JP2006281644A - 薄膜構造体、積層体及び熱転写シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 センサによる品種識別及び使用量算出を可能とし得る識別マークを提供する。
【解決手段】 発光性材料(A)と、反射材(B1)及び/又は反射材(B2)とを含有する層部を有する薄膜構造体であって、上記発光性材料(A)は、波長λ1である電磁波L1の照射に対し波長λ2(λ2は、λ1と同じ又は異なる波長である。)である電磁波L2を放出する材料であり、上記反射材(B1)は、電磁波L3を反射し、並びに、上記電磁波L1透過性及び上記電磁波L2透過性である材料であり、上記反射材(B2)は、電磁波L3を反射し、並びに、上記電磁波L1不透過性及び/又は上記電磁波L2不透過性である材料であり、上記層部は、上記反射材(B2)を含有するものであるとき、上記反射材(B2)が上記発光性材料(A)に照射される上記電磁波L1と、上記発光性材料(A)から放出される上記電磁波L2とを遮断しないように上記反射材(B2)を含有することを特徴とする薄膜構造体。
【解決手段】 発光性材料(A)と、反射材(B1)及び/又は反射材(B2)とを含有する層部を有する薄膜構造体であって、上記発光性材料(A)は、波長λ1である電磁波L1の照射に対し波長λ2(λ2は、λ1と同じ又は異なる波長である。)である電磁波L2を放出する材料であり、上記反射材(B1)は、電磁波L3を反射し、並びに、上記電磁波L1透過性及び上記電磁波L2透過性である材料であり、上記反射材(B2)は、電磁波L3を反射し、並びに、上記電磁波L1不透過性及び/又は上記電磁波L2不透過性である材料であり、上記層部は、上記反射材(B2)を含有するものであるとき、上記反射材(B2)が上記発光性材料(A)に照射される上記電磁波L1と、上記発光性材料(A)から放出される上記電磁波L2とを遮断しないように上記反射材(B2)を含有することを特徴とする薄膜構造体。
Description
本発明は、薄膜構造体、並びに、該薄膜構造体を利用した検知マーク、積層体及び熱転写シートに関する。
熱転写を利用した画像の形成方法として、記録材としての熱拡散型染料(昇華型染料)をプラスチックフィルム等の基材シート上に担持させた熱転写フィルムと、紙やプラスチックフィルム等の別の基材シート上に該染料の受容層を設けた熱転写受像シートとを互いに重ね合わせてフルカラー画像を形成する熱拡散型転写方式(昇華型熱転写方式)が知られている。
熱転写フィルムとしては、長尺の基材シートの面にイエロー、マゼンタ、シアン及び必要に応じてブラックの各染料層、及び転写性保護層を面順次に形成したもの等があり、該各色の染料を熱転写受像シートにおける受容層に転写させてフルカラー画像を形成することとなる。
熱転写フィルムを用いてプリンタによりカラー画像を形成するためには、イエロー、マゼンタ、シアン及び転写性保護層のような所定の順序にて熱転写受像シート上に熱転写を行うことが必要である。そのため、熱転写フィルム上に検知マークを設け、該検知マークをプリンタに検出させることにより、画像印刷のための熱転写フィルム上の開始位置の決定をプリンタに行わしめ、それに基づいて、熱転写工程上のある時点において印字部に存在する層が何であるかをプリンタに識別させることが行われている。
検知マークに関し、染料供与体材料において像印刷のためのスタート位置を位置決めする所定の装置及び方法として、染料供与体材料に照射光を透過する区域と透過しない区域とを設けて透過有無のみを光検出器により検知するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この装置等は、3〜4個の光源それぞれに対応する検知区域を染料供与体材料上に必要とし、従って、該検知区域を複数設けなければならず、工程の複雑化、設計上の制約が問題である。
同様の機能を果たさせることを目的として、熱転写装置内の投光器からの検知光を反射又は遮断する白色層を熱転写フィルムに設けることにより、該層を検知する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
この白色層は、検知マークを別途形成することを不要とするべく、剥離可能な染料受容層として熱転写フィルム上に形成し、画像形成に際して、受像シートに転写し、該転写した受容層に染料を転写して画像を形成するためのものであり、現行の検知マークとは異なる。
また、紫外線照射による検査方法として、シート又はフィルムに透明又は白色の塗工液を塗工する際に、該塗工液中に蛍光増白材を包含させたものが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、この方法は、塗工中又は塗工後、塗工面に紫外線を照射して塗工面を肉眼で観察することにより、塗工もれ等の塗工不良部分を発見するためのものであり、検知マークとは全く異なり、また、肉眼観察では高い精度は望めない問題がある。なお、塗工液の白色については、何ら説明はない。
画像形成フィルムに設ける識別マークとしては、また、画像形成シートの有無及び/又は画像形成シートの品種識別を行うことを目的として、ある波長λ1の電磁波を吸収し、異なる波長λ2の電磁波を発する物質を含むものが提案されている(例えば、特許文献4参照。)。この物質は、ほぼ無色又は白色であるとされ、また、顔料を併用することに関して何ら記載はない。この識別マークは、意匠性を高めるため、その存在が外観上明らかとならないように、基材シートの間に複数設けるものである。
上記物質と同様の物質を用いたマークとしては、また、熱転写フィルム若しくは熱転写受像シートを巻き付けて担持するスプール又はそのスプールを保持するカセットの表面に設けることにより、品種識別又は使用量算出を行しめるものが提案されている(例えば、特許文献5参照。)。このマークについても、顔料の併用については全く開示がない。
熱転写を利用した画像形成において、熱転写フィルムの品種識別は重要である。技術進歩により、熱転写フィルムの種類が多岐にわたるようになっており、例えば熱拡散型熱転写フィルムにおいては、上述のとおり、カラープリンター用のイエロー、マゼンタ、シアンの3原色の染料層を面順次に設けた基本タイプの他、これに更に黒色の染料層を加えたタイプ、転写性保護層を加えたタイプ、黒色熱溶融性転写層を加えて設けたタイプ、染料層を単色でのみ有するタイプ、等がある。これら熱転写フィルムの品種識別をプリンタに行わしめ品種に応じた熱転写受像シートを用いなければ、印画性能や耐久性に劣る問題、プリンタの誤動作や故障を惹起する問題が起こり得る。
熱転写を利用した画像形成に関し、熱転写記録材料の使用量算出の要請もある。ロール形状の熱転写フィルムや熱転写受像シートの場合、所望の寸法に予め裁断された種類のものとは異なり、その使用量を検出することが困難であるため実用上不便を来す問題があった。
特開平7−1784号公報
特開平4−197794号公報
特開平5−157706号公報
特開2004−106352号公報(請求項1、〔0011〕)
特開2004−50812号公報
本発明の目的は、上記現状に鑑み、センサによる品種識別及び使用量算出を可能とし得る識別マークの提供にある。
本発明は、発光性材料(A)と、反射材(B1)及び/又は反射材(B2)とを含有する層部を有する薄膜構造体であって、上記発光性材料(A)は、波長λ1である電磁波L1の照射に対し波長λ2(λ2は、λ1と同じ又は異なる波長である。)である電磁波L2を放出する材料であり、上記反射材(B1)は、電磁波L3を反射し、並びに、上記電磁波L1透過性及び上記電磁波L2透過性である材料であり、上記反射材(B2)は、電磁波L3を反射し、並びに、上記電磁波L1不透過性及び/又は上記電磁波L2不透過性である材料であり、上記層部は、上記反射材(B2)を含有するものであるとき、上記反射材(B2)が上記発光性材料(A)に照射される上記電磁波L1と、上記発光性材料(A)から放出される上記電磁波L2とを遮断しないように上記反射材(B2)を含有することを特徴とする薄膜構造体である。
