JP2006274718A - エキスパンションジョイント構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 地震によって破損する部材を有さないようにする。
【解決手段】 通常時においては、水平方向に弾性変位可能な弾性部材11が、地盤3に形成された段差鉛直面31aと免震建物2の張り出し部21の端面21aとの間に圧縮された状態で配置されている。地震時において、段差鉛直面31aと端面21aとの距離が通常時より大きくなったときであっても、弾性部材11が段差鉛直面31a及び端面21aと接触している。段差鉛直面31aと端面21aとの距離が通常時よりも短くなったとき、段差鉛直面31aと端面21aとにより弾性部材11が通常時よりさらに圧縮される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、免震構造を有する建物である免震建物と、この免震建物から水平方向に離隔しつつ免震建物に対向した非免震物とを接続するエキスパンションジョイント構造に関する。
免震構造を有する建物である免震建物と、免震建物から水平方向に離隔しつつ免震建物に対向した非免震物とを接続するためにエキスパンションジョイントが用いられることがある。エキスパンションジョイントとしては、非免震物に形成された段落ち部に設置された複数のジョイント主体から成る弾性部材と、各ジョイント主体に支持された複数の天板と、免震建物と非免震物とを接続すると共に複数の天板の上面に設置されたゴム製の表装シートとを有するものが知られている(特許文献1参照)。弾性部材は、免震建物の一部である張り出し部の端面と非免震物に形成された段落ち部の縦壁面との間に配置されており、地震により免震建物の張り出し部が弾性部材を圧縮する方向に変位することによって弾性部材が圧縮されて弾性変位する。複数の天板は、その一方端部が揺動自在に支持されており、弾性部材が圧縮されるに伴って、天板の他方端部が隣接する天板の一方端部の上面に乗り上げる。これにより、各天板が弾性体のジョイント主体の動きに追従する。表装シートは、張り出し部の変位に伴って伸縮するため、常に免震建物と非免震物とを接続している。
特開2001−49747号公報(図1、図2)
特許文献1の技術によると、地震時において、張り出し部が非免震物から離れるように変位すると、弾性部材と張り出し部との間に空間が形成される。このとき、この空間を覆っている表装シート上に荷重が加えられると、表装シートの一部が下方に向かって撓み、弾性部材と張り出し部との間に入り込む。この状態で、張り出し部が非免震物に接近するように変位すると、表装シートの一部が、弾性部材と張り出し部とに挟まれて破損することがある。
本発明の主たる目的は、地震によって破損する部材を有さないエキスパンションジョイント構造を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明のエキスパンションジョイント構造は、免震建物と前記免震建物から水平方向に離隔しつつ前記免震建物に対向した非免震物との間に配置されており、水平方向に弾性変位可能である弾性部材を備えている。そして、前記弾性部材が、前記免震建物及び前記非免震物の一方に支持されている。通常時においては、前記弾性部材が圧縮されつつ前記免震建物及び前記非免震物の両方と接触しており、地震時においては、前記弾性部材が前記通常時よりもさらに圧縮されつつ前記免震建物及び前記非免震物の両方と接触している状態と、前記弾性部材が弾性変位方向に関して通常時以上且つ自然長以下の長さ範囲内にあって前記免震建物及び前記非免震物の両方と接触している状態とを取る。
本発明によると、通常時及び地震時のいずれにおいても、弾性部材が常に免震建物及び非免震物に接しているため、免震建物と弾性部材との間及び弾性部材と非免震物との間に空間が形成されない。これにより、地震時において、弾性部材と免震建物又は非免震物とに挟持されることによって破損する部材がなくなる。
