JP2006277990A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2006277990A
JP2006277990A JP2005091261A JP2005091261A JP2006277990A JP 2006277990 A JP2006277990 A JP 2006277990A JP 2005091261 A JP2005091261 A JP 2005091261A JP 2005091261 A JP2005091261 A JP 2005091261A JP 2006277990 A JP2006277990 A JP 2006277990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
active material
electrode
battery
negative electrode
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005091261A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4919613B2 (ja
Inventor
Tetsuo Kawai
徹夫 川合
Tatsu Nagai
龍 長井
Hiroshi Sugiyama
拓 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP2005091261A priority Critical patent/JP4919613B2/ja
Publication of JP2006277990A publication Critical patent/JP2006277990A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4919613B2 publication Critical patent/JP4919613B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

【課題】従来と同等の生産性を保持しつつ、優れた安全性を確保でき、更には急速充電可能な非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】特定のリチウム含有複合酸化物を活物質とし、該活物質を含む活物質含有層が集電体表面に形成されてなる正極と、リチウムを吸蔵、排出可能な材料を活物質とし、該活物質を含む活物質含有層が集電体表面に形成されてなる負極とが、セパレータを介して渦巻状に巻回されてなる断面が略長円形状の巻回電極体を複数個、同一の電池外装体内に並べて配置しており、正極の集電体は、箔状のアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成され且つ厚みが12〜40μmであり、負極の集電体は、箔状の銅または銅合金で構成され且つ厚みが6〜30μmであり、正極と負極との対向する部分において、正極の活物質含有層の厚みと負極の活物質含有層の厚みが、それぞれ2〜35μmであることを特徴とする非水電解質二次電池である。
【選択図】図1