本発明は、基体と、上記基体の表面の少なくとも一部に備えた薄膜構造体とを有する積層体であって、上記薄膜構造体は、上述の本発明の薄膜構造体であることを特徴とする積層体である。
本発明は、上記積層体からなることを特徴とする熱転写シートである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、上記積層体からなることを特徴とする熱転写シートである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の薄膜構造体は、発光性材料(A)と、反射材(B1)及び/又は反射材(B2)とを含有する層部を有するものである。
上記薄膜構造体は、電磁波L3と波長λ1である電磁波L1とを照射するとき、該薄膜構造体により反射される電磁波L3と、電磁波L1照射に対して該薄膜構造体から放出される後述の電磁波L2との検知を可能とするものである。検知は、通常、該当するセンサにより行うことができる。本発明において、上記電磁波L2と反射される電磁波L3とを検知するためのセンサは、上記薄膜構造体に対し、電磁波L1及び電磁波L3それぞれの照射口と同じ側に位置することを前提とする。
上記薄膜構造体は、電磁波L3と波長λ1である電磁波L1とを照射するとき、該薄膜構造体により反射される電磁波L3と、電磁波L1照射に対して該薄膜構造体から放出される後述の電磁波L2との検知を可能とするものである。検知は、通常、該当するセンサにより行うことができる。本発明において、上記電磁波L2と反射される電磁波L3とを検知するためのセンサは、上記薄膜構造体に対し、電磁波L1及び電磁波L3それぞれの照射口と同じ側に位置することを前提とする。
上記発光性材料(A)は、波長λ1である電磁波L1の照射に対し波長λ2(λ2は、λ1と同じ又は異なる波長である。)である電磁波L2を放出する材料である。発光性材料(A)は、通常、後述の電磁波L3透過性である。
上記発光性材料(A)は、例えば、(a1)電磁波L1を反射する材料であってもよいし、(a2)電磁波L1を吸収して発光する材料であってもよい。
上記発光性材料(A)は、例えば、(a1)電磁波L1を反射する材料であってもよいし、(a2)電磁波L1を吸収して発光する材料であってもよい。
本明細書において、発光性材料(A)及び電磁波について、便宜上「発光」なる用語を用いることがあるが、電磁波を光と通称されるものに限定する趣旨ではなく、広く電磁波を対象とする。なお、本発明における発光性材料(A)は、上に定義するとおり、電磁波L1の照射に対し電磁波L2を放出する材料である。
上記発光性材料(A)は、上記(a1)電磁波L1を反射する材料である場合、通常、照射する電磁波L1の波長λ1と同じ波長λ2の電磁波L2を放出する材料といえる。
本発明における発光性材料(A)としては、上記(a2)電磁波L1を吸収して発光する材料が好ましい。上記発光性材料(A)は、上記(a2)電磁波L1を吸収して発光する材料である場合、照射する電磁波L1の波長λ1と同じ又は異なる波長λ2の電磁波L2を放出する材料であってよいが、好ましくは、ある波長λ1の電磁波L1を吸収し異なる波長λ2の電磁波L2を発する材料である。
本発明における発光性材料(A)としては、上記(a2)電磁波L1を吸収して発光する材料が好ましい。上記発光性材料(A)は、上記(a2)電磁波L1を吸収して発光する材料である場合、照射する電磁波L1の波長λ1と同じ又は異なる波長λ2の電磁波L2を放出する材料であってよいが、好ましくは、ある波長λ1の電磁波L1を吸収し異なる波長λ2の電磁波L2を発する材料である。
本発明における発光性材料(A)としては、波長λ1である電磁波L1の照射に対し波長λ2(該λ2は、λ1と異なる波長である。)である電磁波L2を放出する材料が好ましい。該材料は、通常、上記(a2)電磁波L1を吸収して発光する材料のうち、ある波長λ1の電磁波L1を吸収し異なる波長λ2の電磁波L2を放出する材料であり、この材料が放出する電磁波L2は、例えば蛍光であってよい。
本明細書において、電磁波L2は、その波長について特に記載しないときは、波長λ2(λ2は、λ1と同じ又は異なる波長である。)である電磁波L2を意味する。
本発明において、上記波長λ1及び波長λ2は、赤外線領域であることが好ましい。
本発明において、上記波長λ1及び波長λ2は、赤外線領域であることが好ましい。
上記発光性材料(A)としては、可視光領域に強い吸収を有さず、ほぼ無色又は白色であり、赤外線を反射する赤外−赤外蛍光色素が好ましい。
本発明において、上記赤外−赤外蛍光色素を用いると、(1)ほぼ無色又は白色であり、人間の眼が感受性を有しない波長領域の電磁波を照射して識別マークを検出することができるので、識別マークの存在を第三者に知られにくくすることも可能であり、また、(2)赤外線は、紫外線等に比べて長波長で散乱しにくく透過性に優れているので、検出する上で支障が生じにくい。
上記赤外−赤外蛍光色素としては、なかでも、熱、光等の外的要因に対する耐久性が高く、安定して性能を発揮することができる点で、無機赤外−赤外蛍光色材が好ましい。
本発明において、上記赤外−赤外蛍光色素を用いると、(1)ほぼ無色又は白色であり、人間の眼が感受性を有しない波長領域の電磁波を照射して識別マークを検出することができるので、識別マークの存在を第三者に知られにくくすることも可能であり、また、(2)赤外線は、紫外線等に比べて長波長で散乱しにくく透過性に優れているので、検出する上で支障が生じにくい。
上記赤外−赤外蛍光色素としては、なかでも、熱、光等の外的要因に対する耐久性が高く、安定して性能を発揮することができる点で、無機赤外−赤外蛍光色材が好ましい。
上記発光性材料(A)としては、例えば、特公昭56−4598号公報記載の無機赤外−赤外蛍光色材(Nd1−yYbyNa2Mg2(VO4)3等)、LiNd0.9Yb0.1P4O12、LiBi0.2Nd0.7Yb0.1P4O12、NaNd0.9Yb0.1P4O12、Nd0.8Yb0.2Na5(WO4)4、Nd0.8Yb0.2Na5(Mo0.5W0.5O4)4、Ce0.05Gd0.05Nd0.75Yb0.15Na5(Mo0.7Wo0.3O4)4、Nd0.9Yb0.1A13(BO3)4、Nd0.9Yb0.1A12.7Cr0.3(BO3)4、Nd0.5Yb0.4P3O14、Nd0.8Yb0.2K3(PO4)2等を使用することができる。また、発光性材料(A)は、特開平5−157706等に記載の蛍光増白材であってもよい。
本発明の薄膜構造体は、上記発光性材料(A)を1種のみ含有するものであってもよいし、2種以上含有するものであってもよい。
本発明の薄膜構造体は、上記発光性材料(A)の種類、組成等を適宜調整することにより、発光性材料(A)の吸収スペクトル、蛍光スペクトルを変化させて、所望の光学特性に設定することができる。
本発明の薄膜構造体は、上記発光性材料(A)を1種のみ含有するものであってもよいし、2種以上含有するものであってもよい。
本発明の薄膜構造体は、上記発光性材料(A)の種類、組成等を適宜調整することにより、発光性材料(A)の吸収スペクトル、蛍光スペクトルを変化させて、所望の光学特性に設定することができる。
上記発光性材料(A)は、通常、バインダー樹脂に担持してなるものである。
