JP2006273644A - 水素ガスの発生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 銅および/または銅化合物の粉体を含むケイ素粉から、安全かつ安定に水素を発生させる方法を提供すること;ならびにそのように水素を発生させるとともに、シリカ微粉末またはケイ酸アルカリ金属塩を得る方法を提供すること。
【解決手段】 銅触媒の粉体を含み、平均粒子径が500μm以下のケイ素粉を水と反応させて、水素を発生させる方法であって、反応を20℃未満の温度で行うことを特徴とする方法、ならびに上記とともにシリカ微粉末か、またはケイ酸ナトリウムもしくはそれを主成分とする結合剤を回収する方法に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水素ガスの発生方法に関し、さらに詳細には、銅粉を含むケイ素粉から水素ガスを発生させる方法に関する。さらに本発明は、それとともに、シリカ微粉末および/またはケイ酸アルカリ金属塩もしくはその水溶液を回収する方法に関する。
水素ガスは、アンモニア、メタノールなどの合成、油脂の水素添加、酸水素炎溶接などに広く用いられるほか、無公害の燃料電池の燃料として注目されている。水素は、水や食塩水の電解、石油や天然ガスの水蒸気改質などの方法によって工業的に製造されている。しかし、前者はエネルギーコストが高価で、後者は純度が低いためにさらに精製を要し、その簡単で安価な発生法が求められている。
ケイ素が水と反応して水素ガスを発生させることは、知られている。特許文献1には、
半導体のウエハ製造工程において多量に発生するケイ素屑を、炭酸ナトリウム水溶液や、同様に半導体デバイス製造工程において生じるアルカリ性廃液などのアルカリ性水溶液と、50℃以上の温度で反応させて、高純度の水素を発生させることが開示されている。上記の反応中にケイ酸イオンによりゲルが形成して、水素の発生を妨げることを防ぐために、特許文献2には、ケイ素粉を水とスラリー状にして用いることが提案されている。特許文献3には、発生する水素を、水素吸蔵合金で貯蔵することが開示されている。しかしながら、これらの方法で用いられるケイ素は、半導体用の高純度のものであり、屑とはいえ、その原価は高い。
特許文献4には、水、ホウ砂、リン酸およびホウ酸を混合して得られる溶液に、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ素および水を反応させて得られるアルカリ性水溶液を加えて耐火液を調製し、塗料化して各種基材に処理することが開示されている。原料としてケイ素については、メタルシリコンと記載された以外に記載はなく、実施例では市販のケイ素塊が用いられているが、投入したケイ素塊の大部分は、溶解しないで残存する。
一方、シリコーンや有機ケイ素化合物の中間原料として、メチルクロロシランのようなオルガノクロロシラン類が合成されている。メチルクロロシランを例にとると、ケイ素粉に、触媒として銅および/または銅化合物の粉体(以下、銅触媒という)を混合した触体を反応器に充填し、塩化メチルを通してケイ素と反応させて、粗メチルクロロシランを合成し、精留によって各種メチルクロロシランを得る。反応によって消費されたケイ素粉を補充しつつ連続的に塩化メチルを供給して反応を続け、銅触媒が劣化すると、反応を止めて触体を反応器から取り出す。また、反応中に塩化メチル流に同伴して搬出される微粒のケイ素粉や触体を、サイクロンで回収することも行われる。
同様に銅触媒を用いるシラン化合物の合成反応は、ケイ素と塩化水素から、半導体用の高純度ケイ素を得る中間体として有用なトリクロロシランを合成する反応;ケイ素とメタノールから、メトキシシラン類を合成する反応でも用いられる例があり、同様に、ケイ素と銅を含む廃触体を生じる。
このようにして副生する廃触体は、空気中で発火するような活性がまだ残っている。そのため、シラン化合物の製造業者は、これを熱処理などの方法により安定化した後、処分している。特許文献5には、廃触体に含まれるケイ素および銅触媒の再利用方法として、廃触体を希塩酸に分散させ、20〜100℃で塩素と接触させることにより銅を塩化銅(II)に変えて分離し、還元して触媒として再利用するとともに、ケイ素粒子を沈殿として回収することが開示されている。特許文献6には、廃触体を塩化水素または塩素と500〜1,200℃で接触させて、塩化ケイ素および金属塩化物として回収することが開示されている。
しかしながら、これらの方法は煩雑であり、装置を耐食性にすることを考慮するとコスト高になる。特に、特許文献6で得られる四塩化ケイ素は、他のシラン化合物に比べて利用価値が低い。したがって、これらの方法は、廃触体の有効な利用方法とはいえない。
