JP2006273275A - 筒状体組付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両用部品に対する筒状体の組み付けに係る作業を簡易化することができる筒状体組付構造を提供する。
【解決手段】 筒状体であるサイドダクトユニットは、車両用部品であるインストルメントパネルに組み付けられて筒状体組付構造を構成している。サイドダクトユニットには、中空状をなす挿入凸部27が突設されている。インストルメントパネルに設けられたボス25内には、挿入凹部26が設けられている。ボス25には蓋部材31が設けられており、挿入凸部27には挿入部36が設けられている。そして、挿入凹部26に挿入部36が挿入され、蓋部材31が挿入部36の係合面37に係合されることにより、挿入凹部26及び挿入凸部27が嵌合されている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、例えば空調空気を流動させるためのダクト構造体等といった筒状構造体を、インストルメントパネル等といった車両用部品に組み付けてなる筒状体組付構造に関するものである。
従来、車両において、例えばサイドベントダクト、サイドデフダクト等の筒状体を、例えばインストルメントパネル等の車両用部品に組み付けてなる筒状体組付構造としては、次のものが挙げられる。例えば、特許文献1のインストルメントパネルにおいては、インストルメントパネルへの固定側となる筒状体の端部に翼部を設け、超音波溶着、熱溶着又はタップネジにより、この翼部をインストルメントパネルへ接合している。また、例えば特許文献2の空調用ダクトは、円筒部と、この円筒部から張り出した円周上1個の脚部とからなり、これら円筒部及び脚部を一体成形してなるブロー成形品である。そして、脚部をインストルメントパネルへ振動溶着することにより、筒状体である空調用ダクトをインストルメントパネルへ接合している。
特開平9−267623号公報 特開平11−321287号公報
ところが、上記従来の筒状体組付構造においては、超音波溶着、熱溶着、タップネジ、振動溶着等による接合を行っていたため、その組み付けに係る作業が煩雑であるという問題があった。すなわち、特許文献1であれば、サイドベントダクト、サイドデフダクト等の各ダクト毎に設けられた翼部をそれぞれインストルメントパネルへ接合する必要があり、接合箇所が多く、組み付けに係る作業に長時間を要する。さらに、インストルメントパネルにダクト構造体を接合する以上、その接合に係る工程では、インストルメントパネルに翼部を位置合わせする作業、翼部を位置保持する作業、翼部をインストルメントパネルに接合する作業の少なくとも3つの作業を必要とする。
一方、特許文献2であれば、複数のダクトからなる筒状体において、各ダクトで脚部を共用しており、接合箇所を減らすことができ、この接合箇所を減らすという点では、組み付けに係る作業の容易化が図られている。しかし、インストルメントパネルに筒状体を接合する工程において、上記特許文献1と同様に、脚部を位置合わせする作業、脚部を位置保持する作業、脚部をインストルメントパネルに接合する作業の少なくとも3つの作業を必要とする。つまり、接合という作業そのものが煩雑であるため、接合箇所を減らすのみでは、組み付けに係る作業が十分に簡易化されているとは言い難かった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、車両用部品に対する筒状体の組み付けに係る作業を簡易化することができる筒状体組付構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の筒状体組付構造の発明は、車両用部品に筒状体を組み付けてなる筒状体組付構造であって、前記筒状体には、その外面から突出するように中空状をなす挿入凸部が設けられ、前記車両用部品における前記筒状体の組付位置には、該挿入凸部が挿入される挿入凹部が設けられるとともに、前記挿入凹部には、前記挿入凸部を挿入するべく開口が設けられており、前記挿入凸部には、前記挿入凹部の開口の位置と対応する部位に係合面が設けられており、さらに前記開口には、前記挿入凸部の前記係合面に係合する係止部が設けられており、前記車両用部品への前記筒状体の組み付けに際し、前記挿入凹部へ前記挿入凸部が挿入されるとともに、前記挿入凹部へ前記挿入凸部が挿入された状態で前記係止部と前記係合面とを互いに係合させることにより、前記車両用部品の前記組付位置に前記筒状体が固定されていることを要旨とする。
上記構成によれば、車両用部品に設けられた挿入凹部に、筒状構造体に設けられた挿入凸部を挿入し、この挿入と略同時、あるいは挿入後に係止部と係合面とを互いに係合させることにより、車両用部品の組付位置に筒状体が固定されるようになっている。つまり、係止部と係合面とを互いに係合させるとき、挿入凸部が挿入凹部に挿入された状態にあり、いわば車両用部品の組付位置に筒状体が仮止めされた状態となっている。この結果、筒状体を車両用部品に対して位置保持する必要が無く、車両用部品に対する筒状構造体の組み付けに係る作業を簡易化することができる。
請求項2に記載の筒状体組付構造の発明は、請求項1に記載の発明において、前記係止部は、前記挿入凹部の前記開口を開放又は閉塞する蓋部材から構成されるとともに、該蓋部材は、前記挿入凹部とヒンジ部を介して繋がっており、これら前記挿入凹部、前記蓋部材及び前記ヒンジ部が一体成形されていることを要旨とする。
上記構成によれば、挿入凹部に挿入凸部を挿入し、さらに該挿入凹部の開口を蓋部材で閉塞するという簡易かつ単純な操作で車両用部品に対する筒状構造体の固定を行うことができる。また、蓋部材と挿入凹部とが一体成形されているため、これらの構成を簡易なものとすることができる。
請求項3に記載の筒状体組付構造の発明は、請求項1に記載の発明において、前記係止部は、前記挿入凸部の前記係合面に係合する係合爪と、該係合爪に前記係合面を圧接させるべく前記挿入凸部を付勢するための付勢片とを備え、これら係合爪及び付勢片が一体成形されて構成されていることを要旨とする。
