JP2006272770A - 記録装置及び記録装置の制御方法 - Google Patents

記録装置及び記録装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 エンコーダからの出力信号に誤りが生じた場合においても、記録結果に悪影響を及ぼすのを回避する。
【解決手段】 記録ヘッドを搭載したキャリッジを、記録媒体上で移動させて記録を行い、キャリッジの移動方向に沿って配置され、所定間隔でスリットが設けられたスケール223と、キャリッジに搭載され、スリットを検出して信号を出力するエンコーダ222とを備える記録装置において、キャリッジが一定の速度で移動しているときに、エンコーダの出力信号の周期をエンコーダ周期確認手段218でチェックし、周期に異常があることが検出された場合、リニアスケール移動手段224によってスケールをキャリッジの移動方向と略直交する上下方向に移動させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、記録装置及び記録装置の制御方法に関し、より詳細には、記録ヘッドを搭載したキャリッジを、記録媒体上で移動させて記録を行い、キャリッジの移動方向に沿って配置され、所定間隔でスリットが設けられたスケールと、キャリッジに搭載され、スリットを検出して信号を出力するエンコーダとを備える記録装置におけるキャリッジの位置検出に関するものである。
例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行うプリンタが広く使用されている。
現在知られている記録方式の中で、インクジェット方式は、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に優れている、等の特徴を備えている。そのため、近年、インクジェット方式を採用した記録装置が特に注目されている。インクジェット方式を採用した記録装置の基本的な構成としては、所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを用紙等の記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復走査させながら記録を行なうシリアル記録方式が、安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
まず従来のインクジェット記録装置(プリンタ)内の制御システムの構成について説明する。図1は、一般的なインクジェット記録装置内の制御システムの構成を示すブロック図である。
このブロック図において、100は記録装置に接続されたホストコンピュータであり、所定のOSに基づいてシステムプログラムが各種アプリケーションプログラムの実行状態を管理しており、記録装置に記録データを送信するためのプリンタ制御プログラム(プリンタドライバ)はこのシステムプログラム上で動作する。
101はホストコンピュータ101からの記録データを記録装置102に送信すると共に、記録装置からホストコンピュータへの各種信号を伝達するための、ホストコンピュータ101と記録装置102とを接続するインターフェイスケーブルであり、パラレル(セントロI/F)あるいはシリアル(USB I/F)のインターフェイス規格に基づいた構成となっている。
102はインクジェット記録装置であり、103は該インクジェット記録装置102のシステム制御部である。
システム制御部103の内部構成を説明すると、104はホストコンピュータ101からの記録データを受信すると共に各種データを送信するためのインターフェイス部であり、パラレル(セントロI/F)あるいはシリアル(USB I/F)のインターフェイスが使われる。このインターフェイス部104で取り込んだ記録データは、データ受信バッファとなるDRAM108に転送されて格納される。105はプリンタを記録可能状態にするための起動スイッチや記録可能状態になったことを目視で分かるようにするためのLEDを有する、ユーザインタフェースとして働くオペレーション部である。
106は制御プログラムに従って装置全体を制御するCPU、107はCPU106が実行する制御プログラムを格納するプログラムROM、108は各種データを一時的に格納するためのダイナミックRAM(DRAM)であり、記録データに対しては受信バッファとして、記録ヘッドに転送する実記録データに対してはプリントバッファとして機能する。
109はホストコンピュータ101から受信した記録データを、実際に記録ヘッドが記録を行うための実記録データに変換し、その実記録データを記録ヘッド110に転送するなどの記録ヘッド制御、各種モータ制御、オペレーション制御等を行うシステム制御IC(ASIC)である。
110はシステム制御IC109から送られてくる実記録データに基づいてインクを吐出する記録ヘッドである。111は記録ヘッドを着脱可能に搭載し主走査方向の往復移動を可能にしているキャリッジである。
112はリニアエンコーダであり、キャリッジ111上に搭載されキャリッジ111の移動に伴って記録ヘッド110の位置情報及び速度情報を表すパルス信号をシステム制御IC109へ出力する。システム制御IC109ではこのパルス信号に基づいて記録ヘッド110のインク吐出タイミング(記録タイミング)信号を生成して、そのインク吐出タイミングに合わせて記録ヘッド110に実記録データ及び吐出信号を転送するようにしいる。更にシステム制御IC109ではこのパルス信号から記録ヘッド110を搭載したキャリッジ111が予め設定してある目標速度で移動するよう管理もしている。
