JP2006268002A - レジスト組成物 - Google Patents
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- ZWLMSPFIEMHRIM-UHFFFAOYSA-N OC(C(C1)C2C=CC1C2)(C(F)(F)F)C(F)(F)F Chemical compound OC(C(C1)C2C=CC1C2)(C(F)(F)F)C(F)(F)F ZWLMSPFIEMHRIM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Abstract
Description
本発明は、解像度が向上した被膜を与えるレジスト組成物、およびそれに用いる新規官能基含有ポリマー、さらにはそのポリマーの製造のための新規官能基含有ノルボルナニルアクリレートに関する。
半導体集積回路をはじめとする各種の電子部品は超微細加工が必要とされ、その加工技術にはレジストが広く用いられている。また、電子部品の多機能化、高密度化に伴い、形成されるレジストパターンの超微細化が求められている。
これまで、化学増幅型レジストの樹脂成分としては、KrFエキシマレーザー(248nm)に対して高い透明性を有するポリヒドロキシスチレンやこのヒドロキシ基を酸解離性の保護基で保護したものが主に用いられてきた。しかし、近年の半導体素子の微細化要求により、その光源もKrFエキシマレーザーからより短い波長のArFエキシマレーザー(193nm)を用いるプロセスに移行してきた。
ところで、ArFエキシマレーザー(193nm)を光源とするプロセスにおいては、従来用いられてきたポリヒドロキシスチレンのような芳香族環を持つ樹脂では、ArFエキシマレーザーに対する透明性が不十分で使用できないため、ArFリソグラフィープロセスにおけるレジスト材料のベースポリマーとして、芳香環に換えて脂肪族環構造を導入する方法が知られている。たとえば、特許文献1には、(メタ)アクリル系樹脂のエステル部位に脂肪族環構造を導入した重合体を使用した化学増幅型レジストが提案されている。また、特許文献2では、主鎖にノルボルネン骨格を有する樹脂を使用した化学増幅型レジストが提案されている。
一方、F2レーザーやArFエキシマレーザーに対する透明性の観点から、これまでのフェノール性のヒドロキシ基やカルボン酸に代わるアルカリ可溶性基として、ヘキサフルオロイソプロパノイル基を導入したポリマーがレジスト用ベースポリマーとして検討されている(特許文献3)。
本発明は、特に193nm以下の波長の紫外光で露光したときに優れた溶解性やコントラストをレジスト被膜に与えるレジスト組成物、およびそれに用いる新規官能基含有ポリマー、さらにはそのポリマーの製造のための新規官能基含有ノルボルナニルアクリレートを提供することを目的とする。
本発明は、(a)酸解離性官能基含有ポリマーおよび
(b)光酸発生剤
を含むレジスト組成物であって、該酸解離性官能基含有ポリマー(a)が、式(1):
(b)光酸発生剤
を含むレジスト組成物であって、該酸解離性官能基含有ポリマー(a)が、式(1):
(式中、R1はH、F、CH3またはCF3であり、−Nbは式(2):
(式中、Rf1およびRf2は同じかまたは異なり、エーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の含フッ素アルキル基;YはOH基および/または酸で解離してOH基となり得る酸解離性官能基)で示される部位を有するノルボルナニル基)で示されるノルボルナニルアクリレート構造単位Mを含むポリマーであるレジスト組成物に関する。
この式(1)において、−Nbとしては式(2−1):
(式中、Y、Rf1およびRf2は式(2)と同じ;X、X1、X2は同じかまたは異なり、H、F、CH3またはCF3;Rf3は炭素数1〜5のエーテル結合を含んでもよくかつ、水素原子の一部または全てがフッ素原子に置換されてなる2価の炭化水素基から選ばれるもの;n2は0または1;R2、R3、R4およびR5は同じかまたは異なりHまたは炭素数1〜10のアルキル基)で示されるノルボルナニル基であることが、さらには、−Nbが式(2−2):
(式中、Y、X1、X2は式(2−1)と同じ)で示されるノルボルナニル基であることが、透明性と現像液に対する溶解性が良好な点で好ましい。
さらに、官能基含有ポリマー(a)の193nm波長の光の吸光係数は、優れた透明性を与える点から1.5μm-1以下であることが好ましい。
本発明はまた、
式(I):
−(M1)−(N)− (I)
[式中、構造単位M1は、式(1):
式(I):
−(M1)−(N)− (I)
[式中、構造単位M1は、式(1):
(式(1)中、R1はH、F、CH3またはCF3であり、−Nbは式(2):
(式(2)中、Rf1およびRf2は同じかまたは異なり、エーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の含フッ素アルキル基;YはOH基および/または酸で解離してOH基となり得る酸解離性官能基)で示される部位を有するノルボルナニル基)で示されるノルボルナニルアクリレート構造単位;構造単位Nは、構造単位Mを与える単量体と共重合可能な単量体に由来する構造単位]で示され、構造単位M1を1〜100モル%、構造単位Nを0〜99モル%含む官能基含有ポリマーにも関する。
かかるポリマーにおいても、−Nbは前記式(2−1)、さらには式(2−2)で示されるノルボルナニル基であることが、レジスト用途において、透明性と現像液に対する溶解性が良好な点で好ましい。
また本発明は、式(3):
(式中、R1はH、F、CH3またはCF3であり、−Nbは式(2):
(式中、Rf1およびRf2は同じかまたは異なり、エーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の含フッ素アルキル基;YはOH基および/または酸で解離してOH基となり得る酸解離性官能基)で示される部位を有するノルボルナニル基)で示される新規なノルボルナニルアクリレートにも関する。
またさらに、本発明は、式(6):
(式中、Rf1およびRf2は同じかまたは異なり、エーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の含フッ素アルキル基;X、X1、X2は同じかまたは異なり、H、F、CH3またはCF3;Rf3は炭素数1〜5のエーテル結合を含んでもよくかつ、水素原子の一部または全てがフッ素原子に置換されてなる2価の炭化水素基から選ばれるもの;n2は0または1;R2、R3、R4およびR5は同じかまたは異なりHまたは炭素数1〜10のアルキル基)で示され、かつ式(6)において
(式中、Rf1、Rf2、Rf3、n2およびXは式(6)と同じ)
が、式(2a):
が、式(2a):
(式中、Rf1およびRf2は式(6)と同じ)で示される部位を有する新規な含フッ素化合物にも関する。
本発明の新規ポリマーを用いるときは、特に193nm以下の波長の光で露光したときに優れた溶解性をレジスト被膜に与えるレジスト組成物を提供することができる。
まず、本発明のレジスト組成物に用いる新規官能基含有ポリマーおよびその合成に有用な新規官能基含有ノルボルナニルアクリレートについて説明する。
新規官能基含有ポリマー(a)は、上記のとおり、式(I):
−(M1)−(N)− (I)
[式中、構造単位M1は、式(1):
−(M1)−(N)− (I)
[式中、構造単位M1は、式(1):
(式中、R1はH、F、CH3またはCF3であり、−Nbは式(2):
(式中、Rf1およびRf2は同じかまたは異なり、エーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の含フッ素アルキル基;YはOH基および/または酸で解離してOH基となり得る酸解離性官能基)で示される部位を有するノルボルナニル基)で示されるノルボルナニルアクリレート構造単位;構造単位Nは、構造単位Mを与える単量体(m1)と共重合可能な単量体に由来する構造単位]で示され、構造単位M1を1〜100モル%、構造単位Nを0〜99モル%含む官能基含有ポリマーである。
構造単位M1を与える単量体(m1)は、式(3):
