JP2006273051A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

車両用操舵制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006273051A
JP2006273051A JP2005092601A JP2005092601A JP2006273051A JP 2006273051 A JP2006273051 A JP 2006273051A JP 2005092601 A JP2005092601 A JP 2005092601A JP 2005092601 A JP2005092601 A JP 2005092601A JP 2006273051 A JP2006273051 A JP 2006273051A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
cable
angle
control device
backup
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005092601A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4622622B2 (ja
Inventor
Yusuke Kato
裕介 加藤
Junji Tsutsumi
淳二 堤
Toshiaki Kasahara
敏明 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2005092601A priority Critical patent/JP4622622B2/ja
Publication of JP2006273051A publication Critical patent/JP2006273051A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4622622B2 publication Critical patent/JP4622622B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

【課題】 精度の良いケーブル伸び判定に基づき運転者がケーブルの異常な伸びを知り得ることで、事前に対処できるため、ケーブルを用いた操舵に切り替えたとき、車両の操舵応答性が低下するのを未然に防止することができる車両用操舵制御装置を提供すること。
【解決手段】 運転者が操作する操舵ハンドル1(操舵部)と、操向輪12を転舵する転舵アクチュエータ11(転舵部)と、をバックアップケーブル16,17で機械的に連結するバックアップケーブル機構7(ケーブルコラム部)を備えた車両用操舵制御装置において、前記操舵ハンドル1が左右に回転されたとき、前記バックアップケーブル16,17が伸びきった前記操舵ハンドル1の回転位置に基づいてケーブル伸びを判定するケーブル伸び判定手段(図3)を設けた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、運転者が操作する操舵部と、操向輪を転舵する転舵部と、をケーブルで機械的に連結するケーブルコラム部を備えた車両用操舵制御装置の技術分野に属する。
従来、運転者が操作する操舵部と、操向輪を転舵する転舵部と、が機械的に切り離されたステアバイワイヤシステムにおいて、システム失陥時に操舵部と転舵部との機械的な連結を確保するため、操舵部と転舵部とをバックアップケーブル機構で連結した車両用操舵装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ケーブル式ステアリング装置において、操作ケーブルの伸びなどによってステアリング剛性感が低下するのを防止するため、インナーケーブルの張力を保持する張力保持手段を設けたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−225733号公報 特開2004−189108号公報
しかしながら、従来の車両用操舵装置にあっては、ステアバイワイヤシステム側でもバックアップケーブル機構のケーブルの異常な伸びを監視していないため、運転者がケーブルの異常な伸びを知り得る手段が無い。しかも、バックアップケーブル機構はシステム失陥時に機能することでケーブルに異常が発生していても、ステアバイワイヤによる通常走行時に運転者が認識することが難しい。したがって、ステアバイワイヤシステムのバックアップケーブル機構以外の部位が故障し、ケーブルを用いた機械的連結による操舵に切り替えたとき、ケーブルに異常な伸びがあると、車両の操舵応答性が著しく低下してしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、精度の良いケーブル伸び判定に基づき運転者がケーブルの異常な伸びを知り得ることで、事前に対処できるため、ケーブルを用いた操舵に切り替えたとき、車両の操舵応答性が低下するのを未然に防止することができる車両用操舵制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、運転者が操作する操舵部と、操向輪を転舵する転舵部と、をケーブルで機械的に連結するケーブルコラム部を備えた車両用操舵制御装置において、
前記操舵部が左右に回転されたとき、前記ケーブルが伸びきった前記操舵部の回転位置に基づいてケーブル伸びを判定するケーブル伸び判定手段を設けたことを特徴とする。
よって、本発明の車両用操舵制御装置にあっては、操舵部が左右に回転されたとき、ケーブル伸び判定手段において、ケーブルが伸びきった操舵部の回転位置に基づいてケーブル伸びが判定される。このケーブル伸びの判定により、精度の良いケーブル伸び判定に基づき運転者がケーブルの異常な伸びを知り得ることで、事前に対処できるため、ケーブルを用いた操舵に切り替えたとき、車両の操舵応答性が低下するのを未然に防止することができる。
以下、本発明の車両用操舵制御装置を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例4に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の車両用操舵制御装置を示す全体システム図、図2は実施例1の車両用操舵制御装置のバックアップケーブル機構を示す平面図である。
実施例1の車両用操舵制御装置は、図1に示すように、操舵ハンドル1(操舵部)と、トルクセンサ2(操舵トルク検出手段)と、操舵ハンドル角度センサ3(操舵回転角検出手段)と、反力モータ4(操舵反力アクチュエータ)と、反力制御装置5と、バックアップクラッチ6と、バックアップケーブル機構7(ケーブルコラム部)と、転舵角度センサ8(転舵角検出手段)と、転舵モータ9と、転舵制御装置10と、転舵アクチュエータ11(転舵部)と、操向輪12と、通信線13と、転舵トルクセンサ19(転舵トルク検出手段)と、を備えている。
実施例1のバックアップケーブル機構7は、図2に示すように、プーリ14,14と、ケース15,15と、インナーケーブル16(ケーブル)と、アウターケーブル17,17(ケーブル)と、張力調整バネ18,18と、を有する。
前記操舵ハンドル1の回転を転舵アクチュエータ11側へ伝えるプーリ14,14を含むバックアップケーブル機構7は、操舵ハンドル1に剛性感を持たせるため、ケース15とアウターケーブル17,17との間に張力調整バネ18,18を介装し、セット張力を与えている。尚、インナーケーブル16とアウターケーブル17とを、以下、「バックアップケーブル16,17」と略称する。
通常制御時は、バックアップクラッチ6は開放状態であり、操舵ハンドル1と転舵アクチュエータ11は機械的に切り離されている。
運転者がキーオフしてステアバイワイヤシステムが終了すると、ノーマルクローズのバックアップクラッチ6が締結することで、操舵ハンドル1と転舵アクチュエータ11は、バックアップクラッチ6及びバックアップケーブル機構7を介して機械的に繋がる。
運転者が車両を降り、ドアを施錠した以降にステアバイワイヤシステムは、バックアップケーブル16,17の伸び量の判定を行う。
次に、作用を説明する。
[ケーブル伸び判定処理]
図3は実施例1のステアバイワイヤシステム(例えば、反力制御装置5)にて実行されるケーブル伸び判定処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(ケーブル伸び判定手段)。