特許文献7には、ポリアルキレンエーテル系界面活性剤の存在下に、廃触体を温度20〜100℃において、酸性領域で水と接触させて水素を発生させ、ついで結合剤を添加し、さらに脱水することにより、廃触体を不活性にすることが開示されている。
以上に述べた方法を、廃触体のように、銅および/または銅化合物の粉体を含み、活性を有するケイ素粉に適用しようとすると、水との接触による水素発生反応が発熱反応であることに加えて、廃触体に残存する活性により激しい反応を生じて、安全かつ安定に水素を発生させることは困難である。
特開2000−191303号公報 特開2001−213609号公報 特開2004−213609号公報 特開2002−121424号公報 米国特許第2,803,521号明細書 特開平9−110411号公報 特開平7−145176号公報
本発明の課題は、銅および/または銅化合物の粉体を含むケイ素粉から、安全かつ安定に水素を発生させる方法を提供することである。本発明のもう一つの課題は、そのように水素を発生させた後に残る残留物を、シリカ微粉末および/またはケイ酸アルカリ金属塩もしくはその水溶液として、有効に活用する方法を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決するために検討を重ねた結果、水素発生反応を、20℃未満に冷却しつつ進行させることにより、その目的を達成できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、銅触媒の粉体を含み、平均粒子径が500μm以下のケイ素粉を水と反応させて、水素を発生させる方法であって、反応を20℃未満の温度で行うことを特徴とする方法に関し、さらに、上記水素とともに、シリカ微粉末および/またはケイ酸アルカリ金属塩もしくはその水溶液を回収する方法に関する。
本発明によって、銅触媒の粉体を含むケイ素粉から、安全かつ安定に水素を発生させることができる。また、それとともにケイ素資源として、シリカ微粉末および/またはケイ酸アルカリ金属塩もしくはそれを主成分とする結合剤などとして利用することができる。
本発明に用いられるケイ素粉は、銅触媒の粉体を含む。ケイ素粉は、触媒配合前の純度が95〜99重量%の工業用のものでよく、純度は特に限定されない。このような銅触媒の粉体を含むケイ素粉は、ケイ素とハロゲン化炭化水素との直接法によるオルガノクロロシラン類の合成、たとえばケイ素と塩化メチルからメチルクロロシラン類の合成をはじめとして;ケイ素と塩化水素からトリクロロシランを合成する反応;ケイ素とメタノールからメトキシシラン類を合成する反応など、シラン化合物を合成する際に、廃触体として多量に副生する。
銅触媒は、前述のように、銅および/または銅化合物である。銅触媒としては、銅のほか、亜酸化銅、酸化銅、塩化銅(I)のような銅化合物が例示される。また、助触媒として銅以外の金属、たとえば亜鉛、スズ、鉄、ニッケル、銀などを、銅と併用してもよい。これらは銅触媒との混合粉として用いても、銅との合金粉の形で用いてもよい。さらに、これら銅などの触媒は、反応前の予備処理により、または反応中に、その少なくとも一部がケイ素との金属間化合物を形成することがある。本発明において、銅触媒とは、これらすべての形態の触媒を包含する。
銅触媒は、シラン合成反応を円滑に進め、目的とする有用なシラン化合物、たとえばメチルクロロシラン類の場合はジメチルジクロロシランを選択率よく合成するために、ケイ素粉に対して銅原子換算で通常0.5〜10重量%、好ましくは1〜6重量%の範囲になるように反応器に挿入されるが、反応の進行とともにケイ素が消費されるので、取り出された廃触体中の銅触媒の量は、5〜60重量%に達することもある。助触媒は添加されないこともあり、亜鉛の場合、通常、銅1重量部に対して好ましくは0.01〜0.5重量部である。
ケイ素粉は、シラン化合物を合成する流動反応を円滑に進めるために、平均粒子径が500μm以下、好ましくは1〜200μm、さらに好ましくは20〜100μmで供給されるが、反応の進行とともにケイ素が消費されて粒子径が小さくなり、廃触体として回収されるケイ素粉の平均粒子径は、反応時間にもよるが一般に0.5〜200μmである。特に反応器からガスに同伴して搬出され、サイクロンで回収されたものは、平均粒子径が0.1〜5μm程度の場合もある。また、オルガノクロロシラン類の合成では、回収された廃触体には、副反応によって生じたジシラン化合物やシルメチレン化合物のような高沸点有機ケイ素化合物、ならびに/または反応中に熱分解によってケイ素粉および銅触媒の表面に堆積した炭素を含むことがある。廃触体に残存する活性は、シラン化合物合成の最終段階の状況、廃触体中の銅の含有量、ケイ素粉の平均粒子径と粒子径分布、取り出した後の保存状態や保存期間などによっても異なる。
