JP2006275794A5 - - Google Patents

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分析装置
本発明は、レーザ光の照射による蛍光に基づいて分析対象物に含まれている元素を分析する分析装置に関する。
一般に、内部に液体の内容物が密閉された製品としては、コイン状のリチウム(Li)イオン電池などが知られている。このリチウムイオン電池を製造する場合には、電池本体内にリチウム電解液を収容させてから、この電池本体をガスケットにてかしめて、この電池本体内にリチウム電解液を密閉させている。さらに、このリチウムイオン電池は、ガスケットの部分においてリチウム電解液が漏洩しているかが検査されている。
そして、このリチウム電解液の漏洩検査としては、顕微鏡などを用いて多数の人員で目視にてリチウム電解液の漏洩を判定している。ところが、目視にてリチウム電解液の漏洩を判定する場合には、製造する製品が多種多様にあるため、リチウム電解液の漏洩の判別時間が長くなるので、人件費が高くなったり、リチウム電解液の漏洩の判定に不良が生じたりしてしまうおそれがある。
そこで、この種の漏洩検査としては、分析対象物中に含まれる各種元素を定量する分析技術として、レーザ光を用いたレーザ光ブレイクダウン(Laser Induced Breakdown:LIB)分光分析手段が知られている。このレーザ光ブレイクダウン分光分析手段は、パルスレーザ光としてのLIB用レーザ光を点状に集光してから、この点状に集光されたレーザ光を分析対象物の表面の中央に照射させ、このレーザ光の照射にて分析対象物から球状に広がって放出される蛍光の一部分を蛍光集光レンズにて集光して、この集光した蛍光を蛍光測定装置でスペクトル分光分析するものである(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−310596号公報
しかしながら、上述の分光分析手段では、点状に集光させたパルスレーザ光を分析対象物の表面中央に照射させて、この分析対象物から放出される蛍光をスペクトル分光分析して、この分析対象物に含まれている各種元素を定量するに過ぎないので、この分析対象物の表面を広範囲に亘って分析するのは容易ではないという問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、広範囲に亘って精度良く分析できる分析装置を提供することを目的とする。
本発明の分析装置は、レーザ光を透過するとともに、このレーザ光の分析対象物への照射にて放出される蛍光を反射する分波手段と、この分波手段を透過した前記レーザ光を集光して前記分析対象物に照射させるとともに、前記蛍光を集光して前記分波手段へと導光して反射させる集光照射手段と、前記分波手段にて反射された蛍光に基づいて前記分析対象物に含まれている元素を定量する分析手段とを具備したものである。
そして、レーザ光が分波手段を透過した後に集光照射手段にて集光して分析対象物へと照射される。さらに、このレーザ光の分析対象物への照射にて放出される蛍光が集光照射手段にて集光して分波手段へと導光されて反射させた後に、この蛍光に基づいて分析対象物に含まれている元素が分析手段にて定量される。
本発明によれば、分析対象物へのレーザ光の照射範囲を広範囲にしても、この広範囲から放出される蛍光が集光照射手段にて集光されてから分波手段にて反射した後に、この蛍光に基づいて分析手段にて分析対象物に含まれている元素が定量される。したがって、分析対象物の広範囲から放出された蛍光に基づいて分析手段にて分析対象物に含まれている元素を効率良く定量できるとともに、この広範囲から放出された蛍光をほぼ等しい感度で測定できるため、分析対象物を広範囲に亘って精度良く分析できる。
以下、本発明の分析装置の第1の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1および図2において、1は分析装置としての漏洩検出装置である。そして、この漏洩検出装置1は、分析対象物としてのリチウムコイン電池2の表面に含まれている元素を定量することによって、このリチウムコイン電池2の内部に収容されているリチウム電解液3の漏洩を検出する自動漏洩検査装置である。すなわち、この漏洩検出装置1は、リチウムコイン電池2を検査するレーザ分析装置である。
具体的に、この漏洩検出装置1は、リチウムコイン電池2にパルスレーザ光Lを照射して、このリチウムコイン電池2の表面がプラズマ化して発生する蛍光Fを集光して、この蛍光Fの波長および強度に基づいてリチウムコイン電池2からリチウム電解液3が漏洩しているか否かを検査する。さらに、この漏洩検出装置1は、パルスレーザ光Lの照射にて発生するプラズマから得られる蛍光Fを取得して、特に元素番号の小さなリチウム(Li)などの元素が密閉構造から洩れたか否かを検知する。
そして、図3ないし図5に示すように、このリチウムコイン電池2は、コイン型電池としてのコイン状のリチウム(Li)イオン二次電池であって、扁平な略円盤状の電池本体11を備えている。この電池本体11は、例えばステンレススチールにて有底円筒状に形成された下側容器としての正極缶12を有している。この正極缶12はリチウムコイン電池2の正極を構成しており、この正極缶12内には液体あるいはゲル状の内容物であるリチウム電解液3が染み込まされた扁平円柱状の正極材13が挿入されて収容されている。ここで、リチウム電解液3としては、例えば過塩素酸リチウム(LiClO)等の電解液が用いられている。さらに、この正極材13としては、例えばリチウム−酸化マンガン(Li−MnO)合金などが用いられている。