上記バインダー樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、酢酸セルロース樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。上記バインダー樹脂は、1種のみ用いるものであってもよいし、2種以上用いるものであってもよい。
上記発光性材料(A)において、上記バインダー樹脂は架橋構造を形成するものであってもよい。
上記バインダー樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、酢酸セルロース樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。上記バインダー樹脂は、1種のみ用いるものであってもよいし、2種以上用いるものであってもよい。
上記発光性材料(A)において、上記バインダー樹脂は架橋構造を形成するものであってもよい。
上記発光性材料(A)とバインダー樹脂の配合比率(固形分質量比)は、(発光性材料(A)):(バインダー樹脂)=30:100〜300:100程度である。
上記発光性材料(A)の配合比率が小さすぎると、発光強度が弱すぎて識別機能を充分に発揮しないことがあり、また、発光性材料(A)の配合比率が大きすぎると、分散安定性に問題が生じ、塗工適性等に不具合を生じることがある。
上記発光性材料(A)の配合比率が小さすぎると、発光強度が弱すぎて識別機能を充分に発揮しないことがあり、また、発光性材料(A)の配合比率が大きすぎると、分散安定性に問題が生じ、塗工適性等に不具合を生じることがある。
上記発光性材料(A)を含有する層は、例えば、上記発光性材料(A)、バインダー樹脂及び溶剤、並びに、必要に応じて配合する添加剤を混合して、発光性材料(A)含有塗工液を調製し、本発光性材料(A)含有塗工液を基材上に塗布し、乾燥し、更に必要に応じ加熱することにより形成することができる。
上記発光性材料(A)と、後述の反射材(B1)及び/又は反射材(B2)とが同一層中に含有してなるものである場合、上記塗工液は、反射材(B1)及び/又は反射材(B2)をも含有するものであってよい。
上記塗工液における溶剤としては、特に限定されず、例えば、トルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤等が挙げられる。上記発光性材料(A)含有塗工液において、上記溶剤は1種のみ使用するものであってもよいし、2種以上を混合して使用するものであってもよい。
上記添加剤としては、分散剤、増粘剤、消泡剤、塗工面質改善剤等が挙げられる。各種の添加剤の配合比は、特に限定されず、配合する種類に応じて適宜設定することができる。
上記発光性材料(A)含有塗工液の塗布及び乾燥は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等の各種印刷手法にて適宜行うことができる。
上記発光性材料(A)含有塗工液は、乾燥後塗工量が0.1〜5g/m2となる範囲で塗布することが好ましい。
上記発光性材料(A)と、後述の反射材(B1)及び/又は反射材(B2)とが同一層中に含有してなるものである場合、上記塗工液は、反射材(B1)及び/又は反射材(B2)をも含有するものであってよい。
上記塗工液における溶剤としては、特に限定されず、例えば、トルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤等が挙げられる。上記発光性材料(A)含有塗工液において、上記溶剤は1種のみ使用するものであってもよいし、2種以上を混合して使用するものであってもよい。
上記添加剤としては、分散剤、増粘剤、消泡剤、塗工面質改善剤等が挙げられる。各種の添加剤の配合比は、特に限定されず、配合する種類に応じて適宜設定することができる。
上記発光性材料(A)含有塗工液の塗布及び乾燥は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等の各種印刷手法にて適宜行うことができる。
上記発光性材料(A)含有塗工液は、乾燥後塗工量が0.1〜5g/m2となる範囲で塗布することが好ましい。
本発明の薄膜構造体における反射材(B1)は、電磁波L3を反射し、並びに、上記電磁波L1透過性及び上記電磁波L2透過性である材料である。
本明細書において、反射材(B1)その他の材料について、上記「電磁波L3を反射する」等の「電磁波を反射する」性質を「電磁波反射性」ということがある。
本明細書において、反射材(B1)その他の材料について、上記「電磁波L1透過性」、「電磁波L2透過性」等の「電磁波透過性」とは、該材料を該電磁波が透過することを意味する。本発明において、「ある材料を電磁波が透過する」ことは、実際には、電磁波発光源と該電磁波を検知するためのセンサとの間に該電磁波の通り道に存在するようにある材料を存在させた場合に該センサにより該電磁波が検知可能である(検出限界以上である)ことにより判断することができる。
本発明において、上記電磁波L3の波長λ3は、可視光領域であることが好ましい。
本明細書において、反射材(B1)その他の材料について、上記「電磁波L3を反射する」等の「電磁波を反射する」性質を「電磁波反射性」ということがある。
本明細書において、反射材(B1)その他の材料について、上記「電磁波L1透過性」、「電磁波L2透過性」等の「電磁波透過性」とは、該材料を該電磁波が透過することを意味する。本発明において、「ある材料を電磁波が透過する」ことは、実際には、電磁波発光源と該電磁波を検知するためのセンサとの間に該電磁波の通り道に存在するようにある材料を存在させた場合に該センサにより該電磁波が検知可能である(検出限界以上である)ことにより判断することができる。
本発明において、上記電磁波L3の波長λ3は、可視光領域であることが好ましい。
反射材(B1)は、有機顔料であることが好ましく、また、白色であることが好ましい。上記反射材(B1)としては、有機白色顔料であることがより好ましい。
上記有機白色顔料としては、例えば、商品名:Shigenox OWP(ハッコールケミカル社製)である市販品等を用いることができる。
反射材(B1)は、上記白色であるものである場合、反射材(B1)に照射し該反射材(B1)により反射される電磁波L3に基づいて、その白色度をセンサにより検知することができる。
上記有機白色顔料としては、例えば、商品名:Shigenox OWP(ハッコールケミカル社製)である市販品等を用いることができる。
反射材(B1)は、上記白色であるものである場合、反射材(B1)に照射し該反射材(B1)により反射される電磁波L3に基づいて、その白色度をセンサにより検知することができる。
本発明の薄膜構造体における反射材(B2)は、電磁波L3を反射し、並びに、上記電磁波L1不透過性及び/又は上記電磁波L2不透過性である材料である。
本明細書において、反射材(B2)その他の材料について、「電磁波L1不透過性」、「電磁波L2不透過性」等の「電磁波不透過性」とは、該材料を該電磁波が透過しないことを意味する。本発明において、「ある材料を電磁波が透過しない」ことは、実際には、電磁波発光源と該電磁波を検知するためのセンサとの間に該電磁波の通り道に存在するようにある材料を存在させた場合に該センサにより該電磁波が検知不可能である(検出限界未満である場合を含む。)ことにより判断することができる。
本明細書において、反射材(B2)その他の材料について、「電磁波L1不透過性」、「電磁波L2不透過性」等の「電磁波不透過性」とは、該材料を該電磁波が透過しないことを意味する。本発明において、「ある材料を電磁波が透過しない」ことは、実際には、電磁波発光源と該電磁波を検知するためのセンサとの間に該電磁波の通り道に存在するようにある材料を存在させた場合に該センサにより該電磁波が検知不可能である(検出限界未満である場合を含む。)ことにより判断することができる。
