JP2006276496A - フォトスペーサーの製造方法、並びに液晶表示装置用基板、液晶表示素子、及び液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 セル厚が2〜4μmである液晶表示装置を構成するフォトスペーサーを、架橋基密度が0.0073モル/g以上の感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂層を形成してパターニングした後に、架橋反応率が86〜100%となるように加熱処理を行なう。
【選択図】 図1
Description
このVAモードは、液晶セルのセル厚の変動が表示ムラとなりやすい表示モードの一つであり、IPSモードやOCBモード等の他の表示モードについても同様の傾向を示すものがある。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<7> 前記<6>に記載の液晶表示素子を備えたことを特徴とする液晶表示装置である。
セル厚が2〜4μmであって、セル厚の変動で表示ムラを起こし易い液晶表示装置における表示ムラの改善に特に効果的である。
本発明のフォトスペーサーの製造方法は、少なくとも2枚の基板と、該基板間に設けられた液晶と、該液晶に電界を印加する2枚の電極と、前記基板間のセル厚を規制するためのフォトスペーサーとを備え、前記セル厚を2〜4μmの薄厚とした液晶表示装置における前記フォトスペーサーを作製するものである。
架橋基密度= 架橋基のモル数/樹脂成分の質量
架橋反応率=〔(初期架橋基量−反応後架橋基量)/初期架橋基量〕×100
なお、架橋反応率は、架橋反応前の初期架橋基量と架橋反応終了後の反応後架橋基量とを、IR法(既知サンプルで「架橋基量−IR吸収量検量線」を求め、IR吸収量から架橋基量を求める。)により求め、前記式から求められる。架橋反応の終了は、本発明における熱処理工程で架橋反応の終結をもって終了とできる。
また、前記「樹脂部分」は、顔料やシリカなどの固体微粒子が含まれる場合にはこれらを除いた部分である。
本発明に係る層形成工程は、基板上に、架橋基密度が0.0073モル/g以上である感光性樹脂組成物を少なくとも含む感光性樹脂層を形成する。この感光性樹脂層は、後述する後工程を経て架橋反応率86〜100%にまで架橋されて、変形回復性が良好でセル厚を均一に保持し得るフォトスペーサーを構成し、特にセル厚の変動で表示ムラが生じやすい表示装置における画像中の表示ムラが効果的に解消される。
感光性樹脂組成物の塗布は、公知の塗布法、例えば、スピンコート法、カーテンコート法、スリットコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、あるいは米国特許第2681294号明細書に記載のポッパーを使用するエクストルージョンコート法等により行なうことができる。中でも、スリットノズルあるいはスリットコーターによる方法が好適である。
転写による場合、感光性転写材料を用いて、仮支持体上に膜状に形成された感光性樹脂層を基板面に加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着することによって貼り合せた後、仮支持体の剥離により感光性樹脂層を基板上に転写する。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられ、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。
また、基板は、予めカップリング処理を施しておくことにより、感光性樹脂組成物、又は感光性転写材料の感光性樹脂層との間の密着を良好にすることができる。カップリング処理としては、特開2000−39033記載の方法が好適に用いられる。
次に、感光性樹脂組成物について説明する。
本発明に係る感光性樹脂組成物には、感光性を有するアルカリ現像が可能な樹脂組成物を用いることができる。中でも、(A)高分子物質と(B)重合性モノマーと(C)光重合開始剤とを少なくとも含有し、前記(A)高分子物質と前記(B)重合性モノマーとがともに架橋基を有する感光性樹脂組成物が好ましく、該感光性樹脂組成物中の架橋基密度を0.0073モル/g以上とする。また、必要に応じて、着色剤や界面活性剤などの(D)その他の成分を用いて構成することができる。
高分子物質は、フォトスペーサーを形成する場合のバインダー成分としての機能を有するものであり、それ自体が架橋基を有することが好ましい。高分子物質は、目的等に応じ適宜選択した、単量体の単独重合体、及び複数の単量体からなる共重合体のいずれであってもよいが、カルボキシル基を有する構造単位と、下記一般式(I)で表される構造単位と、芳香族環及び/又は脂肪族環を1以上有する(メタ)アクリレートからなる構造単位とを少なくともを有する共重合体が好ましいものとして挙げられる。
これらの中でも、硬化性や原料価格の点で、アリル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
これらの中でも、原料価格、溶解性、顔料分散性等の点で、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルが好ましい。
これらの共重合可能な他成分は、1種単独でも2種以上の組合せでもよい。
重合性モノマーとしては、架橋基を有するものが好ましく、特に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有するものを、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。例えば、エステル化合物、アミド化合物、並びにその他の化合物が挙げられる。
