JP2006274328A - リン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板 - Google Patents

リン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートしたときに該フィルムとの密着性に優れる亜鉛めっき鋼板を提供する。
【解決手段】めっき表面にリン酸塩皮膜を有する亜鉛めっき鋼板において、リン酸塩皮膜重量が0.1〜0.8g/mで、かつリン酸塩結晶サイズが平均で3μm以下であることを特徴とするリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板である。6価クロムを用いない化成処理亜鉛めっき鋼板であり、塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートしたときに、クロメート処理亜鉛めっき鋼板と同等のフィルム密着性と耐食性が確保できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートしたときに該フィルムとの密着性に優れるリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板に関する。
塩化ビニル樹脂フィルムを鋼板表面にラミネートした所謂塩ビラミネート鋼板は、耐食性、耐久性に優れ、また外観の意匠性にも優れることから、例えば、冷蔵庫外板、家電製品のパネル等の用途に使用されている。
化成処理としてクロメート処理を施した亜鉛めっき鋼板(以下、クロメート皮膜処理亜鉛めっき鋼板とも記載する。)は、表面外観と耐食性に優れ、また塩ビ樹脂フィルムラミネート後に優れた密着性、耐食性等が優れる。そのため、冷蔵庫外板、家電製品のパネル等の用途に使用される塩ビラミネート鋼板の下地鋼板には、クロメート処理亜鉛めっき鋼板が使用されてきた。
クロメート処理は公害規制物質である6価クロムを使用するものであるが、この6価クロムは処理工程においてクローズドシステムで処理されること、また、その上層に形成する有機皮膜によるシーリング作用によってクロメート皮膜中からのクロム溶出もほぼゼロにできることから、実質的には6価クロムによって人体や環境が汚染されることはない。しかしながら、近年の地球環境問題に対する高まりと共に、製造業者では、6価クロムを用いない化成処理に切り替える動きがある。
塩ビラミネート鋼板についても、6価クロムを用いない化成処理皮膜を有する亜鉛めっき鋼板への切り替えが検討されている。6価クロムを使用しない化成処理として、リン酸あるいはリン酸塩を含有した処理液をめっき皮膜と接触させてめっき皮膜と処理液との反応によって、めっき表面にリン酸塩皮膜を形成するリン酸塩処理がある。リン酸塩処理皮膜重量は、1〜4g/mである(例えば特許文献1、非特許文献1等参照)。
特開昭60−29476号公報 金属表面技術協会、「金属表面技術便覧(改訂新版)」、日刊工業新聞社、1976年11月30日、p.748
クロメート処理亜鉛めっき鋼板に代えて、リン酸塩処理皮膜を形成した亜鉛めっき鋼板(以下、リン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板とも記載する。)を使用し、その表面に塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートしたところ、フィルム密着性がクロメート処理亜鉛めっき鋼板に比べて劣ることが明らかになった。
本発明の課題は、塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートしたときに該フィルムとの密着性に優れるリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板を提供することである。
上記課題を解決する本発明の要旨は、めっき表面にリン酸塩処理皮膜を有する亜鉛めっき鋼板において、リン酸塩皮膜重量が0.1〜0.8g/mで、かつリン酸塩結晶サイズが平均で3μm以下であることを特徴とするリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板である。
本発明のリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板は、塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートしたときに、クロメート処理亜鉛めっき鋼板と同等のフィルム密着性と耐食性が確保できる。
本発明者らは、リン酸塩処理亜鉛めっき鋼板に塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートしたときのフィルム密着性低下の原因について種々検討した。その結果、リン酸塩皮膜の皮膜厚を薄くするとともにその結晶サイズを小さくすることで、優れたフィルム密着性と耐食性を確保できることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
以下、本発明の限定理由について説明する。
本発明のリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板は、亜鉛めっき鋼板の表面にリン酸塩皮膜を有する。
リン酸塩処理を施す亜鉛めっき鋼板は溶融亜鉛めっき鋼板でも電気亜鉛めっき鋼板でよいが、より美麗な外観が必要な場合は電気亜鉛めっき鋼板が適する。めっき付着量も特に限定されず、例えばめっき付着量が片面当たり4〜120g/mのものを適用できる。
塩化ビニル樹脂フィルムをラミネート後に優れたフィルム密着性と耐食性を確保するには、リン酸塩皮膜重量は0.1〜0.8g/mの範囲内にする必要がある。リン酸塩皮膜重量が0.1g/m未満では、耐食性が低下する。リン酸塩皮膜重量が0.8g/m超では、フィルム密着性が低下する。
リン酸塩結晶サイズは平均で3μm以下とする必要がある。リン酸塩結晶サイズが平均で3μm超になると密着性が低下する。ここで、リン酸塩結晶サイズとは表面からリン酸塩結晶を走査型電子顕微鏡で観察し、個々のリン酸塩結晶の最大径を計測した値である。
次に、本発明のリン酸塩皮膜皮膜処理亜鉛めっき鋼板の製造方法について説明する。
