JP2006281604A - 液体噴射ヘッドユニットの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 位置決め精度を向上して印刷品質を向上した液体噴射ヘッドユニットの製造方法を提供する。
【解決手段】 液体噴射ヘッド220の液体を噴射するノズル開口が並設されたノズルプレート20を固定部材250に位置決めして接合する際に、透過性を有するマスク400の一方面にワックス402を介して前記固定部材250を接合してから、前記マスク400の他方面側から当該マスク400に設けられた基準マーク401と前記ノズルプレート20に設けられたアライメントマーク22との相対位置を確認して前記液体噴射ヘッド220を前記固定部材250に接合した後、前記ワックス402を軟化させて前記固定部材250と前記マスク400とを剥離する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、液体を噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射ヘッドユニットの製造方法に関し、特にインク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を介して圧電素子を設けて、圧電素子の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの製造方法に関する。
インクジェット式プリンタやプロッタ等のインクジェット式記録装置は、インクカートリッジやインクタンクなどの液体収容部に収容されたインクをインク滴として吐出可能なインクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録ヘッドユニット(以下、ヘッドユニットと言う)を具備する。
ヘッドユニットは、並設されたノズル開口からなるノズル列を有するインクジェット式記録ヘッドと、インクジェット式記録ヘッドのインク供給口側に固定されるヘッドケースと、インクジェット式記録ヘッドのインク滴吐出面側を保護するカバーヘッドとを具備する。カバーヘッドは、インクジェット式記録ヘッドのインク滴吐出面側に設けられてノズル開口を露出する開口窓部を有する窓枠部と、窓枠部からインクジェット式記録ヘッドの側面側に折り曲げ成形された側壁部とを有し、側壁部をインクジェット式記録ヘッドの側面に接合することで固定されている(例えば、特許文献1参照)。
このような、ヘッドユニットでは、ノズル開口の並設されたノズル列を多列化したインクジェット式記録ヘッドは、1つのインクジェット式記録ヘッドに多列化したノズル開口を設けると、歩留まりが低下してしまうという問題がある。
また、インク滴吐出面とカバーヘッドとの間に隙間があると、インク滴吐出面とカバーヘッドとの段差が大きくなってしまうため、インク滴吐出面をワイピングしても、この段差によってインク滴吐出面にインクが残留してしまうと共に、隙間にインクが入り込んでしまうという問題がある。さらに、インク滴吐出面とカバーヘッドとの間に隙間があると、隙間に紙などの被記録媒体が入り込み、紙ジャムの発生やカバーヘッドが変形してしまうという問題がある。
また、ヘッドユニットに複数のインクジェット式記録ヘッドを用いることでノズル列を多列化した場合、複数のインクジェット式記録ヘッドをインクカートリッジが装着されるカートリッジケース等の保持部材に固定する際に、隣接するノズル列の相対的な位置決めを高精度に行えないという問題がある。また、ヘッドユニットを保持した保持部材を被記録媒体の走査方向に移動するキャリッジに搭載した際に、キャリッジとノズル列との相対的な位置決めを行うために保持部材とキャリッジとの位置決めを行う必要があると共に、キャリッジに対してノズル列の位置決めを高精度に行えないという問題がある。
また、複数のインクジェット式記録ヘッドを枠体に固定し、枠体に複数のインクジェット式記録ヘッドに亘って1枚のノズルプレートを固定した構成のヘッドユニットが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
何れの構成のヘッドユニットであっても、カバーヘッドや枠体などの固定部材にインクジェット式記録ヘッドを位置決め固定する際には、例えば、図9に示すように、基準マーク401が設けられたマスク400と、固定部材である固定板250を保持するセット治具500とを用いて行われる。詳しくは、セット治具500上に固定板250を真空ポンプ等により吸着保持し、マスク400の固定板250とは反対側から当該マスク400に設けられた基準マーク401と、インクジェット式記録ヘッド220のノズルプレート20に設けられたアライメントマーク22との位置を顕微鏡又はCCDカメラ等の光学系403によって確認し、インクジェット式記録ヘッド220と固定板250とを接着剤を介して接合する。
しかしながら、このような製造方法では、マスクの基準マークとノズルプレートのマークとの距離が例えば、約5.1mmと遠い場合には、CCDカメラや顕微鏡により確認する際のメタルハライドランプの熱によって生じる光学系の光軸ずれが大きくなってしまい、固定部材とノズルプレートとの位置合わせの誤差が大きくなってしまうという問題がある。
また、セット治具に固定部材を吸着保持させると、1つ目のインクジェット式記録ヘッドを固定部材に位置決め固定した後、次のインクジェット式記録ヘッドを固定部材に位置決めする際に、固定部材とセット治具との位置がずれることがあり、各インクジェット式記録ヘッドを固定部材に位置決め固定する都度、マスクと固定部材との位置決めを行わなくてはならず、位置決めに時間がかかってしまうと共に煩雑であるという問題がある。
