JP2006278134A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】透明電極とバス電極との間にキャパシターとして機能する材料層を介在させることで、放電電流を任意に制御可能とし、これによりセル設計の自由度を向上させる。
【解決手段】放電空間を介して対向する一対の基板と、その一対の基板のいずれか一方の基板に形成され、面放電用の電極とその面放電用の電極に給電を行うバス電極とからなる少なくとも一対の表示電極とを備えたプラズマディスプレイパネルにおいて、面放電用の電極とバス電極との間にキャパシターとして機能する材料層を介在させる。
【選択図】図4
【解決手段】放電空間を介して対向する一対の基板と、その一対の基板のいずれか一方の基板に形成され、面放電用の電極とその面放電用の電極に給電を行うバス電極とからなる少なくとも一対の表示電極とを備えたプラズマディスプレイパネルにおいて、面放電用の電極とバス電極との間にキャパシターとして機能する材料層を介在させる。
【選択図】図4
Description
本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下「PDP」と記す)及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、PDPのセル設計の自由度を向上させたPDP及びその製造方法に関する。
従来のPDPとして、AC駆動3電極面放電型のPDPが知られている。このPDPは、放電空間に対して前面側(表示面側)の基板の内面に面放電が可能な表示電極を水平方向に多数設け、背面側の基板の内面に発光セル選択用のアドレス電極を表示電極と交差する方向に多数設け、表示電極とアドレス電極との交差部をセルとするものである。
前面側の基板の表示電極は誘電体層で覆われ、その上に保護膜が形成されている。背面側の基板のアドレス電極も誘電体層で覆われ、その誘電体層上にストライプ状またはメッシュ状の隔壁が形成され、隔壁間には蛍光体層が形成されている。
PDPは、このように作製した前面側のパネル用基板と背面側のパネル用基板とを対向させて周辺を封止した後、内部に放電ガスを封入することにより作製されている。
このPDPでは、表示電極は、面放電用の透明電極とその透明電極に給電を行う金属製のバス電極とで構成されている。この表示電極の形成に際しては、まず、前面側の基板全体に例えばITOのような透明導電膜を形成し、その透明導電膜をパターニングすることで透明電極を形成する。次に、その透明電極上に、例えばCr/Cu/Crのような3層構造の金属材料層を形成し、その金属材料層をパターニングすることでバス電極を形成し、これにより表示電極を形成するようにしている。この場合、透明電極とバス電極は、これらを接触させて形成し、低抵抗化を図るようにしている。
このようなPDPでは、駆動電圧や放電電流の値は、主として透明電極の面積、誘電体層の厚さ、誘電体層の誘電率などで決定される。したがって、PDPを製造する際には、駆動電圧や放電電流の値が所望の値になるように、透明電極や誘電体層の構造や材料を決定し、これによりPDPのセル設計を行うようにしていた。
しかしながら、プラズマテレビ(PDPを用いたテレビセット)には、定格電力が定められており、消費電力の制限で放電電力が決定されると、セル設計の自由度が大幅に制限されるということが生じていた。
また、透明電極(面放電電極)上に形成される誘電体層が厚いと、面放電に利用される電界が減少するため、放電電圧が増加し、無効電流も多くなる。このため、誘電体層の厚みは薄いことが望ましいが、誘電体層の厚みが薄いと、放電の際のピーク電流が大きくなり、発光効率の低下やストリーキング(画面に縞模様が現れること)の発生につながる。
なお、関連技術として、透明電極の反応防止や、駆動回路の負荷軽減のために、透明電極とバス電極との間に絶縁体層または高抵抗膜を配置したものが知られている(特許文献1および特許文献2参照)。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、透明電極とバス電極との間にキャパシターとして機能する材料層を介在させることで、放電電流を任意に制御可能とし、これによりセル設計の自由度を向上させるものである。
本発明は、放電空間を介して対向する一対の基板と、その一対の基板のいずれか一方の基板に形成され、面放電用の電極とその面放電用の電極に給電を行うバス電極とからなる少なくとも一対の表示電極とを備え、面放電用の電極とバス電極との間にキャパシターとして機能する材料層を介在させてなるプラズマディスプレイパネルである。
本発明によれば、消費電力などの制限で放電電流を制限しても、自由なセル設計が可能となる。
また、透明電極の面積を小さくすることなく、放電時のピーク電流を抑えて、バス電極の抵抗による電圧降下を軽減できるので、ストリーキングを軽減することができる。
また、透明電極の面積を小さくすることなく、放電時のピーク電流を抑えて、バス電極の抵抗による電圧降下を軽減できるので、ストリーキングを軽減することができる。
さらに、放電電流を変えないで、透明電極の面放電の面積を広く設計することができるので、放電時の電子密度が低下して、発光効率が向上し、たとえば透明電極上に直接または誘電体層を介して形成されているMgOのような保護膜のスパッタリング寿命が長くなる。