また、前記「その他の化合物」として、例えば、特開昭60−258539号公報に記載のアリル化合物などが挙げられる。
重合性モノマーの感光性樹脂組成物(又は感光性樹脂層)中における含有量としては、該組成物又は該層の全固形分に対して、10〜60質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。
光重合開始剤としては、およそ300〜500nmの波長領域に約50以上の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有しているものが好ましい。例えば、特開平2−48664号公報、特開平1−152449号公報、及び特開平2−153353号公報に記載の、芳香族ケトン類、ロフィン2量体、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、ポリハロゲン類、ハロゲン化炭化水素誘導体、ケトン化合物、ケトオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、などが挙げられる。
光重合開始剤の感光性樹脂組成物(又は感光性樹脂層)中における含有量としては、該組成物又は該層中の架橋基の量に対して、0.6〜2.82モル/モルが好ましく、1.0〜2.0モル/モルがより好ましい。該含有量が前記範囲内であると、架橋構造が安定化し、作製されたフォトスペーサの高さを均一に保つことができる。
感光性樹脂組成物(又は感光性樹脂層)は、上記の高分子物質、重合性モノマー、及び光重合開始剤以外に、必要に応じて更に、着色剤、界面活性剤、溶媒、熱重合防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を用いることができる。
着色剤としては、染料、顔料等が挙げられる。好ましい顔料の種類、サイズ等については、例えば特開平11−149008号公報の記載から適宜選択することができる。顔料等の着色剤を含有させた場合は、着色画素を形成することができる。使用可能な顔料には、体質顔料又は着色顔料が挙げられる。体質顔料としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2003−302639号公報の段落番号[0035]〜[0041]に記載の体質顔料が好適に挙げられる。着色顔料としては、特開2003−302639号公報の段落番号[0043]に記載の顔料が好適に挙げられる。
界面活性剤としては、感光性樹脂組成物(又は感光性樹脂層)の構成成分と混ざり合うものであれば使用可能である。好ましい界面活性剤として、特開2003−337424号公報の段落番号[0015]〜[0024]、特開2003−177522号公報の段落番号[0012]〜[0017]、特開2003−177523号公報の段落番号[0012]〜[0015]、特開2003−177521号公報の段落番号[0010]〜[0013]、特開2003−177519号公報の段落番号[0010]〜[0013]、特開2003−177520号公報の段落番号[0012]〜[0015]、特開平11−133600号公報の段落番号[0034]〜[0035]、特開平6−16684号公報に記載の界面活性剤が好適に挙げられる。
より高い効果を得る観点からは、フッ素系界面活性剤及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、又は、シリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤を含む。)のいずれか1種、あるいは2種以上を選択するのが好ましく、フッ素系界面活性剤が最も好ましい。
また、R4は、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。R4で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、中でも炭素数1〜2のアルキル基が好ましい。R4は、特に好ましくは水素原子である。
前記一般式(a)で表されるモノマーAと前記一般式(b)で表されるモノマーBとを共重合成分として含む共重合体の具体例は、特開2003−337424号公報の段落番号[0068]の表1に記載されている。
感光性樹脂組成物の調製には、前記成分以外に有機溶媒を用いることができる。有機溶媒の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
感光性樹脂組成物には、更に熱重合防止剤を含有できる。熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有できる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報に記載の化合物、並びにサリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
次に、感光性転写材料について説明する。
本発明に係る感光性転写材料は、仮支持体上に、該仮支持体側から順に少なくともアルカリ可溶な熱可塑性樹脂層と感光性樹脂層とを有してなるフォトスペーサー形成用の感光性転写材料であり、感光性樹脂層の少なくとも一層が、架橋基密度が0.0073モル/g以上である感光性樹脂組成物で構成されたものである。また、必要に応じて、中間層や保護フィルム等のその他の層を有していてもよい。
感光性樹脂層は、フォトスペーサーを形成する場合に該フォトスペーサーを構成する層である。感光性樹脂層は、層中の樹脂部分の架橋基密度が0.0073モル/g以上である感光性樹脂組成物、好ましくは既述の、(A)高分子物質と(B)重合性モノマーと(C)光重合開始剤とを少なくとも含有し、(A)高分子物質と(B)重合性モノマーとがともに架橋基を有する感光性樹脂組成物を、公知の塗布方法により塗布、乾燥させることにより好適に形成することができる。
