JP2006280115A - 電力ケーブルのゴムブロック接続部、その施工法並びに工具 - Google Patents

電力ケーブルのゴムブロック接続部、その施工法並びに工具 Download PDF

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Abstract

【課題】 施工後、充電までの時間が短い場合でも、部分放電の起こりにくい電力ケーブルのゴムブロック接続部、その施工法並びに工具を提供する。
【解決手段】 ゴムブロック接続部1は、電力ケーブル10A,10Bの端部の外部半導電層14A,14Bをスロープ状に削り取られた後、スロープ角度が5°以下の外部半導電層14A,14Bの削り取り端部4A,4Bを有する電力ケーブルの端部と導体11A,11Bを接続する導体接続管15とからなるケーブル接続部16に、内部半導電ゴム21、絶縁ゴム22、および外部半導電ゴム23からなるゴムブロック絶縁体20を装着され、その外周面に、削り取り端部4A,4Bに圧力を付与できる弾性を有するテープ30が巻きつけられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力ケーブルのゴムブロック接続部、その施工法並びに工具に関し、特に、施工後充電までの時間が短い場合でも、初期故障の起こりにくい電力ケーブルのゴムブロック接続部、その施工法並びに工具に関するものである。
図5は、電力ケーブルの端部に段剥ぎを施した従来の電力ケーブルのゴムブロック接続部100を示す図である。該ゴムブロック接続部100は、2本の電力ケーブル110A,110Bの端部と導体接続管115から成るケーブル接続部116及びゴムブロック絶縁体120から構成されている。ここでは、2本の電力ケーブルの接続部の導体中心より上側の部分のみを示している。
電力ケーブル110A,110Bは、導体111A,111Bと、導体111A,111Bを被覆する内部半導電層112A,112Bと、内部半導電層112A,112Bを被覆する絶縁層113A,113Bと、絶縁層113A,113Bを被覆する外部半導電層114A,114Bと、遮蔽層(図示せず)と、シース(図示せず)とを備え、導体111A,111Bの端部の相互間は、導体接続管115によって接続されている。この導体接続管115の外周には、絶縁層113A,113Bと同じ寸法となるよう半導電テープにてテープ巻きした半導電テープ層117が設けられる。
また、ゴムブロック絶縁体120は、内部半導電ゴム121、絶縁ゴム122および外部半導電ゴム123の3層構造から成り、電力ケーブル110A,110Bの端部と導体接続管115から成るケーブル接続部116に跨ぐように設けられる。
そして、このようなゴムブロック接続部100は、従来のテープを巻いて接続部の絶縁体を形成する、いわゆるテープ巻き接続部に比べ、取り扱いが容易であり、高い信頼性が期待できるため、近年、送電線路の事故時の復旧用や、系統分岐時の工事用に使用したいとの要望がある。なお、事故時の復旧や系統分岐時の工事では、停電時間を極力短くすることが望まれており、接続部施工後、速やかに使用することになる。
上記構成のゴムブロック接続部100においては、ゴムブロック絶縁体120を電力ケーブル110A,110Bの端部と導体接続管115から成るケーブル接続部116に跨るように装着することになるが、この装着の施工前にケーブルの端部の段剥ぎ作業が行われる。この段剥ぎ作業において、一般に、外部半導電層114の端部は、スロープ状に削り取られる。このスロープ形状は、スロープの長さとして管理されており、20〜40mmの範囲にすることが通例である。
スロープ状に削り取る加工は、例えば、ナイフやガラス片、或いはノコギリのような道具を用いて行うことが知られているが、このナイフ、ガラス片、ノコギリ等を用いた手作業による段剥ぎは、熟練者でない場合には、ケーブル絶縁層を傷つけるなどのトラブルが起こりやすいことが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この手作業による問題を解決するものとして、例えば、特許文献2に示されるケーブル外導剥取装置がある。この装置は、ローラと切削刃をアームに取り付け、アームをケーブルに把持されたケーブル嵌合部に取り付け、更に、ローラと切削刃を外部半導電層に転動させ、外部半導電層を切除する構成とし、絶縁層への切り込みを最小限にしたものである。
