41)と、冷却用熱交換器(41)で冷却された空気を加熱する加熱用熱交換器(42)とからなり、
還流通路(60)は、加熱用熱交換器(42)より下流側の空気を、送風手段(31)より上流側に還流することを特徴としている。
これによると、冷却用熱交換器(41)での冷却と加熱用熱交換器(42)による再加熱との組み合わせにより空気を空調する場合には、両熱交換器(41、42)により空調が完了した後の空調風が送風手段(31)より上流側に還流する。
したがって、空調温度によらず空調用熱交換器(41、42)への吸い込み空気温度を空調温度に近づけることができる。このようにして、乗員の空調感の悪化を確実に抑制することができる。
また、請求項3に記載の発明では、
通風ダクト(10)は、通風ダクト(10)内に車室外の空気を吸い込むための外気吸込口(22)を有し、
還流通路(60)を還流する空気の通風ダクト(10)内への吐出口(62)は、送風手段(31)より上流側において外気吸込口(22)から吸い込まれる空気の動圧が比較的小さい部位に配設されていることを特徴としている。
これによると、外気吸込口(22)から車室外の空気を吸い込むモード時に、還流通路(60)の吐出口(62)に外気吸込口(22)から吸い込まれる空気の動圧が印加され難い。したがって、車両の走行に伴なうラム圧の影響により吐出口(62)から還流通路(60)を空気が逆流することを防止することが容易である。
また、請求項4に記載の発明では、
通風ダクト(10)は、通風ダクト(10)内に車室外の空気を吸い込むための外気吸込口(22)を有し、
還流通路(60)を還流する空気の通風ダクト(10)内への吐出口(62)は、送風手段(31)より上流側において外気吸込口(22)に対向する面を除く壁面(24)に配設されていることを特徴としている。
送風手段(31)より上流側の通風ダクト(10)内において外気吸込口(22)に対向する面は、外気吸込口(22)から車室外の空気を吸い込むモード時に、外気吸込口(22)から吸い込まれる空気の動圧が印加され易い。したがって、この対向面を除く壁面(24)に還流通路(60)の吐出口(62)を配設することにより、吐出口(62)に外気吸込口(22)から吸い込まれる空気の動圧が印加され難くすることができる。
また、請求項5に記載の発明では、
還流通路(60)を還流する空気の通風ダクト(10)内への吐出口(62A)は、送風手段(31)より上流側において送風手段(31)に向かう空気流れの下流側に向かって開口していることを特徴としている。
これによると、還流通路(60)の吐出口(62A)に通風ダクト(10)上流側で吸い込まれる空気の動圧が印加され難くすることができる。
また、請求項6に記載の発明では、
通風ダクト(10)は、通風ダクト(10)内に車室外の空気を吸い込むための外気吸込口(22)と、通風ダクト(10)内に車室内の空気を吸い込むための内気吸込口(21)とを有するとともに、これらの両吸込口(21、22)を切替開閉する開閉手段(23)を備え、
還流通路(60)を還流する空気の通風ダクト(10)内への吐出口(62B)は、開閉手段(23)が内気吸込口(21)を閉じたときに、開閉手段(23)により外気吸入口(22)側から遮断された部位に配設されていることを特徴としている。
これによると、外気吸込口(22)から車室外の空気を吸い込むモード時に、外気吸込口(22)から吸い込まれる空気の動圧を開閉手段(23)で遮断して、還流通路(60)の吐出口(62B)に外気吸込口(22)から吸い込まれる空気の動圧が印加されることを防止できる。
また、請求項7に記載の発明では、雰囲気状態検出手段(90)は、車室内の空気の温度を検出する温度検出手段であることを特徴としている。
これによると、空調温度制御のために車室内の空気の温度を検出する温度検出手段(90)を備え、アスピレータ部(70)により車室内の空気を温度検出手段(90)に供給する車両用空調装置であっても、乗員が空調感を得難いところに空調風が吹き出されることはなく、乗員の空調感の悪化を抑制することができる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明を適用した車両用空調装置の構成を概略的に示す模式構成図である。
図1に示すように、車室内に空気を送るための通風ダクト10内には、この通風ダクト10内に空気流を発生させるブロワモータ32によって駆動されるファン33が配設されている。ここでブロワモータ32とファン33とで本実施形態における送風手段である送風機31を構成している。
ファン33の下流部には、通風ダクト10を塞ぐように冷却用熱交換器(冷房用熱交換器)であるエバポレータ41が配設され、エバポレータ41はファン33が吹き出す空気流を冷却する。
エバポレータ41は、図示しない圧縮機、凝縮機、減圧手段等とともに冷凍サイクルを構成しており、エバポレータ41は、圧縮機から吐出され、凝縮、減圧された後の冷凍サイクル内の液相冷媒を蒸発する冷媒蒸発器である。