感光性転写材料には、前記感光性樹脂層と仮支持体との間に、少なくとも一層のアルカリ可溶な熱可塑性樹脂層を設けることができる。アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層(以下、単に「熱可塑性樹脂層」ともいう。)は、アルカリ現像を可能とし、転写時にはみ出した熱可塑性樹脂層自身による被転写体の汚染防止を可能とする点からアルカリ可溶性である必要がある。
なお、レチキュレーションとは、吸湿等の原因で中間層が伸びた等の際に、柔軟なクッション層が坐屈して感光性樹脂層の表面に細かい「しわ」が発生することをいい、転写不良の原因となる。
感光性転写材料には、複数層を塗布する際及び塗布後の保存の際における成分の混合を防止する目的で、中間層を設けることが好ましい。特に、仮支持体上に設けられた前記熱可塑性樹脂層の上であって、該熱可塑性樹脂層と前記感光性樹脂層との間に設けることが好ましい。熱可塑性樹脂層と感光性樹脂層との形成には有機溶剤が用いられるが、中間層を設けることで両層が互いに混ざり合うのを防止できる。
これらは、1種単独で用いる以外に2種以上を併用してもよい。
前記ポリビニルアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、その鹸化度が80mol%以上のものが好ましい。
仮支持体としては、転写の支障とならない程度に前記熱可塑性樹脂層に対する剥離性を有するものが好ましく、化学的・熱的に安定で可撓性を有するものが好ましい。
仮支持体の厚みとしては、5〜300μm程度が好ましく、20〜150μmが好ましい。
前記金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化モリブデンなどが挙げられる。これらは1種単独で用いる以外に2種以上を併用してもよい。また、金属酸化物の形態としては、結晶微粒子、複合微粒子などが挙げられる。
保護フィルムは、保管等の際に汚れや損傷等から感光性樹脂層を保護する機能を有し、仮支持体と同一又は類似の材料で構成することができる。保護フィルムとしては、感光性樹脂層から容易に剥離可能なものであればよく、例えば、シリコン紙、ポリオレフィンシート、ポリテトラフルオロエチレンシート等が好適に挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンシートないしフィルム、ポリプロピレンシートないしフィルムが好ましい。保護フィルムの厚みとしては、5〜100μm程度が好ましく、10〜30μmがより好ましい。
本発明に係るパターニング工程は、基板上に形成された感光性樹脂層を露光及びアルカリ現像してパターニングする。具体的には、基板上に形成された感光性樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、該マスク及び場合により熱可塑性樹脂層及び中間層を介してマスクの更に上方(マスクの感光性樹脂層と対向しない側)から露光し、露光完了後、現像液を用いた現像処理を行なう。
シャワー現像による場合、露光後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。なお、現像前に予め、感光性樹脂層の溶解性が低いアルカリ水溶液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。
本発明に係る熱処理工程は、パターニングされた感光性樹脂層を、架橋反応率が86〜100%となるように加熱処理する。本工程により、層中の樹脂部分(高分子物質やモノマー、オリゴマー等の重合性モノマーなど)の架橋基の架橋を行なわせて硬い膜とする。このとき、加熱温度、加熱時間を調整することにより、架橋反応率が86〜100%の範囲となるように調整することができる。
以上により、架橋反応率が86〜100%である塑性変形した際の変形回復性に優れたフォトスペーサーを得ることができる、
本発明の液晶表示装置用基板は、前記本発明のフォトスペーサーの製造方法により得られたフォトスペーサーを設けて構成されたものである。フォトスペーサーは、基板上に形成されたブラックマトリクス等の表示用遮光部の上やTFT等の駆動素子上に形成されることが好ましく、必要に応じてブラックマトリクス等の表示用遮光部やTFT等の駆動素子とフォトスペーサーとの間にITO等の透明導電層(透明電極)やポリイミド等の液晶配向膜が存在していてもよい。
本発明の液晶表示装置用基板には更に、必要に応じて赤色(R)、青色(B)、緑色(G)3色等の着色画素が設けられていてもよい。
本発明の液晶表示素子は、前記本発明の液晶表示装置用基板を設けて構成されたものである。液晶表示素子の1つとして、少なくとも一方が光透過性の一対の基板(本発明の液晶表示装置用基板を含む。)間に液晶層と液晶駆動手段(単純マトリックス駆動方式及びアクティブマトリックス駆動方式を含む。)とを少なくとも備えたものが挙げられる。
また、前記カラーフィルタ基板の前記画素群は、互いに異なる色を呈する2色の画素からなるものでも、3色の画素、4色以上の画素からなるものであってもよい。例えば3色の場合、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3つの色相で構成される。RGB3色の画素群を配置する場合には、モザイク型、トライアングル型等の配置が好ましく、4色以上の画素群を配置する場合にはどのような配置であってもよい。カラーフィルタの作製は、例えば2色以上の画素群を形成した後既述のようにブラックマトリックスを形成してもよいし、逆にブラックマトリックスを形成した後に画素群を形成するようにしてもよい。RGB画素の形成については、特開2004−347831号公報等を参考にすることができる。
