JP2006277173A - 輸送品質サポートシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 車両の荷台に生じる加速度を常時計測する加速度センサ105と、運転席前に設置され、GPSアンテナ106からの信号により算出する車両の走行速度、加速度センサ105から供給される加速度および加速度波形を表示する出力装置102と、加速度センサ105から供給される加速度と閾値を比較し、該加速度が閾値を超える場合には、出力装置102を介して運転手に警告を通知する荷台状況判定部1035と、車内に設置された入力装置101を介して入力された数値を、閾値として設定する条件設定部1034と、加速度センサ105から供給される走行中の加速度波形、および時刻毎の走行速度、位置情報、加速度情報を有するレコードから構成されるテーブルを格納するデータ記憶部104を備える。
【選択図】 図2
Description
また、万一荷台に大きな衝撃が加わった時、運転手自身はそれに気付かず、目的地について初めて積荷の損傷を知るという場合も多い。このような場合、できるだけ早く運転手が積荷の状態を知ることができれば、より迅速な対応が可能となる。
特許文献1に記載の輸送物の健全性確認検査システムは、輸送物や輸送容器に波形採取センサを取り付け、車両にGPSシステム、CCDカメラを取り付けて、採取されたデータをインターネットWebを利用して輸送運行中リアルタイムに遠隔地の輸送物監視事務所に送信する。監視事務所からは解析結果が車両に通知され、実走行中の発生加速度、発生時刻、生波形がPC地図走行ルート上に順々表示され、輸送物の健全性を常時リアルタイムに確認することができる。
また、特許文献2に記載の技術は、燃料体に印加された応答加速度の推定値と許容値を比較して燃料体の健全性を判断しているが、測定したデータを以降の輸送品質の向上に利用するということは行っていない。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による、輸送品質サポートシステム100を搭載した車両200の概略図である。車両200は、運転席と荷台部分を備えたトラック等の車両である。
輸送品質サポートシステム100は、入力装置101、出力装置102、データ処理部103、データ記憶部104、加速度センサ105、GPS(Global Positioning System)アンテナ106を備えている。入力装置101、出力装置102、データ記憶部104、加速度センサ105、およびGPSアンテナ106は、回線を介してデータ処理部103と接続されている。
図2は、データ処理部103の構成を示すブロック図である。データ処理部103は、設定画面表示部1031、メイン画面表示部1032、加速度波形表示部1033、条件設定部1034、荷台状況判定部1035、履歴データ生成部1036、加速度波形データ生成部1037、GPS時刻同期部1038、及び通信部1039を備えている。
また、入力装置101は、ディスプレイに表示されるタッチパネルやキーボードなどにより構成される。
データ処理部103は、輸送品質サポートシステム100を構成するコンピュータのプロセッサである。設定画面表示部1031、メイン画面表示部1032、加速度波形表示部1033、条件設定部1034、荷台状況判定部1035、履歴データ生成部1036、加速度波形データ生成部1037、GPS時刻同期部1038、及び通信部1039は、実際にはコンピュータのプロセッサを、該プロセッサの動作を制御するプログラムのモジュールにしたがって便宜的に分割したものである。
データ記憶部104は、輸送品質サポートシステム100を構成するコンピュータのメモリや、外部記憶装置等である。
加速度センサ105は、車両200の荷台の底面の外側に据え付けられており、荷台に生じる加速度(以下、荷台加速度と記す。)を計測する。
データ処理部103は、車両200の運行中、加速度センサ105からの加速度データ、GPSアンテナ106からの信号により算出することができる車両200の走行速度等の供給を受け、出力装置102上にそれらの情報を随時更新して表示する。
図に示すように、メイン画面では、「速度」として、車両200の現在の走行速度、「加速度」として、加速度センサ105によって計測される荷台加速度が表示される。また、「最大加速度」として、運行中に計測された最大の荷台加速度、「最高速度」として、運行中に計測された最大の走行速度が表示される。