特開2002−160376号公報(第4頁、第3図) 特許第3215789号(第4頁、第1図)
本発明はこのような事情に鑑み、位置決め精度を向上して印刷品質を向上した液体噴射ヘッドユニットの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、液体噴射ヘッドの液体を噴射するノズル開口が並設されたノズルプレートを固定部材に位置決めして接合する際に、透過性を有するマスクの一方面にワックスを介して前記固定部材を接合してから、前記マスクの他方面側から当該マスクに設けられた基準マークと前記ノズルプレートに設けられたアライメントマークとの相対位置を確認して前記液体噴射ヘッドを前記固定部材に接合した後、前記ワックスを軟化させて前記固定部材と前記マスクとを剥離することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法にある。
かかる第1の態様では、マスクに固定板がワックスを介して直接接合されているため、マスクの基準マークとノズルプレートのアライメントマークとの距離を短くすることができ、高精度な位置決めを容易に且つ短時間で行うことができる。これにより、印刷品質を向上することができる。また、マスクに固定板がワックスを介して直接接合されているため、複数の液体噴射ヘッドを固定部材に位置決め接合する際に、その都度、マスクと固定部材との位置決めを行う必要がなく、位置決め作業を簡略化して時間を短縮することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記マスクの前記基準マークと前記ノズルプレートの前記アライメントマークとの距離を110mm以下とすることを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法にある。
かかる第2の態様では、基準マークとアライメントマークとの距離を規定することで、基準マークとアライメントマークとの誤差を小さく抑えることができる。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記固定部材と前記マスクとを剥離した後、前記固定部材の一方面を遥動洗浄することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法にある。
かかる第3の態様では、固定部材の一方面に残渣したワックスを容易に且つ確実に除去することができる。
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様において、前記マスクの前記基準マークと、前記ノズルプレートの前記アライメントマークとの相対位置を前記マスクの他方面側から光学系を用いて確認することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法にある。
かかる第4の態様では、基準マークとアライメントマークとの位置を顕微鏡又はCCDカメラ等の光学系を用いて確認することができると共に、基準マークとアライメントマークとの距離を短くすることで、メタルハライドランプ等により光学系の光軸がずれたとしても、基準マークとアライメントマークとの相対位置の誤差を抑えることができる。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様において、前記ワックスが、光硬化/熱軟化するものであり、且つ前記固定部材と前記マスクとの固定が前記ワックスに光を照射することで行うと共に、前記固定部材と前記マスクとの剥離が、前記ワックスを温水に浸漬することで行うことを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法にある。
かかる第5の態様では、光を照射することによってワックスを硬化させてマスクと固定部材とを容易に且つ確実に接合することができると共に、温水に浸漬することによってワックスを軟化させてマスクと固定部材とを容易に且つ確実に剥離することができ、作業効率を向上することができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドユニットを示す分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドユニットの組立斜視図であり、図3は、その要部断面図である。図1に示すように、インクジェット式記録ヘッドユニット200(以下、ヘッドユニット200と言う)を構成する保持部材であるカートリッジケース210は、インク供給手段であるインクカートリッジ(図示なし)がそれぞれ装着されるカートリッジ装着部211を有する。例えば、本実施形態では、インクカートリッジは、ブラック及び3色のカラーインクが充填された別体で構成され、カートリッジケース210には、各色のインクカートリッジがそれぞれ装着される。また、カートリッジケース210の底面には、図3に示すように、一端が各カートリッジ装着部211に開口し、他端が後述するヘッドケース側に開口する複数のインク連通路212が設けられている。さらに、カートリッジ装着部211のインク連通路212の開口部分には、インクカートリッジのインク供給口に挿入されるインク供給針213が、インク内の気泡や異物を除去するためにインク連通路212に形成されたフィルタ(図示なし)を介して固定されている。