本発明の液晶表示装置は、前記本発明の液晶表示素子を設けて構成されたものである。すなわち、互いに向き合うように対向配置された一対の基板間を既述のように、本発明のフォトスペーサーの製造方法により作製されたフォトスペーサーで所定幅に規制し、規制された間隙に液晶材料を封入(封入部位を液晶層と称する。)して構成されており、液晶層の厚さ(セル厚)が所望の均一厚に保持されるようになっている。
以下に示すようにして、図1に示すように構成されたMVAモードの液晶表示装置を作製した。
−カラーフィルタ基板の作製−
〈感光性樹脂転写材料の作製〉
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなるクッション層用塗布液を塗布、乾燥させてクッション層を形成した。次に、このクッション層上に下記処方P1からなる中間層用塗布液を塗布、乾燥させて中間層(酸素遮断膜)を積層した。この中間層上に更に、下記表1(転写法)に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物K1を塗布、乾燥させて感光性樹脂層を積層した。このようにして、PET仮支持体の上に、乾燥膜厚が15μmのクッション層と乾燥膜厚が1.6μmの中間層と乾燥膜厚が2.4μmの感光性樹脂層を設け、感光性樹脂層上には保護フィルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
・メタノール …11.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 6.4部
・メチルエチルケトン …52.4部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 … 5.83部
〔共重合比(モル比)=55/11.7/4.5/28.8、重量平均分子量=10万、Tg≒70℃〕
・スチレン/アクリル酸共重合体 …13.6部
〔共重合比(モル比)=63/37、重量平均分子量=1万、Tg≒100℃〕
・2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学工業(株)製) … 9.1部
・界面活性剤1 … 0.54部
メガファックF−780−F(大日本インキ化学工業(株)製)
〔組成〕
・C6F13CH2CH2OCOCH=CH2(40部)とH(O(CH3)CHCH2)7OCOCH=CH2(55部)とH(OCH2CH2)7OCOCH=CH2(5部)との共重合体(重量平均分子量3万)…30部
・メチルイソブチルケトン…70部
・ポリビニルアルコール … 2.1部
(PVA−205(鹸化率=88%)、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン … 0.95部
(PVP、K−30;GAFコーポレーション社製)
・メタノール …44部
・蒸留水 …53部
−ブラック(K)画像の形成−
680×880mmサイズの無アルカリガラス基板を、シャワーにより25℃に調整したガラス洗浄剤液を20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄した後、シャワーによりシランカップリング液(N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3%水溶液;商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)を20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。洗浄後、このガラス基板を基板予備加熱装置で100℃で2分間加熱した。
前記K画像16が形成されたガラス基板11に、上記より得た感光性樹脂転写材料R1を用い、前記K画像16の形成と同様の工程を行ない、ガラス基板11のK画像16が形成されている側にレッド画素(R画素)を形成した。但し、露光工程での露光量は40mJ/cm2とし、炭酸Na系現像液によるシャワー現像は35℃で35秒間とした。
なお、R画素の厚みは2.0μmであり、C.I.ピグメント・レッド(C.I.P.R.)254、C.I.P.R.177の塗布量はそれぞれ0.88g/m2、0.22g/m2であった。
その後、R画素が形成されたガラス基板11を再び、上記のように洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、純水でシャワー洗浄した後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
次に、上記より得た感光性樹脂転写材料G1を用い、前記K画像16の形成と同様の工程を行ない、ガラス基板11のK画像16及びR画素等が形成されている側にグリーン画素(G画素)を形成した。但し、露光工程での露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液によるシャワー現像は34℃で45秒間とした。
なお、G画素の厚みは2.0μmであり、C.I.ピグメント・グリーン(C.I.P.G.)36、C.I.ピグメント・イエロー(C.I.P.Y.)150の塗布量はそれぞれ1.12g/m2、0.48g/m2であった。
その後、R画素及びG画素が形成されたガラス基板11を再び、上記のように洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、純水でシャワー洗浄した後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
次に、上記より得た感光性樹脂転写材料B1を用い、前記K画像16の形成と同様の工程を行ない、ガラス基板11のK画像16並びにR画素及びG画素が形成されている側にブルー画素(B画素)を形成した。但し、露光工程での露光量は30mJ/cm2、炭酸Na系現像液によるシャワー現像は36℃で40秒間とした。