また、放電空間に強電界を放出する設計が可能となり、たとえば放電ガスとしてXe−Neガスを用いている場合には、高Xe化(Xeの割合を高めること)が可能となり、駆動電圧を上げることなく、発光効率の向上を図ることが可能となる。
本発明において、一対の基板としては、ガラス、石英、セラミックス等の基板や、これらの基板上に、電極、絶縁膜、誘電体層、保護膜等の所望の構成物を形成した基板が含まれる。
少なくとも一対の表示電極は、一対の基板のいずれか一方の基板に形成され、面放電用の電極とその面放電用の電極に給電を行うバス電極とからなるものであればよい。この表示電極は、当該分野で公知の各種の材料と方法を用いて形成することができる。面放電用の電極に用いられる材料としては、例えば、ITO、SnO2などの透明な導電性材料が挙げられる。バス電極に用いられる材料としては、例えば、Ag、Au、Al、Cu、Crなどの金属の導電性材料が挙げられる。電極の形成方法としては、当該分野で公知の各種の方法を適用することができる。たとえば、印刷などの厚膜形成技術を用いて形成してもよいし、物理的堆積法または化学的堆積法からなる薄膜形成技術を用いて形成してもよい。厚膜形成技術としては、スクリーン印刷法などが挙げられる。薄膜形成技術の内、物理的堆積法としては、蒸着法やスパッタ法などが挙げられる。化学的堆積方法としては、熱CVD法や光CVD法、あるいはプラズマCVD法などが挙げられる。
キャパシターとして機能する材料層は、面放電用の電極とバス電極との間に介在されていればよい。このキャパシターとして機能する材料層は、第1の誘電体層であることが望ましい。この第1の誘電体層は、低融点ガラスフリットとバインダー樹脂からなる低融点ガラスペーストを、基板上にスクリーン印刷法で塗布し、焼成することで形成することができる。ここで用いる低融点ガラスとしては、酸化シリコン、ホウケイ酸ガラス、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化鉛などを主成分とするガラス材を適用することができる。第1の誘電体層は、この他に、プラズマCVD法でSiO2膜を成膜することにより形成することもできる。
本発明において、面放電用の電極は、基板を平面的に見た場合にバス電極と部分的に重なり、かつバス電極よりも基板から離れた放電空間側に形成されていることが望ましい。
上記構成においては、面放電用の電極を覆って形成された第2の誘電体層をさらに備えた構成であってもよい。この第2の誘電体層は、第1の誘電体層と同じ材料で形成されていてもよい。
上記構成においては、少なくとも一対の表示電極は、面放電用の電極が互いに隣接し、それら面放電用の電極による面放電領域から互いに遠ざかる位置にバス電極がそれぞれ配置されていることが好ましい。
また、面放電領域がセルごとの多数の面放電領域からなり、少なくとも一対の表示電極は、バス電極が直線状に延長され、面放電用の電極が、そのバス電極からセルごとに面放電領域にそれぞれ独立して突出した構造であることが望ましい。
本発明は、また、基板に少なくとも一対の給電用のバス電極を形成し、基板にそのバス電極を覆ってキャパシターとして機能する材料層を形成し、そのキャパシターとして機能する材料層上にバス電極から給電を受ける面放電用の電極を形成することで一方のパネル用基板を作製することからなるプラズマディスプレイパネルの製造方法である。
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を詳述する。なお、本発明はこれによって限定されるものではなく、各種の変形が可能である。
実施形態1
図1(a)および図1(b)は本発明のPDPの実施形態1の構成を示す説明図である。図1(a)は全体図、図1(b)は部分分解斜視図である。このPDPはカラー表示用のAC駆動型3電極面放電形式のPDPである。
図1(a)および図1(b)は本発明のPDPの実施形態1の構成を示す説明図である。図1(a)は全体図、図1(b)は部分分解斜視図である。このPDPはカラー表示用のAC駆動型3電極面放電形式のPDPである。
本PDP10は、PDP用の各種の構成要素が形成された前面側の基板11と、背面側の基板21から構成されている。前面側の基板11と背面側の基板21としては、ガラス基板、石英基板、セラミックス基板等を使用することができる。
前面側の基板11の内側面には、水平方向に対となる表示電極X,Yが放電の発生しない間隔(非放電ギャップ)を隔てて配置されている。表示電極Xと表示電極Yとの間が表示ラインLとなる。各表示電極X,Yは、例えばAg、Au、Al、Cu、Cr及びそれらの積層体(例えばCr/Cu/Crの積層構造)等からなる金属製の幅の狭い給電用のバス電極13と、そのバス電極13から面放電領域に向けて突出したITO、SnO2などの面放電用の透明電極12から構成されている。表示電極X,Yは、Ag、Auについてはスクリーン印刷のような厚膜形成技術を用い、そのほかについては蒸着法、スパッタ法等の薄膜形成技術とエッチング技術を用いることにより、所望の本数、厚さ、幅及び間隔で形成することができる。
なお、本PDPでは、対となる表示電極X,Yが非放電ギャップを隔てて配置されているが、表示電極Xと表示電極Yが等間隔に配置され、隣接する表示電極Xと表示電極Yとの間が全て表示ラインLとなる、いわゆるALiS構造のPDPであっても本発明を適用することができる。