Description

本発明は、急速充電可能な高出力非水電解質二次電池に関するものである。
近年、高エネルギー密度を有する電池として、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池が注目されている。リチウムイオン二次電池は、例えば、以下のように構成されている。すなわち、密閉容器の内部に電極体が収容されており、該密閉容器の蓋体には、正負一対の電極端子機構が取り付けられていて、電極体が発生する電力を電極端子機構から外部に取り出すことが可能となっている。そして、各蓋体には圧力開閉式のガス排出弁が取り付けられている。
電極体は、それぞれ帯状の正極と負極とを、セパレータを介して重ね合わせ、これらを巻回して構成されている。正極は、アルミニウム箔などからなる集電体と、該集電体表面に存在する正極活物質を含有する活物質含有層で構成されており、負極は,銅箔などからなる集電体と、該集電体表面に存在する負極活物質を含有する活物質含有層で構成されている。正極の活物質含有層は、セパレータを介して負極の活物質含有層と対向している。正極活物質は、例えば、リチウム遷移金属複合酸化物であり,負極活物質は黒鉛や、各種合金などの、リチウムイオンを吸蔵・放出できる材料である。
上記リチウムイオン二次電池の充放電反応においては、リチウムイオンが、電解液を介して互いに対向する正極の活物質含有層と負極の活物質含有層の間を移動する。
正極活物質として用いられるリチウム遷移金属複合酸化物としては、リチウム・コバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウム・ニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウム・マンガン複合酸化物(LiMn)などが知られている。
ところで、携帯電話などの電源として用いられる非水電解液二次電池は、高容量化や貯蔵特性の改善および充放電サイクル特性の改善と共に、利便性に優れることが望まれる。充電に要する時間が長い二次電池を電源に用いると、機器の使用中に容量が無くなった場合に、すぐに充電が完了できず、機器が使用できなくなることが多々発生する。充電に要する時間はリチウムイオン二次電池の場合、満充電状態には2.5〜3時間もしくはそれ以上を要するのが一般的である。簡易的な充電器なども販売されているが、満充電に近い状態まで充電するのは短時間では難しい。緊急度の違いにもよるが、例えば、20分以下、好ましくは5分以下の充電時間によって実用容量が確保できるようになると、ユーザーは充電の煩雑さ、充電を待つ時間の長さを殆ど感じずにすむといえる。
また、リチウムイオン二次電池は有機溶剤を電解液に使用しており、更に高エネルギー密度であるが故に、異常時には発熱、発火などの危険性があることは否めない。リチウムイオン二次電池では、開発当初から薄いセパレータを用い、集電体にも金属箔体を用いて電極を大面積化することで、実用レベルの負荷特性、可逆性などを確保した経緯がある。リチウムイオン二次電池の現在の主な用途は、携帯電話やビデオカメラ、デジタルカメラなどであるが、これらの用途では、高容量(高エネルギー密度)が最も必要とされる要件であり、例えば、活物質の改良をメインとし、更に容量低下につながる電極表面積の増加を抑えることで集電体やセパレータの電池内における占有率を上げることなく高容量化を行ってきたといえる。そのため従来のリチウムイオン二次電池の場合は、単位面積当たりの充放電電流値が大きくなる方向にあり、使用している電解液の抵抗が高いこともあって、水溶液系の二次電池であるNi−Cd電池のような急速充電は難しく、短時間の充電を行うと、発熱や反応の不均一によるデンドライト発生に起因して短絡など充電異常によって安全面でのトラブルを起こす可能性が高まるため、少なくとも2、3時間を要する現状の充電時間を維持するのが限界であった。
このような事情の下、急速充電するに当たり、パルスでの充電を行うなど充電方法を工夫して充電時間を短縮する手法が種々提案されている(例えば、特許文献1)。
また、非水電解質電池に用いるシート状極板を形成するに当たり、導電性金属箔体上に、活物質などを含む塗布層の厚みを制御して、電極の反応面積を増やし、電池の短時間充電を達成する試みもなされている(特許文献2)。
特開2002−199605号公報 特開2004−296255号公報
このように、二次電池の構成部材の最適化によって、充電時間の短縮化が試みられているものの、こうした急速充電特性と、二次電池に要求される他の特性(例えば、生産性、容量や安全性の確保)との両立については、十分な検討がなされていないのが現状である。
特許文献2にも記載されているように、塗布厚みを薄くし、結果として電極面積を増やし、電極面積当たりの活物質量を減らす場合は、リチウムイオン電池で一般に用いられているシート状の電極を巻回する方式では、電極を長くすることになる。しかし、長い電極を巻回するためには、巻きずれが起こりやすくなり、電極の厚み精度なども改善する必要が生じることや、電極が長くなることで抵抗が高くなり通常は1箇所で十分であった集電タブ(リード端子)の取り出しについても複数個にする必要が生じるなど、通常の巻回式電池とは異なる製法が必要となるため、新たな設備の導入や精度アップのための手法が要求されるようになり、従来と同等の生産性で電池を製造することは困難となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来と同等の生産性を保持しつつ、優れた安全性を確保でき、更には急速充電可能な非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成し得た本発明の非水電解質二次電池は、マンガン、ニッケルおよびコバルトの少なくとも1種の金属元素とリチウムとを含有する複合酸化物を活物質とし、該活物質を含む活物質含有層が集電体表面に形成されてなる正極と、リチウムを吸蔵、排出可能な材料を活物質とし、該活物質を含む活物質含有層が集電体表面に形成されてなる負極とが、セパレータを介して渦巻状に巻回されてなる断面が略長円形状の巻回電極体を複数個、同一の電池外装体内に並べて配置しており、正極の集電体は、箔状のアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成され且つ厚みが12〜40μmであり、負極の集電体は、箔状の銅または銅合金で構成され且つ厚みが6〜30μmであり、正極と負極との対向する部分において、正極の活物質含有層の厚みと負極の活物質含有層の厚みが、それぞれ2〜35μmであることを特徴とするものである。
本発明によれば、生産性がよく、実用的な容量を備えつつ、安全性と急速充電特性に優れた非水電解質二次電池が提供できる。