また、このようなカートリッジケース210の底面側には、複数の圧電素子300を有すると共に、カートリッジケース210とは反対側の端面に圧電素子300の駆動によってノズル開口21からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド220が固定されるヘッドケース230を有する。本実施形態では、インクカートリッジの各色のインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド220がインク色毎に対応して複数設けられ、ヘッドケース230も各インクジェット式記録ヘッド220に対応してそれぞれ独立して複数設けられている。
ここで、カートリッジケース210に搭載される本実施形態のインクジェット式記録ヘッド220及びヘッドケース230について説明する。図4は、インクジェット式記録ヘッド及びヘッドケースの分解斜視図であり、図5は、インクジェット式記録ヘッド及びヘッドケースの断面図である。図4及び図5に示すように、インクジェット式記録ヘッド220を構成する流路形成基板10は、本実施形態では、シリコン単結晶基板からなり、その一方面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる弾性膜50が形成されている。この流路形成基板10には、その他方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12が、幅方向に並設された列が2列形成されている。また、各列の圧力発生室12の長手方向外側には、後述する保護基板30に設けられるリザーバ部31と連通し、各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成する連通部13が形成されている。また、連通部13は、インク供給路14を介して各圧力発生室12の長手方向一端部とそれぞれ連通されている。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側で連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。すなわち、本実施形態では、1つのインクジェット式記録ヘッドにノズル開口21の並設されたノズル列21Aが2列設けられている。なお、ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.01〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[10−6/℃]あるガラスセラミックス、シリコン単結晶基板又はステンレス鋼などからなる。また、ノズルプレート20には、詳しくは後述する固定板250との位置合わせを行う際に使用されるアライメントマーク22が設けられている。本実施形態では、アライメントマーク22がノズル開口21の並設方向の外側に2つ設けられている。
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側には、弾性膜50上に、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜55と、金属からなる下電極膜と、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる圧電体層と、金属からなる上電極膜とを順次積層することで形成された圧電素子300が形成されている。このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部31を有する保護基板30が接合されている。このリザーバ部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。
また、保護基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部32が設けられている。このような保護基板30としては、ガラス、セラミック、金属、プラスチック等を挙げることができるが、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
さらに、保護基板30上には、各圧電素子300を駆動するための駆動IC110が設けられている。この駆動IC110の各端子は、図示しないボンディングワイヤ等を介して各圧電素子300の個別電極から引き出された引き出し配線と接続されている。そして、駆動IC110の各端子には、図1に示すような、フレキシブルプリントケーブル(FPC)等の外部配線111を介して外部と接続され、外部から外部配線111を介して印刷信号等の各種信号を受け取るようになっている。
また、このような保護基板30上には、コンプライアンス基板40が接合されている。コンプライアンス基板40のリザーバ100に対向する領域には、リザーバ100にインクを供給するためのインク導入口44が厚さ方向に貫通することで形成されている。また、コンプライアンス基板40のリザーバ100に対向する領域のインク導入口44以外の領域は、厚さ方向に薄く形成された可撓部43となっており、リザーバ100は、可撓部43により封止されている。この可撓部43により、リザーバ100内にコンプライアンスを与えている。