表示電極X,Yの上には、表示電極X,Yを覆うように交流(AC)駆動用の誘電体層17が形成されている。誘電体層17は、低融点ガラスペーストを、前面側の基板11上にスクリーン印刷法で塗布し、焼成することにより形成している。誘電体層17は、プラズマCVD法でSiO2膜を成膜することにより形成してもよい。
誘電体層17の上には、表示の際の放電により生じるイオンの衝突による損傷から誘電体層17を保護するための保護膜18が形成されている。この保護膜はMgOで形成されている。保護膜は、電子ビーム蒸着法やスパッタ法のような、当該分野で公知の薄膜形成プロセスによって形成することができる。
背面側の基板21の内側面には、平面的にみて表示電極X,Yと交差する方向に複数のアドレス電極Aが形成され、そのアドレス電極Aを覆って背面側の誘電体層24が形成されている。アドレス電極Aは、Y電極との交差部で発光セルを選択するためのアドレス放電を発生させるものであり、Cr/Cu/Crの3層構造で形成されている。このアドレス電極Aは、その他に、例えばAg、Au、Al、Cu、Cr等で形成することもできる。アドレス電極Aも、表示電極X,Yと同様に、Ag、Auについてはスクリーン印刷のような厚膜形成技術を用い、その他については蒸着法、スパッタ法等の薄膜形成技術とエッチング技術を用いることにより、所望の本数、厚さ、幅及び間隔で形成することができる。背面側の誘電体層24は、前面側の誘電体層17と同じ材料、同じ方法を用いて形成することができる。
隣接するアドレス電極Aとアドレス電極Aとの間の誘電体層24上には、ストライプ状の複数の隔壁29が形成されている。隔壁29の形状はこれに限定されず、放電空間をセルごとに区画するメッシュ状であってもよい。隔壁29は、サンドブラスト法、印刷法、フォトエッチング法等により形成することができる。例えば、サンドブラスト法では、低融点ガラスフリット、バインダー樹脂、溶媒等からなるガラスペーストを誘電体層24上に塗布して乾燥させた後、そのガラスペースト層上にドライフィルムレジストを貼り付けて、隔壁パターンの開口を有するフォトマスクで露光し、現像を行い、切削粒子を吹きつけて、ドライフィルムレジストの開口部分のガラスペースト層を切削し、ドライフィルムレジストを剥離した後、焼成することにより形成する。また、フォトエッチング法では、切削粒子で切削することに代えて、バインダー樹脂に感光性の樹脂を使用し、マスクを用いた露光及び現像の後、焼成することにより形成する。
隔壁29の側面及び隔壁間の誘電体層24上には、赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体層28R,28G,28Bが形成されている。蛍光体層28R,28G,28Bは、蛍光体粉末とバインダー樹脂と溶媒とを含む蛍光体ペーストを隔壁29間の凹溝状の放電空間内にスクリーン印刷、又はディスペンサーを用いた方法などで塗布し、これを各色毎に繰り返した後、焼成することにより形成している。この蛍光体層28R,28G,28Bは、蛍光体粉末と感光性材料とバインダー樹脂とを含むシート状の蛍光体層材料(いわゆるグリーンシート)を使用し、フォトリソグラフィー技術で形成することもできる。この場合、所望の色のシートを基板上の表示領域全面に貼り付けて、露光、現像を行い、これを各色毎に繰り返すことで、対応する隔壁間に各色の蛍光体層を形成することができる。
PDPは、上記した前面側の基板11と背面側の基板21とを、表示電極X,Yとアドレス電極Aとが交差するように対向配置し、周囲を封止し、隔壁29で囲まれた放電空間30にXeとNeとを混合した放電ガスを充填することにより作製されている。このPDPでは、表示電極X,Yとアドレス電極Aとの交差部の放電空間30が表示の最小単位である1つのセル(単位発光領域)となる。1画素はR、G、Bの3つのセルで構成される。
図2は画面の一画素の領域を平面的に見た状態を示す説明図である。
上述したように、1画素はR、G、Bの3つのセルで構成され、セル間は隔壁29で仕切られている。透明電極12は、バス電極13からセル毎に独立して面放電領域に突出した構成となっている。
上述したように、1画素はR、G、Bの3つのセルで構成され、セル間は隔壁29で仕切られている。透明電極12は、バス電極13からセル毎に独立して面放電領域に突出した構成となっている。
平面的に見た場合、バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。
表示電極Xのバス電極13と表示電極Yのバス電極13との間に電圧を印加することにより、表示電極Xの透明電極12と表示電極Yの透明電極12との間で面放電Dが発生される。
面放電Dがバス電極13上まで広がらないように、バス電極13と平面的に重なる位置に横方向の隔壁を設けてもよい。
表示電極Xのバス電極13と表示電極Yのバス電極13との間に電圧を印加することにより、表示電極Xの透明電極12と表示電極Yの透明電極12との間で面放電Dが発生される。
面放電Dがバス電極13上まで広がらないように、バス電極13と平面的に重なる位置に横方向の隔壁を設けてもよい。
図3は図2のIII-III断面を示す説明図である。この図は前面側のパネルのみを示している。
