JP2006269978A - フォトダイオード - Google Patents

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康博 猪口
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Abstract

【課題】裾引きを低減できるフォトダイオードを提供する。
【解決手段】半導体メサ15は、第1のエリア15aと該第1のエリア15aを囲む第2のエリア15bとを有する入射面15cを有しており、また第1の領域13c上に設けられている。パッシベーション膜17は、半導体メサ15上に設けられている。半導体メサ15は、受光層25と、窓層27と、受光層25および窓層27内に設けられた第2導電型半導体領域29を含む。第2導電型半導体領域29は第1のエリア15aに位置している。受光層25は、第1の領域13c上に設けられている。窓層27は、受光層25上に設けられている。第2導電型半導体領域29は、第1のエリア15aに位置している。反射膜19は、パッシベーション膜17の反射率より大きい反射率を有する。反射膜19は、第2のエリア15bおよび半導体メサ15の側面15d上に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトダイオードに関する。
特許文献1にはフォトダイオードチップが記載されている。このフォトダイオードチップは、エピタキシャル層内に設けられたp型アノード領域と、アノード領域の周囲に設けられたp型領域とを有する。第1のpn接合領域は、p型アノード領域とエピタキシャル層との界面に形成される。第2のpn接合領域は、p型領域とエピタキシャル層との界面に形成される。第1のpn接合領域は受光部であり、その上には光電流を出力するための電極が設けられている。第2のpn接合領域上に電極はない。第2の接合領域はフォトダイオードチップの端面にまで達している。第1の受光領域の周囲に入射した光により発生されるキャリアは、第2のpn接合の界面近傍又はチップ端面に露出した部分で消滅してしまう。このため、裾引き現象が抑制され、フォトダイオードチップの光応答速度が向上される。
特開2002−57363号公報
このようなフォトダイオードチップでは、光通信のための信号光は、受光部だけでなく、受光部以外の領域に入射する。受光部以外の領域に入射した光も電子正孔対を生成するけれども、このキャリアは、受光部の周囲を取り囲むように設けられた拡散遮蔽領域(例えば、p領域)により構成されておりチップ端面に露出する第2のpn接合領域において再結合する。これによって、上記キャリアが受光部に流れ込むことを防止して、出力信号に裾引きが生じることを抑制している。
しかしながら、発明者の観察によれば、これだけでは裾引きを充分に低減できずに微小な裾引きが残っている。この裾引きは、特に、高速応答(例えば2.5GHzや10GHzなど1GHz以上の高速応答)が求められるとき顕在化する。
この裾引きについて検討した結果、p半導体から成るp受光部と該受光部周囲に設けられた拡散遮蔽用p領域との間の窓層に入射した光が原因であることを見いだした。このフォトダイオードでは、p受光部とp領域は、これら2つのp領域を分離するためのマスクを用いて単一の不純物導入工程で形成される。つまり、p受光部とp領域との間には、このマスクの幅に相当する窓層の隙間がある。この隙間部分に入射した光も電子正孔対を生成し、このキャリアは拡散してp受光部に流れ込み、結果として光電流として検出される。発明者は、p受光部に流れ込むこの余分な光電流が裾引き成分として観測されることを見いだした。
マスクには、最低でも10μm程度の幅が必要である。この幅は、受光部にバイアス電圧を印加してp受光部から空乏層が広がった時に、空乏層が拡散遮蔽用p領域に到達しないように決定される。p受光部の空乏層が周囲のp領域に到達すると、拡散遮蔽用p領域からp受光部へキャリアが流れ込んでしまう。受光部と拡散遮蔽用p領域が短絡状態となりチップ端面に露出したpn接合を通じて電流がリークしてしまう。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、裾引きを低減できるフォトダイオードを提供することを目的とする。