ステップS1では、運転者がキーOFFしてエンジン停止したか否かの判断を行い、Yesの場合はステップS3へ移行し、Noの場合はステップS2へ移行する。
ステップS2では、ステップS1でのキーON判断に続き、エンジン作動中はステアバイワイヤシステムの通常制御を継続し、ステップS1へ戻る。
ステップS3では、ステップS2でのキーOFF判断に続き、ステアバイワイヤシステムの通常制御を終了し、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、ステップS3での通常制御終了に続き、運転者が車両を降りてドアロックしたか否かを判断し、Yesの場合はステップS5へ移行し、Noの場合はステップS4の判断を繰り返す。
ステップS5では、ステップS4にて運転者が車両を降りドアロックをしたことを確認したら、バックアップケーブル16,17の伸び量判定を開始する。まず、ケーブル伸び量判定開始時の操舵ハンドル角度を測定し、ステップS6へ移行する。
ここで、開始する操舵ハンドル角度は、その時の角度でよく、特定の決まった角度であるとは限らない。
ステップS6では、ステップS5での操舵ハンドル角度の測定に続き、操舵ハンドル1の目標操舵ハンドル角度と実操舵ハンドル角度との差分に比例してその差分を減らす方向に反力モータ4に電流を流す操舵ハンドル角度フィードバック制御を開始し、ステップS7へ移行する。
ここで、制御開始時の目標操舵ハンドル角度は、前記ステップS5で測定した操舵ハンドル角度とする。こうすることで、制御開始時に現在の操舵ハンドル角度と比べてその差が小さな目標操舵ハンドル角度が入力され、過大な反力モータ駆動電流が出力されることを防ぐ。
ステップS7では、ステップS6での操舵ハンドル角度位置制御開始に続き、目標操舵ハンドル角度を少しずつ右側へ増加し、ステップS8へ移行する。ここでは、右側から始めたが、目標操舵ハンドル角度の増加を左側から始めても構わない。
ステップS8では、ステップS7での目標操舵ハンドル角度の右側への増加に続き、反力モータ4の駆動電流が+閾値より小さいか否かを判断し、反力モータ4の駆動電流が+閾値より小さい場合はステップS7へ戻り、目標操舵ハンドル角度を右側へさらに少し増やし、反力モータ4の駆動電流と+閾値とを比較する。そして、反力モータ4の駆動電流が+閾値以上になるまで繰り返し、反力モータ4の駆動電流が+閾値以上になるとステップS9へ移行する。
尚、実施例1では、反力モータ4を右に回転させるために必要な反力モータ4の電流の向きを+としたが、システム構成によっては、−になることもあり得る。また、閾値は、例えば、事前にこの判定作業と同様に操舵ハンドルを回転させ、バックアップケーブル16,17が伸びきったときの反力モータ4の駆動電流を測定し決めておく。また、バックアップケーブル16,17の張力特性から閾値を決定しても良い。
ステップS9では、ステップS8での反力モータ4の駆動電流が+閾値以上になったとの判断に続き、その時の操舵ハンドル角度を測定し、測定した操舵ハンドル角度を記憶して、ステップS10へ移行する。
すなわち、反力モータ4の駆動電流が+閾値以上になったことで、バックアップケーブル16,17が伸びきったと判断する。
ステップS10では、ステップS9での操舵ハンドル角度の測定に続き、目標操舵ハンドル角度を少しずつ左側へ増加し、ステップS11へ移行する。
ステップS11では、ステップS10での目標操舵ハンドル角度の左側への増加に続き、反力モータ4の駆動電流が−閾値より大きいか否かを判断し、反力モータ4の駆動電流が−閾値より大きい場合はステップS10へ戻り、目標操舵ハンドル角度を左側へさらに少し増やし、反力モータ4の駆動電流と−閾値とを比較する。そして、反力モータ4の駆動電流が−閾値以下になるまで繰り返し、反力モータ4の駆動電流が−閾値以下になるとステップS12へ移行する。
ステップS12では、ステップS11での反力モータ4の駆動電流が−閾値以下になったとの判断に続き、その時の操舵ハンドル角度を測定し、測定した操舵ハンドル角度を記憶して、ステップS13へ移行する。
すなわち、反力モータ4の駆動電流が−閾値以下になったことで、バックアップケーブル16,17が右回転のときとは逆方向の左回転で伸びきったと判断する。
ステップS13では、ステップS12での操舵ハンドル角度の測定に続き、ステップS9で測定した右側へ回転させてバックアップケーブル16,17が伸びきった時の操舵ハンドル角度と、ステップS12で測定した左側へ回転させてバックアップケーブル16,17が伸びきった時の操舵ハンドル角度と、の差分を算出し、それをバックアップケーブル16,17の伸び量とし、ステップS14へ移行する。
ステップS14では、ステップS13でのバックアップケーブル伸び量算出に続き、ステップS13にて算出したバックアップケーブル16,17の伸び量が、通常使用範囲で経年劣化を含めて伸びることを考慮してシステムとして保証できる許容範囲を超えているか否かを判断し、Yesの場合はステップS15へ移行し、Noの場合はステップS16へ移行する。
ステップS15では、ステップS14でのケーブル伸び量>許容範囲との判断に続き、バックアップケーブル16,17が異常であると判定し、ステップS16へ移行する。
このステップでケーブル異常と判定すると、次にシステムが起動した場合に、その異常をワーニングランプ等で警告する。
ステップS16では、ステップS14でのケーブル伸び量≦許容範囲との判断に続き、バックアップケーブル16,17が正常であると判定し、ステップS16へ移行する。
ステップS17では、ステップS15またはステップS16でのケーブル異常/正常の判定に続き、目標操舵ハンドル角度をステップS5で測定したバックアップケーブル伸び量判定開始時の操舵ハンドル角度に設定し、ステップS18へ移行する。
ステップS18では、ステップS17での目標操舵ハンドル角度の設定に続き、操舵ハンドル角度が目標操舵ハンドル角度に一致したか否かを判断し、Yesの場合はステップS19へ移行し、Noの場合はステップS18の判断を繰り返す。
すなわち、ステップS17及びステップS18により、ケーブル異常/正常の判定のために右側あるいは左側へ増加させた操舵ハンドル角度を、操舵ハンドル角度位置制御を開始した時点における元の位置に戻す。
ステップS19では、ステップS18での操舵ハンドル角度が目標操舵ハンドル角度に一致したとの判断に続き、ステップS6から開始した操舵ハンドル角度位置制御を終了する。
[背景技術]
自動車の操舵を電動モータで行うステアバイワイヤシステムでは、通常時は操舵ハンドル側と転舵アクチュエータ側が切り離された状態にある。
しかし、故障時には、バックアップケーブル機構により操舵ハンドルと転舵アクチュエータを機械的に接続し、通常のステアリングシステムと同様に操舵できるようにする。
しかし、バックアップケーブルは、従来のステアリングシャフトとは違い、左右どちらの操舵でも大きな力を加えると伸びる傾向にある。そして、バックアップケーブルのたるみが大きいと、操舵ハンドルの剛性感が低下し、操舵ハンドルと転舵アクチュエータとの間にガタが生じ、操舵の切り返し時に操舵ハンドルの操舵に対し転舵アクチュエータが応答しない不感帯となる。
通常は、図2に示すように、張力調整バネ18を設けて、バックアップケーブル16,17のたるみを吸収し、張力を保持している。或いは、特開2004−189108号公報に記載のように、ケーブルの張力を調整する機構を設けている。どちらも、経年劣化を含む正常な使用状況においてはその張力を正常範囲に保つように設計されている。
ステアバイワイヤシステムにおいては、通常時はバックアップクラッチは切れており、バックアップケーブルは転舵アクチュエータ側の転舵に応じて連れ回りしているが、操舵ハンドル側には繋がっていないことから、バックアップケーブルには大きな力は加わらない。但し、システムOFF時には、バックアップクラッチを締結して操舵ハンドルと転舵アクチュエータを機械的に結合し、操舵ハンドルと転舵アクチュエータの角度位置関係がずれてしまうことを防止している。
このようなバックアップケーブルには、以下のような問題がある。
システムOFF時のようなバックアップクラッチが繋がった状態で操舵ハンドルや転舵アクチュエータ側からシステム想定外の大きな力を加えたりすると、バックアップケーブルに異常な力が加わり、張力調整バネでバックアップケーブルのたわみを吸収できないほど伸びてしまう可能性がある。また、その他の偶発的な故障でバックアップケーブルが伸びてしまう可能性もある。