前面側のパネルは、図6(a)〜図6(d)に示すように、前面側の基板11にバス電極13を形成し(図6(a)参照)、バス電極13を覆って誘電体層17を形成し(図6(b)参照)、誘電体層17上に透明電極12を形成し(図6(c)参照)、誘電体層17上に透明電極12を覆って保護膜18を形成した構造となっている(図6(d)参照)。バス電極13および透明電極12は真空蒸着法で形成している。誘電体層17は低融点ガラスペーストを塗布して焼成することにより形成している。この他に、誘電体層17は、低融点ガラスと樹脂が分散したシートをラミネートし、焼成することで形成してもよい。保護膜18は蒸着法でMgO膜を成膜することにより形成している。
前面側のパネルは、図6(a)〜図6(d)に示すように、前面側の基板11にバス電極13を形成し(図6(a)参照)、バス電極13を覆って誘電体層17を形成し(図6(b)参照)、誘電体層17上に透明電極12を形成し(図6(c)参照)、誘電体層17上に透明電極12を覆って保護膜18を形成した構造となっている(図6(d)参照)。バス電極13および透明電極12は真空蒸着法で形成している。誘電体層17は低融点ガラスペーストを塗布して焼成することにより形成している。この他に、誘電体層17は、低融点ガラスと樹脂が分散したシートをラミネートし、焼成することで形成してもよい。保護膜18は蒸着法でMgO膜を成膜することにより形成している。
断面で見た場合、透明電極12とバス電極13との間には、誘電体層17が介在しており、平面的に見た場合、バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。
表示電極Xのバス電極13(X)と表示電極Yのバス電極13(Y)との間に電圧を印加することにより、表示電極Xの透明電極12(X)と表示電極Yの透明電極12(Y)との間で、保護膜18を介して面放電Dが発生される。
次に、実施形態2〜11を説明する。これらの実施形態は、透明電極の断面形状における実施形態である。
図4は本発明の実施形態2の構成を示す説明図である。
この実施形態では、前面側の基板11にバス電極13を形成し、誘電体層17(以後第1誘電体層という)を形成し、透明電極12を形成し、誘電体層19(以後第2誘電体層という)を形成し、保護膜18を形成している。透明電極12、バス電極13、第1誘電体層17の形成方法は実施形態1と同じである。第2誘電体層19の形成方法は第1誘電体層17と同じである。
この実施形態では、前面側の基板11にバス電極13を形成し、誘電体層17(以後第1誘電体層という)を形成し、透明電極12を形成し、誘電体層19(以後第2誘電体層という)を形成し、保護膜18を形成している。透明電極12、バス電極13、第1誘電体層17の形成方法は実施形態1と同じである。第2誘電体層19の形成方法は第1誘電体層17と同じである。
本実施形態では、透明電極12の上に第2誘電体層19が形成されている。平面的に見た場合、バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。面放電Dは、透明電極12(X)と透明電極12(Y)との間で、第2誘電体層19と保護膜18を介して発生される。
図5は本発明の実施形態3の構成を示す説明図である。
この実施形態では、前面側の基板11に透明電極12を形成し、第1誘電体層17を形成し、バス電極13を形成し、第2誘電体層19を形成し、保護膜18を形成している。これらの形成方法は実施形態2と同じである。
この実施形態では、前面側の基板11に透明電極12を形成し、第1誘電体層17を形成し、バス電極13を形成し、第2誘電体層19を形成し、保護膜18を形成している。これらの形成方法は実施形態2と同じである。
本実施形態では、バス電極13と透明電極12の配置が実施形態2と逆になっている。平面的に見た場合、バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。面放電Dは、透明電極12(X)と透明電極12(Y)との間で、第1誘電体層17、第2誘電体層19、保護膜18を介して発生される。
図7(a)および図7(b)は本発明の実施形態4および5の構成を示す説明図である。
これらの実施形態および以後の実施形態6〜11では、第1誘電体層17と第2誘電体層19を、プラズマCVD法でSiO2膜を成膜することにより形成している。
これらの実施形態および以後の実施形態6〜11では、第1誘電体層17と第2誘電体層19を、プラズマCVD法でSiO2膜を成膜することにより形成している。
本発明の電極構造では、誘電体層を形成した後、電極膜を形成してエッチングする場合があるので、誘電体層は、ある程度の耐薬品性を持っている必要がある。このため、誘電体層を、プラズマCVD法でSiO2膜を成膜することにより形成すれば、透明、かつ耐薬品性を持った誘電体層となり、パネル作製が容易となる。誘電体層は、この他に、蒸着により、アルミナ、五酸化タンタル、酸化イットリウム等を用いて形成することができる。透明電極12、バス電極13、保護膜18の形成方法は実施形態1と同じである。
実施形態4では、前面側の基板11にバス電極13を形成し、第1誘電体層17を形成し、透明電極12を形成し、保護膜18を形成している。
実施形態5では、前面側の基板11にバス電極13を形成し、第1誘電体層17を形成し、透明電極12を形成し、第2誘電体層19を形成し、保護膜18を形成している。
実施形態4と実施形態5は、実施形態5では第2誘電体層19が形成されている点で異なる。その他の点については同じである。