反射材(B2)は、電磁波L1不透過性及び/又は電磁波L2不透過性であるが、この不透過性は、通常、電磁波L1及び/又は電磁波L2を吸収することによるものと考えられる。
反射材(B2)は、無機顔料であることが好ましく、また、白色であることが好ましい。上記反射材(B2)としては、無機白色顔料であることがより好ましい。上記無機白色顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛等の従来公知の無機白色顔料を用いることができる。
反射材(B2)は、上記白色であるものである場合、反射材(B2)に照射し該反射材(B2)により反射される電磁波L3に基づいて、その白色度をセンサにより検知することができる。
反射材(B2)は、無機顔料であることが好ましく、また、白色であることが好ましい。上記反射材(B2)としては、無機白色顔料であることがより好ましい。上記無機白色顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛等の従来公知の無機白色顔料を用いることができる。
反射材(B2)は、上記白色であるものである場合、反射材(B2)に照射し該反射材(B2)により反射される電磁波L3に基づいて、その白色度をセンサにより検知することができる。
本発明の薄膜構造体において、上記反射材(B1)及び/又は反射材(B2)は、通常、上述の発光性材料(A)に関して例示したバインダー樹脂に担持してなるものである。
本発明の薄膜構造体は、上記反射材(B1)又は反射材(B2)として、上述の有機白色顔料又は無機白色顔料のうち1種のみ含有するものであってもよいし、上述の有機白色顔料及び/又は無機白色顔料を2種以上含有するものであってよい。
上記反射材(B1)及び/又は反射材(B2)とバインダー樹脂の配合比率(固形分質量比)は、(各反射材の合計量):(バインダー樹脂)=5:100〜300:100程度である。
上記反射材(B1)及び/又は反射材(B2)の配合比率は、小さすぎると、反射強度が弱すぎて識別機能を充分に発揮しないことがあり、また、大きすぎると、分散安定性に問題が生じ、塗工適性等に不具合を生じることがある。
本発明の薄膜構造体は、上記反射材(B1)又は反射材(B2)として、上述の有機白色顔料又は無機白色顔料のうち1種のみ含有するものであってもよいし、上述の有機白色顔料及び/又は無機白色顔料を2種以上含有するものであってよい。
上記反射材(B1)及び/又は反射材(B2)とバインダー樹脂の配合比率(固形分質量比)は、(各反射材の合計量):(バインダー樹脂)=5:100〜300:100程度である。
上記反射材(B1)及び/又は反射材(B2)の配合比率は、小さすぎると、反射強度が弱すぎて識別機能を充分に発揮しないことがあり、また、大きすぎると、分散安定性に問題が生じ、塗工適性等に不具合を生じることがある。
上記反射材(B1)及び/又は反射材(B2)を含有する層は、例えば、上記反射材(B1)及び/又は反射材(B2)、バインダー樹脂及び溶剤、並びに、必要に応じ上述の添加剤を混合して反射材含有塗工液を調製し、該塗工液を基材上に塗布し、乾燥し、更に必要に応じ加熱することにより形成することができる。
上記溶剤としては、特に限定されず、例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトン等の有機溶剤等が挙げられる。上記塗工液において、上記溶剤は1種のみ使用するものであってもよいし、2種以上を混合して使用するものであってもよい。
上記反射材含有塗工液の塗布及び乾燥は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等の各種印刷手法にて適宜行うことができる。
上記反射材含有塗工液は、乾燥後塗工量が0.1〜5g/m2となる範囲で塗布することが好ましい。
上記溶剤としては、特に限定されず、例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトン等の有機溶剤等が挙げられる。上記塗工液において、上記溶剤は1種のみ使用するものであってもよいし、2種以上を混合して使用するものであってもよい。
上記反射材含有塗工液の塗布及び乾燥は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等の各種印刷手法にて適宜行うことができる。
上記反射材含有塗工液は、乾燥後塗工量が0.1〜5g/m2となる範囲で塗布することが好ましい。
本発明の薄膜構造体は、上述の発光性材料(A)と、反射材(B1)及び/又は反射材(B2)とを含有する層部を有するものである。
上記層部は、上記反射材(B2)を含有するものであるとき、上記反射材(B2)が上記発光性材料(A)に照射される上記電磁波L1と、上記発光性材料(A)から放出される上記電磁波L2とを遮断しないように上記反射材(B2)を含有するものである。
上記層部は、上記反射材(B2)を含有するものであるとき、上記反射材(B2)が上記発光性材料(A)に照射される上記電磁波L1と、上記発光性材料(A)から放出される上記電磁波L2とを遮断しないように上記反射材(B2)を含有するものである。
上記層部は、具体的には、
(1)反射材(B1)を含有する上層と、発光性材料(A)を含有する下層とを積層してなる積層構造、
(2)発光性材料(A)を含有する上層と、反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)を含有する下層とを積層してなる積層構造(但し、該(2)の積層構造における発光性材料(A)は、電磁波L3透過性である。)、又は、
(3)発光性材料(A)と、反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)とを含有する単層構造であることが好ましい。
本発明の薄膜構造体に電磁波L1及び電磁波L3を照射する場合、上記(1)の積層構造における上記上層及び上記(2)の積層構造における上記上層は、該各積層体における上記下層よりも、電磁波L1の照射口(発光源)側であり、電磁波L3の照射口(発光源)側でもある。
(1)反射材(B1)を含有する上層と、発光性材料(A)を含有する下層とを積層してなる積層構造、
(2)発光性材料(A)を含有する上層と、反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)を含有する下層とを積層してなる積層構造(但し、該(2)の積層構造における発光性材料(A)は、電磁波L3透過性である。)、又は、
(3)発光性材料(A)と、反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)とを含有する単層構造であることが好ましい。
本発明の薄膜構造体に電磁波L1及び電磁波L3を照射する場合、上記(1)の積層構造における上記上層及び上記(2)の積層構造における上記上層は、該各積層体における上記下層よりも、電磁波L1の照射口(発光源)側であり、電磁波L3の照射口(発光源)側でもある。
なお、本明細書において、異なる記載をしない限り、「上層」は、上記(1)の積層構造、上記(2)の積層構造に限らず、電磁波L1及び電磁波L3を照射する場合における電磁波L1及び電磁波L3の照射口(発光源)側である。