操舵ハンドルと操向輪側が機械的に繋がった通常のステアリングシステムにおいて、このケーブルを使用した場合には、ケーブルがメカ部品であり、ケーブルの伸びのような劣化は徐々に大きくなるので、運転者もケーブルの伸びによる運転性の低下を徐々に、例えば、操向開始から認識することができ、運転者に著しい影響が有ると判断された場合は、操向を控え、修理に出すことは可能である。
しかし、ステアバイワイヤシステムにおいて、バックアップケーブルは、システム失陥時に機能する部品であり、通常操向時においては使用されない。そのためバックアップケーブルに異常が発生しても運転者が認識することが難しく、また、ステアバイワイヤシステムから何らかの警告がでない限り、異常として修理に出されにくい。
しかも、現状では、ステアバイワイヤシステム側でもバックアップケーブルの異常な伸びを監視していないので、運転者がバックアップケーブルの異常な伸びを知り得る手段が無い。
しかし、一旦ステアバイワイヤシステムのバックアップケーブル機構以外の部位が故障し、バックアップケーブルを用いた操舵に切り替えたとき、バックアップケーブルに異常な伸びがあると、車両の操舵応答性が著しく変化(低下)してしまう。
尚、ステアバイワイヤの操舵にケーブルを利用したものとして、特開2002−225733号公報に記載のものが知られているが、これらの公報に開示されている技術でも、バックアップケーブルの異常な伸びに対する診断などは行っていない。
[ケーブル伸び判定作用]
これに対し、実施例1では、システム失陥時にバックアップクラッチ6を繋ぎ、バックアップケーブル16,17にて操舵を行う構成のステアバイワイヤシステムにおいて、前記バックアップクラッチ6を繋ぎ、反力モータ4を駆動したとき、操舵ハンドル角度と操舵制御の状態量に基づいてバックアップケーブル16,17の伸び量を判定するケーブル伸び量判定手段を設けた。
このケーブル伸び量判定手段は、図3のフローチャートに示すように、操舵ハンドル1の目標操舵ハンドル角度と実操舵ハンドル角度との差分に比例してその差分を減らす方向に反力モータ4に電流を流す操舵ハンドル角度位置フィードバック制御を行い、その目標操舵ハンドル角度を左右どちらかの方向へ進めることで、操舵ハンドル1を回転させたとき、操舵ハンドル1を回転させるために必要な電流がある閾値を超えたときの操舵ハンドル角度に基づいて、バックアップケーブル16,17の伸び量を判定することにより実現する。
すなわち、反力モータ4に電流を流し駆動することで操舵ハンドル1を右に回転させ(ステップS7,ステップS8)、反力モータ4の駆動電流が+閾値以上になったところの操舵ハンドル角度を測定記憶する(ステップS9)。次に、反力モータ4を逆方向に駆動し、操舵ハンドル1を左に回転させる(ステップS10,ステップS11)。そして、再度、操舵ハンドル1を回転させるために必要な反力モータ4の駆動電流が−閾値以下になったところの操舵ハンドル角度を測定記憶する(ステップS12)。前回の右回転させたときの操舵ハンドル角度と、今回の左に回転させたときの操舵ハンドル角度の差分を、バックアップケーブル16,17の伸び量とする(ステップS13)。
そして、この伸び量が経年変化を含む事前に設定していた正常範囲内より超えた場合は、バックアップケーブル16,17に異常な伸びが発生したと判定する(ステップS14→ステップS15)。
図2に示すように、バックアップケーブル機構7は、その張力を確保するために、アウターケーブル17,17とケース15との間に張力調整バネ18,18を設けている。
ステアバイワイヤシステムにおいては、反力モータ4に電流を流すことで、操舵ハンドル1を回転させることができるが、バックアップクラッチ6を繋いだ状態においては、バックアップケーブル16,17が伸びきるまでの間しか操舵ハンドル1を回転させることができない。
それは、バックアップケーブル16,17が転舵アクチュエータ11を介して操向輪12,12に繋がっており、転舵モータ9を駆動しない状態においては、転舵アクチュエータ11を作動させるには非常に大きな力を必要とするからである。
この時の操舵ハンドル1を回転させるために必要な反力モータ4の電流は、張力調整バネ18の張力に比例し、図4(a)に示すとおり、バックアップケーブル16,17が伸びきると操舵ハンドル1を回転させるための電流を多く流しても操舵ハンドル1は殆ど回転しなくなる。
そのため、操舵ハンドル1の目標操舵ハンドル角度と実操舵ハンドル角度との差分に比例してその差分を減らす方向に反力モータ4に電流を流す操舵ハンドル角度位置フィードバック制御を行い、その目標操舵ハンドル角度を左右どちらかの方向へ進めた場合、バックアップケーブル16,17が伸びきった状態では目標操舵ハンドル角度と実操舵ハンドル角度との差分が大きくなり、反力モータ4に流す電流が非常に大きな値になる。事前にバックアップケーブル16,17が伸びきる直後の電流値を求めておき、これを閾値としてそのときの操舵ハンドル1の角度を読み取り、これを左右両方回転させ、それぞれ反力モータ4に流した電流が閾値を超えたところの操舵ハンドル角度の差分を測定すれば、その角度とプーリ回転のバックアップケーブル16,17の長さより、バックアップケーブル16,17の伸び量が推定できる。
上記のように、実施例1では、バックアップケーブル16,17が伸びきると反力モータ4に電流を多く流しても実操舵ハンドル角度は殆ど変化しないという特性を利用した手法を採用したため、バックアップケーブル16,17の伸び量を正確に推定することができる。
尚、反力制御装置5内のモータ電流監視回路による電流センサ(電流検出手段)及び操舵ハンドル角度センサ3は、ステアバイワイヤシステムの基本制御に必要で、必ず備えてあるセンサであるので、バックアップケーブル16,17の伸び量を推定するために追加される部品が無く、コスト的にも有用である。
正常なバックアップケーブル16,17の伸び量から、その時の操舵ハンドル1の角度を求めておけば(図4(a)のケーブル伸び量A)、前述の左右回転で求めた操舵ハンドル1の角度の差分(図4(a)のケーブル伸び量B)と比較することで、バックアップケーブル16,17の伸び量が許容範囲(図4(b)のOK範囲)内か否かが判定できる。
正常なバックアップケーブル16,17の伸び量は、バックアップクラッチ6のガタを含めて±2°程度と微小な角度であり、正常/異常の判断だけであればこの角度以上、操舵ハンドル1が動いた時点で判定できる。そのため、異常判定時間も、目標操舵ハンドル角度を360°/分の非常にゆっくりした速度で進めても1秒未満の短い時間で済む。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用操舵制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 運転者が操作する操舵ハンドル1(操舵部)と、操向輪12を転舵する転舵アクチュエータ11(転舵部)と、をバックアップケーブル16,17で機械的に連結するバックアップケーブル機構7(ケーブルコラム部)を備えた車両用操舵制御装置において、前記操舵ハンドル1が左右に回転されたとき、前記バックアップケーブル16,17が伸びきった前記操舵ハンドル1の回転位置に基づいてケーブル伸びを判定するケーブル伸び判定手段(図3)を設けたため、精度の良いケーブル伸び判定に基づき運転者がケーブルの異常な伸びを知り得ることで、事前に対処できるため、ケーブルを用いた操舵に切り替えたとき、車両の操舵応答性が低下するのを未然に防止することができる。
(2) 前記操舵ハンドル1の操舵ハンドル角度を検出する操舵ハンドル角度センサ3(操舵回転角検出手段)を設け、前記ケーブル伸び判定手段は、前記操舵ハンドル1が左回転されたときに前記ケーブルが伸びきったときの前記操舵ハンドル角度と、前記操舵ハンドル1が右回転されたときに前記ケーブルが伸びきったときの前記操舵ハンドル角度と、の偏差が所定値以上の場合、ケーブル伸びの異常が発生したと判定する(ステップS14→ステップS15)ため、ケーブルの伸び判定を開始する際の操舵ハンドル角度の位置にかかわらず、ケーブルが伸びきりに要する操舵ハンドル角度の左右振れ幅により、精度良くケーブル伸びの異常が発生したと判定することができる。
