JP2006279081A - 加工方法、半導体装置の製造方法、及び加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 基板上に形成された被加工膜の加工領域を選択的に加工する際、基板上にパーティクルが付着することを抑制する。
【解決手段】 基板上での照射形状が前記加工領域より小さい第1の加工光110を、前記基板に対して相対的に走査させて前記加工領域の加工膜105,106の加工を選択的に行う工程と、前記加工領域内に第2の加工光112を照射して加工膜105,106の加工を選択的に行う工程とを含む。
【選択図】 図15
【解決手段】 基板上での照射形状が前記加工領域より小さい第1の加工光110を、前記基板に対して相対的に走査させて前記加工領域の加工膜105,106の加工を選択的に行う工程と、前記加工領域内に第2の加工光112を照射して加工膜105,106の加工を選択的に行う工程とを含む。
【選択図】 図15
Description
本発明は、基板上に形成された加工膜を選択的に加工する加工方法、半導体装置の製造方法、及び加工装置に関する。
一般に半導体素子微細化が進むにつれ、リソグラフィー工程では下層との合わせ(アライメント)技術の高精度化が必須となっている。これまで露光時には基板上に既に形成されたパターンと露光するパターンとの位置を合わせるアライメントを行う際にはアライメントマーク位置を検出する専用のスコープを用いて行っていた。しかし、この方法ではアライメント専用スコープと露光軸との間にはオフセットが必ず存在する為、サーマルドリフト等の影響でアライメントスコープと露光軸にずれが生じ、アライメントマーク位置の合わせずれが発生する。この為に半導体の微細化が進むにつれて、アライメント位置の合わせずれの大きさがチップの収率に大きく影響を与えるという問題点が生じていた。
これを改善する為に、アライメントマークの検出と露光を同軸で行うETTR(Exposure Through The Reticle)方式が次世代の有望なアライメント技術と考えられている。ETTR方式では高精度のアライメントが実現できる反面、露光と同一のDUV領域の波長光源を使用するため、レジスト下層に形成された反射防止膜での光吸収が大きく、反射防止膜下層のアライメントマークからの位置情報を検出できないことが問題として生じている。同様にアライメントマーク上に形成されている膜が有機絶縁膜やSiN、SiC等の層間絶縁膜が露光光に対して不透明な場合もアライメントマークの位置情報が取得できない。また、ETTRによるアライメントを行わない場合でも、アライメント光のコントラストが弱い場合もアライメントの位置情報は取得できない。
この問題に対し、アライメント工程前にアライメントマーク上に形成された不透明膜にレーザ照射を照射することで選択的に除去する方法が提案されている。しかし、この方法ではレーザ加工時に発生するパーティクルがデバイスパターン領域に付着し致命的な欠陥となることが問題となっていた。
上述したように、加工領域の加工膜を選択的に加工する際に発生するパーティクルが加工領域外に付着し欠陥の原因となるという問題があった。
本発明の目的は、加工時に発生するパーティクルが加工領域外に付着することを抑制し得る加工方法、半導体装置の製造方法、及び加工装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下のように構成されている。
(1)本発明の一例に係わる、基板上に形成された加工膜の加工領域を選択的に除去又は膜厚減少させる加工を行う加工方法であって、前記基板上での照射形状が前記加工領域より小さい第1の加工光を、前記基板に対して相対的に走査させて前記加工領域の加工膜の加工を選択的に行う工程と、前記加工領域より内側の領域に第2の加工光を照射して、前記加工領域より内側の領域の前記加工膜の加工を選択的に行う工程とを含む。
(2)本発明の一例に係わる加工方法は、基板上に第1の膜を形成する工程と、第1の膜上に第2の膜を形成する工程と、基板に加工用エネルギー線を選択的に照射し、前記第2の膜を維持しつつ、前記第1の膜を気化させて、第2の膜の一部を除去或いは膜厚を減少させる加工を行う工程とを含む。
(3)本発明の一例に係わる、基板上に形成された加工膜の加工領域を選択的に加工する加工装置は、前記基板を保持する基板保持部と、前記加工膜の一部を選択的に減少または除去させるエネルギー線を生成する線源と、前記エネルギー線の光軸上に配置され、前記光源で生成されたエネルギー線を成形する成形部と、この成形部で成形されたエネルギー線を前記基板に対して相対的に走査させる走査部と、この走査部によるエネルギーの走査方向に応じて液体の流動方向を変化させつつ、前記基板の加工領域表面に連続的に液体を供給する液体供給部とを具備してなる。
(4)本発明の一例に係わる、基板上に形成された加工膜の加工領域を選択的に加工する加工装置は、前記基板を保持する基板保持部と、前記加工膜の一部を選択的に減少または除去させるエネルギー線を生成する線源と、前記エネルギー線の光軸上に配置され、前記線源で生成されたエネルギー線を成形し、前記基板上の照射形状が周期的に配列されたエネルギー線を照射する成形部と、前記エネルギー線を前記周期以下で基板に対して相対的に走査させる走査部とを具備してなる。 上記課題を解決するために本発明は、次のような構成を採用している。
本発明によれば、光加工時に発生するパーティクルが加工領域外に付着することを抑制することができる。
以下、本発明の詳細を図示の実施形態によって説明する。
(第1の実施形態)
図1,図2は、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す工程断面図である。図1(a)に示すように、基板100を用意する。基板100は、Si等の半導体基板101にアライメントマーク102が埋め込み形成されている。半導体基板101上に形成された配線パターン103を覆うように層間絶縁膜104が形成されている。配線パターン103はデバイス領域に形成され、アライメントマーク102はデバイス領域の周囲に形成されている。
図1,図2は、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す工程断面図である。図1(a)に示すように、基板100を用意する。基板100は、Si等の半導体基板101にアライメントマーク102が埋め込み形成されている。半導体基板101上に形成された配線パターン103を覆うように層間絶縁膜104が形成されている。配線パターン103はデバイス領域に形成され、アライメントマーク102はデバイス領域の周囲に形成されている。
次いで、図1(b)に示すように、層間絶縁膜104上に、膜厚100nmの反射防止膜105及び膜厚300nmの化学増幅型ポジレジスト膜106を順次形成する。反射防止膜105は、有機系材料を回転塗布法で形成したものである。化学増幅型ポジレジスト膜106は、ArF光(波長193nm)用のレジストである。
ETTRアライメント法によるアライメントを行う前に、露光光に対して透過率が低いアライメントマーク102上の反射防止膜105及びレジスト膜106を選択的に除去する必要がある。
ETTRアライメント法により観察するアライメントマーク102を含む領域は、例えば100μm×200μmである。従って、この100μm×200μmの領域の不透明膜を除去する。
次に、アライメントマーク102上の反射防止膜105、レジスト膜106を選択的に除去するレーザ加工装置の構成について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係わる光加工装置の構成を示す図である。
光加工装置200は、図3に示すように、レーザ光学系210、観察系220、及びレーザ加工部230を具備する。先ず、レーザ光学系210の構成について説明する。
このレーザ光学系210は、レーザ発振器211と、レーザ発振器211の制御を行うレーザ発振器制御ユニット212と、レーザ発振器211から発振したレーザ光213を制御する光学系214、光学系214を通過したレーザ光213の形状を制御する光形状成形部215、及びコンデンサレンズ216を具備する。
レーザ発振器211から照射されたレーザ光213は、光学系214、光形状成形部215、コンデンサレンズ216のそれぞれを順次透過し、レーザ加工部230内に設置された基板100の加工面100aに照射される。光形状成形部215とコンデンサレンズ216との間に観察系220が挿入されている。
レーザ発振器211としては、例えばQ−Switch Nd−YAGレーザ発振器が使用される。このQ−Switch Nd−YAGレーザ発振器から発振されるレーザ光には、基本波(波長1064nm)、第2高調波(波長532nm)、第3高調波(波長355nm)、第4高調波(波長266nm)を含む。これらの波長から、除去したい膜に吸収される波長を選択して、いずれかの波長のレーザ光を基板100に照射する。
さらに、レーザ発振器211から照射されるレーザ光213のパルス幅が約10nsecに設定される。また、レーザ発振器211のレーザ光は最高10kHzで発振することが可能である。このレーザ発振器211のレーザ光213の発振制御の制御等はレーザ発振器制御ユニット212により行われる。
レーザ発振器211から照射されたレーザ光213は、光学系214を介して光形状成形部215に入射する。
光形状成形部215は、図4に示すように、視野を設定する開口が形成された視野設定系250と、視野の中を更に細分化する開口が形成されたスリット/ドット設定系260との2つで構成されている。視野設定系250に形成された開口とスリット/ドット設定系260に形成されている開口とが重なった部分を透過したレーザ光が、基板100上に照射される。
視野設定系250は、後述するスキャン方向に直交する方向のレーザ光の形状を成形する。また、スリット・ドット設定系260は、スキャン方向のレーザ光の形状を成形する。
視野設定系250の構成を図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態に係わる視野絞り設定系の構成を示す図である。図5に示すように、視野絞り搭載板251上に複数、例えば4つの視野絞り252a〜252dが搭載されている。これらは視野絞り選択機構254で視野絞り搭載板251を回転させることで、視野絞り252a〜252dから何れかを選択する。
視野絞り搭載板251上には、視野絞り252a〜252dを回転させる、視野絞り回転機構255が設けられている。絞り回転機構255は、図6(a),(b)に示すように、観察部220で計測された基板100のアライメントマークの傾き(θ1)に対応する角度θ2だけ視野絞り252を回転させる。
また、視野設定系の別の形態としては図7に示す、絞り羽式の視野絞り系を用いても良い。この視野絞り系は、4枚の絞り羽256a〜256dで遮光され、絞り羽256a〜256dで囲まれた領域をレーザ光が透過して、レーザ光が成形される。絞り式であると、レーザ光の成形系形状を可変にすることが可能である。
スリット/ドット設定系260の構成を図8,図9を用いて説明する。図8,図9は、本発明の第1の実施形態に係わるスリット・ドット絞り設定系の構成を示す図である。
図8に示すように、第1の回転板261上に、第2の回転板262が設置されている。第2の回転板262上には、絞りが搭載されたスリット・ドット絞り搭載板263(図9)が設けられている。第1の回転板261及び第2の回転板262をそれぞれ回転させる第1及び第2の回転機構264,265が設けられている。
スリット/ドット絞り搭載板263は、図9に示すように、例えば4つの絞り266a〜266dが搭載されている。並進移動機構267により、S/D絞り搭載板263を並進移動させることで、S/D絞り266a〜266dから何れかを選択する。
4つのS/D絞り266a〜266dの例を図10に示す。図10(a)に示す絞り266aは、視野設定系250で成形されたレーザ光をほぼそのまま透過させる。図10(b)に示す絞り266bは、スリット状に成形する。図10(c),(d)に示す絞り266c,dは、ドット状にレーザ光を成形する。
