JP2006274153A - 熱可塑性強化樹脂組成物 - Google Patents

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JP2006274153A JP2005098112A JP2005098112A JP2006274153A JP 2006274153 A JP2006274153 A JP 2006274153A JP 2005098112 A JP2005098112 A JP 2005098112A JP 2005098112 A JP2005098112 A JP 2005098112A JP 2006274153 A JP2006274153 A JP 2006274153A
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純子 掛川
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Abstract

【課題】キッチンカウンター、浴槽、キャビネット天板などで使用される製品に使用することができる、外観が極めて良好であり、機械的強度、剛性、表面硬度、寸法安定性、及び滞留安定性に優れる熱可塑性強化樹脂組成物、及びそれを用いた成形品を提供する。
【解決手段】(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリカーボネート、(C)pH調整剤および(D)無機充填材を含む熱可塑性強化樹脂組成物であって、下記i)からiii)の条件を満たすことを特徴とする熱可塑性強化樹脂組成物。i)(A)成分と(B)成分の重量比が1/99〜99/1の範囲である、ii)(A)成分と(B)成分の合計重量100重量部に対し(C)成分の重量をXとした時、蒸留水100gに(C)成分Xgを完全に溶解させた系の20℃のpHが2.5〜5.5を示す、iii)(A)+(B)の合計100重量部に対し、(D)無機充填材が5〜300重量部である。
【選択図】なし

Description

本発明は、外観に優れ、高剛性、高表面硬度の熱可塑性強化樹脂組成物、及びそれを含んでなる成形体に関する。詳しくは、得られる成形品が良外観であり、機械的強度、剛性、表面硬度、寸法安定性、および滞留安定性に優れるポリトリメチレンテレフタレート強化樹脂組成物、及びそれを用いた洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボール、手洗ボール、トイレカウンターなど浴室、洗面所、トイレ、台所で使用される製品に関する。
浴室、洗面所、トイレ、台所の洗面ボール、手洗ボールやカウンターなど水周り建築部材には重くて脆い陶器に代わり、不飽和ポリエステルやアクリル系の熱硬化性樹脂にガラス繊維などを配合した繊維補強熱硬化性樹脂が多く使用されてきた。
しかし、熱硬化性樹脂製品は、リサイクルの可能性はほとんどなく、その廃棄処理は現状では埋め立てが主な処理法となっている。しかも、その廃棄の際には成形品を減容するのが困難で、廃棄処理法の点で大きな問題を生じている。
このため、熱硬化性樹脂製品に代わる、熱可塑性樹脂製品が注目されつつある。必要な特性としては、成形品が良外観であり、機械的強度、剛性に優れることはもとより、表面硬度、寸法安定性などの厳しい性能が要求される。
熱可塑性樹脂組成物の機械的強度、剛性を改良する手法をしては、ガラス繊維を配合する方法が知られており、ポリエステル強化樹脂においても耐熱性、機械的強度、剛性を更に向上させる目的で、様々な検討が行われている。
例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートの混合物などのポリエステル樹脂とエポキシ化合物、無機充填剤、触媒化合物からなる組成物によってポリエステルの欠点である加水分解安定性、溶融粘度安定性を改良した無機充填剤含有線状ポリエステルの検討が行われている(特許文献1参照)。
また、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどポリエステル樹脂と、特定エポキシ樹脂、繊維強化材を配合した組成物により耐熱性、機械的特性、耐加水分解性を改良する検討が行われている(特許文献2参照)。
しかしながら、ポリブチレンテレフタレート樹脂に無機充填材を配合した樹脂組成物は、成形品外観が不良であるばかりか、射出成形により成形した場合に、成形品のそり変形が大きく、寸法安定性が低いという問題がある。また、ポリエチレンテレフタレート強化樹脂組成物は金型温度100℃以下の通常の射出成形が困難であり、よい外観の成形品を得ることはできないのが現状である。
また、機械的強度と耐熱性を改良するために、芳香族ポリエステル、特に、ポリブチレンテレフタレートとポリカーネートからなる樹脂組成物に無機充填材を配合させることも検討されている(特許文献3参照)。
しかし、特に高剛性を目的とし高濃度に無機充填材を配合した場合、無機充填材の表面への浮き出しや、充填材に沿った凹凸によって表面硬度や表面外観が損なわれるなど、上記の水周り建築部材用途に必要とされる高いレベルの外観と、表面硬度、寸法安定性、を達成するには至らず、また滞留安定性の点でも更なる改良が必要とされている。