なお、B画素の厚みは2.0μmであり、C.I.ピグメント・ブルー(C.I.P.B.)15:6、C.I.ピグメント・バイオレット(C.I.P.V.)23の塗布量はそれぞれ0.63g/m2、0.07g/m2であった。
更にその上に透明電極として、ITO(Indium Tin Oxide)膜13をスパッタリングにより形成し、カラーフィルタ基板10を得た。
〈着色感光性樹脂組成物K1の調製〉
着色感光性樹脂組成物K1は、前記表1に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー1、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)、150r.p.m.で30分間攪拌することによって得た。
*K顔料分散物1の組成
・カーボンブラック…13.1部
(Special Black 250、デグッサ社製)
・5−[3−オキソ−2−[4−[3,5−ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]−ブチロイルアミノベンズイミダゾロン…0.65部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…6.72部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…79.53部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=78/22[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量40,000)〕…27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…73部
*DPHA液の組成
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQを500ppm含有、商品名:KAYARAD DPHA、日本化薬(株)製)…76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル…24部
着色感光性樹脂組成物R1は、前記表1(転写法)に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで前記表1に記載の量の添加剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で20分間攪拌し、更に、前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
*R顔料分散物1の組成
・C.I.ピグメント・レッド254…8.0部
・5−[3−オキソ−2−[4−[3,5-ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]−ブチロイルアミノベンズイミダゾロン…0.8部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…8.0部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…83.2部
・C.I.ピグメント・レッド177…18部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…12部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…70部
*バインダー2の組成
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート(=38/25/37[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量30,000)…27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…73部
*添加剤1:燐酸エステル系特殊活性剤(HIPLAAD ED152、楠本化成(株)製)
着色感光性樹脂組成物G1は、前記表1(転写法)に記載の量のG顔料分散物1、Y顔料分散物1、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、バインダー1、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150r.p.m.で30分間攪拌し、更に、前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
*G顔料分散物1の組成
・C.I.ピグメント・グリーン36…18部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…12部
・シクロヘキサノン…35部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…35部
*Y顔料分散物1
商品名:CFエローEX3393(御国色素社製)
着色感光性樹脂組成物B1は、前記表1(転写法)に記載の量のB顔料分散物1、B顔料分散物2、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー3、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、及びフェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150r.p.m.で30分間攪拌し、更に、前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