本発明の一側面は、所定の波長帯内の信号光を受光するためのフォトダイオードである。フォトダイオードは、(a)第1の領域と第2の領域とを含む主面を有する第1導電型半導体基板と、(b)第1のエリアと該第1のエリアを囲む第2のエリアとを有する入射面を有しており前記第1の領域上に設けられた半導体メサと、(c)前記第2のエリアおよび前記半導体メサの側面上に設けられたパッシベーション膜と、(d)前記パッシベーション膜の反射率より大きい反射率を有する反射膜と、(e)前記半導体メサの前記第1のエリア上に設けられた第1の電極と、(f)前記第1導電型半導体基板の裏面上に設けられた第2の電極とを備え、前記半導体メサは、前記第1の領域上に設けられており第1のIII−V化合物半導体から成る受光層と、前記受光層上に設けられており第2のIII−V化合物半導体から成る窓層と、前記受光層および前記窓層内に設けられ前記第1の電極に接続された第2導電型半導体領域を含み、前記第2導電型半導体領域は前記第1のエリアに位置しており、前記反射膜は、前記第2のエリアおよび前記半導体メサの側面上に設けられている。
このフォトダイオードによれば、第2のエリアおよび半導体メサの側面上に反射膜が設けられているので、第2のエリアおよび半導体メサの側面に向かう光は、反射膜によって反射される。一方、光電流は、半導体メサの入射面の第1のエリアを通した光に応じて発生される。つまり、電子正孔対は、実質的に、半導体メサの入射面の第1のエリアを通した光から生成され、これ故に、フォトダイオードからの光電流に裾引きを生じることはない。
本発明に係るフォトダイオードでは、前記反射膜の反射率は、前記所定の波長帯において90%以上であることが好ましい。反射膜の反射率が90%以上であれば、1.3μm帯および1.55μm帯の光通信の伝送レートに好適なフォトダイオードが提供される。
本発明に係るフォトダイオードでは、前記パッシベーション膜は、シリコン窒化膜を含むことが好ましい。シリコン窒化膜を用いて半導体メサを覆うので、半導体メサの表面を流れるリーク電流の発生が低減されることができる。
本発明に係るフォトダイオードでは、前記反射膜は、前記パッシベーション膜上に設けられた誘電体多層膜からなる。誘電体多層膜を用いると、高反射率の反射膜が得られる。
本発明に係るフォトダイオードでは、前記誘電体多層膜はアルミナ層と非晶質シリコン層とを含み、前記アルミナ層と前記非晶質シリコン層は交互に配列されていることができる。この誘電体多層膜によれば、所定の波長範囲において90%以上の反射率を示す反射膜を提供できる。
本発明に係るフォトダイオードでは、前記受光層はInGaAs半導体から成り、前記窓層はInP半導体から成ることができる。1.55μm帯の光通信に好適なフォトダイオードが提供される。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、裾引きを低減できるフォトダイオードを提供することを目的とする。
本発明の知見は、例として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明のフォトダイオードに係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
(第1の実施の形態)
図1(A)は、第1の実施の形態に係るフォトダイオードを示す図面である。図1(B)は、該フォトダイオードを示す平面図である。図1(A)は、図1(B)に示されたI−I線にそってとられた断面図である。フォトダイオード11は、第1導電型半導体基板13と、半導体メサ15と、パッシベーション膜17と、反射膜19と、第1の電極21と、第2の電極23とを備える。第1導電型半導体基板13は、主面13aおよび裏面13bを有しており、第1の領域13cと該第1の領域13cを囲む第2の領域13dとを含む。半導体メサ15は、第1のエリア15aと該第1のエリア15aを囲む第2のエリア15bとを有する入射面15cを有しており、また第1の領域13c上に設けられている。パッシベーション膜17は、半導体メサ15上に設けられている。第1の電極21は、半導体メサ15の第1のエリア15a上に設けられている。第2の電極23は、第1導電型半導体基板13の裏面13b上に設けられている。半導体メサ15は、受光層25と、窓層27と、受光層25および窓層27内に設けられた第2導電型半導体領域29を含む。第2導電型半導体領域29は第1のエリア15aに位置している。受光層25は、第1の領域13c上に設けられている。また、受光層25は、第1のIII−V化合物半導体から成り、このIII−V化合物半導体は第1導電型を示すことが好ましい。窓層27は、受光層25上に設けられている。また、窓層27は、第1のIII−V化合物半導体のバンドギャップとは異なるバンドギャップを有する第2の第1導電型III−V化合物半導体から成り、このIII−V化合物半導体は第1導電型を示すことが好ましい。第2導電型半導体領域29は、第1のエリア15aに位置しており、また第1の電極21に接続されている。反射膜19は、パッシベーション膜17の反射率より大きい反射率を有する。反射膜19は、第2のエリア15bおよび半導体メサ15の側面15d上に設けられている。