特開平05−209117号公報 特開平06−212065号公報 特開2002―129027号公報
本発明の目的は洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボール、手洗ボール、トイレカウンターなど浴室、洗面所、トイレ、台所で使用される製品に使用することができる、外観が極めて良好であり、機械的強度、剛性、表面硬度、寸法安定性、および滞留安定性に優れるポリトリメチレンテレフタレート強化樹脂組成物、及びそれを用いた成形品を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決するため、(A)ポリトリメチレンテレフタレート、(B)ポリカーボネート、(C)pH調整剤および(D)無機充填材からなる熱可塑性強化樹脂組成物によって、機械的強度、剛性、表面硬度、寸法安定性、滞留安定性の要求を達成することを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、
(1)(A)ポリトリメチレンテレフタレート、(B)ポリカーボネート、(C)pH調整剤および(D)無機充填材を含む熱可塑性強化樹脂組成物であって、下記i)〜iii)の条件を満たすことを特徴とする熱可塑性強化樹脂組成物。
i)(A)成分と(B)成分の重 量比が1/99〜99/1の範囲である、
ii)(A)成分と(B)成分の合計重量100重量部に対し(C)成分の重量をXとした時、蒸留水100gに(C)成分Xgを溶解させた系の20℃のpHが2.5〜5.5を示す、
iii)(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対し、(D)無機充填材が5〜300重量部である。
(2)(A)成分と(B)成分の重量比が、50/50〜99/1である上記(1)記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
(3)(C)成分が、リン酸金属塩、ピロリン酸金属塩、リン酸アンモニウム塩及びオキソ酸の群から選ばれる1種以上である上記(1)または(2)に記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
(4)(D)成分が、ガラス繊維(D1)である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
(5)(D)成分が、ウォラストナイト、タルク、マイカ、カオリン、チタン酸カリウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカーおよび硫酸バリウムの群から選ばれる一種以上の無機充填材(D2)である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
(6)(D)成分が、ガラス繊維(D1)とウォラストナイト、タルク、マイカ、カオリン、チタン酸カリウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカーおよび硫酸バリウムの群から選ばれる一種以上の無機充填材(D2)からなる上記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
(7)(D1)成分と(D2)成分の重量比が、(D1)<(D2)である上記(6)に記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
(8)熱可塑性強化樹脂組成物が、更に(A)+(B)の合計100重量部に対し(E)エポキシ樹脂を0.1〜20重量部含む上記(1)〜(7)のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
(9)(A)ポリトリメチレンテレフタレート、(B)ポリカーボネート、(C)pH調整剤及び/または(E)エポキシ樹脂を溶融混錬した後に、(D)無機充填材を添加することにより製造される上記(1)〜(8)のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物からなる成形体。
(11)上記10に記載の成形体を構造部材の少なくとも一部に含む、浴室用製品、洗面所用製品、トイレ用製品、又は流し台用製品である成形体。
(12)上記(11)に記載の成形体が、洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボール、手洗ボール、トイレカウンター、キャビネット天板である成形体。
(13)上記(10)〜(12)のいずれかに記載の成形体の表面硬度が、バーコル硬度30以上である成形体。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明における(A)ポリトリメチレンテレフタレート(以下、PTTと略称することがある。)とは、酸成分としてテレフタル酸を用い、グリコール成分としてトリメチレングリコールを用いたポリエステルポリマーを示している。
ここで、トリメチレングリコールとは、1,3−プロパンジオールである。