具体的に、この正極缶12は、平坦な円形状の底面部14を有しており、この底面部14の外周縁に上方に向けて突出した円筒状の側面部15が周方向に沿って一体的に設けられている。そして、この正極缶12の側面部15の上側に位置する先端縁に開口部16が形成されている。そして、この開口部16の先端縁が開口縁17とされている。さらに、この正極缶12の開口部16には、例えばステンレススチールにて有底円筒状に形成された上側容器としての負極缶21が嵌合されて取り付けられている。
そして、この負極缶21は、この負極缶21の開口部22を下側に向けた状態で正極缶12の開口部16に内嵌合されて、この正極缶12の側面部15の先端側を内側に向けて同心状に円弧状に湾曲させてかしめ固定されている。ここで、この負極缶21は、この負極缶21の中央部に平坦な円形状の平坦部としての負極面23が設けられている。この負極面23は、一般に図示しない負極線が接続される。さらに、この負極面23の外周縁には、周方向に沿って下方へと円弧状に湾曲した湾曲部24が設けられている。すなわち、この負極缶21は、この負極缶21の負極面23を正極缶12の開口部16の開口縁17より上方に突出させた状態で、この正極缶12の開口縁17にてかしめ固定されている。
そして、これら正極缶12の側面部15と負極缶21の湾曲部24との間には、略円環状のガスケット26が嵌合されて、これら正極缶12と負極缶21との間が密閉されている。すなわち、負極缶21は、このガスケット26の内側に嵌合されて取り付けられている。さらに、このガスケット26は、薄膜状のパッキングであって、正極缶12の側面部15と負極缶21の湾曲部24との間の継ぎ目を密閉させる。具体的に、このガスケット26は、このガスケット26の上側の縁部である上端縁27を正極缶12の開口縁17と負極缶21の湾曲部24との間から外側に突出させた状態で、これら正極缶12と負極缶21との間にかしめ固定されている。また、このガスケット26は、正極缶12と負極缶21との間に介在されて、これら正極缶12と負極缶21との間を密閉して、これら正極缶12および負極缶21内のリチウム電解液3を密閉させる。
さらに、このガスケット26の上端縁27は、負極缶21の負極面23より下方であるとともに、正極缶12の内側に湾曲された開口縁17の外周縁より上方に向けて突出している。ここで、このガスケット26の上端縁27と正極缶12の開口縁17との間、およびこのガスケット26の上端縁27と負極缶21の湾曲部24との間のそれぞれは、電池本体11内に収容させたリチウム電解液3の漏洩が予想される漏洩予想領域Aとなる。
また、このガスケット26の内側面と負極缶21の湾曲部24との間には、図示しないシール材が収容されて液密にシールされて密閉されている。さらに、このガスケット26の下方側の縁部である内周縁28は、内側に湾曲されて正極缶12内の正極材13を位置決めしている。また、このガスケット26の内周縁28上には、正極缶12内に収容されている正極材13の上側を仕切る仕切り材としての略円盤状のセパレータ31が設置されている。
そして、このセパレータ31の外周縁には、ガスケット26の内周縁28側に向けて周方向に沿って屈曲した嵌合片部32が設けられている。すなわち、このセパレータ31は、このセパレータ31の嵌合片部32をガスケット26の内周縁28に外嵌合させた状態で、このガスケット26上に取り付けられている。さらに、このセパレータ31上には、円形平板状の負極材33が設置されて収容されている。この負極材33としては、例えばリチウム−アルミニウム(Li−Al)合金などが用いられており、負極缶21の負極面23とセパレータ31との間に収容されてリチウムコイン電池2が構成されている。
ここで、このリチウムコイン電池2は、このリチウムコイン電池2のガスケット26に皺や傷などの不良な個所が生じた場合に、このリチウムコイン電池2内のリチウム電解液3が、このリチウムコイン電池2の漏洩予想領域Aから漏洩してしまうおそれがある。そして、この漏洩予想領域Aからリチウム電解液3が漏洩した場合には、リチウムコイン電池2のガスケット26の上端縁27近傍の表面に、漏洩したリチウム電解液3に起因した白い粉が付着する。ただし、このリチウム電解液3が漏洩した後の時間が短い場合には、このリチウム電解液3中の溶媒が蒸発せず、無色透明なリチウム電解液3の場合や、このリチウム電解液3の漏洩面積が小さい場合は、白い粉が目視では確認できない場合がある。
一方、漏洩検出装置1は、図1に示すように、パルスレーザ光Lを発振するレーザ光照射手段41を備えている。このレーザ光照射手段41は、例えばYAG(Yttrium・Aluminium・Garnet:イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザ光であるパルスレーザ光Lを発振させるレーザ発振器としてのYAGレーザ発振器42を有している。このYAGレーザ発振器42は、リチウムコイン電池2の表面に付着したリチウム電解液3を原子化およびプラズマ化させるパルスレーザ光Lを発振させる。また、このYAGレーザ発振器42は、紫外光に近い波長のパルスレーザ光Lでは、レーザ伝送光ファイバ45で伝送しにくいので、可視光あるいは赤外光域の波長のパルスレーザ光Lを発振させる。さらに、このYAGレーザ発振器42には、制御手段としての主制御装置43が接続されている。そして、この主制御装置43は、所定のタイミングで駆動パルスを生成させて、この駆動パルスに基づいてYAGレーザ発振器42から所定パルス幅のパルスレーザ光Lを出力させる。