本発明においては、前記弾性部材が、上方に開口した間隙が形成されるように前記弾性変位方向に配列された複数の弾性部品を含んでおり、それぞれが前記弾性部品に固定されており、前記弾性部材の弾性変位に応じて互いのオーバーラップ率が変化するように前記弾性部材上において前記弾性変位方向に配列された硬質の複数の天板をさらに備えており、通常時においては、前記複数の天板が前記弾性変位方向に関して前記弾性部材の全域を被覆していることが好ましい。これによると、天板が弾性部材を被覆する表装材を兼ねることができるため、従来のようにゴム製の表装シートを用いる必要がなくなる。ゴム製の表装シートは黒以外の色に着色されにくいため意匠性を高めるのは難しいが、天板は硬質の板部材であればよく、様々な材質を選定することが可能であり、表面に所望の凹凸を形成したり、着色したりすることが容易となる。これにより、エキスパンションジョイントの意匠性を高くすることができる。また、通常時において、弾性部品によって形成された間隙に異物が入り込むのを防止することができる。
このとき、地震時において、前記弾性部材が弾性変位方向に関して通常時以上且つ自然長以下の長さ範囲内にあるとき、前記複数の天板が前記弾性変位方向に関して前記弾性部材の全域を被覆していることがより好ましい。これによると、地震時においても、弾性部品によって形成された間隙に異物が入り込むのを簡単な構成で防止することができる。
また、本発明においては、前記弾性部材は、上方に開口した間隙が形成されるように前記弾性変位方向に配列された複数の弾性部品を含んでおり、前記弾性変位方向に関して前記弾性部材の全域を被覆するように前記免震建物と前記非免震物とに固定された弾性を有する表装シートをさらに備えていることが好ましい。これによると、弾性部品によって形成された間隙に異物が入り込むのを防止することができる。
このとき、それぞれが前記弾性部品に固定されており、前記弾性部材の弾性変位に応じて互いのオーバーラップ率が変化するように前記弾性部材上において前記弾性変位方向に配列された硬質の複数の天板をさらに備えており、通常時においては、前記複数の天板が前記弾性変位方向に関して前記弾性部材の全域を被覆していることがより好ましい。これによると、表装シートが複数の天板に支持されるため、表装シートに荷重が加えられたときに表装シートが撓みにくくなる。
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るエキスパンションジョイント構造を示した断面図である。図2は、図1に示す矢印IIから見た図である。なお、図1及び図2は、通常時におけるエキスパンションジョイント構造を示している。
図1及び図2に示すように、エキスパンションジョイント1は、免震建物2と免震建物2に対向する地盤3とを接続するものである。免震建物2は、免震建物2に免震機能を付与するための免震装置30を有している。また、免震建物2は、地盤3に向かって突出している張り出し部21を有している。地盤3における、張り出し部21の端面21aと水平方向に離隔しつつ対向している領域には、段差鉛直面31a及び段差水平面31bが形成されている。
エキスパンションジョイント1について図3及び図4をさらに参照しつつ詳細に説明する。図3は、図1に示すエキスパンションジョイント1の拡大断面図である。図4は、エキスパンションジョイント1の斜視図である。図3及び図4に示すように、エキスパンションジョイント1は、弾性部材11と、多数の天板15とを有している。弾性部材11は、免震建物2と地盤3との離隔方向に弾性変位可能なものであり、通常時において、弾性変位方向に自然長に対して約1/2圧縮された状態で張り出し部21の端面21aと地盤3の段差鉛直面31aとの間に配置されるように、段差水平面31bに支持されている。通常時においては、弾性部材11の一方の端部が張り出し部21の端面21aと接しており、他方の端部が段差鉛直面31aに接している。また、弾性部材11は、弾性変位方向及び弾性変位方向に直交する方向にマトリックス状に配列された多数の弾性部品12を含んでいる。なお、図2及び図4においては天板15の一部が省略されている。また、図4においては、弾性部材が圧縮されておらず自然長となっているときのエキスパンションジョイント1が示されている。
