JP2006281130A - 紫外線照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 効率的に紫外線発光ダイオードに生じる熱を放熱することが可能な紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】 紫外線照射装置の照射ヘッド部120は、内部に収容空間が形成されたハウジングと、上記収容空間に配置され、紫外線照射口120aを介して紫外線を照射する紫外線発光ダイオード127とを備える。ハウジングは、基板ホルダ121、レンズホルダ124,125を含む。基板ホルダ121は、アルミニウムからなる基材部と、この基材部の収容空間に面する部分に形成された被覆層とを有する。被覆層は、黒色アルマイト処理にて形成された黒色の酸化被膜である。また、基板ホルダ121の外表面には、フィン121dが設けられている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、紫外線を出射可能な紫外線発光ダイオードを光源として備えた紫外線照射装置に関し、より特定的には、紫外線硬化型樹脂の硬化に利用される紫外線発光ダイオードを光源として備えた紫外線照射装置に関する。
紫外線硬化型樹脂は、紫外線(たとえば、波長365nm付近の近紫外線やあるいは波長254nm付近の紫外線)を照射することによって硬化する樹脂であり、硬化時間が短く樹脂の取扱いが比較的容易であるため、幅広い分野において利用されている。従来、この紫外線硬化型樹脂を硬化させるための紫外線照射手段としては、水銀キセノンランプを使用したものが一般的であった。この水銀キセノンランプを使用した紫外線照射装置として、たとえば国際公開第01/086261号パンフレット(特許文献1)に開示のものが知られている。
国際公開第01/086261号パンフレット
しかしながら、近年の半導体技術の進歩により、高出力の紫外線を出射可能な紫外線発光ダイオード(UV−LED)が開発されるに至り、小型かつ安価に製造が可能で取扱い性に優れた紫外線照射手段として、この高出力の紫外線発光ダイオードを用いた紫外線照射装置が注目を浴びている。
紫外線発光ダイオードを光源とする紫外線照射装置は、電源回路や制御回路、操作部等が設けられる本体部と、この本体部に着脱自在に取り付けられる照射ヘッド部とによって構成されるのが一般的である。照射ヘッド部は、たとえば中空円筒状のハウジングを有しており、このハウジングの内部に紫外線発光ダイオードが設置され、本体部からの電気信号によって駆動されて紫外線を照射するように構成される。
上述の紫外線発光ダイオードを光源として利用する紫外線照射装置においては、紫外線発光ダイオードの駆動時に生じる熱を効率的に装置外部に放熱することが重要である。効率的に放熱が行なえず、紫外線発光ダイオードに熱が蓄積した場合には、紫外線発光ダイオードの発光効率が大幅に低下するとともに、その製品寿命も大幅に劣化することになる。この紫外線発光ダイオードに蓄積される熱の増加による発光効率の低下および製品寿命の劣化は非常に著しいものであり、紫外線発光ダイオードの駆動時における温度が数度程度低減できただけでも、その発光効率や製品寿命が飛躍的に改善されることが分かっている。
したがって、本発明は、効率的に紫外線発光ダイオードに生じる熱を放熱することが可能な放熱構造を提供することにより、発光効率の向上と製品寿命の向上とが図られた紫外線照射装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく紫外線照射装置は、紫外線を照射するための紫外線照射口を有し、内部に収容空間が設けられたハウジングと、上記収容空間に配置され、上記紫外線照射口を介して上記ハウジング外部に紫外線を照射する紫外線発光ダイオードとを備えたものであって、上記ハウジングは、基材部と、上記基材部の上記収容空間に面する部分の少なくとも一部に設けられた被覆層とを有し、上記被覆層の赤外線吸収率が、上記基材部の赤外線吸収率よりも高いことを特徴とするものである。
このように構成することにより、発熱体である紫外線発光ダイオードから放出された赤外線が被覆層によって効率的に吸収されるようになるため、熱伝導による放熱に加えて輻射による放熱が効率的に行なわれるようになり、放熱性能が向上することになる。したがって、効率的に紫外線発光ダイオードに生じる熱を放熱することが可能になり、発光効率の向上と製品寿命の向上とが実現されることになる。