*B顔料分散物1
商品名:CFブルーEX3357(御国色素社製)
*B顔料分散物2
商品名:CFブルーEX3383(御国色素社製)
*バインダー3の組成
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート(=36/22/42[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量30,000)…27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…73部
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)上に、下記処方Aからなるクッション層用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥層厚6.0μmのクッション層(アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層)を形成した。
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 … 25.0部
(=55/11.7/4.5/28.8[モル比]、質量平均分子量90,000)
・スチレン/アクリル酸共重合体 … 58.4部
(=63/37[モル比]、質量平均分子量8,000)
・2,2−ビス〔4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン
… 39.0部
・前記界面活性剤1 … 10.0部
・メタノール … 90.0部
・1−メトキシ−2−プロパノール … 51.0部
・メチルエチルケトン …700部
・ポリビニルアルコール … 3.22部
(PVA−205、鹸化率80%、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン … 1.49部
(PVP K−30、GAFコーポレーション製)
・メタノール … 42.3部
・蒸留水 … 524部
得られたスペーサー用感光性転写シート(1)のカバーフィルムを剥離し、露出した感光性樹脂層の表面を、上記で作製したITO膜がスパッタ形成されたカラーフィルタ基板10のITO膜13上に重ね合わせ、ラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕を用いて、線圧100N/cm、130℃の加圧・加熱条件下で搬送速度2m/分にて貼り合わせた。その後、PET仮支持体をクッション層との界面で剥離除去し、感光性樹脂層を熱可塑性樹脂層及び中間層と共に転写した(層形成工程)。
得られたスペーサーパターンは、直径16μm、平均高さ3.7μmの透明な柱状であった。
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)上に、前記処方Aと同様の処方からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が15μmの熱可塑性樹脂層を設けた。次いで、形成した熱可塑性樹脂層上に、前記処方Bと同様の処方からなる中間層用塗布液を塗布、乾燥させて、乾燥膜厚が1.6μmの中間層を設けた。次に、下記処方Cからなる突起形成用塗布液を調製し、この突起形成用塗布液を中間層上に塗布し、乾燥させて、乾燥膜厚が2.0μmである液晶配向制御用の突起用感光性樹脂層を塗設した。この感光性樹脂層の表面に更に、厚さ12μmのポリプロピレン製のフィルムを保護フィルムとして貼り付けた。このようにして、PET仮支持体上に、該PET仮支持体側から順に熱可塑性樹脂層、中間層、突起用感光性樹脂層、及び保護フィルムが積層されてなる突起用感光性転写材料を作製した。
・ポジ型レジスト液FH−2413F …53.3部
(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)
・メチルエチルケトン …46.7部
・前記界面活性剤1 … 0.04部
上記より得た突起用感光性転写材料から保護フィルムを剥がし、露出した突起用感光性樹脂層の露出面とカラーフィルタ基板10のITO膜13が設けられた側(カラーフィルタ上)の表面とを重ね合わせ、ラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕を用い、線圧100N/cm、温度130℃、搬送速度2.2m/分の条件にて貼り合わせた(ラミネート)。その後、突起用感光性転写材料のPET仮支持体のみを熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去した。このとき、カラーフィルタ基板の上に、該基板側から順に感光性樹脂層、中間層、熱可塑性樹脂層が積層された状態にある。
実施例1において、感光性樹脂層用塗布液の処方1を下記表2中の処方2〜処方5に各々代えたこと以外、実施例1と同様にして、スペーサー用感光性転写シート(2)〜(5)を作製すると共に、本発明のMVAモード液晶表示装置を作製した。
実施例1において、感光性樹脂層用塗布液の処方1を下記表2中の処方7に代えたこと以外、実施例1と同様にして、スペーサー用感光性転写シート(6)を作製すると共に、比較のMVAモード液晶表示装置を作製した。
実施例1において、感光性樹脂層用塗布液の処方1を下記表2中の処方8に代えたこと以外、実施例1と同様にして、スペーサー用感光性転写シート(7)を作製すると共に、比較のMVAモード液晶表示装置を作製した。
*顔料
・シリカゾルの30%メチルイソブチルケトン分散物
(商品名:MIBK−ST、日産化学工業(株)製)
*バインダー1