弾性部品12について図5を参照しつつ説明する。図5は弾性部品12の斜視図である。図5に示すように、弾性部品12は、支持板13と2つの弾性変形板14とを有している。支持板13は、短手方向全域が平面方向に凸となっている凸部13aが長手方向に2つ配列されている波形の板部材である。このように支持板13を波形にすることによって支持板13の短手方向に関する耐荷重が大きくなっている。また、支持板13の凸部13aが凸となっている方向の反対面における、凸部13aの長手方向の両側に形成されている平面領域が接触部13bとなっている。弾性変形板14は矩形状の板部材であり、その長手方向中央が凸部13aの先端中央に固定されている。また、弾性変形板14の凸部13aの反対面における長手方向両端部が接触部14aとなっている。接触部14aが押圧されることにより、弾性変形板14が長手方向に湾曲するように弾性変形する(図中矢印参照)。
図4に示すように、多数の弾性部品12は、弾性変形板14の接触部14aと、弾性変位方向に隣接する弾性部品12が有する支持板13の接触部13bとが接するように配列されている。このように配列された多数の弾性部品12においては、弾性変位方向に直交する方向に関して、接触部14aと接触部13bとから成る接触領域と、接触領域以外の非接触領域とが交互に形成されている。そして、弾性部材11においては、非接触領域に画定されて上方に開口した間隙が多数形成されている。
弾性部材11が弾性変位方向に圧縮されると、支持板13の接触部13bが、弾性変位方向に隣接する弾性部品12が有する弾性変形板14の接触部14aを押圧する。これにより、弾性変形板14は、その長手方向が湾曲するように弾性変形する。このとき、支持板13の凸部13aの先端が弾性変位方向に隣接する弾性部材11の凸部13aの内側に入り込むように変位するため、弾性部材11の弾性変位方向の長さが短くなる。
複数の天板15は、それぞれが各弾性部品12に独立して固定されているものであり、複数の弾性部品12に対応するように弾性部材11上において弾性変位方向及び弾性変位方向に直交する方向にマトリックス状に配列されている。天板15について、図6をさらに参照しつつ詳細に説明する。図6は、弾性部材11が圧縮された通常時における天板15の側面部分拡大図である。図6に示すように、天板15は、板部材15aと支持部材15bとを有している。板部材15aは、一方向に延在していると共に平面視において矩形状を有する硬質の金属板であり、固定されている各弾性部品12の上面を覆うように、短手方向が弾性部材11の弾性方向に沿うように配置されている。このとき、板部材15aが弾性部品12により下方から支持されている。また、板部材15aの短手方向中央には板厚と同程度の高さを有する段差が形成されており、側面から見たときの、段差を基準とする下方部分が固定部41、上方部分が表装部42となっている。
支持部材15bは、水平方向に延在した軸を中心に揺動自在なヒンジ機構を有するものであり、一方端部が弾性部品12の支持板13に固定されていると共に、他方端部が板部材15aの固定部41の下面に固定されている。これにより、板部材15aが水平方向に延在した軸を中心に揺動自在となっている。また、板部材15aが水平になっているとき、表装部42の下面が、弾性方向に隣接する他の板部材15aの固定部41の上面とほぼ同程度の高さを有している。
通常時においては、弾性部材11が圧縮されているため、弾性変位方向に隣接する天板15同士の距離が短くなっている。これにより、板部材15aの固定部41の上方に弾性方向に隣接する他の板部材15aの表装部42が入り込んで、表層部42が固定部41を被覆している。言い換えれば、弾性変位方向に隣接する板部材15a同士が約1/2オーバーラップしている。このとき、複数の板部材15aが弾性変位方向に関して弾性部材11の上面の全域を被覆している。そして、板部材15aは、表装部42の上面が表面に表れる表装材となっている。
次に、地震時におけるエキスパンションジョイント1の動作について図7及び図8を参照しつつ説明する。図7は、地震により、免震建物2が地盤3から水平方向に離隔するように変位したときのエキスパンションジョイント1の動作を示す図である。図8は、地震により、免震建物2が地盤3に水平方向に接近するように変位したときのエキスパンションジョイント1の動作を示す図である。