更に、絶縁層への切り込みをなくし、一定の切り込み深さで外部半導電層などを削り取ることができるケーブルコア切削装置としては、特許文献3に示されている。この装置は、切削バイトとケーブルコアの外周面に接触するローラとを近接配置し、切削調節ねじにより切削バイトの切り込む深さを調節しながらケーブルコアの外周面を切削するものである。
また、従来は、ゴムブロック絶縁体120上には、特に加圧を目的とした構造物はなく、ゴムブロック絶縁体120自体の収縮力でケーブル側の絶縁層113A,113Bと密着させる構造とするのが一般的であった。このような構造の接続部では、ゴムブロック収縮後、24時間以上を経過してから電圧を印加するという運用がとられている。
特公平3−28135号公報 特開平8−223732号公報 特開2001−86616公報
しかし、従来の電力ケーブルのゴムブロック接続部の施工においては、他の付帯工事の状況にもよるが、早い場合には、ゴムブロック絶縁体収縮後、2時間程度で電圧を印加しなければならないことがあり、このように短時間で電圧が印加された場合、上記の方法で施工されたゴムブロック接続部では、無視できないある確率で部分放電が発生することが判明した。
また、特許文献3に示されるケーブルコア切削装置によれば、切削調節ねじだけによる切り込む深さの調節では、外部半導電層の削り取り端部の切削表面精度に限界があり、施工後、充電までの時間が短いときには部分放電を抑制できない場合がある。
従って、本発明の目的は、施工後、充電までの時間が短い場合でも、部分放電の起こりにくい電力ケーブルのゴムブロック接続部、その施工法並びに工具を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、第1の特徴として、電力ケーブルの外部半導電層の端部を削り取った後、前記外部半導電層の削り取り端部を有する2本の電力ケーブルの端部と前記2本の電力ケーブルの端部における導体を接続する導体接続部とからなるケーブル接続部に常温収縮性を有するゴムブロック絶縁体を装着させてなる電力ケーブルのゴムブロック接続部において、前記外部半導電層の削り取り端部のスロープ角度が5°以下であるとともに、前記ゴムブロック絶縁体を装着後、少なくとも前記外部半導電層の削り取り端部に前記ゴムブロック絶縁体の外周から圧力を加える部材を有することを特徴とする電力ケーブルのゴムブロック接続部を提供する。
本発明は、上記目的を達成するため、第2の特徴として、電力ケーブルの外部半導電層の削り取りを、切削厚を0.1mm以下の精度で調整しながら削り取りができる機構を備えた機械式外導削り工具を用いて、前記外部半導電層の削り取り端部のスロープ角度を5°以下に作製することを特徴とする電力ケーブルのゴムブロック接続部の施工法を提供する。
本発明は、上記目的を達成するため、第3の特徴として、電力ケーブルの外部半導電層の削り取る切削厚を0.1mm以下の精度で調整しながら削り取り、前記外部半導電層の削り取り端部のスロープ角度を5°以下に作製することができる機構として、機械式外導削り工具にマイクロメータを付加したことを特徴とする工具を提供する。
本発明の電力ケーブルのゴムブロック接続部によれば、施工後、充電までの時間が短い場合でも、部分放電の起こりにくい電力ケーブルのゴムブロック接続部を得ることができる。
また、本発明のゴムブロック接続部の施工法および工具によれば、そのようなゴムブロック接続部を簡単に作製することができる。
本発明者らは、この短時間での部分放電発生現象を鋭意検討した結果、下記のような結論を見いだし、これにより本発明を得たものである。
(1)部分放電は、電力ケ一ブルの外部半導電層の削り取り端部で発生していること。
(2)合計のスロープ長が同一であっても、外部半導電層の削り取り端部の立ち上がり角度が大きい場合に部分放電が発生し易いこと。
(3)時間が経過して、ゴムブロック絶縁体の収縮が進んできた場合には、部分放電が発生しなくなること。
(4)ゴムブロック絶縁体の外周から圧力を加えてやることで、短時間でも、部分放電の発生を抑制できること。
即ち、外部半導電層の削り取り端部の立ち上がり角度(スロープ角度)を5°以下にし、ゴムブロック絶縁体の外周から圧力を加える構造とすることで、ゴムブロック絶縁体の収縮開始後、短時間でも部分放電の発生を抑制することができることを見い出した。ここで、外部半導電層の削り取り端部とは、外部半導電層の削り取り部の内、絶縁層露出点からケーブル長手方向に5mm迄の部分を示し、また、立ち上がり角度(スロープ角度)とは、この範囲での平均角度を意味する。