さらに、このYAGレーザ発振器42から発振されたパルスレーザ光Lの伝送経路である光路上には、このパルスレーザ光Lを集光させる光学系である光ファイバ入射系44が設置されている。そして、この光ファイバ入射系44にて集光されたパルスレーザ光Lの光路上には、レーザ伝送手段としての断面円形細長棒状のレーザ伝送光ファイバ45が設置されている。このレーザ伝送光ファイバ45は、このレーザ伝送光ファイバ45の長手方向の一端部46が光ファイバ入射系44に接続されている。すなわち、このレーザ伝送光ファイバ45は、光ファイバ入射系44にて集光されたパルスレーザ光Lが導光される。
そして、このレーザ伝送光ファイバ45の長手方向の他端部47には、このレーザ伝送光ファイバ45の他端部47から導光されるパルスレーザ光Lを、リチウムコイン電池2の漏洩予想領域Aの形状に対応させて円環状に集光させてから照射させる集光照射手段としての集光光学系51が取り付けられている。この集光光学系51は、レーザ伝送光ファイバ45から出射されるパルスレーザ光Lをリチウムコイン電池2の表面の所定領域である漏洩予想領域A近傍の位置、すなわちこの漏洩予想領域Aより内側である負極缶21の負極面23の外周縁に沿った円環状に集光させる。すなわち、この集光光学系51は、リチウムコイン電池2の負極面23の形状に最適化した形状にパルスレーザ光Lを整形しつつ集光させる。
具体的に、この集光光学系51は、図1に示すように、内部が中空な光学系本体としての光学系ユニット52を備えている。この光学系ユニット52は、上下方向に沿った軸方向を有する細長略円筒状の本体筒部53を有している。そして、この本体筒部53の下方寄りの側面部には、水平方向に沿った軸方向を有する細長略円筒状の分岐筒部54が一体的に突設されている。この分岐筒部54は、この分岐筒部54の一方の端部が本体筒部53の側面部に連結されて連通しており、この本体筒部53の側面部に対して垂直に突出している。
さらに、本体筒部53内には、この本体筒部53内へと導光されたパルスレーザ光Lを円環状に整形するとともに集光する集光レンズ光学系としてのリング状レーザ集光光学系55が取り付けられている。このリング状レーザ集光光学系55は、パルスレーザ光Lを照射エネルギ密度が均一な円環状であるリング状に整形する整形手段としての第1のレンズである円錐レンズ56を有している。この円錐レンズ56は、上側面が平坦で下側面が円錐状に突出した形状のレンズであって、本体筒部53内の分岐筒部54が連通している連結部57より上側に取り付けられている。
そして、この本体筒部53内であって円錐レンズ56にてリング状に整形されたパルスレーザ光Lの光路上には、このパルスレーザ光Lを透過するとともに蛍光Fを反射する平板状の分波手段としての分波反射ミラー58が設置されて取り付けられている。この分波反射ミラー58は、本体筒部53の連結部57内に収容されて内蔵されており、この本体筒部53内を通過するパルスレーザ光Lの光路に対して、例えば45゜の角度で傾斜して設置されている。さらに、この分波反射ミラー58のパルスレーザ光Lの照射方向に対向する側とは反対側の一側面である下側面には、可視光および紫外光を反射する蛍光反射面59が設けられている。
この蛍光反射面59は、パルスレーザ光Lのリチウムコイン電池2への照射によって放出される蛍光Fを反射する反射面である。そして、この蛍光反射面59は、本体筒部53の軸方向および分岐筒部54の軸方向のそれぞれに対して45゜の角度で傾斜している。また、この蛍光反射面59は、本体筒部53の下側と、分岐筒部54の連結部57とは反対側の導光側とのそれぞれに向けて設置されている。すなわち、この蛍光反射面59は、リチウムコイン電池2から放出され本体筒部53内へと導光された蛍光Fを、分岐筒部54の導光側へと反射する。
さらに、分波反射ミラー59を透過したパルスレーザ光Lの光路上には、このパルスレーザLを集光させてからリチウムコイン電池2へと照射させる集光手段としての集光照射光学系である集光レンズ群61が設置されている。この集光レンズ群61は、第2のレンズ群であって、連結部57より下方の本体筒部53内である導光側に収容されている。また、この集光レンズ群61は、円錐レンズ56にて円環状に整形され分波反射ミラー58を透過したパルスレーザ光Lを集光して、このパルスレーザ光Lが照射されるリチウムコイン電池2の負極面23に向けて、この負極面23の径寸法より若干小さな外径寸法を有する円環状のパルスレーザ光Lを照射させる。
そして、この集光レンズ群61は、第1のレンズ62、第2のレンズ63、第3のレンズ64および第4のレンズ65を有している。ここで、第1のレンズ62は、上側面および下側面のそれぞれが略平坦な円弧面状に突出した凸レンズである。また、第2のレンズ63は、上側面が凹弧面状に凹み下側面が凸弧面状に突出した凹レンズである。さらに、第3のレンズ64は、上側面が凸弧面状に突出し下側面が略平坦な円弧面状に突出した凸レンズである。また、第4のレンズ65は、上側面が凸弧面状に突出し下側面が略平坦な円弧面状に凹んだ凸レンズである。そして、これら第1のレンズ62、第2のレンズ63、第3のレンズ64および第4のレンズ65は、円錐レンズ56にて円環状に整形され分波反射ミラー58を透過したパルスレーザ光Lの光路上に順次同心状に設置されている。
