JP2006272670A - プリプラ式射出成形装置 - Google Patents

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明夫 小林
Keiji Azuma
啓二 東
Takashi Matsuo
隆史 松尾
Yutaka Maruta
豊 丸田
Toshio Sugita
寿夫 杉田
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Abstract

【課題】 可塑化スクリューによる射出シリンダへの溶融樹脂の計量供給時にドルーリングを防止しつつ金型を型開きすることを可能とし、取り出し工程を成形工程の直後に実行でき、一成形サイクルに要する時間を短縮化を実現できるプリプラ式射出成形装置を提供する。
【解決手段】 プリプラ式射出成形装置において、射出プランジャ12による溶融樹脂6の射出時には射出ノズル19から金型1側への溶融樹脂6の流出を許容し、且つ前記可塑化スクリュー8による射出シリンダ11への溶融樹脂6の計量供給時には射出ノズル19から金型1側への溶融樹脂6の流出を阻止するドルーリング防止手段23を射出ノズル19に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は可塑化スクリューにより溶融された溶融樹脂を射出シリンダに供給し、射出シリンダ内の溶融樹脂を射出プランジャにより金型に射出するプリプラ式射出成形装置に関する。
従来から知られているプリプラ式射出成形装置は例えば図8に示すように、金型1と、可塑化シリンダ7及び可塑化シリンダ7内で回転駆動する可塑化スクリュー8を備えた可塑化部4と、射出シリンダ11及び射出シリンダ11内で往復動自在の射出プランジャ12を備えた射出部5とを備えたものであり、以下図8に基づいて従来の一般的なプリプラ式射出成形装置を用いた成形方法を順に説明する。
図8(a)に示すプリプラ式射出成形装置は型締め工程時の状態を示すものである。型締め工程では、金型1を型締めすると共に、可塑化シリンダ7から連通路14を介して供給された溶融樹脂6を射出シリンダ11内に充填した状態で待機するものであり、この型締め工程の後に射出工程に移行する。射出工程では図8(b)に示すように射出プランジャ12を前進させ、これにより射出シリンダ11内の溶融樹脂6を射出シリンダ11の先端に設けた射出ノズル19を介して金型1内に射出充填する。次いで成形工程及び計量工程を同時に開始する。成形工程では図8(c)に示すように金型1内に射出された溶融樹脂6の冷却硬化を開始する。またこの成形工程と同時に開始される計量工程では、図8(c)、(d)に示すように可塑化スクリュー8を回転し、これによりホッパー3から供給された樹脂ペレット等の樹脂材料を可塑化スクリュー8の回転に伴う剪断力により溶融し、同時に可塑化シリンダ7内の溶融樹脂6を連通路14を介して射出シリンダ11の先端部内へと送り出し、これにより射出プランジャ12を後退させて、射出シリンダ11の先端部内に所定の容積に計量された溶融樹脂6を充填する。そして上記計量工程及び成形工程が終了した後、図8(e)に示すように金型1を型開きして、取り出し装置により金型1から固化した成形品15を取り出す取り出し工程に移行し、以下上記工程からなる一成形サイクルを繰り返し実行して多数の成形品15を得る。
ところで上記プリプラ式射出成形装置を用いた成形方法において金型1内の溶融樹脂6の冷却硬化にかかる時間が短い場合等には、成形工程よりも計量工程を長く行うものであり、従来このような場合には、成形工程を終了した時点ですぐには取り出し工程に移行せず、図4(a)に示すように計量工程の終了時点まで金型1を型締め状態のまま待機し、計量工程の終了時点で取り出し工程に移行する。これは金型1を型開きした状態で計量工程を行った場合には、可塑化スクリュー8の回転によって射出シリンダ11内へ供給された溶融樹脂6が図9のイに示すように射出シリンダ11の先端に設けた射出ノズル19を介して金型1側に漏れ出す所謂ドルーリングが発生し、この場合には漏れ出た溶融樹脂6が金型1が閉じられる際の障害物となり、次工程への移行が妨げられる等の問題が生じるからである。
上記したように従来のプリプラ式射出成形装置にあっては、ドルーリングが生じるために計量工程時に金型1を開くことができず、従って取り出し工程は計量工程が終了した後にしか実行することができず、この場合、図4(a)に示す成形工程の終了から計量工程の終了までの時間tだけ成形品15の取り出し工程の終了が後にずれ込み、一成形サイクルに要する時間が長くなってしまう。
また例えば特許文献1に示すインラインスクリュー式射出成形装置を用いた成形方法ではドルーリングを防止する構造が開示されているが、従来のプリプラ式射出成形装置には金型1のドルーリングを防止する手段を設けたものは存在せず、従って計量工程において金型1の型開きを行うことができず一成形サイクルに要する時間が長くなるという上記従来の問題は解消されていなかった。
特開昭62−83117号公報
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、可塑化スクリューによる射出シリンダへの溶融樹脂の計量供給時にドルーリングを防止しつつ金型を型開きすることを可能とし、これにより取り出し工程を成形工程の直後に実行でき、一成形サイクルに要する時間を短縮できるプリプラ式射出成形装置を提供する。
上記課題を解決するために本発明に係るプリプラ式射出成形装置は、可塑化スクリュー8を回転して可塑化シリンダ7内の樹脂材料を溶融すると共に該溶融樹脂6を連通路14を介して射出シリンダ11内に計量供給し、射出シリンダ11内に充填された溶融樹脂6を射出シリンダ11を前進して射出シリンダ11の先端に設けた射出ノズル19を介して金型1に射出充填するプリプラ式射出成形装置において、前記射出プランジャ12による溶融樹脂6の射出時には射出ノズル19から金型1側への溶融樹脂6の流出を許容し、且つ前記可塑化スクリュー8による射出シリンダ11への溶融樹脂6の計量供給時には射出ノズル19から金型1側への溶融樹脂6の流出を阻止するドルーリング防止手段23を射出ノズル19に設けて成ることを特徴とする。上記構成を有することで、金型1を型開きした状態で可塑化スクリュー8の回転により射出シリンダ11へ溶融樹脂6を供給した時に生じるドルーリングをドルーリング防止手段23により防止でき、これにより可塑化スクリュー8による射出シリンダ11への溶融樹脂6の計量供給時において金型1を型開きして成形品15を取り出す工程を実行できるようになり、これにより一成形サイクルに要する時間を短縮できる。また上記ドルーリング防止手段23は射出プランジャ12による溶融樹脂6の射出時には射出ノズル19から金型1側への溶融樹脂6の流出を許容するものであるので、従来のプリプラ式射出成形装置と同様、射出プランジャ12により溶融樹脂6を金型1にスムーズに射出できる。
また請求項2は請求項1において、射出プランジャ12による射出時に射出ノズル19の内部に形成した樹脂流路20を開き、且つ上記可塑化スクリュー8による射出シリンダ11への溶融樹脂6の計量供給時に前記射出ノズル19の樹脂流路20を閉じる開閉弁24を設け、該開閉弁24で上記ドルーリング防止手段23を構成することを特徴とするものである。上記のようにドルーリング防止手段を樹脂流路20を開閉する開閉弁24で構成することで、ドルーリングを確実に防止できる。
また請求項3は請求項2において、上記射出ノズル19の先端に設けた射出口19aの周縁から射出口19aの中心に向けて突出する弁体25を射出口19aの周縁全周に亘って複数並設し、これら複数の弁体25で上記開閉弁24を構成することを特徴とするものである。開閉弁24を射出ノズル19の先端に設けることで、射出ノズル19内全部の溶融樹脂6が金型1側に漏れ出すことを防止できる。
また請求項4は請求項1において、上記射出ノズル19の内部に形成した樹脂流路20の内壁に周方向に沿って凸部33を設け、該凸部33で上記ドルーリング防止手段23を構成することを特徴とするものである。上記構成により樹脂流路20の流動抵抗を大きくでき、これにより金型1側への溶融樹脂6の流出を防止できて計量供給時におけるドルーリングを防止でき、また可塑化スクリュー8が回転せず且つ金型1が型開きした状態にある時のドルーリングも防止できる。
また請求項5は請求項4において、上記射出ノズル19の樹脂流路20の内周面に雌ねじ部34を形成し、該雌ねじ部34のねじ山35で上記凸部33を構成することを特徴とするものである。射出ノズル19に雌ねじ孔を穿設するだけで簡単に凸部33を形成できる。
また請求項6は請求項1において、上記射出ノズル19の内部に形成した樹脂流路20の下流側端部をこれよりも上流側から分岐した複数の分岐路28で構成し、これら複数の分岐路28を前記ドルーリング防止手段23とすることを特徴とするものである。上記構成により樹脂流路20の下流側端部の流動抵抗を大きくでき、これにより金型1側への溶融樹脂6の流出を防止できて計量供給時におけるドルーリングを防止でき、また可塑化スクリュー8が回転せず且つ金型1が型開きした状態にある時のドルーリングも防止できる。また樹脂流路20の下流側端部の流動抵抗を大きくしたので、射出ノズル19内全部の溶融樹脂6の流出を防止できる。
本発明では、金型を型開きした状態で可塑化スクリューの回転により射出シリンダへ溶融樹脂を供給した時に生じるドルーリングをドルーリング防止手段により防止でき、これにより可塑化スクリューによる射出シリンダへの溶融樹脂の計量供給時において金型を型開きして成形品を取り出す工程を実行できるようになり、これにより一成形サイクルに要する時間を短縮できる。また上記ドルーリング防止手段は射出プランジャによる溶融樹脂の射出時には射出ノズルから金型側への溶融樹脂の流出を許容するものであるので、従来のプリプラ式射出成形装置と同様、射出プランジャにより溶融樹脂を金型にスムーズに射出できる。
以下本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1に示すプリプラ式射出成形装置は、金型1と、金型1を開閉する型締め装置2と、金型1から成形品15を取り出す取り出し装置30(図3参照)と、樹脂材料を可塑化溶融する可塑化部4と、可塑化溶融された溶融樹脂6を金型1内に射出する射出部5を備えている。
可塑化部4は、先端側に向かって下り傾斜した姿勢で配された可塑化シリンダ7と、可塑化シリンダ7に内装した可塑化スクリュー8と、可塑化スクリュー8を回転駆動するモータからなるスクリュー駆動部9とを備えている。可塑化シリンダ7にはホッパー3を設けてあり、ホッパー3に貯えられた樹脂材料は可塑化シリンダ7の基端側に設けた材料供給口10を介して可塑化シリンダ7内に供給されるようになっている。そしてスクリュー駆動部9により可塑化スクリュー8を軸廻りに回転駆動すると共に可塑化シリンダ7の外周に設けた図示しないシリンダヒータ(バンドヒータ)により可塑化シリンダ7内を加熱することで、ホッパー3から材料供給口10を介して可塑化シリンダ7内に供給された樹脂材料を可塑化スクリュー8の回転に伴う剪断力とシリンダヒータの加熱により先端側に送りながら溶融できるようになっている。
射出部5は、水平姿勢で可塑化シリンダ7に対して並べて配置された射出シリンダ11と、射出シリンダ11に軸方向に進退自在に内装した射出プランジャ12と、射出プランジャ12を射出シリンダ11の軸方向に駆動するプランジャ駆動部13とを備えている。射出シリンダ11の先端面部には一端を可塑化シリンダ7の先端に連通接続した連通路14の他端を連通接続してあり、これにより射出シリンダ11の先端部の内部は可塑化シリンダ7の先端部の内部に連通路14を介して連通している。また射出シリンダ11の先端面部の連通路14と別の箇所には射出ノズル19を設けている。
金型1は、型締め装置2の固定盤16に設けた固定型17と可動型18とからなり、射出シリンダ11の前方に配設され、型締め装置2により固定型17に対して可動型18を移動することで金型1の型締め及び型開きを行えるようになっている。
前述の射出ノズル19の先端に設けた射出口19aは型締め装置2の固定盤16を介して金型1のキャビティに連通している。そしてプランジャ駆動部13により射出プランジャ12を前進することで、射出シリンダ11の先端部内に充填された溶融樹脂6を射出ノズル19を介して金型1内に射出充填できるようになっている。
図2に射出シリンダ11の先端に設けた射出ノズル19を示す。射出ノズル19は先端部を先細り状に形成してあり、内部に一端が射出シリンダ11の先端部内に連通すると共に他端が射出ノズル19の先端に設けた射出口19aに連通する樹脂流路20を形成している。
樹脂流路20の下流側端部は射出ノズル19の先端壁に貫設した通孔21で構成されている。通孔21の断面積はこれよりも上流側の断面積よりも小さく、またこの通孔21の前端開口で射出ノズル19の射出口19aを構成している。また射出ノズル19の外周にはノズルヒータ22を設けている。
上記射出ノズル19の先端に設けた射出口19aにはドルーリング防止手段23となる開閉弁24を設けている。開閉弁24は射出口19aの周縁全周に亘って並設した複数(図示例では6個)の弁体25からなり、各弁体25は射出ノズル19の軸方向から見て略三角形状に形成されて射出口19aの周縁から射出口19aの中心に向けて突出している。
ここで開閉弁24の弁体25は形状記憶合金製で、所定温度以下の温度に冷却された場合には隣合う弁体25同士が接して射出ノズル19の射出口19aを完全に閉塞する形状に変形するように設定され、また前記所定温度よりも高い温度に加熱された場合には小さな力を加えるだけで隣合う弁体25同士が離れて射出ノズル19の射出口19aを開く状態に変形できるように設定されている。
そして既述のスクリュー駆動部9、プランジャ駆動部13、型締め装置2、ノズルヒータ22等は図示しない制御手段に制御され、これにより図1(a)〜(d)に示す一連の成形サイクルを繰返して成形を行えるようになっている。
一成形サイクルは、型締め工程と、型締め工程の直後に実行される射出工程と、射出工程の直後に実行される成形工程と、成形工程の直後に実行される取り出し工程と、成形工程及び取り出し工程と並行して実行される計量工程とからなり、以下、各工程について詳述する。
型締め工程では、図1(a)や図3(a)、(b)に示すように型締め工程開始時に型締め状態にある金型1を型締め装置2により型締めすると共に、可塑化シリンダ7から連通路14を介して供給された溶融樹脂6を射出シリンダ11の先端部内に充填した状態で待機する。この型締め工程においては可塑化スクリュー8及び射出プランジャ12は停止状態にある。
射出工程では、射出工程開始時に後退位置にある射出プランジャ12を図1(b)に示すようにプランジャ駆動部13により前進し、これにより図3(c)に示すように射出シリンダ11の先端部内に充填された溶融樹脂6を射出ノズル19を介して型締め状態にある金型1内に射出充填する。また既述の射出ノズル19に設けたノズルヒータ22は制御手段により射出工程の開始時に加熱を開始して射出ノズル19を急激に加熱するように設定されている。これにより射出工程時においてはノズルヒータ22及び射出ノズル19内の溶融樹脂6により開閉弁24が前記所定温度よりも高い温度に加熱されて変形可能な状態となって、射出プランジャ12による溶融樹脂6の加圧に伴って開閉弁24が開き、しかして射出工程時においては射出シリンダ11の先端部内の溶融樹脂6をよりスムーズに射出できるようになっている。そして金型1内への溶融樹脂6の充填が完了した時点で成形工程に移行する。
成形工程では図1(c)に示すように射出工程において金型1内に充填された溶融樹脂6を固化するまでの所定時間冷却する。そして所定時間が経過して金型1内の溶融樹脂6の冷却硬化が完了した時点で取り出し工程に移行する。
取り出し工程では取り出し工程開始時に型締め状態にある金型1を型開きし、図3(d)、(e)に示すように金型1が型開き状態となった後に成形品15をノックアウトピン31により可動型18から突き出すと共に該成形品15を取り出し装置30で取り出す。
計量工程は成形工程と同時に開始されるもので、この計量工程では図1(c)に示すようにスクリュー駆動部9により可塑化スクリュー8を回転駆動し、これによりホッパー3から供給された樹脂材料を可塑化シリンダ7に設けたシリンダヒータによる加熱と可塑化スクリュー8の回転に伴う剪断力により溶融する。またこれと同時に可塑化スクリュー8の回転により可塑化シリンダ7内の溶融樹脂6を連通路14を介して射出シリンダ11の先端部内へと送り出して射出プランジャ12を後退させ、これにより射出シリンダ11の先端部内に所定の容積に計量された溶融樹脂6を充填する。つまり射出プランジャ12は可塑化スクリュー8が回転している時のみに後退するようになっている。
上記計量工程は成形工程が終了した後に実行される取り出し工程に亘って継続して実行されるものであり、図示例では型開き動作中における金型1が完全に型開き状態となる直前の半開き状態となる時点で、スクリュー駆動部9による可塑化スクリュー8の回転を停止して、射出プランジャ12の後退を停止し計量工程を終了する。
またこの計量工程の開始時(即ち射出工程の終了時)には前述のノズルヒータ22の加熱が停止されるように設定されている。これにより計量工程においては形状記憶合金からなる開閉弁24の温度が急激に降下して開閉弁24が記憶した射出口19aを閉じる形状に変形することとなる。このように計量工程においては開閉弁24は樹脂流路20の射出口19aを完全に閉じた状態とするため、計量工程において射出ノズル19から金型1側に溶融樹脂6が流出することを防止できる。
以上説明したように本発明にあっては、ドルーリング防止手段23により、可塑化スクリュー8による射出シリンダ11への溶融樹脂6の計量供給時には射出ノズル19から金型1側への溶融樹脂6の流出を阻止することができ、これにより上記したように金型1が型締め状態にある時だけでなく型開き状態にある時にも計量工程を継続して行うことができ、この場合、従来のように計量工程の終了後に金型1を型開きするのではなく、図1(b)に示すように計量工程中に取り出し工程における金型1の型開きを開始するので、図4のロに示すように一成形サイクルに要する時間を短縮できる。
また上記開閉弁24は可塑化シリンダ7が回転しておらず且つ金型1が型開きした状態にある時(即ち計量工程終了後から取り出し工程終了までの期間)にも閉じた状態にあるためこの時のドルーリングも防止できる。
また本例では上記ノズルヒータ22により射出工程時における射出ノズル19内の溶融樹脂6は加熱されて粘性が低くなるので、射出工程時において射出シリンダ11の先端部内の溶融樹脂6を一層スムーズに射出できるようになっており、また逆に計量工程における射出ノズル19内の溶融樹脂6は冷却されて粘性が高くなるので、一層ドルーリングを防止できるようになっている。具体的には樹脂材料として320℃〜350℃で溶融粘度が大きく変化するLCPを用いた場合、ノズルヒータ22を射出工程時においては射出ノズル19内の溶融樹脂6の温度が350℃となり、計量工程時においては射出ノズル19内の溶融樹脂6の温度が320℃となるように制御している。
なお本例ではドルーリング防止手段23を構成する開閉弁24を形状記憶合金製としたが、例えば開閉弁24をバネ材で形成したり、開閉弁24にバネ材を接続する等して、開閉弁24の閉じる方向にバネ力を付与し、開閉弁24を、射出工程時における射出プランジャ12の射出圧力によって開き、且つこの射出プランジャ12による射出圧力の低下によって閉じるように設定し、これにより計量工程の内、取り出し工程と並行して実行される期間に開閉弁24を閉じるようにしても良い。
次に異なる実施例について説明する。なお図2に示す実施例と同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
図5に示すように本例の射出ノズル19の樹脂流路20は主路27と主路27から分岐して隔壁により互いに仕切られた複数の分岐路28とで構成され、これら複数の分岐路28により樹脂流路20の下流側端部を構成し、複数の分岐路28の下流端開口で射出ノズル19の射出口19aを構成している。
各分岐路28は射出ノズル19の主路27の下流端を塞ぐ先端壁の一部に貫設した貫通孔29からなり、本例では射出ノズル19の先端壁の中央部を囲むように4つの貫通孔29を設けている。ここでこれら複数の分岐路28で構成された樹脂流路20の下流側端部の合計の断面積は他部よりも小さくなっており、樹脂流路20の下流側端部の流路抵抗は他部よりも大きくなっている。この樹脂流路20の下流側端部における流路抵抗は、射出工程時において射出プランジャ12の前進により溶融樹脂6に大きな圧力がかけられた場合には溶融樹脂6が射出ノズル19の樹脂流路20を通過でき、且つ計量工程時において可塑化シリンダ7の回転により溶融樹脂6に比較的小さな圧力がかけられた場合には溶融樹脂6が射出ノズル19の樹脂流路20を通過できない値に設定されており、本例ではこれら複数の分岐路28でドルーリング防止手段23を構成している。また各分岐路28は流路方向(射出ノズル19の軸方向ハ)の略全長に亘って断面が同じとなるように形成されており、これにより樹脂流路20の下流側端部は溶融樹脂6が滞留し難く、また炭化した樹脂が溜まり難い構造となっている。なお本例ではノズルヒータ22を設けていない。
上記構成により、計量工程時においてたとえ可塑化スクリュー8の回転に伴い射出ノズル19の下流側に溶融樹脂6が送られたとしても、この溶融樹脂6にかかる圧力は小さく、このため射出シリンダ11の先端部内に充填された溶融樹脂6は自己の粘性により射出ノズル19の流路抵抗の大きな複数の分岐路28で構成された樹脂流路20の下流側端部を通過できず、つまりは射出ノズル19の射出口19aから金型1側に流出することができず、この結果、ドルーリングを防止できる。また射出工程における溶融樹脂6を射出する圧力は計量工程における溶融樹脂6を射出シリンダ11に供給する圧力よりも大きくなるため、樹脂流路20の下流側端部を通過でき、この場合には射出シリンダ11の先端部内に充填された溶融樹脂6をスムーズに金型1側に流出できるようになっている。
また樹脂流路20の下流側端部における溶融樹脂6の流動抵抗は、射出工程時において射出プランジャ12の前進により溶融樹脂6に大きな圧力がかけられた場合には溶融樹脂6が射出ノズル19の樹脂流路20を通過でき、且つ後述の計量工程時において可塑化シリンダ7の回転により溶融樹脂6に比較的小さな圧力がかけられた場合には溶融樹脂6が射出ノズル19の樹脂流路20を通過できない値に設定したものであるので、計量工程終了後から取り出し工程終了までの期間のドルーリングも防止できる。
次に更に異なる実施例について説明する。なお本例では図6及び図7に示すようにドルーリング防止手段23を、樹脂流路20の内壁に周方向に沿って設けた凸部33で構成した点に特徴があり、上記図2に示す実施形態と同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
ドルーリング防止手段23となる凸部33は図7に示すように通孔21の内周面に流路方向に多数設けられるもので、具体的には通孔21の内周面に雌ねじ部34を形成し、該雌ねじ部34のねじ山35で凸部33を構成している。なお本例ではノズルヒータ22を設けていない。
このように樹脂流路20の内壁に周方向に沿って凸部33を設けて樹脂流路20の流路方向に凹凸を形成することで、樹脂流路20の下流側端部の流路抵抗が大きくなる。従って溶融樹脂6に小さな圧力しかかからない計量工程においては、溶融樹脂6は自己の粘性により射出ノズル19の射出口19aから金型1側に流出することがなく、これによりドルーリングを防止できる。また逆に溶融樹脂6に大きな圧力がかかる射出工程時においては、溶融樹脂6は射出ノズル19の射出口19aから金型1側に流出でき、これにより金型1に溶融樹脂6をスムーズに射出できる。
また本例の凸部33は射出ノズル19の樹脂流路20の内周面に形成した雌ねじ部34のねじ山35からなるので、射出ノズル19に樹脂流路20を構成する雌ねじ孔を穿設するだけで射出ノズル19にドルーリング防止手段23を設けることができる。
本発明の実施の形態の一例を示し、プリプラ式射出成形装置の一成形サイクルを順に示す説明図である。 同上の射出ノズルを示し、(a)は正面図、(b)は縦断面図である。 同上の金型の成形工程を順に示す説明図である。 (a)は従来のプリプラ式射出成形方法を示すタイムチャートであり、(b)は同上のプリプラ式射出成形方法を示すタイムチャートである。 他例の射出ノズルを示し、(a)は正面図、(b)は断面図である。 更に他例のプリプラ式射出成形装置を示し、射出ノズルの縦断面図である。 図6のA部拡大図である。 従来のプリプラ式射出成形装置の一成形サイクルを順に示す説明図である。 ドルーリングを示す説明図である。
符号の説明
1 金型
6 溶融樹脂
7 可塑化シリンダ
8 可塑化スクリュー
11 射出シリンダ
12 射出プランジャ
14 連通路
19 射出ノズル
19a 射出口
20 樹脂流路
23 ドルーリング防止手段
24 開閉弁
25 弁体
28 分岐路
33 凸部
34 雌ねじ部
35 ねじ山

Claims (6)

  1. 可塑化スクリューを回転して可塑化シリンダ内の樹脂材料を溶融すると共に該溶融樹脂を連通路を介して射出シリンダ内に計量供給し、射出シリンダ内に充填された溶融樹脂を射出プランジャを前進して射出シリンダの先端に設けた射出ノズルを介して金型に射出充填するプリプラ式射出成形装置において、前記射出プランジャによる溶融樹脂の射出時には射出ノズルから金型側への溶融樹脂の流出を許容し、且つ前記可塑化スクリューによる射出シリンダへの溶融樹脂の計量供給時には射出ノズルから金型側への溶融樹脂の流出を阻止するドルーリング防止手段を射出ノズルに設けて成ることを特徴とするプリプラ式射出成形装置。
  2. 射出プランジャによる射出時に射出ノズルの内部に形成した樹脂流路を開き、且つ上記可塑化スクリューによる射出シリンダへの溶融樹脂の計量供給時に前記射出ノズルの樹脂流路を閉じる開閉弁を設け、該開閉弁で上記ドルーリング防止手段を構成して成ることを特徴とする請求項1に記載のプリプラ式射出成形装置。
  3. 上記射出ノズルの先端に設けた射出口の周縁から射出口の中心に向けて突出する弁体を射出口の周縁全周に亘って複数並設し、これら複数の弁体で上記開閉弁を構成して成ることを特徴とする請求項2に記載のプリプラ式射出成形装置。
  4. 上記射出ノズルの内部に形成した樹脂流路の内壁に周方向に沿って凸部を設け、該凸部で上記ドルーリング防止手段を構成して成ることを特徴とする請求項1に記載のプリプラ式射出成形装置。
  5. 上記射出ノズルの樹脂流路の内周面に雌ねじ部を形成し、該雌ねじ部のねじ山で上記凸部を構成して成ることを特徴とする請求項4に記載のプリプラ式射出成形装置。
  6. 上記射出ノズルの内部に形成した樹脂流路の下流側端部をこれよりも上流側から分岐した複数の分岐路で構成し、これら複数の分岐路を前記ドルーリング防止手段として成ることを特徴とする請求項1に記載のプリプラ式射出成形装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017105023A (ja) * 2015-12-08 2017-06-15 株式会社日本製鋼所 射出ノズル

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