なお、ゴムブロック絶縁体の外周から圧力を加える方法には、弾性を有するテープをゴムブロック絶縁体の外周に巻く方法や、常温収縮性、あるいは熱収縮性を持ったチューブをゴムブロック絶縁体の外周に装着する方法などがあるが、必ずしもこれらの手法に限定されるものではない。
さらに、外部半導電層の削り取り端部の角度を一定の値以下とするには、高度な技巧が必要であり、従来から専門的な施工技術者に頼ってなされてきた。そこで、外部半導電層の削り取り端部のスロープ角度を5°以下に作製するために、0.1mm以下の精度を有する削り厚の調整機構を有する機械式の外部半導電層削り工具を開発し、比較的練度の低い施工技術者であっても、良好な作業が出来るようにした。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電力ケーブルのゴムブロック接続部を示す。ゴムブロック接続部1は、2本の電力ケーブル10A,10Bの端部と導体接続管15とから成るケーブル接続部16、ケーブル接続部16の外側に跨るように設けられた常温収縮型のゴムブロック絶縁体20、及びゴムブロック絶縁体20の外周面に設けられた弾性を有するテープ30から構成されている。
電力ケーブル10A,10Bは、銅等による導体11A,11Bに対し、導電性プラスチック等による内部半導電層12A,12Bと、絶縁性プラスチック等による絶縁層13A,13Bと、導電性プラスチック等による押し出し型の外部半導電層14A,14Bとが順次形成されており、場合によっては架橋処理が施される。
ゴムブロック絶縁体20は、内部半導電ゴム21、絶縁ゴム22、および外部半導電ゴム23を備える3層構造である。
2本の電力ケーブル10A,10Bを接続するに際し、端部の内部半導電層12A,12B、絶縁層13A,13B、および外部半導電層14A,14Bを部分的に除去して導体11A,11Bの先端部が露出される。そして、導体11A,11B同士が銅等による導体接続管15で接続されケーブル接続部16が形成される。更に、導体接続管15の外周には、絶縁層13A,13Bと同じ寸法となるよう半導電テープにてテープ巻きした半導電テープ層17などを設けるのが好ましい。
次に、外部半導電層14A,14Bは、その削り取り端部4A,4Bがゴムブロック絶縁体20の外部半導電ゴム23の下に来るように、所定位置まで除去される。そして、ケーブル接続部16には、ゴムブロック絶縁体20が跨るように装着される。
図2は、図1の外部半導電層14Aの削り取り部を拡大した状態を示す図である。図2に示すように、電力ケーブル10Aの端部の外部半導電層14Aは、外側から内側(絶縁層13A露出側)に向かって外径が小さくなるように、スロープ状に除去される。この際、スロープの絶縁層13の露出部を起点として、長手方向に5mmまでの範囲の平均スロープ角度で定義される立ち上がり角度θが、5°以下になるように除去され、外部半導電層14Aの削り取り端部4Aが形成される。外部半導電層14Bの削り取り端部4Bについても同様にして形成される。
このように加工されたケーブル接続部16とゴムブロック絶縁体20に対し、そのゴムブロック絶縁体20の外部半導電ゴム23の略外周面全体に、圧力を加え得る弾性を有するテープ30を巻くことにより、ケーブル接続部16とゴムブロック絶縁体20に圧力が加えられて、外部半導電層14A,14Bの削り取り端部4A,4Bにも圧力が加えられることとなり、短時間でも部分放電の発生を抑制できるゴムブロック接続部1が完成する。
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態によれば、下記の効果を奏する。
(イ)部分放電が発生しやすい外部半導電層14A,14Bの削り取り端部4A,4Bにおけるゴムブロック絶縁体20の外周面に弾性を有するテープ30を巻いて加圧することにより、電力ケーブル10A,10Bの接続の施工後、短時間でゴムブロック接続部1に電圧を印加することができ、ケーブル線路事故時、系統切り替え時等における停電時間を短くすることができる。
(ロ)外部半導電層14A,14Bの削り取り端部4A,4Bのスロープの角度θを5°以下にしたことにより、部分放電を発生し難くすることができる。
なお、上記第1の実施の形態においては、弾性を有するテープ30が、ゴムブロック絶縁体20の略外周面全体に巻かれているが、本発明の効果は、ケーブルの外部半導電層の削り取り端部4A,4B近傍に巻くのみで得られるので、必ずしも全体に巻く必要はない。