平面的に見た場合、バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。面放電Dは、実施形態4では、透明電極12(X)と透明電極12(Y)との間で、保護膜18を介して発生される。実施形態5では、第2誘電体層19と保護膜18を介して発生される。
図8(a)および図8(b)は本発明の実施形態6および7の構成を示す説明図である。
実施形態6では、前面側の基板11に透明電極12を形成し、第1誘電体層17を形成し、バス電極13を形成し、保護膜18を形成している。
実施形態6では、前面側の基板11に透明電極12を形成し、第1誘電体層17を形成し、バス電極13を形成し、保護膜18を形成している。
実施形態7では、前面側の基板11に透明電極12を形成し、第1誘電体層17を形成し、バス電極13を形成し、第2誘電体層19を形成し、保護膜18を形成している。
実施形態6と実施形態7は、実施形態7では第2誘電体層19が形成されている点で異なる。その他の点については同じである。
これらの実施形態では、バス電極13と透明電極12の配置が、実施形態4および5と逆になっている。平面的に見た場合、バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。面放電Dは、実施形態6では、透明電極12(X)と透明電極12(Y)との間で、第1誘電体層17と保護膜18を介して発生される。実施形態7では、第1誘電体層17、第2誘電体層19、保護膜18を介して発生される。
図9(a)および図9(b)は本発明の実施形態8および9の構成を示す説明図である。
実施形態8では、前面側の基板11にバス電極13を形成し、バス電極部分だけ第1誘電体層17を形成し、透明電極12を形成し、保護膜18を形成している。実施形態8〜11に示した誘電体層17は、バス電極13付近のみに設置するため、スクリーン印刷法で所定の位置に設置して形成する。また、感光性樹脂が練りこまれた誘電体ペーストまたはシートを設置し、露光・現像・焼成工程により、誘電体層17を設置してもよい。
実施形態8では、前面側の基板11にバス電極13を形成し、バス電極部分だけ第1誘電体層17を形成し、透明電極12を形成し、保護膜18を形成している。実施形態8〜11に示した誘電体層17は、バス電極13付近のみに設置するため、スクリーン印刷法で所定の位置に設置して形成する。また、感光性樹脂が練りこまれた誘電体ペーストまたはシートを設置し、露光・現像・焼成工程により、誘電体層17を設置してもよい。
実施形態9では、前面側の基板11にバス電極13を形成し、バス電極部分だけ第1誘電体層17を形成し、透明電極12を形成し、第2誘電体層19を形成し、保護膜18を形成している。第2誘電体層19は、低融点ガラスペーストを塗布して焼成することにより形成している。第2誘電体層19は、この他に、低融点ガラスと樹脂が分散したシートをラミネートし、焼成することで形成してもよい。また、CVD法により誘電体層19を得てもよい。
実施形態8と実施形態9は、実施形態9では第2誘電体層19が形成されている点で異なる。その他の点については同じである。
平面的に見た場合、バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。面放電Dは、実施形態8では、透明電極12(X)と透明電極12(Y)との間で、保護膜18を介して発生される。実施形態9では、第2誘電体層19と保護膜18を介して発生される。
図10(a)および図10(b)は本発明の実施形態10および11の構成を示す説明図である。
実施形態10では、前面側の基板11に透明電極12を形成し、バス電極を形成しようとする部分だけ第1誘電体層17を形成し、バス電極13を形成し、保護膜18を形成している。
実施形態10では、前面側の基板11に透明電極12を形成し、バス電極を形成しようとする部分だけ第1誘電体層17を形成し、バス電極13を形成し、保護膜18を形成している。
実施形態11では、前面側の基板11に透明電極12を形成し、バス電極を形成しようとする部分だけ第1誘電体層17を形成し、バス電極13を形成し、第2誘電体層19を形成し、保護膜18を形成している。
実施形態10と実施形態11は、実施形態11では第2誘電体層19が形成されている点が異なる。その他の点については同じである。
これらの実施形態では、バス電極13と透明電極12の配置が、実施形態8および9と逆になっている。平面的に見た場合、バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。面放電Dは、実施形態10では、透明電極12(X)と透明電極12(Y)との間で、保護膜18を介して発生される。実施形態11では、第2誘電体層19と保護膜18を介して発生される。
次に、実施形態12〜15を説明する。これらの実施形態は、透明電極の平面形状における実施形態である。
図11は本発明の実施形態12の構成を示す説明図である。
この実施形態では、透明電極12は、実施形態1と比較して、面放電の部分が隔壁29に当接する横幅となっている。バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。
面放電Dがバス電極13上まで広がらないように、バス電極13と平面的に重なる位置に横方向の隔壁を設けてもよい。
図11は本発明の実施形態12の構成を示す説明図である。
この実施形態では、透明電極12は、実施形態1と比較して、面放電の部分が隔壁29に当接する横幅となっている。バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。