(式中、R1はH、F、CH3またはCF3であり、−Nbは式(2):
(式中、Rf1およびRf2は同じかまたは異なり、エーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の含フッ素アルキル基;YはOH基および/または酸で解離してOH基となり得る酸解離性官能基)で示される部位を有するノルボルナニル基)で示されるノルボルナニルアクリレートであり、上記のとおり、新規化合物である。
特に好ましい新規ポリマーおよび新規ノルボルナニルアクリレートとしては、式(1)および式(3)における−Nbが、式(2−1):
(式中、Y、Rf1およびRf2は式(2)と同じ;X、X1、X2は同じかまたは異なり、H、F、CH3またはCF3;Rf3は炭素数1〜5のエーテル結合を含んでもよくかつ、水素原子の一部または全てがフッ素原子に置換されてなる2価の炭化水素基から選ばれるもの;n2は0または1;R2、R3、R4およびR5は同じかまたは異なりHまたは炭素数1〜10のアルキル基)で示されるノルボルナニル基である官能基含有ポリマーおよびノルボルナニルアクリレートである。
式(1)、(3)において、R1はHまたはCH3であることが合成上安価な点から好ましく、またFあるいはCF3であることが透明性が良好な点から好ましい。
また、式(2−1)、さらには式(2−2)において、X、X1およびX2の少なくとも1つは、透明性が良好でフッ素アルコールの酸性度が高い点からFであることが好ましく、特にXがFであることが、フッ素アルコールの酸性度を高める点から好ましい。
式(2−1)においてRf3は存在しなくてもよい(n2=0)。存在させる場合(n2=1)は、水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換された含フッ素アルキレン基である。フッ素原子で置換することにより、フッ素含有率が高くなり、透明性が向上する。
Rf3の具体例としては、たとえば式(4):
−(CH2)m−(CF2)p−(CFR6)q− (4)
(式中、R6はHまたは炭素数1〜5のフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基;mは0〜1の整数;pは0〜5の整数;qは0〜1の整数;ただしpとqは同時に0ではない)で示される含フッ素アルキレン基があげられる。
−(CH2)m−(CF2)p−(CFR6)q− (4)
(式中、R6はHまたは炭素数1〜5のフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基;mは0〜1の整数;pは0〜5の整数;qは0〜1の整数;ただしpとqは同時に0ではない)で示される含フッ素アルキレン基があげられる。
好ましい具体例としては、たとえば−CF2−、―CH2−CF2−、−CF2−CF2−、−CF2−CHF−などがあげられる。
構造単位M1における式(2)のYをHにした場合のフッ素含有率は、好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは32質量%以上、特に35質量%以上が好ましい。合成上の観点から、上限は70質量%程度である。
特許文献3に記載されている官能基含有ノルボルナニルアクリレートおよび官能基含有ポリマーは、X、X1およびX2のいずれもが水素原子であり、かつ上記式(2−1)のRf3に相当する2価の基がCH2に代表される非フッ素アルキレン基であり、フッ素含有率も31質量%程度に止まっている。
式(2)、さらには式(2−1)におけるRf1およびRf2はフルオロアルキル基であることが好ましく、特に炭素数1〜5のアルキル基の水素原子の一部または全てがフッ素原子で置換されたものであれば、その置換されたフッ素原子の効果によって式(2)中のOH基の酸性度を高め、レジスト用途に用いた場合の現像液溶解性を付与できる点で好ましい。
したがって、なかでも、パーフルオロアルキル基であることが、よりOH基の酸性度を高めることができる点で好ましく、具体的には、
(式中、mは0または1〜4の整数;m1は0、1または2;m2は0または1)で表される基があげられ、具体的には−CF3、−C2F5、−CF2CF(CF3)2−CH(CF3)2などが好ましくあげられ、特に好ましくは−CF3、−C2F5、さらには−CF3が好ましい。
前記Yは−OHまたは酸で解離して−OHとなり得る酸解離性官能基(−OP)である。
酸で解離してOH基に変化する酸解離性官能基(−OP)としては、−OH基を保護基Pで保護した官能基があげられる。
−OPの具体例としては、たとえば、式(5−1):
−OCH2OR7 (5−1)
(式中、R7は炭素数1〜20の有機基)で表されるアセタール化合物;または式(5−2):
−OCH2OR7 (5−1)
(式中、R7は炭素数1〜20の有機基)で表されるアセタール化合物;または式(5−2):
(式中、R7は前記式(5―1)と同じ)で表されるアセタール化合物が反応性が高い点で特に好ましい。
さらに式(5−3):
(式中、R7は前記式(5―1)と同じ)で表されるアルコキシカーボネート基;
式(5−4):
−OR7 (5−4)
(式中、R7は前記式(5―1)と同じ)で表されるアルコキシル基などがあげられる。
式(5−4):
−OR7 (5−4)
(式中、R7は前記式(5―1)と同じ)で表されるアルコキシル基などがあげられる。
式(5−1)、(5−2)におけるR7は、
−Z1R1a (R−1)
−C(R2a)3 (R−2)
−R3a (R−3)
〔式(R−1)において、Z1は単結合、直鎖状もしくは分岐状の2価の有機基、または脂環式構造を有する2価の有機基を示し、R1aは水素原子または1価の官能基を示す。
−Z1R1a (R−1)
−C(R2a)3 (R−2)
−R3a (R−3)
〔式(R−1)において、Z1は単結合、直鎖状もしくは分岐状の2価の有機基、または脂環式構造を有する2価の有機基を示し、R1aは水素原子または1価の官能基を示す。
式(R−2)において、各R2aは相互に独立して炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基もしくはその誘導体または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を示すか、あるいはいずれか2つのR2aが相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、残りのR2aが炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基もしくはその誘導体または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を示す。
式(R−3)において、R3aは炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、脂環式構造を有する炭素数4〜20の1価の有機基、環状エーテル構造を有する1価の有機基、または置換されてもよいラクトン骨格を有する1価の有機基を示す〕
で表される炭素数1〜20の1価または2価の有機基であり、後述する酸解離性官能基含有ポリマー(a)における酸解離性の保護基Pと同じである。
で表される炭素数1〜20の1価または2価の有機基であり、後述する酸解離性官能基含有ポリマー(a)における酸解離性の保護基Pと同じである。
式(5−3)、(5−4)におけるR7は、(R−2)で表される炭素数1〜20の1価または2価の有機基が、化学増幅型レジストとして機能できる点で好ましく例示され、酸解離性官能基含有ポリマー(a)における酸解離性の保護基Pと同じである。
特に式(5−1)、(5−2)においては、式(R−1)からなる有機基が、反応性が高い点で好ましく、特にZ1がCH2Rで表される構造を有する有機基がさらに反応性が高い点で好ましい。式(5−3)においても、式(R−2)からなる有機基が、特にt−ブチル基またはメチルアダマンチル基であることが反応性が高い点で好ましい。
構造単位M1の好ましいものとしては、−Nbとして前記式(2−1)で示されるノルボルナニル基を有する構造単位M1−1であり、さらには、Rf1=Rf2=CF3、X=Fでn2=0の式(2−2):