また、同様の効果は、例えば、常温あるいは熱により収縮性を有するチューブを、当該部分に装着することによっても得られる。
[第2の実施の形態]
(外導削り機の構成)
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る外導削り機を示す図である。また、図4は、図3の外導削り機の側面図である。なお、図4においては、主要部を分かりやすくするため、ローラより手前にある一部の部材の図示を省略している。本実施の形態は、切削刃ホルダー53の移動をマイクロメータ55と調節ノブ60との2つにより調節が行える外導削り機40である。
工具としての外導削り機40は、一定の切り込み深さを得る倣い型に属する。この外導削り機40は、第1のフレーム41と、第1のフレーム41に一端が連結したガイド41aと、ガイド41aの他端を固定したスライダ42と、スライダ42を固定した第2のフレーム43と、第1のフレーム41に取り付けられたローラ44a,44bと、第2のフレーム43に取り付けられたローラ45a,45bと、第1のフレーム41を通して第2のフレーム43に螺着されたボルト46と、第2のフレーム43の端部に取り付けられた軸47と、第1のフレーム41に係着可能であると共に一端が軸47に支持され、その軸47を通す穴があるボルト48と、ボルト46,48の突出部に外嵌されて第1フレーム41を第2のフレーム43方向へ附勢するコイルスプリング49a,49bと、ボルト46,48の先端部に螺着された調節ねじ50a,50bと、第2のフレーム43および第1のフレーム41に取り付けられたハンドル51a,51bと、第1のフレーム41の上辺より突出する逆L字形の支持具52と、支持具52にガイドされて移動する切削刃ホルダー53と、切削刃ホルダー53の下端に取り付けられた切削刃54と、切削刃ホルダー53を微動させるマイクロメータ55と、切削刃ホルダー53を支持具52に固定する固定ねじ56と、切削刃ホルダー53に設けられて固定ねじ56の移動を可能にする長孔57と、第1のフレーム41に支持具52等を介して支持されるマイクロメータ55及び調節ノブ60とを備える。
ローラ44a,44bは、それぞれが長手方向に2個を有し、第1のフレーム41の上辺の下側に取り付けられている。第2のフレーム43は、ローラ45a,45bを電力ケーブル10A(10B)の外周面に当接できるように、一対のフレーム43a,43bが軸43cで連結された構造を有し、それぞれに各2個からなるローラ45a,45bが取り付けられている。ローラ44a,44b,45a,45bは、取り付けた電力ケーブル10A,10Bに対して対向方向から当接する。
調節ノブ60は、支持具52に螺合している。調節ノブ60と支持具52の間には、調節ノブ60の回転に応じて昇降するL字型金具63が配設されており、その側面部は逆L字型のヘッドホルダー64に図示しない埋込ボルトにより一体に固定されている。
このヘッドホルダー64は、上端にマイクロメータ55が取り付けられている。マイクロメータ55の出力軸55bには、下端に切削刃54が取り付けられた切削刃ホルダー53の上端部がその出力軸55bの中孔を通っており、その出力軸55b並びにハンドル部55aにマイクロメータ55の目盛が表示されている。
マイクロメータ55は、調節ノブ60の回転により上下に連動しながら移動するため、調節ノブ60でケーブル全長を切削していき、外部半導電層14A,14Bの削り取り端部4A,4Bのスロープ開始端まで削った時点で、ハンドル部55aも回転させ、その回転に応じて、切削刃ホルダー53を目盛に応じて上下に移動する。この時、出力軸55bには移動長さに対応した目盛が表れる。
ハンドル部55aを回転させながらマイクロメータ55の切削刃54を少しずつ移動することにより、外部半導電層14A,14Bの削り取り端部4A,4B(スロープ)が切削により形成される。
なお、切削刃ホルダー53は、固定ねじ56によってヘッドホルダー64と共に支持具52に固定しているが、切削刃ホルダー53とヘッドホルダー64はサンドイッチされているだけで、切削刃ホルダー53とヘッドホルダー64は支持具52に対し上下に移動できるよう長孔が取り付けられている。
マイクロメータ55は、製造現場等の精密測定で広く用いられているマイクロメータのヘッド部分を用いており、測定側端の出力軸(可動軸)55bを支持具52に連結し、ハンドル部55aを左右いずれかの方向に回転するのに応じて、切削刃ホルダー53が昇降するように構成されている。周知のように、マイクロメータ55は、ハンドル部55aと出力軸55bの回転比が大きいため、ハンドル部55aの回転により切削刃ホルダー53を0.1mm以下の精度で微動させることができる。ここでは、マイクロメータ55に0.05mm目盛り付きのものを用いた。