本発明における層部が上記(1)の積層構造である場合、反射材(B1)が上層に存在するが、該反射材(B1)は上述のとおり電磁波L1透過性であるので、下層における発光性材料(A)に向けて発せられる電磁波L1は上層を透過する。下層における発光性材料(A)に到達する電磁波L1を受けて発光性材料(A)が放出する電磁波L2は、上層における反射材(B1)が上述のとおり電磁波L2透過性であるので、上層を透過し、センサにより検知することができる。また、上層における反射材(B1)に向けて発せられる電磁波L3は、反射材(B1)が上述のとおり電磁波L3反射性であるので、反射材(B1)により反射され、センサにより検知することができる。
本発明における層部が上記(2)の積層構造である場合、発光性材料(A)が上層に存在するが、発光性材料(A)が電磁波L3透過性であるので、下層における反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)に向けて発せられる電磁波L3は上層を透過し、該反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)に到達する。該反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)により反射された電磁波L3は、上層を透過し、センサにより検知することができる。また、上層における発光性材料(A)に向けて発せられる電磁波L1は、遮断されることなく発光性材料(A)に到達し、該電磁波L1の照射に対し発光性材料(A)により放出される電磁波L2は、センサにより検知することができる。
本発明における層部が上記(3)の単層構造であり反射材(B1)を含有するものである場合、反射材(B1)が電磁波L1透過性であるので、該層部における発光性材料(A)に向けて発せられる電磁波L1は発光性材料(A)に到達し、該電磁波L1の照射に対し発光性材料(A)により放出される電磁波L2は、センサにより検知することができる。
本発明における層部は、上記(3)の単層構造である場合、該層部が反射材(B2)を含有するものであっても、上述のとおり、反射材(B2)が発光性材料(A)に照射される電磁波L1と、発光性材料(A)から放出される電磁波L2とを遮断しないように反射材(B2)を含有するものである。
従って、層部が上記(3)の単層構造であり反射材(B2)を含有するものであっても、反射材(B2)は上述のとおり電磁波L1不透過性及び/又は電磁波L2不透過性ではあるが、電磁波L1と電磁波L2とを遮断しないように層部に含有されているので、該層部における発光性材料(A)に向けて発せられる電磁波L1は発光性材料(A)に到達し、該電磁波L1の照射に対し発光性材料(A)により放出される電磁波L2は、センサにより検知することができる。
本発明における層部は、上記(3)の単層構造である場合、該層部が反射材(B2)を含有するものであっても、上述のとおり、反射材(B2)が発光性材料(A)に照射される電磁波L1と、発光性材料(A)から放出される電磁波L2とを遮断しないように反射材(B2)を含有するものである。
従って、層部が上記(3)の単層構造であり反射材(B2)を含有するものであっても、反射材(B2)は上述のとおり電磁波L1不透過性及び/又は電磁波L2不透過性ではあるが、電磁波L1と電磁波L2とを遮断しないように層部に含有されているので、該層部における発光性材料(A)に向けて発せられる電磁波L1は発光性材料(A)に到達し、該電磁波L1の照射に対し発光性材料(A)により放出される電磁波L2は、センサにより検知することができる。
なお、上記単層構造において、電磁波L1と電磁波L2とを遮断しないように反射材(B2)を含有することは、例えば、発光性材料(A)の含有量に対する反射材(B2)の含有量を減少する方向に調整すること等により行い得ると考えられる。
本発明における層部が上記(3)の単層構造であり反射材(B1)及び反射材(B2)を含有するものである場合、上記説明から明らかであるが、該層部における発光性材料(A)に向けて発せられる電磁波L1は発光性材料(A)に到達し、該電磁波L1の照射に対し発光性材料(A)により放出される電磁波L2は、センサにより検知することができる。
本発明における層部が上記(3)の単層構造である場合、該層部における反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)に向けて発せられる電磁波L3は、反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)に到達する。該層部における発光性材料(A)は、通常、電磁波L3透過性であり、発光性材料(A)による電磁波L3の遮断は実際には問題にならないと考えられる。反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)により反射された電磁波L3は、センサにより検知することができる。
本発明における層部は、上記(3)の単層構造である場合、電磁波L2に対する検知感度の点で、発光性材料(A)と反射材(B1)とを含有する単層構造が好ましく、該単層構造において反射材(B2)を含有しないことがより好ましい。
本発明において、層部としては、上記(1)の積層構造、即ち、(1)反射材(B1)を含有する上層と、発光性材料(A)を含有する下層とを積層してなる積層構造が好ましい。該積層構造に電磁波L1及び電磁波L3を照射する場合、上述のとおり、上記(1)の積層構造における上記上層は、上記下層よりも、電磁波L1及び電磁波L3の照射口(発光源)側である。
本発明の薄膜構造体は、上述の構成からなるものであるので、該薄膜構造体に対して電磁波L1と電磁波L3とを照射し、電磁波L2と、反射される電磁波L3とをセンサにより検知することができる。上記薄膜構造体は、このように、2種類の電磁波を照射し、それぞれに対応する放出電磁波(反射されたものも含む)を検知することにより、本発明の薄膜構造体であることが識別されるので、識別マークを構成することができる。
本発明の薄膜構造体は、識別マークとして、例えば、熱転写シート等のフィルム・シート類における位置決め等に用いることができ、例えば熱転写シートにおける検知マークとして好適である。
本発明の薄膜構造体は、また、電磁波L1と電磁波L3とを被験物の識別マークと思われる箇所に照射し、電磁波L2と、反射される電磁波L3とを検知した結果を確認し、本発明の薄膜構造体に属する識別マークで表される品種(本明細書において、実施例等にて「品種A」ということがある。)と、本発明の薄膜構造体に属さない識別マークで表される品種(本明細書において、実施例等にて「品種B」ということがある。)とを識別することよりなる品種識別に用いることが出来る。
本発明の薄膜構造体は、また、電磁波L1と電磁波L3とを被験物の識別マークと思われる箇所に照射し、電磁波L2と、反射される電磁波L3とを検知した結果を確認し、本発明の薄膜構造体に属する識別マークで表される品種(本明細書において、実施例等にて「品種A」ということがある。)と、本発明の薄膜構造体に属さない識別マークで表される品種(本明細書において、実施例等にて「品種B」ということがある。)とを識別することよりなる品種識別に用いることが出来る。
上記品種Bの識別マークとしては、例えば、反射材(B2)を含有する上層と、発光性材料(A)を含有する下層とを積層してなる積層構造を有するものが考えられる。この積層構造では、電磁波L1と電磁波L3とを照射すると、反射される電磁波L3は検知可能であるが、電磁波L1は、反射材(B2)が電磁波L1不透過性である場合、発光性材料(A)に到達せず、反射材(B2)が電磁波L2不透過性である場合、たとえ電磁波L1が発光性材料(A)に到達したとしても電磁波L1の照射に対し放出される電磁波L2が反射材(B2)に遮断されてしまうので、反射材(B2)が上層に存在し発光性材料(A)が下層に存在する以上、電磁波L2は検知不可能となる。