さらに、これら第1のレンズ62、第2のレンズ63、第3のレンズ64および第4のレンズ65にて構成された集光レンズ群61は、この集光レンズ群61を通過したパルスレーザ光Lを、図5に示すように、リチウムコイン電池2の負極面23の径寸法、すなわちガスケット26の内径寸法より若干小さな外径寸法を有するリング状に集光して、このリチウムコイン電池2の負極面23の中央部に照射させる。具体的に、これら集光レンズ群61は、例えば1mm以上5mm以下の外径寸法のリング状のパルスレーザ光Lに集光してから、このパルスレーザ光Lをリチウムコイン電池2の負極面23に照射させる。このとき、このパルスレーザ光Lは、リチウムコイン電池2の漏洩予想領域Aの近傍であるとともに、この漏洩予想領域Aより内側である負極面23の外周部分に照射される。さらに、このパルスレーザ光Lは、このパルスレーザ光Lの中心がリチウムコイン電池2の負極面23の中心に一致するように、この負極面23へと照射される。
また、集光レンズ群61は、リチウムコイン電池2の負極面23へのパルスレーザ光Lの照射にて放出される蛍光Fが入射され、この蛍光Fを集光してから分波反射ミラー58の蛍光反射面59へと導光して反射させる。したがって、この集光レンズ群61は、パルスレーザ光Lが照射されたリチウムコイン電池2の表面に含まれている原子から放出される蛍光Fを集光する蛍光集光手段としての蛍光集光光学系でもある。よって、この集光レンズ群61と分波反射ミラー58とによって蛍光Fを集光する蛍光用集光レンズ群66が構成されている。
さらに、分波反射ミラー58は、集光レンズ群61にて集光された蛍光Fを蛍光反射面59にて反射させて光学系ユニット52の分岐筒部54内へと同心状に導光させる。そして、この光学系ユニット52の分岐筒部54には、この分岐筒部54内へと導光された蛍光Fに基づいてリチウムコイン電池2の負極面23のパルスレーザ光照射領域に含まれている元素を定量する分析手段としての分析装置70が取り付けられている。
そして、この分析装置70は、分波反射ミラー58の蛍光反射面59にて反射されて分岐筒部54内へと導光された蛍光Fを減光させる減光フィルタ71を備えている。この減光フィルタ71は、分岐筒部54内に収容されており、この分岐筒部54内へと導光された蛍光Fの光量を調整する。さらに、この減光フィルタ71は、分岐筒部54の上側から取り外し可能に挿入されており、この分岐筒部54内に挿入された状態で、この分岐筒部54内全体を閉塞する。また、この減光フィルタ71にて減光された蛍光Fの光路上には、この蛍光Fを波長に応じて選択的に透過させる干渉フィルタ72が設置されている。この干渉フィルタ72は、分岐筒部54内の減光フィルタ71より導光側に設置されている。さらに、この干渉フィルタ72は、蛍光Fを干渉して、この蛍光F中のリチウム(Li)特有のバンドパスを選択的に透過させる。
さらに、この干渉フィルタ72にて干渉された蛍光Fの光路上には、この蛍光Fを取得してプラズマ分析して、この蛍光Fの波長および強度に基づいた電気信号に光電変換しつつ増幅して出力する光電変換手段としての光電子増倍器73が設置されている。この光電子増倍器73は、干渉フィルタ72にて干渉された蛍光Fが導光される位置に設置されており、パルスレーザ光Lの照射により得られたプラズマにて発生する元素特有の蛍光Fを測定する。また、この光電子増倍器73は、リチウムコイン電池2から放出され集光レンズ群61にて集光されてから分波反射ミラー58にて反射された蛍光Fが像転送される。
具体的に、この光電子増倍器73は、光センサの中でも極めて高感度および高速応答が可能な光検出器、すなわちフォトマルチプライヤチューブ(Photomultiplier Tube:PMT)である。さらに、この光電子増倍器73は、リチウムコイン電池2の負極面23を原子化およびプラズマ化し、このリチウムコイン電池2の負極面23中に存在する各元素から放出および放射される固有の蛍光F、すなわちこの蛍光Fを含むスペクトルを測定する。さらに、この光電子増倍器73は、例えば赤色の蛍光をスペクトル成分等に分解するとともに、リチウムコイン電池2の表面に付着している白い粉などに含まれる元素固有のスペクトルを電気信号に光電変換する。
そして、この光電子増倍器73には、電気信号が伝送可能な伝送線である信号線74の長手方向の一端部75が電気的に接続されている。この信号線75の長手方向の他端部76には、蛍光Fの光量を測定する蛍光分光測定手段としてのフォトカウンタ77が電気的に接続されている。このフォトカウンタ77は、信号線74を介して光電子増倍器73から伝送されてくる電気信号に基づいてリチウムコイン電池2の表面の元素を定量する。さらに、このフォトカウンタ77には、このフォトカウンタ77の動作を制御するタイミング調整機構78が接続されている。さらに、このフォトカウンタ77には、信号線74を介して光電子増倍器73から伝送される電気信号に基づいて、リチウムコイン電池2のガスケット26の上端縁27からのリチウム電解液3の漏洩を検出して、このリチウム電解液3の漏洩の有無を判定する検出手段としての判定装置79が接続されている。この判定装置79は、フォトカウンタ77にて定量されたリチウムコイン電池2の表面に含まれている元素の種類および濃度に基づいて、このリチウムコイン電池2からのリチウム電解液3の漏洩の有無を判断する。