・メタクリル酸/アリルメタクリレート共重合体
(=20/80[モル比]、質量平均分子量36000;高分子物質)
*バインダー2
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=78/22[モル比]、質量平均分子量40000、商品名:CF100、日本触媒(株)製)
*DPHA液(重合性モノマー)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ500ppm含有;商品名:KAYARAD DPHA、日本化薬(株)製)…76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル…24部
*消色染料
・ビクトリアピュアブルーBOH−M(保土ヶ谷化学(株)製)
*界面活性剤1(商品名:メガファックF−780−F、大日本インキ化学工業(株)製)
・C6F13CH2CH2OCOCH=CH2(40部)とH(O(CH3)CHCH2)7OCOCH=CH2(55部)とH(OCH2CH2)7OCOCH=CH2(5部)との共重合体〔重量平均分子量3万〕…30部
・メチルエチルケトン…70部
実施例1において、ガラス基板を2400mm×2400mmサイズのガラス基板に代え、サイズ9cm×9cmのスペーサ用感光性転写シート(1)を、幅1400mm、長さ160m及び幅900mm、長さ160mの2サイズのロール状に構成されたスペーサ用感光性転写シート(1)に代え、更にこのロール状のスペーサ用感光性転写シートを二つ並べて同時にラミネートする2丁貼りラミネート方式でラミネートするようにしたこと以外、実施例1と同様にして、2300mm×2300mmサイズのカラーフィルタ基板を得ると共に、本発明のMVAモード液晶表示装置(図1参照)を作製した。本実施例では、ラミネート装置に特願2004−199886号に記載の2丁貼りラミネータを用いた。
得られたMVAモード液晶表示装置は、大サイズ化されているにも関わらず、実施例1と同等程度に、画像にムラがなく高品質なものであった。
各実施例及び比較例において作製したフォトスペーサー及び液晶表示装置を用いて下記の評価を行なった。結果は下記表3に示す。
−1.変形回復率−
フォトスペーサーの各々について、微小硬度計(DUH−W201、(株)島津製作所製)により次のようにして測定を行ない、評価した。測定は、50μmφの円錘台圧子を採用し、最大荷重78mN、保持時間5秒として、負荷−除荷試験法により行なった。この測定値から下記式により変形回復率〔%〕を求め、下記基準にしたがって評価した。
変形回復率(%)=(加重による変形量[μm]/加重開放後の回復量[μm])×100
〈評価基準〉
◎:変形回復率が85%以上であった。
○:変形回復率が80%以上85%未満であった。
△:変形回復率が70%以上80%未満であった。
×:変形回復率が70%未満であった。
液晶表示装置の各々について、グレイのテスト信号を入力させたときのグレイ表示を目視及びルーペにて観察し、表示ムラの発生の有無を下記評価基準にしたがって評価した。
〈評価基準〉
○:表示ムラは全く認められなかった。
△:表示ムラが僅かに認められた。
×:表示ムラが顕著に認められた。
架橋基密度= 架橋基のモル数/樹脂成分の質量
架橋反応率=〔(初期架橋基量−反応後架橋基量)/初期架橋基量〕×100
以下に示すようにして、図2に示すように構成されたPVAモードの液晶表示装置を作製した。なお、実施例1と同様の構成要素には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
−カラーフィルタの作製(スリットノズルによる塗布)−
−ブラック(K)画像の形成−
680×880mmサイズの無アルカリガラス基板(以下、単にガラス基板という。)をUV洗浄装置で洗浄した後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。このガラス基板を120℃で3分間熱処理して表面状態を安定化した。その後、ガラス基板を冷却して23℃に調温後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・ジャパン社製)にて、前記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続き、真空乾燥機VCD(東京応化社製)を用いて30秒間溶媒の一部を乾燥させて塗布膜の流動性をなくした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、120℃で3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層K1を形成した。
次に、純粋をシャワーノズルから噴霧し、感光性樹脂層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製;KOH及びノニオン界面活性剤含有アルカリ現像液)を、フラットノズルから23℃、ノズル圧力0.04MPaにて80秒間噴射してシャワー現像し、黒色パターンを得た(現像工程)。続いて、ガラス基板の黒色パターンが形成された側に超純水を超高圧洗浄ノズルにより9.8MPaの圧力で噴射して残渣を除去し、無アルカリガラス基板上にブラック(K)画像を形成した。その後、220℃で30分間熱処理(ベーク)した。
前記K画像が形成されたガラス基板に、前記表1(液レジ法)に示す組成よりなる着色感光性樹脂組成物R2を用い、前記K画像の形成と同様にして塗布、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像が形成されている側にレッド画素(R画素)を形成した。但し、露光工程での露光量は150mJ/cm2とし、現像工程でのシャワー現像は23℃で60秒間とした。