このように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド220は、ノズルプレート20、流路形成基板10、保護基板30及びコンプライアンス基板40の4つの基板で構成されている。そして、このようなインクジェット式記録ヘッド220のコンプライアンス基板40上には、インク導入口44に連通すると共にカートリッジケース210のインク連通路212に連通して、カートリッジケース210からのインクをインク導入口44に供給するインク供給連通路231が設けられたヘッドケース230が設けられている。このヘッドケース230には、可撓部43に対向する領域に凹部232が形成され、可撓部43の撓み変形が適宜行われるようになっている。また、ヘッドケース230には、保護基板30上に設けられた駆動IC110に対向する領域に厚さ方向に貫通した駆動IC保持部233が設けられており、外部配線111は、駆動IC保持部233を挿通して駆動IC110と接続されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッド220は、インクカートリッジからのインクをインク連通路212及びインク供給連通路231を介してインク導入口44から取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動IC110からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの圧電素子300に電圧を印加し、弾性膜50及び圧電素子300をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
このようなインクジェット式記録ヘッド220を構成する各部材及びヘッドケース230には、組立時に各部材を位置決めするためのピンが挿入されるピン挿入孔234が角部の2箇所に設けられている。そして、ピン挿入孔234にピンを挿入して各部材の相対的な位置決めを行いながら部材同士を接合することで、インクジェット式記録ヘッド220及びヘッドケース230が一体的に形成される。
なお、上述したインクジェット式記録ヘッド220は、1枚のシリコンウェハ上に多数のチップを同時に形成し、ノズルプレート20及びコンプライアンス基板40を接着して一体化し、その後、図4に示すような1つのチップサイズの流路形成基板10毎に分割することによってインクジェット式記録ヘッド220となる。
このようなインクジェット式記録ヘッド220及びヘッドケース230は、上述したカートリッジケース210にノズル列21Aの並び方向に所定の間隔で4つ固定されている。すなわち、本実施形態のヘッドユニット200には、ノズル列21Aが8列設けられていることになる。このように複数のインクジェット式記録ヘッド220を用いて並設されたノズル開口21からなるノズル列21Aの多列化を図ることで、1つのインクジェット式記録ヘッド220にノズル列21Aを多列形成するのに比べて歩留まりの低下を防止することができる。また、ノズル列21Aの多列化を図るために複数のインクジェット式記録ヘッド220を用いることで、1枚のシリコンウェハから形成できるインクジェット式記録ヘッド220の取り数を増大させることができ、シリコンウェハの無駄な領域を減少させて製造コストを低減することができる。
また、このような4つのインクジェット式記録ヘッド220は、図1及び図3に示すように、複数のインクジェット式記録ヘッド220のインク滴吐出面に接合された共通の固定部材である固定板250によって位置決めされて保持されている。固定板250は、平板からなり、ノズル開口21を露出する露出開口部251と、露出開口部251を画成すると共にインクジェット式記録ヘッド220のインク滴吐出面の少なくともノズル列21Aの両端部側に接合される接合部252とを具備する。
接合部252は、本実施形態では、複数のインクジェット式記録ヘッド220に亘ってインク滴吐出面の外周に沿って設けられた固定用枠部253と、隣接するインクジェット式記録ヘッド220の間に延設されて露出開口部251を分割する固定用梁部254とで構成され、固定用枠部253及び固定用梁部254からなる接合部252が複数のインクジェット式記録ヘッド220のインク滴吐出面に同時に接合されている。また、接合部252の固定用枠部253は、インクジェット式記録ヘッド220の製造時に各部材を位置決めするピン挿入孔234を塞ぐように形成されている。
このような固定板250の材料としては、例えば、ステンレス鋼などの金属、ガラスセラミックス又はシリコン単結晶板などが挙げられる。なお、固定板250は、ノズルプレート20との熱膨張の違いによる変形を防止するために、ノズルプレート20と熱膨張係数が同じ材料を用いるのが好ましい。例えば、ノズルプレート20がシリコン単結晶板で形成されているときは、固定板250をシリコン単結晶板で形成するのが好適である。
また、固定板250は、薄く形成するのが好ましく、後述するカバーヘッド240よりも薄くするのが好適である。これは、例えば、固定板250を厚くすると、インクジェット式記録ヘッド220のノズルプレート20に設けられたアライメントマーク22と、固定板250との位置決めを行う際に使用されるマスク400の基準マーク401との距離が遠くなり、位置決め精度を高めることが困難になると共に、ノズルプレート20のインク滴吐出面をワイピングした際に固定用梁部254の間などにインクが残留し易いからである。すなわち、固定板250を薄く形成することで、インクジェット式記録ヘッド220のアライメントマーク22とマスク400の基準マーク401との距離を短くして、位置合わせを容易に且つ高精度に行うことができると共に、ワイピングの際にインクがノズルプレート20のインク滴吐出面に残留するのを防止することができる。なお、本実施形態では、固定板250の厚さを0.1mmとした。また、固定板250とノズルプレート20との接合は、特に限定されず、例えば、熱硬化性のエポキシ系接着剤や、紫外線硬化型の接着剤などによる接着が挙げられる。
このように、固定板250が、固定用梁部254によって隣接するインクジェット式記録ヘッド220の間を塞いでいるため、隣接するインクジェット式記録ヘッド220の間にインクが侵入することがなく、圧電素子300や駆動IC110などのインクジェット式記録ヘッド220のインクによる劣化及び破壊を防止することができる。また、インクジェット式記録ヘッド220のインク滴吐出面と固定板250との間は、接着剤によって隙間なく接着されているため、隙間に被記録媒体が入り込むのを防止して固定板250の変形及び紙ジャムを防止することができる。