レーザ照射によるガスの発生量が著しく、発生したガスにレーザ光が照射して散乱するなど加工に影響を与える場合にはスリット形状、さらにその傾向が著しい場合には分割スリット形状を用いると良い。前述の影響が小さい場合には市松格子を用いると良い。なお、予め加工膜の加工状況を観察しておき、これら絞りのうちから1枚だけ搭載することもできる。
なお、ここでスリット状と言っているのは、照射形状の長手方向が加工領域の一方の辺と略等しく、長手方向に直交する方向の幅が加工領域の他方の辺より短い形状のことを指している。また、ドット形状の照射形状とは、照射形状の直交する方向の二つの幅が何れも、加工領域の直交する方向の幅より短いことを指している。
このS/D絞り設定系では、基板を静止させたまま、並進移動機構267で絞り搭載板263を並進移動させて、基板上の加工領域をスキャンすることができる。このときの移動は、僅かに数μm程度なのでピエゾ素子を用いて並進方向に振動させても良い。なお、従来の露光装置に用いられているのと同じ手法でスリットを固定しておき、基板とレーザ光とを相対的に走査させても良い。
第1及び第2の回転機構264,265により、観察系220で計測された基板100のアライメントマークの傾き(θ1)に対応する角度θ3だけ絞り搭載板263を回転させると共に、視野設定系250で成形されたレーザ光の照射位置を調整する。
ここで用いられる視野絞りの開口は加工領域と略相似な形状である。開口は、基板上での照射形状の一辺が10μm〜500μm(10μm×10μm〜500μm×500μm)までの範囲で加工領域に合わせて作成されている。また、スリット/ドット絞りはスリットまたはドット幅Wとして、W=2〜10μmのものを用い、ピッチP=2W〜100Wの範囲内で複数作成して用意し、その中から、スループットやパーティクル発生量を予め求めて選別して用いる。
なお、図11に示すように、視野設定系250と同様の機構を用いてスリット又はドットが形成された絞り板を選択するようにしても良い。S/D設定系260の別の構成を図11を用いて説明する。図11は、第1の実施形態に係わるS/D設定系の構成を示す図である。図11に示すように、S/D絞り搭載板267上に複数、例えば図10に示した4つのS/D絞り266a〜266dが搭載されている。これらはS/D絞り選択機構269でS/D絞り搭載板267を回転させることで、S/D絞り266a〜266dから何れかを選択する。
S/D絞り搭載板267上には、S/D絞り266a〜266dを回転させる、S/D絞り回転機構268が設けられている。絞り回転機構268は、観察系220で計測された基板100のアライメントマークの傾き(θ1)に対応する角度θ3だけS/D絞り252を回転させる。
図11に示すS/D設定系を用いた場合、駆動機構242により基板100を平行移動させて基板での照射位置を変える事になる。なお、基板と視野設定系との間に鏡等の反射板を設置して反射板の角度を変えることにより、基板での照射位置を変更させることもできる。
このようにして光形状成形部215で成形された光学像は、観察系220,及びコンデンサレンズ216を透過し、基板100の加工面100aに照射される。観察系220は、レーザ光213を光軸から取り出すハーフミラー221と、このハーフミラー221により取り出されたレーザ光を観測する観測用カメラ222とを具備する。観測系220は、基板100上の加工位置と、照射位置及び加工の状況をCCDカメラ222を介して画像情報として認識するものである。
この観測系220を用いて、レーザ光照射位置のアライメント調整を行うことができる。また、レーザ光照射の過程では、加工の状態を逐次画像認識し、さらに画像の中から加工領域を抽出し、加工の進行を判断して照射量を調整する。例えば、加工が速い部分で照射量を小さくし、加工の遅い部分で照射量を大きくする。また、加工が終了したかどうかを、認識する。加工の終了の認識は、画像の差分を取ることで認識し、加工領域の画像の差分がほぼ0となった段階で終了するなど加工の制御も行うことができるようになっている。
観察系220は基板100の加工領域を観察してパーティクルをカウントするパーティクル検出機構を兼ね備えている。パーティクル検出は、CCD画素で受光した反射光のうち、特定の階調範囲の画素数を算出して求めることができる。更に、抽出した画素位置情報から、1)縦横で隣接している場合はそれをひとつの塊とみなして欠陥数を決定する、2)縦横、斜めで隣接する場合もひとつの塊とみなして欠陥数を決定する。
というアルゴリズムにより欠陥を抽出することもできる。
パーティクル検出機構は算出欠陥数と、予め登録されている最低欠陥数とを比較し、検出された欠陥数が最低欠陥数を上回る場合には所望の領域内で引き続き処理を行うよう、指令を出す。欠陥数以下の場合には次の加工領域に移動するよう指令を出すように制御することができる。
また、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御する。
次に、レーザ加工部230について説明する。ホルダー231は、周辺部分に液体239を貯溜するダムを配設したトレーのような形状で構成されている。液体239としては、例えば純水を用いる。
ホルダー231内の中央部分には、基板100の載置・保持を行うことができるステージ232が設置されている。基板100は、ステージ232に接続された回転機構233によって回転し、基板100の回転はセンサ235と回転制御機構234によって回転角が制御される。なお、本実施形態においては、回転機構233を駆動機構242に連結し、ホルダー231を水平方向及び垂直方向に移動させることにより、レーザ光の照射位置を変えるようにしている。回転機構233及び駆動機構242により、コンデンサレンズ216を小型化できるなど、レーザ加工システムの小型化が可能になる。
ホルダー231は、更に基板100の加工面を浸す液体を覆い、レーザ光に対して透明な窓236を備えている。レーザ発振器211から発振されたレーザ光213はこの窓236、液体239のそれぞれを透過して基板100の加工面100aに照射されるようになっている。
更に、ホルダー231に貯溜されている液体239を流動させる液体流動器237を備えている。基本的にはポンプである液体流動器237は、パイプ238a,238bを通してホルダー231に連接され、液体239を循環させるようになっている。また、基板100とレーザ光との相対移動の向きに対して流れる向きを制御できるようになっている。
更に、本装置には、ホルダー231の裏面に配設された圧電素子240と、この圧電素子240の駆動を制御する圧電素子駆動制御回路241とが備えられている。圧電素子240は、基板100の少なくとも加工面100aのレーザ光の照射領域の液体239に超音波振動を与え、レーザ光の照射により発生する気泡を取り除くことができるようになっている。
また、本装置では加工用光源にレーザ光源を用いたがこれに限るものではない、加工膜が吸収する波長であって、所望の加工、即ち膜厚を減少させる、または、膜を除去できる能力のあるものであれば何を用いても良い。例えば有機膜、無機膜で可視領域や紫外領域に吸収がある場合にはタングステンランプやXeフラッシュランプを集光して用いることで膜厚減少が確認されている。
本装置は水中加工に関するものであるが、基板の大気中処理、加圧処理、減圧処理においても適用でき、ホルダー構造をそれぞれの処理に合わせて用いることができる。
次に、この光加工装置200を用いたレジスト膜106及び反射防止膜105の除去について説明する。
次に、基板を図3に示した光加工装置200に搬送する。基板のノッチ及びウエハエッジを検出することにより、レーザ光軸と基板とのアライメント調整を行う。また、アライメントマーク102の傾きに応じて、視野絞り及びS/D絞りの傾きを調整する。
次に、照射する光の形状を、除去しなければならない所定の加工形状を縦100μm×横200μmと定め、光形状成形部を用いて所望に形状にレーザ光を成形する。また、本実施形態では、S/D絞りとして、レーザ光の形状を縦100μm×横5μmの1本のスリット状に成形するものを用いる。
次に、図1(c)に示すように、液体流動器237を動作させ、窓236と基板100との間に液体239を流動させた状態で、レーザ光を基板に対して相対的に走査させて加工膜を除去する。
基板と光を相対的に走査する方法としては、レーザ光の光軸を固定して駆動機構242用いても良いし、あるいは、光形状成形部を用いて、例えばS/D絞り搭載板263等を並進運動させる事により、走査させても良い。
レーザ光の波長は、リソグラフィー工程に用いられる反射防止膜に吸収される波長である。照射した1パルス当たりのエネルギー密度が、加工領域外の領域に損傷を与える事無く良好に加工できるように適宜調整する。そのエネルギー密度は、通常0.1J/cm2〜0.5J/cm2である。
レーザ光照射時、照射部上に液体239があることにより、基板100の加工面100aにおいて、レーザ光照射により発生する熱を奪い去ることができる。更にレーザ光照射により発生する蒸発物の勢いを減少させることができる。
窓236により、レーザ加工時、ホルダー231に貯溜された液体239が散水することが防止される。また、窓により、上方から塵等が基板101表面に付着することが防止される。
すなわち、流体流動器237はホルダー231に貯溜された液体239に、レーザ光の照射によりレーザ光の照射位置に発生する気泡を連続的に取り除くことができるように流れを持たせ、更にレーザ光に不規則な乱れを生じないように、一定の向きに一定流速において液体を循環させる。液体流動器237は、少なくともレーザ加工が実際に行われている際に駆動されていればよい。
レーザ光を基板100に照射しつつ、S/D絞り搭載板263を並進移動させる。S/D絞り搭載板263が並進移動することで、図12に示すように、レーザ光の照射領域272が基板の加工領域271に対して移動し、所定の加工領域の反射防止膜105、及びレジスト膜106が除去される。
なお、光照射により加工された時に発生したパーティクルは、水流に流され、付着する場合は下流側に付着する事が実験により確かめられている。そこで、照射領域の走査方向の向きとしては、水流と同一の向きで走査する方が発生したパーティクルを除去しつつ、加工することができるので、よりパーティクルの発生が少なくなる。
次いで、ホルダー231に貯留されている液体239を排出した後、加工基板100を高速回転することで表面の水を大まかに除去する。その後、更に加工基板100を第2の溶剤除去装置に搬送して加熱を行った。基板100の加熱温度は200℃とした。ここで基板100の加熱を行うのはレジスト膜306表面の吸着水を除去し、レジスト膜全面で露光環境を同じにするためである。この処理を行わない場合、水と接した部分では、露光で生じた酸が膜中に僅かに残っている水により移動してパターン不良が生じてしまう。
次いで、基板100を露光装置に搬送し、図2(d)に示すように、露光波長と同じ波長のアライメント光(第1のエネルギー線)107を用いた位置合わせ検出器により基板100のアライメントマーク102の検出を行う。この時、アライメントマーク102上の反射防止膜105が除去されているので良好な検出強度が得られる。なお、従来のように、アライメントマーク102上の反射防止膜105を除去していない場合には、アライメントマーク102を全く検出できなかった。
位置合わせ器での位置情報に基づいて、図2(e)に示すように、レジスト膜106の露光部106aに対して露光光(第2のエネルギー線)を照射して、レジスト膜106に回路パターンの潜像を形成する。潜像形成工程の後、基板100をPEB工程用加熱装置に搬送して、加工基板の加熱処理(PEB)を行う。加熱処理は、用いたレジスト(化学増幅型レジスト)の酸の触媒反応を行うために実施する。
この加熱処理の後、図2(f)に示すように、基板100を搬送してレジスト膜106の現像を行い、レジストパターン109を形成する。形成されたレジストパターン109の位置合わせ精度は、±5nm以下であった。
次いで、図2(g)に示すように、レジストパターン109をマスクに、反射防止膜105及び層間絶縁膜106をRIEによりエッチングする。
上述した方法で反射防止膜105、及びレジスト膜106を除去した場合の基板表面状態を図13に示す。また、参考例に加工領域を一括照射して膜を除去した場合の基板表面状態を図14に示す。図13は、本発明の第1の実施形態に係わる方法で膜を除去した後、基板の表面状態を示す図である。図14は、従来方法で膜を除去した後、基板の表面状態を示す図である。