面放電Dがバス電極13上まで広がらないように、バス電極13と平面的に重なる位置に横方向の隔壁を設けてもよい。
図12は本発明の実施形態13の構成を示す説明図である。
この実施形態では、縦方向の隔壁29に加えて、バス電極13と平面的に重なる位置に横方向の隔壁29aが設けられている。隔壁構造は、このように横方向の隔壁29aが形成された構造であってもよい。
この実施形態では、縦方向の隔壁29に加えて、バス電極13と平面的に重なる位置に横方向の隔壁29aが設けられている。隔壁構造は、このように横方向の隔壁29aが形成された構造であってもよい。
透明電極12は、実施形態1と比較して、面放電の部分が図の上下方向に広がった形状となっている。バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。
横方向の隔壁29aは、前面基板側に設置してもよいし、背面基板側に設置してもよい。また、設置しなくてもよい。
横方向の隔壁29aは、前面基板側に設置してもよいし、背面基板側に設置してもよい。また、設置しなくてもよい。
図13は本発明の実施形態14の構成を示す説明図である。
この実施形態では、バス電極13と平面的に重なる位置に横方向の隔壁29aが設けられ、透明電極13は、バス電極13から図の上側の面放電領域と下側の面放電領域に向けてそれぞれ突出した形状となっている。バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。
この実施形態では、バス電極13と平面的に重なる位置に横方向の隔壁29aが設けられ、透明電極13は、バス電極13から図の上側の面放電領域と下側の面放電領域に向けてそれぞれ突出した形状となっている。バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。
この電極構造の場合、非放電ギャップがなく、隣接する全ての表示電極Xと表示電極Yの間で面放電が発生される。つまり、表示電極Xと表示電極Y間の全てが表示ラインLとなる。
横方向の隔壁29aは、前面基板側に設置してもよいし、背面基板側に設置してもよい。また、設置しなくてもよい。
横方向の隔壁29aは、前面基板側に設置してもよいし、背面基板側に設置してもよい。また、設置しなくてもよい。
図14は本発明の実施形態15の構成を示す説明図である。
この実施形態では、透明電極12は、バス電極13の隔壁29と平面的に重なった部分から延出された形状となっている。バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。面放電Dがバス電極13上まで広がらないように、バス電極13と分離された形で透明電極12を設置してあるが、バス電極13と平面的に重なる位置に横方向に隔壁を設けてもよい。
この実施形態では、透明電極12は、バス電極13の隔壁29と平面的に重なった部分から延出された形状となっている。バス電極13と透明電極12は、透明電極12の根元部分12aで重なっている。面放電Dがバス電極13上まで広がらないように、バス電極13と分離された形で透明電極12を設置してあるが、バス電極13と平面的に重なる位置に横方向に隔壁を設けてもよい。
上述した実施形態1〜15では、透明電極の根元部分12aが、セル毎に独立してキャパシターとして機能するようになっている。
透明電極およびバス電極を、以上述べた実施形態1〜15のような構成にすれば、バス電極と透明電極が重なった部分の面積、重なった部分の誘電体層の厚さ、重なった部分の誘電体層の誘電率により、放電電流を設計することができる。
この放電電流の設計は、実施形態1および実施形態12〜15に記載した透明電極の平面形状に限定されず、透明電極とバス電極との間に誘電体層が介在していれば、透明電極がどのような平面形状であっても可能である。
以下に本発明と比較例との比較について述べる。
図15は本発明の電極構造であり、前面側のパネルの断面を示している。これは図3で示した実施形態1の構造である。
図15は本発明の電極構造であり、前面側のパネルの断面を示している。これは図3で示した実施形態1の構造である。
図16は比較例1を示す説明図であり、同じく前面側のパネルの断面を示している。この比較例1はバス電極と透明電極が接触している電極構造である。
図17〜図19は比較例2〜4を示す説明図であり、これらは比較例1の平面形状を示している。
図17の比較例2は、帯状に延長された透明電極12の根元部分12bに透明電極12と接触してバス電極13が形成されている例である。図16の比較例1はこの比較例2のXVI-XVI断面を示したものである。
図17の比較例2は、帯状に延長された透明電極12の根元部分12bに透明電極12と接触してバス電極13が形成されている例である。図16の比較例1はこの比較例2のXVI-XVI断面を示したものである。
図18の比較例3は、透明電極12の形状がセル毎に独立してT字状に形成され、帯状に延長された透明電極12の根元部分12bに透明電極12と接触してバス電極13が形成されている例である。この比較例3の断面も図16の比較例1と同じ断面形状となる。
図19の比較例4は、透明電極12がセル毎に独立してT字状に形成され、透明電極12の根元部分12bがバス電極13と個別に接触して重なっている例である。