上記品種Bの識別マークとしては、また、反射材(B1)及び/又は反射材(B2)を含有し発光性材料(A)を含有しないもの、反射材(B1)も反射材(B2)も含有せず発光性材料(A)を含有するもの等が挙げられる。
このような識別マークを用いる品種識別は、例えば、電磁波L2と、反射される電磁波L3との検知結果を利用して行うことも可能であり、また、例えば、本発明の薄膜構造体を透過しないが、フィルム、シート等からなる基体の上記薄膜構造体が存在しない箇所では透過する検知光L4を照射し、透過の有無をセンサにより検知して上記薄膜構造体の有無を識別することでもできる。
上記品種Bの識別マークとしては、また、反射材(B1)及び/又は反射材(B2)を含有し発光性材料(A)を含有しないもの、反射材(B1)も反射材(B2)も含有せず発光性材料(A)を含有するもの等が挙げられる。
このような識別マークを用いる品種識別は、例えば、電磁波L2と、反射される電磁波L3との検知結果を利用して行うことも可能であり、また、例えば、本発明の薄膜構造体を透過しないが、フィルム、シート等からなる基体の上記薄膜構造体が存在しない箇所では透過する検知光L4を照射し、透過の有無をセンサにより検知して上記薄膜構造体の有無を識別することでもできる。
本発明の薄膜構造体は、また、電磁波L2と、反射される電磁波L3との検知結果を利用して、該薄膜構造体を載置する基体等の使用量を算出する使用量算出に用いることができる。使用量算出は、例えば、特開2004−50812号公報記載の方法により、行うことができる。
本発明の積層体は、基体と、該基体の表面の少なくとも一部に備えた薄膜構造体とを有する積層体であって、該薄膜構造体は、上述の本発明の薄膜構造体であるものである。
本明細書において、「基体」とは、上述の本発明の薄膜構造体を設けることとなる被設置体を意味する。
本発明の積層体における基体としては特に限定されず、例えば、フィルム又はシートからなるもの、熱転写フィルム、熱転写受像シート等の熱転写シートを巻き付けて担持するスプール、スプールを保持するカセット等が挙げられる。上記積層体は、上記基体がスプール又はカセットである場合、例えば、特開2004−50812号公報記載の方法により、品種識別等に供することができる。
本明細書において、「基体」とは、上述の本発明の薄膜構造体を設けることとなる被設置体を意味する。
本発明の積層体における基体としては特に限定されず、例えば、フィルム又はシートからなるもの、熱転写フィルム、熱転写受像シート等の熱転写シートを巻き付けて担持するスプール、スプールを保持するカセット等が挙げられる。上記積層体は、上記基体がスプール又はカセットである場合、例えば、特開2004−50812号公報記載の方法により、品種識別等に供することができる。
本発明の積層体における基体としては、フィルム又はシートからなるものであることが好ましい。上記積層体としては、上記基体がフィルム又はシートからなるものである場合、例えば、熱転写フィルム、熱転写受像シート等が挙げられる。
上記基体がフィルム又はシートからなるものである場合、該フィルム又はシートとしては、例えば、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類;ポリエステル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の樹脂類;等が挙げられる。上記フィルム又はシートとしては、紙類又は樹脂類のうち1種のみからなるものであってもよいが、2種以上を積層してなるものであってもよい。
上記基体に薄膜構造体を形成する際、必要に応じてコロナ放電処理を行ってもよいし、プライマーコート或いは中間層を設けることもできる。
上記本発明の積層体からなる熱転写シート(I)もまた、本発明の一つである。
上記基体がフィルム又はシートからなるものである場合、該フィルム又はシートとしては、例えば、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類;ポリエステル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の樹脂類;等が挙げられる。上記フィルム又はシートとしては、紙類又は樹脂類のうち1種のみからなるものであってもよいが、2種以上を積層してなるものであってもよい。
上記基体に薄膜構造体を形成する際、必要に応じてコロナ放電処理を行ってもよいし、プライマーコート或いは中間層を設けることもできる。
上記本発明の積層体からなる熱転写シート(I)もまた、本発明の一つである。
本発明の熱転写シートとしては、基材シートの上に識別マークを設けてなる熱転写シートにおいて、該識別マークが発光性材料含有層及び有機白色顔料含有層を含むものであり、該基材シート、上記発光性材料含有層及び上記有機白色顔料含有層がこの順に積層している熱転写シートであるものが好ましい。
本明細書において、この特徴を有する熱転写シートを「熱転写シート(II)」といい、上記熱転写シート(I)と熱転写シート(II)を総称して「本発明における熱転写シート」ということがある。
本明細書において、この特徴を有する熱転写シートを「熱転写シート(II)」といい、上記熱転写シート(I)と熱転写シート(II)を総称して「本発明における熱転写シート」ということがある。
本発明の熱転写シート(II)において、基材シートは、上述の本発明の積層体における基体がフィルム又はシートからなるものである場合における該フィルム又はシートを構成するシート状基材に相当し、識別マークは、上述の本発明の薄膜構造体の好ましい態様であるということができる。即ち、上記熱転写シート(II)において、発光性材料は、上述の本発明の薄膜構造体における発光性材料(A)に属し、有機白色顔料は、該薄膜構造体における反射材(B1)の好ましい態様である。
本発明における熱転写シートは、基材シートの面の少なくとも一部に少なくとも1つの識別マークを設けてなるものである。
本発明における熱転写シートは、熱転写を利用した画像形成に使用し得るものであれば特に限定されず、熱転写受像シートであってもよいし、熱転写フィルムであってもよい。
本発明における熱転写シートは、熱転写を利用した画像形成に使用し得るものであれば特に限定されず、熱転写受像シートであってもよいし、熱転写フィルムであってもよい。
上記熱転写受像シートにおける層構成の1態様として、例えば、基材シートの一方の面に本発明の薄膜構造体が形成され、同じ面または他方の面に受容層が形成されているもの等が挙げられる。
上記基材シートは、一般に、上述の各種の紙類、樹脂等からなるものである。
上記熱転写受像シートにおける基材シートの厚さは、一般的には、10〜400μm程度の範囲であり、100〜300μm程度が好ましい。
上記熱転写受像シートにおいて、基材シートに貼りあわせる材料としては、識別マークを人間の眼から隠蔽することが望ましい場合、白色顔料と空隙とを含有するプラスチックフィルムが好ましい。
上記受容層は、特に限定されず、染料受容性を有する耐熱性樹脂からなるものであればよい。
上記基材シートは、一般に、上述の各種の紙類、樹脂等からなるものである。
上記熱転写受像シートにおける基材シートの厚さは、一般的には、10〜400μm程度の範囲であり、100〜300μm程度が好ましい。
上記熱転写受像シートにおいて、基材シートに貼りあわせる材料としては、識別マークを人間の眼から隠蔽することが望ましい場合、白色顔料と空隙とを含有するプラスチックフィルムが好ましい。
上記受容層は、特に限定されず、染料受容性を有する耐熱性樹脂からなるものであればよい。
上記熱転写フィルムにおける層構成の1態様として、例えば、基材シートの一方の面に染料層、転写性保護層及び本発明の薄膜構造体が形成され、他方の面にプライマー層を介して耐熱滑性層が形成されてなるもの等が挙げられる。
