JP2006276942A - 電子イレイザー、電子筆記具および情報処理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 所定の画形材でコード画像が記録され、熱または特定の光に反応して消色する消色インクが付着された媒体に対して加熱あるいは特定の光を照射するためのヘッド11と、コード画像を検知するコード検知部12と、消色インクで媒体上に記された画像を可視光域で検知するイメージ検知部13と、コード検知部12によるコード画像の検知結果に基づいて媒体上の位置を特定し、イメージ検知部13による検知結果に基づいて媒体上の特定の位置における消色インクで記された画像が消去されたことを判断する消去判断部14とを備える。
【選択図】 図1
Description
本実施形態では、紙等の媒体表面に位置を示すコード画像が記録されており、所定のデバイスを媒体上で移動させながらこのコード画像を読み取ることにより、デバイスの移動軌跡を電子情報として取得するシステムを考える。ここで、コード画像は、例えば赤外線を吸収する不可視の画形材(トナー等)で記録されており、デバイスは媒体表面に赤外線を照射し赤外線センサにて反射を検知することにより読み取ることができる。以下の説明では、コード画像を形成する画形材は、いわゆる近赤外光領域の800nm(ナノメートル)〜900nmの波長域に吸収ピークを有する材料を用いるものとする。また、本実施形態では、手書きイメージを書くためのインク(筆記具用水性インク組成物)として、熱に反応して消色する消色インクを用いる。そして、本実施形態の手書きイメージ消去デバイスである電子イレイザーは、消色インクでイメージが書かれた媒体表面を加熱することにより、消色インクを変性させ、イメージを消去する。なお、消色インクの詳細については後述する。
図1に示すように、本実施形態の電子イレイザー10は、媒体表面に書かれたイメージを消去するためのヘッド11と、コード画像を検知するためのコード検知部12と、媒体表面に書かれたイメージを可視光で検知するイメージ検知部13とを備える。また、コード検知部12およびイメージ検知部13の検知結果に基づいてイメージの消去を判断する消去判断部14と、消去判断部14の判断結果をサーバへ送信する通信部15と、電力を供給する電源16とを備える。これら電子イレイザー10の構成は、例えばペン型のケースに収納される。
図2に示すように、消去判断部14は、ヘッド11に電力供給が開始されると、この時点でのコード検知部12およびイメージ検知部13の検知結果を取得し、メモリに格納して保持する(ステップ201)。そして、ヘッド11への電力供給が遮断された場合(ステップ202)、または一定時間が経過した後に(ステップ203)、再度コード検知部12およびイメージ検知部13の検知結果を取得する(ステップ204)。
図3に示すように、消去判断部14は、所定の時点でコード検知部12およびイメージ検知部13の検知結果を取得し、メモリに格納して保持する(ステップ301)。検知結果の取得は、電子イレイザー10のケースの外部にスイッチを設けておき、ユーザによるこのスイッチの操作をトリガーとして行うことができる。また、ヘッド11が媒体表面に押圧されたことを電子イレイザー10の内部に設けられた圧力センサが感知して、その時点の検知結果を取得するようにしても良い。
本実施形態では、手書きイメージを書くためのインク(筆記具用水性インク組成物)として、熱に反応して消色する消色インクを用いることを前提としている。この消色インクは、ロイコ染料、顕色剤及び消色剤を含むマイクロカプセルまたはロイコ染料、顕色剤、消色剤及び樹脂を含む微粉体を含む着色剤の水分散体であって、筆記後に消色を可能とする。この消色インクは、予めロイコ染料と顕色剤を化学的に結合させた状態、つまり発色状態にある着色剤を筆記時のインクとして用いる。そして、消色時には、溶剤の膨潤または加熱による着色剤の擬溶融状態における、擬液相反応によって、ロイコ染料と顕色剤の化学結合が切れ、着色剤中に含有させておいた消色剤と顕色剤が新たに強い化学結合を形成することによって、再発色することなく筆記線を消色することが可能である。この種の消色インクとしては、例えば、特開2001−247807号公報に記載されたボールペン用インク組成物を用いることができる。