一般的な電極反応においては、電極面積当たりの充放電電流が小さくなり且つ電極が薄くなると、反応速度が向上することが知られており、特に電極が厚くなると反応性の低下が顕著となる。本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、薄形の巻回電極体を複数個持たせた電池とすることで、急速充電と安全性を両立し得るように薄形の電極を使用しつつ、通常用いられている手法による電池の製造を可能として良好な生産性を確保し、本発明を完成させた。すなわち、本発明の非水電解質二次電池では、急速充電を可能とする構成を備えつつ、生産性の低下を可及的に抑制し、更に非常に優れた安全性も達成しており、例えば、過充電、短絡、加熱といった異常事態を想定した評価においても、従来公知のリチウムイオン電池と同等の安全性を有している。
また、本発明の電池では、所定容積の電池を、1個の巻回体で構成するのではなく、前記巻回体より薄く作製された巻回電極体を複数個組み込み構成するため、セパレータや集電体が長くなり、容量はいくらか低下するものの、電極面積や集電タブ(リード端子)の個数をn倍にすることができ、急速充電に対応することができる。
本発明の電池に係る巻回電極体は、マンガン、ニッケルおよびコバルトの少なくとも1種の金属元素とリチウムとを含有する複合酸化物を活物質とし、該活物質を含む活物質含有層が集電体表面に形成されてなる正極と、リチウムを吸蔵、排出可能な材料を活物質とし、該活物質を含む活物質含有層が集電体表面に形成されてなる負極とが、セパレータを介して渦巻状に巻回されてなるものであるが、本発明では、これら巻回電極体を構成する正極、負極およびそれらの集電体が下記の構成を有しているところにも特徴がある。
本発明の電池では、正極の集電体は、箔状のアルミニウムもしくはアルミニウム合金で構成されており、且つその厚みが12μm以上、好ましくは14μm以上であって、40μm以下、好ましくは30μm以下である。更に、負極の集電体は、箔状の銅もしくは銅合金で構成されており、且つその厚みが6μm以上、好ましくは8μm以上であって、30μm以下、好ましくは20μm以下である。急速充電時には大きな電流が流れるために、集電体の抵抗が大きいと発熱などのトラブルを起こす。この点からは、集電体は厚いことが好ましいが、あまり厚すぎると電池のエネルギー密度を過大に低下させることになることから、適度の強度と電導性を確保できるように、上記上限値以下の厚みがあればよい。また、集電体が薄すぎると、抵抗が上がり、特性の低下を来すとともに発熱の原因となる他、電池組み立て時の強度を確保することが困難となり、電池の生産性が損なわれてしまう。なお、本明細書でいう正負極の集電体の厚みは、通常はマイクロメータを用いて測定されるが、材料の密度が既知である場合は、面積と重量を測定し計算により求めることもできる。
加えて、本発明の電池では、正極と負極との対向する部分における正極の活物質含有層および負極の活物質含有層の厚みが、それぞれ、2μm以上、好ましくは5μm以上であり、35μm以下、好ましくは30μm以下である。正負極の合剤層が薄くなると巻回電極体の厚みも薄くなり、セパレータや集電体の占める体積が増えるため、充電時間の短縮は図れるものの、エネルギー密度が小さくなりすぎて実用的な電池とならない。他方、一般的なリチウムイオン電池の正負極の厚みは50〜100μm程度であるが、複数の巻回体を用いて同じ容積の電池を構成するには、上記の半分以下の厚みにする必要がある。つまり正負極の活物質含有層が厚くなりすぎると、複数個の巻回電極体を電池内部に組み込むことができなくなり、また、反応速度が低下して急速充電が困難となる。なお、本明細書でいう正極の活物質含有層および負極の活物質含有層の厚みは、シックネスゲージを用いて電極厚みを測定し、集電箔の厚みを引くことにより求めた値である。
次に、本発明の非水電解質二次電池の構成を更に詳細に説明する。
本発明の電池に係る正極は、集電体表面に、活物質、導電助剤および結着剤を含む正極合剤で構成される活物質含有層が形成されてなるものである。正極活物質としては、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)およびコバルト(Co)の少なくとも1種の金属元素とリチウム(Li)とを含有する複合酸化物、例えば、LiMO(Mは、Mn、NiおよびCoのうちの少なくとも1種の金属元素を含み、Mg、Al、Zrなど他の添加元素を含んでいてもよい)の一般式で示される複合酸化物である。このような正極活物質の採用により、活物質含有層、延いては正極を薄くしつつ、容量を高くすることができる。正極活物質は、上記の一般式で示される複合酸化物のうち、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用しても構わない。
なお、正極活物質である上記複合酸化物の比表面積は、例えば、0.1m/g以上、より好ましくは0.5m/g以上であって、5m/g以下、より好ましくは2m/g以下であることが望ましい。本明細書でいう上記複合酸化物の比表面積は、Nガス吸着を利用した1点式のBET測定装置(Mountech Co. Ltd社製「Macsorb HM−model−1201」を用いて測定した値である。
導電助剤としては、本発明の電極を用いた電池において、実質上、化学的に安定な電子伝導性材料であれば特に限定されない。例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などのグラファイト類;アセチレンブラック;ケッチェンブラック;チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック類;炭素繊維;などの炭素材料の他、金属繊維などの導電性繊維類;フッ化カーボン;アルミニウムなどの金属粉末類;酸化亜鉛;チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。これらの中でも、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラックといった炭素材料が特に好ましい。
結着剤(バインダ)は、活物質含有層において、上記活物質や導電助剤を結着する役割を担うものである。本発明の電極に係る結着剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体などのフッ素樹脂;スチレンブタジエンゴム(SBR);エチレン−アクリル酸共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体;エチレン−メタクリル酸共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体;エチレン−アクリル酸メチル共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体;エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体;などが挙げられ、これらの材料を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。これらの材料の中でも、PVDF、PTFEが特に好ましい。