図14に示されている様に、一括照射により膜を除去した場合には、加工領域周辺及び内部に多数の除去しきれないパーティクル284が存在する事が分かる。更に、加工領域周辺で反射防止膜の上層に形成されたレジスト膜の剥がれ283が生じている。
本実施形態の方法で膜が除去された場合、図14に示す従来方法に比べて、上層レジストの剥がれ281が抑制され、加工領域周辺、及び加工領域内に付着するパーティクル282の数が激減している事が分かる。なお、図14において、符号283がレジストの剥がれ、符号284がパーティクルである。
このパーティクル数が減少する理由を以下に説明する。1度の照射領域が広いと光照射によって発生する気泡が加工領域よりも大きくなる為、その気泡表面に吸着したパーティクルは加工領域内外に多数付着する。
一方、照射形状をスリット状に細く絞り、基板に対して相対的に走査させると、1度に発生する気泡が小さくなり、気泡が基板に接しにくくなる。その為に、加工領域内外に付着するパーティクル数は抑制される。
発生する気泡を測定した結果、所定の加工膜領域を一括で光照射し加工した場合、発生する気泡の半径はR=120μmであった。一方、幅が5μmのスリット形状のレーザ光を照射した場合、気泡半径R=25μmであった。スリット形状のレーザ光を照射した場合の方が、一括照射したときに比べて気泡の大きさが小さくなった。この結果から、1度のアブレーションで発生する気泡径を小さくなるように制御することで、パーティクルの付着を低減できることが分かった。
しかし、上述した方法でも加工領域内のパーティクルを除去するには不完全であった。 アライメントマーク内部でのパーティクルの付着は、アライメントマークを読み取る際の読み取り誤差が増大、あるいは、読み取りエラー等の問題を引き起こす。また、アライメントマーク外、特にデバイス領域にパーティクルが付着した場合には、パターン形成不良等を誘起し、歩留まりが低下するといった問題が生じる。
以下では、更に加工領域内外に付着するパーティクルの数を抑制することができる方法について説明する。先ず、初めに、加工領域内でのパーティクルの付着を防止する加工方法について述べる。膜の除去に用いた装置は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
図15は、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。
図15(a)に示すように、所定の加工領域(縦100μm×横200μm)上のレジスト膜、及び反射防止膜をアライメントマークのよりも細い幅のスリット状(縦100μm×横3μm)にレーザ光110を成形して、基板の加工領域に照射する。レーザ光(第1の加工光)110を加工領域の一端から他端へ走査させながらアブレーションを行う。この時、わずかにパーティクル111が基板表面に付着する。
ここで、発振周波数をf、走査速度をvとし、幅tのスリットを走査すると、1回の走査で行われる重ね照射回数nは
n=tf/v (1)
で表される。すなわち、発振周波数f=250 Hz、走査速度v=30μm/sec、とした場合、スリット幅t=3μmにおいて、重ね照射回数n=25回となる。
n=tf/v (1)
で表される。すなわち、発振周波数f=250 Hz、走査速度v=30μm/sec、とした場合、スリット幅t=3μmにおいて、重ね照射回数n=25回となる。
重ね照射回数nが大きくなると、下地Siやマーク、あるいは層間絶縁膜等の反射防止膜下層に形成された様々な領域への照射損傷が生じやすくなる。一方で、1パルスの照射で発生する気泡が小さくなる為に、パーティクルの発生が少なくなる。すなわち、反射防止膜の厚さや材質、あるいは、反射防止膜下層の膜種や膜厚によって、適宜重ね照射回数を選択する。通常nは1〜50の間で選択される。
(1)式において、重ね照射回数nが1回より小さくなると、照射領域の重ね合わせがなくなり、照射領域間で除去しきれない膜が存在するようになる。この照射領域間の残留膜は、隣の照射領域を照射する時に剥がれ、致命的なパーティクルとなる。すなわち、nは少なくとも1以上にする必要がある。
次いで、図14(b)に示すように、他端から一端へレーザ光(第2の加工光)112を走査させる。さらに、同様にレーザ光112の走査を繰り返し往復走査させることでアライメントマーク内に残留したパーティクルを除去することが可能である。ここでは、アブレーションにより発生する熱のレジスト膜への影響を軽減させる為にホルダー231に貯留された液体239中で行った。また、レーザ光の照射によりレーザ光照射領域に発生する気泡を連続的に除去できるように液体流動器237でレーザ光に乱れが生じない程度に一定方向に一定流速で液体239を循環させた。
加工過程においてはCCDカメラで構成される観察系220用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、パーティクル数の差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工が行われるように制御した。
以上の工程により、下地パターンと露光パターンとのアライメント精度が向上する事を確認した。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、レーザ光の照射形状をスリット形状とし、レーザ光を加工領域に対して相対的に往復走査させる事で加工領域内に付着したパーティクルを除去する方法について述べた。
第1の実施形態では、レーザ光の照射形状をスリット形状とし、レーザ光を加工領域に対して相対的に往復走査させる事で加工領域内に付着したパーティクルを除去する方法について述べた。
しかしながら、この方式では光照射による加工時、常に基板上での照射形状を一定の面積のスリット形状に固定し、加工領域内を往復走査させている為、照射位置と加工領域に対するアライメント精度が十分でない場合、往復走査を繰り返す度に、加工位置がずれることで加工領域の境界から新たにパーティクルが発生するという問題が生じる。また、このパーティクルは光照射によって生じた気泡表面に吸着している。この気泡が大きく成長し、基板表面に接触してしまい、パーティクルとして付着する。
そこで、本実施形態では、所定の加工領域の境界付近ではアライメント精度を考慮して、基板上でのレーザ光の照射形状を小さくすることで、加工領域のエッジ付近で発生するパーティクルを抑制することで、加工領域内にパーティクルの付着を防止する方法を述べる。
図16,図17は、本発明の第2の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図である。なお、図16,図17において、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図16(a),図17(a)は断面図、図16(b),図17(b)は加工領域の平面図である。
1回目の走査では、図16に示すように、加工領域121の中央部ではレーザ光120を基板100に対して相対的に走査させ、所定の加工領域の一端から他端に向けて行うことで、加工領域121の反射防止膜105、及びレジスト膜106を除去する。なお、符号122は、レーザ光120の照射形状を示している。
先に述べたように第1の実施形態、この状態では往復走査する際に照射領域と所定の加工領域とのアライメント精度が十分でなければ、1回目に加工した領域の境界に光が照射され、その境界が加工されることで、パーティクルが加工領域121内に付着する。
そこで、2回目の走査時、図17に示す様に、レーザ光124が、加工領域121の境界に近づいた時は、アライメント精度を考慮した上で、視野設定系250により、照射形状125を加工領域121中央部での照射形状122よりも小さくする。
これにより、加工領域121の境界付近でアライメント誤差の影響による加工領域121以外からの新たなパーティクルの発生を防止することができる。そして、光照射面積を小さくすることで、加工領域の境界で発生する気泡125が、加工領域中央部で発生する気泡123より小さくなる。また、パーティクル111の量が減少する。よって、気泡125表面に吸着しているパーティクル111の基板表面への付着も防止される。
加工過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
この方法により、第1の実施形態で述べた方法よりも更に加工領域内にパーティクルの付着を防止する事が可能である。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第3の実施形態)
第2の実施形態ではレーザ光と基板とを相対的に走査させ、所定の加工領域の境界付近ではアライメント精度を考慮して照射領域の面積を小さくすることで、所定の加工領域以外からの新たなパーティクルの発生を抑制すると共に、発生する気泡径を小さくし、気泡表面に吸着するパーティクルの基板表面への付着を防止する方法を述べた。
第2の実施形態ではレーザ光と基板とを相対的に走査させ、所定の加工領域の境界付近ではアライメント精度を考慮して照射領域の面積を小さくすることで、所定の加工領域以外からの新たなパーティクルの発生を抑制すると共に、発生する気泡径を小さくし、気泡表面に吸着するパーティクルの基板表面への付着を防止する方法を述べた。
本実施形態では、第2の実施形態と同様の目的で、レーザ光を基板に対して相対的に走査させ、所定の加工領域の一端から他端に向けて行い、レーザ光の照射位置が所望の加工領域の境界に近づいた時は相対的な走査速度を小さくすることで、所定の加工領域の境界付近でのアライメント精度をより高めると共に、単位時間当たりに生じる気泡径を小さくさせることで加工領域内にパーティクルの付着を防止する方法を述べる。
図18,図19は、本発明の第3の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図である。なお、図18,図19において、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図18(a),図19(a)は断面図、図18(b),図19(b)は加工領域の平面図である。
2回目の走査以降、レーザ光が所定の加工領域の境界に近づいた時加工領域131の中央部をレーザ光130が走査している時に比べ(図18)、レーザ光133の走査速度を遅くする(図19)。レーザ光の走査速度の調整は、絞り搭載板の並進速度の調整により行う。符号131,134は、基板でのレーザ光130,133の照射形状を示している。
加工領域131の境界ではレーザ光の走査速度が遅くなることで、加工領域131の境界付近では単位時間あたりの光照射面積が減少する。その為、単位時間に発生する気泡135の径も減少し、気泡135表面に吸着したパーティクル111は基板表面に接触しにくくなり、加工領域131内外でのパーティクルの付着が防止される。
加工過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了する。レーザ加工を大気中又は高圧空気中で行った場合でも、本実施形態の効果を確認することができた。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第4の実施形態)
第1の実施形態では所定の加工領域内を常にレーザ光の照射形状が一定の、細く絞った光を走査することで、反射防止膜、またはレジスト膜を除去する方法について述べた。しかし、レーザ光が往復走査する際に、走査方向に対しレーザ光と所定の加工領域との間にアライメント精度に誤差がある場合を考える。この場合、同形状の照射形状のレーザ光で往復走査を繰り返すとアライメント誤差の影響を受けて、加工領域外に光が照射されてしまう。その結果、加工領域の往復走査を行う度に新たなパーティクル生じ、パーティクルを除去しきることが困難になる。
第1の実施形態では所定の加工領域内を常にレーザ光の照射形状が一定の、細く絞った光を走査することで、反射防止膜、またはレジスト膜を除去する方法について述べた。しかし、レーザ光が往復走査する際に、走査方向に対しレーザ光と所定の加工領域との間にアライメント精度に誤差がある場合を考える。この場合、同形状の照射形状のレーザ光で往復走査を繰り返すとアライメント誤差の影響を受けて、加工領域外に光が照射されてしまう。その結果、加工領域の往復走査を行う度に新たなパーティクル生じ、パーティクルを除去しきることが困難になる。