上記熱転写フィルムにおける基材シートとしては、上述の各種の樹脂等が挙げられ、その厚さは、一般的には、1〜10μm程度の範囲であり、2〜6μm程度が好ましい。
上記熱転写フィルムにおける基材シートとしては、上述の各種の樹脂等が挙げられ、その厚さは、一般的には、1〜10μm程度の範囲であり、2〜6μm程度が好ましい。
上記染料層は、特に限定されず、従来公知の昇華性染料を含有する層であってもよいし、顔料とワックスとからなるインキ層であってもよい。
上記染料層は、イエロー、マゼンタ及びシアンから選択される1色の染料を含有するものであればよく、熱転写フィルムにおいて1種のみ設けられたものであってもよいし、2種以上設けられたものであってもよい。
上記染料層は、イエロー、マゼンタ及びシアンから選択される1色の染料を含有するものであればよく、熱転写フィルムにおいて1種のみ設けられたものであってもよいし、2種以上設けられたものであってもよい。
上記染料層は、例えば昇華型熱転写フィルムである場合、基材シートの一方の面に、従来公知の染料及びバインダー樹脂を有機溶媒等に適宜分散又は溶解して調製した染料層用塗工液を、塗布し、乾燥することにより形成することができる。
上記染料層用塗工液は、上述の染料及びバインダー樹脂に加え、必要に応じ、公知の添加剤を加えたものであってもよい。上記添加剤としては、例えば、離型剤等が挙げられる。
上記染料層用塗工液は、上述の染料及びバインダー樹脂に加え、必要に応じ、公知の添加剤を加えたものであってもよい。上記添加剤としては、例えば、離型剤等が挙げられる。
上記染料層用塗工液は、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の手段にて塗布することができる。
上記染料層の厚みは、全体で約0.1〜5μmであることが好ましく、約0.2〜2μmであるであることがより好ましい。
上記染料層の厚みは、全体で約0.1〜5μmであることが好ましく、約0.2〜2μmであるであることがより好ましい。
上記熱転写フィルムは、一般に、基材シートの染料層と反対の面側に、耐熱滑性層を形成してなるものである。
上記耐熱滑性層は、耐熱性、印画時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させる目的で、熱可塑性樹脂を用いて形成されるものである。
上記熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、従来公知の熱可塑性樹脂、そのシリコーン変性物等が挙げられるが、耐熱性等の点で、ポリアミドイミド系樹脂又はそのシリコーン変性物等が好ましい。
上記耐熱滑性層は、耐熱性、印画時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させる目的で、熱可塑性樹脂を用いて形成されるものである。
上記熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、従来公知の熱可塑性樹脂、そのシリコーン変性物等が挙げられるが、耐熱性等の点で、ポリアミドイミド系樹脂又はそのシリコーン変性物等が好ましい。
上記耐熱滑性層は、上記熱可塑性樹脂に加え、スリップ性を向上させる目的で、熱離型剤;フッ素樹脂等の有機粉末;シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の無機粒子;等の各種添加剤を配合してなるものであってもよい。
上記耐熱滑性層は、耐熱滑性層用塗工液を調製し、この塗工液を塗布し、乾燥することにより形成することができる。上記耐熱滑性層は、基材シートとの接着性を向上する目的で、適宜基材に設けたプライマー層上に形成することが好ましい。
上記耐熱滑性層の厚みは、耐熱性等に優れた熱転写フィルムが得られる点で、固形分基準で2g/m2以下にするのが好ましく、更に好ましくは0.1〜1g/m2である。
上記耐熱滑性層は、耐熱滑性層用塗工液を調製し、この塗工液を塗布し、乾燥することにより形成することができる。上記耐熱滑性層は、基材シートとの接着性を向上する目的で、適宜基材に設けたプライマー層上に形成することが好ましい。
上記耐熱滑性層の厚みは、耐熱性等に優れた熱転写フィルムが得られる点で、固形分基準で2g/m2以下にするのが好ましく、更に好ましくは0.1〜1g/m2である。
本発明の薄膜構造体は、上記構成よりなるものであるので、センサによる品種識別及び使用量算出を可能とし得る識別マークとして有用である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例及び比較例のみに限定されるものではない。
なお、文中、部又は%とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
なお、文中、部又は%とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
実施例1
基材シートとして基材紙(ポリエチレンテレフタレートフィルム、6μm)を用い、これに下層として下記組成の発光性材料(A)層塗工液を用いてグラビア印刷により発光性材料(A)層を設け、100℃の熱風オーブン中で30秒間乾燥した。塗工量は1.5g/m2であった。
基材シートとして基材紙(ポリエチレンテレフタレートフィルム、6μm)を用い、これに下層として下記組成の発光性材料(A)層塗工液を用いてグラビア印刷により発光性材料(A)層を設け、100℃の熱風オーブン中で30秒間乾燥した。塗工量は1.5g/m2であった。
<発光性材料(A)層塗工液>
発光性材料(A)(IRS−F、根本特殊化学製) 100部
ポリエステル樹脂 100部
メチルエチルケトン 100部
トルエン 100部
発光性材料(A)(IRS−F、根本特殊化学製) 100部
ポリエステル樹脂 100部
メチルエチルケトン 100部
トルエン 100部
次に、上層として、下記組成を有する反射材(B1)層塗工液を、得られた発光性材料(A)層上にグラビアコーティングによって、乾燥後塗布量1.8g/m2になるように塗工し、100℃の熱風オーブン中で30秒間乾燥して、反射材(B1)層を形成することにより、上記基材シート上に薄膜構造体(識別マーク)を設けてなる積層体を得た。
<反射材(B1)塗工液>
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 100部
有機白色顔料(Shigenox OWP、ハッコールケミカル社製) 100部
メチルエチルケトン 100部
酢酸エチル 100部
<反射材(B1)塗工液>
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 100部
有機白色顔料(Shigenox OWP、ハッコールケミカル社製) 100部
メチルエチルケトン 100部
酢酸エチル 100部
比較例1
上記反射材(B1)塗工液を、下記組成を有する反射材(B2)層塗工液に代える以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
<反射材(B2)層塗工液>
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 100部
無機白色顔料(二酸化チタン) 100部
メチルエチルケトン 100部
酢酸エチル 100部
上記反射材(B1)塗工液を、下記組成を有する反射材(B2)層塗工液に代える以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
<反射材(B2)層塗工液>