一方、集光光学系51に対向した位置には、図1に示すように、リチウムコイン電池2を運搬する走査手段としての運搬装置81が取り付けられている。この運搬装置81は、集光光学系51にて集光されたパルスレーザ光Lに対してリチウムコイン電池2を平行に移動させて、このパルスレーザ光Lがリチウムコイン電池2の負極面23に照射される位置であるレーザ光集光位置Bへと搬送する。すなわち、この運搬装置81は、集光光学系51にて集光されたパルスレーザ光Lの光軸に対して直交する方向に向けてリチウムコイン電池2を搬送するベルトコンベヤである。さらに、この運搬装置81は、この運搬装置81の上側に位置する搬送面82を集光光学系51から照射されるパルスレーサ光Lの光路に垂直に交差する方向に向けて設置されている。
次に、上記第1の実施の形態の漏洩検出装置によるリチウムコイン電池の検査方法について説明する。
まず、これから検査しようとするリチウムコイン電池2を運搬装置81の搬送面82に設置して、この運搬装置81にてリチウムコイン電池2を搬送し、YAGレーザ発振器42から発振されるパルスレーザ光Lが照射される集光点下としての所定の位置であるレーザ光集光位置Bにリチウムコイン電池2をセットする。
この状態で、このYAGレーザ発振器42からパルスレーザ光Lを出力して発振させる。
このとき、このパルスレーザ光Lは、光ファイバ入射系44にて集光されてからレーザ伝送光ファイバ45を介して集光光学系51へと伝送される。
そして、このパルスレーザ光Lは、この集光光学系51の円錐レンズ56にて均一な円環状に整形されてから分波反射ミラー58を透過した後、集光レンズ群61にてレーザ光集光位置Bに向けて円環状のまま集光され、このレーザ光集光位置Bにセットされているリチウムコイン電池2のガスケット26の近傍である、このリチウムコイン電池2の負極面23の外周縁より若干内側の位置に周方向に沿って照射される。
ここで、このリチウムコイン電池2の負極面23上にリチウム電解液3が洩れている場合には、このリチウムコイン電池2の負極面23上へと洩れたリチウム電解液3と、このリチウムコイン電池2の負極面23のステンレススチールとのそれぞれが均一な円環状のパルスレーザ光Lの照射にてプラズマ化されて、このリチウムコイン電池2の表面からプラズマが発生する。
この後、YAGレーザ発振器42からのパルスレーザ光Lの照射を停止させる。
このとき、このパルスレーザ光Lの照射停止とともにリチウムコイン電池2の負極面23の中央部からプラズマが再結合し始めて、数μ秒から数十μ秒程度の間にリチウムコイン電池2の負極面23およびリチウム電解液3それぞれの構成元素が励起状態の原子となる。
そして、この励起状態の原子が下準位に遷移するときに、原子数に比例した円環状の蛍光Fを放射する。
この後、YAGレーザ発振器42からパルスレーザ光Lを照射するとともに、運搬装置81にてリチウムコイン電池2を移送して、このYAGレーザ発振器42から発振されるパルスレーザ光Lにてリチウムコイン電池2の負極面23を走査する。
この後、このリチウムコイン電池2を運搬装置81にてレーザ光集光位置Bより搬送下流側へと搬送するとともに、このリチウムコイン電池2より搬送上流側の搬送面82に設置されている別のリチウムコイン電池2をレーザ光集光位置点Bへと搬送する。
詳しくは、YAGレーザ発振器42から発振されるパルスレーザ光Lのパルス繰り返し周波数に同期して、複数のリチウムコイン電池2が順番に運搬装置81にて順次運搬および停止が繰り返されて搬送されることによって、この運搬装置81にてレーザ光集光位置Bへと搬送されて停止されたリチウムコイン電池2毎に、これらリチウムコイン電池2の負極面23へと円環状のパルスレーザ光Lを順番に照射していく。
この後、リチウムコイン電池2の負極面23から放出された円環状の蛍光Fは、リング状レーザ集光光学系55の一部である集光レンズ群61にて集光されてから分波反射ミラー58の蛍光反射面59にて反射される。
そして、この分波反射ミラー58の蛍光反射面59にて反射された円環状の蛍光Fは、必要に応じて減光フィルタ71にて光量が調整されてから、この蛍光F中のリチウム蛍光のみが干渉フィルタ72を選択的に透過させた後に、光電子増倍器73へと導光させる。
この後、この光電子増倍器73にて蛍光F中のリチウム蛍光が、このリチウム蛍光の波長および強度に基づいた電気信号に光電変変換されてから、この電気信号が信号線74を介してフォトカウンタ77へと伝送される。
そして、この電気信号に基づいてリング状の蛍光Fのスペクトルをフォトカウンタ77にて取得させて、このフォトカウンタ77にて取得した蛍光のスペクトルに基づいて、判定装置79にてリチウム固有のスペクトルが得られた場合には、リチウムコイン電池2からリチウム電解液3が洩れていることが分かる
これに対し、この判定装置79にてリチウム固有のスペクトルが得られない場合には、リチウムコイン電池2からリチウム電解液3が漏洩していないことが分かる。
この結果、この判定装置79にて得られるスペクトルから、リチウムコイン電池2のリチウム電解液3の漏洩の有無を検知できる。このとき、このリチウム電解液3の漏洩が生じていたリチウムコイン電池2は、不良品として排除する。
ここで、生産性の多いリチウムコイン電池2からのリチウム電解液3の漏洩をパルスレーザ光Lにて検査する場合には、この検査の効率性を向上させるために、一回のパルスレーザ光Lの照射でリチウム電解液3の漏洩の有無を検査する必要がある。ところが、このパルスレーザ光Lをリチウムコイン電池2の負極面23の形状に合わせた円環状に集光させるためには、リチウムコイン電池2の負極面23へのパルスレーザ光Lの照射距離が100mm以下の比較的短い距離でのみ集光が可能なリング状レーザ集光光学系55を用いて測定しなければならない。