また、エバポレータ41の下流部には、通風ダクト10を約半分塞ぐように加熱用熱交換器(暖房用熱交換器)であるヒータコア42が配設され、ヒータコア42はエバポレータ41を通過した冷風を再加熱するようになっている。
ヒータコア42の上流部には、ヒータコア42を通る空気(温風)と、ヒータコア42をバイパスするバイパス通路43を通る空気(冷風)との風量割合を切り替えて車室内へ吹き出す空気の温度を調節するエアミックスドア44が配設されている。
本実施形態では、本発明で言うところの空調用熱交換器をエバポレータ41とヒータコア42とにより構成している。
通風ダクト10の最下流には、エバポレータ41およびヒータコア42によって温度調節された空気を、車室内に向かって吹き出す複数の吹出口45〜47が設けられている。
複数の吹出口45〜47は、フロントガラスへ向かって吹き出すデフロスタ吹出口45、乗員の上半身へ向かって吹き出すフェイス吹出口46、および乗員の足元へ向かって吹き出すフット吹出口47からなる。そしてこれらの各吹出口45〜47から吹き出される吹出風量割合は、図示しない吹出モードドアによって調節される。
また、ファン33の上流部には、通風ダクト10内に内気(車室内の空気)を取り込む内気吸込口21と外気(車室外の空気)を取り込む外気吸込口22とが設けられ、通風ダクト10内に吸い込む空気を内気もしくは外気に切り替える内外気切替ドア23が配設されている。
通風ダクト10には、エバポレータ41およびヒータコア42下流側の空気の一部を、ファン33より上流側に還流する還流通路60が設けられている。
図1に示すように、本実施形態の通風ダクト10は、内気吸込口21、外気吸込口22等が形成された内外気切替箱20、送風機30のファン33等を収納する送風機ケース30、およびエバポレータ41、ヒータコア42等を収納し吹出口45〜47が設けられた空調ケース40により構成されている。
還流通路60は、空調ケース40のエバポレータ41およびヒータコア42配設部位下流側(具体的にはヒータコア42を通る温風とバイパス通路43を通る冷風との混合領域)の壁面に開口する吸入口61と、内外気切替箱20の内外気切替ドア23より下流側(すなわち送風機31より上流側)側壁面をなす壁部24に開口する吐出口62とを連通している。
吐出口62が開口する壁部24は、内外気切替箱20の側壁面のうち外気吸込口22側の図示下方面部であり、外気吸込口22に対向する壁面部(内気吸込口21側の図示下方面部)と反対側の壁面である。
したがって、吐出口62は、外気吸込口22から外気が導入されたときに、外気吸込口22から吸い込まれる空気の動圧を比較的受け難い部位に開口している。
なお、吐出口62の配設位置は、外気吸込口22に対向する壁面部と反対側の壁部24が最も好ましいが、外気吸込口22から吸い込まれる空気の動圧を比較的受け難い部位であればよく、外気吸込口22に対向する壁面部を除く他の壁部であってもよい。
還流通路60の最上流部(吸入口61近傍)には、一次空気通路71内の空気の流れに応じて二次空気通路72の空気を吸引する樹脂製(本例ではポリプロピレン樹脂製)のアスピレータ部70が設けられている。そして、還流通路60を流れる空気は、アスピレータ部70の一次空気通路71を流通するようになっている。
アスピレータ部70の空気出口と前述した吐出口62とは、例えばポリプロピレン樹脂をブロー成形してなる蛇腹状の還流ホース60aにより繋がれている。
すなわち、還流通路60は、アスピレータ部70の一次空気通路71と還流ホース60aとにより形成されている。
アスピレータ部70の二次空気通路72の上流端には、車室内のインストルメントパネル91に一体的に設けられて内部に温度センサ90を収納する収納ケース部92内の空気を吸引するための樹脂製(本例ではポリプロピレン樹脂製)のアスピレータホース93が接続している。
そして、アスピレータ部70の一次空気通路71の空気流れに応じて二次空気通路72内の空気が吸引されると、車室内の空気が収納ケース部92およびアスピレータホース93を介して吸引され、収納ケース部92内に収納された温度センサ90に車室内の空気を供給するようになっている。
収納ケース部92は、本実施形態において車室内の空気が通過する通風路に相当し、温度センサ90は、通風路に設けられて車室内の雰囲気状態を検出する雰囲気状態検出手段に相当する。
次に、上記構成に基づき本実施形態の車両用空調装置の作動について説明する。
送風機31のブロワモータ32がファン33を回転駆動すると、通風ダクト10内に空気流れが発生する。内外気切替ドア23の切替状態に応じて内気吸込口21もしくは外気吸込口22から通風ダクト10内に内気もしくは外気が導入される。
送風機31から下流側に吐出された空気は、エバポレータ41で冷却された後、エアミックスドア44の開度状態に応じて適宜ヒータコア42で再加熱されて温度調節され吹出口45〜47から設定された吹出モードに応じて車室内に吹き出される。