また、このような固定板250には、4つのインクジェット式記録ヘッド220が位置決め固定されており、このような位置決めは、例えば、ガラス等の透過性を有するマスク400を用いて行うことができる。ここで、マスク400を用いた固定板250とインクジェット式記録ヘッド220とを位置決めして接合するヘッドユニットの製造方法について説明する。なお、図6は、ヘッドユニットの製造方法を示すマスクの底面側からの平面図であり、図7は、ヘッドユニットの製造工程を示す断面図である。
図6(a)に示すように、マスク400は、透過性を有する材料、本実施形態では、例えば、石英等の透過性を有するガラスからなり、その一方面には、基準マーク401が設けられている。この基準マーク401は、各インクジェット式記録ヘッド220に対して2個設けられている。本実施形態では、固定板250にインクジェット式記録ヘッド220が4個固定されるため、マスク400の一方面には基準マーク401が8個形成されている。
このマスク400の基準マーク401が設けられた一方面に、図6(b)及び図7(a)に示すように、固定板250をワックス402を介して直接接合する。
詳しくは、固定板250の一方面にワックス402を塗布し、固定板250をマスク400の一方面に所定の圧力で当接させた状態で、ワックス402を硬化させることで両者を接合する。
本実施形態のワックス402は、光硬化/熱軟化するものであり、例えば、脂肪酸とアルコールとが脱水反応により結合したエステルなどを用いることができる。このようなワックス402は、硬化前の粘度が低く、所望の厚さで固定板250とマスク400とを接合することができる。また、固定板250とマスク400とを、紫外線硬化型樹脂を用いて接合するようにしてもよいが、紫外線硬化型樹脂はワックス402に比べて粘度が高く、厚く形成されてしまうと共に接着面からはみ出し易いため、固定板250をマスク400よりも大きく形成しなくてはならず、また固定板250とマスク400とを剥離する際に剥離作業が困難なため、固定板250とマスク400との接合にはワックス402を用いるのが好適である。
このようなワックス402の固定板250への塗布方法は、特に限定されないが、本実施形態では、例えば、ポリエチレンシート(PPS)に転写したワックスを固定板に再度転写するようにした。
また、本実施形態のワックス402は、光硬化するものであるため、固定板250にワックス402を塗布してマスク400に当接し、ワックス402に蛍光灯などによって光を照射することで硬化させて、両者を接合することができる。このようにマスク400と固定板250とを光硬化型のワックス402を介して接合することで、容易に且つ確実に両者を接合することができる。
さらに、マスク400と固定板250とは、固定板250とマスク400とにそれぞれ設けられた固定孔(図示なし)にピンを挿入することで、相対的な位置決めを行い両者を接合することができる。このようにマスク400と固定板250とを位置決めして接合することで、後の工程でマスク400とインクジェット式記録ヘッド220とを位置決めする際にマスク400と固定板250との位置がずれることがなく、高精度な位置決めを行うことができる。
次いで、図6(c)及び図7(b)に示すように、インクジェット式記録ヘッド220と固定板250とを接着剤を用いて接合する。詳しくは、マスク400の固定板250が接合された面とは反対側の面から顕微鏡又はCCDカメラ等の光学系403を用いてマスク400の基準マーク401とインクジェット式記録ヘッド220のノズルプレート20に設けられたマークとの位置を確認して位置決めを行いながらインクジェット式記録ヘッド220を固定板250に接着剤を介して接合する。すなわち、固定板250はマスク400に位置決めされて接合されているため、マスク400とインクジェット式記録ヘッド220との位置決めを行うことで、固定板250とインクジェット式記録ヘッド220との位置決めを行うことができる。
なお、インクジェット式記録ヘッド220の固定板250に対する位置決めは、例えば、図示しないマイクロメータ等により微小な調整を行うことができる。もちろん、光学系403としてCCDカメラを用いて、光学系403により撮影された画像を画像処理することにより、マイクロメータを駆動モータ等により駆動させて基準マーク401とアライメントマーク22とを自動的に位置決めするようにしてもよい。
このようなマスク400とインクジェット式記録ヘッド220との位置決めでは、マスク400に固定板250がワックス402を介して接合されているため、マスク400と固定板250との間にセット治具等の他部材が介在することがなく、マスク400の基準マーク401とノズルプレート20のアライメントマーク22との距離を短くすることができる。これにより高精度な位置決めを容易に且つ短時間で行うことができる。すなわち、マスク400とノズルプレート20との間に固定板250を保持するセット治具を設けると、このセット治具によってマスク400の基準マーク401とノズルプレート20のアライメントマーク22との距離が遠くなってしまう。このように基準マーク401とアライメントマーク22との距離が遠いと、位置決めし難く、位置決め精度を高めることができない。