正極の活物質含有層は、上記の活物質、導電助剤、結着剤を含む正極合剤を分散媒に分散させて調製される組成物(ペースト、スラリーなど)を、集電体表面に塗布し、乾燥して分散媒を除去することにより形成される。正極合剤の成分の一部(例えば、結着剤)は、分散媒中に溶解していても構わない。分散媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、トルエン、水などを用いることができる。
正極の活物質含有層の組成としては、例えば、活物質を90〜99質量%、導電助剤を0.5〜5質量%、結着剤を0.5〜5質量%とすることが好ましい。
本発明の電池に係る負極は、リチウムを吸蔵、排出可能な材料を活物質とし、該活物質を含む活物質含有層が集電体表面に形成されてなるものである。負極活物質としては、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛)、人造黒鉛、膨張黒鉛などの黒鉛材料;難黒鉛化性炭素質材料;などの炭素材料が挙げられる。また、Si、Sn、Alなどのリチウムと合金化可能な元素;これらのリチウムと合金化可能な元素とCo、Ni、Mn、Ti、Feなどのリチウムと合金化しない元素などとの合金;なども負極活物質として使用できる。
導電助剤は、電子伝導性材料であれば特に限定されないし、使用しなくても構わない。導電助剤の具体例としては、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などのグラファイト類;アセチレンブラック;ケッチェンブラック;チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック類;炭素繊維;などの炭素材料の他、金属繊維などの導電性繊維類;フッ化カーボン;銅、ニッケルなどの金属粉末類;ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。これらの中でも、ケチェンブラックやアセチレンブラックや炭素繊維が特に好ましい。
負極の活物質含有層に係る結着剤は、負極の活物質含有層において、負極活物質や導電助剤などを結着する役割を担うものである。かかる結着剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。具体的には、例えば、上記の、正極の活物質含有層に係る結着剤と同じ材料が使用でき、それらの材料を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。その中でも、PVDF、SBR、エチレン−アクリル酸共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体が特に好ましい。
負極の活物質含有層は、上記の活物質および結着剤、更には必要に応じて導電助剤も含む負極合剤を分散媒に分散させて調製される組成物(ペースト、スラリーなど)を、集電体表面に塗布し、乾燥して分散媒を除去することにより形成される。負極合剤の成分の一部(例えば、結着剤)は、分散媒中に溶解していても構わない。分散媒としては、水、NMP、トルエンなどを用いることができる。
負極の活物質含有層の組成としては、例えば、活物質を90〜99.5質量%、結着剤を0.5〜5質量%とすることが好ましい。また導電助剤を使用する場合には、活物質含有層中における導電助剤含有量を、例えば、0.5〜5質量%とすることが好ましい。
なお、正極および負極では、電気を取り出すためにリード端子を、例えば、集電体に設けるが、そのリード端子は、正極および負極のそれぞれについて、少なくとも1本必要である。充電時間を短くするには、充電電流を大きくする必要があるが、例えば同じ抵抗値の場合には、充電電流をあげると、電流の2乗に比例して発熱が大きくなるため、電池内温度の上昇が大きくなる虞がある。よって、特に長尺の電極(正極および負極)を用いる場合には、リード端子の数を増やすことが好ましい。リード端子の数は、多ければ多いほど1本のリード端子に集中する電流値が低下するためその間に存在する電極反応剤からの分極を小さくすることができ、電池特性向上、発熱の低下などを図り得ることから好ましい。しかし、リード端子を外部に取り出すため、外部端子と溶接などの方法で接続する必要があり、その信頼性を確保することが難しく、工程が煩雑になる。巻回電極体の場合には、電極が巻き込まれるためリード端子の位置を制御するのが難しく、リード端子の数を増やそうとすると取り出すリード端子の位置を調整しなければならず、作業が煩雑となる。
これに対し、同一長さの電極を巻回した巻回電極体を複数個用いれば、各巻回電極体において同じ位置にリード端子が設定されるので、外部への端子の取り出し工程が簡素化でき、電池の生産性が向上する。よって、本発明の電池では、複数個の巻回電極体が、各巻回電極体から取り出されたリード端子を接続することで一体化されており、且つ電池外装体内において、一体化された複数の巻回電極体が外部に通じるリード部と接続されていることが好ましい。
リード端子の形状は、流す電流値により適宜選択可能であるが、幅が狭く、薄ければ抵抗が高く、分極が大きくなり、短絡などで大電流が流れた場合の発熱が大きくなる。幅を広く、厚くすれば抵抗が低下し、大電流が流れた場合の信頼性が増加する。しかし、リード端子の体積、重量が増加し、電池のエネルギー密度を低下させてしまう。リード端子の厚みは、0.05〜0.5mm程度が好ましく、幅は、2〜10mm程度が好ましい。さらに好ましくは、厚みが0.1〜0.2mm、幅は3mm〜6mm程度である。
本発明の非水電解質二次電池に係る非水電解質としては、例えば、下記の非水系溶媒中に、下記の無機イオン塩を溶解させることで調製した溶液(非水電解液)が使用できる。
溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレンカーボネート誘導体、1,3−プロパンサルトンなどなどの非プロトン性有機溶媒を1種単独で、または2種以上を混合した混合溶媒として用いることができる。
非水電解質に係る無機イオン塩としては、例えば、LiClO 、LiPF 、LiBF、LiCFSO 、LiCFCO 、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などのリチウム塩から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。このリチウム塩の電解液中の濃度としては、0.5〜2mol/lとすることが好ましく、0.8〜1.2mol/lとすることがより好ましい。