上記構成によれば、係止部は、係合爪と付勢片とを備え、さらにこれら係合爪及び付勢片が一体成形された、いわゆるインテグラルヒンジとして構成されている。このため、挿入凹部へ挿入凸部を挿入するのと略同時に、係合爪と係止面とを係合させることができ、車両用部品に対する筒状構造体の組み付けに係る作業を好適に簡易化することができる。
請求項4に記載の筒状体組付構造の発明は、請求項1から請求項3のうち何れか一項に記載の発明において、前記筒状体をブロー成形によって成形し、該ブロー成形に際して前記挿入凸部を前記筒状体と一体成形することを要旨とする。
上記構成によれば、筒状体に対して挿入凸部を簡易に設けることができる。
請求項5に記載の筒状体組付構造の発明は、請求項1から請求項4のうち何れか一項に記載の発明において、前記筒状体を少なくとも2つの筒体から構成し、これら筒体をそれぞれ直管部を有するものとして、各筒体をそれぞれの直管部が直線状に配置された状態で一体成形することを要旨とする。
上記構成によれば、車両用部品に対し、複数の筒状体を各個別に組み付けずとも、一体的に組み付けることができ、組み付けに係る作業を簡易化することができる。また、複数の筒状体は、それぞれの直管部が直線状に配置された状態で一体成形されるため、複数の筒状体を一体成形することに伴ってブロー成形で使用する金型の構成が複雑化することを抑制することができる。
請求項6に記載の筒状体組付構造の発明は、請求項5に記載の発明において、前記一体成形された各筒体には、ぞれぞれに前記挿入凸部が設けられており、これら筒体にそれぞれ設けられた前記挿入凸部のうち、少なくとも2つが同一の前記挿入凹部に挿入されることを要旨とする。
上記構成によれば、各挿入凸部ごとに挿入凹部をそれぞれ設ける必要が無く、車両用部品に係る構成を簡易化することができる。
本発明によれば、車両用部品に対する筒状体の組み付けに係る作業を簡易化することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の筒状体組付構造において、車両用部品をインストルメントパネルに、筒状体を空調用のダクト構造体に具体化した第1実施形態について説明する。
まず、筒状体組付構造の概略構成を説明する。なお、以下の記載では特に説明がない限り、車両の進行方向(前進方向)を前方と規定し、上下方向は、車両進行方向における上下方向に一致するものとする。
図1は、筒状体組付構造の概略構成を示す一部を破断した斜視図である。車両用部品であって内装部品としてのインストルメントパネル11(以下、「インパネ11」と略す)は、車室内の前方に配置されている。また、筒状体としてのダクト構造体12は、このインパネ11の内側に組み付けられている。そして、インパネ11にダクト構造体12が組み付けられることにより、筒状体組付構造が構成されている。
ダクト構造体12は、インパネ11の内側で、中央部に配置されたセンタダクトユニット13と、両側部にそれぞれ配置されたサイドダクトユニット14とから構成されている。センタダクトユニット13は、中央部の前側に配設されるセンタベントダクト15と、中央部の後側に配設されるセンタデフロスタダクト16(以下、「センタデフダクト16」と略す)とを備えている。センタベントダクト15は、上方から見た状態でU字状をなす筒状体として形成されている。センタデフダクト16は、後方(車室内)から見た状態で扇状をなす筒状体として形成されている。
サイドダクトユニット14は、筒体であって四角筒状をなすサイドベントダクト17と、筒体であって円筒状をなすサイドデフロスタダクト18(以下、「サイドデフダクト18」と略す)とを備えている。前記センタベントダクト15の前端両側部には、ベント取付ダクト19が設けられている。このベント取付ダクト19は、サイドベントダクト17と対応する形状及びサイズとなるように形成されている。また、センタデフダクト16の下端両側部には、デフ取付ダクト20が設けられている。このデフ取付ダクト20は、サイドデフダクト18と対応する形状及びサイズとなるように形成されている。そして、ベント取付ダクト19及びデフ取付ダクト20の先端部が、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18の基端部の内側にそれぞれ嵌入されることにより、センタダクトユニット13及びサイドダクトユニット14が連結されている。
なお、特に図示はしないが、ダクト構造体12は、センタダクトユニット13を介して車両用の空調装置に接続されている。このため、空調装置から空調空気が供給される場合、該空調空気は、センタダクトユニット13を構成するセンタベントダクト15及びセンタデフダクト16の内部を流動することとなる。また、センタベントダクト15及びセンタデフダクト16の内部を流動する空調空気は、ベント取付ダクト19及びデフ取付ダクト20を介し、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18の各基端部からそれぞれの内部へ導入され、それらの内部を流動することとなる。すなわち、サイドベントダクト17において、基端部は、空調空気を導入するためのベント導入部17aとされ、先端部は、空調空気を吹き出すためのベント吹出部17bとされている。また、サイドデフダクト18において、基端部は、空調空気を導入するためのデフロスタ導入部18aとされ、先端部は、空調空気を吹き出すためのデフロスタ吹出部18bとされている。