(式中、Y、X1、X2は式(2−1)と同じ)で示されるノルボルナニル基(−Nb)を有する構造単位M1−2である。
構造単位M(=M1)を与える式(3)で示される新規ノルボルナニルアクリレートの具体例としては、−O−Nbが、たとえばつぎのものである化合物が例示できる。
新規官能基含有ノルボルナニルアクリレート(3)は、たとえばつぎような複数の方法で製造できる。
(i)ノルボルナニルアルコールを経由する方法(特開2003−40840号公報)
たとえば、式(i−1):
たとえば、式(i−1):
で示される官能基含有ノルボルネンを公知のハイドロボレーション、エステル付加反応やエステル加水分解反応により、式(i−2):
(式(i−1)および式(i−2)中におけるR2〜R5、Rf1、Rf2、Rf3、X、X1、X2、Yおよびn2は式(2−1)と同じ)で示される官能基含有ノルボルナニルアルコールに変換した後、式(i−3):
CH2=CR1−COOX9 (i−3)
(式中、R1は式(1)と同じ;X9はH、ハロゲン原子、アルキル基など)で示される(メタ)アクリル酸誘導体と反応させる方法。
CH2=CR1−COOX9 (i−3)
(式中、R1は式(1)と同じ;X9はH、ハロゲン原子、アルキル基など)で示される(メタ)アクリル酸誘導体と反応させる方法。
(ii)直接付加反応法(特開2004−175740号公報)
前記官能基含有ノルボルネン(i−1)と(メタ)アクリル酸誘導体(i−3)とを酸触媒の存在下に直接付加反応させる方法。
前記官能基含有ノルボルネン(i−1)と(メタ)アクリル酸誘導体(i−3)とを酸触媒の存在下に直接付加反応させる方法。
(iii)エステル交換法(特開2005−15398号、特開2004−217575号、特開2002−358005号各公報)
アクリル酸メチルとメタノールより高沸点のアルコールの混合液よりメタノールを共沸させることによりエステル交換させる方法。
アクリル酸メチルとメタノールより高沸点のアルコールの混合液よりメタノールを共沸させることによりエステル交換させる方法。
(iv)リパーゼによる合成(特開2003−70404号公報)
反応条件としては、それぞれ、特開2003−40840号、特開2004−175740号、特開2005−15398号、特開2004−217575号、特開2002−358005号、特開2003−70404号各公報に記載された条件が採用できる。
反応条件としては、それぞれ、特開2003−40840号、特開2004−175740号、特開2005−15398号、特開2004−217575号、特開2002−358005号、特開2003−70404号各公報に記載された条件が採用できる。
また、式(i−1)で示される官能基含有ノルボルネンは、後述する単量体(n1)で示されるものの中から選択でき、具体例としては国際公開第WO03/006413号、国際公開第WO01/74916号各パンフレットなどに記載されているものを目的化合物に応じて選択すればよい。
なお、式(i−2)で示される官能基含有ノルボルナニルアルコールのうち、式(6):
(式中、Rf1およびRf2は同じかまたは異なり、エーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の含フッ素アルキル基;X、X1、X2は同じかまたは異なり、H、F、CH3またはCF3;Rf3は炭素数1〜5のエーテル結合を含んでもよくかつ、水素原子の一部または全てがフッ素原子に置換されてなる2価の炭化水素基から選ばれるもの;n2は0または1;R2、R3、R4およびR5は同じかまたは異なりHまたは炭素数1〜10のアルキル基)で示され、かつ式(6)において
(式中、Rf1、Rf2、Rf3、n2およびXは式(6)と同じ)
が、式(2a):
が、式(2a):
(式中、Rf1およびRf2は式(6)と同じ)で示される部位を有する含フッ素化合物は、新規な化合物である。
また、式(6)において、X、X1、X2はH、F、CF3が好ましく、さらにはX=FでX1=X2=H、またはX=X1=X2=Fであるものが好ましい。
式(6)で示される含フッ素化合物としては、式(6−1):
(式中、X1、X2は式(6)と同じ)で示される含フッ素化合物が好ましい。
式(6−1)において、X1、X2はH、F、CF3が好ましく、さらにはX1=X2=H、またはX1=X2=Fであるものが好ましい。
さらに具体的には、
式:
式:
で示される含フッ素化合物が、具体的に例示できる。
式(I)で示される新規官能基含有ポリマーの他の構造単位Nは、構造単位M1を与える単量体と共重合可能な単量体に由来する構造単位である。
共重合可能な単量体の第1としては、構造単位N1を与えるOH基含有含フッ素ノルボルネン誘導体(n1)である。具体的には、式(n1−1):
(式中、X、X1、X2、R2、n2、Rf1、Rf2およびRf3は式(2−1)と同じ;n3は0〜5の整数)で表されるノルボルネン誘導体である。
なかでも具体的には、式(n1−2):
(式中、X、X1、X2、n3、R2、Rf1およびRf2は式(n1−1)と同じ)で示されるOH基含有ノルボルネン誘導体が好ましい。つまりこれらを用いたOH基含有含フッ素重合体(a)が現像液溶解速度、つまり解像度を効果的に改善できる点で特に好ましいものである。式(n1−2)においてX、X1、X2の少なくとも1種がFまたはCF3であることが、重合体としたときの透明性、現像液溶解性の面で好ましい。
式(n1−2)の中でも、式:
(式中、X、X1およびX2は式(n1−1)と同じ)で表される構造単位N1−2を与える式(n1−2a):
(式中、X、X1およびX2は式(n1−1)と同じ)で表されるOH基含有含フッ素ノルボルネン誘導体が好ましい。
式(n1−1)としては、またさらに、式(n1−3):
(式中、Zは酸素原子または−CH2O−;n4は0または1;Rf1、Rf2、R2、n3は式(n1−1)と同じ;A1、B1、C1はHまたはF)で表されるOH基含有ノルボルネン誘導体もあげられる。
式(n1−1)および(n1−2)において、Rf1、Rf2は前述の式(2)で例示のものが同様に好ましくあげられる。
また、式(n1−1)および(n1−2)においてR2はHまたは炭素数1〜10のアルキル基から選ばれるのものであって、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。R2はなかでも好ましくはHまたはCH3基であり、特にはHが好ましい。
式(n1−2)のOH基含有ノルボルネン誘導体の具体例としては、たとえば
(式中、R2は式(n1−2)と同じ、n3は0〜5の整数)
などがあげられ、より具体的には、
などがあげられ、より具体的には、
などが好ましくあげられる。
以上に構造単位N1において、YがOH基である含フッ素ノルボルネン誘導体について説明したが、−OPで示される酸解離性官能基である含フッ素ノルボルネン誘導体としては、上記の誘導体においてOH基を−OP基に置き換えたものが、好ましい例示と共にあげられる。
共重合可能な単量体の第2としては、−COOH基または酸で解離して−COOH基に変化する酸解離性官能基を有する含フッ素ノルボルネン誘導体から選ばれる少なくとも1種の単量体(n2)があげられ、任意の構造単位N2を与える。
かかる単量体(n2)は単量体(n1)と同様のノルボルネン誘導体であるため単量体(n1)と同様の反応性を示し、共重合性に優れ、組成比の調整が用意で、官能基の分布をポリマー中で均一にできる点が優れている。また、構造単位N2はアルカリ性現像液への溶解能力の高い−COOH基を有しているため、ポリマー(a)中に構造単位N2を少量の割合で導入しても、ポリマー(a)のアルカリ性現像液への溶解特性を改善できる点で優れており、さらには、これを用いたレジスト組成物に高いアルカリ性現像液への溶解性を付与できる。しかし、−COOH基は同時に高い親水性も持ち合わせているため現像の際、露光不足の部分の樹脂まで膨潤してしまい良好なパターンが得られない恐れがあるので、構造単位N2のポリマー(a)中での組成は45モル%以下が好ましい。
構造単位N2としては、特に国際公開公報WO03/006413号パンフレットに記載されている構造単位N2のうち式(3)−1:
(式中、A、BおよびCはH、F、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10の含フッ素アルキル基;Rは炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の含フッ素アルキレン基または炭素数2〜100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基;aは0または1〜3の整数;bは0または1;−COOQ1は−COOH基または酸で−COOH基に変換できる酸解離性官能基;ただし、bが0またはRがフッ素原子を含まない場合はA〜Cのいずれか1つはフッ素原子または含フッ素アルキル基である)で示される含フッ素ノルボルネン誘導体由来の構造単位が、透明性をさらに向上でき、現像液溶解性も向上または調整できる点から好ましい。
−COOQ1のうち酸で解離して−COOH基に変化する酸解離性官能基としては、Q1が保護基である官能基があげられる。Q1が保護基の場合、Q1としては構造単位Mの保護基Pと同様なものが例示できる。
構造単位N2としては、特に安価に合成できる点で好ましいことから、式(N2):
(式中、X3、X4およびX5は同じかまたは異なり、H、FまたはCF3;R8は炭素数1〜20の2価の有機基;n1は0または1;−COOQ1は−COOH基または酸で−COOH基に変換できる酸解離性官能基)で表されるノルボルネン誘導体由来の構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位が好ましい。
具体的には、
などがあげられる。
共重合可能な単量体の第3としては、−COOH基または−COOH基に酸で解離する保護基を導入したカルボン酸誘導体(−COOQ1)を有するエチレン性単量体(n3)由来の構造単位N3であり、フッ素原子を含んでいても、含まなくてもよい。
具体的には、式(N3):
(式中、COOQ1は−COOH基または−COOH基に酸で解離する保護基を導入した基;X3a、X3bは同じかまたは異なりHまたはF;X3cはH、F、Cl、CH3またはCF3;X3dおよびX3eは同じかまたは異なり、H、FまたはCF3;Rfは炭素数1〜40の含フッ素アルキレン基または炭素数2〜100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基、aは0〜3の整数;b、cおよびdは同じかまたは異なり、0または1)で示される構造単位があげられる。
このうちフッ素原子を含まないもの(d=0)としては、具体的には
アクリル系単量体
CH2=CHCOOQ1、CH2=C(CH3)COOQ1、
CH2=CClCOOQ1、
マレイン酸系単量体
アクリル系単量体
CH2=CHCOOQ1、CH2=C(CH3)COOQ1、
CH2=CClCOOQ1、
マレイン酸系単量体
アリル系単量体
CH2=CHCH2COOQ1、CH2=CHCH2OCH2CH2COOQ1
スチレン系単量体
CH2=CHCH2COOQ1、CH2=CHCH2OCH2CH2COOQ1
スチレン系単量体
などがあげられる。
また主鎖にフッ素原子を含むもの(d=0)としては、
含フッ素アクリル系単量体
CH2=CFCOOQ1、CH2=C(CF3)COOQ1、
CF2=CFCOOQ1、CF2=C(CF3)COOQ1
含フッ素アリル系単量体
CH2=CFCF2COOQ1、CF2=CFCF2COOQ1
CH2=CHCF2COOQ1
含フッ素スチレン系単量体
含フッ素アクリル系単量体
CH2=CFCOOQ1、CH2=C(CF3)COOQ1、
CF2=CFCOOQ1、CF2=C(CF3)COOQ1
含フッ素アリル系単量体
CH2=CFCF2COOQ1、CF2=CFCF2COOQ1
CH2=CHCF2COOQ1
含フッ素スチレン系単量体
などがあげられる。
側鎖にフルオロアルキル基(d=1)を有するものとしては、
好ましくは式(n3−1a):
CH2=CFCF2O−Rf−COOQ1 (n3−1a)
(式中、COOQ1、Rfは前述の式(N3)と同じ)があげられ、
具体的には
好ましくは式(n3−1a):
CH2=CFCF2O−Rf−COOQ1 (n3−1a)
(式中、COOQ1、Rfは前述の式(N3)と同じ)があげられ、
具体的には
などがあげられる。
また好ましくは式(n3−1b):
CF2=CFO−Rf−COOQ1 (n3−1b)
(式中、COOQ1、Rfは式(N3)と同じ)があげられ、
具体的には
CF2=CFO−Rf−COOQ1 (n3−1b)
(式中、COOQ1、Rfは式(N3)と同じ)があげられ、
具体的には
などがあげられる。
また単量体(n3)のその他のものとしては、たとえば
CF2=CFCF2−O−Rf−COOQ1 、CF2=CF−Rf−COOQ1、
CH2=CH−Rf−COOQ1 、CH2=CHO−Rf−COOQ1
(COOQ1、Rfは式(N3)と同じ)
などがあげられ、より具体的には、
CF2=CFCF2−O−Rf−COOQ1 、CF2=CF−Rf−COOQ1、
CH2=CH−Rf−COOQ1 、CH2=CHO−Rf−COOQ1
(COOQ1、Rfは式(N3)と同じ)
などがあげられ、より具体的には、
などがあげられる。
上記例示のカルボン酸誘導体(−COOQ1)を有するエチレン性単量体(n3)中のQ1は前記で示した例示と同様なものが好ましくあげられる。
上記例示の単量体(n3)由来の構造単位は構造単位M1、N1、N2を与える単量体と共重合可能であって、さらに−COOH基または酸で−COOH基に変換できる酸解離性官能基−COOQ1を有するものであるため、これらを導入することで、さらなるアルカリ水溶液(現像液)可溶性の機能を向上させることができる点で好ましい。
また構造単位N3を構成するその他のエチレン性単量体(n3−2)として、
アクリル系単量体(ただし構造単位N3を与える単量体は除く):
アクリル系単量体(ただし構造単位N3を与える単量体は除く):
スチレン系単量体:
エチレン系単量体:
CH2=CH2、CH2=CHCH3、CH2=CHClなど
マレイン酸系単量体:
CH2=CH2、CH2=CHCH3、CH2=CHClなど
マレイン酸系単量体:
アリル系単量体:
CH2=CHCH2Cl、CH2=CHCH2OH、CH2=CHCH2COOH、CH2=CHCH2Brなど
アリルエーテル系単量体:
CH2=CHCH2Cl、CH2=CHCH2OH、CH2=CHCH2COOH、CH2=CHCH2Brなど
アリルエーテル系単量体:
その他の単量体:
M1、N1およびN2に該当しないノルボルネン誘導体:
式(n3−3):
式(n3−3):
(式中、Zは酸素原子または−CH2O−;n4は0または1;Rf1、Rf2、R2、n3は式(n1−1)と同じ)で表されるOH基含有ノルボルネン誘導体もあげられる。
式(n3−3)において、Rf1、Rf2は前述の式(2)で例示のものが同様に好ましくあげられる。
式(n3−3)で表されるOH基含有ノルボルネン誘導体の具体例としては、たとえば
(式中、R2、Rf1、Rf2およびn3は式(n3−3)と同じ)
などがあげられ、より具体的には、
などがあげられ、より具体的には、
などが、好ましく挙げられる。
式(n3−4):
(式中、Rf1、Rf2、R2、n3は式(n1−1)と同じ)で表されるOH基含有ノルボルネン誘導体もあげられる。
式(n3−4)において、Rf1、Rf2は前述の式(2)で例示のものが同様に好ましくあげられる。
式(n3−4)で示されるノルボルネン誘導体の具体例としては、たとえば
などがあげられ、より具体的には、
などが、好ましく挙げられる。
式(n3−3)および(n3−4)において、Rf1、Rf2は前述のN1で例示のものが同様に好ましくあげられる。また、式(n3−3)においてR2はHまたは炭素数1〜10のアルキル基から選ばれるのものであって、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。R2はなかでも好ましくはHまたはCH3基であり、特にはHが好ましい。
その他、未置換のノルボルネンも利用できる。