本発明の非水電解質二次電池内では、正極(本発明の電極)と上記負極との間に、上記の非水電解質を含ませたセパレータが配される。セパレータとしては、大きなイオン透過度および所定の機械的強度を有する絶縁性の微多孔性薄膜が用いられる。また、セパレータとしては、一定温度以上(例えば100〜140℃)で構成材料の溶融によって孔が閉塞するといったシャットダウン現象を発現することで、抵抗を上げる機能を有するもの(すなわち、シャットダウン機能を有するもの)が好ましい。セパレータの具体例としては、耐有機溶剤性および疎水性を有するポリオレフィン系ポリマー(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、またはガラス繊維などの材料で構成されるシート(多孔質シート)、不織布若しくは織布;該ポリオレフィン系ポリマーの微粒子を接着剤で固着したもの;などの各種多孔体が挙げられる。セパレータの孔径は、正負極より脱離した正負極の活物質、導電助剤および結着剤などが通過しない程度であることが好ましく、例えば、0.01〜1μmであることが好ましい。また、セパレータの空孔率は、電子やイオンの透過性、構成材料や厚みに応じて決定されるが、30〜80%であることが一般的である。
上記セパレータの厚みは、10μm以上であることが好ましく、より好ましくは15μm以上であって、30μm以下であることが好ましく、より好ましくは25μm以下である。セパレータが厚すぎると、電池のエネルギー密度の低下を引き起こすため、急速に充電できるメリットが失われてしまう。すなわち、セパレータを薄くすることは、エネルギー密度向上の点では有利であるが、急速充電時には短時間に多くのイオンが移動しなければ、充電反応の分極が大きくなる。そのため、セパレータが薄すぎると充電反応が円滑に進行しない虞があり、また、セパレータ本来の機能である正負極の隔離機能が損なわれて短絡の原因ともなる。なお、本発明においては、安全性確保の点から、セパレータの厚みは、正極の活物質含有層の厚み、および負極の活物質含有層の厚みよりも大きいことが好ましい。本明細書でいうセパレータの厚みは、紙、不織布などを測定するためのダイアル式シックネスゲージを用いて測定したものである。
本発明の非水電解質二次電池としては、角形または角筒形などの形態を有する電池が携帯電話などの電源として好適であり、好ましく用いられる。このような電池の外装体としては、例えば、スチール缶やアルミニウム缶などの金属製の外装缶を使用することができ、また、アルミニウム箔などの金属箔のラミネート外装体を用いることもできる。
図1に本発明の非水電解質二次電池の要部の断面概略図を示すが、図1に示すように、上記の角形または角筒形の形態を有する電池では、断面が略長円形状の巻回電極体2を複数個並べて用いることにより、外装体1内部の空隙を少なくし、デッドスペースによる容量低下を減らすことができる。また、厚みがおよそ3mm〜8mmのものが携帯電子機器の電源として適しており、上記厚みの電池を構成する場合、急速充電特性と容量とを両立させるためには、巻回電極体の個数は2〜5個であることが好ましい。なお、図1では外装体1内における巻回電極体2の配置の状況の理解を容易にするために、巻回電極体2内の詳細な構造や、外装体1内に装填されている他の要素については省略している。ちなみに、図2は、外装体1内に1個の巻回電極体2を有している従来の非水電解質二次電池の要部の断面概略図である。
なお、急速充電を行うためには、充電電流を大きくする必要があり、一般に充電器は流せる電流が大きくなると大型化と同時に高価格となる。必然的に、大容量の電池を充電するには大きな充電器が必要であるが、携帯用機器の電源の場合などでは、大型の質量の大きな充電器は現実的ではない。充電時間および充電器の大きさ(能力)を考慮した場合、小型で低コストの充電器を用いることができ、また、短時間での充電にも対応しやすくするために、電池の容量を200〜700mAh程度とするのが望ましく、400mAh以下とするのがより望ましい。なお、本明細書でいう電気容量は、電池を定電流−定電圧充電(定電流:1C、定電圧:4.2V、総充電時間:3時間)の条件で充電し、0.2Cで終止電圧を3Vとして放電させた際の放電容量である。
通常の非水電解質二次電池では充電時間が2〜3時間であり、1時間の充電では、充電可能な容量の60%程度の容量しか充電することができない。本発明の非水電解質二次電池では、例えば、5分以内、好ましくは3分以内という短時間で、容量の80%以上を充電することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1
正極の作製:
活物質であるLiCoO:95質量部に、導電助剤であるケッチェンブラック:3質量部、および結着剤であるPVDF:2質量部を加え、NMPに分散させて正極合剤含有ペーストを調製し、これを厚みが15μmのアルミニウム箔(集電体)表面に塗布し、NMPを除去することにより活物質含有層を形成した。その後、スリットして、厚み4mm、幅34mm、高さ50mmの角形電池の中に入れ得るように、長さ405mmで、集電体の表面には390mm、裏面には320mmの合剤厚みを変えた塗布を行い、幅を43mmにした正極を複数個作製した。正極合剤含有ペーストの塗布量は、活物質含有量形成後に、容量密度(単位面積当たりの電気容量)が表1に示す値となるように調整した。更に、正極活物質には、粒子径が、後記のセパレータの厚みの1/2以下であり、また、正極の活物質含有層の厚みの70%以下のものを篩い分けにより選別して使用した。リード端子は、幅3mm、厚み0.1mmのアルミニウムリボンを正極に超音波溶接して取り付け、正極リード部との接続に用いた。
負極の作製:
活物質である黒鉛:96質量部に、結着剤であるPVDF:4部を加え、NMPに分散させて負極合剤含有ペーストを調製し、これを厚みが8μm、長さが404mmの銅箔(集電体)の表面には394mm、裏面には335mm塗布し、NMPを除去して所定電気量の活物質含有層を形成した。その後、スリットして、幅44mmの負極を複数個作製した。なお、負極合剤含有ペーストの塗布量は、活物質含有量形成後に、容量密度(単位面積当たりの電気容量)が表1に示す値となるように調整した。更に、負極活物質には、粒子径が、後記のセパレータの厚みの1/2以下であり、また、負極の活物質含有層の厚みの70%以下のものを使用した。負極のリード端子には、幅3mm、厚み0.1mmの銅リボンを、負極に超音波溶接して取り付け、負極リード部との接続に用いた。
電池組み立て:
セパレータに、厚みが18μmのポリエチレン製微孔性フィルム(旭化成社製「ハイポア)を、幅46mmにスリットして用い、正極と負極とをこのセパレータを介して重ね合わせ、渦巻状に巻回して巻回電極体を得た。この巻回電極体を2個用意し、これらを重ね合わせて、正極リード端子同士、および負極リード端子同士を溶接して一体化した後、アルミニウム製の外装缶(電池容器)に所定数挿入し、一体化した2個の巻回電極体の正極リード端子を電池外装体の正極リード部に、負極リード端子を電池外装体の負極リード部に溶接して接続した。その後、電池外装体内に、電解質を2.3mL注入し、封止して、厚み4mm、幅34mm、高さ50mmの463450タイプ(体積が約7.8cm)の非水電解質二次電池を得た。なお、電解質には、ECとMECの体積比が1:2の混合溶媒に、LiPFを1mol/lの濃度で溶解させた溶液を用いた。
実施例2〜7、比較例1〜5
電池に用いた巻回電極体の個数と、その電極、セパレータ構成を表1および表2に示すようにした他は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
実施例1〜7および比較例1〜5の非水電解質二次電池の構成について、表1および表2にまとめた。
Figure 2006277990
Figure 2006277990
なお、表1および表2における「巻回電極体1個当たりのリード端子の個数」は、巻回電極体が有する正極または負極についての個数を示している。従って、巻回電極体1個当たりのリード端子の個数が1個の場合には、この巻回電極体が有する正極・負極の夫々が1個のリード端子を有しており、巻回電極体全体で見れば2個のリード端子を有していることを意味している。
実施例1〜7および比較例1〜5の非水電解質二次電池について、以下の評価を行った。結果を表3および表4に示す。
<放電容量およびエネルギー密度>
実施例および比較例の各電池について、20℃で、定電流−定電圧充電(定電流:1C、定電圧:4.2V、総充電時間:3時間)の条件で充電し、0.2Cで終止電圧を3Vとして放電した際の放電容量を測定し、この値から、各電池について、電気容量(正極と負極の活物質含有層の対向する部分における単位面積当たりの放電容量)および体積エネルギー密度を求めた。なお、本発明において体積エネルギー密度は、電池の作動電圧を3.7Vと仮定し、〔放電容量×作動電圧(3.7V)÷電池の容積(7.8cm)〕により求め、単位を(Wh/l)で表した値である。
<急速充電特性>
さらに、各電池について、上記充電条件の定電流部分を、それぞれの電池の12Cに相当する電流値に設定し、総充電時間を5分間として充電を行った。このときの各電池の充電電気量(mAh)を測定し、上記放電容量に対する百分率を求め、この値で急速充電性能を評価した。
<短絡試験>
上記の放電容量の測定時と同様の充電条件で、定電流−定電圧充電により電池を充電し、正極リード部と負極リード部の間を10mΩのリード線で接続して電池を短絡させ、1時間放置した際の電池の状況を評価した。
<組み立ての不良発生率>
電極をセパレータと共に巻回する際に、セパレータや電極に破断が生じたり、巻きずれを生じた場合を不良と判断し、その発生率を求めた。
Figure 2006277990
Figure 2006277990
なお、表3および表4における「容量密度」は、正極と負極の対向する部分における単位面積当たりの電気容量を意味している。また、表3および表4の「エネルギー密度」は、電池容積エネルギー密度である。更に表3および表4の「充電率」は、5分間で充電できた容量(%)を示している。
表1〜表4から以下のことが分かる。実施例1〜7の電池は、単一の電池外装体内に、正負極の活物質含有層の厚みを変えて作製した巻回電極体を、2〜5個組み込んで構成した非水電解質二次電池である。これらの結果を見ると、電池内の巻回電極体の数を増やすと容量自体は低下していくが、電極面積あたり(長さあたり)のリード端子の数は同じであり、充放電時のリード端子に加わる負荷は容量が低下する分緩和され、重負荷(急速充電)に対応可能になっており、充電できる容量は、巻回電極体1個の場合が30%程度のものが、巻回電極体2個で65%になり、さらに巻回電極体の数が増えるに従って、12Cで5分間の充電時間で充電できる比率が増加し、急速充電に対応できる構成となっている。電池の設計、組み立てに当たっても、活物質含有層の厚みを除き、従来と同様の構成の巻回電極体を用いるため、工程が煩雑にならず、作業上の不良などの発生もほとんどないことがわかった。
これに対し、従来と同様の厚い活物質含有層を有する電極を用いた比較例1および2の電池では、容量は大きいが、12Cでの充電では、5分間に充電できる比率が小さく、かつサイクルを繰り返すと急激な容量低下を示し、充放電後の電池を分解すると負極表面にデンドライトの形成が認められ、好ましくないことがわかった。比較例3では、比較例1や比較例2と同じ長さの電極から5本のリード端子を取り出して構成した巻回電極体を1個有する電池を示しているが、ここでは、容量低下はないものの、充電率はほとんど改善されていない。また比較例1および2と同様サイクルを繰り返すと急激な容量低下を示し、充放電後の電池を分解すると負極表面にデンドライトの形成が認められ、好ましくないことがわかった。
また、実施例2の巻回電極体3個に相当する電極面積の電極(すなわち、実施例2の電池に係る1個の巻回電極体に用いた電極の3倍の長さ)を用いて構成した巻回電極体を1個有する比較例4の電池は、容量は実施例2の電池とほぼ同じであるものの、巻回電極体の巻回時に巻きずれを生じたものが約10%あった。更に、リード端子が1箇所であるため12Cでの充電での充電率が幾分低下すること、0.2Cで充電した電池の1Cレベルでの放電では差が認められないが、放電の電流値を上げると容量低下をきたすことがわかった。比較例5の電池は、比較例4の電池と同じ長さの電極を用い、これの3箇所にリード端子を設けて構成したものである。比較例5の電池の特性は、実施例2の電池とほぼ同等であるが、巻回電極体を巻回するときにリード端子の位置がずれ、次工程のリード端子溶接がうまく行なえないものが5%程度発生した。また、巻回ずれによる不良も約10%発生した。
以上のように、巻回電極体を複数個用いて、角形などの筒形電池やラミネートタイプの電池を作ることで、容易に重負荷対応、急速充電対応の電池を作ることができる。本実施例では、同じ形状の外装缶に複数個の巻回電極体を組み込む例を示したが、同一の巻回電極体を用いてラミネートタイプの電池を作る場合には、電池の厚みを比較的自由に設定できる。そのため、金属缶に組み込む場合と比べ、巻回体の厚みなどに自由度が広がり、より、電池のコスト低減、延いては生産性の向上にも有効である。
本発明の非水電解質二次電池の一例における要部の断面概略図である。 従来の非水電解質二次電池の要部の断面概略図である。
符号の説明
1 外装体
2 巻回電極体