図4に示すように、本実施形態の電子イレイザー20は、赤外線を媒体表面に照射して加熱し、媒体に書かれたイメージを消去するためのヘッド21および赤外線レーザ22を備える。また、図1に示した実施形態の電子イレイザー10と同様のコード検知部12、イメージ検知部13、消去判断部14、通信部15および電源16を備える。ヘッド21および赤外線レーザ22以外の構成要素は、図1に示したものと同様であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
また、赤外線レーザ22は、半導体レーザ等で実現され、所定の光学系(レンズ、プリズム等)およびヘッド21を通して赤外線を媒体上に照射し加熱し、媒体に付着された消色インクを変性させて消去する。赤外線レーザ22が照射する赤外線は、加熱に適する900nm〜1200nmの長波長域の赤外線(遠赤外線)とする。なお、上述したように、コード検知部12は、赤外光の反射を検知してコード画像を検知するのであるが、コード検知部12が用いる赤外光は800nm〜900nmの波長域の光であり、かつ発光量も微量であるので、媒体が加熱してしまうことはない。したがって、コード検知部12の検知動作によって消色インクの色が消えてしまうことはない。
図5を参照すると、この電子筆記具30は、消色インクを格納したカートリッジ31と、カートリッジ31に格納されている消色インクを媒体に付着させるペン先32とを備える。また、この電子筆記具30は、媒体に記録されているコード画像を検知するためのコード検知部33と、コード検知部33の検知結果に基づいて手書きイメージの電子情報を生成する情報処理部34とを備える。さらに、この電子筆記具は、媒体表面に消色インクによって書かれたイメージを消去するための構成を備える。このイメージ消去用の構成は、図1に示した電子イレイザー10と同様であり、ヘッド11、コード検知部12、イメージ検知部13、消去判断部14、通信部15および電源16を備える。なお、電子筆記具30における電源16は、コード検知部33にも電力を供給する。また、情報処理部34により生成された手書きイメージの電子情報は、通信部15によりサーバへ送られ、サーバの記憶装置(磁気ディスク装置等)に保存される。
コード検知部33は、電子イレイザー10のコード検知部12と同様に、赤外光を発光する発光ダイオードと赤外光を感知するセンサとで実現され、媒体表面に赤外線を照射し、その反射光を感知して媒体表面に記録されているコード画像を検知する。また、コード検知部33は、ペン先32に設けられた圧力センサがペン先32の媒体への接触を感知すると、コード画像の検知動作を実行する。
Claims (13)
- 所定の画形材でコード画像が記録され熱に反応して消色する消色インクが付着された媒体を加熱するためのヘッドと、
前記コード画像を検知する第1の検知部と、
前記消色インクで前記媒体上に記された画像を可視光域で検知する第2の検知部と、
第1の検知部によるコード画像の検知結果に基づいて前記媒体上の位置を特定し、前記第2の検知部による検知結果に基づいて当該媒体上の特定の位置における前記消色インクで記された画像の有無を判断する判断部と
を備えることを特徴とする電子イレイザー。 - 前記判断部は、前記媒体上の特定の位置で、所定の時点において前記消色インクで記された画像が有ると判断し、その後の所定の時点において当該画像がないと判断した場合に、前記消色インクで記された画像が消去されたと判断することを特徴とする請求項1に記載の電子イレイザー。
- 前記判断部は、前記媒体上の特定の位置において前記消色インクで記された画像がないと判断した場合に、当該特定の位置に関する画像の電子情報を取得して照合し、照合結果に基づいて当該消色インクで記された画像が消去されたか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の電子イレイザー。
- 前記ヘッドは、可視光に対する透過性を有する発熱体であり、
前記第2の検知部は、前記ヘッドを通して前記媒体上に記された画像を検知することを特徴とする請求項1に記載の電子イレイザー。 - 赤外線を発射する赤外線発光器をさらに備え、