上述の比較例2〜4は、いずれもバス電極と透明電極が接触している電極構造である。
上述の比較例2〜4は、いずれもバス電極と透明電極が接触している電極構造である。
図15の本発明の構成と図16の比較例1の構成とを比較すると、本発明の構成では、透明電極12とバス電極13との間に誘電体層17が介在しているのに対し、比較例1では透明電極12とバス電極13とが接触している。
したがって、比較例1の構成では、透明電極12の面積と誘電体層17の厚さのみで放電電流を設計する必要がある。放電電流が決定されてしまうと、誘電体層17の厚みまたは透明電極12の電極面積が固定されてしまうため、自由な設計ができない。
これに対し、本発明の構成であれば、透明電極12とバス電極13とが平面的に重なり合った面積とその部分の誘電体層17の厚さを設計することで、セルの放電電流を設計することができる。これにより、透明電極12のバス電極13と重なっていない部分の電極面積に制約がなくなる。また、誘電体層17の厚さも比較的自由なセル設計が可能となる。したがって、これらを生かしたセル設計をすることでストリーキングを軽減することができる。
また、図15の本発明の構成と図16の比較例1の構成とを比較した場合、本発明の構成では、面放電Dの発生の際、放電空間に出ている電界が強いことがわかる。これは透明電極12が放電空間に近づいているためである。比較例1では、面放電Dの発生の際、放電空間に出ている電界は弱い。したがって、本発明の構成であれば、強い電界を利用した設計も可能となる。たとえば放電電圧を下げて駆動する方法である。これにより、駆動素子の耐圧を下げたり、負荷を減少して、ストリーキングの更なる改善を行うことも可能となる。
また、別の利用方法として、放電ガスとしてXe−Neガスを用いている場合、紫外線発生ガスであるXe分圧を増加させることができる。Xe分圧を増加させると、一般的に放電電圧が増加するが、強い電界が得られるセル構造を採用すると、比較例1のような放電空間に出る電界が弱いタイプの低い耐圧の駆動回路を用いても、高Xe化が可能となる。
ちなみに、PDP内に放電ガスとして4%Xe−Neガスを500Torrで充填した場合、比較例1のセル構造を図15の本発明のセル構造に変更すると、放電電圧が180Vであったものが、80V以上低い90Vで駆動可能となった。この低下分駆動電圧を低下させることができた。また同じ180Vで駆動した場合、Xe濃度を30%に増加してもほぼ同様な駆動電圧が確保できた。これらはスタティック駆動での評価結果である。
透明電極とバス電極との間に誘電体層を介在させた本発明構造の前面側のパネルを作製した。前面側のパネルの断面形状は図4に示した実施形態2の形状とし、透明電極の平面形状は図12に示した実施形態13の形状とした。この前面側のパネルと公知の背面側のパネルとを貼り合せて本発明構造のPDPを作製した。背面側のパネルについては、横方向の隔壁がないものを実施例1とし、あるものを実施例2として作製した。
一方、透明電極とバス電極とを接触させた構造の前面側のパネルを作製した。前面側のパネルの断面形状は図16に示した比較例1の形状とし、透明電極の平面形状は図18に示した形状とした。この前面側のパネルと公知の背面側のパネルを貼り合せて比較例1のPDPを作製した。
実施例1、実施例2、比較例1に関し、相対効率、保護膜の掘れ量、ストリーキング特性を調べた結果を図20に示す。
実施例1、実施例2、比較例1のパネルについては、すべて、4%Xe−Neガスを65kPaで充填した。
実施例1,2のPDPでは、比較例1のDPDと比べて、透明電極の面積を1.5倍程度に増加させ、放電電流が比較例1と同じになるように、透明電極とバス電極とが重なり合う部分の誘電体層の容量を調整して作製した。
このため、実施例1,2と比較例1では、同じ放電電流が流れるにもかかわらず、実施例1,2の方が透明電極の面積が広い。したがって、実施例1,2の方が比較例1よりも放電電流密度(電子密度)が低下する。このため、実施例1では効率が15%増加した。
図21は放電の際の電子密度と輝度との関係、および電子密度と発光効率との関係を示すグラフである。このグラフに示すように、放電の際の電子密度が低下すると、輝度は低くなるが、発光効率は増加する。
さらに、実施例2では、背面基板側に横方向の隔壁を設置しているので、バス電極の遮光防止効果がある。また、バス電極上の放電が抑制され、放電電流が更に低下したため、効率が30%向上した。この構造は、放電面積と放電電流とを独立に設計できるメリットがある。
さらに、実施例1のPDPでは、透明電極が、保護膜の直下または、比較的薄い誘電体層の下に設置してある場合は、面放電の放電開始電圧が低減した。高Xe濃度の放電ガス、たとえば、30%Xe−Neガスを65kPaで充填しても、透明電極間での放電開始電圧は、比較例1の4%Xe−Neとほぼ同じ電圧であった。さらに、効率も、1.7倍も増加した。これは、透明電極を放電空間側に近づけた効果で、面放電電圧が低下したためである。Xeの高濃度化もセル設計の一例である。
また、実施例1,2および比較例1のパネルで5000hの寿命試験を行い、保護膜(実施例1,2および比較例1とも全てMgOを用いた)の放電ガスによるイオンスパッタリング量(掘れ量)断面をSEMで観察した。実施例1,2では、掘れている部分が広く均一に掘れていた。比較例1では、放電ギャップ近傍が支配的に掘れ、一番深い部分で、実施例1,2より3倍以上掘れていた。したがって、実施例1,2では、比較例1と比べて、3倍以上の寿命改善したことになる。