(3) 前記操舵部に操舵反力を付与する反力モータ4(操舵反力アクチュエータ)を設け、前記ケーブル伸び判定手段は、前記反力モータ4で前記操舵部を回転させるため、ケーブルの伸び判定時に操舵ハンドル1を左右回転動作させるアクチュエータを別途付加することなく、既存の反力モータ4を利用しコスト的に有利としながらケーブルの伸び判定を行うことができる。
(4) 前記反力モータ4の電流を検出する電流センサ(電流検出手段)を設け、前記ケーブル伸び判定手段は、前記電流値が所定値以上になったとき、前記ケーブルが伸びきったと判断(ステップS8,ステップS11)するため、ケーブルの伸びきりにより反力モータ4への負荷が増大し、同時にモータ電流が急増する特性を利用し、精度良くケーブルの伸びきりを判断することができる。
実施例2は、反力モータ4で操舵部を回転させたときの目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が所定値以上になったとき、バックアップケーブル16,17が伸びきったと判断する例である。なお、構成的には実施例1の図1及び図2と同様であるので図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明する。
[ケーブル伸び判定処理]
図5は実施例2のステアバイワイヤシステム(例えば、反力制御装置5)にて実行されるケーブル伸び判定処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(ケーブル伸び判定手段)。なお、ステップ21〜ステップS26は、それぞれ図3のステップS1〜ステップS6に対応し、ステップ33〜ステップS39は、それぞれ図3のステップS13〜ステップS19に対応するので説明を省略する。
ステップS27では、ステップS26での操舵ハンドル角度位置制御開始に続き、目標操舵ハンドル角度θ*を少しずつ右側へ増加し、ステップS28へ移行する。ここでは、右側から始めたが、目標操舵ハンドル角度θ*の増加を左側から始めても構わない。
ステップS28では、ステップS27での目標操舵ハンドル角度θ*の右側への増加に続き、目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が+閾値より小さいか否かを判断し、θ*−θが+閾値より小さい場合はステップS27へ戻り、目標操舵ハンドル角度θ*を右側へさらに少し増やし、θ*−θと+閾値とを比較する。そして、θ*−θが+閾値以上になるまで繰り返し、θ*−θが+閾値以上になるとステップS29へ移行する。
尚、実施例2では、反力モータ4を右に回転させるために必要な反力モータ4の電流の向きを+としたが、システム構成によっては、−になることもあり得る。また、閾値は、例えば、事前にこの判定作業と同様に操舵ハンドルを回転させ、バックアップケーブル16,17が伸びきったときの目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差を測定し決めておく。また、バックアップケーブル16,17の張力特性から閾値を決定しても良い。
ステップS29では、ステップS28での目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が+閾値以上になったとの判断に続き、その時の操舵ハンドル角度を測定し、測定した操舵ハンドル角度を記憶して、ステップS30へ移行する。
すなわち、θ*−θが+閾値以上になったことで、バックアップケーブル16,17が伸びきったと判断する。
ステップS30では、ステップS29での操舵ハンドル角度の測定に続き、目標操舵ハンドル角度θ*を少しずつ左側へ増加し、ステップS31へ移行する。
ステップS31では、ステップS30での目標操舵ハンドル角度θ*の左側への増加に続き、目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が−閾値より大きいか否かを判断し、θ*−θが−閾値より大きい場合はステップS10へ戻り、目標操舵ハンドル角度を左側へさらに少し増やし、θ*−θと−閾値とを比較する。そして、θ*−θが−閾値以下になるまで繰り返し、θ*−θが−閾値以下になるとステップS32へ移行する。
ステップS32では、ステップS31での目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が−閾値以下になったとの判断に続き、その時の操舵ハンドル角度を測定し、測定した操舵ハンドル角度を記憶して、ステップS33へ移行する。
[ケーブル伸び判定作用]
実施例2のケーブル伸び量判定手段は、図5のフローチャートに示すように、操舵ハンドル1の目標操舵ハンドル角度と実操舵ハンドル角度との差分に比例してその差分を減らす方向に反力モータ4に電流を流す操舵ハンドル角度位置フィードバック制御を行い、その目標操舵ハンドル角度を左右どちらかの方向へ進めることで、操舵ハンドル1を回転させたとき、操舵ハンドル1の目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差がある閾値を超えたときの操舵ハンドル角度に基づいて、バックアップケーブル16,17の伸び量を判定することにより実現する。
すなわち、反力モータ4に電流を流し駆動することで操舵ハンドル1を右に回転させ(ステップS27,ステップS28)、目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が+閾値以上になったところの操舵ハンドル角度を測定記憶する(ステップS29)。次に、反力モータ4を逆方向に駆動し、操舵ハンドル1を左に回転させる(ステップS30,ステップS31)。そして、再度、目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が−閾値以下になったところの操舵ハンドル角度を測定記憶する(ステップS32)。前回の右回転させたときの操舵ハンドル角度と、今回の左に回転させたときの操舵ハンドル角度の差分を、バックアップケーブル16,17の伸び量とする(ステップS33)。
そして、この伸び量が経年変化を含む事前に設定していた正常範囲内より超えた場合は、バックアップケーブル16,17に異常な伸びが発生したと判定する(ステップS34→ステップS35)。
実施例1で述べたように、ステアバイワイヤシステムにおいては、反力モータ4に電流を流すことで、操舵ハンドル1を回転させることができるが、バックアップクラッチ6を繋いだ状態においては、バックアップケーブル16,17が伸びきるまでの間しか操舵ハンドル1を回転させることができない。つまり、図6(a)に示すとおり、バックアップケーブル16,17が伸びきると操舵ハンドル1を回転させるための電流を多く流しても操舵ハンドル1は殆ど回転しなくなる。
そのため、操舵ハンドル1の目標操舵ハンドル角度と実操舵ハンドル角度との差分に比例してその差分を減らす方向に反力モータ4に電流を流す操舵ハンドル角度位置フィードバック制御を行い、その目標操舵ハンドル角度を左右どちらかの方向へ進めた場合、バックアップケーブル16,17が伸びきった状態では目標操舵ハンドル角度と実操舵ハンドル角度との差分が大きくなる。事前にバックアップケーブル16,17が伸びきる直後の張力調整バネ18等の影響による目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの差分を求めておき、これを閾値としてそのときの操舵ハンドル1の角度を読み取り、これを左右両方回転させ、それぞれ目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が閾値を超えたとことろの操舵ハンドル角度の差分を測定すれば、その角度とプーリ回転のバックアップケーブル16,17の長さより、バックアップケーブル16,17の伸び量が推定できる。
上記のように、実施例2では、バックアップケーブル16,17が伸びきると反力モータ4に電流を多く流しても実操舵ハンドル角度は殆ど変化せず、目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が大きくなるという特性を利用した手法を採用したため、バックアップケーブル16,17の伸び量を正確に推定することができる。
尚、操舵ハンドル角度センサ3は、ステアバイワイヤシステムの基本制御に必要で、必ず備えてあるセンサであるので、バックアップケーブル16,17の伸び量を推定するために追加される部品が無く、コスト的にも有用である。