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 100部
無機白色顔料(二酸化チタン) 100部
メチルエチルケトン 100部
酢酸エチル 100部
比較例2
発光性材料(A)層を設けず、比較例1に使用した反射材(B2)層塗工液を、基材紙(ポリエチレンテレフタレートフィルム、6μm)上に、グラビアグラビアコーティングによって、乾燥後塗布量1.8g/m2になるように塗工して、積層体を得た。
発光性材料(A)層を設けず、比較例1に使用した反射材(B2)層塗工液を、基材紙(ポリエチレンテレフタレートフィルム、6μm)上に、グラビアグラビアコーティングによって、乾燥後塗布量1.8g/m2になるように塗工して、積層体を得た。
評価方法
1.外観評価
実施例1及び比較例1〜2の各薄膜構造体(識別マーク)を、可視光線下で、目視にて外観を観察し、識別マークの存在を確認した。
1.外観評価
実施例1及び比較例1〜2の各薄膜構造体(識別マーク)を、可視光線下で、目視にて外観を観察し、識別マークの存在を確認した。
2.検知光L4透過性
基材シートの薄膜構造体を設けた側(実施例1及び比較例1においては上層側)から、投光器4により検知光L4を各積層体に照射し、基材シートの薄膜構造体(識別マーク)を設けた箇所及び設けていない箇所それぞれにおける検知光L4の透過性を、基材シートを挟んで上記投光器に対向するように配置したセンサ4により検知し、各識別マークの有無を判別した。なお、検知光L4は、反射材(B1)及び反射材(B2)を透過しない一方、基材シートを透過するものである。
3.電磁波L2放出性及び電磁波L3反射性
基材シートの薄膜構造体を設けた側(実施例1及び比較例1においては上層側)から投光器1により電磁波L1として波長805nmの電磁波と、投光器3により電磁波L3として波長457nmの電磁波とを各積層体に照射し、電磁波L2として波長984nmの電磁波のセンサ2による検知結果と、反射される電磁波L3として上記電磁波L3と同波長の電磁波のセンサ3による検知結果とから、識別マークの有無を判別した。センサ2及びセンサ3は、投光器1及び投光器3と積層体に対して同じ側に設置した。なお、本評価方法において、投光器2及びセンサ1はない(欠番)。
基材シートの薄膜構造体を設けた側(実施例1及び比較例1においては上層側)から、投光器4により検知光L4を各積層体に照射し、基材シートの薄膜構造体(識別マーク)を設けた箇所及び設けていない箇所それぞれにおける検知光L4の透過性を、基材シートを挟んで上記投光器に対向するように配置したセンサ4により検知し、各識別マークの有無を判別した。なお、検知光L4は、反射材(B1)及び反射材(B2)を透過しない一方、基材シートを透過するものである。
3.電磁波L2放出性及び電磁波L3反射性
基材シートの薄膜構造体を設けた側(実施例1及び比較例1においては上層側)から投光器1により電磁波L1として波長805nmの電磁波と、投光器3により電磁波L3として波長457nmの電磁波とを各積層体に照射し、電磁波L2として波長984nmの電磁波のセンサ2による検知結果と、反射される電磁波L3として上記電磁波L3と同波長の電磁波のセンサ3による検知結果とから、識別マークの有無を判別した。センサ2及びセンサ3は、投光器1及び投光器3と積層体に対して同じ側に設置した。なお、本評価方法において、投光器2及びセンサ1はない(欠番)。
各結果より、実施例1の薄膜構造体(識別マーク)は、電磁波L2及び電磁波L3を検知したので、本発明の薄膜構造体であると判別でき、「品種A」としたが、比較例1〜2の薄膜構造体は、電磁波L3を検知したが電磁波L2を検知しなかったので、本発明の薄膜構造体ではないと判別でき、「品種B」とした。
本発明の薄膜構造体は、上記構成よりなるものであるので、センサによる品種識別及び使用量算出を可能とし得る識別マークとして有用である。
Claims (13)
- 発光性材料(A)と、反射材(B1)及び/又は反射材(B2)とを含有する層部を有する薄膜構造体であって、
前記発光性材料(A)は、波長λ1である電磁波L1の照射に対し波長λ2(λ2は、前記λ1と同じ又は異なる波長である。)である電磁波L2を放出する材料であり、
前記反射材(B1)は、電磁波L3を反射し、並びに、前記電磁波L1透過性及び前記電磁波L2透過性である材料であり、
前記反射材(B2)は、電磁波L3を反射し、並びに、前記電磁波L1不透過性及び/又は前記電磁波L2不透過性である材料であり、
前記層部は、前記反射材(B2)を含有するものであるとき、前記反射材(B2)が前記発光性材料(A)に照射される前記電磁波L1と、前記発光性材料(A)から放出される前記電磁波L2とを遮断しないように前記反射材(B2)を含有する
ことを特徴とする薄膜構造体。 - 反射材(B1)は、有機顔料であり、反射材(B2)は、無機顔料である請求項1記載の薄膜構造体。
- 反射材(B1)は、白色であり、反射材(B2)は、白色である請求項1又は2記載の薄膜構造体。
- 発光性材料(A)は、波長λ1である電磁波L1の照射に対し波長λ2(λ2は、λ1と異なる波長である。)である電磁波L2を放出する材料である請求項1〜3の何れかに記載の薄膜構造体。
- 層部は、
(1)反射材(B1)を含有する上層と、発光性材料(A)を含有する下層とを積層してなる積層構造、
(2)発光性材料(A)を含有する上層と、反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)を含有する下層とを積層してなる積層構造(但し、該(2)の積層構造における前記発光性材料(A)は、電磁波L3透過性である。)、又は、
(3)発光性材料(A)と、反射材(B1)及び/若しくは反射材(B2)とを含有する単層構造であり、
前記(1)の積層構造における前記上層及び前記(2)の積層構造における前記上層は、電磁波L1及び電磁波L3の照射口側である請求項1〜4の何れかに記載の薄膜構造体。 - 層部は、
(1)反射材(B1)を含有する上層と、発光性材料(A)を含有する下層とを積層してなる積層構造であり、
前記(1)の積層構造における前記上層は、電磁波L1及び電磁波L3の照射口側である請求項1〜4の何れかに記載の薄膜構造体。 - 識別マークを構成する請求項1〜6の何れかに記載の薄膜構造体。
- 識別マークは、熱転写シートにおける検知マークである請求項7記載の薄膜構造体。
- 基体と、前記基体の表面の少なくとも一部に備えた薄膜構造体とを有する積層体であって、
前記薄膜構造体は、請求項1〜8の何れかに記載の薄膜構造体である
ことを特徴とする積層体。 - 基体は、フィルム又はシートからなる請求項9記載の積層体。
- 請求項10記載の積層体からなる
ことを特徴とする熱転写シート。 - 基材シートの上に識別マークを設けてなる熱転写シートにおいて、
前記識別マークは、発光性材料含有層及び有機白色顔料含有層を含むものであり、
前記基材シート、前記発光性材料含有層及び前記有機白色顔料含有層は、この順に積層していることを特徴とする熱転写シート。 - 発光性材料含有層は、ある波長λ1の電磁波L1を吸収し異なる波長λ2の電磁波L2を発する発光性材料(A)を含有する層である請求項12記載の熱転写シート。
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JP2005105530A JP2006281644A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 薄膜構造体、積層体及び熱転写シート |
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