そして、このリング状レーザ集光光学系55は、制限された照射面積でリチウムコイン電池2のリング状のガスケット26近傍に均一にパルスレーザ光Lを照射させるために用いられている。さらに、大きなエネルギのパルスレーザ光Lをレーザ伝送光ファイバ45に伝送させると、このレーザ伝送光ファイバ45が破損してしまうおそれがため、大きなレーザエネルギのパルスレーザ光Lをレーザ伝送光ファイバ45には伝送できない。したがって、リング状レーザ集光光学系55によるパルスレーザ光Lの照射面積の制限は、伝送するパルスレーザ光Lのレーザエネルギがレーザ伝送光ファイバ45にて制限される。このため、リチウムコイン電池2の負極面23のガスケット26近傍まで円形状のパルスレーザ光Lを照射することは困難である。
さらに、試験の結果から、外径寸法が2.7mmで線幅が0.2mmでレーザ照射面積が約1.7mm、すなわちレーザ照射面積が2mm以下の円環状のパルスレーザ光Lを用いる必要があることが判った。そして、このように円環状に集光したパルスレーザ光Lをリチウムコイン電池2の負極面23上に照射させた場合には、この負極面23から円環状のプラズマが生成され、この円環状のプラズマから円環状の蛍光Fが発生する。したがって、この円環状の蛍光Fを均一の感度で測定する必要があるが、この円環状の蛍光Fを均一に測定するのは容易でない。
すなわち、図11ないし図13に示すレーザ照射光学系101と蛍光集光光学系102とが別個に設置された従来の一般的なレーザ分析装置103を用いた場合には、円環状の蛍光Fの集光感度の測定は、図14および図15に示すように、リチウムコイン電池2の平坦でない負極面23へのパルスレーザ光Lの集光位置を変化させた際の蛍光Fの強度を測定して比較した結果から、明らかに縦方向が約1mmで横方向が約2mmの範囲を超えると、測定感度が大きく低下してしまうことが判った。
このため、直径1mm以上の範囲にパルスレーザ光Lを照射して測定した場合には、感度が大きく変化してしまい正確な測定ができないことが判った。例えば、円環状のパルスレーザ光Lを照射した場合には、この円環状のパルスレーザ光Lの外径が直径1mm以上で蛍光Fの測定感度が低下してしまうから、正確な測定が容易でないことが判った。
そこで、上記第1の実施の形態のように、YAGレーザ発振器42から発振されたパルスレーザ光Lを、集光光学系51の円錐レンズ56にて円環状に整形した後に分波反射ミラー58に透過させる。この後、この分光反射ミラー58を透過したパルスレーザ光Lを集光レンズ群61に透過させて、運搬装置81の搬送面82上のレーザ光集光位置Bへと搬送されたリチウムコイン電池2の負極面23の外径寸法より若干小さな外径寸法を有する円環状のパルスレーザ光Lに集光してから、このリチウムコイン電池2の負極面23上へと照射させる。さらに、このリチウムコイン電池2の負極面23へのパルスレーザ光Lの照射により、この負極面23から放出される蛍光Fを、リング状レーザ集光光学系55の一部である集光光学系51にて集光させてから、分波反射ミラー58の蛍光反射面59にて反射させて、分析装置70の減光フィルタ71および干渉フィルタ72を介して光電子増倍器73へと導光させる構成とした。
この結果、集光光学系51にてパルスレーザ光Lのリチウムコイン電池2の負極面23への照射範囲を広範囲にしても、この負極面23上の広範囲から放出される蛍光Fを、集光光学系51にて集光してから分波反射ミラー58にて反射させた後に光電子増倍器73へと導光させることにより、この光電子増倍器73およびフォトカウンタ77を介して判定装置79にてリチウムコイン電池2の負極面23上のレーザ光照射範囲のすべての範囲に含まれている元素を効率良く定量できる。
また同時に、このリチウムコイン電池2の負極面23上の広範囲から放出された蛍光Fを、ほぼ等しい感度で測定できる。すなわち、円環状のパルスレーザ光Lの照射にて放出される円環状の蛍光Fを均一な感度で測定できるから、このリチウムコイン電池2の負極面23上のレーザ照射範囲すべての位置のリチウム電解液3の漏洩を測定できる。よって、このリチウムコイン電池2の負極面23を広範囲に亘って精度良く分析できる。
したがって、このリチウムコイン電池2からのリチウム電解液3の漏洩を広範囲に亘って効率良く検出できるから、このリチウムコイン電池2に生じるリチウム電解液3の漏洩を効率良く高感度および高精度にできるとともに、このリチウムコイン電池2の検査を短時間に効率良くできる。このため、大きなパルスレーザ光Lの照射面積でも均一の感度で蛍光Fの強度を測定できるので、精度の優れた漏洩検出装置1を提供できる。
さらに、この漏洩検出装置1の光学系ユニット52に光電子増倍器73を取り付けて、この光電子増倍器73にて蛍光Fを光電変換した電気信号を信号線74にてフォトカウンタ77へと伝送する構成とした。この結果、光学系ユニット52から導光される蛍光Fを、光ファイバを用いてフォトカウンタ77へと伝送させる場合に比べ、この光ファイバより信号線74のコストが明らかに低いので、漏洩検出装置1の製造コストを削減できる。したがって、この漏洩検出装置1の製造性を向上できる。また、光学系ユニット52に光電子増倍器73を取り付けたことにより、リチウムコイン電池2へと照射するパルスレーザ光Lの形状やレーザエネルギを調整するだけで、このリチウムコイン電池2から放出される蛍光Fをフォトカウンタ77にて測定できるから、この蛍光Fの測定をより簡単な構成で精度良く測定できる。