114は記録ヘッド110を搭載したキャリッジ111を搬送するためのキャリッジモータ、115は記録紙搬送のための紙搬送モータである。116、117はキャリッジモータ114、紙搬送モータ115を駆動するためのモータドライバで、記録制御を行うときに紙面上に画像が形成されるようシステム制御IC109により記録データ処理と共に制御している。
また、118はシステム制御部103、記録ヘッド110、モータドライバ116,117を駆動するための電力を供給するための主電源である。
このように従来のインクジェット記録装置102においては、記録タイミング信号をリニアエンコーダ112の出力信号から生成するものが一般的である。このリニアエンコーダ112の動作を説明すると、リニアエンコーダ112の分解能に合わせて所定間隔のスリット(スリット)が設けられているリニアスケール113と共に使用し、キャリッジ111に搭載されているリニアエンコーダ112がインクジェット記録装置102内に走査方向に沿って取り付けられているリニアスケール113のスリットを光学的に読み取ることで、リニアエンコーダ112からパルス信号が出力される。
リニアエンコーダ112から出力されるパルス信号としては、90度位相が異なるA相及びB相の2つの信号があり、この2つのパルス信号のうちのどちらか一方を使って記録ヘッドの記録タイミング信号を生成する(特許文献1)。
特開2003−145730号公報
しかしながら、記録装置を使用している間に、記録装置内に取り付けられたリニアスケールが汚れたり傷が付いたりした場合、リニアエンコーダがリニアスケール上のスリットを正確に読み取ることが難しくなり、リニアエンコーダからのパルス信号と記録ヘッドの位置との対応関係がずれてしまう。
このような場合には、パルス信号の周期が長くなったり短くなったりするが、そうなると記録ヘッドへのデータ転送や記録タイミングが正常に制御できなくなってしまい、記録結果に悪影響を及ぼし、ひどい場合には記録動作に支障をきたしエラーが発生する場合がある。
この問題はインクジェット方式の記録装置に限ったものではなく、記録ヘッドを走査させて記録を行い、エンコーダを利用して記録ヘッドの位置を管理するあらゆる方式の記録装置に共通の問題である。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、何らかの理由でエンコーダからの出力信号に誤りが生じた場合においても、記録結果に悪影響を及ぼすのを回避することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一態様としての記録装置は、記録ヘッドを搭載したキャリッジを、記録媒体上で移動させて記録を行う記録装置であって、
前記キャリッジの移動方向に沿って配置され、所定間隔でスリットが設けられたスケールと、
前記キャリッジに搭載され、前記スリットを検出して信号を出力するエンコーダと、
前記キャリッジが一定の速度で移動しているときに、前記エンコーダの出力信号の周期をチェックする周期確認手段と、
前記周期確認手段によって前記周期に異常があることが検出された場合、前記スケールを前記キャリッジの移動方向と略直交する方向に移動させるスケール移動手段と、を備えている。
また、上記目的を達成する本発明の別の態様としての記録装置の制御方法は、記録ヘッドを搭載したキャリッジを、記録媒体上で移動させて記録を行い、前記キャリッジの移動方向に沿って配置され、所定間隔でスリットが設けられたスケールと、前記キャリッジに搭載され、前記スリットを検出して信号を出力するエンコーダとを備える記録装置の制御方法であって、
前記キャリッジが一定の速度で移動しているときに、前記エンコーダの出力信号の周期をチェックする周期確認工程と、
前記周期確認工程で前記周期に異常があることが検出された場合、前記スケールを前記キャリッジの移動方向と略直交する方向に移動させるスケール移動工程と、を有している。
すなわち、本発明では、記録ヘッドを搭載したキャリッジを、記録媒体上で移動させて記録を行い、キャリッジの移動方向に沿って配置され、所定間隔でスリットが設けられたスケールと、キャリッジに搭載され、スリットを検出して信号を出力するエンコーダとを備える記録装置において、キャリッジが一定の速度で移動しているときに、エンコーダの出力信号の周期をチェックし、周期に異常があることが検出された場合、スケールをキャリッジの移動方向と略直交する方向に移動させる。
このようにすると、エンコーダから出力される信号の周期に異常が検出されると、スケールの位置がキャリッジの移動方向と略直交する方向(記録装置を設置した状態における上下方向)に移動されるので、スケールに汚れや傷があっても、エンコーダがスリットを正しく検出できる可能性が高くなり、スケールの汚れや傷に起因する記録結果への悪影響やエラーをかなりの程度防止することができる。
従って、何らかの理由でエンコーダからの出力信号に誤りが生じた場合においても、記録結果に悪影響を及ぼすのをかなりの程度で回避することが可能となる。
なお、スケール移動手段は、エンコーダのスリットに対する検出範囲内でスケールを移動させるのがよい。
スケール移動手段による移動の後に、周期確認手段によるチェックを再度行わせ、該チェックによって周期の異常が検出された場合、スケール移動手段による移動を再度行わせるように制御してもよい。