このほかに、本発明の目的を損なわない範囲で、酸成分として、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルメタンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフェニルスルフォンジカルボン酸等;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;ε−オキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシエトキシ安息香酸等のオキシジカルボン酸を用い、グリコール成分として、エチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、ジエチレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール、ハイドロキノン等を一部用いて共重合することができる。
共重合する場合の共重合成分の量は、本発明の目的を損なわない範囲であれば特に制限はないが、通常、全酸成分の20モル%以下、あるいは全グリコール成分の20モル%以下であることが好ましい。
また、上述のポリエステル成分に分岐成分、例えばトリカルバリル酸、トリメシン酸、トリメリット酸等の、三官能または四官能のエステル形成能を持つ酸、またはグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット等の三官能または四官能のエステル形成能を持つアルコールを共重合してもよく、その場合、これらの分岐成分の量は全酸成分、また は全グリコール成分の1.0モル%以下、好ましくは、0.5モル%以下、さらに好ましくは、0.3モル%以下である。更に、PTTはこれら共重合成分を2種類以上組み合わせて使用しても構わない。
本発明に用いられるPTTの製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、特開昭51−140992号公報、特開平5−262862号公報、特開平8−311177号公報等に記載されている方法に従って得ることができる。
例えば、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体(例えばジメチルエステル、モノメチルエステル等の低級アルキルエステル)とトリメチレングリコールまたはそのエステル形成性誘導体とを、触媒の存在下、好適な温度・時間で加熱反応させ、更に得られるテレフタル酸のグリコールエステルを触媒の存在下、好適な温度・時間で所望の重合度まで重縮合反応させる方法が挙げられる。
重合方法についても、特に限定されず、溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重合、固相重合、及びこれらを組み合わせた方法を利用することができる。
本発明に用いられるPTTの極限粘度[η]は0.60dl/g〜1.50dl/gであることが組成物の機械特性、成形性、特に靭性面から好ましく、[η]が0.68dl/g〜1.40dl/gであることがより好ましい。さらに組成物の成形性、耐薬品性の観点から[η]が0.75dl/g〜1.30dl/gであることが最も好ましい。
PTTの極限粘度[η]については、オストワルド粘度計を用い、35℃、o-クロロフェノール中にPTTを含む樹脂組成物を、溶質(PTT樹脂成分)/溶液=1.00g/dlになるように溶解させ、不溶分(無機充填材等)をフィルターで除去した後、不溶分除去後の溶液を用いて比粘度ηspを測定し、下記式により求めることができる。
[η]=0.713×ηsp/C+0.1086
C=1.00g/dl
本発明のポリトリメチレンテレフタレートには、必要に応じて、各種の添化剤、例えば、熱安定剤、消泡剤、整色剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、結晶核剤、蛍光増白剤、艶消し剤等を共重合又は混合してもよい。
本発明の(B)ポリカーボネート(以下PCと省略することもある)は、下記式(1)で表される繰り返し単位からなる主鎖を有するものである。
−(O−Ar−O−CO)− (1)
(式中、Arは、二価の芳香族残基であり、例えば、フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、ピリジレンや、下記式(2)で表される基が挙げられる。)
−Ar−Y−Ar− (2)
(式中、Ar及びArはそれぞれアリーレン基であり、例えば、フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、ピリジレン等の基を表す。Yはアルキレン基または置換アルキレン基である。)
また、下記式(3)で示される二価の芳香族残基を共重合体成分として含有している場合も含む。
−Ar−Z−Ar− (3)
(式中Ar、Arは式(2)と同じ。Zは単なる結合または−O−、−CO−、−S−、−SO−、−CO−、−CONR−等の二価の基である。ただし、Rは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜30のアリール基である。)
これら二価の芳香族残基の具体例としては下記式(4)で表されるもの等が挙げられる。
Figure 2006274153