なお、図6および図7に示す第2の実施の形態のように、光学系ユニット52の分岐筒部54内の減光フィルタ71と分波反射ミラー58との間の蛍光Fの光路上に蛍光伝送用レンズ84を設置することもできる。この蛍光伝送用レンズ84は、分波反射ミラー58の蛍光反射面59にて反射された蛍光Fを集光させる集光レンズである。すなわち、この蛍光伝送用レンズ84は、分波反射ミラー58の蛍光反射面59にて反射された蛍光Fが光電子増倍器73へと像転写される距離を短くさせる。したがって、この蛍光伝送用レンズ84を、分光反射ミラー58と光電子増倍器73との間に設置することにより、この分波反射ミラー58の蛍光反射面59にて反射された蛍光Fをより短い距離で光電子増倍器73に像転送できるから、光学系ユニット52の分岐筒部54の長さを短くできる。したがって、この光学系ユニット52を小型化できるので、漏洩検出装置1を小型化できる。
ここで、上記第1および第2の実施の形態では、リチウムコイン電池2の検査に最適な円環状のパルスレーザ光Lを照射させる場合について説明したが、図8に示す第3の実施の形態のように、パルスレーザ光Lを光学系ユニット52にて長さ1.2mm以上の線状であるライン状のパルスレーザ光Lに集光してからリチウムコイン電池2に照射することもできる。そして、光学系ユニット52の分波反射ミラー58より上側の本体筒部53内には、整形手段としての第1のレンズ群86が取り付けられている。この第1のレンズ群86は、第1のトロイダルレンズ87および第2のトロイダルレンズ88を備えている。これら第1のトロイダルレンズ87および第2のトロイダルレンズ88は、パルスレーザ光Lの光路上に順次同心状に設置されており、光学系ユニット52の本体筒部53内へと導光されるパルスレーザ光Lを細長扁平楕円形状である略線状に整形する。
さらに、光学系ユニット52の分波反射ミラー58より下側の本体筒部53内には、集光レンズ群61が取り付けられている。この集光レンズ群61は、第1のレンズ91、第2のレンズ92、第3のレンズ93および第3のトロイダルレンズ94を有している。そして、第1のレンズ91は、上側面が略平坦な円弧面状に突出し下側面が凹弧状に凹んだ凹レンズである。また、第2のレンズ92は、上側面が略平坦な円弧面状に突出し下側面が凸弧状に突出した凸レンズである。さらに、第3のレンズ93は、上側面が凸弧面状に突出し下側面が略平坦な円弧面状に突出した凸レンズである。また、第3のトロイダルレンズ94は、上側面が凸弧面状に突出し下側面が平坦な凸レンズである。
そして、これら第1のレンズ91、第2のレンズ92、第3のレンズ93および第3のトロイダルレンズ94のそれぞれは、本体筒部53内のパルスレーザ光Lの光路上に順次配置されている。さらに、これら第1のレンズ91、第2のレンズ92、第3のレンズ93および第3のトロイダルレンズ94にて構成された集光レンズ群61は、第1のレンズ群86にて線状に整形されたパルスレーザ光Lを集光して、運搬装置81のレーザ光集光位置Bに設置されているリチウムコイン電池2の負極面23に向けて、例えば短径D0.2mm長径D4mmの細長扁平楕円形状、すなわち幅0.2mm長さ4mmの略線状のパルスレーザ光Lを照射させる。この結果、この略線状のパルスレーザ光Lをリチウムコイン電池2の負極面23へと照射させることにより、このリチウムコイン電池2の負極面23から略線状に放出される蛍光Fを均一な感度で測定できるので、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、図9および図10に示す第4の実施の形態のように、パルスレーザ光Lを光学系ユニット52にて直径(φ)1mm以上2mm以下の円形状のパルスレーザ光Lに集光してからリチウムコイン電池2に照射することもできる。そして、この光学系ユニット52の分波反射ミラー58より下側の本体筒部53内には、この分波反射ミラー58を透過したパルスレーザ光Lを平行状の平行ビームに偏光して整形させる第1のレンズ群86が取り付けられている。この第1のレンズ群86は、第1のレンズ96および第2のレンズ97を備えており、これら第1のレンズおよび第2のレンズ97のそれぞれが順次光路上に同心状に取り付けられている。ここで、この第1のレンズ96は、上側面が平坦で下側面が凸弧面状に突出した凸レンズである。また、第2のレンズ97は、上側面が凸弧面状に突出し下側面が凹弧面状に凹んだ凹レンズである。
さらに、これら第1のレンズ96および第2のレンズ97を通過した円形平行状のパルスレーザ光Lの光路上には、この円形平行状のパルスレーザ光Lを、例えば直径(φ)1mm以上2mm以下の照射口径である円形状に集光させ、この集光させたパルスレーザ光Lをリチウムコイン電池2の負極面23の中央部へと照射させる第3のレンズ98および第4のレンズ99のそれぞれが順次取り付けられている。ここで、この第3のレンズ98は、上側面および下側面のそれぞれが凸弧面状に突出した凸レンズである。さらに、第4のレンズ99は、上側面が凸弧面状に突出し下側面が平坦な凸レンズである。そして、これら第3のレンズ98および第4のレンズ99は、第2のレンズ97より下方の本体筒部53内に収容されている。