また、基準マーク401とアライメントマーク22との距離が遠い場合には、CCDカメラや顕微鏡等の光学系403により位置を確認する際に用いられるメタルハライドランプ等の熱によって、光学系403の光軸が大きくずれてしまい、基準マーク401とアライメントマーク22との実際の位置に大きな誤差が生じてしまう。例えば、セット治具を用いた場合、基準マーク401とアライメントマーク22との距離が例えば、約5.1mmとなった場合には光軸ずれが最大約2.5μmとなってしまう。本実施形態では、マスク400と固定板250とをワックス402を介して直接接合することで、基準マーク401とアライメントマーク22との距離を短くして、高精度な位置決めを容易に且つ短時間で行うことができる。また、基準マーク401とアライメントマーク22との距離を110μm以下とすることで、上述のような熱による光学系403の光軸ずれを0.05μm以下とすることができ、高精度な位置決めを行うことができる。
さらに、例えば、カバーヘッド240に直接インクジェット式記録ヘッド220を固定すると、カバーヘッド240は、インクジェット式記録ヘッド220をキャッピングやワイピングなどの衝撃から保護するために、薄い材料で形成することができず、マスクの基準マークとインクジェット式記録ヘッド220のノズルプレート20のマークとの距離が遠くなってしまう。本実施形態では、カバーヘッド240に直接インクジェット式記録ヘッド220を接合せずに、固定板250にインクジェット式記録ヘッド220を接合しているため、固定板250を薄く形成することができ、基準マーク401とアライメントマーク22との距離を短くすることができ、固定板250とインクジェット式記録ヘッド220との位置決めを容易に且つ高精度に行うことができる。
また、カバーヘッド240は、インクジェット式記録ヘッド220を衝撃などから保護するためにインクジェット式記録ヘッド220を覆うような箱形状に形成されている。このため、例えば、インクジェット式記録ヘッド220を直接カバーヘッド240に位置決め固定すると、カバーヘッド240内でインクジェット式記録ヘッド220のハンドリングが悪く、インクジェット式記録ヘッド220の位置決めを高精度に行うのは困難である。また、例え、カバーヘッド240内でのインクジェット式記録ヘッド220のハンドリングを良くするために、インクジェット式記録ヘッド220をカバーヘッド240の側壁部245から突出するような大きさで形成したとしても、インクジェット式記録ヘッド220がカバーヘッド240で覆われず、カバーヘッド240がインクジェット式記録ヘッド220を保護することができないと共に、インクジェット式記録ヘッド220が大型化してしまう。これに対して、本実施形態では、インクジェット式記録ヘッド220を平板の固定板250に固定するため、位置決めの際にインクジェット式記録ヘッド220のハンドリングを邪魔することがなく、インクジェット式記録ヘッド220の位置決めを高精度に行うことができる。
なお、固定板250とインクジェット式記録ヘッド220とを接合する接着剤としては、上述のように熱硬化性の接着剤や、紫外線硬化型の接着剤を用いることができる。ここで、熱硬化性の接着剤を用いる場合、固定板250に接着剤を塗布した後、固定板250とインクジェット式記録ヘッド220とを互いに当接させて、所定の圧力で加圧しながら接着剤を硬化させることで両者を接合する。一方、紫外線硬化型の接着剤を用いる場合、固定板250の接合面に接着剤を塗布した後、固定板250とインクジェット式記録ヘッド220とを当接させた状態で紫外線を照射して接着剤を硬化させることで両者を接合する。このとき、紫外線硬化型接着剤は、熱硬化性接着剤のように固定板250とインクジェット式記録ヘッド220とを所定の圧力で加圧しながら硬化させる必要がなく、加圧することによってインクジェット式記録ヘッド220と固定板250との位置ズレを防止して両者を高精度に接合することができる。また、紫外線硬化型の接着剤を用いた接合では、接合強度が比較的弱いため、固定板250とインクジェット式記録ヘッド220とを紫外線硬化型接着剤で接合した後、インクジェット式記録ヘッド220と固定板250とで画成される角部等の周囲を熱硬化性接着剤で固定するようにすればよい。これにより、固定板250とインクジェット式記録ヘッド220とを高精度に且つ強固に接合して、信頼性を高めることができる。
その後は、図6(c)及び図7(b)に示す工程を繰り返し行うことで、複数のインクジェット式記録ヘッド220を固定板250に順次位置決め接合する。このように、固定板250と複数のインクジェット式記録ヘッド220とを位置決めして接合することで、固定板250とノズル列21Aとの位置決めを高精度に行うことができる。また、隣接するインクジェット式記録ヘッド220の各ノズル列21A同士の相対的な位置決めを高精度に行うことができる。さらに、インクジェット式記録ヘッド220を平板からなる固定板250に当接させて接合するため、インクジェット式記録ヘッド220を固定板250に接合するだけで複数のインクジェット式記録ヘッド220のインク滴吐出方向の相対的な位置決めが行われる。このため、複数のインクジェット式記録ヘッド220のインク滴吐出方向の位置合わせを行う必要がなく、インク滴の着弾位置不良を確実に防止することができる。
さらに、固定板250は、マスク400にワックス402を介して接合されているため、複数のインクジェット式記録ヘッド220を固定板250に位置決め固定する際に、マスク400と固定板250との相対位置がずれることがない。これにより、複数のインクジェット式記録ヘッド220を固定板250に位置決め接合する際に、その都度マスク400と固定板250との位置決めを行う必要がなく、位置決め作業を容易にして時間を短縮することができる。
また、その後は、図7(c)及び図7(d)に示すように、マスク400と固定板250とを剥離する。詳しくは、図7(c)に示すように、マスク400、固定板250及びインクジェット式記録ヘッド220を温水層410に浸漬し、マスク400と固定板250とを接合するワックス402を加熱することで軟化させて、図7(d)に示すようにマスク400と固定板250とを剥離する。
