JP2006271261A - 抗酸化健康食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】常に体内で発生している活性酸素類を不活性化し、酸化的な傷害から健康を守ることができる抗酸化健康食品を提供する。
【解決手段】発酵活性を有さないサッカロマイセスセレビジエ酵母を配合した抗酸化食品。
【選択図】なし
【解決手段】発酵活性を有さないサッカロマイセスセレビジエ酵母を配合した抗酸化食品。
【選択図】なし
Description
本発明は、発酵活性を有さないサッカロマイセスセレビジエ酵母を配合した抗酸化健康食品に関する。
体内には、種々の原因により、不安定なOHラジカルなどの含酸素ラジカル(以下「不安定活性酸素」という)や安定分子の過酸化水素など(以下「安定活性酸素」という)が発生している(以下、両者を「活性酸素類」という)。その原因は多種多様であるが、たとえば宇宙や地表から放射されている自然放射線による外因性活性酸素類、および呼吸している酸素から発生している内因性の活性酸素類などが例示できる。また、これらの活性酸素類による生体の酸化的な傷害は癌などの病気の一因になっていることも知られている。
一方、体内に存在するビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質が活性酸素類を不活性化して生体の酸化的な傷害を防御していることも知られている。しかし、これらの抗酸化物質の体内の量が十分でない場合には、不活性化されないで残った活性酸素類が癌などの病気の原因になる。
従来から、酵母についても種々検討されてきている(たとえば特許文献1など)が、これらの活性酸素類を顕著に不活性化し、安全で、かつ安価に市場に提供できる抗酸化性の食品は開発されていなかった。
従来、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化ビタミン類は食品の風味を損ねるので、食品に十分な量が配合されていない。
本発明者らは、発酵活性を有しないサッカロマイセスセレビジエ酵母がこれらの活性酸素類を完全に不活性化する抗酸化性を示すことを発見して本発明を完成した。
すなわち本発明は、発酵活性を有しないサッカロマイセスセレビジエ酵母を配合した抗酸化健康食品に関する。
サッカロマイセスセレビジエ酵母として抗酸化金属を含有する酵母であるとき、さらに抗酸化活性を高めることができる。
本発明によれば、体内で常に発生している活性酸素類を不活性化し、酸化的な傷害から健康を守ることができる抗酸化性の健康食品を提供することができる。
本発明で用いる酵母はサッカロマイセスセレビジエ酵母である。サッカロマイセスセレビジエ酵母は、パン酵母やビール酵母などとして、その発酵活性を利用して広くパン、ビール、ワイン、酒、味噌、醤油、納豆などの発酵に用いられており、日本人にはなじみ深い発酵食品にも含まれている。たとえば従来のパンには、小麦粉に発酵させる目的で数%の発酵活性を有するパン酵母が添加され製造されている。
しかし本発明では、パン(小麦粉)などの食品を発酵させる目的で酵母を配合するものではないため、発酵活性を有さないで、かつ発酵に悪影響を与えないパン酵母を使用する。酵母の発酵活性を不活性化する方法としては、長時間、酸素中で放置して自然酸化する方法、100℃程度の温度で数分間加熱する方法、放射線を照射する方法などが知られているほか、発酵活性を有さないパン酵母、ビール酵母、ワイン酵母などの酵母も市販されている。
さらに本発明で用いるサッカロマイセスセレビジエ酵母の抗酸化機序は完全には明らかではないが、該酵母に含まれているグルタチオンが生体内の安定活性酸素を分解しているものと考えられる。
本発明の酵母としては抗酸化金属を含有するサッカロマイセスセレビジエ酵母が好ましい。活性酸素類を不活性化する機能を有する抗酸化金属としては、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、銅(Cu)、セレン(Se)などの金属の1種または2種以上があげられる。該酵母に含まれているグルタチオンペルオキシダーゼという生体酵素は、安定活性酸素の分解を促進し、グルタチオンペルオキシダーゼに含まれているセレン原子が安定活性酸素の過酸化水素を分解する触媒の活性種であると考えられている。該抗酸化金属含有酵母の抗酸化の機序についても完全には明らかにされてないが、活性酸素類を不活性化する触媒の活性種として機能しているものと考えられる。また、抗酸化金属の増量により、その触媒活性が増強されているものと推定される。