図7に示すように、地震により、免震建物2が地盤3から水平方向に離隔するように変位したときは、免震建物2の張り出し部21と、地盤3の段差鉛直面31aとの間の水平方向に沿った距離が通常時よりも大きくなる(図中矢印参照)。このとき、自然長に対して約1/2圧縮されていた弾性部材11が、張り出し部21の端面21aの変位に追従して弾性変位方向に伸びるため、張り出し部21の端面21aと弾性部材11の端部とが接触している。そして、弾性部材11が伸びるに伴って、弾性変位方向に関する弾性部品12同士の距離が長くなる。これにより、各弾性部品12に固定された天板15同士の距離が長くなる。したがって、板部材15aの固定部41と弾性方向に隣接する他の板部材15aの表装部42とのオーバーラップ率が小さくなる。弾性部材11の長さが許容限界以内であるときは、複数の板部材15aが弾性変位方向に関して弾性部材11の上面の全域を被覆する。なお、本実施の形態においては、弾性部材11が自然長となっているときが許容限界となっている。
図8に示すように、地震により、免震建物2が地盤3に水平方向に接近するように変位したときは、免震建物2の張り出し部21と、地盤3の段差鉛直面31aとの間の水平方向に沿った距離が短くなる(図中矢印参照)。これにより、弾性部材11が、段差鉛直面31aと張り出し部21の端面21aとに挟持されつつ弾性変位方向に通常時(自然長に対して約1/2圧縮)よりさらに圧縮される。なお、図8においては、自然長に対して約1/3に圧縮された状態を示している。このとき、弾性変形板14がさらに湾曲して弾性変位方向に関する弾性部品12同士の距離がさらに縮まる。また、弾性変位方向に関する弾性部品12同士の距離がさらに縮まることによって、各弾性部品12に固定された天板15同士の距離がさらに縮まる。板部材15aが支持部材15bにより水平方向に伸びた軸を中心に揺動自在となっているため、板部材15aの張り出し部21に近い方の端部が弾性変位方向に隣接する他の板部材15a上に乗り上げてオーバーラップ率が大きくなる。このように、板部材15aは、弾性部材11の弾性変位に応じて互いのオーバーラップ率が変化する。
以上説明したように、本実施の形態のエキスパンションジョイント1の構造によると、通常時及び地震時のいずれにおいても、弾性部材11が常に張り出し部21及び地盤3に接しているため、張り出し部21と弾性部材11との間及び弾性部材11と地盤3との間に空間が形成されない。これにより、張り出し部21と弾性部材11との間及び弾性部材11と地盤3との間に異物が入り込むのを防止することができる。したがって、弾性部材11と異物とが干渉して弾性部材11が十分な弾性性能を発揮できなくなったり破損したりすることがなくなる。
また、天板15の板部材15aが弾性部材11を被覆していると共に表装材を兼ねているため、従来のようにゴム製の表装シートを用いる必要がなくなる。ゴム製の表装シートは黒以外の色に着色されにくいため意匠性を高めるのが難しい。板部材15aは硬質のものであればよく様々な材質を選定することが可能である。このため、板部材15aの上面に所望の凹凸を形成したり、着色したりすることが容易となる。これにより、エキスパンションジョイント1の意匠性を高くすることができる。また、通常時において、弾性部品12によって形成された間隙に異物が入り込むのを防止することができる。
さらに、地震時において、免震建物2の張り出し部21と、地盤3の段差鉛直面31aとの間の水平方向に沿った距離が通常時よりも大きくなるときも、天板15の板部材15aが弾性部材11を被覆している。これにより、地震時においても、弾性部品12によって形成された間隙に異物が入り込むのを防止することができる。
次に、本実施の形態の変形例について図9〜図11を参照しつつ説明する。図9は、エキスパンションジョイント1の変形例であるエキスパンションジョイント1’の通常時における拡大断面図である。図10は、地震により、免震建物2が地盤3から水平方向に離隔するように変位したときのエキスパンションジョイント1’の動作を示す図である。図11は、地震により、免震建物2が地盤3に水平方向に接近するように変位したときのエキスパンションジョイント1’の動作を示す図である。
図9に示すように、エキスパンションジョイント1’は、弾性部材11と、表装シート17とを有している。弾性部材11は、免震建物2と地盤3との離隔方向に弾性変位可能なものであり、通常時において、弾性変位方向に自然長に対して約1/2圧縮された状態で張り出し部21の端面21aと地盤3の段差鉛直面31aとの間に配置されるように、段差水平面31bに支持されている。通常時においては、弾性部材11の一方の端部が張り出し部21の端面21aと接しており、他方の端部が段差鉛直面31aに接している。弾性部材11の詳細については説明を省略する。