この結果、これら第3のレンズ98および第4のレンズ99にて例えば直径(φ)1mm以上2mm以下の円形状である点状に集光させたパルスレーザ光Lを、リチウムコイン電池2の負極面23の中央部へと照射させることにより、このリチウムコイン電池2の負極面23から円形状に放出される蛍光Fを均一な感度で測定できるので、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、これら第3のレンズ93および第4のレンズ94にて円形状に集光させたパルスレーザ光Lを、リチウムコイン電池2の負極面23へと照射させるので、このリチウムコイン電池2の負極面23から放出される蛍光Fの集光光学系51による集光距離を短くできるから、光学系ユニット52の分岐筒部53の長さを短くできるので、漏洩検出装置1をより小型化できる。
なお、上記各実施の形態では、YAGレーザ発振器42から発振させるレーザ光を連続出力にするとレーザ光の出力が無駄になるので、このYAGレーザ発振器42から発振させるレーザ光を、パルスを用いたパルス状のパルスレーザ光Lとすると、出力の無駄を少なくできるからより効果的である。
また、漏洩検出装置1でリチウムコイン電池2からのリチウム電解液3の漏洩を検出したが、内部に液体が収容されている分析対象物や、その他の分析対象物であっても対応させて用いることができる。
本発明の第1の実施の形態の分析装置の一部を示す説明断面図である。 同上分析装置を示す説明構成図である。 同上分析装置にて分析する分析対象物を示す説明断面図である。 同上分析対象物を示す斜視図である。 同上分析装置からのレーザ光を分析対象物に照射させた状態を示す説明平面図である。 本発明の第2の実施の形態の分析装置の一部を示す説明構成図である。 同上分析装置からのレーザ光を分析対象物に照射させた状態を示す説明平面図である。 本発明の第3の実施の形態の分析装置の一部を示す説明構成図である。 本発明の第4の実施の形態の分析装置の一部を示す説明構成図である。 同上分析装置にて集光したレーザ光を示す説明平面図である。 従来の分析装置の一部を示す説明断面図である。 同上分析装置を示す説明構成図である。 同上分析装置からのレーザ光を分析対象物に照射させた状態を示す説明平面図である。 同上分析対象物から放出される蛍光の集光感度を示す二次グラフである。 同上分析対象物から放出される蛍光の集光感度を示す三次グラフである。
符号の説明
1 分析装置としての漏洩検出装置
2 分析対象物としてのリチウムコイン電池
51 集光照射手段としての集光光学系
52 光学系ユニット
56 整形手段としての円錐レンズ
58 分波手段としての分波反射ミラー
61 集光手段としての集光レンズ群
62 集光レンズとしての第1のレンズ
63 集光レンズとしての第2のレンズ
64 集光レンズとしての第3のレンズ
65 集光レンズとしての第4のレンズ
70 分析手段としての分析装置
73 光電変換手段としての光電子増倍器
77 測定手段としてのフォトカウンタ
86 整形手段としての第1のレンズ群
87 集光レンズとしての第1のトロイダルレンズ
88 集光レンズとしての第2のトロイダルレンズ
91 集光レンズとしての第1のレンズ
92 集光レンズとしての第2のレンズ
93 集光レンズとしての第3のレンズ
94 集光レンズとしての第3のトロイダルレンズ
96 集光レンズとしての第1のレンズ
97 集光レンズとしての第2のレンズ
98 集光レンズとしての第3のレンズ
99 集光レンズとしての第4のレンズ
F 蛍光
L レーザ光としてのパルスレーザ光

Claims (8)

  1. レーザ光を透過するとともに、このレーザ光の分析対象物への照射にて放出される蛍光を反射する分波手段と、
    この分波手段を透過した前記レーザ光を集光して前記分析対象物に照射させるとともに、前記蛍光を集光して前記分波手段へと導光して反射させる集光照射手段と、
    前記分波手段にて反射された蛍光に基づいて前記分析対象物に含まれている元素を定量する分析手段と
    を具備したことを特徴とした分析装置。
  2. 分析手段は、分波手段にて反射された蛍光を電気信号に変換する光電変換手段と、
    この光電変換手段にて変換された電気信号に基づいて分析対象物に含まれている元素を定量する測定手段とを備えている
    ことを特徴とした請求項1記載の分析装置。
  3. 分波手段、集光照射手段および光電変換手段のそれぞれが取り付けられた光学系ユニットを具備した
    ことを特徴とした請求項2記載の分析装置。
  4. 集光照射手段は、円環状に整形したレーザ光を分析対象物に照射させる
    ことを特徴とした請求項3記載の分析装置。
  5. 集光照射手段は、略線状に整形したレーザ光を分析対象物に照射させる
    ことを特徴とした請求項3記載の分析装置。
  6. 集光照射手段は、円形状に整形したレーザ光を分析対象物に照射させる
    ことを特徴とした請求項3記載の分析装置。
  7. 集光照射手段は、複数の集光レンズを備え、これら複数の集光レンズの少なくとも一部に蛍光を透過させて分波手段へと導光して反射させる
    ことを特徴とした請求項1ないし6いずれか記載の分析装置。
  8. 集光照射手段は、レーザ光を円環状に整形する整形手段と、この整形手段にて円環状に整形されたレーザ光を集光させる集光手段とを備え、
    分波手段は、前記整形手段と前記集光手段との間に設けられている
    ことを特徴とした請求項1ないし7いずれか記載の分析装置。
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