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜30のアリール基である。m及びnは1〜4の整数で、mが2〜4の場合には各Rはそれぞれ同一でも異なるものであってもよいし、nが2〜4の場合は各Rはそれぞれ同一でも異なるものであっても良い。)
これら二価の芳香族残基の中でも、下記式(5)で表される基が好ましい一例である。
Figure 2006274153
特に、上記の式(5)で表される基をArとする繰り返し単位を85モル%以上(ポリカーボネート中の全モノマー単位を基準として)含むポリカーボネートが特に好ましい。
また、本発明に用いることができるポリカーボネートは、三価以上の芳香族残基を共重合成分として含有している場合も含む。
ポリマー末端の分子構造は特に限定されないが、フェノール性水酸基、アリールカーボネート基、アルキルカーボネート基から選ばれた1種以上の末端基を結合することができる。これらの中で、フェノール性水酸基、フェニルカーボネート基、p−t−ブチルフェニルカーボネート基、p−クミルフェニルカーボネート等が末端構造として好ましい。フェノール性水酸基末端の全末端基数に対する割合は、特に限定されないが、よりすぐれた色調や機械的物性を得る観点からは、フェノール性水酸基末端の割合が全末端基数の20%以上であることが好ましく、20〜80%の範囲にあることが更に好ましい。フェノール性水酸基末端の割合が全末端基数の80%を超えると、組成物の溶融時の熱安定性が若干低下する傾向にある。フェノール性水酸基末端の割合は、一般にNMRを用いて測定する方法(NMR法)や、チタンを用いて測定する方法(チタン法)や、UVもしくはIRを用いて測定する方法(UV法もしくはIR法)で求めることができる。
本発明に使用されるポリカーボネートの重量平均分子量(Mw)は、一般に耐衝撃性の観点から5000以上、また熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性の観点から200000以下の範囲にあることが好ましく、より好ましくは10000〜60000であり、さらに好ましくは15000〜40000であり、特に好ましくは18000〜30000である。
重量平均分子量(Mw)の測定は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて行い、測定条件は以下の通りである。すなわち、テトラヒドロフランを溶媒とし、ポリスチレンゲルを使用し、標準単分散ポリスチレンの構成曲線から下式による換算分子量較正曲線を用いて求められる。
PC=0.3591MPS 1.0388
(式中、MPCはポリカーボネートの重量平均分子量、MPSはポリスチレンの重量平均分子量である。)
本発明で用いられるポリカーボネート樹脂は、公知の方法で製造したものを使用することができる。例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体と反応せしめる公知の方法で製造することができる。具体的には、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体(例えばホスゲン)を水酸化ナトリウム水溶液及び塩化メチレン溶媒の存在下に反応させる界面重合法(例えばホスゲン法)、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステル(例えばジフェニルカーボネート)などを反応させるエステル交換法(溶融法)、ホスゲン法または溶融法で得られた結晶化カーボネートプレポリマーを固相重合する方法〔特開平1−158033号公報(米国特許第4,948,871号明細書に対応)、特開平1−271426号公報、特開平3−68627号公報(米国特許第5,204,377号明細書に対応)〕等の方法により製造されたものが用いられる。
好ましいポリカーボネート樹脂としては、2価フェノール(芳香族ジヒドロキシ化合物)と炭酸ジエステルとからエステル交換法にて製造された実質的に塩素原子を含まないポリカーボネート樹脂があげられる。本発明では異なる構造や分子量の2種以上の異なるポリカーボネートを組み合わせて使用することも可能である。
さらに、(A)ポリトリメチレンテレフタレートと(B)ポリカーボネートは、両者の混練温度における溶融粘度が近いことが望ましい。また剪断速度100sec−1におけるそれぞれの溶融粘度(単位;poise)をμ(A)及びμ(B)で表した場合、次の条件を満たすことが望ましい。
|μ(A)−μ(B)|≦18,000(poise)
この溶融粘度差は、(A)ポリトリメチレンテレフタレートの(B)ポリカーボネートに対する相溶化を進め、樹脂組成物の成形性および物性を発揮させるために望ましい範囲である。
(A)ポリトリメチレンテレフタレートと(B)ポリカーボネートの重量比は、(A)ポリトリメチレンテレフタレート1〜99重量部、(B)ポリカーボネート99〜1重量部の範囲である。剛性と表面硬度、滞留安定性の観点から(A)成分50〜99、(B)成分1〜50重量部の範囲がより好ましく、(A)成分70〜99重量部、(B)成分1〜30重量部の範囲が更に好ましく、(A)成分80〜99重量部、(B)成分1〜20重量部の範囲が最も好ましい。