Claims (3)

  1. マンガン、ニッケルおよびコバルトの少なくとも1種の金属元素とリチウムとを含有する複合酸化物を活物質とし、該活物質を含む活物質含有層が集電体表面に形成されてなる正極と、リチウムを吸蔵、排出可能な材料を活物質とし、該活物質を含む活物質含有層が集電体表面に形成されてなる負極とが、セパレータを介して渦巻状に巻回されてなる断面が略長円形状の巻回電極体を複数個、同一の電池外装体内に並べて配置しており、
    正極の集電体は、箔状のアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成され且つ厚みが12〜40μmであり、負極の集電体は、箔状の銅または銅合金で構成され且つ厚みが6〜30μmであり、正極と負極との対向する部分において、正極の活物質含有層の厚みと負極の活物質含有層の厚みが、それぞれ2〜35μmであることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 上記巻回電極体を2〜5個有する請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 上記複数個の巻回電極体が、各巻回電極体から取り出されたリード端子を接続することで一体化されており、且つ電池外装体内において、一体化された複数の巻回電極体が外部に通じるリード部と接続されている請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
JP2005091261A 2005-03-28 2005-03-28 非水電解質二次電池 Active JP4919613B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005091261A JP4919613B2 (ja) 2005-03-28 2005-03-28 非水電解質二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005091261A JP4919613B2 (ja) 2005-03-28 2005-03-28 非水電解質二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006277990A true JP2006277990A (ja) 2006-10-12
JP4919613B2 JP4919613B2 (ja) 2012-04-18