正常なバックアップケーブル16,17の伸び量から、その時の操舵ハンドル1の角度を求めておけば(図6(a)のケーブル伸び量A)、前述の左右回転で求めた操舵ハンドル1の角度の差分(図6(a)のケーブル伸び量B)と比較することで、バックアップケーブル16,17の伸び量が許容範囲(図6(b)のOK範囲)内か否かが判定できる。
正常なバックアップケーブル16,17の伸び量は、バックアップクラッチ6のガタを含めて±2°程度と微小な角度であり、正常/異常の判断だけであればこの角度以上、操舵ハンドル1が動いた時点で判定できる。そのため、異常判定時間も、目標操舵ハンドル角度を360°/分の非常にゆっくりした速度で進めても1秒未満の短い時間で済む。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の(1),(2),(3)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(5) 前記操舵ハンドル1の操舵ハンドル角度を検出する操舵ハンドル角度センサ3(操舵回転角検出手段)を設け、前記ケーブル伸び判定手段は、反力モータ4で操舵部を回転させたときの目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が所定値以上になったとき、前記ケーブルが伸びきったと判断(ステップS28,ステップS31)するため、ケーブルが伸びきると実操舵ハンドル角度θは殆ど変化せず目標操舵ハンドル角度θ*のみが増し、目標操舵ハンドル角度θ*と実操舵ハンドル角度θとの偏差が急増する特性を利用し、精度良くケーブルの伸びきりを判断することができる。
実施例3は、反力モータ4で操舵部を回転させたときの転舵トルクが所定値以上になったとき、バックアップケーブル16,17が伸びきったと判断する例である。なお、構成的には実施例1の図1及び図2と同様であるので図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明する。
[ケーブル伸び判定処理]
図7は実施例3のステアバイワイヤシステム(例えば、反力制御装置5)にて実行されるケーブル伸び判定処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(ケーブル伸び判定手段)。なお、ステップ41〜ステップS46は、それぞれ図3のステップS1〜ステップS6に対応し、ステップ43〜ステップS49は、それぞれ図3のステップS13〜ステップS19に対応するので説明を省略する。
ステップS47では、ステップS46での操舵ハンドル角度位置制御開始に続き、目標操舵ハンドル角度を少しずつ右側へ増加し、ステップS48へ移行する。ここでは、右側から始めたが、目標操舵ハンドル角度の増加を左側から始めても構わない。
ステップS48では、ステップS47での目標操舵ハンドル角度の右側への増加に続き、転舵トルクが+閾値より小さいか否かを判断し、転舵トルクが+閾値より小さい場合はステップS47へ戻り、目標操舵ハンドル角度を右側へさらに少し増やし、転舵トルクと+閾値とを比較する。そして、転舵トルクが+閾値以上になるまで繰り返し、転舵トルクが+閾値以上になるとステップS49へ移行する。
尚、実施例3では、反力モータ4を右に回転させるために必要な反力モータ4の電流の向きを+としたが、システム構成によっては、−になることもあり得る。また、閾値は、例えば、事前にこの判定作業と同様に操舵ハンドルを回転させ、バックアップケーブル16,17が伸びきったときの転舵トルクを測定し決めておく。また、バックアップケーブル16,17の張力特性から閾値を決定しても良い。
ステップS49では、ステップS48での転舵トルクが+閾値以上になったとの判断に続き、その時の操舵ハンドル角度を測定し、測定した操舵ハンドル角度を記憶して、ステップS50へ移行する。
すなわち、転舵トルクが+閾値以上になったことで、バックアップケーブル16,17が伸びきったと判断する。
ステップS50では、ステップS49での操舵ハンドル角度の測定に続き、目標操舵ハンドル角度を少しずつ左側へ増加し、ステップS51へ移行する。
ステップS51では、ステップS50での目標操舵ハンドル角度の左側への増加に続き、転舵トルクが−閾値より大きいか否かを判断し、転舵トルクが−閾値より大きい場合はステップS50へ戻り、目標操舵ハンドル角度を左側へさらに少し増やし、転舵トルクと−閾値とを比較する。そして、転舵トルクが−閾値以下になるまで繰り返し、転舵トルクが−閾値以下になるとステップS52へ移行する。
ステップS52では、ステップS51での転舵トルクが−閾値以下になったとの判断に続き、その時の操舵ハンドル角度を測定し、測定した操舵ハンドル角度を記憶して、ステップS53へ移行する。
[ケーブル伸び判定作用]
実施例3のケーブル伸び量判定手段は、図7のフローチャートに示すように、操舵ハンドル1の目標操舵ハンドル角度と実操舵ハンドル角度との差分に比例してその差分を減らす方向に反力モータ4に電流を流す操舵ハンドル角度位置フィードバック制御を行い、その目標操舵ハンドル角度を左右どちらかの方向へ進めることで、操舵ハンドル1を回転させたとき、転舵トルクセンサ19のトルク値がある閾値を超えたときの操舵ハンドル角度に基づいて、バックアップケーブル16,17の伸び量を判定することにより実現する。
すなわち、反力モータ4に電流を流し駆動することで操舵ハンドル1を右に回転させ(ステップS47,ステップS48)、転舵トルクが+閾値以上になったところの操舵ハンドル角度を測定記憶する(ステップS49)。次に、反力モータ4を逆方向に駆動し、操舵ハンドル1を左に回転させる(ステップS50,ステップS51)。そして、再度、転舵トルクが−閾値以下になったところの操舵ハンドル角度を測定記憶する(ステップS52)。前回の右回転させたときの操舵ハンドル角度と、今回の左に回転させたときの操舵ハンドル角度の差分を、バックアップケーブル16,17の伸び量とする(ステップS53)。
そして、この伸び量が経年変化を含む事前に設定していた正常範囲内より超えた場合は、バックアップケーブル16,17に異常な伸びが発生したと判定する(ステップS54→ステップS55)。
実施例1で述べたように、ステアバイワイヤシステムにおいては、反力モータ4に電流を流すことで、操舵ハンドル1を回転させることができるが、バックアップクラッチ6を繋いだ状態においては、バックアップケーブル16,17が伸びきったところで操舵ハンドル1は回転しなくなる。この時、反力モータ4に発生したトルクは、バックアップケーブル16,17を介して転舵トルクセンサ19側に伝わり、トルク値が出力される。バックアップケーブル16,17が伸びきるまではこのトルク値は小さな値であり、バックアップケーブル16,17が伸びきると大きな値になるので、転舵トルク値がある閾値を超えたかどうかを監視することで、バックアップケーブル16,17が伸びた状態かどうかを判断できる。この時の操舵ハンドル1の角度からバックアップケーブル16,17の伸び量が推定できる。
上記のように、実施例3では、バックアップケーブル16,17が伸びきると反力モータ4に発生したトルクはバックアップケーブル16,17を介して転舵トルクセンサ19に伝わり、転舵トルクが大きくなるという特性を利用した手法を採用したため、バックアップケーブル16,17の伸び量を正確に推定することができる。
尚、転舵トルクセンサ19は、ステアバイワイヤシステムにおいて、路面の外乱を検出するために備えているセンサであるので、バックアップケーブル16,17の伸び量を推定するために追加される部品が無く、コスト的にも有用である。
次に、効果を説明する。
実施例3の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の(1),(2),(3)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(6) 前記転舵アクチュエータ11の転舵トルクを検出する転舵トルクセンサ19(転舵トルク検出手段)を設け、前記ケーブル伸び判定手段は、反力モータ4で操舵部を回転させたときの前記転舵トルクが所定値以上になったとき、前記ケーブルが伸びきったと判断(ステップS48,ステップS51)するため、ケーブルが伸びきると反力モータ4に発生したトルクはケーブルを介して転舵トルクセンサ19に伝わり、転舵トルクが急増する特性を利用し、精度良くケーブルの伸びきりを判断することができる。