本発明における官能基含有ポリマー(a)中の(酸解離性)官能基の導入されたノルボルネンの立体異性体の選択には特に制限は無いが、(酸解離性)官能基が導入されたノルボルネンの立体構造の80%以上がエキソ体であることが、(酸解離性)官能基の反応性の点から好ましく、さらに好ましくは90%以上が、さらには95%以上が好ましい。
本発明のポリマー(a)のフッ素含有率は高い方が透明性に優れる点から好ましく、10質量%以上、さらには32質量%以上、特に35質量%以上であることが好ましい。上限は70質量%程度である。
本発明におけるポリマー(a)の分子量は、数平均分子量で1,000〜100,000、好ましくは2,000〜50,000、より好ましくは2,000〜10,000であり、重量平均分子量で2,000〜200,000、好ましくは2,000〜50,000、より好ましくは3,000〜20,000である。
本発明においてポリマー(a)の製造は、単量体(m1)、および必要に応じて、単量体(n)を公知の方法で(共)重合し、各単量体の構造に対応する不飽和単量体のラジカル、カチオン、アニオン重合、または付加重合により製造される。たとえば、Macromolecules 1996,29,pp2755−2763に記載の方法が具体的に示されるが、それぞれの単量体、重合触媒に適した条件で製造するのが好ましい。
重合法としては、単量体を溶解させる有機溶媒中で行なう溶液重合法、水性媒体中で適当な有機溶剤の存在下または非存在下に行なう懸濁重合法、水性媒体に乳化剤を添加して行なう乳化重合法、無溶媒で行なうバルク重合法などを用いることができる。なかでも、有機溶剤を用いての溶液重合、懸濁重合が好ましい。
反応温度は、−20〜200℃の範囲で適宜選ばれ、なかでも0〜150℃、好ましくは、10〜100℃で行われる。さらには室温(15〜30℃)付近の温度で充分反応が進行する。
重合溶剤としては特に制限されないが、炭化水素系溶剤、フッ素系溶剤(フロン系)、塩素系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、酢酸エステル系溶剤、エーテル系溶剤などが好ましく用いられる。具体的には、塩化メチレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンなどが好ましく用いられ、金属触媒の溶解性の点でアセトニトリル、テトラヒドロフランがより好ましく用いられる。
付加重合を行う場合の金属触媒には、パラジウム系触媒、ニッケル系触媒、および白金系触媒が好ましく用いられる。具体的には、(η3−C3H5)Pd(SbF6)、(η3−C3H5)Pd(BF4)、[Pd(CH3CN)4][BF4]2などが挙げられる。なかでも、(η3−C3H5)Pd(SbF6)は反応性が高い点で好ましく、[Pd(CH3CN)4][BF4]2は分子量分布が狭いポリマーが得られる点で好ましい。
また、単量体(m1)のYが−OHである場合、得られるポリマー(a)中の−OHを高分子反応によって酸解離性の官能基−OPに変性することができる。
すなわち、ポリマー(a)中の−OH基に、例えばつぎの反応式:
(式中、R3はアルキル基)で示すようにアルコキシメチルクロライドを反応させればよい。
R3の具体例としては、たとえばメチル基、エチル基、ノルボルナニルメチル基、イソピノカンフェニル基などがあげられ、目的とする保護基Pによって適宜選択すればよい。
構造単位M1およびNのポリマー(a)中の存在比率は、構造単位M1が1〜100モル%、構造単位Nが0〜99モル%である。
また透明性の観点から各存在比率は、−COOH基よりも含フッ素アルコール基の方が透明性が高いため、より好ましくはポリマー(a)中に、構造単位M1が70〜100モル%、構造単位Nが0〜30モル%、特に構造単位M1が80〜100モル%、構造単位Nが0〜20モル%である。
本発明の官能基含有ポリマー(a)において、任意成分である構造単位N1およびN2のノルボルネン誘導体由来の構造単位の環構造を形成する炭素に結合した官能基またはカルボン酸類を含む原子団に着目すると、その立体構造は、エンド(endo)形とエキソ(exo)形の2種類の立体異性体に区別できる。
ノルボルネン誘導体において、官能基はエンド(endo)形またはエキソ(exo)形のいずれかの位置に結合し、エンド形とは、式(5A):
(式中、PGは前記官能基−OPを含む部位またはカルボン酸類を含む原子団;X’は水素原子、フッ素原子、CF3から選ばれるもの)で示すように、原子団(PG)がノルボルネン骨格の内側に位置するものであり、またエキソ形とは式(5B):
(式中、PG、X’は前記と同じ)で示すように、原子団(PG)がノルボルネン骨格の外側に位置するものであり、これらの立体異性体の相違および存在比率は例えば19F−NMRなどにより検出および定量分析が可能である。
本発明の官能基含有ポリマー(a)において、任意の構造単位N1および/またはN2を導入する場合は、エキソ形比率の高い保護基含有ノルボルネン誘導体由来の構造単位であることが、高解像性の微細パターンを形成する上で好ましい。その好ましい範囲は、OH基に保護基Pが導入されたノルボルネン誘導体の中のエンド−エキソ立体異性において、そのエキソ形比率が(数式1):
で表されるエキソ形比率の高い保護基含有ノルボルネン誘導体由来の構造単位である。エキソ形比率:
の値は、好ましくは95モル%以上、より好ましくは97モル%以上、特に好ましくは99モル%以上、とりわけエキソ形比率が実質100モル%のものが好ましい。
この保護基Pの導入法に関しては、重合時に適切な重合触媒を選択しエキソ選択的な重合を行って製造してもよいし、あらかじめ重合した未保護のポリマーに対して保護基Pを導入する反応を行ってもよい。
本発明のレジスト組成物(第1の発明)は、式(I)で示される新規官能基含有ノルボルナニルアクリレートポリマー(a)と光酸発生剤(b)とを含む組成物である。
本発明のレジスト組成物で用いる前記官能基含有ポリマー(a)は、193nm波長の光(ArFエキシマレーザー光)の吸光係数が1.5μm-1以下、より好ましくは1.0μm-1以下、さらに好ましくは0.7μm-1以下、とりわけ0.5μm-1以下であるポリマー(a)が、現像特性が良好な点で好ましい。下限は限りなくゼロに近いものが最も好ましい。
本発明のレジスト組成物で用いる光酸発生剤(b)としては、国際公開公報WO01/74916号パンフレットに記載の光酸発生剤(b)と同様のものが同様に好ましく例示でき、本発明でも有効に使用できる。
具体的には、光を照射することによって酸またはカチオンを発生する化合物であって、たとえば有機ハロゲン化合物、スルホン酸エステル、オニウム塩(特に中心元素がヨウ素、イオウ、セレン、テルル、窒素またはリンであるフルオロアルキルオニウム塩など)、ジアゾニウム塩、ジスルホン化合物、スルホンジアジド類など、またはこれらの混合物があげられる。
より好ましい具体例としては、つぎのものがあげられる。
(1)TPS系:
(1)TPS系:
(式中、X-はPF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -、C4F9SO3 -など;Rb1、Rb2、Rb3は同じかまたは異なり、CH3O、H、t−Bu、CH3、OHなど)
(2)DPI系:
(2)DPI系:
(式中、X-はCF3SO3 -、C4F9SO3 -、CH3−φ−SO3 -、SbF6 -、
など;Rb4、Rb5は同じかまたは異なり、H、OH、CH3、CH3O、t−Buなど)
(3)スルホネート系:
(3)スルホネート系:
(式中、Rb6は
など)
本発明のレジスト組成物における光酸発生剤(b)の含有量は、官能基含有ポリマー(a)100質量部に対して0.1〜30質量部が好ましく、さらには0.2〜20質量部が好ましく、最も好ましくは0.5〜10質量部である。
本発明のレジスト組成物における光酸発生剤(b)の含有量は、官能基含有ポリマー(a)100質量部に対して0.1〜30質量部が好ましく、さらには0.2〜20質量部が好ましく、最も好ましくは0.5〜10質量部である。
光酸発生剤(b)の含有量が0.1質量部より少なくなると感度が低くなり、30質量部より多く使用すると光酸発生剤が光を吸収する量が多くなり、光が基板まで充分に届かなくなって解像度が低下しやすくなる。