そこで、本実施形態では、加工領域に対するレーザ光のアライメント精度を考慮して、スリット形状にした照射形状の長辺を徐々に減少させる。
図20,図21を用いて、より詳細に説明する。図20,図21は、本発明の第4の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図である。なお、図20,図21において、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図20(a),図21(a)は断面図、図20(b),図21(b)は加工領域の平面図である。
図20は、1回目の走査状態を示している。そして、図21は、2回目の走査状態を示している。図20,図21に示すように、2回目のレーザ光143の走査における照射形状144の長手方向の長さを、1回目走査におけるレーザ光140の照射形状142より短くする。
このように行うと、往復走査を繰り返しても加工領域以外に光が照射されることがなくなる。その結果、加工領域外で発生するパーティクルの抑制、並びに基板表面への付着を防止することができる。
加工過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
レーザ加工を大気中又は高圧空気中で行った場合でも、本実施形態の効果を確認することができた。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第5の実施形態)
第1の実施形態では、加工領域内を細く絞った光を走査することで反射防止膜、またはレジスト膜を除去している。しかし、この方式では、レーザ光の照射位置と所定の加工領域との間に走査方向のアライメント誤差がある場合、レーザ光が所定の加工領域全域を常に往復走査すると、往復走査を繰り返す度にそれ以前の光照射で加工された領域の境界に光が照射されてしまい、加工領域以外の部分から多量のパーティクルが新たに生じる。
第1の実施形態では、加工領域内を細く絞った光を走査することで反射防止膜、またはレジスト膜を除去している。しかし、この方式では、レーザ光の照射位置と所定の加工領域との間に走査方向のアライメント誤差がある場合、レーザ光が所定の加工領域全域を常に往復走査すると、往復走査を繰り返す度にそれ以前の光照射で加工された領域の境界に光が照射されてしまい、加工領域以外の部分から多量のパーティクルが新たに生じる。
そこで、本実施形態では、所定の加工領域の走査方向に対するレーザ光の照射位置のアライメント精度を考慮し、走査回数が増加する毎にレーザ光が加工領域内を走査する範囲を徐々に減少させる。
図22,図23を用いて、より詳細に説明する。図22,図23は、本発明の第5の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図である。なお、図22,図23において、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図22は、1回目の走査状態を示している。そして、図23は、2回目の走査状態を示している。図22,図23に示すように、2回目のレーザ光151の走査における走査範囲を、1回目走査におけるレーザ光150の走査範囲より狭くする。
このように往復走査を行うことにより、往復走査を繰り返しても、加工領域以外に光が照射されることがなくなる為、加工領域の境界で往復走査を繰り返す度に発生するパーティクルを抑制される。その結果、加工領域内にパーティクルが付着することを防止する事が可能にある。
加工過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
以上のように、ここまでの第1の実施形態から第5の実施形態まではレーザ光の照射形状を長いスリット状とし、レーザ光と基板を相対的に走査させることで反射防止膜、またはレジスト膜を除去した。しかし、光形状は長いスリット状のものに限らず、加工領域内をドット状に区切ったものを照射し、所定の加工領域内を走査させても良い。
レーザ加工を大気中又は高圧空気中で行った場合でも、本実施形態の効果を確認することができた。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第6の実施形態)
第1の実施形態から第5の実施形態では、加工領域よりも小さく絞った照射形状のレーザ光を往復走査することで所望の加工を行い、加工領域内に付着したパーティクルを除去する方法について述べた。
第1の実施形態から第5の実施形態では、加工領域よりも小さく絞った照射形状のレーザ光を往復走査することで所望の加工を行い、加工領域内に付着したパーティクルを除去する方法について述べた。
しかしながら、この方式は往復走査に時間を費やす為にスループットが低下するといった問題、さらに、長いスリット形状の光を照射するために、反射防止膜下層に形成されたアライメントマーク等で熱歪の影響が大きくなり損傷が生じやすいといった問題が生じる。
本実施形態においては、処理時間を短縮しつつ、アライメントマーク等の下層への損傷を抑止する方法を述べる。
図24は、第6の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、図24において、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図24に示すように、先ず初めは、同様にスリット絞り系で基板上での照射形状がスリット形状に成形されたレーザ光160を、基板に対し相対的に走査させて、加工領域の反射防止膜105、及びレジスト膜106を除去する。この状態では加工領域内にパーティクル111が加工領域に存在している。
次いで、2回目以降の照射では、図24(b)に示すように、視野設定系のみで成形され、基板上での照射形状が加工領域と同程度の大きさのレーザ光161を照射して、パーティクルを除去する。この時、アライメント精度を考慮して、光が加工領域端外に照射されないように実際の照射形状を加工領域よりも小さくしても良い。
この方法でも、第2〜第5の実施形態と同様に、加工領域内のパーティクルの付着を防止する事が可能である。
また、ここでは初めに光を細く絞り、長いスリット状の光と基板を相対的に走査させることで反射防止膜、またはレジスト膜を除去した。しかし、照射する光形状は細い矩形に限らず、加工領域内をドットに区切ったものを照射し、加工領域内を走査させても良い。
以上のように、少なくとも一回目の加工では長いスリット状の光を走査しつつ加工を行うことで、パーティクルの発生を抑止し、またその後、加工領域内に光を照射する事により、加工領域内のパーティクルも除去する事が可能である。さらに下記に示す方法を用いる事により、よりパーティクルの発生し易い膜を除去する場合でも、パーティクルの付着を抑止する事が可能となる。
加工過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
レーザ加工を大気中又は高圧空気中で行った場合でも、本実施形態の効果を確認することができた。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第7の実施形態)
次に、加工領域外に飛散したパーティクルの除去方法について述べる。図25は、本発明の第7の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、図25において、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、加工領域外に飛散したパーティクルの除去方法について述べる。図25は、本発明の第7の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、図25において、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態は、基板を流水中に浸した状態で光照射を行う。
図25(a)に示すように、スリット形状に成形されたレーザ光170を加工領域内の第1の起点から、第1の境界まで走査する。この時、液体流動器による液体の流れの向きは、走査方向と略反平行の向きになるようにする。つまり、レーザ光170の照射位置は、液流の上流側に向かって、移動する。水流でパーティクルが流される為に加工領域内及び、水流の下流側にパーティクル111が付着する。
次いで、図25(b)に示すように、レーザ光170を、第1の起点と第1境界との間の第2起点から、第2境界にかけて走査させる。この時、液体流動器237による液体239の流れを1回目の走査時と逆転させる。
このようにしてレーザ光を基板に対して走査させることで加工領域の加工を行う。この状態においても、液体流動器237による液体239の流れによって、パーティクルは加工領域外には存在せず、全て加工領域内に留まる。
次いで、図25(b)に示す様に、レーザ光171を加工領域内を繰り返し走査しながら照射することにより、加工領域内にとどまったパーティクルを除去する。
また、繰り返し往復走査することで、所定の加工領域の境界から新たなパーティクルの発生を防止する為、上述した実施形態で示したように所望の加工領域の境界付近では視野設定系を可変させることで、光の照射形状小さくしたり、走査速度を小さくすることで、パーティクルの付着の無い最適な方法を適宜選択する。
また、スリット状の光の照射ではなく、第6の実施形態で示した様に、加工領域程度の照射形状に切り替えて一括照射を行っても良い。
加工過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
以上の方法を用いると、所定の加工領域内外でパーティクルの付着の無い加工形状を得る事ができる。
先の実施形態では、加工領域端からスリット形状の光を走査する場合は、常に水流と同一方向で走査する方が良いと述べた。一方で、本実施形態のように、加工領域中央付近からレーザ光を走査する場合は、常に液体流動器237による液体239の流れと逆方向に、レーザ光を走査する方がパーティクルの付着をより抑制する事が可能となる。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第8の実施形態)
第2〜第7の実施形態に述べた方式では、パーティクルの発生量を削減させることはできるものの、1度に加工できる面積が小さく、全加工領域を加工するのに走査させる時間を費やしてしまう為、スループットが大幅に低下するといった問題が生じる。
第2〜第7の実施形態に述べた方式では、パーティクルの発生量を削減させることはできるものの、1度に加工できる面積が小さく、全加工領域を加工するのに走査させる時間を費やしてしまう為、スループットが大幅に低下するといった問題が生じる。
そこで、本実施形態においては、処理時間を大幅に短縮する為、スリット・ドット絞り系のスリット状、またはドット状の開口を複数配置したマスクを用いて、レーザ光の成形を行う。マスクの例を図26に示す。図26は、本発明の第8の実施形態に係わるS/D絞り系に搭載されるマスクを示す平面図である。図26(a),(b)に示すマスク180a,180bには、スリット状の開口181a,181bが複数形成されている。また、図26(c)に示すマスク180cには、ドット状の開口181cが複数形成されている。
マスクに複数配置された開口のピッチが、ピッチ方向の開口の長さの2倍未満であると、隣接する開口を通過した光が回折し合う。その結果、基板上に干渉光が照射されるため、加工形状に異常を来す。
それにより、所定の加工領域の長辺に沿って隣接する照射領域までの距離が短くなると、回折した光が複雑に干渉しあい、照射形状を矩形に保つことが出来なくなる。
従って、マスクに複数配置された開口のピッチは、ピッチ方向の開口の長さ(W)の2倍以上であることが望ましい。マスクに形成された開口に相似な形状の光が基板上に入射する。従って、基板上に隣接して照射される加工光のピッチが、基板上での加工光の照射形状の走査方向の長さの2倍以上であることが好ましいということができる。
走査方向に隣接して該基板上に照射されている加工光のピッチを、前記走査方向の前記加工領域の長さの1/2以下にする事で処理時間を短縮することができる。