実施例4は、エンジン始動直後、バックアップクラッチ6が繋がっている状態で電動パワーステアリングモードとし、操舵トルクに基づいてバックアップケーブル16,17の伸び判定を行う例である。なお、構成的には実施例1の図1及び図2と同様であるので図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明する。
[ケーブル伸び判定処理]
図8は実施例4のステアバイワイヤシステム(例えば、転舵制御装置10)にて実行されるケーブル伸び判定処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(ケーブル伸び判定手段)。
ステップS61では、運転車がキーONしてエンジンを始動したか否かを判断し、Yesの場合はステップS62へ移行し、Noの場合は終了へ移行する。
ステップS62では、ステップS61でのキーON判断に続き、バックアップケーブル16,17の伸び量判定が終了しているか否かを判断し、Yesの場合はステップS72へ移行し、Noの場合はステップS63へ移行する。
ステップS63では、ステップS62でのケーブル伸び量判定未終了との判断に続き、バックアップクラッチ6を繋いだままで、転舵モータ9をアシスト手段とし操舵ハンドル1に入力される操舵トルクをパワーアシストする電動パワーステアリングモードを開始し、ステップS64へ移行する。
ステップS64では、ステップS63での電動パワーステアリングモードの開始に続き、運転者が操舵ハンドル1を右側へ操舵し、操舵トルクが+閾値を超えているか否かを判断し、Yesの場合はステップS65へ移行し、Noの場合はステップS66へ移行する。
ここで、+閾値や後述する−閾値は、事前にバックアップケーブル16,17が伸びきるときの操舵トルクを測定しておいて決定する。または、ケーブル張力特性から決定する。
ステップS65では、ステップS64での操舵トルク>+閾値との判断に続き、その時の操舵ハンドル角度と転舵角度の差分を計算し、それを右操舵時の差分角度とし、ステップS66へ移行する。
ステップS66では、ステップS64での操舵トルク≦+閾値との判断、あるいは、ステップS65での右操舵時の差分角度計算に続き、今度は運転者が操舵ハンドル1を左側へ操舵し、操舵トルクが−閾値未満となっているか否かを判断し、Yesの場合はステップS67へ移行し、Noの場合はステップS68へ移行する。
ステップS67では、ステップS66での操舵トルク<−閾値との判断に続き、その時の操舵ハンドル角度と転舵角度の差分を計算し、それを左操舵時の差分角度とし、ステップS68へ移行する。
ステップS68では、ステップS66での操舵トルク≧−閾値との判断、あるいは、ステップS67での左操舵時の差分角度計算に続き、左右それぞれの操舵時の差分角度が算出されたか否かを判断し、Yesの場合はステップS69へ移行し、Noの場合はステップS64へ戻って各判断と計算を繰り返す。
ステップS69では、ステップS68での左右操舵時の差分角度算出終了であるとの判断に続き、右操舵時の差分角度と左操舵時の差分角度との和(=両差分角度の絶対値を足し合わせた角度)を計算し、それをバックアップケーブル16,17の伸び量とし、ステップS70へ移行する。
ステップS70では、ステップS69でのバックアップケーブル伸び量算出に続き、バックアップケーブル16,17の伸び量が、通常使用範囲で経年劣化も含めて伸びることを考慮してシステムとして性能を保証できる許容範囲を超えているか否かを判断し、Yesの場合はステップS71へ移行し、Noの場合はステップS72へ移行する。
ステップS71では、ステップS70でのケーブル伸び量>許容範囲であるとの判断に続き、バックアップケーブル16,17の伸び異常であると判定し、その異常をワーニングランプ等で警告し、さらに、ステアバイワイヤの通常制御を開始せず、そのまま電動パワーステアリングモードを継続する。
ステップS72では、ステップS62でのケーブル伸び判定終了との判断、あるいは、ステップS71でのケーブル正常判断に続き、バックアップクラッチ6を切り離し、ステアバイワイヤによる操舵制御(通常制御)を開始する。
[ケーブル伸び判定作用]
実施例4では、システム失陥時にバックアップクラッチ6を繋ぎ、バックアップケーブル16,17にて操舵を行う構成のステアバイワイヤシステムにおいて、前記バックアップクラッチ6を繋ぎ、操舵ハンドル1の近傍に取り付けたトルクセンサ2で測定した操舵トルク信号を少なくする方向に転舵モータ9を駆動して運転者が操舵する操舵力をアシストする電動パワーステアリング状態にし、その時の、転舵角度と操舵ハンドル角度と操舵トルクの状態量に基づいてバックアップケーブル16,17の伸び量を判定するケーブル伸び量判定手段を設けた。
このケーブル伸び量判定手段は、図8のフローチャートに示すように、運転者が右に操舵したときの操舵トルクが+閾値を超えた時点の転舵角度と操舵ハンドル角度の差分を求め(ステップS64→ステップS65)、さらに、これとは逆の運転者が左に操舵したときの操舵トルクが−閾値未満となった時点の転舵角度と操舵ハンドル角度の差分を求め(ステップS66→ステップS67)、両方の差分の角度の絶対値を足し合わせた角度をバックアップケーブル16,17の伸び量とする(ステップS69)。
そして、この伸び量が経年変化を含む事前に設定していた正常範囲内より超えた場合は、バックアップケーブル16,17に異常な伸びが発生したと判定する(ステップS70→ステップS71)。
バックアップケーブル16,17を繋いだ電動パワーステアリング状態では、図9(a)に示すように、運転者が操舵ハンドル1を操舵してバックアップケーブル16,17が伸びきるまでの操舵トルクの小さな領域では、操舵ハンドル1を操舵しても転舵アクチュエータ11側はそれほど動かないので、操舵ハンドル角度と転舵角度の差は操舵に応じて大きく増減する。バックアップケーブル16,17が伸びきった状態になると、操舵ハンドル角度と転舵角度の差分は操舵トルクが増えても殆ど増加しない。
そのため、事前にバックアップケーブル16,17が伸びきる操舵トルクを測定しておき(図9(a)のケーブルの伸び量A)、実際の操舵トルクと比較することで、バックアップケーブル16,17が伸びているかどうかを判断することができる。
さらに、このバックアップケーブル16,17が伸びきったと判断したときの操舵ハンドル角度と転舵角度の差がバックアップケーブル16,17の伸び量と推定できる。但し、片側に操舵しただけで検出したバックアップケーブル16,17の伸び量は、本来の伸び量の半分であるので、逆側に操舵したときにも同様にバックアップケーブル16,17の伸び量を判定し、その時の操舵ハンドル角度と転舵角度の差分を求める。そして、左右操舵時の角度差分を求めると、その和が本来のバックアップケーブル伸び量となる。
上記のように、実施例4では、電動パワーステアリング状態において、バックアップケーブル16,17が伸びきった状態になると、操舵ハンドル角度と転舵角度の差分は操舵トルクが増えても殆ど増加しないという特性を利用した手法を採用したため、バックアップケーブル16,17の伸び量を正確に推定することができる。
尚、操舵トルクを検出するトルクセンサ2、操舵ハンドル角度センサ3、転舵角度センサ8は、ステアバイワイヤシステムの基本制御に必要で、必ず備えてあるセンサであるので、バックアップケーブル16,17の伸び量を推定するために追加される部品が無く、コスト的にも有用である。
正常なバックアップケーブル16,17の伸び量から、左右操舵時の操舵ハンドル角度と転舵角度の偏差の和を求めておけば(図9(a)のケーブルの伸び量A)、運転者による左右操舵時の操舵ハンドル角度と転舵角度の偏差の和(図9(a)のケーブルの伸び量B)と比較することで、バックアップケーブル16,17の伸び量が許容範囲(図9(b)のOK範囲)内か否かが判定できる。
尚、実施例1〜3では、操舵ハンドル角度のみからケーブルの伸び量を判断したが、それは、バックアップケーブル16,17の伸び量を判定しているときには転舵アクチュエータ11が作動しないことが条件であったためである(図10(a))。実施例4のように、電動パワーステアリング状態では、基準となる転舵角度は、転舵アクチュエータ11が操舵トルクに応じて作動することにより常に変化するため、操舵ハンドル角度と転舵角度の差分からバックアップケーブル16,17の伸び量を判定している(図10(b))。