また本発明のレジスト組成物には、上記の光酸発生剤(b)から生じた酸に対して塩基として作用できる有機塩基を添加してもよい。有機塩基は国際公開公報WO01/74916号パンフレットに記載のものと同様のものが好ましく例示でき、本発明でも有効に使用できる。
具体的には、含窒素化合物から選ばれる有機アミン化合物であり、たとえばピリジン化合物類、ピリミジン化合物類、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基で置換されたアミン類、アミノフェノール類などがあげられ、特にヒドロキシル基含有アミン類が好ましい。
具体例としては、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリアミルアミン、ピリジンなどが好ましくあげられる。
本発明のフォトレジスト組成物における有機塩基の含有量は、光酸発生剤(b)の含有量に対して0.1〜100モル%が好ましく、さらに好ましくは、1〜50モル%である。0.1モル%より少ない場合は解像性が低くなり、100モル%よりも多い場合は低感度になる傾向にある。
また、レジスト被膜の現像液溶解性を向上させるために、溶解抑止剤を添加してもよい。溶解抑止剤としては、たとえば特開2000−98614号公報、特開2001−281847号公報、特開2004−182796号公報などに記載されている化合物のほか、本出願人による特願2004−272451号明細書に記載された本発明で説明した前記構造単位N1を必須とするポリマーなどがあげられる。
その他、本発明のレジスト組成物に、必要に応じて国際公開公報WO01/74916号パンフレットに記載の添加物、たとえば増感剤、染料、接着性改良剤、保水剤などこの分野で慣用されている各種の添加剤を含有させることもできる。
また、本発明のレジスト組成物において溶剤は、国際公開公報WO01/74916号パンフレットに記載の溶剤と同様のものが同様に好ましく例示でき、本発明でも有効に使用できる。
具体的には、セロソルブ系溶剤、エステル系溶剤、プロピレングリコール系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、またはこれらの混合溶剤が好ましくあげられる。さらに酸解離性官能基含有ポリマー(a)の溶解性を高めるために、CH3CCl2F(HCFC−141b)などの含フッ素炭化水素系溶剤やフッ素アルコール類などのフッ素系溶剤を併用してもよい。
これらの溶剤の量は、溶解させる固形分の種類や塗布する基材、目標の膜厚、などによって選択されるが、塗布のし易さという観点から、レジスト組成物の全固形分濃度が0.5〜70質量%、好ましくは1〜50質量%となるように使用するのが好ましい。
つぎに本発明を合成例に基づいて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
なお、物性の評価に使用した装置および測定条件は以下のとおりである。
(1)NMR:日本電子(株)製のJNM−EX270
1H−NMR測定条件:270MHz(テトラメチルシラン=0ppm)
19F−NMR測定条件:254MHz(トリクロロフルオロメタン=0ppm)
(2)マススペクトル(MS)分析:PERKIN ELMER社製のTURBOMAS
J&W社製のカラムDB624(長さ60m×径0.32mm×厚さ1.8μm)を用い、カラム温度条件は220℃で一定とする。
(3)IR分析:PERKIN ELMER社製のFT−IR SPECTROMETER 1760X
(4)重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mn:
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による。昭和電工(株)製のShodexGPC−104を用い、Shodex社製のカラム(GPC KF−604を1本、GPC KF−603を1本、GPC KF−602を2本直列に接続)を使用し、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.5ml/分で流して測定したデータより算出する。
(5)水に対する接触角:
協和界面科学(株)製のFACE CONTACT−ANGLE METER CA−DTを使用する。
(6)波長193nmに対する吸収係数:
(株)日立ハイテクノロジー製のU−4000SPECTROMETERを使用する。
(7)2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度:
水晶発振子マイクロバランス測定法により測定する。
(1)NMR:日本電子(株)製のJNM−EX270
1H−NMR測定条件:270MHz(テトラメチルシラン=0ppm)
19F−NMR測定条件:254MHz(トリクロロフルオロメタン=0ppm)
(2)マススペクトル(MS)分析:PERKIN ELMER社製のTURBOMAS
J&W社製のカラムDB624(長さ60m×径0.32mm×厚さ1.8μm)を用い、カラム温度条件は220℃で一定とする。
(3)IR分析:PERKIN ELMER社製のFT−IR SPECTROMETER 1760X
(4)重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mn:
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による。昭和電工(株)製のShodexGPC−104を用い、Shodex社製のカラム(GPC KF−604を1本、GPC KF−603を1本、GPC KF−602を2本直列に接続)を使用し、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.5ml/分で流して測定したデータより算出する。
(5)水に対する接触角:
協和界面科学(株)製のFACE CONTACT−ANGLE METER CA−DTを使用する。
(6)波長193nmに対する吸収係数:
(株)日立ハイテクノロジー製のU−4000SPECTROMETERを使用する。
(7)2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度:
水晶発振子マイクロバランス測定法により測定する。
合成例1[(2−フルオロ−5または6−ヒドロキシ−ノルボルナン−2−イル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールの合成]
温度計、3方コックを付けた冷却管および滴下ロートを備えた500ml四つ口フラスコに窒素ガスを充填し、水素化ホウ素ナトリウム9.3g(246mmol)とテトラヒドロフラン150mlを仕込み、氷浴で冷却した。(2−フルオロ−5−ノルボルネン−2−イル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール30g(108mmol、exo体:endo体=4:1)とテトラヒドロフラン30mlの混合液を滴下した後、三フッ化ホウ素―ジエチルエーテル錯体9ml(71mmol)を滴下し、その後、摂氏20度で1時間攪拌した。水10ml、NaOH水溶液(濃度:3mol/l)75ml、30質量%過酸化水素水75mlを順に滴下した後、摂氏20度で2時間攪拌した。塩酸でpHを3以下の酸性溶液にした後、有機層を分液した。有機層を食塩水で洗浄した後、テトラヒドロフランを減圧下留去した。残渣をジエチルエーテルと混合し、不溶物をろ過した。ろ液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ジエチルエーテルを減圧下留去し、定量的に(2−フルオロ−5または6−ヒドロキシ−ノルボルナン−2−イル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールの粗製物を得た(構造異性体が4種類あり、その混合物であった)。物性は以下のとおりであった。
19F−NMR(溶媒:CDCl3、基準:CFCl3):