前記インパネ11において、後面(車室内で乗員と対向する面)の中央部には、一対のセンタベントレジスタ21が設けられている。センタベントレジスタ21の内面は、センタベントダクト15をインパネ11に組み付けるための組付位置とされている。この組付位置には、インパネ11の内側からセンタベントダクト15の後端部が接続されている。なお、本実施形態のセンタベントダクト15は、その後端に固定片15aが突設されており、タッピングネジ(図示略)で固定片15aを組付位置に固着することにより、インパネ11に組み付けられ、固定されている。そして、センタベントダクト15内を流動する空調空気は、センタベントレジスタ21から車室内の中央部へ向かって吹き出される。
前記インパネ11において、上面の前端縁部には、センタデフロスタレジスタ22(以下、「センタデフレジスタ22」と略す)が設けられている。センタデフレジスタ22の内面は、センタデフダクト16をインパネ11に組み付けるための組付位置とされている。この組付位置には、インパネ11の内側からセンタデフダクト16の上端部が接続されている。そして、センタデフダクト16内を流動する空調空気は、センタデフレジスタ22から車両のフロントウインド10aへ向かって吹き出される。
前記インパネ11の後面の両側部には、それぞれサイドベントレジスタ23が設けられている。このサイドベントレジスタ23には、インパネ11の内側からサイドベントダクト17のベント吹出部17bが接続されるようになっている。また、インパネ11において、サイドベントレジスタ23の上方には、サイドデフロスタレジスタ24(以下、「サイドデフレジスタ24」と略す)が設けられている。このサイドデフレジスタ24には、インパネ11の内側からサイドデフダクト18のデフロスタ吹出部18bが接続されるようになっている。すなわち、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18は、サイドベントレジスタ23及びサイドデフレジスタ24の内面をそれぞれインパネ11に対する組付位置としている。
図2は、インパネ11にサイドダクトユニット14を取り付ける状態を示す分解斜視図である。インパネ11において、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18の組付位置であるサイドベントレジスタ23及びサイドデフレジスタ24の内面には、四角筒状をなすボス25がそれぞれの内面から突出して設けられている。これらボス25の内側には、それぞれ挿入凹部26が凹設されている。一方、サイドベントダクト17において、ベント吹出部17b側の端部には、その外周面から突出し、ベント吹出部17bの開口方向へ延びるように、挿入凸部27が形成されている。同様に、サイドデフダクト18において、デフロスタ吹出部18b側の端部には、挿入凸部27が外周面からして形成されている。
挿入凸部27は、ボス25の挿入凹部26に挿入されることにより、該ボス25の挿入凹部26に嵌合されるようになっている。従って、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18は、ボス25の挿入凹部26及び挿入凸部27の嵌合関係により、インパネ11に組み付けられ、固定されている。そして、サイドベントダクト17内を流動する空調空気は、サイドベントレジスタ23から車室内の側部へ向かって吹き出される。また、サイドデフダクト18内を流動する空調空気は、サイドデフレジスタ24から車両のサイドウインド10bへ向かって吹き出される。
ここで、ダクト構造体12を構成するサイドダクトユニット14について詳述する。
サイドダクトユニット14において、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18は、基端部から中間部にわたる範囲がそれぞれ直管部14aとして形成されている。各直管部14aは、前記ベント取付ダクト19及び前記デフ取付ダクト20の配設位置に対応して、それぞれ車両前後方向に並ぶように配設されている。一方、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18は、中間部から先端部にわたる範囲がそれぞれ直管部14aに対して屈曲された屈曲部14bとして形成されている。各屈曲部14bは、前記サイドベントレジスタ23及び前記サイドデフレジスタ24の配設位置に対応して、それぞれ車両上下方向に並ぶように配設されている。
図3は、組み立て前のサイドダクトユニット14を示す斜視図である。組み立て前のサイドダクトユニット14において、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18は、それぞれの直管部14aが直線状に配置されている。さらに、サイドベントダクト17のベント導入部17aと、サイドデフダクト18のデフロスタ導入部18aとは、ヒンジ14cによって互いに連結されている。このようにヒンジ14cで連結されることにより、サイドベントダクト17とサイドデフダクト18とが一体化されている。そして、サイドダクトユニット14の組み立てに際し、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18は、ヒンジ14cを中心として相対的に折り曲げられる(図2参照)。
サイドダクトユニット14において、サイドベントダクト17、サイドデフダクト18及びヒンジ14cは、金型を用いるブロー成形によって一体的に形成されている。すなわち、サイドダクトユニット14は、図3中に二点鎖線で示す状態(トリミング前の状態)で金型から取り出される。同状態で、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18の各直管部14aは、直線状に連通するように、境界部分14dを介して繋がっており、ベント吹出部17b及びデフロスタ吹出部18bは、捨袋部分14eによって塞がっている。ここで、「トリミング」とは、ブロー成形において、金型から取り出された成形品(本実施形態ではトリミング前の状態のサイドダクトユニット14)から、バリ、捨て袋等の不要部分を除去する作業をいう。