上記本発明に基づく紫外線照射装置にあっては、上記被覆層が上記ハウジングの上記紫外線発光ダイオードに対面する部分に設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、発熱体である紫外線発光ダイオードから放射された赤外線が他の構造物に遮蔽されることなく被覆層に確実に照射されるようになるため、効率的に赤外線を被覆層にて吸収することが可能になる。したがって、より効率的に紫外線発光ダイオードから放射される輻射熱をハウジングに放熱することが可能になる。
上記本発明に基づく紫外線照射装置にあっては、上記紫外線発光ダイオードが、上記ハウジングに固定された、銅、アルミニウム、銅合金およびアルミニウム合金からなる群から選択される一の金属材料にて形成された金属製の基板に実装されていることが望ましく、その場合に、上記被覆層が上記ハウジングの上記基板に対面する部分に設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、紫外線発光ダイオードが実装された金属製の基板も実質的に紫外線発光ダイオードと同程度の熱を帯びることになり、この基板が発熱体である紫外線発光ダイオードと熱的にほぼ同一視できることになる。そのため、上記構成とすることにより、基板から放射された赤外線が他の構造物に遮蔽されることなく被覆層に確実に照射されることになるため、効率的に赤外線を被覆層にて吸収することが可能になる。したがって、より効率的に紫外線発光ダイオードから放射される輻射熱をハウジングに放熱することが可能になる。
上記本発明に基づく紫外線照射装置にあっては、上記基材部がアルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されていてもよく、その場合に、上記被覆層が上記基材部をアルマイト処理することによって形成されたアルマイト層にて構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、簡便にハウジングの表面に赤外線吸収率の高い被覆層を形成することが可能になる。したがって、放熱性能に優れた紫外線照射装置を安価に製造することが可能になる。なお、アルマイト処理としては、ハウジングがより理想黒体に近付くこととなるように、黒色アルマイト処理を適用することが好ましい。
上記本発明に基づく紫外線照射装置にあっては、上記被覆層が上記基材部の表面に塗料を塗装することによって形成された塗装層にて構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、簡便にハウジングの表面に赤外線吸収率の高い被覆層を形成することが可能になる。したがって、放熱性能に優れた紫外線照射装置を安価に製造することが可能になる。なお、塗料としては、ハウジングがより理想黒体に近付くこととなるように、黒色の塗料を使用することが好ましい。
上記本発明に基づく紫外線照射装置にあっては、上記被覆層が上記基材の表面にめっき処理を施すことによって形成されためっき層にて構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、簡便にハウジングの表面に赤外線吸収率の高い被覆層を形成することが可能になる。したがって、放熱性能に優れた紫外線照射装置を安価に製造することが可能になる。なお、めっき材料としては、ハウジングがより理想黒体に近付くこととなるように、黒色のめっき材料を使用することが好ましい。
上記本発明に基づく紫外線照射装置にあっては、上記被覆層が黒色であることが好ましい。
このように構成することにより、被覆層が理想黒体に近付くこととなるため、より効率的に紫外線発光ダイオードに生じる熱を放熱することが可能になる。
上記本発明に基づく紫外線照射装置にあっては、上記ハウジングの外表面にフィンが設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、ハウジングの外気との接触面積が増大するため、ハウジングと外気との熱交換が促進され、効率的に紫外線発光ダイオードに生じる熱を放熱することができる。
本発明によれば、効率的に紫外線発光ダイオードに生じる熱を放熱することが可能になるため、発光効率の向上と製品寿命の向上とが実現された紫外線照射装置とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、紫外線照射装置として、その用途が専ら紫外線硬化型樹脂の硬化に利用されるものに本発明を適用した場合を例示して説明を行なう。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における紫外線照射装置の外観斜視図である。まず、図1を参照して、本実施の形態における紫外線照射装置の外観構造について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における紫外線照射装置100は、本体部110と、この本体部110に着脱自在に取り付けられる照射ヘッド部120とを備えている。