このフォトダイオード11によれば、第2のエリア15bおよび半導体メサ15の側面15d上には反射膜19が設けられているので、第2のエリア15bおよび半導体メサ15の側面15dに向かう光は、反射膜19によって反射される。一方、光電流は、半導体メサ15の入射面15cの第1のエリア15aを通した光に応じて発生される。つまり、電子正孔対は、実質的に、半導体メサ15の入射面15cの第1のエリア15aを通した光から生成され、フォトダイオード11からの光電流に裾引きを生じることはない。
図1を参照すると、フォトダイオード11では、第2導電型半導体領域29に接続される第1の電極21は、例えばアノード電極であり、半導体基板13の裏面13bに形成される第2の電極23は、例えばカソード電極である。また、フォトダイオード11は、必要に応じて、半導体基板13上に設けられたInPバッファ層31を含むことができる。
図2(A)は、所定の波長帯内に信号光を受光するための光通信用フォトダイオードの動作を示す図面である。フォトダイオード11によれば、第1のエリア15aの第2導電型半導体領域29へ入射する光L1は、第2導電型半導体領域29の接合J1の付近において信号電流を生成する。第2のエリア15bへ向かう光L2は、反射膜19によって反射されて反射光LR2になる。光L3は、受光層15および窓層27の側面上の反射膜19によって反射されて反射光LR3になる。これらの反射光LR2、LR2は、光電流に寄与しない。これ故に、光L2、L3によって、フォトダイオード11からの光電流に裾引きを生じることはない。第1の領域13cを囲む第2の領域13dへ向けて入射する光L4は、バッファ層31および半導体基板13に吸収されることはない。光L4は、第2の電極23によって反射されて偶然に接合J1に到達する可能性がある。図2(A)に示されるように、反射膜19が第1の領域13cを囲む第2の領域13d上にも設けられていれば、裏面電極による反射光に起因する裾引きも低減される。これ故に、光L2、L3、L4によって、フォトダイオード11からの光電流に裾引きを生じることはない。
図2(B)は、図2(A)に示されたフォトダイオードと異なる構造の光通信用フォトダイオードの動作を示す図面である。このフォトダイオードの構成を簡単に説明する。このフォトダイオード40では、受光層41および窓層43は、第1導電型の半導体基板13上に設けられおり、それぞれ、図2(A)に示されたフォトダイオードと同じく第1および第2のIII−V化合物半導体から成る。パッシベーション膜45は、窓層43上に設けられている。第1の第2導電型半導体領域47および第2の第2導電型半導体領域49は、受光層41および窓層43内に設けられている。フォトダイオード40によれば、第1の第2導電型半導体領域47へ向けて入射する光L5は、第1の第2導電型半導体領域47の接合J1の付近において信号電流を生成する。第2の第2導電型半導体領域49へ向けて入射する光L6は、第2の第2導電型半導体領域49の接合J2の付近で電子正孔対を生成するけれども、この電子正孔対は、第1の第2導電型半導体領域47へ流れ込まない。また、第1の第2導電型半導体領域47と第2の第2導電型半導体領域49との間隙にあるパッシベーション膜45へ向かう光L7の一部は、パッシベーション膜45を透過して、受光層41と窓層43との接合J3の付近において電子正孔対を生成する。この電子正孔対の一部は、第1の第2導電型半導体領域47へ流れ込み、この結果、光電流に裾引きが生じる。
図1に示されるように、フォトダイオード11では、反射膜19は、パッシベーション膜17上に設けられた誘電体多層膜からなることが好ましい。また、パッシベーション膜17として、拡散マスクのためにシリコン窒化膜を用いることができる。SiN膜はパッシベーション膜として好適に機能して、InP窓層表面での電流リークを低減する。SiN膜を含むパッシベーション膜により、暗電流の増加を抑えと共に、フォトダイオード素子の信頼性の悪化を防ぐことができる。フォトダイオード11では、パッシベーション膜17としても用いられる拡散マスクを高反射膜(HR膜)で覆い、高反射膜に光が当たっても受光素子内に光が侵入しないようにした。
図1に示されるように、反射膜17はアルミナ層33と非晶質シリコン層35から成る誘電体多層膜を含み、アルミナ層33と非晶質シリコン層35は交互に配列されていることができる。この誘電体多層膜によれば、所定の通信波長範帯域において90%以上の反射率を示す反射膜を提供できる。
一例として、SiNパッシベーション膜上に順に形成された誘電体多層膜の構造には、下記の構造
Al膜:180nm
アモルファスシリコン膜:90nm
Al膜:160nm
アモルファスシリコン膜:100nm
Al膜:180nm
を用いることができる。