(外導削り機の動作)
外導削り機工具40で外部半導電層14A,14Bの削り取りを行う場合、作業者は、調節ねじ50a,50bにより第1のフレーム41と第2のフレーム43の間隔を広げ、ローラ44a,44b,45a,45bの中心部に電力ケーブル10A,10Bのいずれかの加工対象の端部を挿入する。或いは、ボルト48をハンドル51aと平行になるように倒し、電力ケーブル10A(10B)を外導削り機工具40に装着してボルト48を元の位置に戻して第1のフレーム41に係着させる。
次に、調節ねじ50a,50bを調節して、第1のフレーム41と第2のフレーム43の間隔を狭め、ローラ44a,44b,45a,45bを電力ケーブルの絶縁層13A(13B)端面が露出されているケーブル切断面近傍にある外部半導電層14A(14B)の外周面に当接させる。
次に、マイクロメータ55の目盛りの数値を見ながら、切削刃54が上記絶縁層13A(13B)が露出している外部半導電層14A(14B)の削り取り端部4A(4B)のスロープ開始起点の外部半導電層14(14B)の位置に下降するように調節ノブ60を回転する。切削刃54が、十分に下がった時点で切削刃54の切削深さ(切り込み深さ)を決定する。
次に、調節ノブ60にて外部半導電層14A(14B)の厚み全てを削り取れる刃の深さに切削刃54を下げ、外導削り機工具40を回転させ、数百mm長のケーブルの外部半導電層14A(14B)をその削り取り端部4A(4B)のスロープ開始点まで削り取る。
次に、連続して絶縁層13A(13B)が露出している起点の外部半導電層14A(14B)の位置からケーブル長手方向に5mm迄の部分を、図2のように切削角度5°で切削するため、マイクロメータ55のハンドル部55aの目盛を見ながら回転させ、切削刃54を少しずつ上げる。外導削り機工具40を一回転させる度にその切削刃54の調整を行うことで、滑らかな削り取り端部4A(4B)のスロープ(長さが20mmから40mm)が形成される。0.05mm単位で微調整をし、外部半導電層14A(14B)を0.1mm以下の精度で切削する。この切削により、スロープ角度5°、長さ5mmの外部半導電層の削り取り端部4A(4B)を作製する。
なお、0.1mm以下の精度で削り厚を調整する方法として、上記したように、マイクロメータ55の数値を見ながら刃送りの調整を行ったが、精度的に満足できれば、電気的に回転を付与して出力軸55bの移動を調整するなどの方法も可能である。
このような構成の外導削り機40は、調節ノブ60により0mmから10mm,マイクロメータ55により最大切り込み量が7mm、テーパ切り上げ量が6.5mmの特性を有している。
(第2の実施の形態の効果)
第2の実施の形態によれば、下記の効果を奏する。
(イ)切削刃54の上下移動(外部半導電層14A,14Bの削り厚)をマイクロメータ55の目盛で読み取ることによって、切削刃54の切削深さを微調整できるため、外部半導電層14A,14Bの削り厚を精度良く調整でき、比較的練度の低い施工技術者でも、容易に熟練者と同様の作業ができる。このため、信頼性に富む電力ケーブルの接続部を得ることができる。
(ロ)本発明の外導削り機工具40を採用すれば、外部半導電層14A,14Bの削り取り端部4A,4Bを5°のスロープの角度で切削することができるから、部分放電を発生し難いゴムブロック接続部を得ることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。第1の実施の形態に示したゴムブロック接続部1によるものを実施例とし、本発明の範囲からはずれた範囲で作製したものを比較例として示したのが表1である。なお、実施例および比較例に用いたケーブルは、共に、外径325mm、絶縁厚9mmの66kV架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルである。
ここで、実施例1,2は、手作業で外部半導電層14A,14Bの削り取りを行った例であり、実施例3は、第2の実施の形態による工具を用いて外部半導電層14A,14Bの削り取りを行った例である。また、比較例1は、外部半導電層の削り取り端部の立ち上がり角度θを大きくした例であり、比較例2は、立ち上がり角度θは5°であるが、弾性を有するテープ30を設けない構造にしたものである。