サイドダクトユニット14は、同状態からトリミングを行い、境界部分14d及び捨袋部分14eを切除することにより、図3中に実線で示す状態(トリミング後の状態)に形成される。また、ヒンジ14cは、トリミングに際し、境界部分14dの一部を残存させることによって形成される。そして、サイドダクトユニット14の成形において、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18の各直管部14aを直線状に繋げて成形する場合、金型の構成が複雑化することを抑制することができるという利点を有する。さらに、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18を一体的に成形する場合、各個別に成形する場合に比べ、ベント吹出部17b及びデフロスタ吹出部18bのそれぞれにおける捨て袋(境界部分14d)を共用することにより、材料の使用量の低減化と、トリミング回数の減少化という利点を有する。
次に、前記ボス25及び前記挿入凸部27の構成について詳述する。
まず、ボス25の構成について説明する。なお、図4(a)は、ボス25をその一部を破断して示す斜視図であり、図4(b),(c)は、それぞれボス25の側断面図及び平断面図である。ボス25は、両端が開口する四角筒状に形成されている。ボス25の両端の開口のうち、一方(図4(a)中で手前側)の開口は、前記挿入凸部27を挿入するための挿入口25aとされ、この挿入口25aからボス25の内側の空間が挿入凹部26とされている。挿入凸部27は、この挿入口25aから挿入凹部26の内奥へ向かうように、挿入方向Aに沿って挿入凹部26に挿入される。ボス25の他方の開口において、両内側面の間には、梁30が架設されている。この梁30の内面には、挿入凹部26内の所定位置に挿入凸部27を留めるための係止突起30aが突設されている。
ボス25において、挿入口25aの両側に位置する左右一対の壁部のうち、一方の壁部(図4(a)中で左壁部25b)の端部には、係止部としての蓋部材31が設けられている。蓋部材31は、その基端がヒンジ部31aを介して左壁部25bに繋がれている。この蓋部材31は、ヒンジ部31aを中心にボス25に対して回動可能とされている。また、蓋部材31の先端には、係合突起31bが設けられている。一方、挿入口25aの両側に位置する左右一対の壁部のうち、他方の壁部(図4(a)中で右壁部25c)の端部には、係合片32が突設されている。この係合片32には、長孔32aが透設されている。
ボス25に対して蓋部材31を回動させ、該蓋部材31の係合突起31bを係合片32の長孔32aに挿入した場合、蓋部材31と係合片32とが互いに係合されるようになっている。また、蓋部材31と係合片32とが互いに係合された場合、蓋部材31は、ボス25に対する回動を規制された状態となり、この状態で蓋部材31は、挿入口25aの大半を閉塞するように構成されている(図6(a)参照)。なお、蓋部材31と係合片32との係合を解除した場合、蓋部材31は、ボス25に対する回動を再び許容された状態となり、この状態で蓋部材31は、挿入口25aを開放するように構成されている。
次いで、挿入凸部27の構成について説明する。なお、図5(a),(b)は、それぞれ挿入凸部27を示す斜視図及び断面図である。挿入凸部27は、サイドベントダクト17又はサイドデフダクト18から延設された板状をなす架橋部35と、挿入凸部27の挿入凹部26への挿入に際して挿入方向A側となる端部を先端として、架橋部35の先端に設けられた挿入部36とを備えている。この挿入部36は、中空の四角柱状に形成されている。さらに、挿入部36の基端面は、前記ボス25の挿入口25aと対応する位置となるように設けられることにより、係合面37として構成されている。また、挿入部36は、挿入凹部26へ挿入しやすくするため、その先端の角部が面取りされている。
図6(a),(b)は、それぞれ挿入凹部26に挿入凸部27を嵌合させた状態を示す斜視図及び断面図である。挿入凸部27において、挿入部36は、その全体が挿入凹部26内に挿入されている。一方、挿入凸部27において、架橋部35は、ボス25の挿入口25aから外部へ向かって突出されている。ボス25において、蓋部材31は、挿入部36が挿入凹部26内に挿入された状態で、挿入口25aの大半を閉塞している。このように、挿入部36が挿入凹部26内に挿入された状態で挿入口25aを閉塞する蓋部材31は、挿入部36の係合面37と係合されている。また、挿入口25aを閉塞する蓋部材31は、係合片32と係合されることにより、ボス25に対する回動を規制されている。このため、蓋部材31は、係合面37と係合した状態を保持するようになっており、挿入部36の挿入凹部26内からの抜け出しを規制している。
なお、蓋部材31は、架橋部35を挿入口25aから突出させるため、挿入口25aよりも小さなサイズとなるように形成されている。つまり、蓋部材31は、架橋部35を挿入口25aから突出させるため、挿入口25aの大半を閉塞する一方で、該挿入口25aの一部(図中で挿入口25aの上端部)を開放されたままの状態としている。このように、蓋部材31と係合面37とが係合された場合に、開放されたままの状態とされた挿入口25aの一部(上端部)は、挿入凸部27の一部である架橋部35を挿入凹部26内から外部へ突出させるための開放口38を形成している。
次に、前記ボス25及び前記挿入凸部27の成形について説明する。
ボス25は、合成樹脂を材料に用い、射出成形によって成形される。なお、インパネ11を射出成形で成形する場合、このボス25は、インパネ11と一体成形してもよく、またインパネ11と各個別に成形し、該インパネ11に組み付けてもよい。本実施形態のボス25は、インパネ11と各個別に成形されており、その成形後に該インパネ11に組み付けるようになっている。
