JP2006274932A - オープンデッキ型シリンダブロック及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリンダライナー形状及び金型構成を変更しなくとも機関運転による昇温によりオープンデッキ型シリンダブロックの上端面とシリンダライナーの上端面との間に段差が生じることを防止する。
【解決手段】オープンデッキ型シリンダブロック1の製造方法は、シリンダライナー2をアルミニウム合金溶湯により鋳ぐるみしてオープンデッキ型シリンダブロック1を鋳造する鋳造工程と、該鋳造工程により鋳造された該オープンデッキ型シリンダブロック1の上端面1aと該シリンダライナー2の上端面2aとの境界を摩擦攪拌接合により一体化する摩擦攪拌接合工程とを行う。
【選択図】図3
【解決手段】オープンデッキ型シリンダブロック1の製造方法は、シリンダライナー2をアルミニウム合金溶湯により鋳ぐるみしてオープンデッキ型シリンダブロック1を鋳造する鋳造工程と、該鋳造工程により鋳造された該オープンデッキ型シリンダブロック1の上端面1aと該シリンダライナー2の上端面2aとの境界を摩擦攪拌接合により一体化する摩擦攪拌接合工程とを行う。
【選択図】図3
Description
本発明は、シリンダライナーを鋳ぐるみによってアルミニウム合金製のボア部と一体化するオープンデッキ型シリンダブロック及びその製造方法に関する。
内燃機関のシリンダブロックとしてオープンデッキ型と称されるものが知られている。このオープンデッキ型シリンダブロックは、鋳鉄製のシリンダライナーを鋳ぐるみによってアルミニウム合金製のシリンダボア部と一体化したもので、シリンダライナーの上端面(シリンダヘッドと接する面)はシリンダブロックの上端部に露出している。この構造においては、シリンダーライナーが鋳ぐるみによって一体化されているものの、アルミニウム合金と鋳鉄とではその熱膨張が異なることから、機関運転に伴う昇温によってその伸び量の違いのためにシリンダブロックの上端面とシリンダライナーの上端面との間に段差が生じ、これが内燃機関の騒音、振動対策の上で悪影響を及ぼすことが危惧される。
かかる問題を克服する為に、特公平7−12532号公報は、シリンダブライナーの上端面をシリンダブロックの上端面に露出させることなく、アルミニウム合金で被覆してシリンダーライナーの上端面までも実質的に鋳ぐるみするオープンデッキ型シリンダブロックの製造方法を記載している。
特公平7−12532号公報
上記公報記載のオープンデッキ型シリンダブロックの製造方法によれば、シリンダライナーの端部内周面に予めテーパ部を形成すると共に、シリンダライナーを鋳ぐるみする為の金型構成を変更する必要があり、シリンダーライナーの形状及び金型構成の変更を余儀なくされる。また、シリンダライナーのテーパ部の大きさが適切でない場合には内燃機関の性能に影響を与えてしまう。
そこで、本発明は、シリンダライナー形状及び金型構成を変更しなくとも機関運転による昇温によりオープンデッキ型シリンダブロックの上端面とシリンダライナーの上端面との間に段差が生じることを防止することができるオープンデッキ型シリンダブロック及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、オープンデッキ型シリンダブロック1の上端面1aとシリンダライナー2の上端面2aとの境界が摩擦攪拌接合により一体化されているオープンデッキ型シリンダブロック1を提供している。
また、本発明は、シリンダライナー2をアルミニウム合金溶湯により鋳ぐるみしてオープンデッキ型シリンダブロック1を鋳造する鋳造工程と、該鋳造工程により鋳造された該オープンデッキ型シリンダブロック1の上端面1aと該シリンダライナー2の上端面2aとの境界を摩擦攪拌接合により一体化する摩擦攪拌接合工程とを行うオープンデッキ型シリンダブロック1の製造方法を提供している。
本発明のオープンデッキ型シリンダブロック及びその製造方法によれば、シリンダブロックの上端面と該シリンダライナーの上端面との境界を摩擦攪拌接合により一体化するので、一般的なシリンダライナー形状及び金型構成で鋳造した場合であっても機関運転による昇温によりオープンデッキ型シリンダブロックの上端面とシリンダライナーの上端面との間に段差が生じることを防ぐことができる。
本発明の実施の形態によるオープンデッキ型シリンダブロック(以下「シリンダブロック」)を図1及び図2に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、シリンダブロック1は4気筒であり、鋳鉄製のシリンダライナー2を4つ備え、シリンダボア部3及びウォータジャケット4が形成されている。シリンダライナー2は鋳ぐるみによってアルミニウム合金製のシリンダボア部3と一体化されている。シリンダライナー2の上端面2aはシリンダブロック1の上端面1aに露出するが、シリンダライナー2の上端面2aとシリンダブロック1の上端面1aの境界は摩擦攪拌接合により一体化されている。
次に、本発明の実施の形態によるシリンダブロック1の製造方法を図1乃至図3に基づいて説明する。シリンダブロック1の製造方法では、先ず、図示せぬ金型のキャビティ内にセットした4つのシリンダライナー2をダイカスト法によりアルミニウム合金溶湯で鋳ぐるみしてシリンダブロック1を鋳造する鋳造工程を行う。