本体部110の前面111には、電源を投入するための電源ボタンや紫外線の照射条件を変更するための操作ボタン等に代表される操作部が設けられており、また、照射条件等を表示するための表示部も設けられている。本体部110の内部には、照射ヘッド部120に設けられる紫外線発光ダイオード127(図2参照)に電源を供給するための電源回路や、上記紫外線発光ダイオード127の出力等を制御する制御回路などの各種回路が設けられている。照射ヘッド部120は、小型かつ略円柱状に形成されており、その先端部端面に紫外線が出射される紫外線照射口120aが設けられている。本体部110と照射ヘッド部120とは、照射ヘッド部120の後端部から引き出されたコード150によって着脱自在に接続される。
図2は、図1に示す紫外線照射装置の照射ヘッド部の内部構造を示す模式断面図であり、図3は、一部破断斜視図である。次に、これら図2および図3を参照して、本実施の形態における紫外線照射装置の照射ヘッド部の内部構造について詳説する。
図2に示すように、本実施の形態における紫外線照射装置100の照射ヘッド部120は、ハウジングとして、基板ホルダ121、ケース体122、コードホルダ123およびレンズホルダ124,125を有している。これらハウジングを構成する個々の部材は、それぞれ略円筒状に形成されており、互いに螺合または嵌合等することによって一体化されて組付けられる。組付け後において、これらハウジングを構成する個々の部材は、略円筒状の外形を有することになり、内部に収容空間が形成されることになる。なお、これらハウジングを構成する個々の部材は、紫外線照射口120aが設けられるハウジングの前方端から順に、レンズホルダ125、レンズホルダ124、基板ホルダ121、ケース体122、コードホルダ123の順で配置される。
基板ホルダ121は、たとえばアルミニウムにて形成された略円筒状の部材であり、その前方端において紫外線発光ダイオード127が実装された基板126を支持している。紫外線発光ダイオード127は、たとえば、波長365nm付近の近紫外線を出射可能なものであり、樹脂部材等によって封止されることによりパッケージング化されたものである。基板126は、たとえば、銅、アルミニウム、銅合金またはアルミニウム合金のいずれかからなる高熱伝導性の金属製の基板であり、紫外線発光ダイオード127を支持するとともに、紫外線発光ダイオード127の駆動時に生じる熱を紫外線発光ダイオード127から奪うための部材である。また、基板ホルダ121と基板126との間には、これら部材間における熱的な接触を確保する目的で、高熱伝導性の放熱シート128が介装されている。なお、この放熱シートに代えて、高熱伝導性のグリスや高熱伝導性の接着剤等を適用することも可能である。
ケース体122は、たとえばアルミニウムにて形成された略円筒状の部材であり、その内部においてプリント配線基板131を支持している。プリント配線基板131は、上述の紫外線発光ダイオード127とコード150と電気的に中継するものである。プリント配線基板131には、各種の回路構成部品が実装されており、これにより、たとえば紫外線発光ダイオード127を照射させるための投光回路等の回路が形成されている。
コードホルダ123は、たとえばアルミニウムにて形成された略円筒状の部材であり、その内部に挿通配置されたコード150を支持している。
レンズホルダ124は、たとえばアルミニウムにて形成された略円筒状の部材であり、その内部に挿入されたレンズ129を支持している。レンズ129は、紫外線発光ダイオード127から出射される紫外線を略平行光化して紫外線照射口120aに導くためのものである。また、レンズホルダ124の後端面の内側部分は、上述の紫外線発光ダイオード127の上端面の周縁に圧接されており、上述の基板ホルダ121との間で紫外線発光ダイオード127を固定している。
レンズホルダ125は、たとえばアルミニウムにて形成された略円筒状の部材であり、その内部に挿入されたレンズ130を支持している。レンズ130は、レンズ129を透過した紫外線をハウジング外部に照射するためのいわゆる対物レンズである。なお、レンズホルダ125の前方端には開口が設けられており、この開口によって紫外線照射口120aが形成されている。