なお、ピッチが2W以上であっても光が干渉しあい、照射形状を矩形に保てない場合はピッチを大きく設定すれば良い。
さらに、前記走査方向に隣接して前記基板上に照射されている加工光のピッチは、加工光の照射で生じる気泡の直径より大きくなるように、マスクに形成された走査方向に隣接する開口のピッチを調整することが好ましい。前記走査方向に隣接して前記基板上に照射されている加工光のピッチが、加工光の照射で生じる気泡の直径以下であると、隣接して生じた気泡が接触してしまう。その結果、更にレーザ光に不規則な乱れが生じ、正確な加工を行うことが困難になる。
図27は、本発明の第8の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。図27において、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図27(a),(b)に示すように、スリット状の複数のレーザ光180,181を加工領域内で往復走査させて、反射防止膜105,レジスト膜106及びパーティクル111の除去加工を行う。
加工は、スリット・ドット絞りを固定して基板を動かすことによって、相対的な走査による加工領域の加工を行っても良いが、ここでは基板を固定してスリット・ドット絞りを移動させることによって加工領域を加工した。
一つのレーザ光の照射領域が走査する距離が小さくなる為、所定の加工領域を加工するのに要する時間は配置したスリット数に反比例して短縮される。
そして、これを繰り返し往復照射することで、加工領域内に付着したパーティクルを除去した。これにより、加工領域内でのパーティクルの付着が防止できるのと同時に、処理時間の大幅な短縮が可能となる。
加工過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
また、ここではスリット状の複数の照射領域を、基板に対して相対的に走査させることで反射防止膜、またはレジスト膜を除去した。しかし、照射領域の形状はスリット状のものに限らず、図25(c)に示すように、ドット状に区切ったものを複数配置して、加工領域内を往復走査させても良い。但し、ドット状に配置した場合、マルチスリット照射領域の境界では光強度が弱まると、マルチスリット照射領域を走査させて加工すると、被加工領域内の長辺方向に未加工の領域が出来た。その時は、図25(d)に示すように、光を走査させた時に、ドットの長辺が重なるように配置する。このようにドットを複数配置することで、未加工の領域がなく、且つパーティクルが被処理基板上に付着しない加工を行うことができた。
本実施形態では、図27(a)、(b)に示すように照射光を往復走査させて加工したがこれに限るものではない。レーザ光180、181をいずれか一方向の走査により、図27で行った往復回数の2倍に相当する周期分の走査を行っても加工面に同量の照射が成される。この時、スリット・ドット絞りに形成された複数のスリットが形成されている領域の走査方向の長さは、視野絞りの開口の走査方向長さの加工領域の所定の走査回数倍以上にしておくことが望ましい。スリットが形成されている領域の長さを、加工領域に略相似な開口の走査回数倍以上にしておくことで、スリット・ドット絞りを停止することなく、必要な回数分のレーザ光の走査を行うことができる。スリット・ドット絞りを停止することなく加工を行うことによって、スリット・ドット絞りの往復移動、及びレーザ光の調整等を省くことができ、加工時間の短縮化を図ることができる。
従って、マスクに複数配置された開口のピッチは、ピッチ方向の開口の長さ(W)の2倍以上であることが望ましい。マスクに形成された開口に相似な形状の光が基板上に入射する。従って、基板上に隣接して照射される加工光のピッチが、基板上での加工光の照射形状の走査方向の長さの2倍以上であることが好ましいということができる。
この時、アライメント精度を考慮して、光が加工領域端外に照射されないように、所定の加工領域の境界付近ではマルチスリットの走査速度、照射領域での照射エネルギーや照射面積を制御することで、パーティクルの発生を防止する。その方法に関しては、パーティクルの発生状況、スリットの配置を考慮して、適宜最適な方法を選択すれば良い。
レーザ加工を大気中又は高圧空気中で行った場合でも、本実施形態の効果を確認することができた。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第9の実施形態)
本実施形態では、処理時間を短縮すると共に、加工領域内外に飛散するパーティクルの除去方法について述べる。
本実施形態では、処理時間を短縮すると共に、加工領域内外に飛散するパーティクルの除去方法について述べる。
図28,図29は、本発明の第9の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。本実施形態は、基板を流水中に浸した状態で光照射を行う。
図28(a)に示すように、第1起点から第1境界の間をマルチスリット照射領域Rを往復走査させる。走査方向と水流の方向とが異なるように、走査方向に応じて、水流の向きを変える。この状態では水流でパーティクルが流される為に加工領域内及び、水流の下流側にパーティクルが付着する。
起点は、起点と1回目の走査方向側の加工領域端との間隔が、マルチスリット照射領域Rの幅以上となるように設定する。もし、前記間隔が、マルチスリット照射領域Rの幅以下であると、加工領域外を加工してしまう。
次いで、図28(b)に示すように、第2起点から所定の加工領域の境界1とは対向する他端(境界2)にかけて、マルチスリット照射領域Rを往復走査させる。走査の向きと水流の向きとが異なるように(水流の向きは第1起点から第1境界にかけての向きとは逆の向き)、走査の向きに応じて、水流の向きを変える。この状態でも、パーティクルは水流によって流されるので、パーティクルの付着は加工領域外には存在せず、全て加工領域内に留まる。
次いで、図29(c)に示す様に、加工領域と同程度の大きさのレーザ光190を照射する。レーザ光190の照射により、マルチスリット照射領域Rの往復走査で完全に除去しきれず、加工領域内に留まったパーティクルが、除去される。
加工過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
本実施例では2回目以降の光照射時の照射領域を小さくする変更をフォーカスシフトで行ったが、これに限るものではない。例えば図3の結像光学系216にズーム機能を持たせて、2回目以降の倍率をわずかに小さくして照射しても良い。
以上の方法を用いると、マルチスリットを用いることで処理時間を大幅に短縮させ、且つ加工領域内外でパーティクルの付着の無い加工形状を得る事ができる。レーザ加工を大気中又は高圧空気中で行った場合でも、本実施形態の効果を確認することができた。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第10の実施形態)
図30は、本発明の第10の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、図30において、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。具体的には、図3に示される液体流動器に圧力制御器を加え、循環している液体の圧力を制御した。
図30は、本発明の第10の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、図30において、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。具体的には、図3に示される液体流動器に圧力制御器を加え、循環している液体の圧力を制御した。
図30(a),(b)に示すように、基板に10気圧の圧力を加えた状態で、スリット形状に成形されたレーザ光300,301を基板に対して相対的に往復走査させる。レーザ光の往復走査により、加工領域の加工を行い、反射防止膜105、及びレジスト膜106を除去した。
その結果、常圧下で同様の実施方法で所望の加工を行ったものに比べ、光照射時に発生する気泡径を小さくすることができ、加工領域内外に付着するパーティクル数を大幅に減少させることができた。
加工過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
また、本実施形態でも他の上述した実施形態同様に、レーザ光の照射位置に対する所定の加工領域とのアライメント精度を考慮して、加工領域の境界に光照射されてしまい、新たにパーティクルが発生することを防止する為に、加工領域の境界では照射形状の面積を小さくする、またはレーザ光と基板との相対的な走査速度を小さくする。その方法については、パーティクルの付着が少ない最適方法を適宜選択する。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第11の実施形態)
本実施形態では基板に対し、レーザ光の照射位置と所定の加工領域の位置合わせ精度を考慮して、2回目以降の光照射時にはレーザ光の照射形状を小さくする方法を述べる。
本実施形態では基板に対し、レーザ光の照射位置と所定の加工領域の位置合わせ精度を考慮して、2回目以降の光照射時にはレーザ光の照射形状を小さくする方法を述べる。
本実施形態では、基板上の加工領域に結像させる焦点位置を変えることで、照射領域の面積を制御し、加工領域境界付近で発生するパーティクルが加工領域内に付着するのを防止する方法を述べる。
初めに、図31(a)に示すように、これまでの実施形態と同様に、基板上での照射形状を所定の加工領域よりも細く絞った第1の加工光311を基板に対して相対的に走査することにより、所定の加工領域の反射防止膜105、及びレジスト膜106を除去する。
但し、この時、加工対象となる反射防止膜105上で結像させるのではなく、意図的に、光学系と基板100との間の距離を離し、反射防止膜105上で光分布が広がるように設定する。
その為、反射防止膜上に実際に光が照射される領域は視野設定系で絞られた領域よりも大きくなる。一方、照射エネルギー密度は、光が広がるに従って弱くなる。従って、広がった光において加工に必要な光強度を有する領域が、所望の大きさ以下にならないように、適宜照射エネルギーを制御する。
加工対象となる反射防止膜105上で結像させるのではなく、意図的に、光学系と処理基板の間の距離を離し、反射防止膜上で光分布が広がるように設定する。この時、結像位置から処理基板を離す距離Dの条件は、
(1)少なくとも、距離Dはベストフォーカスとは異なること。
(1)少なくとも、距離Dはベストフォーカスとは異なること。
(2)アライメント誤差等によるレーザ光の照射位置と基板とのずれ量、または加工余裕がΔとした時、距離Dは以下の式を満たすように設定する。
D>{Δ×{(1−NA2)1/2}/NA
NAはコンデンサレンズ等の光学系の開口数である。
NAはコンデンサレンズ等の光学系の開口数である。
上記の条件を満たすレーザ光の照射位置と被処理基板とのアライメント精度や被処理基板上の液膜の揺らぎによる影響等を含めた誤差が加工形領域の境界に光照射しない最適なDを適宜選択する。
次いで、図31(b)に示すように、第2の加工光312を基板に対して相対的に走査させる。2回目以降の照射の前に、光学系と過去処理基板の距離を結像位置に設定する。この設定により、2回目以降の走査領域を1回目の走査領域よりも実質的に狭くすることできる。これにより、加工領域境界でパーティクルが発生するのを防止することができる。
加工過程においてはCCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第12の実施形態)
本実施形態では、上層のレジスト膜を除去する事無く下層の反射防止膜を除去、或いは膜厚を減少させる方法について述べる。
本実施形態では、上層のレジスト膜を除去する事無く下層の反射防止膜を除去、或いは膜厚を減少させる方法について述べる。
照射させる光源は、Q−Switch Nd−YAGレーザの第3高調波(波長355nm)のパルスレーザを用いた。照射した1パルス当たりのエネルギー密度は、通常0.03J/cm2 〜0.15J/cm2 である。このエネルギー密度は、レジスト膜及び反射防止膜の両方を除去する場合より小さい。エネルギー密度は、反射防止膜のアブレーションにより、上層のレジスト膜が壊れないように、適宜設定する。