本発明の(C)pH調整剤とは、系全体のpHを特定範囲に調整する働きを持つ化合物であり、(C)成分の配合量としては、組成物の耐熱性、滞留安定性の観点から、上記の(A)成分と(B)成分の合計重量100重量部に対し(C)成分の重量をXとした時、蒸留水100gに(C)pH調整剤Xgを溶解させた系の20℃のpHが2.5〜5.5を示すような量であることが好ましい。さらに、上記pHが3〜5を示すような量を配合することがより好ましい。更には(C)成分Xgが蒸留水100gに完全溶解するものが、樹脂への分散速度の観点から最も好ましい。
上記項目を満足するような(C)pH調整剤の種類としては、リン酸金属塩、ピロリン酸金属塩、メタリン酸金属塩、リン酸アンモニウム塩及びオキソ酸が挙げられる。
リン酸金属塩、ピロリン酸金属塩、メタリン酸金属塩、リン酸アンモニウム塩及びオキソ酸の具体例としては、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素マグネシウム、リン酸二水素カリウム、第一リン酸アルミニウム、リン酸二水素亜鉛、リン酸二水素アンモニウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸二水素カルシウム、ピロリン酸二水素二カリウム、ピロリン酸二水素亜鉛、ピロリン酸二水素マグネシウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸マグネシウム、メタリン酸アルミニウム、メタリン酸亜鉛、クエン酸、リン酸及びホスホン酸等挙げることができる。上記金属塩の中でリン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、ピロリン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム及びクエン酸が最も好ましく用いられる。
(C)pH調整剤は、押出機においてポリカーボネート樹脂およびポリトリメチレンテレフタレート樹脂の溶融混練時に存在していればよく、(C)pH調整剤の添加方法は、特に制限されない。例えば、上記の原料樹脂を供給口から供給する際に何れかの原料樹脂に(C)pH調整剤を混合して添加する方法、あるいは両原料樹脂を混合した後に(C)pH調整剤を混合する方法を採用することができる。
次に本発明で用いることのできる(D)無機充填材について説明する。
本発明における無機充填材としては、目的に応じて繊維状、粉粒状、板状の無機充填材からなる群から選ばれる一種以上の無機充填材を用いることができる。
繊維状無機充填材としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、カーボン繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウムウィスカー、ウォラストナイト、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊維状物などの無機質繊維状物質があげられる。
粉粒状無機充填剤としてはカーボンブラック、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラス粉、硅酸カルシウム、硅酸アルミニウム、カオリン、クレー、硅藻土のごとき硅酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナのごとき金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのごとき金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムのごとき金属の硫酸塩、その他、炭化硅素、窒化硅素、窒化硼素、各種金属粉末が挙げられる。
また、板状無機充填剤としてはタルク、マイカ、ガラスフレーク、各種の金属箔等が挙げられる。
本発明の無機充填剤としては、(D1)ガラス繊維、(D2)ウォラストナイト、タルク、マイカ、カオリン、チタン酸カリウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、硫酸バリウムからなる群から選ばれた一種以上の無機充填材が好ましく、更に、機械的強度と表面外観、剛性、表面硬度、寸法安定性などのバランスの観点から、(D1)成分と(D2)成分を併用して用いることが好ましい。更に、(D1)成分と(D2)成分の重量比が(D1)<(D2)であることが最も好ましい。
また、本発明に用いられる繊維状無機充填材の平均繊維長(L)、平均繊維径(D)、アスペクト比(L/D)については特に限定されないが、機械的特性の点から、平均繊維長が50μm以上、平均繊維径は5μm以上、アスペクト比は10以上であることが好ましい。さらに、ウォラストナイトは、平均繊維径が3〜30μm、平均繊維長が10〜500μm、アスペクト比が3〜100のものが好ましく用いられる。その他、タルク、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム、チタン酸カリウムウィスカーは平均粒径が0.1〜100μmのものが最も好ましく用いられる。

(D)無機充填材の配合量は機械的強度、剛性、表面硬度の改良効果と、成形品表面の光沢低下など外観への影響の観点から、(A)ポリトリメチレンテレフタレート、(B)ポリカーボネートの合計100重量部に対し、(D)無機充填材5〜300重量部、より好ましくは25〜250重量部である。