本実施の形態における紫外線照射装置100にあっては、発熱体としての紫外線発光ダイオード127に生じる熱を効率的に装置外部に放熱するために、紫外線発光ダイオード127が実装される基板126を銅、アルミニウム、銅合金またはアルミニウム合金等からなる金属製の基板とし、ハウジングを構成する各種部材をアルミニウム製としている。したがって、駆動時に紫外線発光ダイオード127に生じる熱は、基板126を介してハウジングの一部である基板ホルダ121に伝熱し、さらにケース体122やコードホルダ123、レンズホルダ124,125等に伝熱されて、これらハウジングを構成する部材から外気に放熱される。また、紫外線発光ダイオード127は、レンズホルダ124に当接しているため、この部分からもハウジングへと熱が伝熱されて外気に放熱される。これらの放熱経路は、いわゆる熱伝導を利用したものであり、紫外線発光ダイオード127に生じる熱の主たる放熱経路となる。
また、本実施の形態における紫外線照射装置100にあっては、ハウジング内部に形成される収容空間がハウジング外部と気密に維持されている。この収容空間には、空気が充填されており、発熱体としての紫外線発光ダイオード127に生じた熱は、微視的にはこの空気の対流によっても放熱される。具体的には、紫外線発光ダイオード127や基板126といった高温の部材から熱を受け取り、上記収容空間を対流しつつハウジング等の低温の部材に熱を放出する。この放熱経路は、いわゆる対流熱伝達を利用したものであり、上記熱伝導を利用した放熱経路とは別の副次的な放熱経路である。なお、対流熱伝達による放熱をより効率的に実現するためには、ハウジングの一部にハウジング外部と収容空間とを連通する穴を設け、この穴を通じて熱を帯びた内気がハウジング外部に排気されるとともに低温の外気が収容空間に導入されるように構成するとよい。
また、本実施の形態における紫外線照射装置100にあっては、発熱体としての紫外線発光ダイオード127から放出された赤外線が、ハウジングの内周面、すなわち収容空間と面する部分において吸収されることによっても放熱される。この放熱経路は、いわゆる輻射によるものであり、上述の熱伝導や対流熱伝達が媒質の分子や自由電子の衝突による運動量変換によるエネルギー伝達であるのに対し、固体表面から放出される光子(赤外線)による熱の移動である点において区別されるものである。ここで、輻射に関与する電磁波は、概ねその波長が102nm〜105nm程度のものである。この放熱経路は、上述の熱伝導を利用した放熱経路とは別の副次的な放熱経路となる。
本実施の形態における紫外線照射装置100においては、この輻射を利用した放熱経路における放熱性能を向上すべく、ハウジングの収容空間と面する部分の所定位置に、ハウジングの基材部よりも赤外線吸収率の高い材料からなる被覆層を形成している。このように、ハウジングの収容空間と面する部分をハウジングの基材部よりも赤外線吸収率の高い材料からなる被覆層にて覆うことにより、この被覆層において赤外線が効率的に吸収され、輻射による放熱の促進が図られることになる。
ここで、より好ましくは上記被覆層を黒色の被覆層とする。このように構成することにより、ハウジングを理想黒体に限りなく近い状態とすることができるため、赤外線吸収率が飛躍的に向上して大幅な放熱性能の向上が期待できる。なお、波長が102nm〜105nmの範囲の赤外線のアルミニウム表面における吸収率は、概ね15%以下であるのに対し、上記範囲の赤外線の黒色塗料表面における吸収率は、概ね90%以上である。このため、ハウジングの内周面を金属素地のままとするよりも黒色とすることにより、数倍程度の輻射による放熱が期待できる。
以下においては、実際に被覆層を形成する位置について詳説する。図3を参照して、被覆層を形成する位置としては、たとえば基板ホルダ121の内周面121a上や、レンズホルダ124,125の内周面124a,125a上などが好適である。これらの部分は、いずれも紫外線発光ダイオード127あるいは基板126に対向する部分のハウジング表面であり、他の内部構成物に遮蔽されることなく直線赤外線が照射される領域である。また、これらの部分は、いずれも発熱体である紫外線発光ダイオード127に近接して設けられる部分である。したがって、効率的な赤外線の吸収が可能となる。ここで、紫外線発光ダイオード127に対向する部分のみではなく、基板126に対向する部分においても効率的な輻射による放熱が可能となる理由は、紫外線発光ダイオード127が実装された基板126が高熱伝導性の金属製基板であるためであり、基板126が実質的に紫外線発光ダイオード127と同程度の熱を帯びてほぼ同じ量の赤外線を放出することになるためである。
以上のように、最大限に輻射による放熱の促進を図るためには、熱源となる紫外線発光ダイオード127や基板126に近い部分のハウジングを構成する基板ホルダ121やレンズホルダ124,125の内周面をすべて被覆層にて覆うことが好ましい。また、これに加え、その効果は少ないものの、熱源となる紫外線発光ダイオード127や基板126に遠い部分のハウジングを構成するケース体122やコードホルダ123の内周面を被覆層にて覆うこととしてもよい。また、僅かなスペースではあるが、基板126の紫外線発光ダイオード127が実装される側の露出面に被覆層を形成しても、輻射による放熱の促進が図られることになる。