一方、挿入凸部27は、合成樹脂を材料に用い、ブロー成形によって成形される。本実施形態の挿入凸部27は、サイドダクトユニット14の成形に際し、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18と一体成形される(図3参照)。また、本実施形態の挿入凸部27において、架橋部35及び係合面37は、金型からサイドダクトユニット14を取り出した後、前記トリミング等の作業時、つまりブロー成形後の加工時に成形される。すなわち、挿入凸部27は、ブロー成形によって筒状(四角筒状)に形成される。そして、ブロー成形後の加工時において、この四角筒状をなす挿入凸部27のうち、架橋部35に該当する部分を加熱プレス加工等して押し潰すことにより、架橋部35及び係合面37が形成され、四角筒状のまま残留される部分によって挿入部36が形成される。なお、このように挿入凸部27の一部を押し潰して架橋部35及び係合面37を形成する場合、例えば捨て袋の除去等といった煩雑な作業を必要とせず、作業性に優れるという利点を有する。
加えて、本実施形態の挿入部36は、その断面における外形サイズが、ボス25の断面における内形サイズ、つまりは挿入凹部26の断面におけるサイズよりも僅かに大きくなるように成形される。このように挿入部36の外形サイズを挿入凹部26のサイズよりも僅かに大きくすることにより、挿入部36が挿入凹部26に挿入された場合には、挿入部36の外面を挿入凹部26の内面に圧接させることができる。その結果、挿入部36が挿入凹部26に嵌合されるため、挿入凹部26に対する挿入部36の抜け出しを抑制することができる。また、挿入部36の外形サイズを挿入凹部26のサイズよりも僅かに大きくした構成としても、本実施形態では挿入部36が中空状に成形されているため、挿入凹部26に挿入部36を挿入することができる。つまり、中空状に成形された挿入部36は、挿入凹部26に挿入される際に若干ではあるが各壁部を変形させて挿入凹部26の内面に応じた形状とすることにより、挿入凹部26へ挿入可能とされる。
ここで、挿入部36を有する挿入凸部27をブロー成形によって成形し、挿入凹部26を有するボス25を射出成形によって成形する場合の利点を説明する。ブロー成形による成形品(以下、「ブロー成形品」と略す)は、外面形状の成形精度が内面形状の成形精度よりも高く、その断面における外形サイズをほぼ所望通りに成形できるという特徴を有している。一方、射出成形による成形品(以下、「射出成形品」と略す)は、外面形状の成形精度と内面形状の成形精度とがほぼ等しく、その断面における外形サイズ及び内径サイズともに、ほぼ所望通りに成形できるという特徴を有している。従って、本実施形態のように挿入部36の外形サイズを挿入凹部26のサイズよりも僅かに大きくする、あるいは挿入部36の外形サイズと挿入凹部26のサイズとを同じにする場合、挿入部36の外形サイズをほぼ所望通りに成形できることが利点となる。なお、ブロー成形品の内部に射出成形品を挿入する構成の場合、従来は成形品同士の間に隙間が形成される程度にブロー成形品の内形サイズを大きくし、発泡体、ゴム等からなる間詰材で該隙間を埋めており、間詰材で隙間を埋める作業が煩雑となる。
次に、前記挿入凹部26と前記挿入凸部27との嵌合構造について、前記サイドダクトユニット14の前記インパネ11に対する組付方法を含めて、以下に説明する。
さて、インパネ11にサイドダクトユニット14を組み付ける場合、その作業は、まずサイドダクトユニット14の各挿入凸部27に設けられた挿入部36を、対応する位置に配設されたボス25の挿入凹部26にそれぞれ挿入する。そして、各ボス25の挿入口25aを蓋部材31でそれぞれ閉塞することにより、インパネ11にサイドダクトユニット14が固定され、組み付けに係る作業が完了する。
すなわち、挿入凹部26に挿入凸部27を嵌合する場合、まず挿入凸部27の挿入部36が、その先端をボス25の係止突起30aに当接させる位置まで、挿入凹部26内へ嵌入される。この後、蓋部材31で挿入口25aを閉塞すると、蓋部材31の内面が挿入部36の係合面37に係合される。このとき、挿入部36は、蓋部材31によって挿入凹部26の内奥へ押圧されることにより、その先端をボス25の係止突起30aに圧接させる。一方、挿入部36は、係止突起30aに圧接されることによって生じた反力により、係合面37を蓋部材31の内面に圧接させる。その結果、挿入部36は、係止突起30aと蓋部材31とによって挟持された状態となり、さらにはその外面を挿入凹部26の内面に圧接させることにより、ボス25の挿入凹部26にしっかりと嵌合され、該挿入凹部26に対して好適に抜け止めされる。
なお、挿入凹部26に対する挿入凸部27の脱着は、蓋部材31と係合片32との係合を解除し、蓋部材31を回動させて挿入口25aを開放した後、挿入部36を挿入凹部26内から抜き出すことにより、簡易に行うことができる。つまり、インパネ11及びサイドダクトユニット14は、組み付けた状態では、挿入凹部26及び挿入凸部27の嵌合によってしっかりと固定されており、振動等が加わる場合であっても、例えばインパネ11からのサイドダクトユニット14の脱落等といった不具合の発生を抑制されている。一方、車両の修理、あるいは車両の廃車時等において、インパネ11とサイドダクトユニット14とを分別回収する際には、インパネ11とサイドダクトユニット14とを簡易に分離させることができるように考慮されている。
前記第1実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1)挿入凸部27の挿入部36をボス25の挿入凹部26に挿入し、蓋部材31でボス25の挿入口25aを閉塞することにより、挿入部36の係合面37と蓋部材31とが係合され、インパネ11にサイドダクトユニット14を固定することができる。すなわち、係合面37と蓋部材31とを互いに係合させるとき、挿入部36が挿入凹部26に挿入された状態にあるため、インパネ11にサイドダクトユニット14を仮止めすることができる。その結果、サイドダクトユニット14をインパネ11に対して位置保持しつつ、固定する必要が無く、インパネ11に対するサイドダクトユニット14の組み付けに係る作業を簡易化することができる。
