JPH0716809U - 床壁間隙遮蔽装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 隣接する床面と壁面との間隙を遮蔽し、特に
地震等に基づく該両面の変化に対しても十分に対処しう
る床壁間隙遮蔽装置を提供する。 【構成】 上部の左室が壁面Ａに触接するガスケットの
収容室に形成されるとともに右室が床壁間隙遮蔽板の先
端舌部の平坦な載置台７に形成される壁面固定部材と、
床面固定部材と、突出する右側端部を床壁間隙遮蔽板の
右端台上に展張するクッション体とを設けて構成され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、隣接する床面と壁面との間隙を遮蔽し特に、地震等に基づく該両面 の変化に対しても十分に対処し、さらに、常に該間隙における水密性を保持しう る床壁間隙遮蔽装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の床壁間隙遮蔽装置については種々の提案がなされている。しかし 、従来品には、数々の問題点があった。まず、第１に、床面に固定される床面固 定部材と壁面に固定される壁面固定部材との間に跨設される最要部の床壁間隙遮 蔽板が、地震等に基づく壁面及び又は床面の揺動による衝撃によりその先端部が 壁面に強く当接し、その結果装置全体が早期に破損する欠点があった。 次に、床壁間隙遮蔽板は、床面における急激な揺動等を緩和するため、床面固 定部材に連接固定される床壁間隙被覆板との間に、クッション体を介在するが、 このクッション体が急激な揺動による衝撃を効果的に吸収緩和するように正しく 作動せず、横側方に弾き飛ばされたり、又は不規則に変形する等の動きが生じそ の結果衝撃の緩和が十全に行なわれなかった。 さらに、壁面固定部材に接触して摺動する床壁間隙遮蔽板の先端舌部の摺動部 分の摺動範囲が狭く同遮蔽板の摺動が円滑に行なわれない欠点があった。 この結果地震時等の急激な衝撃の緩和吸収について、更に一段の検討配慮がな されねばならなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はかかる実状に鑑みてなされたもので、地震等に基づく壁面又は床面の 急かつ大なる揺動に対しても、十分に対処しうる壁間遮蔽装置を提供することを その目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 本考案は、 ａ．中央部が緩衝材２を介して壁面Ａに打設され、下部が止水板Ｃの一端部を係 止する止水板左側取付部３に形成され、上部の左室が壁面Ａに接触するガスケッ ト４の収容室に形成されるとともに、右室が床壁間隙遮蔽板５の左端部の保持壁 ６及び同板の先端舌部の平坦な載置台７に形成される壁面固定部材１と、 ｂ．中央部が床面Ｂに打設され、左端部が立設してその先端部で床壁間隙遮蔽板 ５の下底部５ｂを摺動する上嘴部８に形成され、また、右端部が立設してその先 端部で床壁間隙被覆板９の右端部を固定１６する被覆板支持部１０に形成され、 さらに、左端部横腹部が止水板Ｃの他端部を係止する止水板右側取付部１１に形 成される床面固定部材１２と、 ｃ．床壁間隙遮蔽体５の右端部と床壁間被覆板９の左端部の間に介在する所要横 幅・縦長を有しその突出する右側端部を床壁間隙遮蔽板５の右端台上に展張する クッション体１３とを設けてなる ｄ．床壁間隙遮蔽装置 をその要旨として成立するものである。

【０００５】

【実施例】

図１は、本考案装置の断面的説明図である。

【０００６】 本考案装置は、壁面固定部材１、床面固定部材１２、該両部材に係架される床 壁間隙遮蔽板５及び床壁間隙被覆板９並びに該両板の間に介設されるクッション １３からその主要部分が構成される。

【０００７】 壁面固定部材１は、アンカー１４により壁面Ａに打設される。打設には、緩衝 及び防水のために、緩衝材２を介設する。固定部材１の下部は、雨水等が間隙等 に侵入しないで流去させるための止水板Ｃの一端部を係止するための止水板左側 取付部３に形成され、また、上部の左室は、壁面Ａに触接するガスケット４の収 容室となり、また、右室は床壁間隙遮蔽板５の左端部を保持する保持壁６となり 、また、遮蔽板５の先端舌部５ａの載置台７に形成される。特に、本考案におけ る平坦な載置台７は、従来品に比較して遮蔽板５の摺動範囲を広くしてあり、し かも摺動を抑止する構造を採用していないので、急激に発生するかなり大なる衝 撃に対しても、摺動が円滑に行なわれて極めて都合がよい。また、ガスケット４ を壁面Ａに触接する構造をとったため、床壁間隙遮蔽板５の揺動により壁面固定 部材１が受ける衝撃を十分に対処できる。この点でも従来品に較べ改善されてい る。