加工領域の形状とほぼ同じ大きさの照射形状を有するレーザ光を加工領域に照射した時の断面を図32に示す。図32は、本発明の第12の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。図32において、図1と同一な部位には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図32に示すように、上部のレジスト膜106が破壊される事無く、下層の反射防止膜105が除去されている事が分かる。また、レジスト膜106上には、パーティクルの付着が観察されなかった。
これは、従来のレーザアブレーションによる除去では、照射光がレジスト膜を透過し、反射防止膜でアブレーション(爆発)が生じ、レジスト膜及び反射防止膜の飛散物が除去領域近傍に付着したのに対し、照射量を0.03J/cm2 と小さくした場合、瞬間的な爆発が生じることない。その結果、反射防止膜に照射されることで発生したガスが、ポーラスなレジスト膜から抜けたものと考えられる。
このように、従来のアブレーションによる除去よりも、低い照射量で照射することで、反射防止膜105のみ気化させ、除去部周辺でのパーティクル発生を無くすことができた。
しかしながら、光プロファイルの影響を受けて、反射防止膜105には、除去されている領域と、除去しきれていない領域が加工領域内で混在している。この結果は、本実施形態のように、上層のレジストを破壊しないように徐々に反射防止膜を気化して除去する場合には、光プロファイルの影響を顕著に受ける事を示している。
この問題を解決するために、照射形状がスリット状のレーザ光を走査することにより加工領域の反射防止膜を除去した。
結果を図33に示す。図33は、本発明の第12の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。図33において、図1と同一な部位には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
レーザ光の走査を1回行った後の状態を図33(a)に示している。また、レーザ光の走査を2回行った後の状態を図33(b)に示している。さらに、レーザ光の走査を3回行った後の状態を図33(c)に示している。
図33に示すように、レーザ光の走査回数を増やす事で、より均一に反射防止膜が除去されることが分かる。
以上の方法を用いる事で上部のレジスト膜を破壊する事無く、下層の反射防止膜を均一に除去できると結論される。
本実施形態においては、照射光としてレーザ光を用いたが、KrFエキシマランプ等の反射防止膜が光を吸収する波長の光を照射しても実施可能である。また、今回は光照射方法としては、第1の実施形態で示した方法を用いたが、その他にも上述した実施形態のいずれかの方法で、パーティクルの付着の無い方法を適宜選択する。
なお、本実施形態では照射させる光の光源として、Q−Switch Nd−YAGレーザの第3高調波のパルスレーザを用いたが、これに限定されることはない。反射防止膜の吸収係数がその上層の形成されたレジスト膜に比べて大きく、望ましくは2倍以上となる条件を満たす波長のものであれば、Q−Switch Nd−YAGレーザの第4高調波(波長266nm)、KrFエキシマレーザ等のパルスレーザなどを用いても良い。
また、本実施形態では照射した1パルス当たりのエネルギー密度を0.03J/cm2 〜0.15J/cm2 としたが、これに限定されることはない。上層膜であるレジスト膜が突沸しないようにパラメーターを最適化することが重要である。
また、照射形状も長いスリット状に限らず、ドット状やこれらを複数配置したものを適宜選択する。
また、本実施形態では、反射防止膜除去の際の照射量を0.03J/cm2 としたが、これに限定されることはない。反射防止膜のみを除去して空洞領域を形成できる照射量であれば良い。また、反射防止膜全てを除去するのではなく、照射量をさらに小さくして、アライメント光が検出できる膜厚程度に薄くすることをしても同様の効果が得られる。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第13の実施形態)
以下、アライメントマーク上に形成された反射防止膜のみを選択的に除去する場合について図面を参照しながら説明する。本実施形態では、レジストと反射防止膜の間にパターン転写膜(中間膜)がある場合に適用した。被処理基板の詳細については、第1の実施形態と重複するため、ここでは省略し、被処理基板上にレジストパターンを形成する方法から説明する。
以下、アライメントマーク上に形成された反射防止膜のみを選択的に除去する場合について図面を参照しながら説明する。本実施形態では、レジストと反射防止膜の間にパターン転写膜(中間膜)がある場合に適用した。被処理基板の詳細については、第1の実施形態と重複するため、ここでは省略し、被処理基板上にレジストパターンを形成する方法から説明する。
図34は、本発明の第13の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、図34において、図1と同一な部位には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図34(a)に示すように、層間絶縁膜101上に回転塗布法で膜厚300nmの反射防止膜321を形成する。ここでは、反射防止膜321として、カーボン微粒子を含有する無機系材料のものを用いた。次に、反射防止膜321上にパターン転写膜である酸化珪素膜322を回転塗布法で80nmの膜厚で形成する。
この基板を図3に示したレーザ照射装置に搬送する。そして、前述した実施形態に記載した方法によりアライメントマーク102及び位置合わせ検査マーク(図示されない)を含む領域上の反射防止膜のみを除去した。以下、その詳細について説明する。本実施形態では、Nd−YAGレーザの第4高調波(波長266nm)を照射光とし、照射量条件を0.025J/cm2 とした。ここで、照射量条件は第12の実施形態と同様に、反射防止膜のみ取り除かれた空洞状態になるような条件とした。この場合、除去領域近傍では、パーティクルの付着が全く観察されなかった。
これは、照射量を0.025J/cm2 と小さくした場合、従来のレーザアブレーションとは異なり、瞬間的な爆発が生じることなく、レーザ照射により発生したガスが中間膜から抜けることで中間層の飛散が生じなかったものと考えられる。
このように、従来のアブレーションによる除去よりも、低い照射量で照射することで、反射防止膜のみ気化させ、除去部周辺でのパーティクル発生を無くすことができた。
その後、図34(c)に示すように、膜厚300nmのArF光(波長193nm)用の化学増幅型ポジレジスト膜323を回転塗布法で形成する。
さらに、この被処理基板をArFエキシマレーザを光源とするステップアンドリピート型縮小投影露光装置に搬送し、露光するパターンと被処理基板とをETTR方式のアライメントで行った後、所望のパターンの露光を被処理基板内で行った。その後、PEB(Post Exposure Bake)と呼ばれる加熱処理を行った後、アルカリ現像液で現像し、所望のレジストパターンを形成した。
このように、反射防止膜だけをパーティクルフリーで除去することで、歩留まりを劣化させることなく、高精度なアライメントを実現することができた。
本実施形態では、反射防止膜除去の際の光源として、Nd−YAGレーザの第4高調波を用いたが、これに限定されることはない。除去する膜の光学定数に応じて、光源を選択することが望ましい。
また、本実施形態では、反射防止膜除去の際の照射量を0.025J/cm2としたが、これに限定されることはない。反射防止膜のみを除去して空洞領域を形成できる照射量であれば良い。また、反射防止膜全てを除去するのではなく、照射量をさらに小さくして、アライメント光が検出できる膜厚程度に薄くすることをしても同様の効果が得られる。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
また、位置あわせ検査マークに対して位置合わせをおこなったところ、精度良く重ね合わせができていることが確認できた。従来は位置合わせ検査マーク上にも反射防止膜があったため、検査の精度が悪かった。
(第14の実施形態)上記実施形態においては、ETTRアライメントにおいて、リソグラフィー工程に用いられる少なくとも反射防止膜を光照射により除去する方法について述べた。
一方で、半導体装置には、ポリイミド膜、Si多結晶膜、有機層間絶縁膜、シリコン窒化膜、シリコン炭化膜等のリソグラフィー工程に用いられる露光波長に対して不透明な膜も形成されている。これらの不透明膜がアライメントマーク上に形成されていると、ETTRアライメントが不可能になるといった問題が生じる。
本実施形態においては、これらの不透明膜の除去方法について述べる。
図35,図36は、本発明の第14の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。
図35(a)に示すように、製造途中の半導体装置400を用意する。Si基板401にSiO2からなるアライメントマーク402及び素子分離絶縁膜403が形成されている。Si基板401及びアライメントマーク402上に有機物からなる層間絶縁膜406が形成されている。Si基板401のデバイスパターン領域には、多数のトランジスタやキャパシタンス等の半導体素子404が形成されている。このデバイスにおいては、有機物で形成されている層間絶縁膜406が、露光波長を吸収する為に、反射防止膜を除去しただけではETTRアライメントを行う事はできない。なお、符号405はゲート絶縁膜である。
本実施形態では、図35(b)に示す様に、層間絶縁膜406上に反射防止膜407を形成する。次いで、図35(c)に示すように、光照射により反射防止膜407及び層間絶縁膜406を除去する。光照射方法としては、前述した実施形態に示したいずれかの方法で、パーティクルの付着の無い方法を適宜選択する。
その後、図34(d)に示す様に、全面にレジスト膜408を塗布形成する。図34(d)に示す状態では、アライメントマーク402上に露光光を完全に吸収する膜が形成されていない為に、露光波長でアライメントマークを観察することが可能となる。
すなわち、ETTRアライメントが可能となり、高精度でアライメントを行い、図35(e)に示すように、レジストにパターニングを行う事が可能となる。
次いで、図36(f)に示すように、パターニングされたレジスト膜408をマスクとして層間絶縁膜406のパターニングを行い、高精度にヴィアホールを形成する事ができる。その後、レジスト膜408及び反射防止膜407を除去する。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第15の実施形態)
半導体装置上に形成されたCu配線パターン上には、Cuの層間絶縁膜中への拡散を抑止する為に、シリコン窒化膜やシリコン炭化膜が形成されている。これらの膜は、露光波長の光を吸収する為に、ETTRアライメントができないといった問題が生じる。
半導体装置上に形成されたCu配線パターン上には、Cuの層間絶縁膜中への拡散を抑止する為に、シリコン窒化膜やシリコン炭化膜が形成されている。これらの膜は、露光波長の光を吸収する為に、ETTRアライメントができないといった問題が生じる。
図37は、本発明の第15の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。
先ず、図37(a)に示すように、製造途中の半導体装置500を用意する。この半導体装置500には、Si基板501上にSiCからなる第1の層間絶縁膜502が形成されている。第1の層間絶縁膜502にアライメントマーク503及びCu配線504が埋めこみ形成されている。アライメントマーク503及びCu配線504上にシリコン窒化膜505が形成されている。シリコン窒化膜上に第2の層間絶縁膜506が形成されている。
次いで、図36(b)に示す様に、第2の層間絶縁膜506上に有機材料からなる反射防止膜507を塗布形成する。そして、光照射により反射防止膜507,第2の層間絶縁膜506及びシリコン窒化膜505を除去する。
次いで、図37(c)に示すように、レジスト膜508を形成した後、ETTRアライメントにより高精度アライメントを行う事で、配線溝形成のレジストパターン508を形成する。