フォトダイオード11では、反射膜17の反射率は、一又は複数の波長成分を含む信号光の波長帯において90%以上であることが好ましい。反射膜17の反射率が90%以上であれば、1.3μm帯および/または1.55μm帯の光通信の高伝送レートに好適なフォトダイオードが提供される。図3(A)および図3(B)は、誘電体多層膜構造の反射膜の反射スペクトルの一例を示す図面である。図3(B)に示されるように、この反射スペクトルによれば、1200nm〜1400nmの波長範囲で90%以上の反射率が提供される。反射率が90%以上なので、透過光は10%以下になる。反射膜が全く無い場合に比べて、入射する光の量を十分の一以下にできるので、裾引きが10dB以上改善できる。受光部周辺をメサで除去する構造を用いると、裾引きが20dB程度改善される。また、反射膜を用いると、裾引きが10dB程度改善される。これらを合わせて、30dB以上の裾引き改善効果がある。
1.3μm帯用のフォトダイオードでは、例えば1250nm〜1350nmの波長範囲で90%以上の反射率が提供されることが好ましい。また1.55μm帯用のフォトダイオードでは、例えば1500nm〜1600nmの波長範囲で90%以上の反射率が提供されることが好ましい。
フォトダイオード11では、パッシベーション膜17は半導体メサ15の上面および側面を保護する。シリコン窒化膜を用いてこれらの表面を覆えば、窓層27の表面に生じる可能性のあるリーク電流を低減できる。
フォトダイオード11では、パッシベーション膜17および反射膜19は、半導体領域37のエッジ37aに沿って伸びるエリア13eにはない。このフォトダイオードによれば、ウエハからフォトダイオード11のチップを作製するために、パッシベーション膜17を取り除いたエリア13eの一部をスクライブ領域として利用できる。
フォトダイオード11では、受光層25はInGaAs半導体から成り、窓層27はInP半導体から成ることができる。1.3μm帯および1.55μm帯の光通信に好適なフォトダイオードが提供される。
(第2の実施の形態)
図4(A)〜図4(D)を参照しながら、一実施例のフォトダイオードの作製を説明する。図4(A)に示されるように、n型InP基板61(Sドープ、厚さ350μm、キャリア濃度3×1018cm−3)上にn型InPバッファ層63(Siドープ、厚さ2μm、キャリア濃度1×1017cm−3)、ノンドープInGaAs受光層65(厚さ3μm、キャリア濃度1×1015cm−3)、ノンドープInP窓層67(厚さ1.5μm、キャリア濃度1×1015cm−3)をMOVPE法でエピタキシャル成長する。次いで、エッチングにより半導体メサ69を形成する。図4(B)に示されるように、ノンドープInGaAs受光層65およびノンドープInP窓層67をエッチングにより部分的に除去して、InPバッファ層63を露出させる。エッチング工程では、InP半導体は例えば、エッチャント(臭化水素水+水)でエッチングされる。InGaAs半導体は、エッチャント(燐酸+過酸化水素水+水)でエッチングされる。半導体メサ69はノンドープInGaAs受光層65aおよびノンドープInP窓層67aを含み、ノンドープInGaAs受光層65aおよびノンドープInP窓層67aはInP基板61の第1の領域61a上に設けられている。この後に、プラズマCVD法を用いてSiN膜(厚さ50nm)をウェハ全面に形成する。この後に、SiN膜上に蒸着法で誘電体多層膜を形成する。次いで、図4(C)に示されるように、フォトリソグラフィ法を用いて誘電体多層膜73およびSiN膜71にパターン形成する。
誘電体多層膜73は、
Al膜:190nm
アモルファスシリコン膜:90nm
Al膜:260nm
アモルファスシリコン膜:100nm
Al膜:160nm
からなる。
パターン形成された誘電体多層膜73およびSiN膜71は、受光部を規定する開口を有する。誘電体多層膜73およびSiN膜71を用いて、受光径50μmの領域および外周部に亜鉛(Zn)を選択拡散して、受光のためのp型半導体領域81を形成する。p型ドーパントの亜鉛を熱拡散するので、亜鉛原子は横方向にも拡散して、この結果、パッシベーション膜71の下にもp型半導体領域81が形成される。この後に、図4(D)に示されるように、アノード電極77およびカソード電極79を形成して、フォトダイオードが完成する。誘電体多層膜73で構成する反射膜の反射率を所望の波長領域において90%以上とすることによって、図2(B)に示されたフォトダイオードに比べて、十分の一程度まで裾引きが低減されたフォトダイオードが得られる。
拡散マスクを高反射膜(HR膜)で覆い、その部分に光が当たっても受光素子内に光が侵入しないようにしている。HR膜は、例えば上記のような誘電体多層膜で構成される。また、SiN膜を拡散マスク自体として用いる。つまり、SiN膜上にHR膜を形成する。SiN膜はパッシベーション膜として機能してInP窓層表面での電流リークを抑えるために役立つ。また、HR膜で覆われた拡散マスクよりも外周部分に存在する受光層と同一組成の半導体層はエッチングで除去しているので、第2導電型半導体からなる受光部以外の領域に光が当たっても電子正孔対が発生されない。また、このフォトダイオードでは、pn接合は半導体領域の端面に露出されないので、製造工程では、エピタキシャル成長は一回である。