【０００８】 一方、床面にアンカー１５をもって打設される床面固定部材１２は、２つの立 上り部がある。そのひとつの左端の立設部分は、その先端部で床壁間隙遮蔽板５ の下底部５ｂを摺動する上嘴部８に形成され、他のひとつの右端の立設部分は、 その先端部で床壁間隙被覆板９の右端部に固定１６される。被覆板支持部１０に 形成され、さらに、左端部の横腹部が止水板Ｃの他端部を係止する止水板右側取 付部１１に形成されている。

【０００９】 床壁間隙遮蔽板５の右端部と床壁間隙被覆板９の左端部の間には、所要の横幅 ・縦長を有するクッション体１３が介在する。このものは、壁面及び又は床面の 揺動に対処する緩衝部材であるが、特に本考案にあっては、両板５及び９間に介 在して急激なショックが与えられる場合でも、横側方に弾き飛ばされたり、或い は、不規則に変形して緩衝効果を十分に果さないことを懸念して、ガスケット１ ３の右側端部１７を、床壁間隙被覆板９の左端下部に突出せしめ、しかも、床壁 間隙遮蔽板５の右端台上に展張している。本構成によりガスケットの固定が良好 となり従来の欠点が除去された。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、以上の構成に基づくものであって、床壁間隙遮蔽板がその端部を壁 面に当接するものではなく、ガスケットを介在せしめる構造であるから、地震そ の他による床壁間隙遮蔽板の衝突による壁面又は該板を載置する壁面固定部材等 の破損が少なくてすみ装置全体の損耗を可及的に軽減し耐用命数を延長すること が可能となり、また、床壁間隙遮蔽板と床壁間隙被覆板との間のクッション体に 工夫をし、右側端部を突出して床壁間隙遮蔽板の右端台上に展張せしめる構造と したので、装置に対する急激な揺動等を円滑に吸収緩和し、衝動により弾き飛ば されたり、不規則な変形をするようなことがなくなる効果を奏し、さらに、壁面 固定部材に載置台を設け、床壁間隙遮蔽板の先端舌部を載置する構造としたので 、先端舌部の摺動範囲が広くなり、摺動が円滑に行なわれて、地震時の急激な衝 撃にも装置が損傷を生じるようなことがなくて都合がよい等多くの利点を有する もので極めて有用な考案といいうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の断面的説明図である。

【符号の説明】

Ａ 壁面 Ｂ 床面 Ｃ 止水板 １ 壁面固定部材 ２ 緩衝材 ３ 止水板左側取付部 ４ ガスケット ５ 床壁間隙遮蔽板 ６ 保持壁 ７ 載置台 ８ 上嘴部 ９ 床壁間隙被覆板 １０ 被覆板支持部 １１ 止水板右側取付部 １２ 床面固定部材 １３ クッション体 １７ （クッション体の）右側端部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中央部が緩衝材２を介して壁面Ａに打設
   され、下部が止水板Ｃの一端部を係止する止水板左側取
   付部３に形成され、上部の左室が壁面Ａに触接するガス
   ケット４の収容室に形成されるとともに、右室が床壁間
   隙遮蔽板５の左端部の保持壁６及び同板の先端舌部の平
   坦な載置台７に形成される壁面固定部材１と、中央部が
   床面Ｂに打設され、左端部が立設してその先端部で床壁
   間隙遮蔽板５の下底部５ｂを摺動する上嘴部８に形成さ
   れ、また、右端部が立設してその先端部で床壁間隙被覆
   板９の右端部を固定１６する被覆板支持部１０に形成さ
   れ、さらに、左端部横腹部が止水板Ｃの他端部を係止す
   る止水板右側取付部１１に形成される床面固定部材１２
   と、床壁間隙遮蔽板５の右端部と床壁間隙被覆板９の左
   端部の間に介在する所要横幅・縦長を有しその突出する
   右側端部１７を床壁間隙遮蔽板５の右端台上に展張する
   クッション体１３とを設けて構成される床壁間隙遮蔽装
   置。