本発明において、ケイ素粉と反応させるために用いる水は、下記の水素発生反応が発熱反応であるため、必要な反応温度を維持するための冷却剤を兼ねることから、通常、化学量論的量よりはるかに過剰であって、ケイ素粉に対して重量比で通常3〜200倍量、好ましくは5〜100倍量である。水の量は、目的物が微粉末シリカの場合、5〜50倍量で充分であるが、ケイ酸ナトリウムなどの場合、反応をより緩やかに進行させるために、20〜100倍量がさらに好ましい。
Si + 2HO → SiO + 2H
水は、純水や市水でもよく、反応を0℃未満で行う場合など、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムのような氷点降下剤を含むブライン水であってもよい。また、系中に存在する、ケイ素原子に結合した塩素原子を有する有機ケイ素化合物から加水分解によって生成する塩化水素を中和し、および/または生成した二酸化ケイ素をケイ酸ナトリウムに転換するために、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムのような塩基性ナトリウム化合物;および/またはそれらに相当する塩基性カリウム化合物もしくは塩基性リチウム化合物を含む水溶液でもよい。塩基性アルカリ金属化合物が氷点降下剤を兼ねてもよく、塩基性アルカリ金属化合物を他の氷点降下剤と併用してもよい。得られるケイ酸塩の水への溶解性が必要な場合は、水酸化ナトリウムのような塩基性ナトリウム化合物が好ましい。得られるケイ酸アルカリ金属塩を精製する工程を省略するために、目的物のケイ酸塩と同じ水溶性ケイ酸塩を、氷点降下剤の一部として用いてもよい。
廃触体のように銅触媒を含むケイ素化合物が活性を有し、かつその活性を容易に測定できず、ケイ素が微粉末状態なので、反応の爆発的な進行を抑制するために、ケイ素粉の導入速度を制御するなどの方法で、温度を20℃未満、好ましくは0℃未満に保つようにして反応を行う。実際上、好ましい反応温度の下限は−15℃程度である。系を低温に保つため、反応液は、上述のように氷点降下剤を含む水が好ましい。また、さらに反応器の外周を同様の冷媒で冷却し、または潜熱などの他の冷却手段を用いることが好ましい。なお、上記の温度で反応を行った後、反応を完結させるために、室温程度まで温度を上げてもよい。
反応の進行を容易に制御するために、反応は、pH6〜8の中性領域で行ってもよく、廃触体の活性が低い場合は、pHが8を越えるアルカリ領域で行ってもよい。系をアルカリ性にするために、上記の塩基性ナトリウム化合物および/または塩基性カリウム化合物のような塩基性アルカリ金属化合物、場合によっては対応する塩基性リチウム化合物などを用いてもよい。
発生する水素は、加圧容器のような水素貯蔵装置に捕集し、または水素吸蔵合金に吸着させることができる。
水素発生反応を中性領域で行うことにより、シリカ微粉末の沈殿を生じる。シリカ微粉末には、廃触体中の反応にあずからない成分、たとえば銅、助触媒として用いられた金属、シラン化合物合成の反応装置から混入した鉄、炭素および有機化合物などが混入している。これらの不純物を、酸処理などの方法によって除去することにより、精製された微粉末シリカを得ることができる。
また、塩基性アルカリ金属化合物、たとえば塩基性ナトリウム化合物の存在下に水素発生反応を行って、ケイ酸アルカリ金属塩、たとえばメタケイ酸ナトリウムのようなケイ酸ナトリウムを含む水溶液を得ることもできる。用いる塩基性アルカリ金属化合物の量は、理論量でもよく、反応を完結させるために過剰量、たとえば10%までの過剰量を用いてもよい。ただし、水溶液中の塩基性アルカリ金属化合物の濃度は、急激な反応を起こさないように、1N未満にすることが好ましく、0.5N以下がさらに好ましい。その場合、必要に応じて他の氷点降下剤を使用する。該化合物は、反応を開始する際に全量を存在させてもよく、反応速度を制御するために、水溶液として逐次添加してもよい。ケイ酸ナトリウムは水溶液として得られるので、前述のような廃触体に由来する不純物は、ろ過によって除くことができる。ケイ酸ナトリウムは、得られた水溶液をそのまま各種の用途に用いても、減圧加熱などの方法によって濃縮して用いてもよい。
廃触体の活性が高い場合や、そのおそれのある場合は、塩基性アルカリ金属化合物なしに、またはその量を最小限に抑えてシリカ微粉末を形成させ、ついで、たとえば水酸化ナトリウムのような塩基性アルカリ金属化合物との反応によって、ケイ酸アルカリ金属塩、たとえばケイ酸ナトリウムを形成させてもよい。逆に、塩基性アルカリ金属化合物の存在下に得られたケイ酸ナトリウムを含む水溶液に、塩酸のような無機酸を加えるなどの方法により、沈殿シリカまたはシリカヒドロゲルを得ることができる。