表1から明らかなように、実施例1,2と比較例1を比べると、外部半導電層の削り取り端部の立ち上がり角度θが5°以下の場合には、1時間でもコロナ発生電庄が120kVを上回り、本発明の効果が得られていることがわかる。
また、実施例2と比較例2を比べると、外部半導電層の削り取り端部の立ち上がり角度が5°以下の場合でも、ゴムブロック絶縁体20の外周にテープなど、圧力を加える構造を有しない場合には、1時間後において60〜80kVと低い電圧でコロナが発生することがわかる。
更に、実施例3は、外部半導電層の削り取りを本発明の第2の実施の形態に係る工具(外導削り機)を用いて作業を行ったが、手作業で行った実施例2と同様に、良好な性能が得られることを確認できた。
本発明の第1の実施の形態に係る電力ケーブルのゴムブロック接続部を示す断面図である。 図1の外部半導電層の削り取り端部を拡大した状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る外導削り機を示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る外導削り機を示す側面図である。 従来の電力ケーブルのゴムブロック接続部を示す断面図である。
符号の説明
1 ゴムブロック接続部
10A,10B 電力ケーブル
11A,11B 導体
12A,12B 内部半導電層
13A,13B 絶縁層
14A,14B 外部半導電層
4A,4B 外部半導電層の削り取り端部
15 導体接続管
16 ケーブル接続部
17 半導電テープ層
20 ゴムブロック絶縁体
21 内部半導電ゴム
22 絶縁ゴム
23 外部半導電ゴム
30 弾力を有するテープ
40 外導削り機
41 第1のフレーム
41a ガイド
42 スライダ
43 第2のフレーム
43a,43b フレーム
43c 軸
44a,44b,45a,45b ローラ
46,48 ボルト
47 軸
49a,49b コイルスプリング
51a,51b ハンドル
52 支持具
53 切削刃ホルダー
54 切削刃
55 マイクロメータ
55a ハンドル部
55b 出力軸
56 固定ねじ
57 長孔
60 調節ノブ
63 L字型金具
64 ヘッドホルダー
100 ゴムブロック接続部
110A,110B 電力ケーブル
111A,111B 導体
112A,112B 内部半導電層
113A,113B 絶縁層
114A,114B 外部半導電層
115 導体接続管
116 ケーブル接続部
117 半導電テープ層
120 ゴムブロック絶縁体
121 内部半導電ゴム
122 絶縁ゴム
123 外部半導電ゴム

Claims (5)

  1. 電力ケーブルの外部半導電層の端部を削り取った後、前記外部半導電層の削り取り端部を有する2本の電力ケーブルの端部と前記2本の電力ケーブルの端部における導体を接続する導体接続部とからなるケーブル接続部に常温収縮性を有するゴムブロック絶縁体を装着させてなる電力ケーブルのゴムブロック接続部において、
    前記外部半導電層の削り取り端部のスロープ角度が5°以下であるとともに、前記ゴムブロック絶縁体を装着後、少なくとも前記外部半導電層の削り取り端部に前記ゴムブロック絶縁体の外周から圧力を加える部材を有することを特徴とする電力ケーブルのゴムブロック接続部。
  2. 前記圧力を加える部材は、ゴムブロック絶縁体の外周面に巻かれた弾性を有するテープであることを特徴とする請求項1記載の電力ケーブルのゴムブロック接続部。
  3. 前記圧力を加える部材は、前記ゴムブロック絶縁体の外周面に装着された常温収縮性あるいは熱収縮性のチューブであることを特徴とする請求項1記載の電力ケーブルのゴムブロック接続部。
  4. 電力ケーブルの外部半導電層の削り取りを、切削厚を0.1mm以下の精度で調整しながら削り取りができる機構を備えた機械式外導削り工具を用いて、前記外部半導電層の削り取り端部のスロープ角度を5°以下に作製することを特徴とする電力ケーブルのゴムブロック接続部の施工法。
  5. 電力ケーブルの外部半導電層の削り取る切削厚を0.1mm以下の精度で調整しながら削り取り、前記外部半導電層の削り取り端部のスロープ角度を5°以下に作製することができる機構として、機械式外導削り工具にマイクロメータを付加したことを特徴とする工具。
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