この場合、スケール移動手段による移動を再度行わせるときに、移動の方向を反転させてもよい。
周期確認手段は、出力信号の周期が予め設定された目標周期を中心とした所定範囲内にない場合に周期の異常を示す信号を出力するのがよい。
ここで、記録装置が一定の速度が異なる複数のモードを有している場合には、各モードに対応して目標周期及び所定範囲が設定されるのがよい。
本発明を適用するのが好適な記録装置としては、インクジェット記録装置がある。
また、上記目的は上記の記録装置の制御方法をコンピュータ装置によって実行させるコンピュータプログラム、該プログラムを記憶する記憶媒体によっても達成される。
本発明によれば、エンコーダから出力される信号の周期に異常が検出されると、スケールの位置がキャリッジの移動方向と略直交する方向(上下方向)に移動されるので、スケールに汚れや傷があっても、エンコーダがスリットを正しく検出できる可能性が高くなり、スケールの汚れや傷に起因する記録結果への悪影響やエラーをかなりの程度防止することができる。
従って、何らかの理由でエンコーダからの出力信号に誤りが生じた場合においても、記録結果に悪影響を及ぼすのをかなりの程度で回避することが可能となる。
以下に、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット方式に従う記録ヘッドを用いた記録装置を例に挙げて説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」(「記録素子」と言う場合もある)とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
<インクジェット記録装置の説明>
図6は本発明の代表的な実施形態であるインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
図6に示すように、インクジェット記録装置(以下、記録装置という)は、インクジェット方式に従ってインクを吐出して記録を行なう記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2にキャリッジモータM1によって発生する駆動力を伝達機構4より伝え、キャリッジ2を矢印A方向に往復移動させるとともに、例えば、記録紙などの記録媒体Pを給紙機構5を介して給紙し、記録位置まで搬送し、その記録位置において記録ヘッド3から記録媒体Pにインクを吐出することで記録を行なう。
また、記録ヘッド3の状態を良好に維持するためにキャリッジ2を回復装置10の位置まで移動させ、間欠的に記録ヘッド3の吐出回復処理を行う。
記録装置1のキャリッジ2には記録ヘッド3を搭載するのみならず、記録ヘッド3に供給するインクを貯留するインクカートリッジ6を装着する。インクカートリッジ6はキャリッジ2に対して着脱自在になっている。
図6に示した記録装置はカラー記録が可能であり、そのためにキャリッジ2にはマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のインクを夫々、収容した4つのインクカートリッジを搭載している。これら4つのインクカートリッジは夫々独立に着脱可能である。
さて、キャリッジ2と記録ヘッド3とは、両部材の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達成維持できるようになっている。記録ヘッド3は、記録信号に応じてエネルギーを印加することにより、複数の吐出口からインクを選択的に吐出して記録する。特に、この実施形態の記録ヘッド3は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用し、熱エネルギーを発生するために電気熱変換体を備え、その電気熱変換体に印加される電気エネルギーが熱エネルギーへと変換され、その熱エネルギーをインクに与えることにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させる。この電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出する。
図6に示されているように、キャリッジ2はキャリッジモータM1の駆動力を伝達する伝達機構4の駆動ベルト7の一部に連結されており、ガイドシャフト13に沿って矢印A方向に摺動自在に案内支持されるようになっている。従って、キャリッジ2は、キャリッジモータM1の正転及び逆転によってガイドシャフト13に沿って往復移動する。また、キャリッジ2の移動方向(矢印A方向)に沿ってキャリッジ2の絶対位置を示すためのスケール8が備えられており、スケール8の両端の高さがほぼ同じになっている(スケール全体が水平になっている)。この実施形態では、リニアスケール8は透明なPETフィルムに必要なピッチで黒色のバーをパターンとして印刷したものを用いており、後述するようにキャリッジの移動方向と略直交する方向(図中、上下方向)に移動可能に配置されている。つまり、リニアスケール全体の位置が、記録装置内部において鉛直方向に変更可能である。
また、記録装置1には、記録ヘッド3の吐出口(不図示)が形成された吐出口面に対向してプラテン(不図示)が設けられており、キャリッジモータM1の駆動力によって記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2が往復移動されると同時に、記録ヘッド3に記録信号を与えてインクを吐出することによって、プラテン上に搬送された記録媒体Pの全幅にわたって記録が行われる。
さらに、図6において、14は記録媒体Pを搬送するために搬送モータM2によって駆動される搬送ローラ、15はバネ(不図示)により記録媒体Pを搬送ローラ14に当接するピンチローラ、16はピンチローラ15を回転自在に支持するピンチローラホルダ、17は搬送ローラ14の一端に固着された搬送ローラギアである。そして、搬送ローラギア17に中間ギア(不図示)を介して伝達された搬送モータM2の回転により、搬送ローラ14が駆動される。
またさらに、20は記録ヘッド3によって画像が形成された記録媒体Pを記録装置外ヘ排出するための排出ローラであり、搬送モータM2の回転が伝達されることで駆動されるようになっている。なお、排出ローラ20は記録媒体Pをバネ(不図示)により圧接する拍車ローラ(不図示)により当接する。22は拍車ローラを回転自在に支持する拍車ホルダである。
またさらに、記録装置には、図1に示されているように、記録ヘッド3を搭載するキャリッジ2の記録動作のための往復運動の範囲外(記録領域外)の所望位置(例えば、ホームポジションに対応する位置)に、記録ヘッド3の吐出不良を回復するための回復装置10が配設されている。
回復装置10は、記録ヘッド3の吐出口面をキャッピングするキャッピング機構11と記録ヘッド3の吐出口面をクリーニングするワイピング機構12を備えており、キャッピング機構11による吐出口面のキャッピングに連動して回復装置内の吸引手段(吸引ポンプ等)により吐出口からインクを強制的に排出させ、それによって、記録ヘッド3のインク流路内の粘度の増したインクや気泡等を除去するなどの吐出回復処理を行う。
また、非記録動作時等には、記録ヘッド3の吐出口面をキャッピング機構11によるキャッピングすることによって、記録ヘッド3を保護するとともにインクの蒸発や乾燥を防止することができる。一方、ワイピング機構12はキャッピング機構11の近傍に配され、記録ヘッド3の吐出口面に付着したインク液滴を拭き取るようになっている。
これらキャッピング機構11及びワイピング機構12により、記録ヘッド3のインク吐出状態を正常に保つことが可能となっている。
<制御構成の説明>
次に、上記で説明したインクジェット記録装置内の制御システムの構成について説明する。図2は本実施形態に関連するホストコンピュータ及びインクジェット記録装置内の制御システムの構成を示すブロック図である。
図2のブロック図において、200は記録装置に接続されたホストコンピュータであり、所定のOSに基づいてシステムプログラムが各種アプリケーションプログラムの実行状態を管理している。ホストコンピュータ200には、システムプログラム上で動作するプリンタドライバ201がインストールされており、このプリントドライバは、動作中の各種アプリケーションプログラム上で記録が指示されると、記録すべきファイルの画像データをブラック、シアン、マセンタ、イエローなどの記録装置が実際の記録に使用するインクの色に対応した記録データに変換して記録装置210へ出力する。
202はホストコンピュータ200からの記録データを記録装置210に送信すると共に、記録装置210からホストコンピュータ200への各種信号を伝達する双方向通信のための、ホストコンピュータと記録装置とを接続するインターフェイスであり、パラレル(セントロI/F)あるいはシリアル(USB I/F)などのインターフェイス規格に基づいたケーブル、あるいは各種規格に基づいた無線であってもよい。
210は記録装置であり、211は記録装置210内の各部分を制御するシステム制御部である。
システム制御部211内の構成を説明すると、212はホストコンピュータとの双方向通信を制御するインターフェイスコントローラであり、USB I/F又はセントロI/Fのいずれにも対応可能なように構成されている。あるいは、各種規格に基づく無線での通信を制御する構成としても良い。例えばこのインターフェイスコントローラ212では、受信した記録データのデータ受信バッファとなるDRAM215への転送、記録装置210内の内部状態を示すステイタス情報をホストコンピュータ200上のプリンタドライバ201への送信等を行う。
213は制御プログラムに従って装置全体を制御するCPUであり、214はCPU213が実行する各制御プログラムを格納するプログラムROMである。215は各種データを一時的に格納するためのDRAMであり、ホストコンピュータ200から送られてくる記録データに対しては受信バッファとして、記録ヘッドに転送する実記録データにはプリントバッファとして機能し、更にCPU213のワークバッファとしての役目も果たしている。
216はシステム制御IC(ASIC)であり、主にホストコンピュータ200からインターフェイス206を通じて送られてくる記録データを実際に記録ヘッド220がインクを吐出して記録を実行するためのデータ(以降、実記録データと呼ぶ)に変換する記録データ処理、変換した実記録データを記録ヘッドに転送する記録データ転送制御、記録ヘッド220内にあるブラック、シアン、マセンタ、イエローなどのインクをそれぞれのノズルから紙面上にインクを吐出させるための記録ヘッド駆動制御、記録装置210内の各種モータを駆動するドライバICを制御するためのモータ駆動制御、そしてシステム内の時間管理(ある所定の設定時間をセットし、その時間が経過する毎にCPU213に対して割り込み処理を行う)を行うためのタイマー割り込み制御など記録制御を実行するときに必要となる各ブロックの制御をこのシステム制御IC216で全て行っている。
記録ヘッド制御でのインク吐出タイミングの制御やモータ駆動制御内で行われているモータを予め設定してある速度で駆動するためサーボ制御は、リニアエンコーダ222からのパルス信号を基準にして行われている。
217はオペレーション部であり、プリンタを記録可能な状態(スタンバイ状態)にするための起動スイッチとなるパワーキー、記録動作をキャンセルするためのリジュームキーや記録可能状態になったことを目視で分かるようにするためにLEDからなるパワーランプ、記録装置210のエラー状態を示すためのエラーランプを搭載しておりユーザインタフェースとして機能する。
218はエンコーダ周期確認手段であり、リニアエンコーダ222から出力されたパルス信号から生成された記録ヘッド位置信号の周期を予め設定してある周期と比較し、その結果をシステム制御IC206に出力する。また、エンコーダ周期確認手段218は、同時に記録ヘッド位置信号をシステム制御IC206内の記録ヘッド制御部やモータ制御部に出力するようにしている。
220は記録ヘッドである。221は記録ヘッドを搭載して主走査方向に往復移動させるためのキャリッジであり、このキャリッジ221内にリニアエンコーダ222が装着されている。
222はリニアエンコーダであり、キャリッジ221が主走査方向に移動すると位相が90°ずれたA相及びB相の2つのパルス信号を出力する。この2つのパルス信号はディユーティーがおおよそ50%の信号である。そのパルス信号はシステム制御部211内のエンコーダ周期確認手段218に入力される。
223はリニアスケールであり、リニアエンコーダ222によって読み取り可能なように記録装置の主走査方向に沿って取り付けられている。キャリッジ221が移動する場合にはリニアエンコーダ222の光軸が必ずリニアスケール223のスリット上を通るようにしている。また、リニアスケール223にはリニアエンコーダ222の分解能と同じ分解能のスリットが設けられている。
224はリニアスケール移動手段であり、エンコーダ周期確認手段218によってエンコーダ出力信号の周期が正常でないと判定された場合に、リニアスケール223の位置を走査方向と略直交する方向(上下方向)に移動させる。但し、この移動距離は、リニアスケール223からリニアエンコーダ222の光軸が外れない範囲としている。例えば移動距離をa、リニアスケール223の上下方向の幅をbとした場合に、移動距離aを、b/2未満とする。
230は記録ヘッド220を搬送するためのキャリッジモータ、231は記録紙搬送するための紙搬送モータである。232、233はキャリッジモータ230、紙搬送モータ231を駆動するためのモータドライバである。
240は記録装置210内の主電源であり、記録装置210内の各部分に駆動電力を供給している。
次に、エンコーダ周期確認手段218内の構成と動作についてより詳細に説明する。図3はエンコーダ周期確認手段218内の各ブロックと関連する部分を示すブロック図である。
311はエンコーダ信号選択手段であって、ここではエンコーダ222から出力されるパルス信号であるA相及びB相の2つの内のどのパルス信号を記録ヘッド制御、サーボ制御の基準となる信号として用いるのかを選択する。
312は記録ヘッド位置信号生成手段であり、エンコーダ信号選択手段311で選択したパルス信号のエッジを検出して記録ヘッド位置信号を生成して出力する。立ち上がりエッジ又は立下りエッジのどちらを基準にするかは予め設定しておく。
313は周期算出手段であり、記録ヘッド位置信号生成手段312から送られてくる記録ヘッド位置信号の周期を算出する。以下では、この周期算出手段313によって算出された周期をt0とする。
314は記録ヘッド位置信号周期判定手段、315は記録ヘッド等速位置設定レジスタ、316は記録ヘッド等速移動周期設定レジスタ、317は速度変動分周期設定レジスタである。
340は記録ヘッド位置信号のパルス数をカウントするカウント手段である。記録ヘッド位置信号カウント手段340は記録ヘッドの初期位置(カウント数=0)からカウントを開始していくが、そのカウンタ値によって現在の記録ヘッドの位置がどこにあるかを把握できるようにしている。以下では、記録ヘッド位置信号カウント手段340のカウンタ値を“リアルカウンタ値x0”と呼ぶ。
また、記録ヘッド等速位置設定レジスタ315には記録ヘッドが等速で移動する位置情報を予め設定しておくが、例えば記録ヘッドが等速で移動を開始する位置の記録ヘッド位置信号のカウンタ値を“等速スタートカウンタ値xl”とし、記録ヘッドが等速で移動を終了する位置の記録ヘッド位置信号のカウンタ値を“等速エンドカウンタ値x2”としてそれぞれ設定しておく。
さらに記録ヘッドが等速で移動するときの目標となる記録ヘッド移動速度を記録ヘッド位置信号の周期に置き換えて、その設定値を“目標周期t”として記録ヘッド等速移動周期設定レジスタ316に設定し、記録ヘッドが目標となる速度で移動するときの許容可能な速度変動分を記録ヘッド位置信号の周期変動値に置き換えて、その設定値を“許容変動周期Δt”として速度変動分周期設定レジスタ317に予め設定しておく。
なお、記録ヘッド位置信号生成手段312から出力された記録ヘッド位置信号が入力されるモータ制御部330、記録ヘッド吐出制御部320、及び上記で説明した記録ヘッド位置信号カウント手段340、並びに記録ヘッド位置信号周期判定手段314からの信号が入力されるエンコーダ周期判定部350は、図2のシステム制御IC216内に設けられている。
<エンコーダ周期確認手段の処理>
次に、エンコーダ周期確認手段218の処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。
まずエンコーダの出力信号が入力されると(ステップS401)、エンコーダ信号選択手段311は、エンコーダ301からの出力信号に対してA相、B相のどちらかを選択して出力する(ステップS402)。次に記録ヘッド位置信号生成手段312は、入力された信号の立ち上がりエッジあるいは立下りエッジの一方に対して記録ヘッド位置信号を生成し、記録ヘッド吐出制御部320、モータ制御部330、記録ヘッド位置信号カウント手段340及び周期算出手段313に出力する(ステップS403)。記録ヘッド位置信号カウント手段340は、入力された記録ヘッド位置信号のカウントを開始する。
周期算出手段313は、順次入力されてくる記録ヘッド位置信号の周期を算出し、その値t0を記録ヘッド位置信号周期判定手段314に出力する(ステップS404)。
記録ヘッド位置信号周期判定手段314は、記録ヘッド位置信号カウント手段340の“リアルカウンタ値x0”を監視しており、“リアルカウンタ値x0”が記録ヘッド等速位置設定レジスタ315の“等速スタートカウンタ値x1”以上となったときに記録ヘッド位置信号の周期判定処理を開始し、“リアルカウンタ値x0”が“等速エンドカウンタ値x2”を越えたときに周期判定処理を終了する。従って、記録ヘッド位置信号周期判定手段314は、“リアルカウンタ値x0”がこの条件(x1≦x0≦x2)を満たしているか否かを、x1≦x0の判定(ステップS405)とx1≦x0の判定(ステップS406)との2段階に分けて行う。ステップS405で、x0≦x2を満たしていない、すなわち、x0<x1であると判定された場合には、x1≦x0を満たすまで待機する。
一方、リアルカウンタ値x0”がステップS405及びS406の条件をいずれも満たしている場合、記録ヘッド位置信号周期判定手段314は、記録ヘッド位置信号の周期が設定された範囲に入っているか判定する。ここでの判定方法としては、周期算出手段にて算出した周期の“算出値t0”が記録ヘッド等速移動周期設定レジスタ316に設定してある“目標周期t”に対して速度変動分周期設定レジスタ317に設定してある“許容速度変動分Δt”以上に大きく変動してないかをチェックする。つまり、“目標周期t”と“許容変動周期Δt”から求めた“目標周期下限値t−Δt”及び“目標周期上限値t+Δt”と、周期算出手段の“算出値t0”とを比較し、“算出値t0”が、t−Δt≦t0≦t+Δtを満たすかどうかを判定する(ステップS407)。そして判定結果をエンコーダ周期判定部350に送信する(ステップS408)。
ステップS406で、x0≦x2を満たしていない、すなわち、x0>x2となったと判定された場合、周期判定処理を終了する。
図4に示した処理は、記録ヘッドの移動が初期位置から離れていく方向に移動する場合、すなわち、記録ヘッド位置信号カウント手段340がカウントアップする方向に移動する場合の処理であり、記録ヘッド位置信号カウント手段340の“リアルカウンタ値x0”が、記録ヘッド等速位置設定レジスタ315の“等速スタートカウンタ値x1”から“等速エンドカウンタ値x2”まで記録ヘッド位置信号周期判定手段314による周期判定処理を行う。一方、記録ヘッドが初期位置に向かう方向に移動する場合、すなわち、記録ヘッド位置信号カウント手段340がカウントダウンする方向へ移動する場合には、“等速エンドカウンタ値x2”の位置から記録ヘッド位置信号判定314の周期判定処理が開始され、“等速スタートカウンタ値x1”の位置で終了する。こうすることで、記録ヘッドが往復移動する場合の等速移動時において、記録ヘッド位置信号周期判定手段314の周期判定処理が正しく機能することになる。
記録ヘッド位置信号周期判定手段314の周期判定処理は、記録ヘッドが等速移動する記録装置のいかなる動作モードにおいても有効であり、例えば記録装置の初期化動作モード時は、そのときの記録ヘッド等速移動時におけるエンコーダ周期と許容変動周期を、また記録モード時には、設定された記録モードでの等速移動時におけるエンコーダ周期と許容変動周期を、記録ヘッド等速移動周期設定レジスタ316、速度変動分周期設定レジスタ317に設定する。このようにして対応する動作モードに応じて、記録ヘッド位置信号周期判定手段314によってエンコーダ周期のチェックが行われ、記録ヘッド位置信号が正常であるか否かが判定される。
なお、記録モードとして、例えば“はやい”、“標準”、“きれい”等の複数のモードを有し、各モードに応じて記録ヘッドの走査速度を変更する記録装置では、設定された記録モードに応じてヘッド位置信号周期設定レジスタ316、速度変動分周期設定レジスタ317に等速移動時のエンコーダ周期、許容変動周期を設定するようにする。
このような走査速度の異なる動作モード及び記録モードに対応したレジスタの設定値は、ROMやRAM等の所定の記憶領域にテーブル形式で記憶しておくようにするとよい。
<リニアスケール移動手段の処理>
次に、記録装置が記録動作モード時において、エンコーダ周期判定手段の判定結果に対してスケール移動手段をどのように制御するかについて説明する。図5A及び5Bは、エンコーダ周期判定手段の判定結果に対するリニアスケール移動手段の処理を示すフローチャートである。
記録動作モードが開始されると(ステップS501)、実際の記録動作を開始する前に位置信号周期設定レジスタ316、速度変動分周期設定レジスタ317に、設定された記録モードに対応した目標周期tと許容変動周期Δtを設定する(ステップS502)。その後記録動作を開始する(ステップS503)。
記録ヘッドが走査を開始するとエンコーダからパルス信号が出力されるが、このパルス信号の出力に応じて上記で図4に関して説明したエンコーダ周期確認手段218による処理が開始され、上述のように記録ヘッド位置信号周期判定手段314によって、周期算出手段313の算出値t0、目標周期t、許容変動周期Δtから求めた目標周期上限値t+Δt及び目標周期下限値t−Δが、t−Δt≦t0≦t+Δtを満たす(OK)か否(NG)かを判定する(ステップS504)。判定結果は、OK又はNGとしてエンコーダ周期判定部350に送信される。
判定結果がOKの場合(ステップS505)、次のエンコーダ周期を確認すべくステップS504へ処理を戻す。一方、判定結果がNGの場合(ステップS506)、この時の記録ヘッド位置信号カウント手段340のカウンタ値を“エラーカウンタ値x3”として保存しておく(ステップS507)。その後システム制御部によってリニアスケール移動手段を制御してリニアスケールの位置を上下方向の幅の中心から上方向に距離aだけ移動させる(ステップS508)。なお、ここでリニアスケールの上下方向の幅をbとした場合に移動可能な距離aは、b/2未満とする。
リニアスケールを上方向に移動させた後、エンコーダ出力信号の周期に異常がないかどうか、記録ヘッドを再び走査させ(ステップS509)、エンコーダ周期確認手段218にて上記と同様に条件を満たす(OK)か否(NG)かを判定する(ステップS510)。判定結果は、OK又はNGとしてエンコーダ周期判定部350に送信される。
この判定結果がOKの場合(ステップS511)、記録ヘッド位置信号カウント手段340のカウンタ値が、保存した“エラーカウンタ値x3”になるところから記録を再び開始する(ステップS512)。その後、次のエンコーダ周期を確認すべくステップS504へ処理を戻す。
判定結果がNGの場合(ステップS513)、その時の記録ヘッド位置信号カウント手段340のカウンタ値を“エラーカウンタ値x4”として保存しておく(ステップS514)。その後システム制御部によってリニアスケール移動手段を制御してリニアスケールの位置を中心から下方向に距離aだけ移動させる(ステップS515)。ここでもリニアスケールの上下方向の幅をbとした場合に移動可能な距離aは、b/2未満である。
リニアスケールを下方向に移動させた後、エンコーダ出力信号の周期に異常がないかどうか、記録ヘッドを再び走査させ(ステップS516)、エンコーダ周期確認手段218にて上記と同様に条件を満たす(OK)か否(NG)かを判定する(ステップS517)。判定結果は、OK又はNGとしてエンコーダ周期判定部350に送信される。
この判定結果がOKの場合(ステップS518)、記録ヘッド位置信号カウント手段340のカウンタ値が保存した“エラーカウンタ値x4”になる位置から記録を再び開始する(ステップS519)。
一方、判定結果がNGの場合(ステップS520)、システム制御部はエラー処理に移行し(ステップS521)、エラー表示を行なってユーザへ通知する。
以上のように本実施形態では、エンコーダ周期確認手段によってエンコーダ出力信号の周期が設定値に対して所定範囲内にない場合には、リニアスケールに異常が生じ、正しく読み取れなくなったと認識して、リニアスケール移動手段によってリニアスケールの位置を、エンコーダの読み取り幅内で走査方向と略直交する方向(上下方向)に平行移動させ、リニアスケール上に汚れや傷等があっても、エンコーダから正常な周期信号が発生できるようにしている。
もちろん、リニアスケール上にある汚れや傷がスリット全体に渡る場合には、本実施形態によっても正常な周期信号を出力することはできないが、一般的にはスリットの一部が汚れたり傷つく場合が多いことを考慮すると、本実施形態によって正常な周期信号を出力できるようになる可能性は高い。
本実施形態による効果をまとめると、以下の通りである。
(1)リニアスケールの部分的な汚れや傷等によってエンコーダから正しい周期信号が出力されなくなる場合においても、リニアスケールに対するエンコーダの読み取り位置を移動させることで、汚れや傷のある部分を回避して、エンコーダから正常な周期信号が出力される可能性が著しく向上する。
(2)初期化動作モードや記録モード等の移動速度が異なるような様々な動作モードにおいても、記録ヘッドが等速移動する範囲においてエンコーダ出力信号の周期に異常が生じたのを検出でき、検出された周期異常に対して適切な対応を行える。
<変形例>
上記の実施形態では、エンコーダ周期確認手段による判定結果がNGの場合、上方向及び下方向にそれぞれ距離aだけリニアスケールを移動させた後、再度エンコーダ周期を確認していずれの場合にもNGとなった場合にはエラー処理として終了していたが、リニアスケールを移動させる距離及び回数は上記実施形態での例に限定されるものではない。
例えば、上下各方向において、判定結果がOKになるまでリニアスケールをb/2未満の範囲内で所定距離ずつ複数回に分けて移動させるようにし、全ての位置でNGと判定された場合にエラー処理を行うようにしてもよい。
<他の実施形態>
上記実施形態では、インクジェット方式の記録装置に本発明を適用した場合を例にあげて説明したが、本発明はインクジェット方式の記録装置だけでなく、記録ヘッドを走査させて記録を行い、エンコーダを利用して記録ヘッドの位置を管理するあらゆる方式の記録装置に適用できる。