送風機31の作動により通風ダクト10内の送風機31より下流側では空気圧が上昇する。また、通風ダクト10内の送風機31より上流側ではファン33に空気が吸い込まれるため空気圧が下降する。
これに伴ない、吸入口61からエバポレータ41およびヒータコア42(いずれかのみの場合もあり)で空調された空気の一部が流入し、還流通路60内に吸入口61から吐出口62に向かう空調空気の流れが発生する。
吸入口61から還流通路60内に吸入された空調空気は、アスピレータ部70の一次空気通路71を通過するときに負圧を発生し、二次空気通路72内の空気を吸引した後還流ホース60a内を流れて吐出口62から送風機31の上流側に吐出される。
吐出口62から内外気切替箱20内に吐出された空調空気は、内気吸込口21もしくは外気吸込口22から吸入された空気と混合され、再度通風ダクト10内を流れる。
還流通路60を介した空調空気の還流に伴ないアスピレータ部70の二次空気通路72内の空気が吸引され、車室内の空気が収納ケース部92およびアスピレータホース93を介して吸引されて、収納ケース部92内に収納された温度センサ90に車室内の空気を供給する。
温度センサ90は、供給された空気の温度を検出して温度情報を図示しないエアコンECUに出力し、エアコンECUは、この温度情報を車室内の空気の代表温度として、空調装置の吹出温度制御や吹出モード制御等を行なう。
上述の構成および作動によれば、温度センサ90に車室内の空気を供給するために設けるアスピレータ部70を、通風ダクト10内の空調用熱交換器であるエバポレータ41やヒータコア42より下流側の空気を送風機31より上流側に還流する還流通路60に設けている。
すなわち、アスピレータ部70から排出される空調空気と車室内の空気とが混合した空気は、アスピレータ部70の出口に接続した還流ホース60aを介して、内外気切替箱20の吐出口62から通風ダクト10内の送風機31上流側に還流する。
したがって、還流された空調空気は再度エバポレータ41やヒータコア42に導入される。すなわち空調用熱交換器41、42への吸い込み空気温度を空調温度に近づけることができる。これにより、空調能力の損失を防止でき、乗員に向かって吹き出す空調風量を増加することができる。
例えば、最大冷房状態が設定されるとともに、フェイス吹出モードが設定された場合には、エバポレータ41で冷却された冷風がフェイス吹出口46から車室内乗員の頭部側に向かって吹き出される。
従来技術の車両用空調装置では、アスピレータ部からインストルメントパネルの内側等で車室内に排出される冷風は、車室内の冷房に若干寄与しているものの、乗員の頭部側に向かって吹き出すものではないので、乗員に与える冷房感の向上に寄与できなかった。
これに対し、本実施形態の車両用空調装置では、アスピレータ部70から排出された冷風は、通風ダクト10内に還流されて再度エバポレータ41に流れ込み熱交換される。したがって、フェイス吹出口46から吹き出す風量を増加することができ、乗員に冷風感を与える冷房能力の損失を防止することができる。
この効果は、空調温度が異なる場合や吹き出しモードが異なる場合にも発揮される。例えば、暖房時におけるフット吹出口47から乗員足元側への温風吹き出し時に、フット吹出口47から吹き出す風量を増加することができ、乗員に温風感を与える暖房能力の損失を防止することができる。
このようにして、温度センサ90に車室内の空気を供給するためにアスピレータ部70を設けた場合であっても、乗員が空調感を得難いところに空調風が吹き出されることはなく、乗員の空調感の悪化を抑制することができる。
また、還流通路60の吐出口62は、送風機31より上流側の内外気切替箱20内において外気吸込口22から吸い込まれる空気の動圧が比較的小さい外気吸込口22に対向しない壁部24に配設されている。
したがって、外気吸込口22から通風ダクト10内に車室外の空気を吸い込むモード(外気導入モード)時に、吐出口62に外気吸込口22から吸い込まれる空気の動圧が印加され難く、車両の走行に伴なうラム圧の影響により吐出口62から還流通路60を空気が逆流することを防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図2に基づいて説明する。
本第2の実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、還流通路の吐出口の開口方向を変更した点が異なる。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。
図2に要部を示すように、本実施形態では、内外気切替箱20の壁部24の内側に仕切り壁部24aを設け、第1の実施形態に対し、還流通路60を下流側に延長して曲折して吐出口62Aを送風機31のファン33の吸い込み口に向けて開口している。すなわち、吐出口62Aを、通風ダクト10内の送風機31より上流側において、送風機31に向かう空気流れの下流側に向かって開口している。