次いで、図37(d)に示すように、RIE工程により層間絶縁膜第2の層間絶縁膜506中に配線溝を形成する。そして、レジスト膜508及び反射防止膜507を除去する。
以上のように、本発明の光加工方法を用いる事により、ETTRによりアライメントを行ったリソグラフィー工程が可能となり、高精度でパターンを形成する事が可能となる。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第16の実施形態)
半導体装置上に感光性ポリイミド膜を形成し、リソグラフィー工程によりパターニングを行う場合にも本発明の光加工方法を適用する事が可能である。
半導体装置上に感光性ポリイミド膜を形成し、リソグラフィー工程によりパターニングを行う場合にも本発明の光加工方法を適用する事が可能である。
特に感光性ポリイミドは、露光波長のみならず、可視領域の波長光も吸収し、下層に形成されたマークの観察が困難であるといった問題がある。また、下層に形成されたマークが段差パターンである場合には、マーク上でのポリイミド膜の膜厚の不均一性によりアライメント精度が悪くなり、アライメント不良が多数発生する。
図38は、本発明の第16の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。
先ず、図38(a)に示すように、製造途中の半導体装置600を用意する。この半導体装置600には、Si基板601上に第1の層間絶縁膜602が形成されている。第1の層間絶縁膜602上にアライメントマーク603及びAlパッド604が形成されている。第1の層間絶縁膜602上に、アライメントマーク603及びAlパッド604を覆うように、第2の層間絶縁膜605を介して、感光性ポリイミド膜606が形成されている。
図38(b)に示す様に、光加工方法によりアライメントマーク603上の感光性ポリイミド膜606を除去する。次いで、図38(c)に示すように、アライメントを行うと、マークの観察が高精度で行え、アライメント不良が激減する。図38(c)は感光性ポリイミドをリソグラフィー工程によりパターニングし、その後RIE工程によりAlパッド上の絶縁膜を加工した後の形状を示している。
以上に示した様に、本発明の光加工は、レジスト膜やその反射防止膜の除去のみならず、半導体装置のマーク上に形成された様々な膜に対して適用する事が可能である。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第17の実施形態)
本実施形態では、図3に示した光加工装置の光形状成形部の別の例を示す。
本実施形態では、図3に示した光加工装置の光形状成形部の別の例を示す。
例えばアパーチャマスクの代わりに、レーザ光の径に比べて非常に小さく、向きがそれぞれ変更可能な複数の微小鏡が複数2次元配列された光学素子(例えばDigital Micromirror Device(テキサス・インスツルメンツ社の登録商標))を用いても良い。光学素子は、それぞれの微小鏡の向きを制御することによって、任意の大きさ及び形状の光学像を形成することができる。従って、この光学素子を構成するそれぞれの微小鏡を向きを制御することによって、マークの大きさ及び向きに応じた光学像のレーザ光を照射することができる。
即ち視野絞り系とS/D絞り系を透過させることを想定し、
明部+明部→明部
上記以外→暗部
としてマスク面上の明暗部グリッド情報を生成する。
明部+明部→明部
上記以外→暗部
としてマスク面上の明暗部グリッド情報を生成する。
グリッドは細かいほうが望ましいが、例えば、投影光学系で1/20に縮小する系ではアパーチャマスク上で5μm程度で細分化する(微小鏡この大きさのものを2次元配置する)。この明暗部グリッド情報を光学素子に与え、明部のみ基板上に光が照射されるように各微小鏡の角度を制御し、レーザ光を基板上に照射する。
また、この光学系を用いると、基板を静止させたままレーザ光の走査行うことができる。レーザ光の走査を想定してプロセス時間毎に明暗部グリッド情報を計算し、対応するプロセス時間に対して光学素子に与えて制御すればよい。この場合、光学素子のみ用いて加工することができる。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第18の実施形態)
本実施形態では、図3に示した光加工装置において、加工領域に流水を供給する機構を有する加工部の別の例を示す。
本実施形態では、図3に示した光加工装置において、加工領域に流水を供給する機構を有する加工部の別の例を示す。
図39は、本発明の第18の実施形態に係わる加工部の概略構成を示す図である。なお、図39において図3と同一な部位には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この場合の流水系は循環系を用いておらず液体供給器701から液体供給管702を介して液体239を流動方向変換器703に送る。流動方向変換器703は、基板主面上で該主面の垂直軸に対し回転できるようになっている。流動方向変換器703の一端には液体供給管702と接続した液体誘導管704が設けられており、さらにその先の吐出口705から液体を基板100主面に対して供給する。液体239は基板100と窓236との間を通り、吐出口705と対向する位置にある排出口706より排出される。排出口706は、吐出口705から基板100上に供給された液体239が乱流を生じない程度で広くしてある。流動方向変換器703は、基板100とレーザ光の相対的な走査方向に対して液体が予め設定された流れの向きになるように吐出口705と排出口706の向きが変更されるように制御される。
この加工部は、例えば、所望の加工領域の内側から一方へレーザ光を加工領域に対して相対的に走査させながら加工を行い一端で加工を停止し、次いで加工領域内側から他端に向けてレーザ光を加工領域に対して走査させながら加工を行うプロセスに用いることができる。即ち、加工中においてレーザ光の相対的な走査方向と相反する方向に水流を生じさせる場合には例えば図40のように行うと良い。図40は、図39に示す加工部を用いた加工状態を示す平面図である。なお、図40において、と同一な部位には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図40(a)に示すように、照射領域712の移動方向が紙面右から左に移動する場合、流動方向変換器703の吐出口705が加工領域711の左手、排出口706が加工領域の右手にそれぞれくるように配置し、水流を形成する。また、照射領域712の移動方向が紙面左から右に移動する場合、図40(b)に示すように、流動方向変換器703または基板100を180度加工領域712の周りで相対的に回転させて、流動方向変換器703の吐出口705が加工領域711の右手、排出口706が加工領域711の左手にそれぞれくるように配置し、水流を形成する。
図41は、図39及び図40に示した液体供給器をノズル位置が互いに反対にくるように配置した液体供給器である。この場合は、液体供給機構を加工領域で流水方向と直行する方向に並進移動させるだけで、容易に水流方向を変更することが可能である。加工領域の内側から紙面左手へ照射領域を相対的に走査させながら加工を行う場合には図41(a)に示すように配置し、次いで内側から紙面右手に向けて照射領域を相対的に走査させながら加工を行うときには図41(b)のようにすればよい。
(第19の実施形態)
図42はAl等の金属配線を形成する際の合わせ不良の問題を説明するための断面図である。
図42はAl等の金属配線を形成する際の合わせ不良の問題を説明するための断面図である。
図42(a)に示す断面図はAl配線を形成する前の段階を示しており、半導体基板801上に形成された層間絶縁膜802の表面層には、後に形成されるAl配線と接続されるヴィア805、及びアライメントを行うアライメントマーク806が少なくとも形成されている。なお、符号803,804は、プラグ、下層配線層である。そこで、なお、アライメントマーク806の表面には凹凸が形成されている。この理由は後述する。
次に、図42(b)に示す様に、Al膜807、反射防止膜808、及びレジスト膜809を順次形成する。このAl膜807上層、及び/もしくはAl膜807下層にはTi,TiN,Ta,TaN等で構成されたバリアメタル形成するが、その図示を省略している。
図42(b)に示す状態においては、アライメントマーク806の全面がAl膜807で覆われている。従って、直接アライメントマーク806を検出することができない。その為、Al膜807下層のヴィア層に形成されたアライメントマーク806の位置情報を検出するのではなく、Al膜807表面の凹凸形状を検出することによってアライメントを行う。
そこで、Al膜膜807表面の凹凸によりアライメントを行う為に、あらかじめ、ヴィア層に形成されたアライメントマーク806に段差を設け、Al膜807を形成した際にAl膜807の表面に凹凸が生じるようしている。
Al膜807表面の凹凸によりアライメントマーク806の位置情報を読み取り、パターニングを施すことにより、図42(c)の様にAl配線層810を形成する。
しかしながら、Al膜807表面凹凸は、スパッタ蒸着等の成膜方法の性質から、下地の凹凸に対して非対称となるために、位置情報に歪が生じ、アライメント誤差が大きくなる。このアライメント誤差は、Al配線層801とヴィア805のコンタクト不良を誘起し、チップ収率が低下するといった問題を生じる。
そこで、チップ収率を上げる為には、アライメントを行う前にアライメントマーク806上のAl膜807を選択的に除去し、Al配線層のリソグラフィーを行う為のアライメントは、下地ヴィア層に形成されたマークを直接検出する方式を取る必要がある。
図43,図44は、本発明の第19の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、図43,図44において、図42と同一な部位には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図43(a)に示すように、Al膜811を形成した後に、Al膜811上にレジスト膜812を形成する。次いで、図43(b)に示すように、下方にアライメントマーク及び、位置合わせ検査マーク(図示されない)が形成されているAl膜811の加工領域に、レーザ光を照射する事により、アライメントマーク上のレジスト膜812を選択的に除去する。除去する方式としては、上述した実施形態で説明したいずれの方式を用いても良い。
次いで、次にウエットエッチング等の方式を用いて、加工領域のAl膜811を除去する。アッシングによりレジスト膜812を除去する。この状態で、アライメントマーク806上と位置合わせ検査マーク上のAl膜811が選択的に除去された構造となる。
アライメントマーク806上のAl膜811が選択的に除去された状態で、図44(d)に示すように、i線用レジスト膜814/反射防止膜813を形成する。次に、ヴィア層に形成されたアライメントマーク806の位置情報を用いて、アライメント調整を行った後、露光・現像を行って、図44(e)に示すように、レジストパターン814を形成する。
位置あわせ検査マークに対して位置合わせをおこなったところ、精度良く重ね合わせができていることが確認できた。従来は位置合わせ検査マーク上にもAl膜があったため、検査が困難であったが、検査もたいへん容易になった。
上記のリソグラフィー工程の後、図44(f)に示すように、RIE工程等でAl膜811を加工する事により、Al配線815を形成し、レジストパターン814及び反射防止膜813を除去する。以上説明した製造方法により、ヴィアコンタクト不良の少ないAl配線のパターニングを行う事が可能となる。
なお、本実施形態では、加工膜の形成とレーザ加工とを連続して行うことができる加工装置で行った。しかし、加工膜の形成とレーザ加工とをそれぞれ独立の装置で行っても良い。
(第20の実施形態)
レーザ光の照射位置と所定の加工領域に対するアライメント精度が十分でない場合、往復走査を繰り返す度に被加工領域の境界から新たにパーティクルが発生するという問題が生じる。
レーザ光の照射位置と所定の加工領域に対するアライメント精度が十分でない場合、往復走査を繰り返す度に被加工領域の境界から新たにパーティクルが発生するという問題が生じる。