表装シート17は、ゴム製の弾性を有するシート部材であり、その一方端部が地盤3に固定されていると共に、他方端部が張り出し部21に固定されている。このとき、表装シート17は自然長となっている。これにより、表装シート17が、弾性変位方向に関する弾性部材11の全域を被覆している。
図10に示すように、地震により、免震建物2が地盤3から水平方向に離隔するように変位したときは、免震建物2の張り出し部21と、地盤3の段差鉛直面31aとの間の水平方向に沿った距離が通常時よりも大きくなる(図中矢印参照)。このとき、自然長に対して約1/2圧縮されていた弾性部材11が、張り出し部21の端面21aの変位に追従して弾性変位方向に伸びるため、張り出し部21の端面21aと弾性部材11の端部とが接触している。また、張り出し部21に固定されている表装シート17が、張り出し部21の変位に伴って弾性変位方向に通常時よりも伸びる。
図11に示すように、地震により、免震建物2が地盤3に水平方向に接近するように変位したときは、免震建物2の張り出し部21と、地盤3の段差鉛直面31aとの間の水平方向に沿った距離が通常時よりも短くなる(図中矢印参照)。これにより、弾性部材11が、段差鉛直面31aと張り出し部21の端面21aとに挟持されつつ弾性変位方向に通常時(自然長に対して約1/2圧縮)よりさらに圧縮される。なお、図11においては、自然長に対して約1/3に圧縮された状態を示している。このとき、表装シート17は中央付近が上方に向かって凸となるように湾曲する。すなわち、表装シート17の長さが弾性変位方向に関して通常時より短くなっている。
これによると、表装シート17が通常時及び地震時のいずれにおいても弾性部材11を被覆しているため、弾性部品12に形成された間隙に異物が入り込むのを簡単な構成で防止することができる。
以上、本発明の好適な一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上述の実施の形態では、弾性部材11が地盤3の段差水平面3bに支持される構成であるが、地盤が張り出し部を有しており、免震建物が段差水平面を含む段部を有していれば、弾性部材11が免震建物の段差水平面に支持されていてもよい。
また、上述の実施の形態においては、天板15が、通常時及び地震時において弾性部材11を被覆する構成であるが、天板15は、少なくとも通常時において弾性部材11を被覆するように構成されていればよい。例えば、通常時において、弾性変位方向に隣接した天板同士の間において板部材同士のオーバーラップ率が1/2より小さくなるように構成されてもよいし、互いにオーバーラップしないように構成されてもよい。
さらに、上述の実施の形態においては、天板15と弾性部品12とが対になるように固定される構成であるが、天板が、弾性変位方向に直交する方向に隣接する複数の弾性部品12に固定されてもよいし、弾性変位方向に隣接する複数の弾性部品12の所定数おきに天板が固定されてもよい。
さらに、上述の実施の形態においては、弾性部材11が、多数の弾性部品12を備えることによって弾性変位可能な構成となっているが、このような構成に限定されるものではなく、弾性部材は他の構成により弾性変位可能となっていてもよい。例えば、弾性部品の形状が異なっていてもよいし、ゴムなどの弾性材を備える構成でもよい。
加えて、上述の実施の形態においては、エキスパンションジョイント1、1’が弾性部材11を被覆する天板15又は表装シート17を有する構成であるが、エキスパンションジョイントは天板15及び表装シート17をいずれも有していなくてよい。
さらに、上述の実施の形態において、エキスパンションジョイント1の弾性部材11上には、複数の天板15のみが配置されており、エキスパンションジョイント1’の弾性部材11上には、表装シート17のみが配置される構成であるが、図12に示すように、弾性部材11上に複数の天板15が配置され、さらに複数の天板15上に表装シート17が配置される構成であってもよい。これによると、表装シート17が複数の天板15に支持されるため、表装シート17に荷重が加えられたときに表装シート17が撓みにくくなる。