さらに、このようにマスク400と固定板250とを剥離した後は、固定板250のマスク400が接合されていた面を揺動洗浄することで、固定板250に残渣したワックス402を除去することができる。
このように、マスク400と固定板250とをワックス402を介して接合することで、マスク400と固定板250とを剥離し易く、且つワックス402の残渣を除去し易くすることができる。
一方、ヘッドユニット200には、図1及び図2に示すように、固定板250のインクジェット式記録ヘッド220とは反対側に、複数のインクジェット式記録ヘッド220を覆うように箱形状を有するカバーヘッド240が設けられている。このカバーヘッド240は、固定板250の露出開口部251に対応して開口部241が設けられた固定部242と、インクジェット式記録ヘッド220のインク滴吐出面の側面側に、固定板250の外周に亘って屈曲するように設けられた側壁部245とを具備する。
固定部242は、本実施形態では、固定板250の固定用枠部253に対応して設けられた枠部243と、固定板250の固定用梁部254に対応して設けられて開口部241を分割する梁部244とで構成されている。また、このような枠部243及び梁部244からなる固定部242は、固定板250の接合部252に接合されている。
このように、インクジェット式記録ヘッド220のインク滴吐出面とカバーヘッド240との間が隙間なく接合されているため、隙間に被記録媒体が入り込むのを防止してカバーヘッド240の変形及び紙ジャムを防止することができる。また、カバーヘッド240の側壁部245が、複数のインクジェット式記録ヘッド220の外周縁部を覆うことで、インクジェット式記録ヘッド220の側面へのインクの回り込みを確実に防止することができる。
このようなカバーヘッド240としては、例えば、ステンレス鋼などの金属材料が挙げられ、金属板をプレス加工により形成してもよく、成形により形成するようにしてもよい。また、カバーヘッド240を導電性の金属材料とすることで、接地するこができる。さらに、カバーヘッド240は、インクジェット式記録ヘッド220をワイピングやキャッピングなどの衝撃から保護するために、ある程度の強度が必要である。このため、カバーヘッド240は比較的厚くする必要がある。なお、本実施形態では、カバーヘッド240の厚さを0.2mmとした。
なお、カバーヘッド240と固定板250との接合は、特に限定されず、例えば、熱硬化性のエポキシ系接着剤による接着が挙げられる。
また、固定部242には、カバーヘッド240を他部材に位置決め固定するための固定孔247が設けられたフランジ部246が設けられている。このフランジ部246は、側壁部245から液滴吐出面の面方向と同一方向に突出するように屈曲して設けられている。本実施形態では、カバーヘッド240は、図2及び図3に示すように、インクジェット式記録ヘッド220及びヘッドケース230を保持した保持部材であるカートリッジケース210に固定されている。
詳しくは、図2及び図3に示すように、カートリッジケース210には、インク滴吐出面側に突出して、カバーヘッド240の固定孔247に挿入される突起部215が設けられており、この突起部215をカバーヘッド240の固定孔247に挿入すると共に、突起部215の先端部を加熱してかしめることで、カートリッジケース210にカバーヘッド240が固定されている。このようなカートリッジケース210に設けられた突起部215を、フランジ部246の固定孔247よりも小径の外径とすることで、カバーヘッド240をインク滴吐出面の面方向に位置決めしてカートリッジケース210に固定することができる。
また、このようなカバーヘッド240と、複数のインクジェット式記録ヘッド220が接合された固定板250とは、カバーヘッド240の固定孔247と複数のノズル列21Aとの位置決めにより固定されている。ここで、カバーヘッド240の固定孔247と複数のノズル列21Aとの位置決めは、上述したマスク400とワックス402とを用いて行うこともできるが、固定板250と複数のインクジェット式記録ヘッド220とを位置決め固定する際に、同時にカバーヘッド240を位置決め固定するようにしてもよい。
このようなヘッドユニット200は、インクジェット式記録装置に搭載される。図8は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。図8に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有するヘッドユニット200は、インク供給手段を構成するカートリッジ1A及び1Bが着脱可能に設けられ、このヘッドユニット200を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。このヘッドユニット200の各インクジェット式記録ヘッドは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、ヘッドユニット200を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送されるようになっている。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1のノズルプレート20のインク滴吐出面には、実際には撥水性を向上する撥水膜が形成されている。この撥水膜としては、特に限定されないが、例えば、金属膜を挙げることができる。このような金属膜は、固定板250をインク滴吐出面に接合する際に、接着剤の接着力が低下してしまうため、固定板250の露出開口部251により露出した領域のみに設けるのが好ましい。また、このような金属膜は、例えば、共析メッキにより所定の厚さで高精度に形成することができる。