exo体由来(その1):−71.6(3F、dt、J=22.8Hz、J=9.87Hz)、−72.3(3F、dt、J=22.8Hz、J=9.49Hz)、−167.6(1F、m)
exo体由来(その2):−71.9(3F、dt、J=23.6Hz、J=9.87Hz)、−72.6(3F、dt、J=24.3Hz、J=9.49Hz)、−163.0(1F,m)
endo体由来(その1):−72.8(3F、dt、J=22.8Hz、J=10.6Hz)、−73.4(3F、dt、J=19.8Hz、J=9.87Hz)、−147.8(1F,m)
endo体由来(その2):−72.9(3F、dt、J=18.3、J=10.6Hz)、−73.4(3F、dt、J=19.1Hz、J=9.87Hz)、−146.3(1F,m)
exo体由来(その1):−71.6(3F、dt、J=22.8Hz、J=9.87Hz)、−72.3(3F、dt、J=22.8Hz、J=9.49Hz)、−167.6(1F、m)
exo体由来(その2):−71.9(3F、dt、J=23.6Hz、J=9.87Hz)、−72.6(3F、dt、J=24.3Hz、J=9.49Hz)、−163.0(1F,m)
endo体由来(その1):−72.8(3F、dt、J=22.8Hz、J=10.6Hz)、−73.4(3F、dt、J=19.8Hz、J=9.87Hz)、−147.8(1F,m)
endo体由来(その2):−72.9(3F、dt、J=18.3、J=10.6Hz)、−73.4(3F、dt、J=19.1Hz、J=9.87Hz)、−146.3(1F,m)
合成例2[2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレートの合成]
温度計と3方コックおよび滴下ロートを備えた三つ口フラスコに合成例1で得た(2−フルオロ−5または6−ヒドロキシ−ノルボルナン−2−イル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールの粗製物27g(91mmol)と1、1−ジクロロ−1−フルオロエタン100mlを仕込み、窒素ガス雰囲気下氷浴中で冷却した。その後、トリエチルアミン30ml(216mmol)、メタクリロイルクロライド10.5g(100mmol)を順に滴下し、摂氏20度で1時間攪拌した。塩酸でpHを2にし、食塩を入れ、分液した。有機層を食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。シリカゲルを用いて残渣をカラム分離(溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=9:1)し、17.5g得られたものをヘキサンと1、1−ジクロロ−1−フルオロエタンを用いて、再結晶し、5.6g(15mmol)の白色固体を得た(収率17%、構造異性体2種類の混合物)。物性は以下のとおりであった。
19F−NMR(溶媒:CDCl3、基準:CFCl3):
exo体由来(その1):−71.7(3F、dt、J=23.6Hz、J=9.87Hz)、−72.1(3F、m)、−166.0(1F,m)
exo体由来(その2):−72.1(3F、m)、−72.6(3F、dt、J=23.6Hz、J=9.87Hz)、−162.8(1F,m)
exo体由来(その1):−71.7(3F、dt、J=23.6Hz、J=9.87Hz)、−72.1(3F、m)、−166.0(1F,m)
exo体由来(その2):−72.1(3F、m)、−72.6(3F、dt、J=23.6Hz、J=9.87Hz)、−162.8(1F,m)
1H−NMR(溶媒:CDCl3):
exo体由来(その1):6.07(1H、m、sp2CH)、5.56(1H、t、J=1.57Hz、sp2CH)、5.29(1H、d、J=6.75Hz)、3.70(1H、s、OH)、3.10(1H、s)、2.43(2H、s)、2.05(1H、dd、J=14.2Hz、J=6.94Hz)、1.93(3H、s)、1.74(2H、s)、1.65(1H、s)、1.60(1H,s)
exo体由来(その2):6.07(1H、m、sp2CH)、5.56(1H、t、J=1.57Hz、sp2CH)、4.84(1H、dd、J=6.67Hz、J=2.70Hz)、3.63(1H、s、OH)、2.92(1H、s)、2.52(2H、s)、2.02(1H、m)、1.93(3H、s)、1.76(2H、s)、1.54(1H、s)、1.49(1H,s)
exo体由来(その1):6.07(1H、m、sp2CH)、5.56(1H、t、J=1.57Hz、sp2CH)、5.29(1H、d、J=6.75Hz)、3.70(1H、s、OH)、3.10(1H、s)、2.43(2H、s)、2.05(1H、dd、J=14.2Hz、J=6.94Hz)、1.93(3H、s)、1.74(2H、s)、1.65(1H、s)、1.60(1H,s)
exo体由来(その2):6.07(1H、m、sp2CH)、5.56(1H、t、J=1.57Hz、sp2CH)、4.84(1H、dd、J=6.67Hz、J=2.70Hz)、3.63(1H、s、OH)、2.92(1H、s)、2.52(2H、s)、2.02(1H、m)、1.93(3H、s)、1.76(2H、s)、1.54(1H、s)、1.49(1H,s)
MS(4種類全ての構造異性体において):364、69(CF3)
IR:3382cm-1(O−H)、1698cm-1(C=O)、1636cm-1(C=C)
合成例3[2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレートの重合(重量平均分子量Mw=3202)]
合成例2で得た2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレート0.55g(1.5mmol)、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル12.5mg(0.08mmol)、テトラヒドロフラン45mlを三つ口フラスコに仕込み、窒素ガス雰囲気下摂氏65度で5時間攪拌した。テトラヒドロフランを留去して得られた残渣をヘキサン55mlに滴下し、沈殿させた。沈殿物をろ過し、白色固体87mgを得た。GPC分析により数平均分子量Mnは2528、重量平均分子量Mwは3202であった。波長193nmにおける吸収係数は0.43μm-1、水に対する接触角は75度、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度は1588nm/秒であった。
合成例4[2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレートの重合(重量平均分子量Mw=26006)]
合成例2で得た2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレート1.1g(3mmol)、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル25mg(0.16mmol)、テトラヒドロフラン9mlを三つ口フラスコに仕込み、窒素ガス雰囲気下摂氏65度で5時間攪拌した。テトラヒドロフランを留去して得られた残渣をヘキサン55mlに滴下し、沈殿させた。沈殿物をろ過し、白色固体0.95gを得た。GPC分析により数平均分子量Mnは13467、重量平均分子量Mwは26006であった。波長193nmにおける吸収係数は0.40μm-1、水に対する接触角は73.5度、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度は255nm/秒であった。
合成例2で得た2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレート1.1g(3mmol)、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル25mg(0.16mmol)、テトラヒドロフラン9mlを三つ口フラスコに仕込み、窒素ガス雰囲気下摂氏65度で5時間攪拌した。テトラヒドロフランを留去して得られた残渣をヘキサン55mlに滴下し、沈殿させた。沈殿物をろ過し、白色固体0.95gを得た。GPC分析により数平均分子量Mnは13467、重量平均分子量Mwは26006であった。波長193nmにおける吸収係数は0.40μm-1、水に対する接触角は73.5度、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度は255nm/秒であった。