また、上述の実施の形態においては、エキスパンションジョイント1が、免震建物2と地盤3とを接続する構成であるが、免震建物2と非免震物である他の建物とを接続する構成であってもよい。
本発明の一実施の形態に係るエキスパンションジョイント構造を示した断面図である。 図1に示す矢印IIから見た図である。 図1に示すエキスパンションジョイントの拡大断面図である。 図1に示すエキスパンションジョイントの斜視図である。 図4に示す弾性部品の斜視図である。 図4に示す天板の側面部分拡大図である。 図1に示す免震建物が地盤から水平方向に離隔するように変位したときのエキスパンションジョイントの動作を示す図である。 図1に示す免震建物が地盤に水平方向に接近するように変位したときのエキスパンションジョイントの動作を示す図である。 エキスパンションジョイントの変形例の通常時における拡大断面図である。 図9に示す免震建物が地盤から水平方向に離隔するように変位したときのエキスパンションジョイントの動作を示す図である。 図9に示す免震建物が地盤に水平方向に接近するように変位したときのエキスパンションジョイントの動作を示す図である。 エキスパンションジョイントのさらなる変形例の通常時における拡大断面図である。
符号の説明
1 エキスパンションジョイント
2 免震建物
3 地盤
11 弾性部材
12 弾性部品
13a 凸部
13b 接触部
13 支持板
14 弾性変形板
14a 接触部
15 天板
15a 板部材
15b 支持部材
17 表装シート
21 張り出し部
21a 端面
31a 段差鉛直面
31b 段差水平面

Claims (5)

  1. 免震建物と前記免震建物から水平方向に離隔しつつ前記免震建物に対向した非免震物との間に配置されており、水平方向に弾性変位可能である弾性部材を備えており、
    前記弾性部材が、前記免震建物及び前記非免震物の一方に支持されており、
    通常時においては、前記弾性部材が圧縮されつつ前記免震建物及び前記非免震物の両方と接触しており、
    地震時においては、前記弾性部材が前記通常時よりもさらに圧縮されつつ前記免震建物及び前記非免震物の両方と接触している状態と、前記弾性部材が弾性変位方向に関して通常時以上且つ自然長以下の長さ範囲内にあって前記免震建物及び前記非免震物の両方と接触している状態とを取ることを特徴とするエキスパンションジョイント構造。
  2. 前記弾性部材は、上方に開口した間隙が形成されるように前記弾性変位方向に配列された複数の弾性部品を含んでおり、
    それぞれが前記弾性部品に固定されており、前記弾性部材の弾性変位に応じて互いのオーバーラップ率が変化するように前記弾性部材上において前記弾性変位方向に配列された硬質の複数の天板をさらに備えており、
    通常時においては、前記複数の天板が前記弾性変位方向に関して前記弾性部材の全域を被覆していることを特徴とする請求項1に記載のエキスパンションジョイント構造。
  3. 地震時において、前記弾性部材が弾性変位方向に関して通常時以上且つ自然長以下の長さ範囲内にあるとき、前記複数の天板が前記弾性変位方向に関して前記弾性部材の全域を被覆していることを特徴とする請求項2に記載のエキスパンションジョイント構造。
  4. 前記弾性部材は、上方に開口した間隙が形成されるように前記弾性変位方向に配列された複数の弾性部品を含んでおり、
    前記弾性変位方向に関して前記弾性部材の全域を被覆するように前記免震建物と前記非免震物とに固定された弾性を有する表装シートをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のエキスパンションジョイント構造。
  5. それぞれが前記弾性部品に固定されており、前記弾性部材の弾性変位に応じて互いのオーバーラップ率が変化するように前記弾性部材上において前記弾性変位方向に配列された硬質の複数の天板をさらに備えており、
    通常時においては、前記複数の天板が前記弾性変位方向に関して前記弾性部材の全域を被覆していることを特徴とする請求項4に記載のエキスパンションジョイント構造。
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