したがって、還流通路60の吐出口62Aに通風ダクト10の上流側で内気吸込口21や外気吸込口22から吸い込まれる空気の動圧が印加され難くすることができる。このようにして、外気吸込口22から通風ダクト10内に車室外の空気を吸い込むモード(外気導入モード)時に、車両の走行に伴なうラム圧の影響により吐出口62Aから還流通路60を空気が逆流することを一層確実に防止することができる。
なお、本実施形態のように、外気吸込口22から吸い込まれる空気の動圧が印加され難い方向に開口する吐出口62Aを採用すれば、外気吸込口22に対向した壁部側等に設けた場合であっても、外気導入モード時に、車両の走行に伴なうラム圧の影響により吐出口62Aから還流通路60を空気が逆流することを防止することが可能である。すなわち、吐出口62Aの設定位置の自由度が上昇する。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について図3に基づいて説明する。
本第3の実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、還流通路の吐出口を内気吸込口に設けた点が異なる。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。
図3に要部を示すように、本実施形態では、還流通路60を構成する還流ホース60aの下流端に吐出パイプ63を配置し、この吐出パイプ63の下流側端部を吐出口62Bとしている。そして、吐出パイプ63を内気吸込口21内に配設している。
これにより、還流通路60吐出口62Bは、両吸込口21、22の開閉手段である内外気切替ドア23が内気吸込口21を閉じたときに、内外気切替ドア23により外気吸入口22側から遮断された部位に配設される。
したがって、外気吸込口22から車室外の空気を吸い込むモード(外気導入モード)時に、外気吸込口22から吸い込まれる空気の動圧を内外気切替ドア23で遮断して、還流通路60の吐出口62Bに外気吸込口22から吸い込まれる空気の動圧が印加されることを防止できる。
このようにして、外気吸込口22から通風ダクト10内に車室外の空気を吸い込むモード時に、車両の走行に伴なうラム圧の影響により吐出口62Bから還流通路60を空気が逆流することを確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、内気吸込口21から通風ダクト10内に車室内の空気を吸い込むモード(内気導入モード)時には、還流通路60を介して空調空気を還流することができるが、外気導入モード時には、空調空気を還流することはできない。外気導入モード時においても、アスピレータ部70の吸引機能を発揮するために還流通路70に空調空気を通気する。
そのため、吐出口62Bが内外気切替ドア23に対し常時接触しないように、吐出パイプ63を内気吸込口21閉塞時の内外気切替ドア23位置から離設するか、吐出パイプ63もしくは還流ホース60aに、外気導入モード時に還流通路60から空調空気を排出する排出口を設けるとともに、内気導入モード時にこの排出口を閉塞する弁体を設定することが好ましい。
なお、本実施形態では、吐出パイプ63を内外気切替箱20に対し別体としているが、一体としたものであってもよい。
別体とした場合には、還流通路60を介した空調空気の還流による乗員空調感の向上を行なう空調装置と、還流を行なわず部品点数の低減等によりコストダウンを行なう空調装置とを設定するときに、内外気切替箱20を共通化することが容易である。
また、一体とした場合には、位置決めされた吐出口62Bを有する内外気切替箱20を容易に形成することができるという利点がある。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、雰囲気状態検出手段は、車室内の空気温度を検出する温度検出手段である温度センサ90であったが、車室内の雰囲気状態を検出する手段であればこれに限定されるものではない。例えば、車室内の空気の湿度を検出する湿度検出手段としての湿度センサであってもよいし、温度検出機能と湿度検出機能の両者を備えるものであってもよい。
また、上記各実施形態では、還流通路60の吐出口62、62A、62Bを内外気切替箱20に設けていたが、通風ダクト10の送風機31より上流側であれば送風機ケース30に設けるものであってもよい。
また、上記各実施形態の車両用空調装置は、エバポレータ41で冷却されバイパス通路43を流れる冷風と、エバポレータ41で冷却された後ヒータコア42で再加熱された温風とを混合して空調する所謂エアミックスタイプの空調装置であったが、エバポレータで冷却された空気を全てヒータコアに流し、ヒータコアにおける再加熱量を調節する所謂リヒートタイプの空調装置であってもかまわない。