第2の実施形態では被加工領域の境界付近ではアライメント精度を考慮して、2回目以降の光照射では視野設定系を制御することで照射形状を被加工領域中央部での照射形状よりも小さくすることで、加工領域のエッジ付近で発生するパーティクルの発生を抑制し、加工領域内にパーティクルの付着を防止する方法を述べた。
これと同様の目的で、レーザ光の照射位置をずらしながら、所望の加工領域の加工を行うことで、パーティクルの発生を抑制する方法について述べる。
図45は、本発明の第20の実施形態に係わる光加工方法を示す平面図である。
まず初めに、図45(a)に示すように、基板上での照射形状がスリット状のレーザ光を基板に対して相対的に走査させ、第1の領域R1を加工する。この第1の領域R1の一つの頂点は、加工領域R0の頂点の一つに接している。
次いで、図45(b)に示すように、レーザ光の照射領域を第1の領域R1から第2の領域R2に変更する。この第2の領域R2の一つの頂点は、第1の領域R1の頂点が接していない加工領域R0の頂点の一つに接している。そして、第1の領域R1と同様に、第2の領域R2内の加工膜の加工を行う。
以下、図45(c)に示すように、レーザ光の照射領域を第2の領域R2から第3の領域R3に変更する。この第3の領域R3の一つの頂点は、領域R1,R2の頂点が接していない加工領域R0の頂点の一つに接している。そして、第1の領域R1と同様に、領域C内の加工膜の加工を行う。
以下、図45(d)に示すように、レーザ光の照射領域を第3の領域R3から第4の領域R4に変更する。この第4の領域R4の一つの頂点は、領域R1,R2,R3の頂点が接していない加工領域R0の頂点の一つに接している。そして、第1の領域R1と同様に、第4の領域R4内の加工膜の加工を行う。以上の工程で加工領域R0内の加工膜の加工が行われる。
そして、最後に、図45(e)に示すように、加工領域R0内に設定された第5の領域R5内を、長いスリット状のレーザ光を繰り返し往復走査し、第5の領域R5内に残るパーティクルを除去し、所定の加工形状を形成する。なお、第5の領域R5内を一括照射することで残るパーティクルを除去し、所定の加工形状を形成しても良い。
以上、照射位置をずらしながら、所定の加工領域を形成することで、加工領域のエッジに光照射する回数を極力少なくすることができる。そのため、所定の加工領域からのパーティクルの発生を抑制でき、被加工領域内でのパーティクルの付着を防止する事が可能である。
第5の領域R5の加工過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
なお、領域R1〜R4内の走査で重複して走査される領域を第5の領域R5にすることで、第5の領域R1での走査回数を減らすこともできる。
なお、走査領域の変更は、視野設定系の位置を移動させても良いし、基板を動かしても良い。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第21の実施形態)
照射位置と所定の加工領域に対するアライメント精度が十分でない場合、往復走査を繰り返す度に被加工領域の境界から新たにパーティクルが発生するという問題が生じる。
照射位置と所定の加工領域に対するアライメント精度が十分でない場合、往復走査を繰り返す度に被加工領域の境界から新たにパーティクルが発生するという問題が生じる。
第2の実施形態では被加工領域の境界付近ではアライメント精度を考慮して、2回目以降の光照射では視野設定系を制御することで照射形状を加工領域中央部での照射形状よりも小さくすることで、加工領域のエッジ付近で発生するパーティクルの発生を抑制し、被加工領域内にパーティクルの付着を防止する方法を述べた。
第20の実施形態では視野設定系の大きさを変化させず、走査領域を変えることで所定の加工領域の加工を行った。これと同様の目的で、本実施形態では、被処理基板を振動させながら、光照射することで加工を行う方法について述べる。
図46は、本発明の第21の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。
先ず、図46(a)に示すように、圧電素子等によって基板100に少なくとも水平方向に振動を加えながら、細く絞ったスリット状のレーザ光821を走査させることで加工膜の加工を行う。この時、図47に示すように、1パルスの照射で実際に照射される領域Rfは、振動がない状態でレーザ光が照査される領域Riよりも広くなる。図47は、1パルスのレーザ光の照射領域を示す平面図である。従って、基板100に振動を与えつつレーザ光の走査を行うことで、実際に加工される領域は、基板が振動しない状態で加工が行われる領域より広くなる。
次に、圧電素子駆動制御回路を切り、基板を振動させずに、図46(b)に示すように、加工された領域内を長いスリット状のレーザ光822を繰り返し往復走査させ、加工領域内に残るパーティクルを除去する。なお、一括照射により加工領域内に残るパーティクルを除去しても良い。
本実施形態では、基板を振動させたが、視野設定系に圧電素子を設けて、振動させても構わない。
2回目以降の走査過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了した。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
(第22の実施形態)
第2の実施形態では被加工領域の境界付近ではアライメント精度を考慮して、2回目以降の光照射では視野設定系を制御することで照射形状を加工領域中央部での照射形状よりも小さくすることで、被加工領域のエッジ付近で発生するパーティクルの発生を抑制し、被加工領域内にパーティクルの付着を防止する方法を述べた。
第2の実施形態では被加工領域の境界付近ではアライメント精度を考慮して、2回目以降の光照射では視野設定系を制御することで照射形状を加工領域中央部での照射形状よりも小さくすることで、被加工領域のエッジ付近で発生するパーティクルの発生を抑制し、被加工領域内にパーティクルの付着を防止する方法を述べた。
本実施形態では、レーザ光の走査回数に応じて、図3に示した光加工装置200の窓236と基板100表面との間隔を変えて加工を行う。
図48は、本発明の第22の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。
先ず、図48(a)に示すように、基板100表面と窓236との間隔を制御することで、基板100上の液体239の厚さをD1にする。そして、細く絞ったスリット状のレーザ光831を走査させることで、加工膜を加工する。
純水への入射時にレーザ光は屈折する為、照射領域の面積はA1となる。
次いで、図48(b)に示すように、窓236と基板100表面との間隔を変更し、基板100上の液体239の厚さをD2(<D1)にする。そして、再度、1回目の走査と同じ走査領域の設定で被加工領域内を長いスリット状のレーザ光を繰り返し往復走査させる。
液体239が薄くなることで、液体239中でのレーザ光の屈折の影響が小さくなる。そのため為、図49に示すように、1パルスのレーザ光の照射領域の面積A2は、面積A1より狭くなる。従って、2回目の走査領域を1回目の走査領域より小さくすることができる。図49は、1パルスのレーザ光の照射面積を示す平面図である。
以上のように、加工過程で被処理基板上の液膜厚を変化させることで被加工領域の境界からのパーティクルの発生を抑制でき、被加工領域内でのパーティクルの付着を防止する事が可能である。
2回目の走査過程においては、CCDカメラで構成される観察系220を用いて、加工領域内外のパーティクルをカウントする。そして、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0の場合にその部分での加工を停止し、そうでない場合には継続して加工を行わすように制御することで所望の加工を終了する。
本実施形態では、アライメントマーク上の加工膜を完全に除去したが、これに限るものではない。例えば、アライメント計測に用いる光学系によって、アライメントマークの検出を行うことができれば、加工領域内の加工膜がわずかに残っている状態で加工を終了させても良い。例えば、加工膜の膜厚が半分になった程度でも、コントラストは悪いがアライメントを行うことができた。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
101…半導体基板
102…アライメントマーク
103…配線パターン
104…層間絶縁膜
105…反射防止膜
106…化学増幅型ポジレジスト膜
107…アライメント光
109…レジストパターン
110…レーザ光
111…パーティクル
102…アライメントマーク
103…配線パターン
104…層間絶縁膜
105…反射防止膜
106…化学増幅型ポジレジスト膜
107…アライメント光
109…レジストパターン
110…レーザ光
111…パーティクル
Claims (6)
- 基板上に第1の膜を形成する工程と、
第1の膜上に第2の膜を形成する工程と、
基板に加工用エネルギー線を選択的に照射し、前記第2の膜を維持しつつ、前記第1の膜を気化させて、第1の膜の一部を除去或いは膜厚を減少させる加工を行う工程と、
を含むことを特徴とする加工方法。 - 前記第2の膜が中間膜であり、前記中間膜上にレジスト膜を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の加工方法。
- 前記基板がアライメントマークを有し、前記加工領域が前記アライメントマークを含む領域であり、前記第1の膜の加工を行った後、前記アライメントマーク上に第1のエネルギー線を照射し、前記アライメントマークから反射するエネルギー線から該アライメントマークの位置情報を取得する工程と、前記位置情報をもとに、前記レジスト膜に上に第2のエネルギー線を照射し、前記レジスト膜に所望の潜像パターンを形成する工程とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の加工方法。
- 第1のエネルギー線と第2のエネルギー線の波長とが同一であることを特徴とする請求項3記載の加工方法。
- 半導体基板内又は半導体基板上にアライメントマークが形成された基体を用意する工程と、
前記基体上に反射防止膜及びレジスト膜を形成する工程と、
請求項1に記載された加工方法により、前記アライメントマークが形成された領域を含む加工領域の反射防止膜を加工する工程と、
前記基体を露光装置に搬送する工程と、
前記アライメントマークを用いて、アライメント調整を行う工程と、
前記アライメント調整後、前記レジスト膜に前記半導体回路の潜像を形成する工程と、
前記レジスト膜を現像し、レジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンを用いて前記基体の加工を行う工程と、
を含むことを特徴とする半導体製造装置の製造方法。 - 半導体基板内又は半導体基板上にアライメントマークが形成された基体を用意する工程と、
前記基体上に反射防止膜及び中間膜を形成する工程と、
請求項4に記載された加工方法により、前記アライメントマークが形成された領域を含む加工領域の反射防止膜を加工する工程と、
前記中間膜上にレジスト膜を形成する工程と、
前記基体を露光装置に搬送する工程と、
前記アライメントマークを用いて、アライメント調整を行う工程と、
前記アライメント調整後、前記レジスト膜に前記半導体回路の潜像を形成する工程と、
前記レジスト膜を現像し、レジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンを用いて前記基体の加工を行う工程と、
を含むことを特徴とする半導体製造装置の製造方法。
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CN111128836A (zh) * | 2018-10-31 | 2020-05-08 | 佳能特机株式会社 | 吸附系统及方法、成膜装置及方法、电子器件的制造方法 |
-
2006
- 2006-07-10 JP JP2006189705A patent/JP2006279081A/ja active Pending
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