Family

ID=37212564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005091261A Active JP4919613B2 (ja) 2005-03-28 2005-03-28 非水電解質二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4919613B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009199825A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Sumitomo Chemical Co Ltd 電極群を有するデバイス
JP2013141011A (ja) * 2007-10-31 2013-07-18 Corning Inc 長円形電気化学二重層コンデンサ
KR20150045930A (ko) * 2012-04-05 2015-04-29 에이일이삼 시스템즈 인코포레이티드 젤리 롤들 사이에 추가의 재료를 갖는 다중의 젤리 롤들을 포함하는 리튬 이온 각형 전지
CN114051666A (zh) * 2019-07-22 2022-02-15 株式会社Lg新能源 制造二次电池的方法
US11335958B2 (en) 2017-08-21 2022-05-17 Murata Manufacturing Co., Ltd. Battery, battery pack, electronic apparatus, electric vehicle, power storage device and power system

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09283183A (ja) * 1996-04-18 1997-10-31 Murata Mfg Co Ltd 非水電解液二次電池
JPH10261440A (ja) * 1997-03-19 1998-09-29 Hitachi Ltd リチウム二次電池とその製造方法および電池システム
JPH11329409A (ja) * 1998-05-15 1999-11-30 Nissan Motor Co Ltd リチウムイオン二次電池
JP2003031202A (ja) * 2001-07-18 2003-01-31 Furukawa Battery Co Ltd:The 角形蓄電池
JP2003346878A (ja) * 2002-05-24 2003-12-05 Japan Storage Battery Co Ltd 電 池
JP2005025973A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Nissan Motor Co Ltd リチウムイオン二次電池

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09283183A (ja) * 1996-04-18 1997-10-31 Murata Mfg Co Ltd 非水電解液二次電池
JPH10261440A (ja) * 1997-03-19 1998-09-29 Hitachi Ltd リチウム二次電池とその製造方法および電池システム
JPH11329409A (ja) * 1998-05-15 1999-11-30 Nissan Motor Co Ltd リチウムイオン二次電池
JP2003031202A (ja) * 2001-07-18 2003-01-31 Furukawa Battery Co Ltd:The 角形蓄電池
JP2003346878A (ja) * 2002-05-24 2003-12-05 Japan Storage Battery Co Ltd 電 池
JP2005025973A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Nissan Motor Co Ltd リチウムイオン二次電池

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013141011A (ja) * 2007-10-31 2013-07-18 Corning Inc 長円形電気化学二重層コンデンサ
JP2009199825A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Sumitomo Chemical Co Ltd 電極群を有するデバイス
KR20150045930A (ko) * 2012-04-05 2015-04-29 에이일이삼 시스템즈 인코포레이티드 젤리 롤들 사이에 추가의 재료를 갖는 다중의 젤리 롤들을 포함하는 리튬 이온 각형 전지
JP2015515729A (ja) * 2012-04-05 2015-05-28 エー123 システムズ, リミテッド ライアビリティ カンパニー ゼリーロール間に追加材料を有する複数のゼリーロールを含むリチウムイオン角柱型セル
JP2018085350A (ja) * 2012-04-05 2018-05-31 エー123 システムズ, リミテッド ライアビリティ カンパニー ゼリーロール間に追加材料を有する複数のゼリーロールを含むリチウムイオン角柱型セル
US10147911B2 (en) 2012-04-05 2018-12-04 A 123 Systems, LLC Lithium ion prismatic cell comprising multiple jelly rolls with additional material between jelly rolls
KR102014840B1 (ko) 2012-04-05 2019-08-27 에이일이삼 시스템즈, 엘엘씨 젤리 롤들 사이에 추가의 재료를 갖는 다중의 젤리 롤들을 포함하는 리튬 이온 각형 전지
US11335958B2 (en) 2017-08-21 2022-05-17 Murata Manufacturing Co., Ltd. Battery, battery pack, electronic apparatus, electric vehicle, power storage device and power system
CN114051666A (zh) * 2019-07-22 2022-02-15 株式会社Lg新能源 制造二次电池的方法
CN114051666B (zh) * 2019-07-22 2024-04-16 株式会社Lg新能源 制造二次电池的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4919613B2 (ja) 2012-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5081886B2 (ja) 非水電解液型リチウムイオン二次電池
JP6754768B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP5264099B2 (ja) 非水電解質二次電池
US10505215B2 (en) Method of manufacturing non-aqueous electrolyte secondary battery and non-aqueous electrolyte secondary battery
US9647298B2 (en) Nonaqueous electrolyte battery and electrical apparatus
JP5361029B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極および非水電解質二次電池
JP2010123331A (ja) 非水電解質二次電池
JP2011192541A (ja) 非水二次電池
WO2022138451A1 (ja) 電極、非水電解質電池及び電池パック
JP4919613B2 (ja) 非水電解質二次電池
KR20060052502A (ko) 전지
JP2008159280A (ja) 非水電解質電池
JP5639400B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極および非水電解質二次電池
JP2001273880A (ja) 非水電解質二次電池
JP7003775B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP2006260786A (ja) 非水電解質二次電池
JP2006244833A (ja) リチウム二次電池およびその製造方法
WO2019107049A1 (ja) 円筒形二次電池
JP2001102051A (ja) 電極及びリチウム二次電池
JP2006024392A (ja) リチウムイオン二次電池の充電方法
JP2023112393A (ja) 全固体電池
JP2007095570A (ja) リチウム二次電池及びその電池に用いる負極
JP7017108B2 (ja) 活物質、電極及びリチウムイオン二次電池
JP5786137B2 (ja) 円筒形リチウムイオン二次電池
WO2015037522A1 (ja) 非水二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110303

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110428

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110518

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120131

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120131

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4919613

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250