以上説明したように、第2導電型半導体領域29にのみ光が入射するように、半導体メサ15の入射面15cおよび側面15dを高反射膜(金属膜や誘電体多層膜)で覆うと、余分な電子正孔対の発生を防止できる。これにより、1GHz以上の高速信号を受ける際の応答において特に問題となる微小な裾引きを抑えることができる。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
図1は、第1の実施の形態に係るフォトダイオードを示す図面である。 図2(A)は、所定の波長帯内に信号光を受光するための光通信用フォトダイオードの動作を示す図面である。図2(B)は、本発明とは異なるフォトダイオードと異なる構造の光通信用フォトダイオードの動作を示す図面である。 図3(A)および図3(B)は、誘電体多層膜構造の反射膜の反射スペクトルの一例を示す図面である。 図4(A)〜図4(D)は、フォトダイオードを作製する方法を説明するための図面である。
符号の説明
11…フォトダイオード、13…第1導電型半導体基板、13c…第1の領域、13d…第2の領域、15…半導体メサ、15a…第1のエリア、15b…第2のエリア、15c…入射面、15d…側面、17…パッシベーション膜、19…反射膜、21…第1の電極、23…第2の電極、25…受光層、27…窓層、29…第2導電型半導体領域、31…InPバッファ層、40…フォトダイオード、41…受光層、43…窓層、45…パッシベーション膜、47、49…第2導電型半導体領域、33…アルミナ層、35…非晶質シリコン層、37…半導体領域、37a…エッジ、61…n型InP基板、63…n型InPバッファ層、65、65a…n型InGaAs受光層、67、67a…n型InP窓層、69…半導体メサ、71…SiN膜、73…誘電体多層膜、J0、J1、J2、J3…接合、L1、L2、L3、L4、L5、L6…光、LR2、LR3…反射光

Claims (6)

  1. 所定の波長帯内の信号光を受光するためのフォトダイオードであって、
    第1および第2の領域を含む主面を有する第1導電型半導体基板と、
    第1のエリアと該第1のエリアを囲む第2のエリアとを有する入射面を有しており前記第1の領域上に設けられた半導体メサと、
    前記第2のエリアおよび前記半導体メサの側面上に設けられたパッシベーション膜と、
    前記パッシベーション膜の反射率より大きい反射率を有する反射膜と、
    前記半導体メサの前記第1のエリア上に設けられた第1の電極と、
    前記第1導電型半導体基板の裏面上に設けられた第2の電極と
    を備え、
    前記半導体メサは、前記第1の領域上に設けられており第1のIII−V化合物半導体から成る受光層と、前記受光層上に設けられており第2のIII−V化合物半導体から成る窓層と、前記受光層および前記窓層内に設けられ前記第1の電極に接続された第2導電型半導体領域を含み、
    前記第2導電型半導体領域は前記第1のエリアに位置しており、
    前記反射膜は、前記第2のエリアおよび前記半導体メサの側面上に設けられている、フォトダイオード。
  2. 前記反射膜の反射率は、前記所定の波長帯において90%以上である、ことを特徴とする請求項1に記載されたフォトダイオード。
  3. 前記パッシベーション膜は、シリコン窒化物からなる、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたフォトダイオード。
  4. 前記反射膜は、前記パッシベーション膜上に設けられた誘電体多層膜からなる、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載されたフォトダイオード。
  5. 前記誘電体多層膜はアルミナ層と非晶質シリコン層とを含み、
    前記アルミナ層および前記非晶質シリコン層は交互に配列されている、ことを特徴とする請求項4に記載されたフォトダイオード。
  6. 前記受光層はInGaAs半導体から成り、
    前記窓層はInP半導体から成る、ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載されたフォトダイオード。
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Cited By (3)

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