画面左側には「警告(赤ランプ)」「注意(黄ランプ)」「安全(青ランプ)」の3つのランプが表示される。運行中はいずれかのランプが点灯し、運転者が現在の荷台の状況を知ることができるようになっている。
また、赤及び黄色ランプが点灯している時に、警告音を発するようになっている。
荷台状況判定部1035は、荷台加速度が2Gを超えていない場合には、メイン画面表示部1032を介してメイン画面上の安全ランプ(青)を点灯させる(ステップST405)。一方、加速度が2Gを超えている場合にはステップST402に進む。
荷台状況判定部1035は、荷台加速度が5Gを超えていない場合には、メイン画面表示部1032を介してメイン画面上の注意ランプ(黄)を点滅させると同時に、出力装置102のスピーカを介して注意喚起のブザーを鳴らす(ステップST406)。荷台状況判定部1035は、メイン画面上の安全確認ボタンが押されるまで、注意ランプを点滅させ、ブザーを鳴らし続ける(ステップST407)。
なお、荷台状況は、通信部1039を介して管理センター等に通知するようにしてもよい。
「トリガー設定」では、上述の荷台状況通知処理における注意ランプ点灯と警告ランプ点灯の閾値の設定を行うことができる。それぞれの閾値(G)を、入力装置101を介して指定することにより閾値を変更することができる。
また、「フィルター設定」では、荷台状況通知処理において参照する荷台加速度の周波数の上限値設定を行う。これは、車両運行時に荷台に印加される加速度は、低周波数領域の定常時の加速度が支配的であるため、高周波領域の加速度は、判定処理に用いないようにするためである。
「スケール設定」では、加速度センサ105のフルスケール値および電圧感度を設定することができる 。
設定画面上で「GPS時間同期」を選択すると、GPS時刻同期部1038において、衛星時計と輸送品質サポートシステム100の時計の時刻同期が行われる。また、「MAIN」ボタンを選択することによりメイン画面に戻ることができる。
図5の(a)は、履歴データ生成部1036によって生成される日時データテーブル、(b)は、加速度波形データ生成部1037によって生成される加速度波形データテーブルの例である。これらのテーブルはデータ記憶部104に格納される。
(b)に示すように、加速度波形データ生成部1037は、加速度センサ105から供給される荷台加速度の計測値の記録を、1秒単位を1レコードとして作成する。1レコードには1000点(1ミリ秒毎)の計測値が含まれる。
データ解析装置は、管理センター等に置かれたコンピュータに実装されたソフトウェアにより実現される。データ解析装置は、車両200の運行終了後、データ記憶部104に格納されたデータを取り込んで解析を行う。
バッチ表61は、車両200の運行に関する情報を示す部分である。加速度表62は、データ記憶部104に格納されている日時データテーブルから取得される情報であり、時刻単位の走行速度および荷台加速度の情報が含まれる。なお、「加速度」には、プラス加速度とマイナス加速度のうち、値が大きい方の絶対値を示している。加速度波形63は、データ記憶部104に格納されている加速度波形データテーブルから得られる情報であり、1秒毎の加速度波形が示される。地図表示部64は、加速度表に表示されているレコードに対応する地点の地図が表示される。
バッチ表71は、解析対象データの運行に関する情報であり、バッチ表61の内容と同様である。抽出条件表示部72は、解析に用いたレコードの範囲の抽出条件である。ここでは地図上の区間により抽出範囲を示している。加速度度数分布図73は、抽出した全レコードの加速度の値の度数分布を表している。加速度−速度グラフ74は、各時刻の走行速度と加速度の関係を表した図である。加速度表示地図75は、各レコードに対応する地点における加速度の値を表示したものである。各レコードと地図上の地点は、レコードに含まれる緯度経度情報に基づいて対応付けることができる。また、地図上に表示する加速度を、予め設定した加速度以上のものに限定している。これにより、障害物等によって大きな振動を生じやすい地点を把握することができる。