以下、本発明を、実施例によってさらに詳細に説明する。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。以下の実施例および比較例において、特にことわらない限り、部は重量部を表し、濃度の%は重量%を表す。
実施例および比較例に用いられた廃触体は、メチルクロロシラン類の合成に用いられた後、反応器から取り出されたもので、蛍光X線分析によると、ケイ素82%、銅12%および炭素1.5%を含み、平均粒子径が10μmの、まだかなり活性が残っているものである。
実施例1
撹拌装置、固体挿入装置、水素排出孔とそれに連結した耐圧貯槽、および温度計を備え、ブライン浴で囲んだ耐圧・耐食性の反応容器に、窒素雰囲気中で、塩化ナトリウム15%水溶液352部を仕込んだ。ブライン浴に塩化カルシウム18%を含む冷ブライン水を循環させて、容器内の液温を−5℃に保ち、撹拌している塩化ナトリウム水溶液に廃触体68.3部を、液温が−5℃を越えないように、80分かけて少量ずつ投入して水と接触させ、反応によって発生した水素を貯槽に導入した。反応の進行とともに、反応容器にシリカ微粉末が析出した。投入終了後、撹拌を1時間続けた後、ブライン浴を水浴に換えて、容器内の液温を20分かけて15℃まで上昇させ、液温15℃でさらに撹拌を30分続けて、反応を完結させた。反応は安定して緩やかに進行し、理論量(8部)の91%に相当する水素を得た。容器に堆積した固体をろ過によって採取し、分級して、シリカ微粉末105.6部を回収した。
実施例2
反応剤として、水酸化ナトリウム2%およびメタケイ酸ナトリウム5%を含む水溶液1,200部を用い、容器内の液温を反応出発時に−2℃として、反応中の液温を0℃未満に制御し、最終段階の液温を10℃としたほかは実施例1と同様にして、廃触体20.5部を投入して反応させた。反応は安定して緩やかに進行し、理論量の87%に相当する水素を得た。液中で水酸化ナトリウムが反応に関与して、反応剤の氷点降下剤として投入した分と、反応で得られた分の合計量のメタケイ酸ナトリウムを含む水溶液を得た。生成液から粉末状固体をろ別し、液を減圧加熱により濃縮して、メタケイ酸ナトリウム20%を含む水溶液778部を得た。
比較例1
ブライン浴の代わりに水浴を用い、反応開始温度を30℃としたほかは実施例1と同様にして反応を行った。温度が上昇して、反応は激しく進行し、反応の制御が困難であった。
比較例2
ブライン浴の代わりに水浴を用い、反応開始温度を30℃としたほかは実施例2と同様にして反応を行った。温度が急激に上昇して、反応は爆発的に進行し、反応の制御が困難であった。
本発明によって、シラン類の合成の際に副生し、費用をかけて廃棄していた銅触媒を含むケイ素粉などから、水素ガス、ならびに必要に応じてシリカ微粉末および/またはケイ酸ナトリウムを得ることができる。水素ガスは、酸水素炎溶接、燃料電池の燃料など、水素ガスの小規模の用途に有用である。シリカ微粉末は、充填剤、体質顔料などの用途がある。ケイ酸ナトリウムまたはその水溶液は、水ガラスとして結合剤、接着剤などに用いられるほか、耐火セメント、合成ケイ酸塩、塗料などの原料として用いられる。さらに、分岐状もしくは網状ポリオルガノシロキサンの四官能性シロキサン単位の原料として、シリコーン工業に有用である。

Claims (8)

  1. 銅および/または銅化合物の粉体を含み、平均粒子径が500μm以下のケイ素粉を水と反応させて、水素を発生させる方法であって、反応を20℃未満の温度で行うことを特徴とする方法。
  2. 銅および/または銅化合物の粉体を含むケイ素粉が、シラン化合物合成の廃触体である、請求項1に記載の方法。
  3. 反応を0℃未満の温度で行う、請求項1または2に記載の方法。
  4. 反応をpH6〜8で行う、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. シリカ微粉末を回収する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 反応を、塩基性アルカリ金属化合物を含む水溶液中で行い、ケイ酸アルカリ金属塩もしくはその水溶液を回収する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  7. 水溶液中の塩基性アルカリ金属化合物の濃度が0.5N以下である、請求項6に記載の方法。
  8. ケイ酸アルカリ金属塩がケイ酸ナトリウムである、請求項6または7に記載の方法。
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