(2)蓋部材31は、ボス25とヒンジ部31aを介して繋がっており、さらにボス25と一体成形されている。このため、蓋部材31によって挿入口25aを閉塞するという簡易かつ単純な操作でインパネ11に対するサイドダクトユニット14の固定を行うことができる。また、ボス25と蓋部材31が一体成形されているため、これらの構成を簡易なものとすることができる。
(3)挿入凸部27は、サイドダクトユニット14と一体成形されているため、該挿入凸部27を簡易に設けることができる。
(4)サイドダクトユニット14において、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18は、一体成形されている。このため、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18を各個別にインパネ11に組み付けずとも、一体のサイドダクトユニット14として組み付けることができ、組み付けに係る作業を簡易化することができる。また、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18は、各直管部14aを直線状に並べた状態で一体成形されている。このため、ブロー成形において、サイドダクトユニット14を一体成形するための金型の構成が複雑化することを抑制することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。なお、これ以降の各実施形態においては、前記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図7(a),(b)は、それぞれ第2実施形態におけるボス及び挿入凸部を示す斜視図及び断面図である。本実施形態では、サイドベントダクト17の挿入部36を第1挿入部36aとし、サイドデフダクト18の挿入部36を第2挿入部36bとする。そして、サイドベントダクト17に設けられた挿入凸部27の第1挿入部36aと、サイドデフダクト18に設けられた挿入凸部27の第2挿入部36bとは、それぞれ上下に組み合わせることができるように構成されている。一方、ボス25において、挿入凹部26は、これら第1挿入部36a及び第2挿入部36bを組み合わせた状態でその内部に挿入できるように、組み合わせられた第1挿入部36a及び第2挿入部36bと同形状に形成されている。なお、組み合わせられた第1挿入部36a及び第2挿入部36bは、その外形サイズが挿入凹部26のサイズよりも僅かに大きくなるように構成されている。また、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18のそれぞれから延びる架橋部35を突出させるため、挿入口25aは、その上端部及び下端部のそれぞれで開放口38を形成している。
さて、インパネ11にサイドダクトユニット14を組み付ける場合、その作業は、まずサイドダクトユニット14の各挿入凸部27に設けられた第1挿入部36a及び第2挿入部36bを組み合わせ、1つのボス25の挿入凹部26に挿入する。そして、ボス25の挿入口25aを蓋部材31でそれぞれ閉塞することにより、第1挿入部36a及び第2挿入部36bのそれぞれの係合面37に蓋部材31が係合され、挿入凹部26と前記挿入凸部27とが嵌合されて、インパネ11にサイドダクトユニット14が固定される。
従って、この第2実施形態は、前記(1)〜(4)に加え、以下に記載の効果を発揮する。
(5)サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18の各挿入凸部27ごとに、ボス25及び挿入凹部26をそれぞれ設ける必要が無く、インパネ11に係る構成を簡易化することができる。
(6)一作業で第1挿入部36a及び第2挿入部36bの2つを挿入凹部26に嵌合することができる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
図8(a),(b)は、それぞれ第3実施形態におけるボス及び挿入凸部を示す斜視図及び断面図である。本実施形態のボス25において、左壁部25bの内面上には、係止部としての係止突部41が、挿入凹部26の内側へ向かって突出するように設けられている。この係止突部41は、挿入口25aに臨む面が、挿入方向Aに向かうに従い挿入凹部26の内側へ傾斜されることにより、案内面41aとされている。さらに、係止突部41は、この案内面41aと対向する面が、挿入方向Aと直交方向へ延ばされることにより、係合面41bとされている。
一方、挿入凸部27において、第1挿入部36a及び第2挿入部36bのそれぞれには、係止突部41と対応する位置に、係合凹部37aが凹設されている。この係合凹部37aにおいて、挿入方向Aで内奥となる面は、前記係合面41bに係合される係合面37とされている。また、サイドベントダクト17の架橋部35を第1架橋部35aとし、サイドデフダクト18の架橋部35を第2架橋部35bとして、これら第1架橋部35a及び第2架橋部35bは、第1挿入部36a及び第2挿入部36bと同様に組み合わせることができるように構成されている。
さて、インパネ11にサイドダクトユニット14を組み付ける場合、その作業は、まずサイドダクトユニット14の各挿入凸部27に設けられた第1挿入部36a及び第2挿入部36bと、第1架橋部35a及び第2架橋部35bとをそれぞれ組み合わせる。そして、第1挿入部36a及び第2挿入部36bを、1つのボス25の挿入口25aから、挿入凹部26内に嵌入する。挿入口25aに嵌入された第1挿入部36a及び第2挿入部36bは、係止突部41の案内面41aに圧接されることにより、該係止突部41を避けるように若干変形し、挿入凹部26内に挿入される。そして、各係合凹部37aの係合面37と、係止突部41の係合面41bとが合致する位置となったとき、第1挿入部36a及び第2挿入部36bが元の形状に復元されるとともに、係合面37と係合面41bとが係合される。その結果、挿入凹部26と挿入凸部27とが嵌合されて、インパネ11にサイドダクトユニット14が固定される。