したがって、この実施例4では、電動パワーステアリング状態というステアバイワイヤのフルの機能(可変ギヤ等)が出来ない状態ではあるが、運転者による通常の操舵の最中にケーブルの伸び量を判定ができ、ケーブル伸び量の診断として特別な動作を必要としないので、ケーブルの伸び量診断のために運転者の操舵を制限することがない。
次に、効果を説明する。
実施例4の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(7) 前記操舵ハンドル1の操舵ハンドル角度を検出する操舵ハンドル角度センサ3(操舵回転角検出手段)と、前記転舵アクチュエータ11の転舵角を検出する転舵角度センサ8(転舵角検出手段)と、を設け、前記ケーブル伸び判定手段は、左操舵されたときにケーブルが伸びきったときの操舵ハンドル角度と転舵角度との偏差と、右操舵されたときにケーブルが伸びきったときの操舵ハンドル角度と転舵角度との偏差と、の和が所定値以上の場合、ケーブル伸びの異常が発生したと判定するため、通常の操舵時等、転舵アクチュエータ11が作動することで転舵角度が常に変化する車両条件においても、精度良くケーブル伸び量の異常判定を行うことができる。
(8) 前記操舵ハンドル1に入力される運転者の操舵トルクを検出するトルクセンサ2(操舵トルク検出手段)を設け、前記ケーブル伸び判定手段は、前記操舵トルクが所定値以上になったとき、前記ケーブルが伸びきったと判断するため、電動パワーステアリング状態において、バックアップケーブル16,17が伸びきった状態になると操舵トルクが急激に増加するという特性を利用し、精度良くケーブルの伸びきりを判断することができる。
以上、本発明の車両用操舵制御装置を実施例1〜実施例4に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これら実施例1〜実施例4に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、反力モータ電流によりケーブルが伸びったと判断する例を示し、実施例2では、目標操舵ハンドル角度と実操舵ハンドル角度との偏差によりケーブルが伸びったと判断する例を示し、実施例3では、転舵トルクによりケーブルが伸びったと判断する例を示し、実施例4では、操舵トルクによりによりケーブルが伸びったと判断する例を示した。しかし、これらの実施例1〜4に限られるものではなく、要するに、操舵反力アクチュエータあるいは運転者により操舵部が左右に回転されたとき、ケーブルが伸びきった操舵部の回転位置に基づいてケーブル伸びを判定するケーブル伸び判定手段を設けたものであれば、本発明に含まれる。
実施例1〜4では、バックアップケーブル機構を備えたステアバイワイヤシステムによる車両用操舵制御装置を示したが、バックアップクラッチを持たず操舵部と転舵部とをケーブルを介して常時機械的に連結するようにした車両用操舵制御装置にも適用できる。要するに、運転者が操作する操舵部と、操向輪を転舵する転舵部と、をケーブルで機械的に連結するケーブルコラム部を備えた車両用操舵制御装置には適用することができる。
実施例1の車両用操舵制御装置を示す全体システム図である。 実施例1の車両用操舵制御装置のバックアップケーブル機構を示す平面図である。 実施例1のステアバイワイヤシステムにて実行されるケーブル伸び判定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のケーブル伸び判定において反力モータに電流を流したときの操舵ハンドル角度との関係図である。 実施例2のステアバイワイヤシステムにて実行されるケーブル伸び判定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2のケーブル伸び判定において操舵ハンドル角度と(指令角度−実操舵ハンドル角度)との関係図である。 実施例3のステアバイワイヤシステムにて実行されるケーブル伸び判定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例4のステアバイワイヤシステムにて実行されるケーブル伸び判定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例4のケーブル伸び判定において操舵トルクと(操舵ハンドル角度−転舵角度)との関係図である。 実施例4においてバックアップケーブル伸び量を推定する角度の求め方を説明する図である。
符号の説明
1 操舵ハンドル(操舵部)
2 トルクセンサ(操舵トルク検出手段)
3 操舵ハンドル角度センサ(操舵回転角検出手段)
4 反力モータ(操舵反力アクチュエータ)
5 反力制御装置
6 バックアップクラッチ
7 バックアップケーブル機構(ケーブルコラム部)
8 転舵角度センサ(転舵角検出手段)
9 転舵モータ
10 転舵制御装置
11 転舵アクチュエータ(転舵部)
12 操向輪
13 通信線
14 プーリ
15 ケース
16 インナーケーブル(ケーブル)
17 アウターケーブル(ケーブル)
18 張力調整バネ
19 転舵トルクセンサ(転舵トルク検出手段)

Claims (9)

  1. 運転者が操作する操舵部と、操向輪を転舵する転舵部と、をケーブルで機械的に連結するケーブルコラム部を備えた車両用操舵制御装置において、
    前記操舵部が左右に回転されたとき、前記ケーブルが伸びきった前記操舵部の回転位置に基づいてケーブル伸びを判定するケーブル伸び判定手段を設けたことを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 請求項1に記載された車両用操舵制御装置において、
    前記操舵部の操舵回転角を検出する操舵回転角検出手段を設け、
    前記ケーブル伸び判定手段は、前記操舵部が左回転されたときに前記ケーブルが伸びきったときの前記操舵回転角と、前記操舵部が右回転されたときに前記ケーブルが伸びきったときの前記操舵回転角と、の偏差が所定値以上の場合、ケーブル伸びの異常が発生したと判定することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  3. 請求項1に記載された車両用操舵制御装置において、
    前記操舵部の操舵回転角を検出する操舵回転角検出手段と、前記転舵部の転舵角を検出する転舵角検出手段と、を設け、
    前記ケーブル伸び判定手段は、前記操舵部が左回転されたときに前記ケーブルが伸びきったときの前記操舵回転角と前記転舵角との偏差と、前記操舵部が右回転されたときに前記ケーブルが伸びきったときの前記操舵回転角と前記転舵角との偏差と、の差分が所定値以上の場合、ケーブル伸びの異常が発生したと判定することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載された車両用操舵制御装置において、
    前記操舵部に操舵反力を付与する操舵反力アクチュエータを設け、
    前記ケーブル伸び判定手段は、前記操舵反力アクチュエータで前記操舵部を回転させることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  5. 請求項4に記載された車両用操舵制御装置において、
    前記操舵反力アクチュエータの電流を検出する電流検出手段を設け、
    前記ケーブル伸び判定手段は、前記電流値が所定値以上になったとき、前記ケーブルが伸びきったと判断することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  6. 請求項4に記載された車両用操舵制御装置において、
    前記操舵部の操舵回転角を検出する操舵回転角検出手段を設け、
    前記ケーブル伸び判定手段は、前記操舵反力アクチュエータで前記操舵部を回転させたときの目標回転角と前記操舵回転角との偏差が所定値以上になったとき、前記ケーブルが伸びきったと判断することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  7. 請求項4に記載された車両用操舵制御装置において、
    前記転舵部の転舵トルクを検出する転舵トルク検出手段を設け、
    前記ケーブル伸び判定手段は、前記操舵反力アクチュエータで前記操舵部を回転させたときの前記転舵トルクが所定値以上になったとき、前記ケーブルが伸びきったと判断することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  8. 請求項1乃至3の何れか1項に記載された車両用操舵制御装置において、