加速度実効値(最大値)76および加速度実効値(平均値)77は、加速度波形データから算出した周波数毎の最大値PSD(Power Spectrum Density)と平均値PSDの演算結果を示している。また、加速度実効値の最大値および平均値(PeakGrms、AverageGrms)を表示している。
また、この輸送品質サポートシステムを用いることにより、同一の条件で、車両を運転することにより、ある一定以上の振動を記録するようであれば車両が劣化したことが判別することができる。
同一のコースを複数の運転手に運転させ、振動記録を解析することにより、運転手のレベルを判定することもできる。
また、採取された振動データと積荷の包装の劣化を解析することにより、振動に対する積荷の包装の強度の評価にも用いることができる。
実施の形態2では、車両200の出力装置102に、実施の形態1のデータ解析結果に基づいて一定値以上の加速度を生じたレコードを大きな振動を生じやすい注意地点としての情報を地図データ上に登録すると共に、登録されている注意地点を走行中の車両の表示装置に注意地点を表示する。
注意地点のデータ管理方法として、通信部からリアルタイムで管理センターに送信し、他の車両に注意地点を送信するようにしてもよい。
図8は、実施の形態3による、危険地区通報画面を示す図である。実施の形態1において取得した加速度表示地図75に基づき、車両200が大きな加速度を発生する地点に近づいたら、当該地点を指し示す地図を出力装置102に表示し、運転手に警告する。
これにより、運転手は事前に走行速度を落としたり、当該地点を回避したりするなどの対応をとることが可能となり、積荷に振動が与えられるのを防ぐことができる。
100、101 入力装置
102 出力装置
103 データ処理部
104 データ記憶部
105 加速度センサ
106 GPSアンテナ
200 車両
1031 設定画面表示部
1032 メイン画面表示部
1033 加速度波形表示部
1034 条件設定部
1035 荷台状況判定部
1036 履歴データ生成部
1037 加速度波形データ生成部
1038 GPS時刻同期部
1039 通信部
Claims (6)
- 走行中の車両の荷台の状態を監視する輸送品質サポートシステムであって、
上記荷台に生じる加速度を常時計測する加速度センサと、
運転席前に設置され、上記車両の走行速度、上記加速度センサから供給される加速度および加速度波形を表示する出力装置と、
上記加速度センサから供給される加速度と閾値を比較し、該加速度が上記閾値を超える場合には、上記出力装置を介して運転手に警告を通知する荷台状況判定部と、
車内に設置された入力装置を介して入力された数値を、上記閾値として設定する条件設定部と、
上記加速度センサから供給される走行中の加速度波形データを有するテーブル、および時刻毎の走行速度、位置情報、加速度情報を有するレコードから構成されるテーブルを格納するデータ記憶部を備えたことを特徴とする輸送品質サポートシステム。 - 荷台状況判定部は、第1の閾値と第2の閾値を有し、加速度が上記第1の閾値を超えた場合には、出力装置を介して警告すると共に運転者が安全確認の入力を行うまで警告を継続し、
上記第2の閾値を超えた場合には、車両のエンジンが再始動されるまで警告を継続することを特徴とする請求項1記載の輸送品質サポートシステム。 - 荷台状況判定部により警告が発せられた場合には、通信回線を介して管理センターに通知する通信部を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の輸送品質サポートシステム。
- データ記憶部に格納されたデータを用いて、車両の走行に関する条件と加速度波形との相関関係を解析するデータ解析装置を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の輸送品質サポートシステム。
- データ解析結果に基づいて、一定値以上の加速度を生じたレコードを地図上の地点に対応させ、当該地点を地図データに注意地点として登録することを特徴とする請求項4記載の輸送品質サポートシステム。
- 車両が注意地点に近づいたら、出力装置に上記注意地点を指し示す地図を表示することを特徴とする請求項5記載の輸送品質サポートシステム。
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