次に、図3に示すように、鋳造工程により鋳造されたシリンダブロック1の上端面1aとシリンダライナー2の上端面2aの境界を摩擦攪拌接合により一体化する摩擦攪拌接合工程を行う。この摩擦攪拌接合工程には摩擦攪拌接合用工具5が用いられる。摩擦攪拌接合用工具5は、回転体6と、回転体6に比して小径なプローブ7とを備える。この摩擦攪拌接合用工具5のプローブ7を、シリンダブロック1の上端面1aとシリンダライナー2の上端面2aの境界の任意の位置に当接させ、回転体6を回転付勢する。尚、回転体6の最適な回転数は1500rpmである。この回転付勢に伴ってシリンダブロック1の上端面1aとシリンダライナー2の上端面2aの肉が塑性流動を起し、その結果、プローブ7が埋没される。この状態で摩擦攪拌接合用工具5をシリンダブロック1の上端面1aとシリンダライナー2の上端面2aの境界に沿って変位させれば、シリンダブロック1の上端面1aとシリンダライナー2の上端面2aの肉が摩擦攪拌接合される。尚、回転体6の最適な変位速度は60mm/minである。摩擦攪拌接合の場合、終点でプローブ7を離脱する際に離脱穴が形成されてしまうので、終点がシリンダボア部3同士の間の中央位置Pのいずれかとなるように摩擦攪拌接合が施される。
本発明のオープンデッキ型シリンダブロック及びその製造方法は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲で記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態では、シリンダライナー2は鋳鉄製であったが、耐磨耗アルミニウム合金製としてもよい。この場合、回転体6の最適な回転数は1500rpmであり、最適な変位速度は500mm/minである。
また、本実施の形態では、オープンデッキ型シリンダブロックは4気筒であったが、これに限定されない。単気筒であっても、4気筒以外の多気筒であってもよい。
また、本実施の形態では、シリンダライナー2をダイカスト法で鋳ぐるみすることでシリンダブロック1を鋳造したが、ダイカスト法以外の鋳造法によりシリンダライナー2を鋳ぐるみしてもよい。
1 オープンデッキ型シリンダブロック
1a 上端面
2 シリンダライナー
2a 上端面
3 シリンダボア部
4 ウォータジャケット
5 摩擦攪拌接合用工具
6 回転体
7 プローブ
1a 上端面
2 シリンダライナー
2a 上端面
3 シリンダボア部
4 ウォータジャケット
5 摩擦攪拌接合用工具
6 回転体
7 プローブ
Claims (2)
- オープンデッキ型シリンダブロックの上端面とシリンダライナーの上端面との境界が摩擦攪拌接合により一体化されていることを特徴とするオープンデッキ型シリンダブロック。
- シリンダライナーをアルミニウム合金溶湯により鋳ぐるみしてオープンデッキ型シリンダブロックを鋳造する鋳造工程と、該鋳造工程により鋳造された該オープンデッキ型シリンダブロックの上端面と該シリンダライナーの上端面との境界を摩擦攪拌接合により一体化する摩擦攪拌接合工程とを行うことを特徴とするオープンデッキ型シリンダブロックの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005095370A JP2006274932A (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | オープンデッキ型シリンダブロック及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005095370A JP2006274932A (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | オープンデッキ型シリンダブロック及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006274932A true JP2006274932A (ja) | 2006-10-12 |
Family
ID=37209930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005095370A Pending JP2006274932A (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | オープンデッキ型シリンダブロック及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006274932A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018009545A (ja) * | 2016-07-15 | 2018-01-18 | 日野自動車株式会社 | オイルパン |
-
2005
- 2005-03-29 JP JP2005095370A patent/JP2006274932A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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