なお、R画素の厚みは1.6μmであり、C.I.ピグメント・レッド(C.I.P.R.)254、C.I.P.R.177の塗布量はそれぞれ0.88g/m2、0.22g/m2であった。
次に、前記K画像及びR画素が形成されたガラス基板に、前記表1(液レジ法)に示す組成よりなる着色感光性樹脂組成物G2を用い、前記K画像の形成と同様にして塗布、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像及びR画素等が形成されている側にグリーン画素(G画素)を形成した。但し、露光工程での露光量は150mJ/cm 2 とし、現像工程でのシャワー現像は23℃で60秒間とした。
なお、G画素の厚みは1.6μmであり、C.I.ピグメント・グリーン(C.I.P.G.)36、C.I.ピグメント・イエロー(C.I.P.Y.)150の塗布量はそれぞれ1.12g/m2、0.48g/m2であった。
次に、前記K画像並びにR画素等及びG画素等が形成されたガラス基板に、前記表1(液レジ法)に示す組成よりなる着色感光性樹脂組成物B2を用い、前記K画像の形成と同様にして塗布、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像並びにR画素等及びG画素等が形成されている側にブルー画素(B画素)を形成した。但し、露光工程での露光量は150mJ/cm 2 とし、現像工程でのシャワー現像は23℃で60秒間とした。
なお、B画素の厚みは1.6μmであり、C.I.ピグメント・ブルー(C.I.P.B.)15:6及びC.I.ピグメント・バイオレット(C.I.P.V.)23の塗布量はそれぞれ0.63g/m2、0.07g/m2であった。
着色感光性樹脂組成物R2は、前記表1(液レジ法)に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1(液レジ法)に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150r.p.m.で30分間攪拌し、更に前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
なお、着色感光性樹脂組成物R2中のR顔料分散物1、R顔料分散物2、バインダー2、DPHA液、及び界面活性剤1については既述の通りである。
上記で作製したITO膜がスパッタ形成されたカラーフィルタ基板のITO膜上に、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・ジャパン社製)にて前記表2に示す処方1からなる感光性樹脂層用塗布液を塗布した。引き続き、真空乾燥機VCD(東京応化社製)を用いて30秒間溶媒の一部を乾燥させて塗布膜の流動性をなくした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、120℃で3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層を形成した(層形成工程)。
続いて、実施例1と同様のパターニング工程及び熱処理工程により、カラーフィルタ基板上にフォトスペーサーを作製した。但し、露光量は300mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は23℃、60秒間とした。
12…着色画素
16…ブラックマトリクス
14…フォトスペーサー
21…TFT基板(対向基板)
Claims (7)
- 少なくとも2枚の基板と、該基板間に設けられた液晶と、該液晶に電界を印加する2枚の電極と、前記基板間のセル厚を規制するためのフォトスペーサーとを備え、前記セル厚が2〜4μmである液晶表示装置における前記フォトスペーサーの製造方法であって、
前記2枚の基板の一方の上に、架橋基密度が0.0073モル/g以上である感光性樹脂組成物を少なくとも含む感光性樹脂層を形成する層形成工程と、
形成された前記感光性樹脂層を露光及びアルカリ現像してパターニングするパターニング工程と、
パターニングされた前記感光性樹脂層を、架橋反応率が86〜100%となるように加熱処理する熱処理工程と、
を少なくとも含むことを特徴とするフォトスペーサーの製造方法。 - 前記感光性樹脂組成物が、少なくとも、(A)高分子物質と、(B)重合性モノマーと、(C)光重合開始剤とを含有し、前記(A)高分子物質と前記(B)重合性モノマーとがともに架橋基を有する請求項1に記載のフォトスペーサーの製造方法。
- 前記層形成工程は、仮支持体上に、該仮支持体側から順に少なくとも、アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層と、架橋基密度が0.0073モル/g以上である感光性樹脂組成物で構成された感光性樹脂層とを有する感光性転写材料を用い、前記感光性樹脂層を転写形成する請求項1又は2に記載のフォトスペーサーの製造方法。
- 前記層形成工程は、架橋基密度が0.0073モル/g以上である感光性樹脂組成物を含む溶液をスリット状ノズルにより前記2枚の基板の一方の上に塗布し、乾燥させて、前記感光性樹脂層を形成する請求項1又は2に記載のフォトスペーサーの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトスペーサーの製造方法により作製されたフォトスペーサーを備えたことを特徴とする液晶表示装置用基板。
- 請求項5に記載の液晶表示装置用基板を備えたことを特徴とする液晶表示素子。
- 請求項6に記載の液晶表示素子を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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