合成例5[2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレートの重合(重量平均分子量Mw=184803)]
合成例2で得た2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレート0.55g(1.5mmol)、過酸化ジ(1、1、2、2、3、3、4、4、5、5、6、6−ドデカフルオロヘキシル)8質量%溶液0.66g(0.08mmol)、1、1−ジクロロ−1−フルオロエタン4.5mlを三つ口フラスコに仕込み、窒素ガス雰囲気下摂氏15度で24時間攪拌した。沈殿物をろ過し、白色固体0.50gを得た。GPC分析により数平均分子量Mnは18472、重量平均分子量Mwは50135であった。その白色固体0.30gをテトラヒドロフラン0.5mlに溶解させ、ヘキサン20mlに滴下し、ろ過することにより白色沈殿を0.26g得た。GPC分析により数平均分子量Mnは21241、重量平均分子量Mwは184803であった。波長193nmにおける吸収係数は0.23μm-1、水に対する接触角は73度、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度は623nm/秒であった。
合成例2で得た2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレート0.55g(1.5mmol)、過酸化ジ(1、1、2、2、3、3、4、4、5、5、6、6−ドデカフルオロヘキシル)8質量%溶液0.66g(0.08mmol)、1、1−ジクロロ−1−フルオロエタン4.5mlを三つ口フラスコに仕込み、窒素ガス雰囲気下摂氏15度で24時間攪拌した。沈殿物をろ過し、白色固体0.50gを得た。GPC分析により数平均分子量Mnは18472、重量平均分子量Mwは50135であった。その白色固体0.30gをテトラヒドロフラン0.5mlに溶解させ、ヘキサン20mlに滴下し、ろ過することにより白色沈殿を0.26g得た。GPC分析により数平均分子量Mnは21241、重量平均分子量Mwは184803であった。波長193nmにおける吸収係数は0.23μm-1、水に対する接触角は73度、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度は623nm/秒であった。
合成例6[2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレートの重合(重量平均分子量Mw=29262)]
合成例2で得た2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレート0.55g(1.5mmol)、過酸化ジ(1、1、2、2、3、3、4、4、5、5、6、6−ドデカフルオロヘキシル)8質量%溶液0.66g(0.08mmol)、1、1−ジクロロ−1−フルオロエタン8mlを三つ口フラスコに仕込み、窒素ガス雰囲気下摂氏15度で24時間攪拌した。沈殿物をろ過し、白色固体0.416gを得た。GPC分析により数平均分子量Mnは15407、重量平均分子量Mwは29629であった。その白色固体0.30gをテトラヒドロフラン1gに溶解させ、ヘキサン20mlに滴下し、ろ過することにより白色沈殿を0.252g得た。GPC分析により数平均分子量Mnは14817、重量平均分子量Mwは29262であった。波長193nmにおける吸収係数は0.15μm-1、水に対する接触角は73度、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度は163nm/秒であった。
合成例2で得た2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレート0.55g(1.5mmol)、過酸化ジ(1、1、2、2、3、3、4、4、5、5、6、6−ドデカフルオロヘキシル)8質量%溶液0.66g(0.08mmol)、1、1−ジクロロ−1−フルオロエタン8mlを三つ口フラスコに仕込み、窒素ガス雰囲気下摂氏15度で24時間攪拌した。沈殿物をろ過し、白色固体0.416gを得た。GPC分析により数平均分子量Mnは15407、重量平均分子量Mwは29629であった。その白色固体0.30gをテトラヒドロフラン1gに溶解させ、ヘキサン20mlに滴下し、ろ過することにより白色沈殿を0.252g得た。GPC分析により数平均分子量Mnは14817、重量平均分子量Mwは29262であった。波長193nmにおける吸収係数は0.15μm-1、水に対する接触角は73度、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度は163nm/秒であった。
合成例7[2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレートとt―ブチル メタクリレートとの共重合(重量平均分子量Mw=43060)]
合成例2で得た2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレート0.55g(1.5mmol)、t―ブチル メタクリレート0.215g(1.5mmol)、過酸化ジ(1、1、2、2、3、3、4、4、5、5、6、6−ドデカフルオロヘキシル)8質量%溶液0.66g(0.08mmol)、1、1−ジクロロ−1−フルオロエタン16mlを三つ口フラスコに仕込み、窒素ガス雰囲気下摂氏18度で18時間攪拌した。沈殿物をろ過し、白色固体0.376gを得た。GPC分析により数平均分子量Mnは19992、重量平均分子量Mwは49722であった。その白色固体0.30gをテトラヒドロフラン1gに溶解させ、ヘキサン20mlに滴下し、ろ過することにより白色沈殿を0.241g得た。NMRによりノルボルナニル基とブチル基の組成比は1:1.2であった。GPC分析により数平均分子量Mnは20350、重量平均分子量Mwは43060であった。波長193nmにおける吸収係数は0.24μm-1、水に対する接触角は77度、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度は0.95nm/秒であった。
合成例2で得た2−フルオロ−2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパン−2−イル)−ノルボルナン−5または6−イル メタクリレート0.55g(1.5mmol)、t―ブチル メタクリレート0.215g(1.5mmol)、過酸化ジ(1、1、2、2、3、3、4、4、5、5、6、6−ドデカフルオロヘキシル)8質量%溶液0.66g(0.08mmol)、1、1−ジクロロ−1−フルオロエタン16mlを三つ口フラスコに仕込み、窒素ガス雰囲気下摂氏18度で18時間攪拌した。沈殿物をろ過し、白色固体0.376gを得た。GPC分析により数平均分子量Mnは19992、重量平均分子量Mwは49722であった。その白色固体0.30gをテトラヒドロフラン1gに溶解させ、ヘキサン20mlに滴下し、ろ過することにより白色沈殿を0.241g得た。NMRによりノルボルナニル基とブチル基の組成比は1:1.2であった。GPC分析により数平均分子量Mnは20350、重量平均分子量Mwは43060であった。波長193nmにおける吸収係数は0.24μm-1、水に対する接触角は77度、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドレート水溶液に対する溶解速度は0.95nm/秒であった。
Claims (12)
- 式(6):
が、式(2a):
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