従って、この第3実施形態は、前記(1)〜(6)に加え、以下に記載の効果を発揮する。
(7)蓋部材31に代え、係止部を係止突部41によって構成したことにより、蓋部材31でボス25の挿入口25aを閉塞する作業までをも省略することができる。従って、第1挿入部36a及び第2挿入部36bを挿入凹部26に挿入するのみで、インパネ11に対してサイドダクトユニット14を固定することができ、組み付けに係る作業のさらなる簡易化を図ることができる。
(8)第1架橋部35a及び第2架橋部35bまでも組み合わせ可能に構成したことにより、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18それぞれの挿入凸部27を略一体化することができ、これら挿入凸部27を把持しやすくすることができる。
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態について説明する。
図9(a),(b)は、それぞれ第4実施形態におけるボス及び挿入凸部を示す斜視図及び断面図である。本実施形態において、ボス25は、四角枠状をなす台座45を有している。この台座45の一端には、上下一対の係合爪46が設けられている。これら係合爪46は、断面L字状をなすように形成されている。また、これら係合爪46は、それぞれの基端部がヒンジ部47とされており、このヒンジ部47を介して台座45の内面に繋がっている。さらに、各係合爪46の両側には、左右一対の付勢片48がそれぞれ突設されている。付勢片48は、その基端部が係合爪46の両側から挿入方向Aと直交する方向(図中で上方又は下方)へ延びたうえ、それぞれの先端部が挿入方向Aへ屈曲するように、断面く字状をなすように形成されている。このため、上下一対の付勢片48に注目した場合、各付勢片48の先端部は、挿入方向Aに向かうに従い互いに接近する方向へ延びるように配設されている。本実施形態の挿入凹部26は、一対の係合爪46、各付勢片48によって囲まれた内側部分の空間によって構成されている。そして、係合爪46及び付勢片48は、ヒンジ部47を弾性変形させることにより、該ヒンジ部47を中心に、台座45に対して回動可能に構成されている。一方、挿入凸部27は、断面凸字状をなす中空体として形成されている。また、挿入凸部27の先端は、付勢片48と対応する形状となるように、先鋭状に形成されている。そして、挿入凸部27の基端面は、係合面37とされている。
さて、ボス25は、台座45、係合爪46、ヒンジ部47及び付勢片48が射出成形によって一体成形されることにより、いわゆるインテグラルヒンジを構成している。このインテグラルヒンジを構成するボス25は、その挿入凹部26に挿入凸部27が挿入されるとき、まずヒンジ部47を弾性変形させることにより、上下一対の係合爪46が互いに離隔する方向へ回動される。また、このように各係合爪46が回動するとき、これら係合爪46に従動して各付勢片48が回動される。この回動に際し、各付勢片48は、それぞれが断面く字状に形成されているため、上下一対が互いの先端を接近させるように回動される。そして、挿入凸部27は、その挿入に伴い、先端を各付勢片48に接触させ、これら付勢片48を押圧する。すると、各付勢片48は、挿入凸部27によって上下一対が互いの先端を離間させるように回動され、この回動に従動して各係合爪46は、互いに接近する方向へ回動される。その結果、各係合爪46は、挿入凸部27を上下方向から挟持するとともに、その先端を挿入凸部27の係合面37に係合される。そして、ボス25と挿入凸部27とが嵌合されることにより、インパネ11にサイドダクトユニット14が固定される。
従って、この第3実施形態によれば、以下に記載の効果を発揮する。
(9)ボス25は、台座45、係合爪46、ヒンジ部47及び付勢片48が射出成形によって一体成形されることにより、いわゆるインテグラルヒンジを構成している。このため、挿入凹部26へ挿入凸部27を挿入するのと略同時に、係合爪46と係合面37とを係合させることができる。
(変形例)
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図10に示すように、サイドベントダクト17に設けられた第1挿入凸部27aと、サイドデフダクト18に設けられた第2挿入凸部27bとを組み合わせ、第4実施形態で示した挿入凸部27を形成してもよい。そして、この第1挿入凸部27a及び第2挿入凸部27bを組み合わせて形成される挿入凸部27を、インテグラルヒンジを構成するボス25の挿入凹部26に挿入し、嵌合してもよい。また、このように第1挿入凸部27a及び第2挿入凸部27bを組み合わせる場合、第1挿入凸部27a及び第2挿入凸部27bの分離を抑制するという観点から、係合爪46の先端がそれぞれの境界を跨いで係合面37に係合される(図中に点線で示す)ように構成することが好ましい。このように構成した場合、上記(9)に加え、一作業で第1挿入凸部27a及び第2挿入凸部27bを1つのボス25に嵌合することができる。
・ 第3実施形態で示したボス25に対し、サイドベントダクト17又はサイドデフダクト18にそれぞれ設けられた挿入凸部27の何れか一方のみを挿入し、嵌合するように構成してもよい。このように構成した場合にも、上記(1)〜(7)と同様の効果を奏する。
・ 図11に示すように、第1実施形態において、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18にそれぞれ設けられた挿入凸部27を、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18を挟んで互いに異なる方向に配設してもよい。このように構成した場合、各挿入凸部27は、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18を挟んで互いに対角位置に配置されることとなる。その結果、上記(1)〜(4)に加え、インパネ11に対してサイドベントダクト17及びサイドデフダクト18を互いの対角位置でしっかり固定することができる。