図4は、図3に示す領域IVの拡大断面図である。次に、図4を参照して被覆層について説明する。被覆層は、ハウジングを構成する部材の基材部の表面に所定の厚みとなるように形成される。図4に示す被覆層121cは、基板ホルダ121の内周面121a上に形成されたものであり、基板ホルダ121の基材部121bの表面を覆うように基材部121b上に形成されている。
この被覆層の形成方法としては、種々の方法が考えられる。たとえば、ハウジングの基材部をアルミニウムで形成した場合には、黒色アルマイト処理を適用することが可能である。ここで、アルマイト処理とは、陽極酸化処理と呼ばれる表面処理の一種で、表面処理を行なう部材(ここではハウジング)を陽極とし、鉛等を陰極として電解質溶液中に浸漬して直流電解する処理のことである。上記処理により、アルミニウムにて形成されたハウジングの表面には、アルマイト(Al23)からなる酸化被膜が形成されることになり、この酸化被膜が上述の被覆層となる。なお、アルマイトからなる酸化被膜に含まれる多孔質層中にたとえばニッケルを電気化学的に析出させることにより、被覆層を黒色とすることができ、このアルマイト処理のことを特に黒色アルマイト処理という。
この他にも、ハウジングの基材部の表面に塗料を塗装することによって塗装層を形成し、この塗装層にて被覆層を構成することも可能である。この場合、より理想黒体に近付けるためには、塗料として黒色の塗料を使用することが好ましい。また、ハウジングの基材部の表面にめっき処理を施すことによってめっき層を形成し、このめっき層にて被覆層を構成することも可能である。この場合、より理想黒体に近づけるためには、めっき材料として黒色のめっき材料を使用することが好ましい。
以上において説明したように、本実施の形態の如く、ハウジングの収容空間と面する部分の少なくとも一部にハウジングの基材部よりも赤外線吸収率の高い被覆層を形成することにより、輻射による放熱が促進されて効率的に紫外線発光ダイオードに生じる熱を放熱することが可能になる。したがって、発光効率の向上と製品寿命の向上とが実現された紫外線照射装置とすることができる。
本発明者は、図2および図3に示す構造の紫外線照射装置の照射ヘッド部において、ハウジングの内周面を黒色アルマイト処理にてすべて黒色アルマイト層にて覆った構成とした場合に、ハウジングの内周面をすべてアルミニウムの素地にて構成した場合と比較して、どの程度放熱性能の向上が図られるか、熱解析シミュレーションを行なった。その結果、後者に比べて前者においては、駆動時における紫外線発光ダイオードの温度が確実に低減されることが確認された。この紫外線発光ダイオードの温度の低減は、紫外線発光ダイオードの発光効率の向上と製品寿命の向上とにつながるものである。したがって、ハウジングの内周面を黒色アルマイト処理にてすべて黒色アルマイト層にて覆うことにより、飛躍的に高性能で長寿命の紫外線照射装置とすることができる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における紫外線照射装置の照射ヘッド部の外観斜視図である。また、図6は、図5に示す紫外線照射装置の照射ヘッド部の内部構造を示す一部破断斜視図である。以下においては、これら図5および図6を参照して、本実施の形態における紫外線照射装置の構造について説明する。なお、上述の実施の形態1における紫外線照射装置と同様の部分については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
図5および図6に示すように、本実施の形態における紫外線照射装置にあっては、照射ヘッド部120のハウジングの外表面に複数の環状の凹凸を設けることにより、フィン121dが設けられている。より具体的には、ハウジングの一部を構成する基板ホルダ121の外表面に周方向に向かって延びる環状の溝を形成することにより、フィン121dを多数形成している。
このように構成することにより、ハウジングと外気との接触面積が増大するため、上述の熱伝導、対流熱伝達および輻射によって紫外線発光ダイオード127および基板126から基板ホルダ121に伝熱された熱が、効率的に外気に放熱されることになる。