前記ヘッドは、赤外線を透過する部材で形成され、前記赤外線発光器から発射された赤外線を前記媒体に照射することを特徴とする請求項1に記載の電子イレイザー。 - 特定の光を発射する発光器と、
所定の画形材でコード画像が記録され前記特定の光に反応して消色する消色インクが付着された媒体に対して、前記発光器から発射された前記特定の光を照射するためのヘッドと、
前記コード画像を検知する第1の検知部と、
前記消色インクで前記媒体上に記された画像を可視光域で検知する第2の検知部と、
第1の検知部によるコード画像の検知結果に基づいて前記媒体上の位置を特定し、前記第2の検知部による検知結果に基づいて当該媒体上の特定の位置における前記消色インクで記された画像の有無を判断する判断部と
を備えることを特徴とする電子イレイザー。 - 前記ヘッドの光軸と前記第2の検知部の光軸とが一致していることを特徴とする請求項6に記載の電子イレイザー。
- 前記発光器は赤外線発光器であり、
前記ヘッドは、赤外線を透過する部材で形成され、前記赤外線発光器から発射された赤外線を前記媒体に照射することを特徴とする請求項6に記載の電子イレイザー。 - 前記発光器は紫外線発光器であり、
前記ヘッドは、紫外線を透過する部材で形成され、前記紫外線発光器から発射された紫外線を前記媒体に照射することを特徴とする請求項6に記載の電子イレイザー。 - 前記判断部は、前記媒体上の特定の位置で、所定の時点において前記消色インクで記された画像が有ると判断し、その後の所定の時点において当該画像がないと判断した場合に、前記消色インクで記された画像が消去されたと判断することを特徴とする請求項6に記載の電子イレイザー。
- 前記判断部は、前記媒体上の特定の位置において前記消色インクで記された画像がないと判断した場合に、当該特定の位置に関する画像の電子情報を取得して照合し、照合結果に基づいて当該消色インクで記された画像が消去されたか否かを判断することを特徴とする請求項6に記載の電子イレイザー。
- 熱に反応して消色する消色インクを格納したカートリッジと、
前記カートリッジに格納された前記消色インクを所定の画形材でコード画像が記録された媒体に付着させるペン先と、
前記媒体を加熱するためのヘッドと、
前記コード画像を検知する第1の検知部と、
前記消色インクで前記媒体上に記された画像を可視光域で検知する第2の検知部と、
第1の検知部によるコード画像の検知結果に基づいて前記媒体上の位置を特定し、前記第2の検知部による検知結果に基づいて当該媒体上の特定の位置における前記消色インクで記された画像の有無を判断する判断部とを備え、
前記判断部は、前記媒体上の特定の位置で、所定の時点において前記消色インクで記された画像が有ると判断し、その後の所定の時点において当該画像がないと判断した場合に、前記消色インクで記された画像が消去されたと判断することを特徴とする電子筆記具。 - 媒体上に記録されたコード画像を検知して当該媒体上の位置情報を読み取る第1の読み取り手段と、
前記媒体上のイメージ画像を可視光域で検知し、前記位置情報により特定される当該媒体上の位置に対応付けて当該イメージ画像を認識する第2の読み取り手段と、
前記第2の読み取り手段によって認識されたイメージ画像の電子情報を保持するデータ保持手段と、
前記第2の読み取り手段によって認識されたイメージ画像と前記データ保持手段から取得した電子情報とに基づき、前記媒体上の特定の位置で、所定の時点でイメージ画像が有ると判断され、その後の所定の時点において当該イメージ画像がないと判断される場合に、当該イメージ画像が消去されたと判断する判断手段と
を備えることを特徴とする情報処理システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005090684A JP2006276942A (ja) | 2005-03-28 | 2005-03-28 | 電子イレイザー、電子筆記具および情報処理システム |
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2005
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