・ 各実施形態において、ボス25は、必ずしも射出成形によって成形されることに限らず、押出成形によって成形してもよい。なお、押出成形の場合も、ボス25を挿入凸部27を挿入させるに適する筒状に成形することができる。
・ サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18は、必ずしも一体成形する必要はなく、各個別に成形してもよい。また、サイドベントダクト17及びサイドデフダクト18を一体成形する場合、ベント吹出部17bとデフロスタ吹出部18bとが繋がるように一体成形してもよい。
・ 挿入凸部27は、必ずしもサイドダクトユニット14と一体成形する必要はなく、サイドダクトユニット14と個別に成形し、該サイドダクトユニット14に取り付けてもよい。
・ 内装部品及び空調用のダクト構造体は、実施形態のものに限定されない。例えば、内装部品をコンソールパネルとし、ダクト構造体を該コンソールパネルに組み付けられるダクトとしてもよい。あるいは、前記センタベントダクト15又はセンタデフダクト16に実施形態の挿入凸部27を設ける等して、センタベントダクト15又はセンタデフダクト16をインパネ11に組み付け、固定してもよい。さらには、車両用部品及び筒状構造体は、内装部品及び空調用のダクト構造体12に限定されない。例えば、車両用部品をバンパー、ボンネット等とし、筒状構造体を該バンパーのエアインレット、エアアウトレット等に接続されるエアダクト等としてもよい。
実施形態の筒状体組付構造を示す一部を破断した斜視図。 インパネにサイドダクトユニットを取り付ける状態を示す分解斜視図。 トリミング後の状態のサイドダクトユニットを示す斜視図。 (a)は第1実施形態のボスを示す一部を破断した斜視図、(b),(c)はそれぞれ第1実施形態のボスを示す側断面図及び平断面図。 (a),(b)はそれぞれ第1実施形態の挿入凸部を示す斜視図及び側断面図。 (a),(b)は、それぞれ第1実施形態でボスに挿入凸部が嵌合された状態を示す斜視図及び側断面図。 (a)は第2実施形態でボスに挿入凸部が嵌合される状態を示す斜視図、(b)は第2実施形態でボスに挿入凸部が嵌合された状態を示す側断面図。 (a)は第3実施形態でボスに挿入凸部が嵌合される状態を示す斜視図、(b)は第3実施形態でボスに挿入凸部が嵌合された状態を示す側断面図。 (a)は第4実施形態でボスに挿入凸部が嵌合される状態を示す斜視図、(b)は第4実施形態でボスに挿入凸部が嵌合された状態を示す側断面図。 別形態の挿入凸部を示す斜視図。 別形態の挿入凸部を示す斜視図。
符号の説明
11…車両用部品としてのインストルメントパネル、14…筒状構造体を構成するサイドダクトユニット、14a…直管部、17…筒体としてのサイドベントダクト、18…筒体としてのサイドデフロスタダクト、26…挿入凹部、27…挿入凸部、27a…第1挿入凸部、27b…第2挿入凸部、31…係止部としての蓋部材、31a…ヒンジ部、36…挿入凸部を構成する挿入部、36a…第1挿入部、36b…第2挿入部、37,41b…係合面、41…係止部としての係止突起、46…係合爪、48…付勢片。

Claims (6)

  1. 車両用部品に筒状体を組み付けてなる筒状体組付構造であって、
    前記筒状体には、その外面から突出するように中空状をなす挿入凸部が設けられ、前記車両用部品における前記筒状体の組付位置には、該挿入凸部が挿入される挿入凹部が設けられるとともに、
    前記挿入凹部には、前記挿入凸部を挿入するべく開口が設けられており、前記挿入凸部には、前記挿入凹部の開口の位置と対応する部位に係合面が設けられており、さらに前記開口には、前記挿入凸部の前記係合面に係合する係止部が設けられており、
    前記車両用部品への前記筒状体の組み付けに際し、前記挿入凹部へ前記挿入凸部が挿入されるとともに、前記挿入凹部へ前記挿入凸部が挿入された状態で前記係止部と前記係合面とを互いに係合させることにより、前記車両用部品の前記組付位置に前記筒状体が固定されている
    ことを特徴とする筒状体組付構造。
  2. 前記係止部は、前記挿入凹部の前記開口を開放又は閉塞する蓋部材から構成されるとともに、該蓋部材は、前記挿入凹部とヒンジ部を介して繋がっており、これら前記挿入凹部、前記蓋部材及び前記ヒンジ部が一体成形されていることを特徴とする請求項1に記載の筒状体組付構造。
  3. 前記係止部は、前記挿入凸部の前記係合面に係合する係合爪と、該係合爪に前記係合面を圧接させるべく前記挿入凸部を付勢するための付勢片とを備え、これら係合爪及び付勢片が一体成形されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の筒状体組付構造。
  4. 前記筒状体をブロー成形によって成形し、該ブロー成形に際して前記挿入凸部を前記筒状体と一体成形することを特徴とする請求項1から請求項3のうち何れか一項に記載の筒状体組付構造。
  5. 前記筒状体を少なくとも2つの筒体から構成し、これら筒体をそれぞれ直管部を有するものとして、各筒体をそれぞれの直管部が直線状に配置された状態で一体成形することを特徴とする請求項1から請求項4のうち何れか一項に記載の筒状体組付構造。
  6. 前記一体成形された各筒体には、ぞれぞれに前記挿入凸部が設けられており、これら筒体にそれぞれ設けられた前記挿入凸部のうち、少なくとも2つが同一の前記挿入凹部に挿入されることを特徴とする請求項5に記載の筒状体組付構造。
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