本発明者は、図4および図5に示す構造の紫外線照射装置の照射ヘッド部において、ハウジングの内周面を黒色アルマイト処理にてすべて黒色アルマイト層にて覆い、かつハウジングに図示の如くのフィンを形成した構成とした場合に、ハウジングの内周面をすべてアルミニウムの素地が露出した状態とし、かつハウジングにフィンを形成しない構成とした場合と比較して、どの程度放熱性能の向上が図られるか、熱解析シミュレーションを行なった。その結果、後者に比べて前者においては、駆動時における紫外線発光ダイオードの温度が確実に低減されることが確認された。また、前者においては、黒色アルマイト処理は行なっているがフィンを形成していない構成のものと比較して、さらに駆動時における紫外線発光ダイオードの温度が低減されることも確認された。この紫外線発光ダイオードの温度の低減は、紫外線発光ダイオードの発光効率の向上と製品寿命の向上とにつながるものである。したがって、ハウジングの内周面を黒色アルマイト処理にてすべて黒色アルマイト層にて覆い、かつハウジングに図示の如くのフィンを形成した構成とすることにより、飛躍的に高性能で長寿命の紫外線照射装置とすることができる。
以上において説明した本実施の形態における紫外線照射装置においては、ハウジングを略円筒状のアルミニウムからなる部材を複数個組合わせることによって構成した場合を例示して説明を行なったが、本発明は、このような構成の紫外線照射装置にその適用が限定されるものではない。ハウジングの形状や大きさ材質等は、必要に応じて適宜変更することが可能であり、それに応じて被覆層を形成する部分やフィンを形成する部分を適宜変更することが可能である。
また、上述の実施の形態における紫外線照射装置においては、被覆層を黒色の層にて形成した場合を例示して説明を行なったが、必ずしも黒色である必要はなく、ハウジングの基材部に比べて赤外線吸収率が高くなる層であれば、どのような色のものでも構わない。
このように、今回開示した上記各実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の実施の形態1における紫外線照射装置の外観斜視図である。 図1に示す紫外線照射装置の照射ヘッド部の内部構造を示す模式断面図である。 図1に示す紫外線照射装置の照射ヘッド部の内部構造を示す一部破断斜視図である。 図3に示す領域IVの拡大断面図である。 本発明の実施の形態2における紫外線照射装置の照射ヘッド部の外観斜視図である。 図5に示す紫外線照射装置の照射ヘッド部の内部構造を示す一部破断斜視図である。
符号の説明
100 紫外線照射装置、110 本体部、111 前面、120 照射ヘッド部、120a 紫外線照射口、121 基板ホルダ、121a 内周面、121b 基材部、121c 被覆層、121d フィン、122 ケース体、123 コードホルダ、124,125 レンズホルダ、124a,125a 内周面、126 基板、127 紫外線発光ダイオード、128 放熱シート、129,130 レンズ、131 プリント配線基板、150 コード。

Claims (8)

  1. 紫外線を照射するための紫外線照射口を有し、内部に収容空間が設けられたハウジングと、前記収容空間に配置され、前記紫外線照射口を介して紫外線を前記ハウジング外部に照射する紫外線発光ダイオードとを備えた紫外線照射装置であって、
    前記ハウジングは、基材部と、前記基材部の前記収容空間に面する部分の少なくとも一部に設けられた被覆層とを有し、
    前記被覆層の赤外線吸収率は、前記基材部の赤外線吸収率よりも高い、紫外線照射装置。
  2. 前記被覆層は、前記ハウジングの前記紫外線発光ダイオードに対面する部分に設けられている、請求項1に記載の紫外線照射装置。
  3. 前記紫外線発光ダイオードは、前記ハウジングに固定された基板に実装され、
    前記基板は、銅、アルミニウム、銅合金およびアルミニウム合金からなる群から選択される一の金属材料にて形成された金属製の基板であり、
    前記被覆層は、前記ハウジングの前記基板に対面する部分に設けられている、請求項1または2に記載の紫外線照射装置。
  4. 前記基材部は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成され、
    前記被覆層は、前記基材部をアルマイト処理することによって形成されたアルマイト層である、請求項1から3のいずれかに記載の紫外線照射装置。
  5. 前記被覆層は、前記基材部の表面に塗料を塗装することによって形成された塗装層である、請求項1から3のいずれかに記載の紫外線照射装置。
  6. 前記被覆層は、前記基材の表面にめっき処理を施すことによって形成されためっき層である、請求項1から3のいずれかに記載の紫外線照射装置。
  7. 前記被覆層は、黒色である、請求項1から6のいずれかに記載の紫外線照射装置。
  8. 前記ハウジングは、その外表面にフィンを有している、請求項1から7のいずれかに記載の紫外線照射装置。
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