本発明のリン酸塩皮膜皮膜処理亜鉛めっき鋼板は、溶融亜鉛めっき工程もしくは電気めっき工程で亜鉛めっきを行い、その表面に亜鉛めっき皮膜を形成する。次いで、水洗工程後、表面調整工程、リン酸塩処理工程を行い、めっき表面にリン酸塩皮膜皮膜を形成する。
水洗工程:
めっき表面に付着しているめっき液を洗浄する。通常の方法でよい。
表面調整工程:
リン酸塩結晶生成の核となるチタンコロイドを含有する表面調整液を用いて、該表面調整液とめっき鋼板を接触させ、めっき表面にリン酸塩結晶生成の核となるチタンコロイドを付着させる。表面調整液中のチタンコロイド含有量を通常条件より高濃度にする。これによって、めっき表面にリン酸塩結晶生成の核を多数存在させることができる。
リン酸塩処理工程:
リン酸塩処理液は、通常使用されるリン酸亜鉛含有する処理液を使用できる。該処理液とめっき皮膜との化学反応により生成するリン酸塩皮膜の皮膜量を従来の製造範囲より低下させ、0.1〜0.8g/mの範囲内とする。処理液温度の低下、処理時間(反応時間)の短縮、処理液濃度の低下等により可能であるが、スプレー方式の処理設備では、処理液温度の低下によるのが簡便で確実である。
本発明の実施例について説明する。
1.供試亜鉛めっき鋼板の製造
(1)リン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板の製造
厚さ0.6mmのめっき原板(焼鈍調質された冷延鋼板)を脱脂・酸洗し、引き続き亜鉛めっき液を用いて電気亜鉛めっきを行い、めっき付着量が片面あたり20g/mの亜鉛めっき皮膜を形成した。次いで水洗後、表面調整設備でめっき鋼板表面に下記条件で表面調整液をスプレーして表面調整液とめっき皮膜を接触させた後、スプレー方式のリン酸処理設備でめっき鋼板表面に下記条件でリン酸処理液をスプレーしてめっき皮膜と処理液との化学反応によりめっき表面にリン酸塩結晶を生成させた後、リン酸処理設備出口のリンガーロールを通過させた後乾燥加熱してめっき表面にリン酸塩皮膜を形成させた。その際に表面調整液のチタンコロイド含有量とリン酸塩処理液温度を調整することで、リン酸塩皮膜重量とリン酸塩結晶のサイズを調整した。
表面調整条件:
処理液:チタンコロイド含有アルカリ塩(リン酸ナトリウム+ピロリン酸ナトリウム)系処理液
温度:50±2℃
pH:7.8〜9.5
リン酸塩処理液:
処理液:リン酸亜鉛含有処理液
温度:45〜60℃
pH:1〜2
前記で製造したリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板のリン酸塩皮膜重量およびリン酸塩結晶のサイズ(平均サイズ)を調査した。製造条件と調査結果を表1に記載する。
(2)クロメート皮膜処理亜鉛めっき鋼板の製造
前記(1)と同様にして、電気亜鉛めっき、水洗を行った後、クロメート処理を行い、めっき表面にクロメート皮膜を形成した(皮膜重量はCr換算で20mg/m)。
2.塩化ビニル樹脂フィルムラミネート鋼板の製造
前記で製造した亜鉛めっき鋼板にポリエステル系接着剤を2μm塗布し、該亜鉛めっき鋼板を200℃に加熱した後、その表面に塩化ビニル樹脂フィルム(膜厚200μm)を圧着した後に水冷・熱風乾燥してその表面にフィルムをラミネートした。
前記で得たラミネート鋼板のフィルム密着性、耐食性を下記条件で評価した。評価結果を表1に記載する。
(フィルム密着性)
密着性試験は、エリクセンおよび剥離試験をJIS−K6744に記載の方法に準拠し実施した。また、エリクセンに関してはJIS−K6744に記載の一次密着性に加えて、試験片を沸騰水中に3時間浸漬した後にJIS−K6744に記載のエリクセン試験を行い二次密着性として評価した。一次および二次のエリクセン試験の評価基準は以下の通りであった。
◎:フィルムの剥離無し
○:僅かにフィルムの剥離有り
×:明らかにフィルムの剥離有り
また、剥離試験については以下の基準で評価した。
◎:4.5kgf/20mm以上
○:3.5kgf/20mm以上、4.5kgf/20mm未満
×:3.5kgf/20mm未満
(耐食性(耐エッジクリープ性))
作成したサンプルから50mm×100mmの試験片を切り出し、JIS−A1415に記載の方法に準拠した塩水噴霧試験に4週間供した。この後、ジメチルフォルムアミドに鋼板を浸漬して塩ビフィルムを剥離した。このサンプルにおいて腐食によりめっきが消失している面積を画像処理により測定し、サンプル面積のうちに占める腐食面積率を算出して評価した。評価基準は、以下の通りであった。
◎:腐食面積率15%未満
○:腐食面積率15%以上、30%未満
×:腐食面積率30%以上
Figure 2006274328
本発明例範囲のリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板に塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートした実施例は、クロメート皮膜処理亜鉛めっき鋼板に塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートした従来例と同等のフィルム密着性、耐食性が得られている。
一方、本発明例範囲を外れるリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板に塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートした比較例は、従来例に比べて、フィルム密着性と耐食性の少なくとも一方が劣る。
本発明のリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板は、6価クロムを用いない化成処理亜鉛めっき鋼板であり、その表面に塩化ビニル樹脂フィルムをラミネートしたときに、フィルム密着性と耐食性に優れる。本発明のリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板は、6価クロムを用いない塩化ビニルフィルムラミネート用鋼板として好適である。

Claims (1)

  1. めっき表面にリン酸塩皮膜を有する亜鉛めっき鋼板において、リン酸塩皮膜重量が0.1〜0.8g/mで、かつリン酸塩結晶サイズが平均で3μm以下であることを特徴とするリン酸塩皮膜処理亜鉛めっき鋼板。
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