また、上述した実施形態1では、カバーヘッド240を固定板250のインクジェット式記録ヘッド220とは反対側の面に接合するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、カバーヘッド240を固定板250に接合せずに、所定の間隔となるように設けるようにしてもよく、当接するように設けるようにしてもよい。何れにしても固定板250に複数のインクジェット式記録ヘッド220が位置決め固定されるため、複数のノズル列21Aの相対的な位置決めを高精度に行うことができる。
さらに、上述した実施形態1では、複数のインクジェット式記録ヘッド220を接合する固定部材として平板からなる固定板250を例示したが、固定部材は固定板250に限定されず、例えば、カバーヘッド240に直接複数のインクジェット式記録ヘッド220を位置決めして接合するようにしてもよい。
また、上述した実施形態1では、撓み振動型のインクジェット式記録ヘッド220を例示したが、これに限定されず、例えば、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型のインクジェット式記録ヘッドや発熱素子等の発熱で発生するバブルによってインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド等、種々の構造のインクジェット式記録ヘッドを有するヘッドユニットに応用することができることは言うまでもない。
なお、液体噴射ヘッドとしてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドを有するヘッドユニット及びインクジェット式記録装置を一例として説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッドを有する液体噴射ヘッドユニットの製造方法全般を対象としたものである。液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を挙げることができる。
実施形態1に係るヘッドユニットの分解斜視図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの組立斜視図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの要部断面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの要部の分解斜視図である。 実施形態1に係るヘッドケース及び記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの製造工程を示す平面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの製造工程を示す断面図である。 実施形態1に係るインクジェット式記録装置の概略図である。 背景技術に係るヘッドユニットの製造方法を示す断面図である。
符号の説明
3 キャリッジ、 10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 22 アライメントマーク、 100 リザーバ、 200 ヘッドユニット、 210 カートリッジケース、 220 インクジェット式記録ヘッド、 230 ヘッドケース、 240 カバーヘッド、 250 固定板、 300 圧電素子、 400 マスク、 401 基準マーク、 402 ワックス、 403 光学系

Claims (5)

  1. 液体噴射ヘッドの液体を噴射するノズル開口が並設されたノズルプレートを固定部材に位置決めして接合する際に、透過性を有するマスクの一方面にワックスを介して前記固定部材を接合してから、前記マスクの他方面側から当該マスクに設けられた基準マークと前記ノズルプレートに設けられたアライメントマークとの相対位置を確認して前記液体噴射ヘッドを前記固定部材に接合した後、前記ワックスを軟化させて前記固定部材と前記マスクとを剥離することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
  2. 請求項1において、前記マスクの前記基準マークと前記ノズルプレートの前記アライメントマークとの距離を110mm以下とすることを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
  3. 請求項1又は2において、前記固定部材と前記マスクとを剥離した後、前記固定部材の一方面を遥動洗浄することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記マスクの前記基準マークと、前記ノズルプレートの前記アライメントマークとの相対位置を前記マスクの他方面側から光学系を用いて確認することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記ワックスが、光硬化/熱軟化するものであり、且つ前記固定部材と前記マスクとの固定が前記ワックスに光を照射することで行うと共に、前記固定部材と前記マスクとの剥離が、前記ワックスを温水に浸漬することで行うことを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
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