    前記操舵部に入力される運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段を設け、
    前記ケーブル伸び判定手段は、前記操舵トルクが所定値以上になったとき、前記ケーブルが伸びきったと判断することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  9. 運転者が操作する操舵部と、操向輪を転舵する転舵部と、をケーブルで機械的に連結するケーブルコラム部を備えた車両用操舵制御装置において、
    前記操舵部が左右に回転されたとき、前記ケーブルが伸びきった前記操舵部の回転位置に基づいてケーブル伸びを判定することを特徴とする車両用操舵制御装置。
JP2005092601A 2005-03-28 2005-03-28 車両用操舵制御装置 Expired - Fee Related JP4622622B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005092601A JP4622622B2 (ja) 2005-03-28 2005-03-28 車両用操舵制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005092601A JP4622622B2 (ja) 2005-03-28 2005-03-28 車両用操舵制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006273051A true JP2006273051A (ja) 2006-10-12
JP4622622B2 JP4622622B2 (ja) 2011-02-02

Family

ID=37208211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005092601A Expired - Fee Related JP4622622B2 (ja) 2005-03-28 2005-03-28 車両用操舵制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4622622B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006321434A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Tokai Rika Co Ltd 操舵装置
WO2008059731A1 (fr) * 2006-11-17 2008-05-22 Jtekt Corporation Dispositif de direction de véhicule

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106828591B (zh) * 2017-01-13 2019-03-26 合肥工业大学 一种电动助力转向系统多模式切换控制方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002225733A (ja) * 2001-01-29 2002-08-14 Koyo Seiko Co Ltd 車両用操舵装置
JP2002316655A (ja) * 2001-04-25 2002-10-29 Honda Motor Co Ltd 車両用操舵装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002225733A (ja) * 2001-01-29 2002-08-14 Koyo Seiko Co Ltd 車両用操舵装置
JP2002316655A (ja) * 2001-04-25 2002-10-29 Honda Motor Co Ltd 車両用操舵装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006321434A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Tokai Rika Co Ltd 操舵装置
WO2008059731A1 (fr) * 2006-11-17 2008-05-22 Jtekt Corporation Dispositif de direction de véhicule
JP2008126752A (ja) * 2006-11-17 2008-06-05 Jtekt Corp 車両用操舵装置
US8185270B2 (en) 2006-11-17 2012-05-22 Jtekt Corporation Vehicle steering device

Also Published As

Publication number Publication date
JP4622622B2 (ja) 2011-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10011297B2 (en) Vehicle steering device
US9975572B2 (en) In-vehicle device controller and power steering device
US11192576B2 (en) Steering device
JP4984598B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP6053651B2 (ja) パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置
JP3777398B2 (ja) 車両用操舵制御装置
JP6078444B2 (ja) パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置
US7575092B2 (en) Vehicle steering control device
JP2944867B2 (ja) 電動パワーステアリング制御装置
JP5257050B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
EP2161179B1 (en) Electric power steering device
JP5136283B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5298478B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
US7002313B2 (en) Electric power steering device control apparatus
JP4622622B2 (ja) 車両用操舵制御装置
JP4539923B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP2004114755A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4048082B2 (ja) 操舵装置のモータ駆動方法
JP5332213B2 (ja) ステアバイワイヤシステムの診断装置およびステアバイワイヤシステムの診断方法
JP4844050B2 (ja) 車両の操舵軸回転異常範囲判定装置および操舵軸回転異常範囲判定方法
JP2009067222A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5092509B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5181540B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2005254982A (ja) 車両用可変舵角装置
JP2006051912A (ja) 電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101005

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees