JP2006271746A - 男子用小便器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 設置場所を任意に選ぶことができ、小児用と成人用とで高さ調整が可能で、掃除が容易に行える男子用小便器を提供すること。
【解決手段】 放尿された小便を受け入れる小便受け1の下部にホース2を接続し、小便受け1の背面にスライド3を設け、枠体7にスライドガイド4を設け、スライド3をスライドガイド4に摺動可能に、かつ摩擦パッド5により係止可能に支持する。使用に際しては、枠体7を任意の場所に設置し、取っ手6を持って小便受け1の高さを自己に都合のよい位置に調整することにより、的外れが少なくなり、小便受け1を小さくできるので、掃除も容易に行える。
【選択図】 図1
【解決手段】 放尿された小便を受け入れる小便受け1の下部にホース2を接続し、小便受け1の背面にスライド3を設け、枠体7にスライドガイド4を設け、スライド3をスライドガイド4に摺動可能に、かつ摩擦パッド5により係止可能に支持する。使用に際しては、枠体7を任意の場所に設置し、取っ手6を持って小便受け1の高さを自己に都合のよい位置に調整することにより、的外れが少なくなり、小便受け1を小さくできるので、掃除も容易に行える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、可動式の男子用小便器に関するものである。
従来、男子が小用を足す場合、家庭などにおいて専用の小便器が設置されていない場合は、大小兼用の洋式便器でも和式便器でも立位で行うため、小便が便器に掛かったり、便器の外側へ飛び散ったりすることがあり、掃除に手間がかかるという問題があった。このため、洋式便器の後部に男子専用の小便器を回動可能に設けたものが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2002−061263号公報
登録実用新案第3052364号公報
しかしながら、従来の男子専用小便器を付属させた便器は、小便器を付属させた分だけ便器全体の構造が大きくなり、設置場所に制約があるという問題があった。また、小便器の高さが一定であるため、小児と成人男子が共に利用する上で高さがうまく合わないという問題があった。さらに、構造上、小便器の掃除が面倒であるという問題があった。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、設置場所を任意に選ぶことができ、小児用と成人用とで高さ調整が可能で、掃除が容易に行える男子用小便器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の男子用小便器は、放尿された小便を受け入れる小便受けと、前記小便受けの下部に接続されるホースと、前記小便受けの上下方向の高さ位置を調整可能に保持する保持手段と、前記保持手段を支持する枠体とを備えたものである。この構成により、例えば枠体を便所の壁面等に固定して、ホースの先端部を既存の便器または専用のタンク内に臨ませておき、男子が小用を足すときは、小便受けを自分の放尿位置に合わせて上下方向の高さ位置を調整することにより、小便の的外れがなく、小便の外部への飛散を防止できるとともに、小便受けの大きさを小さくすることができ、掃除を容易に行うことができる。排尿された小便は小便受けからホースを通って便器内またはタンク内に流出する。
また、本発明の男子用小便器は、前記保持手段が、前記小便受けに設けられたスライドと、前記枠体に設けられて前記スライドを摺動可能に案内するスライドガイドとを備えたことを特徴とする。この構成により、使用者の身長に合わせて、小便受けを使用者の放尿高さ位置まで容易に移動させることができる。
また、本発明の男子用小便器は、前記保持手段が、前記スライドを前記スライドガイドに対し係止可能に保持する係止手段を備えたことを特徴とする。この構成により、使用者の身長に合わせて、小便受けを使用者の放尿高さ位置まで移動させ、小便受けをその位置で保持しておくことができる。
また、本発明の男子用小便器は、前記枠体に前記枠体を固定するための取付部を備えたことを特徴とする。この構成により、枠体を壁面または床面に固定することができ、狭い場所でも設置場所を任意に選択することができる。
また、本発明の男子用小便器は、前記枠体の下部にキャスターを備えたことを特徴とする。この構成により、枠体を設置場所に合わせて容易に移動させることができ、狭い場所でも設置場所を任意に選択することができる。
本発明は、小便器を上下方向の高さ位置を調整可能に枠体に設け、この枠体を適当な場所に配置するようにしたので、設置場所を任意に選択することができ、小児用と成人用とで高さが調整可能なので、小便の的外れがなく、小便の外部への飛散を防止できるとともに、小便受けの大きさを小さくすることができ、掃除を容易に行えるという効果を有する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1において、小便受け1は、軽量のプラスチック材料で一体に成形された漏斗状の尿受け部1aとその後部から上方に立ち上がった尿当て部1bとからなる。尿受け部1aの下部の排出口1cには、ホース2が接続されている。尿受け部1aの内部および尿当て部1bの表面には、撥水性および抗菌性のコーティングを施すことが好ましい。ホース2はゴムまたは軟質樹脂製で、小便受け1と同様に、内部に撥水性および抗菌性のコーティングを施すことが好ましい。小便受け1は、その背後のスライド3を介して断面円形のスライドガイド4に上下方向に摺動可能かつ摩擦係止可能に支持されている。
図2は本発明の保持手段を構成するスライド3とスライドガイド4との結合構造を示している。小便受け1の尿当て部1bの裏面には、スライド3が一体に形成され、スライド3の上下方向の中心部には、スライドガイド4の直径よりも少し大きな直径で貫通するガイド穴3aが形成され、このガイド穴3aの内周面の全てまたは一部には、係止手段であるフェルトや不織布、ガラスファイバなどの摩擦パッド5が接着されている。したがって、このガイド穴3aをスライドガイド4に嵌め込むと、スライド3はスライドガイド4に対して上下方向に摺動可能かつ摩擦パッド5により任意の位置で係止可能に保持される。小便受け1の一方の側面には、棒状の取っ手6がねじ込みにより取り付けられており、小便受け1を移動させる際に使用者がこの取っ手6を持って上下に動かす。取っ手6の形状は任意である。
摩擦パッド5の代わりの係止手段としては、図3(a)に示すように、スライド3の外側中間部にガイド穴3aに達する切欠き部3bを設け、この切欠き部3dに板ばねからなる押圧ばね5Aをねじ3cにより固定し、押圧ばね5Aのばね圧によりスライドガイド4を押圧するようにしてもよい。これにより、小便受け1を上下方向の任意の位置に摩擦係止することができる。また、図3(b)に示すように、ガイド穴3aの内側に、板ばねを湾曲させた押圧ばね5Aを、湾曲面をガイド穴3aの中心に向けて、上端部をねじ3cより固定するようにしてもよい。この際、押圧ばね5Aをガイド穴3aに設けた溝3dの中に収めるようにすると、ガイド穴3aとスライドガイド4との径差を小さくでき、がたつきを少なくすることができる。
図1において、スライドガイド4は、その上下の端部を枠体7の横棒7a、7bに固定され、横棒7a、7bの両端部は、それぞれ枠体7の縦棒7c、7dに固定されている。小便受け1の両側は、枠体7の縦棒7c、7dに当接してスライドガイド4上を移動する。縦棒7c、7dの上端部および下端部には、取付具8が固定されている。この取付具8は、枠体7を便所等の壁面に固定するためのものである。この取付具8は、図4(a)に示すように、枠体7の縦棒7c、7dの下部に嵌め込まれる嵌合穴8aを有する脚部8bと、脚部8bの両側に設けられた取付穴8cを有する水平な取付片8dとからなる取付具8Aでもよく、また、図4(b)に示すように、枠体7の縦棒7c、7dの下部に嵌め込まれる嵌合穴8aを有する脚部8bと、脚部8bの両側に延びるアーム8eの先端部に設けられたキャスター8fを有する取付具8Bでもよい。
本実施の形態の男子用小便器は、以上のように構成されているので、例えば枠体7を便所の壁面または床面に固定して、ホース2の先端部を便所内の既設の洋式便器または和式便器の内部に導いておき、男子が小用を足すときは、取っ手6を持って小便受け1を自分の放尿高さ位置に合わせて移動させる。これにより、小用を足す際の的外れがなくなり、小便の外部への飛散を抑えることができるので、小便受け1を小さく設計することができ、掃除も容易に行うことができる。排尿された小便は、尿受け部1aからホース2を通って洋式便器または和式便器内に流出する。
枠体7にキャスター8fを有する取付具8Bを設けた場合は、この小便器を便所内の開いたスペースに移動して使用することができる。例えば、和式便器の場合は、通常は和式便器の奥の方に枠体7を移動させておき、使用時の場合のみ、枠体7を和式便器の上に移動させて小用を足すことができる。洋式便器の場合は、洋式便器の脇の方に枠体7を移動させておき、使用時の場合のみ、枠体7を洋式便器の上に移動させて小用を足すことができる。
本実施の形態では、保持手段として丸穴を有するスライド3と、断面円形の棒状のスライドガイド4を1組だけ用いたが、保持手段を小便受け1の背面両側にそれぞれ2組設けてもよい。また、図5(a)に示すように、小便受け1の背面の両側にそれぞれ一体に形成されたT字形のスライド3A、3Bと、このT字スライド3A、3Bに摺動可能に係合するそれぞれT溝を有するスライドガイド4A、4Bとを使用することもできる。この構成も小便受け1の背面中央に1組設けてもよい。これらの場合、T字スライドとT溝スライドガイドとの間を摩擦係止可能な嵌合状態としたり、そのいずれか一方に摩擦パッドや押圧ばね等の係止手段を設けておく。また、本実施の形態では、係止手段として摩擦パッド5または押圧ばね5Aを用いたが、図5(b)に示すように、小便受け1の背面両側にそれぞれスライドを兼ねた押圧ばね3C、3Dをねじにより固定して、この押圧ばね3C、3Dによりスライドガイド4C、4Dに対し摺動可能かつ係止可能に保持する構造としてもよい。
図6は本実施の形態の変更例を示している。取っ手6を側面に備えた小便受け1の背面には、図5(a)のようなT字形のスライド3A、3Bが突設され、このスライド3A、3Bが、枠体9の一部を構成するスライドガイド4A、4Bに摺動可能かつ係止可能に係合している。枠体9は、前方の2本のスライドガイド4A、4Bと、後方の2本の支柱9a、9bと、天板9cおよび底板9dとからなる。天板9cおよび底板9dは、スライドガイド4A、4Bおよび支柱9a、9bの上端部および下端部に、それぞれ図示されないねじにより取り付けられている。スライドガイド4A、4Bおよび支柱9a、9bの下端部には、それぞれキャスター10が取り付けられている。底板9dの上には、尿タンク11が載置され、尿タンク11の回収口11aに小便受け1のホース2の先端部が挿入されている。この尿タンク11には、尿タンク11内からの異臭が回収口11aやホース2を通じて小便受け1から漏れないように、公知の手段が施されている。
この男子用小便器は、以上のような構成を備えることにより、既存の便器を備えていない場所でも、簡易小便器として任意に配置することができ、またその位置をキャスター10により自由に移動させることができる。勿論、尿タンク11を取り外して、ホース2の先端部を既存の便器内に導いて使用することもできる。
本実施の形態のさらに別の変更例としては、少し高価になるが、枠体7の上部または下部に減速装置付きの電動モータを配置し、その出力軸にプーリを固定してロープを巻回し、そのロープの両端部を小便受け1の上下にそれぞれ固定しておく。そして、回転方向を切り替え可能なモータスイッチを枠体7の上部に配置し、モータスイッチを押している間だけロープを巻き取るように構成しておく。このような男子用小便器の使用に際しては、使用者はモータスイッチを押して、便受け1の高さ位置を自分の放尿高さ位置に適した位置に合わせることができるので、取っ手6をもって小便受けを移動させる場合よりも操作が容易になり、不特定多数の人が使用する場合は衛生上の抵抗感も少なくなる。なお、モータスイッチを足踏みスイッチにしておけば、使用者は手を使わずに便受け1の位置を調整することができ、一層抵抗感を減じることができる。
なお、上記実施の形態において、小用を足した後の小便受け1は、その都度、水を流して洗浄しておくことが好ましい。例えば、近くに蛇口がある場合には、蛇口からホースを介して水を導き、小便受け1およびホース2の内部を洗浄しておく。または、容器内に水を溜めておき、その容器内の水により洗浄する。
また、上記実施の形態において、この男子用小便器全体を組み立て式にして、この男子用小便器を購入した者が自分で組み立てられるようにしてもよく、小便受けおよびホースを交換可能にしておくことにより、汚れた場合には新品のものと交換することができる。
以上のように、本発明に係る男子用小便器は、設置場所を任意に選択することができ、小児用と成人用とで上下方向の高さ位置が調整可能で、掃除が容易に行えるという効果を有し、家庭用として好適であるが、事務所や工場等にも設置可能であり、さらにはイベント開催場所における臨時の男子用小便器としても活用することができる。
1 小便受け
2 ホース
3 スライド
4 スライドガイド
5 摩擦パッド
5A 押圧ばね
6 取っ手
7 枠体
8 取付具
9 枠体
10 キャスター
11 尿タンク
2 ホース
3 スライド
4 スライドガイド
5 摩擦パッド
5A 押圧ばね
6 取っ手
7 枠体
8 取付具
9 枠体
10 キャスター
11 尿タンク
Claims (5)
- 放尿された小便を受け入れる小便受けと、前記小便受けの下部に接続されるホースと、前記小便受けの上下方向の高さ位置を調整可能に保持する保持手段と、前記保持手段を支持する枠体とを備えた男子用小便器。
- 前記保持手段が、前記小便受けに設けられたスライドと、前記枠体に設けられて前記スライドを摺動可能に案内するスライドガイドとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の男子用小便器。
- 前記保持手段が、前記スライドを前記スライドガイドに対し係止可能に保持する係止手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の男子用小便器。
- 前記枠体に前記枠体を固定するための取付部を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の男子用小便器。
- 前記枠体の下部にキャスターを備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の男子用小便器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005096687A JP2006271746A (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | 男子用小便器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005096687A JP2006271746A (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | 男子用小便器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006271746A true JP2006271746A (ja) | 2006-10-12 |
Family
ID=37207056
Family Applications (1)
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JP2005096687A Pending JP2006271746A (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | 男子用小便器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006271746A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101496708B1 (ko) * | 2013-01-30 | 2015-03-05 | 장경원 | 기능성 소변기의 제조 방법 |
JP2016202782A (ja) * | 2015-04-28 | 2016-12-08 | 阿部 洋 | 簡易小便器 |
JP6268339B1 (ja) * | 2017-06-22 | 2018-01-24 | 阿部 洋 | 簡易トイレ小便器 |
JP2018202109A (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-27 | 株式会社総合サービス | 組立式小便器及びトイレルーム |
-
2005
- 2005-03-30 JP JP2005096687A patent/JP2006271746A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101496708B1 (ko) * | 2013-01-30 | 2015-03-05 | 장경원 | 기능성 소변기의 제조 방법 |
JP2016202782A (ja) * | 2015-04-28 | 2016-12-08 | 阿部 洋 | 簡易小便器 |
JP2018202109A (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-27 | 株式会社総合サービス | 組立式小便器及びトイレルーム |
JP6268339B1 (ja) * | 2017-06-22 | 2018-01-24 | 阿部 洋 | 簡易トイレ小便器 |
JP2019005061A (ja) * | 2017-06-22 | 2019-01-17 | 阿部 洋 | 簡易トイレ小便器 |
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