(D1)ガラス繊維と(D2)ウォラストナイト、タルク、マイカ、カオリン、チタン酸カリウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、硫酸バリウムからなる群から選ばれた一種以上の無機充填材を併用して用いた場合のより好ましい配合量は(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し、(D1)2〜100重量部、(D2)3〜200重量部である。
本発明の無機充填材は公知のカップリング剤やフィルム形成剤を用いて表面処理した無機充填材が好ましく用いられる。
カップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤を挙げることができる。特にγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(1,1−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のアミノシラン及びエポキシシランが好ましく用いられる。
またフィルム形成剤としては、ウレタン系ポリマー、アクリル酸系ポリマー、無水マレイン酸とエチレン、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3ジクロロブタジエン、1,3−ペンタジエン、シクロオクタジエン等の不飽和単量体とのコポリマー、エポキシ系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリエーテル系ポリマー等の重合体を挙げることが出来る。中でも、エポキシ系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アクリル酸系ポリマー、ブタジエン無水マレイン酸コポリマー、エチレン無水マレイン酸コポリマー、スチレン無水マレイン酸コポリマー、及びこれらの混合物が特に好ましく用いられる。
また、本発明においては機械的強度と滞留安定性の観点から、(E)エポキシ樹脂を好ましく用いることができる。
(E)エポキシ樹脂とは、分子中にエポキシ基(オキシラン環)を2個以上持つ熱硬化性の化合物を示す。具体的には、ビルフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合反応により製造されるいわゆるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、フェノールノボラックや線状高分子量クレゾールノボラックをグリシジル化した多官能エポキシであるノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシなどが挙げられる。
本発明で用いられるエポキシ樹脂としては、耐薬品と樹脂への分散の観点からエポキシ当量150〜280(/eq.)のノボラック型エポキシ樹脂、またはエポキシ当量600〜3000(/eq.)のビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。より好ましくはエポキシ当量180〜250(/eq.)で分子量1000〜6000のノボラック型エポキシ樹脂、又はエポキシ当量600〜3000(/eq.)で分子量1200〜6000のビスフェノールA型エポキシ樹脂である。
(B)エポキシ樹脂の好ましい配合量は、(A)ポリトリメチレンテレフタレート、(B)ポリカーボネートの合計100重量部に対し、(E)エポキシ樹脂が0.1〜20重量部であり、より好ましくは0.3〜10重量部である。
本発明の熱可塑性強化樹脂組成物は、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリカーボネート、pH調整剤、及び/またはエポキシ樹脂と無機充填材と、その他の添加剤等を、適切にデザインされたスクリューを有する押出し機を用いて溶融混練して得ることができるが、特に、(A)ポリトリメチレンテレフタレート(B)ポリカーボネート(C)pH調整剤、及び/又は樹脂を溶融混錬した後に(D)無機充填材を添加する製造方法が、機械的強度と無機充填材の添加により起こる樹脂組成物の分子量低下を抑制する点で好ましい。また、必要に応じて(D)無機充填材を多段に分割して添加したり、(A)成分、(B)成分の一部を後段より分割して添加することもできる。
本発明の熱可塑性強化樹脂組成物には、上記のポリトリメチレンテレフタレート、ポリカーボネート、pH調整剤、エポキシ樹脂、無機充填材に加え、各種用途及び目的に応じて、その他の成分を適宜配合することができる。
例えば、本発明の組成物に、結晶核剤を更に配合することができる。結晶核剤としては有機物、無機物のいずれも使用することができる。
また、本発明の樹脂組成物に、成形性改良剤を更に配合することができる。成形性改良剤としては、リン酸エステル類、亜リン酸エステル類、高級脂肪酸類、高級脂肪酸金属塩類、高級脂肪酸エステル類、高級脂肪酸アミド化合物類、ポリアルキレングリコールあるいはその末端変性物類、低分子量ポリエチレンあるいは酸化低分子量ポリエチレン類、置換ベンジリデンソルビトール類、ポリシロキサン類、カプロラクトン類が挙げられるが、特に好ましいのは、高級脂肪酸類、高級脂肪酸金属塩類、高級脂肪酸エステル類である。