また、上記各実施形態では、空調用熱交換器はエバポレータ41およびヒータコア42であったが、空調用熱交換器として冷却用熱交換器もしくは加熱用熱交換器のいずれかのみを備える車両用空調装置にも、本発明を適用して有効である。
本発明を適用した第1の実施形態における車両用空調装置の構成を概略的に示す模式構成図である。 本発明を適用した第2の実施形態における車両用空調装置の要部構成を概略的に示す模式構成図である。 本発明を適用した第3の実施形態における車両用空調装置の要部構成を概略的に示す模式構成図である。
符号の説明
10 通風ダクト
20 内外気切替箱(通風ダクトの一部)
21 内気吸込口
22 外気吸込口
23 内外気切替ドア(開閉手段)
24 壁部(外気吸入口に対向する面を除く壁面)
30 送風機ケース(通風ダクトの一部)
31 送風機(送風手段)
40 空調ケース(通風ダクトの一部)
41 エバポレータ(空調用熱交換器)
42 ヒータコア(空調用熱交換器)
60 還流通路
62、62A、62B 吐出口
70 アスピレータ部
90 温度センサ(雰囲気状態検出手段)
92 収納ケース部(通風路)

Claims (7)

  1. 車室内に吹き出す空気を流通するための通風ダクト(10)と、
    前記通風ダクト(10)内に設けられ、前記通風ダクト(10)内に空気流を発生させる送風手段(31)と、
    前記通風ダクト(10)内の前記送風手段(31)より下流側に設けられ、前記通風ダクト(10)内を流れる空気を空調する空調用熱交換器(41、42)と、
    前記通風ダクト(10)内の前記空調用熱交換器(41、42)より下流側の空気を、前記通風ダクト(10)内の前記送風手段(31)より上流側に還流する還流通路(60)と、
    前記車室内の空気が通風される通風路(92)に設けられ、前記車室内の雰囲気状態を検出する雰囲気状態検出手段(90)と、
    前記還流通路(60)内に設けられ、前記還流通路(60)を還流する空気の流れに応じて前記通風路(92)の空気を吸引し、前記車室内の空気を前記通風路(92)に導くアスピレータ部(70)とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記空調用熱交換器(41、42)は、前記通風ダクト(10)内を流れる空気を冷却する冷却用熱交換器(41)と、前記冷却用熱交換器(41)で冷却された空気を加熱する加熱用熱交換器(42)とからなり、
    前記還流通路(60)は、前記加熱用熱交換器(42)より下流側の空気を、前記送風手段(31)より上流側に還流することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記通風ダクト(10)は、前記通風ダクト(10)内に車室外の空気を吸い込むための外気吸込口(22)を有し、
    前記還流通路(60)を還流する空気の前記通風ダクト(10)内への吐出口(62)は、前記送風手段(31)より上流側において前記外気吸込口(22)から吸い込まれる空気の動圧が比較的小さい部位に配設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記通風ダクト(10)は、前記通風ダクト(10)内に車室外の空気を吸い込むための外気吸込口(22)を有し、
    前記還流通路(60)を還流する空気の前記通風ダクト(10)内への吐出口(62)は、前記送風手段(31)より上流側において前記外気吸込口(22)に対向する面を除く壁面(24)に配設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  5. 前記還流通路(60)を還流する空気の前記通風ダクト(10)内への吐出口(62A)は、前記送風手段(31)より上流側において前記送風手段に向かう空気流れの下流側に向かって開口していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  6. 前記通風ダクト(10)は、前記通風ダクト(10)内に車室外の空気を吸い込むための外気吸込口(22)と、前記通風ダクト(10)内に車室内の空気を吸い込むための内気吸込口(21)とを有するとともに、これらの両吸込口(21、22)を切替開閉する開閉手段(23)を備え、
    前記還流通路(60)を還流する空気の前記通風ダクト(10)内への吐出口(62B)は、前記開閉手段(23)が前記内気吸込口(21)を閉じたときに、前記開閉手段(23)により前記外気吸入口(22)側から遮断された部位に配設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  7. 前記雰囲気状態検出手段(90)は、前記車室内の空気の温度を検出する温度検出手段であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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