実施例1,2については、断面形状はいずれも図4に示した実施形態2の形状であったが、実施例2の変形例として、断面形状を図5に示した実施形態3の形状のものを作製したところ、相対効率は1.19であり、保護膜の掘れ量は0.20程度であった。このように、実施形態2の断面形状を実施形態3の断面形状にすると、相対効率は低下するが、保護膜の掘れ量が減少し、長寿命化に効果がある。
次に、実施例1,2と比較例1のPDPで、図22に示すような表示を行った。図中、H1部およびH2部は100%輝度表示部(白表示部)、H3部は0%輝度表示部(黒表示部)の部分、M部は表示ライン状の輝度段差(ストリーキング現象)である。
H1部とH2部は、本来同じ輝度であるが、バス電極に流れる電流が異なるため、バス電極の電圧降下が発生し、電圧降下分が輝度差として現れる。このため、画面のM部のように縞模様のストリーキング現象が現れる。このストリーキング現象を目視で評価を行った。透明電極とバス電極の間に誘電体層を介在させることで、ピーク電流を低減でき、ストリーキング現象が緩和した。さらに、実施例2は、放電電流とセル設計を完全に分離できているため、本発明に適した構造であるといえる。
本発明の他の実施形態の構造も、実施例1および実施例2と同じ様な効果を示した。
本発明の他の実施形態の構造も、実施例1および実施例2と同じ様な効果を示した。
このように、透明電極とバス電極との間に誘電体層を介在させることで、放電電流を任意に制御することができ、これによりセル設計の自由度が向上する。
また、透明電極の面積を小さくすることなく、放電時のピーク電流を抑えて、バス電極の抵抗による電圧降下を軽減できるので、ストリーキングを軽減することができる。
また、透明電極の面積を小さくすることなく、放電時のピーク電流を抑えて、バス電極の抵抗による電圧降下を軽減できるので、ストリーキングを軽減することができる。
さらに、放電電流を変えないで、透明電極の面放電の面積を広く設計することができるので、放電時の電子密度が低下して、発光効率が向上し、透明電極上に形成された保護膜のスパッタリング寿命が長くなる。
また、放電空間に強電界を放出する設計が可能となり、高Xe化が可能となり、駆動電圧を上げることなく、発光効率の向上を図ることができ、PDPの高性能化および長寿命化が可能となる。
11 前面側の基板
12 透明電極
12a,12b 透明電極の根元部分
13 バス電極
17 第1誘電体層
19 第2誘電体層
18 保護膜
21 背面側の基板
24 背面側の誘電体層
28R,28G,28B 蛍光体層
29 隔壁
30 放電空間
A アドレス電極
L 表示ライン
X,Y 表示電極
12 透明電極
12a,12b 透明電極の根元部分
13 バス電極
17 第1誘電体層
19 第2誘電体層
18 保護膜
21 背面側の基板
24 背面側の誘電体層
28R,28G,28B 蛍光体層
29 隔壁
30 放電空間
A アドレス電極
L 表示ライン
X,Y 表示電極
Claims (10)
- 放電空間を介して対向する一対の基板と、その一対の基板のいずれか一方の基板に形成され、面放電用の電極とその面放電用の電極に給電を行うバス電極とからなる少なくとも一対の表示電極とを備え、
面放電用の電極とバス電極との間にキャパシターとして機能する材料層を介在させてなるプラズマディスプレイパネル。 - 面放電用の電極は、基板を平面的に見た場合にバス電極と部分的に重なり、かつバス電極よりも基板から離れた放電空間側に形成されてなる請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
- キャパシターとして機能する材料層が第1の誘電体層である請求項2記載のプラズマディスプレイパネル。
- 面放電用の電極を覆って形成された第2の誘電体層をさらに備えてなる請求項3記載のプラズマディスプレイパネル。
- 第2の誘電体層が第1の誘電体層と同じ材料で形成されてなる請求項4記載のプラズマディスプレイパネル。
- 第1の誘電体層がプラズマCVD法で形成されたSiO2膜からなる請求項3記載のプラズマディスプレイパネル。
- 第2の誘電体層がプラズマCVD法で形成されたSiO2膜からなる請求項4または5記載のプラズマディスプレイパネル。
- 少なくとも一対の表示電極は、面放電用の電極が互いに隣接し、それら面放電用の電極による面放電領域から互いに遠ざかる位置にバス電極がそれぞれ配置されてなる請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
- 面放電領域がセルごとの多数の面放電領域からなり、
少なくとも一対の表示電極は、バス電極が直線状に延長され、面放電用の電極が、そのバス電極から多数の面放電領域にそれぞれ独立して突出した構造である請求項8記載のプラズマディスプレイパネル。 - 基板に少なくとも一対の給電用のバス電極を形成し、
基板にそのバス電極を覆ってキャパシターとして機能する材料層を形成し、
そのキャパシターとして機能する材料層上にバス電極から給電を受ける面放電用の電極を形成することで一方のパネル用基板を作製することからなるプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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