また、エンコーダの読み取り方式に関しても上記実施形態で例示した光学方式に限定されるものではなく、スケールに対するエンコーダの所定距離の移動に応じて信号が出力されれば他の方式(磁気的方式や機械的方式など)であってもよい。
本発明は、複数の機器から構成される記録システムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる記録装置に適用しても良い。
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置、或いはそれらの機能を併せ持つ複合機の形態を取るものであっても良い。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(本実施形態では図3に示すブロック図や図4、図5A及び5Bのフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
一般的なインクジェット記録装置内の制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の制御システムの構成を示すブロック図である。 エンコーダ周期確認手段内の各ブロックと関連する部分を示すブロック図である。 エンコーダ周期確認手段の処理を示すフローチャートである。 記録動作モードにおけるリニアエンコーダ移動手段の処理を示すフローチャートである。 本発明の代表的な実施形態であるインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
符号の説明
200 ホストコンピュータ
210 インクジェットプリンタ
211 システム制御部
213 CPU
216 システム制御IC
218 エンコーダ周期確認手段
220 記録ヘッド
221 キャリッジ
222 リニアエンコーダ
223 リニアスケール
224 リニアスケール移動手段
240 電源
311 エンコーダ信号選択手段
312 記録ヘッド位置信号生成手段
313 周期算出手段
314 記録ヘッド位置信号周期判定手段

Claims (8)

  1. 記録ヘッドを搭載したキャリッジを、記録媒体上で移動させて記録を行う記録装置であって、
    前記キャリッジの移動方向に沿って配置され、所定間隔でスリットが設けられたスケールと、
    前記キャリッジに搭載され、前記スリットを検出して信号を出力するエンコーダと、
    前記キャリッジが一定の速度で移動しているときに、前記エンコーダの出力信号の周期をチェックする周期確認手段と、
    前記周期確認手段によって前記周期に異常があることが検出された場合、前記スケールを前記キャリッジの移動方向と略直交する方向に移動させるスケール移動手段と、を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記スケール移動手段は、前記エンコーダの前記スリットに対する検出範囲内で前記スケールを移動させることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記スケール移動手段による前記移動の後に、前記周期確認手段による前記チェックを再度行わせ、該チェックによって前記周期の異常が検出された場合、前記スケール移動手段による前記移動を再度行わせるように制御する制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記スケール移動手段による前記移動を再度行わせるときに、前記移動の方向を反転させることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記周期確認手段は、前記出力信号の周期が予め設定された目標周期を中心とした所定範囲内にない場合に前記周期の異常を示す信号を出力することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記記録装置が前記一定の速度が異なる複数のモードを有しており、各モードに対応して前記目標周期及び前記所定範囲が設定されることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記記録ヘッドはインクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 記録ヘッドを搭載したキャリッジを、記録媒体上で移動させて記録を行い、前記キャリッジの移動方向に沿って配置され、所定間隔でスリットが設けられたスケールと、前記キャリッジに搭載され、前記スリットを検出して信号を出力するエンコーダとを備える記録装置の制御方法であって、
    前記キャリッジが一定の速度で移動しているときに、前記エンコーダの出力信号の周期をチェックする周期確認工程と、
    前記周期確認工程で前記周期に異常があることが検出された場合、前記スケールを前記キャリッジの移動方向と略直交する方向に移動させるスケール移動工程と、を有することを特徴とする記録装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011056855A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及びプログラム

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