また、本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常使用される難燃剤、紫外線吸収剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、可塑剤、着色剤、整色剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、つや消し剤、衝撃強度改良剤等の添加剤を配合することもできる。
本発明のポリトリメチレンテレフタレート強化樹脂組成物は、外観が極めて良好であり、機械的強度、剛性、表面硬度、寸法安定性、及び滞留安定性に優れるため、洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボール(洗面器)、手洗ボール(手洗器)、各種流し、トイレカウンター、キャビネット天板など浴室、洗面所、トイレ、台所で使用される製品の構成部材の少なくとも一部に使用することができる。特に、成形体の表面硬度が、バーコル硬度30、鉛筆硬度2H以上、より好ましくはバーコル硬度40以上、鉛筆高度3H以上の本発明組成物からなる成形体はこの用途に最適に用いることができる。
本発明を実施例に基づいて説明する。実施例及び比較例で用いた樹脂を以下に記す。
(A)PTT樹脂:ポリトリメチレンテレフタレート[η]=1.0
PBT樹脂:ポリブチレンテレフタレート ウィンテック社製 ジュラネックス2002
(B)PC樹脂:ポリカーボネート 三菱エンジニアリングプラスチックス社製、ユーピロンS−2000
(C)pH調整剤
PH1:リン酸二水素Na、太平化学産業社製
PH2:リン酸二水素K、太平化学産業社製
PH3:次亜リン酸カルシウム、和光純薬工業社製
PH4:リン酸一水素二Na、太平化学産業社製
PH5:クエン酸、和光純薬工業社製
(D1)ガラス繊維
日本電気硝子社製 03T−187/PL(エポキシ集束処理、繊維径13μm)
(D2)無機充填材
MF−1:ウォラストナイト NICO社製 NYGLOSS8エポキシ処理
MF−2:ウォラストナイト NICO社製 NYGLOSS8アミノシラン処理
MF−3:マイカ レプコ社製 M−400
MF−4:硫酸バリウム 堺化学工業社製 BMH−60
(E)エポキシ樹脂
EP−1:旭化成エポキシ(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂 AER ECN6097、エポキシ当量約2000(/eq.)
EP−2:旭化成エポキシ(株)製、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂 AER ECN1299、エポキシ当量約230(/eq.)
評価方法は以下の通り。
1.樹脂成形品の作成
日精樹脂(株)製PS40E、射出成形機を用いて、シリンダー温度260℃、金型温度90℃に設定し、射出20秒、冷却20秒の条件で射出成形を行い樹脂試験片を作成した。
(1)pH
蒸留水(和光純薬工業社製)100gにPH1〜PH10をXg溶解させた際の、20℃における溶液のpHを測定した。(攪拌子を用いて、10分間攪拌した後、測定を行った。)溶解しないものは、未溶解物を含んだまま溶液のpHを測定した。
ここで、Xは表1、2の実施例及び比較例に記載した(A)PTTと(B)PCに対する(C)PH1〜PH10の配合比率から下記式(I)を元に、PH1〜PH10の溶解量として算出された値とした。
(A)+(B):(C)= 蒸留水100g:Xg (I)
(2)曲げ弾性率(GPa)
ASTM D790に準じて行った。
(3)外観
堀場製ハンディ光沢計IG320を用いて、JIS−K7150に準じてダンベル試験片のGs20°を測定した。
(4)表面硬度
JIS K7060に準じ成形品表面のバーコル硬度を測定した。
(5)滞留安定性
日精樹脂(株)製PS40E、射出成形機を用いて、シリンダー温度260℃、金型温度90℃に設定し、射出20秒、冷却20秒の条件で射出成形した樹脂試験片の曲げ強度FMB(MPa)をASTM D790に準じて測定した。
次いで、射出したときの樹脂温度が285℃となるようにシリンダー温度を調整し、樹脂計量後、シリンダー内で計量樹脂を20分滞留させた後、成形を再開し2ショット目の成形品の曲げ強度FSX(MPa)を測定した。金型温度、射出時間、冷却時間は一定とした。
曲げ強度の保持率(%)を、FSX/FSB*100の計算式より算出し、保持率が80%以上を○、保持率が80%未満を△、滞留後2ショット目の成形ができない場合を×として、成形安定性を判定した。
[実施例1〜7、比較例1〜4]
PTT樹脂、PC樹脂、pH調整剤、エポキシ樹脂を表1に示した配合比で混合し、二軸押出機(東芝機械(株)製:TEM58)を用いてスクリュー回転数150rpm、シリンダー温度260℃、押出速度150kg/hr、減圧度0.04MPaの条件で溶融混練し、サイドフィーダーから無機充填材を表1に示した配合比で添加した。ストランド状に排出された組成物は、水冷後カッティングしペレットとした。該ペレットを除湿型乾燥機で120℃にて5時間乾燥した後、日精樹脂(株)製PS40E射出成形機を用いて、シリンダー温度260℃、金型温度90℃に設定し、射出成形を行い試験片を作成、評価を行った。結果を表1に示した。
[実施例8]
実施例3で作成したペットを除湿型乾燥機で120℃にて5時間乾燥した後、(株)日本製鋼所製J650ELIII−3100H射出成形機を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度95℃に設定し、図1に示す手洗器(A=400mm、B=320mm、洗面部深さ125mm、洗面台よりの立ち上がり部高さ60mm、排水口φ=30mm、取付孔φ=10mm)を成形した。得られた成形品の洗面部表面のバーコル硬度は43、鉛筆硬度4H、成形品上部平面部のGs20°は48%であった。
Figure 2006274153
本発明の熱可塑性強化樹脂組成物は、得られる成形品が良外観であり、機械的強度、剛性、表面硬度、寸法安定性、及び滞留安定性に優れる。かかる樹脂組成物からなる洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボール、手洗ボール、トイレカウンター、キャビネット天板などの製品は優れた性能を持ち、浴室、洗面所、トイレ、台所で使用される、陶器製、熱硬化性樹脂製品を代替することが可能であり、また成形原料の一部にリワークしてサイクルして使用するなどリサイクルして使用することが可能である。
実施例8で作成した手洗器の概略を示す。

Claims (13)

  1. (A)ポリトリメチレンテレフタレート、(B)ポリカーボネート、(C)pH調整剤および(D)無機充填材を含む熱可塑性強化樹脂組成物であって、下記i)〜iii)の条件を満たすことを特徴とする熱可塑性強化樹脂組成物。
    i)(A)成分と(B)成分の重量比が、1/99〜99/1の範囲である、
    ii)(A)成分と(B)成分の合計重量100重量部に対し、(C)成分の重量をXとした時、蒸留水100gに(C)成分Xgを溶解させた系の20℃のpHが2.5〜5.5を示す、
    iii)(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対し、(D)無機充填材が5〜300重量部である。
  2. (A)成分と(B)成分の重量比が、50/50〜99/1である請求項1に記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
  3. (C)成分が、リン酸金属塩、ピロリン酸金属塩、リン酸アンモニウム塩及びオキソ酸の群から選ばれる1種以上である請求項1または2に記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
  4. (D)成分が、ガラス繊維(D1)である請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
  5. (D)成分が、ウォラストナイト、タルク、マイカ、カオリン、チタン酸カリウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカーおよび硫酸バリウムの群から選ばれる一種以上の無機充填材(D2)である請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
  6. (D)成分が、ガラス繊維(D1)とウォラストナイト、タルク、マイカ、カオリン、チタン酸カリウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカーおよび硫酸バリウムの群から選ばれる一種以上の無機充填材(D2)からなる請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
  7. (D1)成分と(D2)成分の重量比が、(D1)<(D2)である請求項6に記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
  8. 熱可塑性強化樹脂組成物が、更に(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対し、(E)エポキシ樹脂を0.1〜20重量部含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
  9. (A)ポリトリメチレンテレフタレート、(B)ポリカーボネート、(C)pH調整剤、及び/または(E)エポキシ樹脂を溶融混錬した後に(D)無機充填材を添加することにより製造される請求項1〜8のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱可塑性強化樹脂組成物からなる成形体。
  11. 請求項10に記載の成形体を構造部材の少なくとも一部に含む、浴室用製品、洗面所用製品、トイレ用製品、又は流し台用製品である成形体。
  12. 請求項11に記載の成形体が、洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボール、手洗ボール、トイレカウンターまたはキャビネット天板である成形体。
  13. 請求項10〜12のいずれかに記載の成形体の表面硬度が、バーコル硬度30以上である成形体。
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