なお、該抗酸化金属を含有する酵母は健康食品として市販されている安全な物質である。また、抗酸化金属は酵母に取り込ませた形でもよいし、一部の金属は無機あるいは有機化合物として配合することもできる。
抗酸化金属含有サッカロマイセスセレビジエ酵母は、抗酸化金属化合物を添加した培地でサッカロマイセスセレビジエ酵母を培養し、増殖させて製造される。
本発明が対象とする食品は、穀類を原料とするパン類、麺類、菓子類、その他各種の加工食品、ペットフードなどである。これらの加工食品に該酵母を配合した抗酸化健康食品を継続的に食することによって体質は改善され、体内で常に発生している活性酸素類を不活性化し、酸化的な傷害から健康を守ることができる。
酵母の配合量は、食品の種類や、食品として摂取する量(たとえば麺類、パンなどの主食と納豆、豆腐、練り製品などの副食、ドレッシングなどの補助食品で摂取量が異なる)は、その食品に要求されている香りや風味などを損ねない量が配合されるが、抗酸化活性が有効に発現する点から5g/kg以上、好ましくは50g/kg以上となる量が望ましい。
パン類や納豆などの発酵を必須とする食品の場合、本発明で使用する発酵活性を有さないサッカロマイセスセレビジエ酵母の配合量は発酵とは無関係であって、発酵活性を有する酵母とは独立した量を配合する。
また、抗酸化金属含有サッカロマイセスセレビジエ酵母の場合、抗酸化金属の成人の1日摂取所要量はMn、Zn、Fe、CuおよびSeがそれぞれ4mg、12mg、12mg、1.8mgおよび50μgであるので、たとえば小麦粉120gで製造する食パン1個であれば、このパン1個にMn、Zn、Fe、CuおよびSeをそれぞれ10mg以上、30mg以上、30mg以上、3mg以上および0.3mg以上を含有する抗酸化金属含有サッカロマイセスセレビジエ酵母を配合すれば活性酸素類から健康を守ることができる。
本発明の健康食品は、食品の加工過程で発酵活性を有さないサッカロマイセスセレビジエ酵母を穀類の粉末、あるいは水に混合して製造することができる。もちろん、それぞれの食品に通常配合される各種成分も常法により配合される。
つぎに、本発明における健康食品の抗酸化効果を、放射線で誘発される活性酸素類によるマウスの酸化傷害の予防効果を実施例によって説明するが、これらの実施例よって制限されるものではない。
実施例1
8週齢の雌性マウス(体重20〜22グラム、1群10匹)に7.5GyのX線を全身に照射し、30日の生存率を測定した。
8週齢の雌性マウス(体重20〜22グラム、1群10匹)に7.5GyのX線を全身に照射し、30日の生存率を測定した。
対照群は0.5%のメチルセルローズを0.3ml/匹、照射の30分前に腹腔に投与した。実験群は、600mg/kgの本発明の各種酵母類を含んだ0.5%メチルセルローズ水を照射の30分前に腹腔に投与した。なお、PHA酵母は関西地域産の発酵活性を有さないサッカロマイセスセレビジエ酵母のパン酵母である。測定結果を表1に示す。
この例は食品の実験ではないが、PHA酵母は放射線で誘発された活性酸素類による体内の酸化傷害を予防する効果があることを示している。
実施例2
実施例1において、0.2%のセレンを含有する発酵活性を有さないサッカロマイセスセレビジエ酵母(PHA−Se酵母)を生理食塩水に溶解させて50mg/mlの溶液を調製し、マウス1匹当たり0.3mlの該溶液をマウスの腹腔に注入したところ、30日生存率(%)は80%であった。
実施例1において、0.2%のセレンを含有する発酵活性を有さないサッカロマイセスセレビジエ酵母(PHA−Se酵母)を生理食塩水に溶解させて50mg/mlの溶液を調製し、マウス1匹当たり0.3mlの該溶液をマウスの腹腔に注入したところ、30日生存率(%)は80%であった。
この結果は、セレンを含有させた酵母が、放射線で誘発された活性酸素類による酸化的な体内傷害を予防する高い効果を有することを示している。
Claims (2)
- 発酵活性を有さないサッカロマイセスセレビジエ酵母を配合した抗酸化健康食品。
- 前記サッカロマイセスセレビジエ酵母がMn、Zn、Fe、CuおよびSeの少なくとも1種を含有するサッカロマイセスセレビジエ酵母である請求項1記載の抗酸化健康食品。
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